JP4180981B2 - 差動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は差動装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
差動装置は、伝動部材から左右の従動軸へ動力を分配するようにしたものであって、種々の機構が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−318745号公報(第5−6頁、図23−26)
【0004】
特許文献1による従来の差動装置の概要を、次の図15で詳しく説明する。
図15は従来の差動装置の概要図であり、特開平8−318745号公報の図24を再掲する。なお、符号は公報に記載されたものを引用した。
従来の差動装置は、回転可能な一次側伝達部材81の内部に挿通孔81cを有し、この挿通孔81cに一次側伝達部材81の回転中心線と同一直線上で相対回転可能な左右2つの車軸4,4(出力軸A,Aに相当)の一端部を配置し、一次側伝達部材81から左右の継脱機構8,8を介して左右の車軸4,4へ動力を分配するようにしたというものである。
【0005】
左右の継脱機構8,8は、一次側伝達部材81の両端面(円形凹所)81b、81bを挟むように左右の二次側伝達部材82,82を配置し、これら左右の二次側伝達部材82,82を左右の車軸4,4にそれぞれに取付け、一次側伝達部材81の両端面81b、81bと二次側伝達部材82,82との間に、軸方向に弾発されたボール80,80を介在させたものである。
なお、29Tはスプロケット、80aは左右のボール80,80を弾発するコイルスプリング、80bは左右のボール80,80間に介在した規制ピン、81aは一次側伝達部材81に開けた貫通孔、82bはワッシャ、82cは抜止めリングである。
【0006】
車軸4に作用する負荷が一定以上となったときには、ボール80が係合溝82aから外れて、係合位置から解除位置へ待避することで、一次側伝達部材81から車軸4への動力の伝達を自動的に断つことができる。
このような差動装置を作業機に採用したので、作業機を旋回させるときには、旋回内側の車輪の走行抵抗が一定以上になるように、作業機を旋回操作すればよく、特別なレバー操作は必要ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術は、車輪の走行抵抗が一定以上となると、継脱機構8が車軸4への動力の伝達を断ってしまう。この結果、作業者が意図しないときに継脱機構8が自動的に働く場合があるので、作業機の走行性能を確保するには改良の余地がある。
【0008】
そこで本発明の目的は、伝動部材の正転・逆転にかかわらず、伝動部材から左右2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる、簡単な構成の差動装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、回転可能な伝動部材の内部に空間部を有し、この空間部に伝動部材の回転中心線と同一直線上で相対回転可能な左右2つの従動軸の一端部を配置し、伝動部材から左右の係脱機構を介して前記左右の従動軸へ動力を分配するようにした差動装置において、
伝動部材が、左右の従動軸の軸方向に移動可能な部材であり、
左右の係脱機構が、伝動部材の移動方向両端面を挟むように左右の従動部材を配置し、これら左右の従動部材を左右の従動軸にそれぞれ相対回転を規制し且つ軸方向に一定量だけ移動可能に取付け、伝動部材と左右の従動部材との各対向面に互いに噛合う噛合い爪をそれぞれ形成し、左右の従動部材を伝動部材の端面に向けて弾発した構成であり、
左の噛合い爪同士及び右の噛合い爪同士が、伝動部材の正転時には、左の噛合い爪間に作用する負荷と右の噛合い爪間に作用する負荷との差が基準値を超えたときに、左右一方の噛合い状態を解除するとともに、伝動部材の逆転時には、常に左右共に噛合い状態を維持するように構成し、
さらに、伝動部材の端面に対する、左右の従動部材の一方又は両方の後退を任意に規制することによって、左右の噛合い爪同士の噛合い状態を強制的に維持させる爪解除規制機構を設けたことを特徴とする。
【0010】
正転時には、伝動部材の両側面に形成された噛合い爪と左右の従動部材に形成された噛合い爪が噛合うことで、伝動部材から左右の従動軸へ動力を分配することができる。
正転時で、左の噛合い爪間に作用する負荷と右の噛合い爪間に作用する負荷との差が基準値を超えたときには、一方の噛合い状態を解除することができる。このため、差動装置を作業機や車両に搭載した場合に、左右の従動部材に基準値を超えるアンバランス負荷(不均等な負荷)が発生するように旋回操作をするだけで、容易に旋回させることができる。
【0011】
逆転時には、常に左右共に噛合い状態を維持することで、伝動部材から左右の従動部材へ動力を分配することができる。このため、左右の従動部材にアンバランス負荷が発生しても、伝動部材から2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる。
【0012】
伝動部材の端面に対する、左右の従動部材の一方又は両方の後退を、爪解除規制機構で規制することによって、左右の噛合い爪同士の噛合い状態を強制的に維持させることができる。このため、左右の従動部材にアンバランス負荷が発生しても、伝動部材から2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる。
【0013】
このように、伝動部材の正転・逆転にかかわらず、伝動部材から2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる。しかも、簡単な構成の差動装置によって達成することができる。従って、このような差動装置を搭載した作業機等の各種車両の走行性能を、前進時と後進時とで共に、十分に確保することができる。後退させながら旋回させることがない作業機等の各種車両に、差動装置を搭載した場合には、構成が簡単なので特に有効である。
【0014】
請求項2は、伝動部材の両端面並びに左右の従動部材に形成された各噛合い爪が、逆転時に常に噛合い状態を維持するべく伝動部材の回転中心線に平行に形成した突当て面と、この突当て面に連なり正転時に噛合わせるべく突当て面に対して回転方向に傾斜した傾斜面と、からなることを特徴とする。
作動装置を、部品数が少なく簡単な構成にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の差動装置を歩行型自走式作業機に適用した例で、本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0016】
図1は本発明に係るフロントロータリ式作業機の左側面図である。フロントロータリ式作業機10(以下、単に「作業機10」と言う。)は、機体としてのトランスミッションケース12の後部に左右の走行輪13L,13Rを備え、トランスミッションケース12の前方にロータリ作業部14を備え、トランスミッションケース12の上部に設けたエンジン15で走行輪13L,13R並びにロータリ作業部14を駆動する小型の歩行型自走式耕耘機、すなわち歩行型自走式作業機である。
【0017】
詳しく説明すると、この図1は、エンジン15の下方にメインクラッチ(図示せず)を介してトランスミッション11を配置し、トランスミッション11のケース(トランスミッションケース)12の前部及び後部から各々出力軸23,53L,53Rを出し、前部の出力軸(ロータリ側中間軸)23でロータリ作業部14を駆動し、後部の出力軸(車軸)53L,53Rで走行輪13L,13Rを駆動するようにしたことを示す。
【0018】
動力源としてのエンジン15は、クランク軸を略鉛直に向けたバーチカルエンジンである。トランスミッション11の入力軸21は、クランク軸にメインクラッチを介して連結した略鉛直な軸である。
入力軸21の下端部に設けた駆動ベベルギヤ22と、ロータリ側中間軸23に設けた第1従動ベベルギヤ24とを噛み合わせることで、入力軸21からロータリ側中間軸23へ動力を伝達することができる。
【0019】
このような作業機10は、ロータリ側中間軸23とロータリ作業部14との間を伝動軸25で連結し、この伝動軸25を筒状ケース26で囲い、この筒状ケース26をトランスミッションケース12に取付け、さらに、トランスミッションケース12の後部から後上方へ左右の操作ハンドル31L,31Rを延ばし、左の操作ハンドル31Lにクラッチレバー32を備えたものである。クラッチレバー32は、メインクラッチを操作するクラッチレバーである。トランスミッション11は、後上方へ延びる解除レバー92を備える。
【0020】
図2は本発明に係るフロントロータリ式作業機の平面図であり、トランスミッションケース12から左右へ延びた車軸53L,53Rにそれぞれ走行輪13L,13Rを取付け、ロータリ作業部14の耕耘軸35に複数の耕耘爪36・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を取付けたことを示す。
【0021】
図3は本発明に係るトランスミッションを上方から見た断面図である。トランスミッション11は、それぞれ機体幅方向に水平な、ロータリ側中間軸23、中間軸41、左右の従動軸としての車軸53L,53Rを、前から後へこの順に配列し、これらの各軸23,41,53L,53Rをギヤ機構によって連結したものである。トランスミッションケース12は、例えば左右二分割可能なケースである。
【0022】
ロータリ側中間軸23に設けた第1従動ベベルギヤ24と、伝動軸25に設けた第2従動ベベルギヤ27とを噛み合わせることで、ロータリ側中間軸23から伝動軸25へ動力を伝達することができる。
【0023】
一方、ロータリ側中間軸23に第1ギヤ42を形成し、中間軸41に第2ギヤ43を回転可能に取付け、左右の車軸53L,53Rに第3ギヤ51を回転可能に取付けることで、ロータリ側中間軸23から第1ギヤ42及び第2ギヤ43を介して第3ギヤ51へ、動力を伝達することができる。第3ギヤ51から左右の車軸53L,53Rに対しては、差動装置50を介して動力を伝達することができる。第1・第2・第3ギヤ42,43,51は平歯車である。
【0024】
なお、第3ギヤ51は差動装置50の構成部材の一部を兼ねる。すなわち、第3ギヤ51は、左右の車軸53L,53Rへ動力を伝達する差動装置50の、伝動部材であると言うことができる。差動装置50について説明するときには、第3ギヤ51のことを適宜「伝動部材51」と言い換えることにする。以下、差動装置50を詳しく説明する。
【0025】
図4は本発明に係る差動装置の断面図であり、差動装置50を上記図3に対応させて表した。
第3ギヤからなる伝動部材51は、回転可能で且つその回転中心線Crに沿って移動可能な円筒状の部材であり、内部には回転中心線Crを中心とする貫通した空間部(貫通孔)51aを有する。
【0026】
差動装置50は、伝動部材51の回転中心線Crと同一直線上で相対回転可能な、左右2つの車軸(従動軸)53L,53Rの一端部を伝動部材51の空間部51aに配置し、伝動部材51から左右の係脱機構60L,60Rを介して左右の車軸53L,53Rへ動力を分配するようにした構成であり、さらに爪解除規制機構90を備える。
なお、差動装置50について説明するときには、左右の車軸53L,53Rのことを適宜「左右の従動軸53L,53R」と言い換えることにする。
【0027】
トランスミッションケース12は、軸受52,52を介して左右の従動軸53L,53Rを回転可能に支持することができる。左右の従動軸53L,53Rの一端部同士を中央の軸受54を介して嵌合することにより、左右の従動軸53L,53R同士は互いに相対回転が可能である。
【0028】
さらに左右の従動軸53L,53Rは、一端部同士を突当てるとともに、各一端部に回転中心線Crに直交するピン55,55を取付け、これらのピン55,55をばね受け板56,56及び平ワッシャ57,57を介して、トランスミッションケース12の内壁12a,12bに当てることで、軸方向移動(回転中心線Crに沿った移動)が規制されることになる。なお、ばね受け板56,56及び平ワッシャ57,57の有無は任意である。
【0029】
伝動部材51は、左右の従動軸53L,53Rに対して回転可能且つ軸方向に移動可能である。具体的には、右の従動軸53Rは、一端部に径が大きい径大部53aを有する。径大部53aの径は、右の従動軸53Rの他の部分の径や左の従動軸53Lの径よりも大きい。この径大部53aに、伝動部材51を回転可能且つ軸方向へ移動可能に、嵌合によって取付けた。図中、58,58はオイルシールである。
【0030】
図5は本発明に係る差動装置の分解図である。図4をも参照しつつ差動装置50の詳細構造を説明する。
左右の係脱機構60L,60R(図4参照)は、伝動部材51の移動方向両端面(図左右の端面)51b、51bにそれぞれ噛合い爪62L・・・,62R・・・を形成し、伝動部材51の左右の端面51b、51bを挟むように左右の従動部材71L,71Rを配置し、左の従動部材71Lにそれぞれ噛合い爪72L・・・を形成し、右の従動部材71Rにそれぞれ噛合い爪72R・・・を形成し、さらに、左右の従動部材71L,71Rを伝動部材51の端面51b、51bに向けて、弾性部材81,81(図4参照)にて弾発するようにした構成である。
【0031】
左の従動部材71Lは、左の従動軸53Lに嵌合する貫通した嵌合孔71aを形成し、この嵌合孔71aに回転中心線Crに対して直交する係合溝71bを形成したものである。
左の従動軸53Lに嵌合孔71aを嵌合するとともに、係合溝71bにピン55を嵌合することにより、左の従動軸53Lに左の従動部材71Lを相対回転を規制し且つ軸方向に移動可能に取付けることができる。
【0032】
同様に右の従動部材71Rも、右の従動軸53Rに嵌合する貫通した嵌合孔71aを形成し、この嵌合孔71aに回転中心線Crに直交する係合溝71bを形成したものである。
右の従動軸53Rに嵌合孔71aを嵌合するとともに、係合溝71bにピン55を嵌合することにより、右の従動軸53Rに右の従動部材71Rを相対回転を規制し且つ軸方向に移動可能に取付けることができる。
【0033】
伝動部材51は、移動方向両端面51b、51b(左の端面51b及び右の端面51b)に、それぞれ複数の噛合い爪62L・・・,62R・・・を形成したものである。両端面51b、51bに形成された左右の複数、例えば9個の噛合い爪62L・・・,62R・・・は、伝動部材51の周方向に連続した爪であり、放射状に等ピッチで配列することになる。
【0034】
一方、左の従動部材71Lは、伝動部材51の左の端面51bに対向する対向面71cに複数、例えば3個の噛合い爪72L・・・を形成し、また、右の従動部材71Rも、伝動部材51の左の端面51bに対向する対向面71cに複数の噛合い爪72R・・・を形成したものである。各対向面71c,71cに形成された複数の噛合い爪72L・・・,72R・・・は、左右の従動部材71L,71Rの周方向に連続した爪であり、放射状に等ピッチで配列することになる。
このようにして、伝動部材51と左右の従動部材71L,71Rとの各対向面51b,51b,71c,71cに互いに噛合う噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・をそれぞれ形成することになる。
【0035】
なお、この図5において、伝動部材51が図反時計回り方向(図1に示す作業機10の前進方向Fr)へ回転することを正転Tfと言い、その回転方向を正転方向Tfと言う。また、伝動部材51が図時計回り方向(図1に示す作業機10の後進方向Rr)へ回転することを逆転Trと言い、その回転方向を逆転方向Trと言う。
【0036】
ここで図4に戻って説明を続ける。図4に示すように差動装置50は、トランスミッションケース12の左内壁12a側のばね受け板56と左の従動部材71Lとの間に、左の弾発部材81を介在させ、また、トランスミッションケース12の右内壁12b側のばね受け板56と右の従動部材71Rとの間に、右の弾発部材81を介在したものである。これら左右の弾性部材81,81は、例えば圧縮コイルばねである。
左の従動部材71Lを伝動部材51の左端面51bに向けて弾発部材81で弾発し、右の従動部材71Rを伝動部材51の右端面51bに向けて弾発部材81で弾発することができる。
【0037】
さらに図4に示すように、差動装置50は、中央の伝動部材51とトランスミッションケース12の左内壁12aとの間に左の従動部材71Lを配置するとともに、伝動部材51とトランスミッションケース12の右内壁12bとの間に右の従動部材71Rを配置したものである。このため、左右の従動部材71L,71Rが従動軸53L,53Rの軸方向に移動する量は一定量に規制されることになる。
【0038】
具体的には、左の従動部材71Lは、右の従動軸53Rの左端面から左のばね受け板56までの間で、軸方向に移動可能である。一方、右の従動部材71Rは、径大部53aの右端面から右のばね受け板56までの間で、軸方向に移動可能である。
【0039】
すなわち、伝動部材51の噛合い爪62L・・・,62R・・・に左右の従動部材71L,71Rの噛合い爪72L・・・,72R・・・を噛合わせた状態において、(1)トランスミッションケース12の左内壁12a側のばね受け板56から、左の従動部材71Lの左端面までの距離di、及び、(2)トランスミッションケース12の右内壁12b側のばね受け板56から、右の従動部材71Rの右端面までの距離diが、左右の従動部材71L,71Rの移動可能量であり、これらの移動可能量di,diは一定量である。
このようにして、左右の左の従動部材71L,71Rを左右の従動軸53L,53Rにそれぞれ相対回転を規制し且つ軸方向に一定量だけ移動可能に取付けることができる。
【0040】
次に、噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・の具体的な構成を説明する。図6は本発明に係る噛合い爪同士を噛合わせた状態の周方向の展開図であり、図7は本発明に係る噛合い爪同士を外した状態の周方向の展開図である。
なお、図6及び図7は、左右の従動部材71L,71Rの外周面に合わせて展開して表したものである。従って、噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・の各寸法についても、この展開面における大きさである。回転中心線Crからの半径が異なる点における周方向の展開面でみても、各寸法の比率は同じである。
【0041】
図6及び図7に示すように、複数の噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・はジョークラッチに類似した形状を呈する。ジョークラッチとは、一般にドッグクラッチと称し、クラッチ爪同士が噛合う噛み合いクラッチのことである。
【0042】
具体的に説明すると、伝動部材51における、左の噛合い爪62L・・・と右の噛合い爪62R・・・とは、伝動部材51の幅中心線Cwに対して左右対称形であり、この結果、爪の各寸法も互いに同一である。一方、伝動部材51の噛合い爪62L・・・,62R・・・のピッチP1に対して、左右の従動部材71L,71Rの爪72L・・・,72R・・・のピッチP2は3倍である。左の噛合い爪72L・・・と右の噛合い爪72R・・・とは、幅中心線Cwに対して左右対称形であり、この結果、爪の各寸法も互いに同一である。
なお、各ピッチP1,P2や各爪寸法は任意である。
【0043】
左の噛合い爪62L・・・,72L・・・同士及び右の噛合い爪62R・・・,72R・・・同士は、伝動部材51の正転Tf時には、左の噛合い爪62L・・・,72L・・・間に作用する負荷と右の噛合い爪62R・・・,72R・・・間に作用する負荷との差が、予め設定された基準値を超えたときに、左右一方の噛合い状態を解除するとともに、伝動部材51の逆転Tr時には、常に左右の噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・共に噛合い状態を維持するように構成したものである。
【0044】
ここで、伝動部材51の左端面51bに形成された左の噛合い爪62L・・・のうちの、1つについて、より具体的に説明する。
左の噛合い爪62Lは、回転中心線Crに平行な突当て面63と、突当て面63の奥端に連なる谷面64と、谷面64に連なり左端面51b側へ傾斜した傾斜面65と、傾斜面65の後端に連なる平坦な山面66と、をこの順に逆転方向Trへ配列した爪部である。
【0045】
突当て面63は、逆転Tr時に常に噛合い状態を維持するように、左端面51bから伝動部材51の幅中心線Cwへ向かって延びる平坦面である。谷面64は、幅中心線Cwに平行な平坦面である。傾斜面65は、正転Tf時に噛合わせるように、突当て面63に対して逆転方向Trに傾斜した平坦面である。山面66は、幅中心線Cwに平行な平坦面であって、左の端面51bに合致する。
左の噛合い爪62Lと右の噛合い爪62Rとは、伝動部材51の幅中心線Cwに対して左右対称形であり、この結果、爪の各寸法も互いに同一である。
このようにすることで、左右の噛合い爪62L,62Rを全体的に見たとき、図7に示すように、正転方向Tfに先細りのテーパ状を呈することになる。
【0046】
図7に示すように、伝動部材51において、左右の山面66,66間の寸法(左右の端面51b、51b間の寸法)はL1であり、左右の谷面64,64間の寸法はL2である。このため、突当て面63の奥行き(谷面64から山面66までの距離)L3は、L3=(L1−L2)/2の関係にある。谷面64の周方向長さはL4、傾斜面65の周方向長さはL5である。この結果、左右の傾斜面65,65間の角度はθ1である。角度(傾斜角)θ1は任意に設定すればよい。
【0047】
次に、左の従動部材71Lの対向面71c(図5参照)に形成された1つの左の噛合い爪72Lついて、具体的に説明する。
左の従動部材71Lにおける噛合い爪72Lは、回転中心線Crに平行な突当て面73と、突当て面73の奥端に連なる谷面74と、谷面74に連なり対向面71c側へ傾斜した傾斜面75と、傾斜面75の後端に連なる平坦な山面76と、をこの順に正転方向Tfへ配列した爪部である。
【0048】
突当て面73は、逆転Tr時に常に噛合い状態を維持するように、対向面71cから、幅中心線Cwとは反対側へ向かって延びる平坦面である。谷面74は、幅中心線Cwに平行な平坦面である。傾斜面75は、正転Tf時に噛合わせるように、突当て面73に対して正転方向Tfに傾斜した平坦面である。山面76は、幅中心線Cwに平行な平坦面であって、対向面71cに合致する。
左の従動部材71Lに形成された噛合い爪72Lと、右の従動部材71Rに形成された噛合い爪72Rとは、伝動部材51の幅中心線Cwに対して左右対称形であり、この結果、爪の各寸法も互いに同一である。
【0049】
図7に示すように、左の従動部材71Lの突当て面73の奥行き(谷面74から山面76までの距離)はL3、傾斜面75の周方向長さはL5である。山面76の周方向長さはL6であり、伝動部材51における谷面74の周方向長さL4よりも若干小さい。傾斜面75の角度(傾斜角)はθ2であり、傾斜角θ1の1/2に相当する。
【0050】
図6に示すように、伝動部材51の突当て面63,63に左右の従動部材71L,71Rの突当て面73,73を当てたときには、伝動部材51の傾斜面65,65と左右の従動部材71L,71Rの傾斜面75,75との間に、若干の隙間S1,S1を有する。
【0051】
図8(a),(b)は本発明に係る差動装置の爪解除規制機構の構成図であり、(a)は爪解除規制機構90の解除状態を示し、(b)は爪解除規制機構90の非解除状態を示す。
上記図4及び図8を参照しつつ、爪解除規制機構90について説明する。爪解除規制機構90は、伝動部材51の端面51b、51bに対する、左右の従動部材71L,71Rの一方又は両方の後退を、任意に規制することによって、左右の噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・同士の噛合い状態を強制的に維持させる、差動制限機構である。
【0052】
具体的な構成を述べると、爪解除規制機構90は、トランスミッションケース12に回転可能に取付けた連結軸91と、トランスミッションケース12の外方で連結軸91に取付けた解除レバー92(図1も参照)と、トランスミッションケース12の内部で連結軸91に取付けた解除アーム93と、解除アーム93を非解除位置並びに解除位置に自己保持する自己保持機構94とからなる。
解除アーム93は、右の従動部材71Rの背面71d(図4参照)に臨むようにスイング可能である。
【0053】
自己保持機構94は、トランスミッションケース12に設けたボール95及びボール95を解除アーム93側に弾発する圧縮コイルばね96と、ボール95の一部を嵌合させるべく解除アーム93に開けた第1嵌合孔97並びに第2嵌合孔98とからなる。
図8(a)に示すように、第1嵌合孔97にボール95が嵌合することで、解除アーム93を解除位置に自己保持させることができる。一方、図8(b)に示すように、第2嵌合孔98にボール95が嵌合することで、解除アーム93を非解除位置に自己保持させることができる。
【0054】
図8(a)に示すように、解除状態においては、解除アーム93が右の従動部材71Rよりも径外方にある。
その後、解除レバー92を図時計回り方向にスイング操作することで、解除アーム93は図時計回り方向にスイングし、図8(b)に示すように、右の従動部材71Rの背面71d(図4参照)に臨む。この結果、伝動部材51の右の端面51bに対する、右の従動部材71Rの後退を任意に規制することによって、左右の噛合い爪62L・・・,62R・・・,72L・・・,72R・・・同士(図4参照)の噛合い状態を強制的に維持させることができる。この状態を、自己保持機構94によって保持することができる。
【0055】
その後、解除レバー92を図反時計回り方向にスイング操作することで、解除アーム93は図反時計回り方向にスイングにスイングし、図8(a)に示すように、元の解除状態に復帰する。この状態を、自己保持機構94によって保持することができる。
【0056】
次に、上記構成の差動装置50の作用について、図9〜図14に基づき説明する。
図9(a),(b)は本発明に係る差動装置の作用図(その1)である。(a)は差動装置50の断面図であり、図4に対応させて表した。(b)は左右の係脱機構60L,60Rの周方向の展開図であり、図6に対応させて表した。
【0057】
(a)に示すように、伝動部材51が停止しているときには、各弾発部材81,81はほぼ均等な弾発力で左右の従動部材71L,71Rを押している。これらの従動部材71L,71Rは、中央の伝動部材51を左右両側から挟み込むことになる。この状態で、(b)に示すように左右の係脱機構60L,60Rは、左の噛合い爪62L・・・,72L・・・同士及び右の噛合い爪62R・・・,72R・・・同士が最も深く噛合った、係合状態(ロック状態)にある。左右の従動部材71L,71Rにおける山面76,76間の間隔はM1であり、伝動部材51における左右の谷面64,64間の寸法L2と等しい(M1=L2)。
【0058】
その後、伝動部材51を正転Tfさせると、伝動部材51の左右の傾斜面65,65は左右の従動部材71L,71Rの傾斜面75,75に当たる。伝動部材51から従動部材71L,71Rの傾斜面75,75へ動力が作用する。この結果、傾斜面75,75には左右方向の分力(水平分力)が働く。左右の従動部材71L,71Rは各弾発部材81,81の弾発力に抗して、伝動部材51から離れる方向Dl,Drへ移動する。この結果を図10に示す。
【0059】
図10(a),(b)は本発明に係る差動装置の作用図(その2)である。(a)は差動装置の断面図であり、(b)は左右の係脱機構60L,60Rの周方向の展開図である。
(a)に示すように左右の従動部材71L,71Rは、ばね受け板56,56に当たって、伝動部材51から最も離れた位置にある。この状態では(b)に示すように、左右の従動部材71L,71Rにおける山面76,76間の間隔はM2であり、伝動部材51における左右の山面66,66間の寸法L1よりも小さい(M2<L1)。従って、左右の係脱機構60L,60Rは正転方向Tfで係合状態(ロック状態)にある。
【0060】
さらに伝動部材51を正転Tfさせると、伝動部材51から係脱機構60L,60Rを介して、左右の従動軸53L,53Rへ動力を均等に分配して、正転方向Tfへ回転させることができる。
すなわち、正転時には、伝動部材51の両側面に形成された噛合い爪62L・・・,62R・・・と左右の従動部材71L,71Rに形成された噛合い爪72L・・・,72R・・・とが噛合うことで、伝動部材51から左右の従動軸53L,53Rへ動力を分配することができる。従って、図2に示す作業機10は前方Frへ直進走行する。
【0061】
その後、前方Frへ直進走行中の作業機10を旋回させるには、次の2つの方法がある。
旋回させる第1の方法は、図2において、旋回外側の操作ハンドル31Lを旋回内側の操作ハンドル31Rよりも強く押す。例えば、右旋回させる場合には、左の操作ハンドル31Lを大きい押し力P1で押しつつ、右の操作ハンドル31Rを小さい押し力P2で押す(P1>P2)。押し力P2は、例えばほぼ零である。
【0062】
走行中の左の走行輪13Lは押し力P1によって、より高速で回転する。このため、左右の押し力P1,P2の差に応じて、左の走行輪13Lは右の走行輪13Rよりも高速になる。左の従動軸53Lは右の従動軸53Rよりも高速で回転する。すなわち、左右の従動軸53L,53Rに速度差が生じる。この結果を図11に示す。
【0063】
図11(a)〜(c)は本発明に係る差動装置の作用図(その3)である。(a)は差動装置50の断面図、(b)は左右の係脱機構60L,60Rの係合途中を示す周方向の展開図、(c)は左右の係脱機構60L,60Rの係合結果を示す周方向の展開図である。
【0064】
上述のように、(a)に示す左の従動軸53Lが右の従動軸53Rよりも高速なので、左の従動部材71Lは右の従動部材71Rよりも高速である。(b)に示すように、左の従動部材71Lは右の従動部材71Rよりも正転方向Tfへ先に進む。この結果、左の傾斜面65,75間に隙間S2が開き、右の傾斜面65,75同士だけが当たる。伝動部材51が正転Tfしているので、右の傾斜面65,75には右方向の水平分力が働く。このため、伝動部材51には左方向Dlへ水平な反力が作用する。反力によって伝動部材51は、矢印Dl方向へ移動して左の従動部材71Lに接近、又は、左の従動部材71Lを矢印Dl方向へ押しつつ移動する。
【0065】
この結果、(c)に示すように、左の傾斜面65,75同士が当たって、左の係脱機構60Lが係合する。この状態では(a)に示すように、右の従動部材71Rがばね受け板56に当たるとともに、左の従動部材71Lがばね受け板56に当るか当たる寸前である。(c)に示すように、このときの左右の従動部材71L,71Rにおける山面76,76間の離間距離はM3であり、上記図10(b)に示す離間距離M2と同一か若干小さい(M3≧M2)。さらに離間距離M3は、上記図7に示す左右の谷面64,64間の寸法L2に、突当て面63の奥行きL3を加えた値と同一か若干大きい(M3≧L2+L3)。
【0066】
このため、伝動部材51の右の山面66は右の従動部材71Rの山面76に載り上がる。この結果、右の係脱機構60Rが外れて(アンロックする)、左の係脱機構60Lだけが係合した状態(ロック状態)になる。このように、伝動部材51の正転Tf時において、左の噛合い爪62L・・・,72L・・・間に作用する負荷と右の噛合い爪62R・・・,72R・・・間に作用する負荷との差が、基準値を超えたので、左右一方の噛合い状態を解除する。
【0067】
従って、(a)に示すように、伝動部材51から左の従動軸53Lにのみ動力を伝えて、正転方向Tfへ回転させることができる。従って、図2に示す作業機10は右旋回する。
なお、左旋回させる場合には、右旋回のときとは逆操作をすればよい。
【0068】
このように、左右の従動部材71L,71Rに基準値を超えるアンバランス負荷(不均等な負荷)が発生するように、作業機10(図2参照)を旋回操作するだけで、作業機10を容易に旋回させることができる。
【0069】
旋回させる第2の方法は、図2において、左右の操作ハンドル31L,31Rを旋回外側へ回す。例えば右旋回させる場合には、左右の操作ハンドル31L,31Rを矢印Tu方向(図時計回り)へ回す。この結果、作業車10は地面に対し旋回内側(右側)の走行輪13Rを旋回中心Otとして、矢印Tu方向に回ろうとする。このとき、右の走行輪13R及び右の従動軸53Rには回転を拘束しようとする大きな抗力が作用する。すなわち、右の走行輪13Rの走行抵抗が増大する。この結果を図10に示す。
【0070】
図10(a)において、右の従動軸53Rには回転を拘束しようとする大きな力が作用するので、右の従動部材71Rにも回転を拘束しようとする大きな力が作用する。伝動部材51が正転Tfしているので、図10(b)において、右の傾斜面65,75に働く右方向の水平分力は、左の傾斜面65,75に働く左方向の水平分力よりも大きい。左右の水平分力の差によって、伝動部材51には左方向へ水平な反力が作用する。反力によって伝動部材51は、左の従動部材71Lを左方向へ押しつつ移動する。
【0071】
この結果、上記図11(c)に示す第1の方法と同様に、左の傾斜面65,75同士だけが当たって、左の係脱機構60Lだけが係合する。この状態では図11(a)に示すように、右の従動部材71Rがばね受け板56に当たるとともに、左の従動部材71Lがばね受け板56に当るか当たる寸前である。このときにも、M3≧M2の関係、及び、M3≧L2+L3の関係になる(図7、図10(b)も参照)。
【0072】
このため、伝動部材51の右の山面66は右の従動部材71Rの山面76に載り上がる。この結果、右の係脱機構60Rが外れて(アンロックする)、左の係脱機構60Lだけが係合した状態(ロック状態)になる。このように、伝動部材51の正転Tf時において、左の噛合い爪62L・・・,72L・・・間に作用する負荷と右の噛合い爪62R・・・,72R・・・間に作用する負荷との差が、基準値を超えたので、左右一方の噛合い状態を解除する。
【0073】
従って、図11(a)に示すように、伝動部材51から左の従動軸53Lにのみ動力を伝えて、正転方向Tfへ回転させることができる。従って、図2に示す作業機10は右旋回する。
なお、左旋回させる場合には、右旋回のときとは逆操作をすればよい。
【0074】
このように、左右の従動部材71L,71Rに基準値を超えるアンバランス負荷(不均等な負荷)が発生するように、作業機10(図2参照)を旋回操作するだけで、作業機10を容易に旋回させることができる。
【0075】
次に、伝動部材51を逆転Trさせた場合について説明する。
図12(a),(b)は本発明に係る差動装置の作用図(その4)である。(a)は差動装置50の断面図、(b)は左右の係脱機構60L,60Rの係合状態を示す周方向の展開図である。
【0076】
伝動部材51を逆転Trさせると、(b)に示すように、伝動部材51の左右の突当て面63,63は左右の従動部材71L,71Rの各突当て面73,73に当たる。従って、左右の係脱機構60L,60Rは逆転方向Trで係合状態(ロック状態)になる。
さらに伝動部材51を逆転Trさせると、(a)に示すように伝動部材51から係脱機構60L,60Rを介して、左右の従動軸53L,53Rへ動力を均等に分配して、逆転方向Trへ回転させることができる。従って、図2に示す作業機10は後方Rrへ直進走行する。
【0077】
このように、逆転時には常に左右共に、噛合い爪62L・・・,72L・・・間、及び噛合い爪62R・・・,72R・・・間の噛合い状態を維持することで、伝動部材51から左右の従動部材71L,71Rへ動力を分配することができる。このため、左右の従動部材71L,71Rにアンバランス負荷が発生しても、伝動部材51から2つの従動軸53L,53Rへの動力の分配性能を十分に確保することができる。
【0078】
次に、伝動部材51が停止しているときに爪解除規制機構90を操作した場合について説明する。
図13(a)〜(c)は本発明に係る差動装置の作用図(その5)である。(a)は差動装置50の断面図、(b)は左右の係脱機構60L,60Rの係合状態を示す周方向の展開図、(c)は伝動部材51を正転Tfさせたときの左右の係脱機構60L,60Rの係合途中を示す周方向の展開図である。
【0079】
(a)に示すように、伝動部材51が停止しているとき、解除レバー92で解除アーム93を操作して、右の従動部材71Rの背面71dに臨ませる。この結果、伝動部材51の右端面に対する右の従動部材71Rの後退を規制することことができる。このため、左右の係脱機構60L,60Rは、(b)に示すように係合状態を維持する。
【0080】
その後、伝動部材51を正転Tfさせると、(c)に示すように、伝動部材51の左右の傾斜面65,65は左右の従動部材71L,71Rの傾斜面75,75に当たる。伝動部材51から従動部材71L,71Rの傾斜面75,75へ動力が作用する。この結果、傾斜面75,75には左右方向の分力(水平分力)が働く。
しかし、右の従動部材71Rは解除アーム93によって移動が規制されている。一方、左の従動部材71Lは弾発部材81の弾発力に抗して、伝動部材51から離れる方向Dlへ移動する。この結果を図14に示す。
【0081】
図14(a),(b)は本発明に係る差動装置の作用図(その6)である。(a)は差動装置50の断面図、(b)は左右の係脱機構60L,60Rの係合状態を示す周方向の展開図である。
【0082】
(a)に示すように、右の従動部材71Rは解除アーム93によって移動が規制されている。また、左の従動部材71Lはばね受け板56に当たる。このときには、(b)に示すように、左右の従動部材71L,71Rにおける山面76,76間の離間距離はM4であり、上記図10(b)に示す離間距離M2よりも小さい(M4<M2)。さらに離間距離M4は、上記図7に示す左右の谷面64,64間の寸法L2に、突当て面63の奥行きL3を加えた値よりも小さい(M4<L2+L3)。この結果、左右の係脱機構60L,60Rは係合状態を維持する。
このように、爪解除規制機構90を操作することによって、差動装置50の差動を制限することができる。
【0083】
さらに伝動部材51を正転Tfさせると、伝動部材51から係脱機構60L,60Rを介して、左右の従動軸53L,53Rへ動力を均等に分配して、正転方向Tfへ回転させることができる。従って、図2に示す作業機10は前方Frへ直進走行する。
【0084】
このように、伝動部材51の端面に対する、左右の従動部材71L,71Rの一方又は両方の後退を、爪解除規制機構90で規制することによって、左の噛合い爪62L・・・,72L・・・同士、及び右の噛合い爪62R・・・,72R・・・同士の噛合い状態を強制的に維持させることができる。このため、左右の従動部材71L,71Rにアンバランス負荷が発生しても、伝動部材51から2つの従動軸53L,53Rへの動力の分配性能を十分に確保することができる。
【0085】
ここで、差動装置50に爪解除規制機構90を設けた理由について、さらに詳しく説明する。
例えば、図2において、(1)ぬかるみや砂地などの路面抵抗が小さい路面で左の走行輪13Lがスリップした場合、左の走行輪13Lへの駆動力は大幅に減少する。(2)また、右の走行輪13Rの走行抵抗が大幅に増大した場合には、右の走行輪13Rへの駆動力は大幅に増大する。
【0086】
左右の走行輪13L,13Rに、このようなアンバランス負荷が発生したときには、図10において、右の従動部材71Rの傾斜面75の反力に比べて、左の従動部材71Lの傾斜面75の反力は大幅に小さい。この結果、伝動部材51はアンバランスな右の傾斜面75の反力によって左の従動部材71Lへ押しつけられる。
【0087】
左の従動部材71Lは、傾斜面75に作用する増大した垂直分力(前進方向の分力)によって正転方向Tfへ進む。このため、左右の走行輪13L,13Rの駆動力差が基準値を超えた場合には、右旋回時と同じ作用になる。すなわち、図11に示すように、伝動部材51の傾斜面65が右の従動部材71Rから外れる。このような場合であっても、作業機10(図2参照)の走行性能を確保することが求められる。これに対して本発明は、爪解除規制機構(差動制限機構)90を設けたものである。
【0088】
このように、伝動部材51の正転・逆転にかかわらず、伝動部材51から2つの従動軸53L,53Rへの動力の分配性能を十分に確保することができる。しかも、簡単な構成の差動装置50によって達成することができる。従って、このような差動装置50を搭載した作業機等の各種車両の走行性能を、前進時と後進時とで共に、十分に確保することができる。後退させながら旋回させることがない作業機等の各種車両に、差動装置50を搭載した場合には、構成が簡単なので特に有効である。
【0089】
例えば、フロントロータリ式作業機10(図2参照)に差動装置50を搭載した場合を考える。
(1)耕耘作業中は、作業機10を前方へ直進走行させるだけであり、旋回させることはない。耕す地面の状況(硬さや起伏など)にかかわらず、真っ直ぐに耕耘する必要があるからである。このため、爪解除規制機構90を操作して旋回できないようにすればよい。
(2)耕耘作業をしないで単に作業機10を前進させる場合(移動時など)には、直進だけではなく旋回させることがある。このため、爪解除規制機構90を操作して旋回できるようにすればよい。
(3)作業機10を後進させる場合には、耕耘作業をすることがなく、また、旋回させなくてもすむ。このため、後方へ直進走行させるだけでよい。
【0090】
なお、本発明の差動装置50を適用するものは、耕耘機や除雪機等の歩行型自走式作業機10に限定されるものではなく、例えば各種車両であってもよい。
さらには、上記本発明の実施の形態において、伝動部材51はギヤに限定されるものではなく、例えばチェーン駆動機構のスプロケットであってもよい。
【0091】
また、図7に示すように、噛合い爪62L・・・,62R・・・における傾斜面65の傾斜角θ1、及び、噛合い爪72L・・・,72R・・・における傾斜面75の傾斜角θ2(すなわち、θ2=θ1/2)については、適宜設定することができる。これらの傾斜角θ1,θ2を適宜設定することにより、伝動部材51から従動部材71L,71Rへ動力が作用したときの、傾斜面75,75に働く左右方向(図9に示す矢印Dl,Dr)の分力、すなわち、水平分力の大きさを適宜設定することができる。水平分力を適宜設定することにより、伝動部材51の正転Tf時における「基準値」を適宜設定することができる。
【0092】
上述のように、この「基準値」は、伝動部材51の正転Tf時における、左の噛合い爪62L・・・,72L・・・間に作用する負荷と、右の噛合い爪62R・・・,72R・・・間に作用する負荷と、の差の大きさの基準、すなわち左右の差動の基準の値である。左右の負荷の差が基準値を超えたときに、左右一方の噛合い状態を解除することになる。
【0093】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、回転可能な伝動部材の内部に空間部を有し、この空間部に伝動部材の回転中心線と同一直線上で相対回転可能な左右2つの従動軸の一端部を配置し、伝動部材から左右の係脱機構を介して前記左右の従動軸へ動力を分配するようにした差動装置において、
伝動部材が、左右の従動軸の軸方向に移動可能な部材であり、
左右の係脱機構が、伝動部材の移動方向両端面を挟むように左右の従動部材を配置し、これら左右の従動部材を左右の従動軸にそれぞれ相対回転を規制し且つ軸方向に一定量だけ移動可能に取付け、伝動部材と左右の従動部材との各対向面に互いに噛合う噛合い爪をそれぞれ形成し、左右の従動部材を伝動部材の端面に向けて弾発した構成であり、
左の噛合い爪同士及び右の噛合い爪同士が、伝動部材の正転時には、左の噛合い爪間に作用する負荷と右の噛合い爪間に作用する負荷との差が基準値を超えたときに、左右一方の噛合い状態を解除するとともに、伝動部材の逆転時には、常に左右共に噛合い状態を維持するように構成し、
さらに、伝動部材の両端面に対する、左右の従動部材の一方又は両方の後退を任意に規制することによって、左右の噛合い爪同士の噛合い状態を強制的に維持させる爪解除規制機構を設けたことを特徴とする。
【0094】
請求項1によれば、正転時には、伝動部材の両側面に形成された噛合い爪と左右の従動部材に形成された噛合い爪が噛合うことで、伝動部材から左右の従動軸へ動力を分配することができる。
正転時で、左の噛合い爪間に作用する負荷と右の噛合い爪間に作用する負荷との差が基準値を超えたときには、一方の噛合い状態を解除することができる。このため、差動装置を作業機や車両に搭載した場合に、左右の従動部材に基準値を超えるアンバランス負荷(不均等な負荷)が発生するように旋回操作をするだけで、容易に旋回させることができる。
【0095】
逆転時には、常に左右共に噛合い状態を維持することで、伝動部材から左右の従動部材へ動力を分配することができる。このため、左右の従動部材にアンバランス負荷が発生しても、伝動部材から2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる。
【0096】
伝動部材の端面に対する従動部材の後退を、爪解除規制機構の解除アームを従動部材よりも径外方にある解除位置から従動部材の背面にスイングさせて臨ませることで規制することによって、左右の噛合い爪同士の噛合い状態を強制的に維持させることができる。このため、左右の従動部材にアンバランス負荷が発生しても、伝動部材から2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる。
【0097】
このように、伝動部材の正転・逆転にかかわらず、伝動部材から2つの従動軸への動力の分配性能を十分に確保することができる。しかも、簡単な構成の差動装置によって達成することができる。従って、このような差動装置を搭載した作業機等の各種車両の走行性能を、前進時と後進時とで共に、十分に確保することができる。
【0098】
請求項2は、伝動部材の両端面並びに左右の従動部材に形成された各噛合い爪が、逆転時に常に噛合い状態を維持するべく伝動部材の回転中心線に平行に形成した突当て面と、この突当て面に連なり正転時に噛合わせるべく突当て面に対して回転方向に傾斜した傾斜面と、からなるので、作動装置を、部品数が少なく簡単な構成にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフロントロータリ式作業機の左側面図
【図2】本発明に係るフロントロータリ式作業機の平面図
【図3】本発明に係るトランスミッションを上方から見た断面図
【図4】本発明に係る差動装置の断面図
【図5】本発明に係る差動装置の分解図
【図6】本発明に係る噛合い爪同士を噛合わせた状態の周方向の展開図
【図7】本発明に係る噛合い爪同士を外した状態の周方向の展開図
【図8】本発明に係る差動装置の爪解除規制機構の構成図
【図9】本発明に係る差動装置の作用図(その1)
【図10】本発明に係る差動装置の作用図(その2)
【図11】本発明に係る差動装置の作用図(その3)
【図12】本発明に係る差動装置の作用図(その4)
【図13】本発明に係る差動装置の作用図(その5)
【図14】本発明に係る差動装置の作用図(その6)
【図15】従来の差動装置の概要図
【符号の説明】
50…差動装置、51…伝動部材、51a…空間部、51b、51b…伝動部材の移動方向両端面、53L,53R…左右の従動軸、60L,60R…左右の係脱機構、62L,62R,72L,72R…噛合い爪、71L,71R…左右の従動部材、81…弾発部材、90…爪解除規制機構、Cr…伝動部材の回転中心線、Tf…伝動部材の正転、Tr…伝動部材の逆転。
Claims (2)
- 回転可能な伝動部材の内部に空間部を有し、この空間部に前記伝動部材の回転中心線と同一直線上で相対回転可能な左右2つの従動軸の一端部を配置し、前記伝動部材から左右の係脱機構を介して前記左右の従動軸へ動力を分配するようにした差動装置において、
前記伝動部材は、前記左右の従動軸の前記一端部に軸方向に移動可能に嵌合している部材であり、
前記左右の係脱機構は、前記伝動部材の移動方向両端面を挟むように左右の従動部材を配置し、これら左右の従動部材を前記左右の従動軸にそれぞれ相対回転を規制し且つ軸方向に一定量だけ移動可能に取付け、前記伝動部材と前記左右の従動部材との各対向面に互いに噛合う噛合い爪をそれぞれ形成し、前記左右の従動部材を前記伝動部材の端面に向けて弾発した構成であり、
前記左の噛合い爪同士及び右の噛合い爪同士は、前記伝動部材の正転時には、左の噛合い爪間に作用する負荷と右の噛合い爪間に作用する負荷との差が基準値を超えたときに、左右一方の噛合い状態を解除するとともに、前記伝動部材の逆転時には、常に左右共に噛合い状態を維持するように構成し、
さらに、前記従動部材の背面にスイングして臨む解除アームを備えて、該解除アームを前記従動部材よりも径外方にある解除位置から前記背面に臨んだ非解除位置までスイングさせることで、前記伝動部材の端面に対する、前記左右の従動部材の一方又は両方の前記従動軸の軸方向への後退を任意に規制することによって、前記左右の噛合い爪同士の噛合い状態を強制的に維持させる爪解除規制機構を設けたことを特徴とする差動装置。 - 前記伝動部材の両端面並びに前記左右の従動部材に形成された前記各噛合い爪は、前記逆転時に常に噛合い状態を維持するべく前記伝動部材の回転中心線に平行に形成した突当て面と、この突当て面に連なり前記正転時に噛合わせるべく突当て面に対して回転方向に傾斜した傾斜面と、からなることを特徴とした請求項1記載の差動装置。
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