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JP4181354B2 - 医療用機器 - Google Patents

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JP4181354B2 JP2002232926A JP2002232926A JP4181354B2 JP 4181354 B2 JP4181354 B2 JP 4181354B2 JP 2002232926 A JP2002232926 A JP 2002232926A JP 2002232926 A JP2002232926 A JP 2002232926A JP 4181354 B2 JP4181354 B2 JP 4181354B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイドロキシアパタイト(以下、アパタイトと称する)膜をコーティングしたガイドワイヤ、ステント等の医療用機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療用ガイドワイヤ(以下、ガイドワイヤ)は、心臓血管等の管腔内にカテーテルを挿入する際の安全性を確保するために使用される。例えば、血管造影を目的とする極細可撓性管体のカテーテルを血管内へ挿入する際、あるいは冠状動脈の閉塞部位の治療を目的とするバルーンカテーテルを血管内へ挿入する際等における安全性を確保するためにガイドワイヤは使用される。
従来より、カテーテルの挿入を安全確実に行なうためにガイドワイヤの材料としては、可撓性線材が使用されており、例えば、特公平4−25024号、特公平4−292175号等において公知のガイドワイヤが開示されている。
【0003】
可撓性線材からなるガイドワイヤは、曲折する複雑な経路の血管、分岐血管に挿入しても、血管を干渉しない。
またガイドワイヤは血管内を進行する際、その先端部に進行方向から荷重がかかるので、ガイドワイヤ、特にその先端部には、その荷重に耐え得るだけの性能(垂直荷重性および耐座屈性)が要求される。
また更にガイドワイヤの先端部は血管内を進行する際、血管内を先導する役目を果すので、該先端部には、血管経路に沿って屈曲変形しても元の状態に復元される性能(復元性)が要求される。
【0004】
ガイドワイヤの操作は、体外に位置するガイドワイヤの後端である手元部を回転させることによって行われる。従ってガイドワイヤには、操作に伴う回転に耐え得る性能(捩り剛性)および、その操作性(ステアリング性)も要求される。
従来から上記要求を満たすガイドワイヤとして、細径の主線材にスプリングコイルを嵌装溶着した形態のガイドワイヤも提供されている。
【0005】
所で、ガイドワイヤを分岐血管に導入する場合は、ガイドワイヤの先端部を若干「くの字状」に変形させてプリシェイプ部を形成する。先端部にプリシェイプ部を有するガイドワイヤを血管内に挿入後、該先端部が血管の分岐点の近傍まで達したら、ガイドワイヤを回転させてプリシェイプ部を分岐血管に導入する。
分岐血管への導入に使用されるガイドワイヤには、先端部に高度の可撓性が要求されることに加えて、プリシェイプ部を容易に形成できることも要求される。
【0006】
従来から提供されているガイドワイヤは、Ni(ニッケル)−Ti(チタン)系の超弾性合金材、あるいはSUS(ステンレス)の剛性合金材の主線材からなる。例えば、特開平9−508538号において開示されている。
【0007】
一方、医療用ステント(以下、ステント)は、血管狭窄部における血液の循環、流通を維持するために挿入、留置されるが、該ステントとしては、例えば、特公平9−2703510、特開平10−5344および特開平10−328216において開示されている。これらのステントは、所定の血管等の留置箇所で拡張可能な構造を有している。
【0008】
ステントには種々の形態のものがあり、例えば、バルーンカテーテルを介して血管内に配置された後に拡張するステントであって、螺旋状の巻回コイルばね、あるいはジグザグパターン形状に成形された板材からなる円筒体からなるものがある。これらのステントを構成する材料としては、血管内挿入後拡張する感熱金属、Ni−Ti合金、SUS材、チタン、タンタル等の生体親和性の良い材料が使用されている。
【0009】
所で、従来人工骨、人工歯根において、その表面にアパタイト(Ca10(PO(OH))膜をコーティングすることが行われている。これは基体金属の表面に、アパタイト膜をコーティングすることによって、該金属表面に生体親和性を与えるためである。
【0010】
またアパタイトは、特定物質を吸着する吸着性、イオン交換性を有しているので、気体や液体中の不要成分の除去、浄化を行うためにフィルタとして使用されている。例えば、アパタイトの粉状物あるいはペレットを充填材とする気体または液体濾過用フィルタが提供されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来から、人工骨、人工歯根等にはアパタイトをコーティングすることが行われているが、ガイドワイヤ、ステント等の医療用機器には、アパタイトがコーティングされることは無かった。何故ならば、ガイドワイヤ、ステント等の医療用機器は、曲率半径の小さい曲面を有する基体からなり、また使用時、作製時に屈曲、彎曲等の変形を伴うので、これらの医療用機器にアパタイトをコーティングしても、アパタイトの膜にクラックや剥離が発生してしまうからである。
【0012】
またガイドワイヤ、ステント等の医療用機器においては、その表面に樹脂等を均一にコーティングすることあるいは薬剤を担持させることが要求されるが、従来の医療用機器の基体金属表面は樹脂や薬剤との親和性が悪く、均一に樹脂等をコーティングすることおよび均一に薬剤を塗布、担持することは容易でなかった。
また従来から気体または液体濾過用フィルタとして、アパタイトの粉体、ペレット等を充填したフィルタが提供されているが、今日では、この種のフィルタよりも更に小型で濾過機能に優れるフィルタの提供が望まれている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、使用時に変形を伴う医療用機器を構成する基体金属を高真空中で昇温し、基体金属表面にエキシマレーザーアブレーション法によって高真空中でハイドロキシアパタイトの分解生成物をコーティングし、その後、上記ハイドロキシアパタイトの分解生成物からなるコーティング膜面上に水蒸気または水蒸気含有ガス雰囲気中でエキシマレーザーアブレーション法によりハイドロキシアパタイト膜をコーティングすることによって、上記分解生成物が変成したハイドロキシアパタイトを含む膜厚500Å〜8000Åのハイドロキシアパタイト膜を該基体金属の表面の一部または全部にコーティングした医療用機器を提供するものである。
該基体金属表面にコーティングされ、形成されるアパタイト膜は、該表面に強固に密着させなければならない。該アパタイト膜は結晶化されていることが望ましい。該アパタイト膜は結晶化されることによってセラミック構造となり、アパタイトの有する生体親和性等の特性を発揮することが出来る
エキシマレーザーアブレーション法によって、上記基体金属表面に結晶化したアパタイトのアパタイト膜をコーティングする方法としては、結晶化しながらアパタイトをコーティングする方法と、不定形の非結晶のアパタイトからなるアパタイト膜をコーティングし、その後水熱処理して該アパタイト膜のアパタイトを結晶化する方法がある
【0014】
本発明の医療用機器において、コーティングされたアパタイト膜の表面には、更に樹脂等からなるコーティング材が被覆され、また該アパタイト膜の表面には薬剤が塗布または担持される。本発明の医療用機器はアパタイト膜がコーティングされているので、コーティング材を被覆し易く、かつ薬剤を塗布、担持し易い。
【0015】
本発明の医療用機器としては、例えば、医療用ガイドワイヤ、医療用ステントがある。本発明の医療用機器は、曲率半径の小さい曲面を有する基体からなり、また医療用機器の使用時あるいは作製時に屈曲、彎曲されるが、個々の医療用機器の仕様により、その曲面、屈曲等の程度が異なる。
従って、それぞれの医療用機器に応じてアパタイト膜の膜厚は適宜決定されるが、本発明において該アパタイト膜の膜厚は、望ましくは500Å〜8000Åの範囲、更に望ましくは700Å〜5000Åの範囲、また更に望ましくは1000Å〜2000Åの範囲である。このような膜厚の範囲にあるアパタイト膜を使用すれば、生体親和性、薬剤担持、不要物質の吸着、イオン交換等のアパタイトの有する機能を発揮させることが出来、かつアパタイト膜のクラックや剥離を防止することが出来る。アパタイト膜の膜厚が500Åよりも薄くなると、アパタイトの有する機能を充分発揮させることが出来ず、また膜厚が8000Åよりも厚くなると、アパタイト膜にクラックや剥離が発生するようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、ガイドワイヤ、ステント等の医療用機器の基体金属の表面に全面的または部分的に形成されるアパタイト膜は、エキシマレーザーアブレーション法によって形成される。
エキシマレーザーアブレーション法で使用する装置の概略を図1で説明する。
図1に示されるように、真空成膜チャンバー(1) 内では、基体金属(3) (線材)は、該基体金属(3) を送り出すリール(16)と該基体金属(3) を巻き取るリール(17)との間に架線されており、アパタイト粉末を金型で加圧成形して得られるターゲット(5) が該基体金属(3) に対向して設置されている。なお所定箇所のみアパタイト膜を形成する場合は、アパタイト膜を形成しない基体金属(3) の箇所の周囲に遮蔽マスクを設置する。
【0017】
この状態で真空チャンバー(1) 内の排気系(2) のロータリーポンプおよびターボ分子ポンプによって所定の真空度まで排気する。排気後、基体金属(3) をヒーター(4) により所定の温度に昇温する。次にArFエキシマレーザー(7) をターゲット(5) に照射し、アパタイトを分解した原子、イオンクラスタを放出し対向する基体金属(3) 表面にアパタイト分解生成物膜をコーティングする。
更に、ガス導入ノズル(6) より水蒸気または水蒸気含有ガスを該真空チャンバー(1) 内に導入し、再びArFエキシマレーザー (7) をターゲット (5) に照射し、上記アパタイト分解生成物膜表面にアパタイト膜を形成しつつ、上記アパタイト分解生成物膜をアパタイト膜に変成する。
【0018】
上記水蒸気含有ガスとしては、酸素ガス―水蒸気混合ガス、アルゴンガス―水蒸気混合ガス、ヘリウムガス―水蒸気混合ガス、窒素ガス―水蒸気混合ガス、空気―水蒸気混合ガス等が使用される。
この場合、水蒸気または水蒸気含有ガスのガス圧を大きくすると、即ち、水蒸気または水蒸気含有ガスの高雰囲気下にするとアパタイトの分解成分は基体金属(3) 表面上で結晶化して成長しながらアパタイトのコーティングが行われるインサイチュ(in-situ )法となる。
一方、水蒸気または水蒸気含有ガスのガス圧を下げると、即ち、水蒸気または水蒸気含有ガスの低雰囲気下にすると、基体金属(3) 表面上には無定形のアパタイトが堆積したコーティングとなる。この場合、コーティング後、高温水蒸気中で水熱処理(ポストアニーリング法)をすることによって無定形のアパタイトは結晶化する。
【0019】
本発明のアパタイト膜が形成されたガイドワイヤ、ステント等の医療用機器について説明する。
ガイドワイヤ(18)は、図2に示すような可撓性極細線の主線材からなる。該ガイドワイヤ(18)の先端部(20)は血管(23)内に挿入されるが、該挿入の際、分岐血管(24)(図3参照)に導入可能なように、該先端部(20)は細径加工されている。該ガイドワイヤ(18)の先端部(20)を血管内の所定箇所へ導入する際は、手元側の主線材(手元部(19))を操作することによって行われる。そのためガイドワイヤ(18)、特にその先端部(20)には、手元部(19)の操作によって確実に先端部(20)を所定の箇所に導入できるような、構造およびその構成材料が要求されている。
また該ガイドワイヤ(18)の先端部(20)としては、主線材を細径化した先端部、極細コイルを溶着した先端部、フッ素樹脂等の樹脂を被覆した先端部等が使用される。
なお該ガイドワイヤ(18)の先端部(20)の構成材料はSUS材、Ni−Ti材等の体内挿入に用いられる公知の材料が使用される。
先端部(20)の表面には、血管挿入時の滑りを良くするための滑剤や、薬剤がコーティングされる。これらの薬剤は有機化合物からなり、該薬剤はアパタイト膜と密着性がよい。
ガイドワイヤ(18)の先端部(20)にアパタイト膜(25)を形成し、先端部(20)の表面を改質することによって、上記のコーティングおよび薬剤の担持が容易となる。またアパタイト膜(25)によって、ガイドワイヤ(18)の生体親和性も良好となる。
アパタイト膜が形成された先端部(20)としては、図2に示すような主線材の先端部(20)あるいは図4〜図6に示すようなスプリングコイル(21)を溶着した先端部(20)がある。なおスプリングコイル(21)にアパタイト膜(25)を形成する際は、該コイル(21)の溶接前にコーティングを行って、該コイル(21)の線材(22)の表面全体にアパタイト膜(25)を形成してもよく(図5参照)、あるいは溶接後に該コイル(21)の表面、即ち該コイル(21)の線材(22)の一部の表面にアパタイト膜(25)を形成してもよい(図6参照)。
【0020】
ガイドワイヤ(18)の手元部(19)を構成する主線材には、剛性等の機械的特性に優れることが要求されている。従って、ガイドワイヤ(18)の血管内への導入の際、該手元部(19)の滑りをよくするために、ガイドワイヤ(18)表面に滑剤等がコーティングされている。
【0021】
図7〜図9にステント(26)を示す。該ステント(26)は、拡張可能な構造であり、極細金属細線からなる網目構造の円筒体からなる。ステント(26)は、その内側にバルーンを内挿し、収縮した状態でカテーテル内に挿入される。該ステント(26)は、血管の所定箇所でバルーンを膨張させて、拡張する。そのためステント(26)は、拡張時あるいは留置後に受ける外圧に耐え得る強度が要求される。
ステント(26)に使用される材料は、SUS材等の生体内で使用可能な公知の材料である。
またステント(26)の外表面および/または内表面の全面および/または部分に薬剤等を担持する場合がある。そこでステント(26)の表面にアパタイト膜を形成すれば、薬剤等の担持を容易に行うことが可能となる。またアパタイト膜によって、ステントの生体親和性が向上する。
【0022】
本発明の医療用機器の基体金属表面に形成されるアパタイト膜は、該基体金属表面の全体的に形成されてもよく、また必要箇所に部分的に形成されてもよい。
本発明のアパタイト膜が有効に形成される医療用機器とは、ガイドワイヤ、ステント等の曲率半径の小さい曲面を有する物や使用時あるいは作製時に基体金属が屈曲、彎曲に変形される物である。
【0023】
本発明のアパタイト膜の上に、樹脂(例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等)からなるコーティング材を被覆したり、あるいは滑剤、抗血栓剤、X線造影剤、治療用薬剤等の薬剤の塗布あるいは担持が行われる。
コーティング材および薬剤(以下、薬剤等)には、親水性のものもあれば、疎水性のものもあり、薬剤等によっては金属表面に直接に担持出来ないものもある。
本発明のアパタイト膜へのコーティング材の被覆、薬剤等の塗布、担持は容易に行うことが出来る。それは、アパタイトには親水性のOH基および疎水性のPO基が存在するからである。
アパタイト膜によって、ガイドワイヤ等の金属からなる基体表面が改質されることによって本発明の医療用機器は、コーティング材の被覆、薬剤等の塗布、担持を容易に行うことが出来る。
【0024】
本発明のアパタイト膜を形成した基体金属から試験片を調製し、該試験片の曲げ強度の試験を行った。以下、試験の内容を説明する。
SUS316材(厚さ:0.05mm、巾:0.2mm)からなる基体金属表面に、ArFエキシマレーザーアブレーション法によって、それぞれ500Å、1000Å、3000Å、5000Åおよび10000Åの膜厚のアパタイト膜を基体金属表面上に形成して、試験片B、C、D、EおよびFを作製した。なおアパタイト膜を形成しない試験片として、試験片Aも用意した。
上記のようにして得られた試験片A〜Fを、曲げ試験機で3点曲げ試験(スパン長:5mm)を行い、曲げ変位1mm迄の曲げ荷重を測定した。その結果を図10および図11に示した。
【0025】
上記したように、本発明にアパタイト膜の望ましい膜厚は、500Å〜8000Åの範囲であるが、この範囲の膜厚であるとアパタイト膜が形成されても基体金属の剛性は殆んど変化しない。
よって、基体金属表面に、膜厚が上記範囲にあるアパタイト膜を形成しても、基体金属の機械的特性特に、曲げ強度を変化させることなく、該金属表面の改質を行うことが可能であることが確かめられた。
【0026】
また上記基体金属にアパタイト膜を形成して得た試験片(試験片G(膜厚0Å)、H(膜厚500Å)、I(膜厚1000Å)、J(膜厚3000Å)、K(膜厚6000Å)、L(膜厚8000Å)およびM(膜厚10000Å))を引張り試験機にかけて、各試験片のアパタイト膜のクラックおよび剥離状態を観察した。結果を図12にまとめた。
図12中の斜線の範囲は、引張り変位に対してクラック、剥離ともに発生しない範囲を示す。上記試験の結果より、アパタイト膜の膜厚は薄い程、基体金属への密着性が良いことがわかった。またアパタイト膜の膜厚が3000Å程度迄であれば、該アパタイト膜は30%の基体金属の変位に耐え、また更に膜厚が8000Å程度迄においても、アパタイト膜は10%の変位に耐え得ることがわかった。
一般的に、ガイドワイヤ、ステント等の医療用機器およびその他の機器への利用での基体金属は、使用時に変形されるか作製時に変形されるが、通常、10%以上基体金属を変形される場合は少ない。よって、本発明のアパタイト膜において膜厚を8000Å以下の範囲で、その仕様に応じた膜厚を設定し、クラック、剥離の発生を防止する。
【0027】
本発明のアパタイト膜は生体親和性を有する。膜厚が薄くなる程、アパタイト膜の基体金属への密着性は良くなるが、生体親和性が低下することが考えられる。そこで、アパタイト膜の膜厚と、生体親和性との関係を調べるために、繊維芽細胞の細胞培養実験を行った。以下、実験方法を説明し、実験の結果を図4に示した。
【0028】
各々の基体金属(SUS304L材)の表面に、500Å、1000Åおよび3000Åの膜厚のアパタイト膜を、エキシマレーザーアブレーション法によって形成し、試験片O、PおよびQを得た。なお比較として試験片N(アパタイト膜無し)も用意した。これらの試験片N、O、PおよびQは、オートクレーブで高圧滅菌処理された。
【0029】
マウス胎児採取第3代目繊維芽細胞(以下、繊維芽細胞)を、細胞培養液(10%ウシ胎児血清入りダルベッコ変位イーグル培地、DMEM)で細胞密度を2.5×10個/mlに調製した。
【0030】
4ウェルプレートの1つの孔にそれぞれ、調製された繊維芽細胞1mlと各試験片を入れ、炭酸ガス培養容器(温度:37℃、炭酸ガス:5.0%)中で、1日、2日および3日間培養した。
各培養後、試験片を取出し、該試験片をダルベッコリン酸緩衝液(細胞洗浄液)で、未固着の繊維芽細胞を洗い出した。引き続き、エチレンジアミン四酢酸化合トリプシン(タンパク質分解酵素)に入れ、1分間放置して試験片に固着している細胞を剥離した。剥離後、前記細胞培養液1mlを加えて、1μl取出し、血球換算板で細胞数を読み取った。読み取られた細胞数を10倍し、その1mlあたりを細胞密度とし、図13中の縦軸とした。
【0031】
図13の結果より、膜厚が500Å以上であれば、アパタイト膜の機能である生体親和性を発揮させることが出来る。
なお図13において、細胞数が11×10個付近で細胞増殖が停滞するのは細胞が増殖飽和限界に達したためである。
【0032】
以下、本発明を実施例によって説明する。但し、本発明は以下に示される実施例のみに限定されるものではない。
〔実施例1〕
図14にアパタイト膜(38)を有するガイドワイヤ(27)を示す。該ガイドワイヤ(27)の主線材(28)としてSUS304のステンレス細線を使用した。該ガイドワイヤ(27)の手元部(29)の外径は0.33mmφであり、ガイドワイヤ(27)の全長は1800mmである。また該ガイドワイヤ(27)は、手元部(29)から先端部(30)にかけてセンタレスグラインダで線径を漸減して細径加工されている。最先端部(31)は長さ40mm、直径0.06mmに研削、研磨されている。
該ガイドワイヤ(27)の先端部(30)は、最先端部(31)と、その最先端部(31)に接続する第1テーパー部(32)(長さ50mm)と、該第1テーパー部(32)に接続する第1同径部(33)(長さ60mm、外径0.15mmφ)と、該第1同径部(33)に接続する第2テーパー部(34)(長さ45mm)からなる。
一方、ガイドワイヤ(27)の手元部(29)は、先端部(30)の第2テーパー部(34)に接続する第2同径部(35)(長さ80mm、外径0.185mmφ)と、該第2同径部(35)に接続する第3テーパー部(36)(長さ:60mm)と、該第3テーパー部(36)に接続する第3同径部(37)(外径0.33mmφ、長さ1420mm)からなる。
最先端部(31)を除く先端部(30)、即ち、第1テーパー部(32)、第1同径部(33)および第2テーパー部(34)の表面にアパタイト膜(38)(膜厚は3000〜5000Å)を形成した。
一方、手元部(29)の第2テーパー部(34)、第2同径部(35)および第3テーパー部(36)および第3同径部(37)の表面にはフッ素樹脂(39)が被覆されている。
【0033】
〔実施例2〕
図15に、他の実施例であるアパタイト膜(46)を有するガイドワイヤ(40)を示す。該ガイドワイヤ(40)の先端部(41)は、極細線のスプリングコイル(44)が溶接されている。該ガイドワイヤ(40)の主線材(42)として、SUS304ステンレス材を使用した。
該ガイドワイヤ(40)の手元部(43)の外径は、0.34mmφであり、ガイドワイヤ(40)の全長は1800mmである。
該ガイドワイヤ(40)は、手元部(43)の後端より1450mmの部分から先端部(41)にかけてテーパー形状とされている。
先端部(41)に溶接されているスプリングコイル(44)は、外径0.07mmのSUS316ステンレス材の細線からなる密着巻コイルである。該スプリングコイル(44)の長さは300mmである。またこのスプリングコイル(44)の最先端部(45)(30mm)は、Pt−Ni細線からなる。該スプリングコイル(44)は、コイル作製前に予めSUS316細線とPt−Ni細線とを溶接したものを0.07mmφに伸線して、コイルに巻回したものである。
なおこの最先端部(45)は、ガイドワイヤ(40)使用時に先端位置確認用のX線視認マーカとなる。
本実施例のガイドワイヤ(40)の手元部(43)の全表面にはアパタイト膜(46)が形成されており、該アパタイト膜(46)の上に更にフッ素樹脂からなるコーティング材(47)が被覆されている。
またPt−Ni細線からなる最先端部(45)には、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン)が被覆されている。
本実施例のガイドワイヤ(40)の手元部(43)は、アパタイト膜(46)が形成されているので、容易にフッ素樹脂のコーティング材(47)を被覆することが出来た。
【0034】
〔実施例3〕
図16に、更に他の実施例として、アパタイト膜(52)を有するガイドワイヤ(48)を示す。該ガイドワイヤ(48)は、通常、プラスチックガイドワイヤと呼ばれるものであり、全長1500mmである。該ガイドワイヤ(48)の主線材(49)(外径0.56mmφ)は、3本の細線(外径0.28mmφのSUS304材)をS巻き撚り線とし、この撚り線をスェージング加工したものである。
上記主線材(49)の先端部(50)は、その最先端部(52)(30mm)は同径(外径0.20mmφ)であるが、最先端部(51)以外は主線材(49)をセンタレスグラインダで切削加工されてテーパー形状(180mm)となっている。
また先端部(50)は、その最先端部(51)から70mmの箇所までアパタイト膜(52)(膜厚は3000Å)が形成されている。
また該アパタイト膜(52)の上には、三酸化ビスマス(50重量%)を混有するナイロン樹脂からなるコーティング材(53)が被覆され、また更に該コーティング材(53)の上に親水性ポリマー(54)(主剤はポリビニルピロリドン)がコーティングされている。
なお該ナイロン樹脂のコーティング材(53)をコーティングした状態の主線材(49)の外径は0.80mmφであり、親水性ポリマー(54)をコーティングした状態の主線材(49)の外径は0.85mmφである。
アパタイト膜(52)を主線材(49)の先端部(50)に形成したことによって、ガイドワイヤ(48)の操作性を損なうことなく、該先端部(50)の表面を改質することが出来、よって該アパタイト膜(52)上にナイロン樹脂のコーティング材(53)を強固に密着させることが出来た。
【0035】
〔実施例4〕
図17に、アパタイト膜(57,57) を有するステント(55)を示す。該ステント(55)は、図8に示すような、SUS316L材の薄板加工細線(板厚0.05mm)からなる網目模様の円筒体(56)(外径2.5mm、長さ23mm)からなる。該ステント(55)はフォトエッチングにより薄板円筒体材を加工したもので体内患部へ挿入後、留置時に拡張可能な構造となっている。
上記円筒体(56)の内表面および外表面にアパタイト膜(57,57) を500〜1000Åの膜厚で形成した。
本実施例のステント(55)は、アパタイト膜(57,57) に抗血栓剤等の薬剤を担持し易くなっている。
【0036】
〔実施例5〕
図18に液体濾過用フィルタに使用されるコイル(58)を示す。このコイル(58)は3層(1層目コイル(59)、2層目コイル(60)および3層目コイル(61))からなり、アパタイト膜(62)をコーティングした直径0.07mmφのSUS細線を、外径(D)=0.59mmφ、内径(D)=0.3mmφとなるように巻回したコイル(58)である。
該フィルタは、複数個のコイル(58)を束ね、該コイル(58)の内部側から外側部へ、液体が巻線間の細隙を通過させて濾過を行う。
アパタイト膜(62)をコーティングした細線の巻細間細隙を液体が通過することによって、液体中の不要物質が吸着され、あるいはイオン交換される。
なお、該フィルタは構成材料がアパタイト膜(62)をコーティングした金属細線からなるので液体が高温であっても濾過することが可能である。また該フィルタは強度が高いため、フィルタを逆流洗浄することも可能である。
【0037】
本発明のアパタイト膜を有する医療用機器は、使用時あるいは作製時において大きな変形(屈曲、彎曲)を伴う場合であっても、その変形に耐え得るようにアパタイト膜の膜厚を設定することによって、該アパタイト膜のクラック、剥離の発生の問題は解決された。また本発明の医療用機器は、アパタイト膜によって、基体金属の表面が改質され、即ち、生体親和性が良好になり、かつ薬剤の担持やコーティング材の被覆が容易に実施することが可能となった。
またアパタイトの特徴としての吸着性、イオン交換性を利用する機器においては、その使用時の機械的強度を必要とするものにおいては構成基体材料を金属とし、その表面にアパタイトをコーティングした複合材料として構成可能とした。アパタイトのコーティング膜厚を適切に設定することにより機器の作製時あるいは使用時の変形に充分耐え得るものの作製が可能となった。
特に、アパタイトをコーティングした線材または板材を用いて高温濾過、フィルタの作製も可能となった。
【0038】
【発明の効果】
本発明のガイドワイヤ、ステント等の医療用機器にコーティングされるアパタイト膜には、クラックや剥離が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エキシマレーザーアブレーション装置の概要図
【図2】 ガイドワイヤの部分断面説明図
【図3】 分岐血管へ導入されるガイドワイヤの説明図
【図4】 スプリングコイル付ガイドワイヤの先端部の断面図
【図5】 図4のガイドワイヤの断面図
【図6】 図4のガイドワイヤの断面図
【図7】 ステントの部分説明図
【図8】 図7のステントの拡大図
【図9】 図7のステントの拡張状態の説明図
【図10】 アパタイト膜を有する試験片の3点曲げ試験において、曲げ変位と、曲げ荷重の関係を説明する図である。
【図11】 アパタイト膜を有する試験片の3点曲げ試験において、アパタイト膜の膜厚と、曲げ荷重の関係を説明する図である
【図12】 アパタイト膜を有する試験片の引張り試験において、引張り変位と、アパタイト膜のクラック発生との関係を説明する図である。
【図13】 アパタイト膜を有する試験片の繊維芽細胞の培養試験において、培養経過日数と細胞数との関係を示す図である。
図14は本発明の一実施例を示す。
【図14】 アパタイト膜が形成されたガイドワイヤの部分断面図
図15は本発明の他の実施例を示す。
【図15】 アパタイト膜が形成されたスプリング付ガイドワイヤの部分断面図
図16は本発明の更に他の実施例を示す。
【図16】 アパタイト膜が形成されたプラスチックガイドワイヤの部分断面図
図17は本発明の更に他の実施例を示す。
【図17】 アパタイト膜を形成したステントの部分断面図
【図18】 アパタイト膜を形成した細線からなる3層巻線コイルフィルタの側面図
【符号の説明】
1 真空成膜チャンバー
2 排気系
3 基体金属
4 ヒーター
5 アパタイトターゲット
6 ガス導入ノズル
7 ArFエキシマレーザー光源
8 ミラー
9 レンズ
10 窓
11 スリット
12 ヒーター温度制御器
13 温度計
14 膜厚計
15 ガス導入路
16 送りリール
17 巻取りリール
18 ガイドワイヤ
19 手元部
20 先端部
21 スプリングコイル
22 スプリングコイル線材
23 血管
24 分岐血管
25 アパタイト膜
26 ステント
27 ガイドワイヤ
28 主線材
29 手元部
30 先端部
31 最先端部
32 第1テーパー部
33 第1同径部
34 第2テーパー部
35 第2同径部
36 第3テーパー部
37 第3同径部
38 アパタイト膜
39 フッ素樹脂
40 ガイドワイヤ
41 先端部
42 主線材
43 手元部
44 スプリングコイル
45 スプリングコイルの最先端部
46 アパタイト膜
47 コーティング材(フッ素樹脂)
48 ガイドワイヤ
49 主線材
50 先端部
51 最先端部
52 アパタイト膜
53 コーティング材(ナイロン樹脂)
54 親水性ポリマー
55 ステント
56 円筒体
57 アパタイト膜
58 フィルタ用コイル
59 1層目コイル
60 2層目コイル
61 3層目コイル
62 アパタイト膜

Claims (7)

  1. 使用時に変形を伴う医療用機器を構成する基体金属を高真空中で昇温し、基体金属表面にエキシマレーザーアブレーション法によって高真空中でハイドロキシアパタイトの分解生成物をコーティングし、その後、上記ハイドロキシアパタイトの分解生成物からなるコーティング膜面上に水蒸気または水蒸気含有ガス雰囲気中でエキシマレーザーアブレーション法によりハイドロキシアパタイト膜をコーティングすることによって、上記分解生成物が変成したハイドロキシアパタイトを含む膜厚500Å〜8000Åのハイドロキシアパタイト膜を該基体金属の表面の一部または全部にコーティングしたことを特徴とする医療用機器。
  2. 該ハイドロキシアパタイト膜は結晶化されている請求項1に記載の医療用機器。
  3. 該ハイドロキシアパタイト膜の表面には更に樹脂からなるコーティング材が被覆されている請求項1または請求項2に記載の医療用機器。
  4. 該ハイドロキシアパタイト膜の表面には更に薬剤が塗布または担持されている請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の医療用機器。
  5. 該医療用機器は、医療用ガイドワイヤである請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の医療用機器。
  6. 該医療用機器は、医療用ステントである請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の医療用機器。
  7. 該基体金属表面に形成されたハイドロキシアパタイト膜は、水熱処理によって結晶化されている請求項に記載の医療用機器。
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