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JP4178947B2 - 変速機の制御装置 - Google Patents

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JP4178947B2
JP4178947B2 JP2002374972A JP2002374972A JP4178947B2 JP 4178947 B2 JP4178947 B2 JP 4178947B2 JP 2002374972 A JP2002374972 A JP 2002374972A JP 2002374972 A JP2002374972 A JP 2002374972A JP 4178947 B2 JP4178947 B2 JP 4178947B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エネルギ回生に伴う制動力を発生することのできる回生機構が入力側に連結されている変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の回生機構および変速機として、ハイブリッド車に搭載されたものが知られている。その一例を挙げると、特開2002−225578号公報(特許文献1)には、エンジンと第1モータ・ジェネレータとを、シングルピニオン型遊星歯車機構からなる合成分配機構を介して相互に連結するとともに、その合成分配機構から出力部材にトルクを伝達し、さらにその出力部材に変速機構を介して第2モータ・ジェネレータを連結し、その第2モータ・ジェネレータの出力トルクを、いわゆるアシストトルクとして出力部材に付加するように構成されたハイブリッド駆動装置が記載されている。また、その変速機構が、直結状態と減速状態とに切り換えることのできる遊星歯車機構によって構成されており、直結状態では第2モータ・ジェネレータのトルクをそのまま出力部材に付加し、また減速状態では第2モータ・ジェネレータのトルクを増大させて出力部材に付加するように構成されている。
【0003】
上記のハイブリッド駆動装置では、第2モータ・ジェネレータを力行状態あるいは回生状態に制御することにより、正トルクを出力部材に付加し、あるいは負トルクを出力部材に付加することができる。また、変速機構によって減速状態を設定できるので、第2モータ・ジェネレータを低トルク型化あるいは小型化することができる。
【0004】
なお、特開平10−4608号公報(特許文献2)には、ハイブリッド車において、急減速時のエンジンストールを防止するために、急減速時にモータトルクを正の所定値に制御するように構成した制御装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−225578号公報(段落(0021)〜(0034)、図1)
【特許文献2】
特開平10−4608号公報(請求項1、段落(0064)〜(0069))
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特開2002−225578号公報に記載されている装置は、機械分配式と称されるハイブリッド装置であって、第1のモータ・ジェネレータによってエンジン回転数を制御し、燃費を優先したエンジン制御をおこない、これに対して第2のモータ・ジェネレータは出力軸に対してトルクを付加し、駆動力を確保し、また減速時には第2のモータ・ジェネレータを発電機として機能させて回生制動をおこない、その結果、車両の燃費を向上させることができる。一方、変速機は高低二段に変速できるので、またその変速比を“1”より大きく設定できるので、第2のモータ・ジェネレータを小型化しても必要十分な駆動アシストや回生制動をおこなうことができる。
【0007】
したがって出力軸トルクは、第2のモータ・ジェネレータの動作状態(制御状態)によって変化するのみならず、変速機で設定される変速比によっても変化する。例えば減速時には第2のモータ・ジェネレータによって回生制動がおこなわれ、その減速の過程で車速が低下することにより変速機でのダウンシフトが生じ、その変速の際にイナーシャ相では第2モータ・ジェネレータのトルクが出力軸に作用しなくなるので、車輪を直接制動する車輪ブレーキによる制動をおこなうことになる。このように、制動の形態が変速を伴って変化するので、出力軸トルク(制動トルク)が変化することがある。そのトルク変化が大きい場合には、ショックとなって乗り心地が損なわれる。これを回避するために、回生制動から車輪ブレーキによる制動に切り換え、その後に、車速の低下に伴う変速をおこなうとした場合には、変速の遅れが生じ、特に急減速時にはその傾向が顕著になる可能性がある。
【0008】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、入力側に連結された回生機構による回生制動を伴う減速時の変速を、遅れやショックを生じることなく実行することのできる変速機の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、車輪を制動する車輪ブレーキを備えた車両に搭載され、かつ回生制動力を発生する回生機構が入力側に連結されている変速機の制御装置において、前記回生機構を使用した回生制動時の減速度に基づいて前記変速機での変速の判断を成立させる変速点を変更する変速点変更手段と、前記車両の制動の形態を前記回生機構による回生制動から前記車輪ブレーキによる制動に切り替える制御を行う手段と、前記車両の制動の形態を前記回生機構による回生制動から前記車輪ブレーキによる制動に切り替える制御と同時に前記変速機での変速を実行し、かつ該変速の進行を、前記回生機構による回生制動をおこなわない減速中における前記変速機での変速より緩速にする変速制御手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
【0010】
したがって請求項1の発明では、いわゆる回生制動をおこなっている減速時には、回生制動をおこなっていない場合に対して変速点が変更され、また回生制動から車輪ブレーキによる制動に切り替えられ、その切り替え制御と同時に変速機での変速が実行される。そのため、回生制動の制御と変速制御との干渉が抑制もしくは回避されるとともに、変速の遅れやショックを防止もしくは抑制することができる。また、減速のための制動が、回生機構による回生制動と車輪ブレーキによる制動との両方で実行される場合があり、その場合には、車速の低下に伴う変速が、回生制動を伴わない減速の場合に比較してゆっくり進行させられる。そのため、変速によるトルク変化が緩やかとなるので、回生制動から車輪ブレーキによる制動への移行の際に制動トルクの変化が生じにくく、その移行制御が容易となり、その結果、回生制動と変速制御との干渉あるいはそれに伴うショックの悪化などが回避される。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記変速機が搭載された車両の減速度が所定値以上の急減速状態を判断する急減速判断手段を更に備え、前記変速点変更手段が、前記回生機構による回生制動が実行されている状態での前記急減速状態が前記急減速判断手段で判断された場合に前記変速機での変速の判断を成立させる車速を、前記急減速が判断されない場合とは異ならせる手段を含むことを特徴とする制御装置である。
【0012】
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明における前記変速点変更手段が、減速度が所定値以上の急減速時に、前記変速機での変速の判断を成立させる車速を、前記急減速時以外の場合よりも高車速側に設定する手段を含むことを特徴とする制御装置である。
【0013】
したがって請求項2の発明あるいは請求項3の発明では、急減速時に回生制動が実行されている場合、車速の低下に伴う変速判断が、回生制動が実行されていない場合とは異なる車速で成立し、より具体的には高車速で成立する。その結果、減速度が大きいことにより車両が停止するまでの時間が短くても回生制動の解除やそれに続く変速を確実に実行でき、回生制動と変速制御との干渉あるいはそれに伴うショックの悪化などが回避される。
【0018】
そして、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明における前記変速機が、主動力源からトルクが伝達される出力部材に、前記回生機構のトルクを付加するハイブリッド車に搭載されていることを特徴とする制御装置である。
【0019】
したがって請求項4の発明では、ハイブリッド車の減速時の制動制御が制動トルクの変化などによるショックやそれに起因する乗り心地を悪化させることなく実行される。
【0020】
そしてまた、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記回生機構から前記出力部材に対してトルクを付加することが要求されないパワーオフ状態での前記変速機による変速の際に、前記回生機構と出力部材との間の伝達トルク容量を所定値以下に低下させた状態で前記回生機構の回転数を変速後の同期回転数に向けて変化させ、前記回生機構の回転数が前記同期回転数に一致もしくは近づいた際に前記伝達トルク容量を増大させる変速制御手段を更に備えていることを特徴とする制御装置である。
【0021】
したがって請求項5の発明では、回生機構が出力部材に対してトルクを出力することが要求されないパワーオフ状態での変速時に、回生機構と出力部材との間の伝達トルク容量が低減され、回生機構を出力部材に対していわゆる切り離した状態になる。その状態で回生機構の回転数が同期回転数に一致するように制御され、その後に前記伝達トルク容量が増大させられ、回生機構が出力部材に対して連結された状態となる。そのため、回生機構を変速のために使用して変速制御がショックを悪化させるなどのことなく円滑に実行される。
【0022】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする変速機および回生機構について説明すると、これらの変速機および回生機構は一例としてハイブリッド車に搭載されたものであり、その例を図6に模式的に示してある。図6に示すハイブリッド車は、主動力源1のトルクが出力部材2に伝達され、その出力部材2からデファレンシャル3を介して駆動輪4にトルクが伝達されるようになっている。一方、走行のための駆動力を出力する力行制御あるいはエネルギを回収する回生制御の可能な回生機構としてのアシスト動力源5が設けられており、このアシスト動力源5が変速機6を介して出力部材2に連結されている。したがってアシスト動力源5と出力部材2との間で伝達するトルクを変速機6で設定する変速比に応じて増減するようになっている。
【0023】
上記の変速機6は、設定する変速比が“1”以上となるように構成することができ、このように構成することにより、アシスト動力源5でトルクを出力する力行時に、アシスト動力源5で出力したトルクを増大させて出力部材2に伝達できるので、アシスト動力源5を低容量もしくは小型のものとすることができる。しかしながら、アシスト動力源5の運転効率を良好な状態に維持することが好ましいので、例えば車速に応じて出力部材2の回転数が増大した場合には、変速比を低下させてアシスト動力源5の回転数を低下させる。また、出力部材2の回転数が低下した場合には、変速比を増大させることがある。
【0024】
さらに、上記の駆動輪4を含む各車輪には、その回転を選択的に止めるための車輪ブレーキ7が設けられている。この車輪ブレーキ7は、運転者のブレーキ操作に基づいて動作し、また車両安定化制御(ビークルスタビリティコントロール:VSC(商標))システム8によって動作する公知の構成のものである。そして、この車輪ブレーキ7は後述するように、前記アシスト動力源5と協調制御されて車両の制動をおこなうようになっている。
【0025】
より具体的に説明すると、主動力源1は図7に示すように、内燃機関10と、モータ・ジェネレータ(以下、仮に第1モータ・ジェネレータもしくはMG1と記す)11と、これら内燃機関10と第1モータ・ジェネレータ11との間でトルクを合成もしくは分配する遊星歯車機構12とを主体として構成されている。その内燃機関(以下、エンジンと記す)10は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの燃料を燃焼させて動力を出力する公知の動力装置であって、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態を電気的に制御できるように構成されている。その制御は、例えば、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(E−ECU)13によっておこなうように構成されている。
【0026】
また、第1モータ・ジェネレータ11は、一例として同期電動機であって、電動機としての機能と発電機としての機能とを生じるように構成され、インバータ14を介してバッテリーなどの蓄電装置15に接続されている。そして、そのインバータ14を制御することにより、第1モータ・ジェネレータ11の出力トルクあるいは回生トルクを適宜に設定するようになっている。その制御をおこなうために、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(MG1−ECU)16が設けられている。
【0027】
さらに、遊星歯車機構12は、外歯歯車であるサンギヤ17と、そのサンギヤ17に対して同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ18と、これらサンギヤ17とリングギヤ18とに噛合しているピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持しているキャリヤ19とを三つの回転要素として差動作用を生じる公知の歯車機構である。前記内燃機関10の出力軸がダンパー20を介してそのキャリヤ19に連結されている。言い換えれば、キャリヤ19が入力要素となっている。
【0028】
これに対してサンギヤ17に第1モータ・ジェネレータ11が連結されている。したがってサンギヤ17がいわゆる反力要素となっており、またリングギヤ18が出力要素となっている。そして、そのリングギヤ18が出力部材(すなわち出力軸)2に連結されている。
【0029】
一方、変速機6は、図7に示す例では、一組のラビニョ型遊星歯車機構によって構成されている。すなわちそれぞれ外歯歯車である第1サンギヤ21と第2サンギヤ22とが設けられており、その第1サンギヤ21にショートピニオン23が噛合するとともに、そのショートピニオン23がこれより軸長の長いロングピニオン24に噛合し、そのロングピニオン24が前記各サンギヤ21,22と同心円上に配置されたリングギヤ25に噛合している。なお、各ピニオン23,24は、キャリヤ26によって自転かつ公転自在に保持されている。また、第2サンギヤ22がロングピニオン24に噛合している。したがって第1サンギヤ21とリングギヤ25とは、各ピニオン23,24と共にダブルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成し、また第2サンギヤ22とリングギヤ25とは、ロングピニオン24と共にシングルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成している。
【0030】
そして、第1サンギヤ21を選択的に固定する第1ブレーキB1と、リングギヤ25を選択的に固定する第2ブレーキB2とが設けられている。これらのブレーキB1,B2は摩擦力によって係合力を生じるいわゆる摩擦係合装置であり、多板形式の係合装置あるいはバンド形式の係合装置を採用することができる。そして、これらのブレーキB1,B2は、油圧や電磁力などによる係合力に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。さらに、第2サンギヤ22に前述したアシスト動力源5が連結され、またキャリヤ26が前記出力軸2に連結されている。
【0031】
したがって、上記の変速機6は、第2サンギヤ22がいわゆる入力要素であり、またキャリヤ26が出力要素となっており、第1ブレーキB1を係合させることにより変速比が“1”より大きい高速段が設定され、第1ブレーキB1に替えて第2ブレーキB2を係合させることにより、高速段より変速比の大きい低速段が設定されるように構成されている。この各変速段の間での変速は、車速や要求駆動力(もしくはアクセル開度)などの走行状態に基づいて実行される。より具体的には、変速段領域を予めマップ(変速線図)として定めておき、検出された運転状態に応じていずれかの変速段を設定するように制御される。その制御をおこなうためのマイクロコンピュータを主体とした電子制御装置(T−ECU)27が設けられている。
【0032】
なお、図7に示す例では、アシスト動力源5として、トルクを出力する力行およびエネルギを回収する回生の可能なモータ・ジェネレータ(以下仮に、第2モータ・ジェネレータもしくはMG2と記す)が採用されている。この第2モータ・ジェネレータ5は、インバータ28を介してバッテリー29に接続されている。そして、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(MG2−ECU)30によってそのインバータ28を制御することにより、力行および回生ならびにそれぞれの場合におけるトルクを制御するように構成されている。なお、そのバッテリー29および電子制御装置30は、前述した第1モータ・ジェネレータ11についてのインバータ14およびバッテリー(蓄電装置)15と統合することもできる。また、上記の各電子制御装置13,16,27,30ならびに前述した車両安定化制御システム8のそれぞれが、相互にデータを通信できるように接続されている。
【0033】
上述したトルク合成分配機構としてのシングルピニオン型遊星歯車機構12についての共線図を示せば、図8の(A)のとおりであり、キャリヤ19に入力されるエンジン10の出力するトルクに対して、第1モータ・ジェネレータ11による反力トルクをサンギヤ17に入力すると、出力要素となっているリングギヤ18には、エンジン10から入力されたトルクより大きいトルクが現れる。その場合、第1モータ・ジェネレータ11は、発電機として機能する。また、リングギヤ18の回転数(出力回転数)を一定とした場合、第1モータ・ジェネレータ11の回転数を大小に変化させることにより、エンジン10の回転数を連続的に(無段階に)変化させることができる。すなわち、エンジン10の回転数を例えば燃費が最もよい回転数に設定する制御を、第1モータ・ジェネレータ11を制御することによっておこなうことができる。なお、この種のハイブリッド形式は、機械分配式あるいはスプリットタイプと称されている。
【0034】
また、変速機6を構成しているラビニョ型遊星歯車機構についての共線図を示せば、図8の(B)のとおりである。すなわち第2ブレーキB2によってリングギヤ25を固定すれば、低速段Lが設定され、第2モータ・ジェネレータ5の出力したトルクが変速比に応じて増幅されて出力軸2に付加される。これに対して第1ブレーキB1によって第1サンギヤ21を固定すれば、低速段Lより変速比の小さい高速段Hが設定される。この高速段Hにおける変速比も“1”より大きいので、第2モータ・ジェネレータ5の出力したトルクがその変速比に応じて増大させられて出力軸2に付加される。
【0035】
なお、各変速段L,Hが定常的に設定されている状態では、出力軸2に付加されるトルクは、第2モータ・ジェネレータ5の出力トルクを変速比に応じて増大させたトルクとなるが、変速過渡状態では各ブレーキB1,B2でのトルク容量や回転数変化に伴う慣性トルクなどの影響を受けたトルクとなる。また、出力軸2に付加されるトルクは、第2モータ・ジェネレータ5の駆動状態では、正トルクとなり、被駆動状態では負トルクとなる。
【0036】
上述したハイブリッド車は、エンジン10を可及的に効率の良い状態で運転して排ガス量を低減すると同時に燃費を向上させ、またエネルギ回生をおこなってこの点でも燃費を改善することを主な目的としている。したがって大きい駆動力が要求されている場合には、主動力源1のトルクを出力軸2に伝達している状態で、第2モータ・ジェネレータ5を駆動してそのトルクを出力軸2に付加する。その場合、低車速の状態では、変速機6を低速段Lに設定して付加するトルクを大きくし、その後、車速が増大した場合には、変速機6を高速段Hに設定して、第2モータ・ジェネレータ5の回転数を低下させる。これは、第2モータジェネレータ5の駆動効率を良好な状態に維持して燃費の悪化を防止するためである。
【0037】
また一方、所定の車速で走行している状態でブレーキ操作がおこなわれ、車両が減速する場合には、第2モータ・ジェネレータ5を被駆動状態としてエネルギ回生をおこなうとともに回生制動をおこなう。その場合、所定値以上の車速で走行していれば、変速機6が高速段Hになっているので、その状態で回生制動がおこなわれ、その後、車速が低下すると、停車時には低速段となっているようにするために、変速が生じる。
【0038】
したがって上記のハイブリッド駆動装置では、第2モータ・ジェネレータ5を動作させている走行中に変速機6による変速を実行する場合がある。その変速は、前述した各ブレーキB1,B2の係合・解放状態を切り換えることにより実行される。例えば高速段Hから低速段Lに切り換える場合には、第1ブレーキB1を係合させていた状態からこれを解放させ、同時に第2ブレーキB2を係合させることにより、高速段Hから低速段Lへの変速が実行される。
【0039】
このように所定値以上の車速で走行している状態からの減速の際には、第2モータ・ジェネレータ5による回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切り換えと、車速の低下に伴う変速とが生じる。その場合、回生制動に伴うトルクは変速機6を介して第2モータ・ジェネレータ5と出力軸2との間で伝達されるので、回生制動と変速とが干渉することがある。そこでこの発明に係る制御装置は、回生制動と変速との干渉を回避もしくは緩和するように構成されている。
【0040】
図1はその制御例を示すフローチャートである。図1において、先ず、車両が全体として被駆動状態でかつ第2モータ・ジェネレータ5によって回生をおこなっている状態か否かが判断される(ステップS1)。これは、例えばエンジン10のスロットル開度もしくはスロットル開度がゼロの状態で減速されているか否かおよび第2モータ・ジェネレータ5の制御状態に基づいて判断することができる。このステップS1で否定的に判断された場合、すなわち車両が全体として駆動状態であったり、あるいは第2モータ・ジェネレータ5で回生をおこなっていない場合には、特に制御をおこなうことなくこのルーチンを終了する。
【0041】
これに対してステップS1で肯定的に判断された場合には、減速度が演算される(ステップS2)。この減速度は、加速度センサによって検出してもよく、あるいは車速の変化率として演算して求めてもよい。その減速度に基づいてモード切換車速HLSPD が演算される(ステップS3)。
【0042】
このモード切換車速HLSPD は、変速の判断の成立する車速すなわち変速線図上に設定してある変速点であり、前述したハイブリッド車を対象とする図1に示す例では、高速段Hから低速段Lへの変速点である。ステップS3でのモード切換車速HLSPD の演算は、減速度を変数として予め定めた演算式に基づいておこなってもよく、あるいは予め定めたマップに基づいて求めることとしてもよい。図2に減速度(−G)とモード切換車速HLSPD との関係の一般的傾向を模式的に示してある。すなわち減速度(−G)が大きいほど(すなわち急減速であるほど)、モード切換車速HLSPD が高車速側に設定される。
【0043】
ついで、こうして求められたモード切換車速HLSPD 以下に車速が低下したか否かが判断される(ステップS4)。すなわち変速の判断が成立したか否かが判断される。ここで説明している制御例は、回生制動と変速とが重畳する場合の制御であるから、変速の判断が成立しないことによりステップS4で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくこのルーチンを終了する。
【0044】
これに対してステップS4で肯定的に判断された場合、すなわち高速段Hから低速段Lへの変速の判断が成立した場合には、モータ回生からブレーキ油圧切換制御の実行中か否かが判断される(ステップS5)。ここで、モータ回生とは、第2モータ・ジェネレータ5を車両の走行慣性力で駆動して発電をおこなうエネルギ回生であり、第2モータ・ジェネレータ5を駆動するために要するトルクが制動トルクとして作用し、いわゆる回生制動状態となる。また、ブレーキ油圧制御とは、前述した車輪ブレーキ7の油圧の制御であり、ブレーキ油圧を次第に増大させて回生制動状態から車輪ブレーキ7による制動に切り換えるようにブレーキ油圧が制御される。なお、その切り換えの過程では、車両全体としての制動力がほぼ一定になるように、もしくは滑らかに変化するように、回生制動力および車輪ブレーキ7による制動力が制御される。
【0045】
ステップS5ではこのような制動実行手段の切り換えがおこなわれているか否かが判断され、肯定的に判断された場合には、リターンする。すなわち、従前の制御状態を継続する。言い換えれば、この時点では、変速は実行されない。第2モータ・ジェネレータ5による回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切り換えが継続され、その結果、車輪ブレーキ7のみによる制動に切り替わるとステップS5で肯定的に判断される。
【0046】
回生制動からいわゆるブレーキ制動への切り換え制御の終期もしくはその切り換えの完了とほぼ同時に、モード切換(高速段Hから低速段Lへの変速)が開始される。言い換えれば、変速が実行される時点では回生制動が禁止されている。したがって上記のステップS5で肯定的に判断された場合には、そのモード切換制御が実行中か否かが判断される(ステップS6)。上述したハイブリッド車における変速機6での変速は、前述した各ブレーキB1,B2の係合・解放状態を変更することによって実行されるので、ステップS7の判断はこれらのブレーキB1,B2の油圧もしくはその制御状態に基づいておこなうことができる。
【0047】
そして、モード切換制御中であることによりステップS6で肯定的に判断された場合には、リターンする。すなわちその時点に実行されている変速制御を継続する。変速制御を継続したことにより変速が終了すると、ステップS6で否定的に判断され、その場合は終了制御が実行される(ステップS7)。その終了制御には、例えば低速段Lを設定する第2ブレーキB2の係合圧を増大させる制御、また変速後の回転数に同期するように回転数制御されていた第2モータ・ジェネレータ5を、変速後の変速比に応じた回生状態となるように設定する制御を含む。
【0048】
上記の図1に示す制御を実行した場合のタイムチャートを図3に示してある。図3は前記変速機6で高速段Hが設定されている状態でアクセルペダルが戻され、その状態で制動操作された場合の例を示しており、フットブレーキなどによる制動操作(ブレーキオン)が実行されると(t1 時点)、先ず、第2モータ・ジェネレータ5によるエネルギ回生(発電)が実行され、それに伴う負のモータトルクに応じて出力軸に制動トルク(負のトルク)が現れる。その結果、車速の低下勾配が大きくなり、車速が低下する。
【0049】
その減速度に基づいて高速段Hから低速段Lに切り換えるモード切換車速(変速点)HLSPD が設定され、実際の車速がそのモード切換車速まで低下すると、高速段Hから低速段Lへの変速の判断が成立する(t2 時点)。前述したように、そのモード切換車速HLSPD は減速度が大きいほど、高車速側に設定されるので、ダウンシフト判断の成立するt2 時点は、減速度が小さい通常の減速時におけるダウンシフト判断成立時点t3 より早い時点となる。
【0050】
このようにしてダウンシフトの判断が成立するが、その判断の成立によって直ちに変速は実行されず、先ず、回生制動から車輪ブレーキ7による制動に切り換えられる。すなわち車輪ブレーキ7の油圧が増大させられ、かつ第2モータ・ジェネレータ5による制動トルクが次第に低減される。なお、その過程における車両全体としての制動トルクがほぼ一定となるように、もしくは滑らかに変化するように、ブレーキ油圧および第2モータ・ジェネレータ5の回生トルクが制御される。
【0051】
車輪ブレーキ7の油圧が増大することに伴って出力軸2の負トルクが次第に低下する。そして、車輪ブレーキ7が制動をほぼ完全に受け持つ状態になると、前記のダウンシフト判断に基づく変速が実行される(t4 時点)。前述したようにここで対象としている変速機6は、第1ブレーキB1を係合させて高速段Hを設定し、かつ第2ブレーキB2を係合させて低速段Lを設定するように構成されているので、高速段Hから低速段Lへの変速は、第1ブレーキB1の係合圧を低下させてこれを解放させ、かつ第2ブレーキB2の係合圧を増大させてこれを係合させることにより実行される。
【0052】
その場合、パワーオフ状態でのダウンシフトであるから、各ブレーキB1,B2の係合圧を所定値以下に低下させて、第2モータ・ジェネレータ5を出力軸2から切り離した状態とし、その状態で第2モータ・ジェネレータ5の回転数制御をおこなって第2モータ・ジェネレータ5の回転数を低速段Lでの同期回転数に増大させる。したがってその過程では第2モータ・ジェネレータ5は正のトルクを出力することになる。また、第2モータ・ジェネレータ5が制動作用をおこなわないので、出力軸トルクが増大する(負のトルクが低下する)傾向を示すが、車輪ブレーキ7の油圧を図3に破線で示すように一時的に増大させることにより、制動トルクもしくは車両の減速度を一定に維持することができる。
【0053】
こうして第2モータ・ジェネレータ5の回転数が変速後の回転数である同期回転数に一致し、もしくは同期回転数に基づいて設定した所定回転数に達すると(t5 時点)、変速制御が終了し、終了制御が実行される。例えば、第1ブレーキB1が完全に解放させられとともに、第2ブレーキB2の係合圧がライン圧もしくはその補正圧程度まで増大させられて完全係合状態とされ、さらに第2モータ・ジェネレータ5が回生状態に制御される。
【0054】
したがって図1ないし図3に示す制御を実行するこの発明に係る制御装置によれば、第2モータ・ジェネレータ5が共に関与する回生制動と変速との実行タイミングが互いに異なるので、回生制動の制御と変速制御との干渉を回避することができる。特に、減速度の大きい急減速の場合には、車速が大きく低下する以前の早い時期に回生制動から車輪ブレーキ7による制動に切り換え、その後に変速を実行するので、制動状態(もしくは制動手段)の切り換えのための時間を充分確保でき、その結果、回生制動の制御と変速制御との干渉を確実に回避してショックの悪化を防止することができる。また、制動状態(もしくは制動手段)の切り換えが早い時期に実行されるので、変速を実行する時点の車速が特に低車速になることがなく、その結果、変速の進行状態を所定の部材の回転数に基づいて正確に検出し、変速制御を円滑に実行でき、この点でもショックの悪化を防止することができる。言い換えれば、急減速して車両が停車した時点では、確実に低速段Lに変速されているので、再発進(もしくは再加速)の際に変速制御を伴うことがないので、スムースに再発進(もしくは再加速)することができ、いわゆるもたつき感を回避することができる。
【0055】
つぎにこの発明の他の例について説明する。上述した図1ないし図3に示す制御では、回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切り換えと変速制御とを時間的にずらしてかつ連続して(シーケンシャルに)実行するが、この発明では、制動状態(制動手段)の切り換え制御と変速制御とを同時に進行させるように構成することもできる。図4にその制御例を示してあり、この図4におけるステップS1ないしステップS5は、図1に示す制御例と同じである。すなわち被駆動状態でかつ第2モータ・ジェネレータ5による回生制動中であれば、減速度および減速度に基づくモード切換車速がそれぞれ演算され、車速がそのモード切換車速以下に低下することにより、回生制動状態から車輪ブレーキ7による制動への切換制御中か否かが判断される。
【0056】
図4に示す制御例では、その切換制御中であることによりステップS5で肯定的に判断された場合、モード切換制御中か否かが判断される(ステップS6)。すなわち図4に示す制御例では、回生制動中にダウンシフトが判断されると、回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切り換え中であっても変速制御が実行され、したがってそれぞれの制御が実行中か否かが、ステップS5およびステップS6のそれぞれで判断される。
【0057】
その変速は、第1ブレーキB1を解放するとともに第2ブレーキB2を係合させることにより実行され、その過程における各ブレーキB1,B2の係合圧の変化に応じてトルク相およびイナーシャ相が生じる。図4に示す制御例では、そのトルク相が通常の変速(回生制動を伴わない変速)の場合より、長くなるように各ブレーキB1,B2の係合圧(油圧)が制御される。すなわち変速が相対的にゆっくり進行し、その間(より正確にはトルク相の間)に回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切り換えが実行される。その切り換えの過程では、第2モータ・ジェネレータ5と車輪ブレーキ7とが協調制御されて車両の全体としての制動力がほぼ一定に維持される。
【0058】
したがって制動状態(制動手段)の切換制御が先に進行し、これが終了するとステップS5で否定的に判断され、その場合、切換制御の終了の判定が成立する(ステップS8)。その場合も更にモード切換制御(変速制御)が実行されているか否かが判断され(ステップS6)、変速制御が終了してステップS6で否定的に判断されると、前述した終了制御が実行される(ステップS7)。
【0059】
上記の図4に示す制御を実行した場合のタイムチャートの例を図5に示してある。高速段Hから低速段Lへの変速が開始されると、各ブレーキB1,B2の油圧の変化に伴って、変速機6の内部でのトルクの変化(トルク相)が生じ(t11時点)、それに伴って出力軸トルクが増大し始める。すなわち、第2モータ・ジェネレータ5による回生制動トルクが低下し始める。これに対して車輪ブレーキ7による制動トルクすなわちブレーキ油圧は、車両の全体としての制動トルクをほぼ一定に維持するために、回生制動トルクの低下に合わせて増大させられる。
【0060】
その場合、図4に示す制御では、回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切換制御と変速制御とを重畳して実行することに伴い、変速の進行を相対的に緩慢にする制御が実行される。具体的には、トルク相の時間が長くなるように各ブレーキB1,B2の係合圧(油圧)が制御される。これを図5には、出力軸トルクTo の変化および車輪ブレーキ油圧の変化として破線で示してある。そのため、変速(特にトルク相)がゆっくり進行する過程で、第2モータ・ジェネレータ5による回生制動から車輪ブレーキ7による制動への切り換えが実行されるので、第2モータ・ジェネレータ5による制動と車輪ブレーキ7による制動との過渡的な協調制御(特に車輪ブレーキ7の油圧の制御)が容易になり、さらには回生制動と変速制御との干渉が回避もしくは緩和され、その結果、ショックの悪化を防止することができる。なお、減速度が大きい場合には、変速制御が相対的に早い時期に開始されるので、変速の進行を緩慢にしても変速の遅れ感が生じたり、車両が停止した時点に変速が完了していないなどの事態は、未然に回避される。
【0061】
変速が進行してイナーシャ相が開始すると(t12時点)、第2モータ・ジェネレータ5と出力軸2との間の伝達トルク容量が低下するので、この時点では回生制動に替えて車輪ブレーキ7による制動がおこなわれている。そして、その過程で第2モータ・ジェネレータ5の回転数が同期回転数に向けて変化させられ、イナーシャ相の終了するt13時点もしくはその直後に低速段Lを設定する第2ブレーキB2が係合し、再度、第2モータ・ジェネレータ5が出力軸2に連結されて回生制動力が生じる。
【0062】
ここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述したステップS2の機能的手段が、この発明の急減速判断手段に相当し、またステップS3の機能的手段が、この発明の変速点変更手段に相当する。さらに、図5に破線で示すように変速の進行を緩速にする機能的手段が、この発明の変速制御手段に相当する。そして、図3に示すように各ブレーキB1,B2の係合圧を共に低下させている状態で第2モータ・ジェネレータ5の回転数を同期回転数に向けて制御する機能的手段が、この発明の変速制御手段に相当する。
【0063】
なお、この発明は上述した具体例に限定されない。この発明で対象とする変速機は、上述したラビニョ型遊星歯車機構とは異なる歯車機構を主体として構成されたものであってもよく、またハイブリッド車に搭載された変速機以外の変速機であってもよい。さらに、この発明における回生機構は、回生制動をおこない得るものであればよく、したがってモータ・ジェネレータ以外の手段もしくは機構であってもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、回生制動の制御と変速制御との干渉を抑制もしくは防止することができるので、変速に伴うショックの悪化を防止することができる。また、減速のための制動が、回生機構による回生制動と車輪ブレーキによる制動との両方で実行される場合、車速の低下に伴う変速を、回生制動を伴わない減速の場合に比較してゆっくり進行させるので、変速によるトルク変化が緩やかとなって、回生制動から車輪ブレーキによる制動への移行の際に制動トルクの変化が生じにくく、その移行制御が容易となり、その結果、回生制動と変速制御との干渉あるいはそれに伴うショックの悪化などを回避することができる。
【0065】
また、請求項2の発明あるいは請求項3の発明によれば、減速度が大きいことにより車両が停止するまでの時間が短くても回生制動の解除やそれに続く変速を確実に実行でき、回生制動と変速制御との干渉あるいはそれに伴うショックの悪化などを回避することができる。
【0068】
そして、請求項4の発明によれば、ハイブリッド車の減速時の制動制御を、制動トルクの変化などによるショックやそれに起因する乗り心地を悪化させることなく実行することができる。
【0069】
そしてまた、請求項5の発明によれば、回生機構が出力部材に対してトルクを出力することが要求されないパワーオフ状態での変速時に、回生機構と出力部材との間の伝達トルク容量が低減され、回生機構を出力部材に対していわゆる切り離した状態になり、その状態で回生機構の回転数が同期回転数に一致するように制御され、その後に前記伝達トルク容量が増大させられ、回生機構が出力部材に対して連結された状態となるため、回生機構を変速のために使用して、ショックを悪化させるなどのことなく変速制御を円滑に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】 この発明における減速度とモード切換車速(変速点)との関係を模式的に示す線図である。
【図3】 図1に示す制御を実行した場合のタイムチャートである。
【図4】 この発明の制御装置による他の制御例を説明するためのフローチャートである。
【図5】 図4に示す制御を実行した場合のタイムチャートである。
【図6】 この発明で対象とするハイブリッド駆動装置の一例を模式的に示すブロック図である。
【図7】 そのハイブリッド駆動装置を更に具体的に示すスケルトン図である。
【図8】 図7に示す各遊星歯車機構についての共線図である。
【符号の説明】
1…主動力源、 2…出力部材(出力軸)、 5…アシスト動力源(第2モータ・ジェネレータ)、 6…変速機、 10…エンジン、 11…第1モータ・ジェネレータ。

Claims (5)

  1. 車輪を制動する車輪ブレーキを備えた車両に搭載され、かつ回生制動力を発生する回生機構が入力側に連結されている変速機の制御装置において、
    前記回生機構を使用した回生制動時の減速度に基づいて前記変速機での変速の判断を成立させる変速点を変更する変速点変更手段と、
    前記車両の制動の形態を前記回生機構による回生制動から前記車輪ブレーキによる制動に切り替える制御を行う手段と、
    前記車両の制動の形態を前記回生機構による回生制動から前記車輪ブレーキによる制動に切り替える制御と同時に前記変速機での変速を実行し、かつ該変速の進行を、前記回生機構による回生制動をおこなわない減速中における前記変速機での変速より緩速にする変速制御手段と
    を備えていることを特徴とする変速機の制御装置。
  2. 前記変速機が搭載された車両の減速度が所定値以上の急減速状態を判断する急減速判断手段を更に備え、
    前記変速点変更手段は、前記回生機構による回生制動が実行されている状態での前記急減速状態が前記急減速判断手段で判断された場合に前記変速機での変速の判断を成立させる車速を、前記急減速が判断されない場合とは異ならせる手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の変速機の制御装置。
  3. 前記変速点変更手段は、減速度が所定値以上の急減速時に、前記変速機での変速の判断を成立させる車速を、前記急減速時以外の場合よりも高車速側に設定する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の変速機の制御装置。
  4. 前記変速機が、主動力源からトルクが伝達される出力部材に、前記回生機構のトルクを付加するハイブリッド車に搭載されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の変速機の制御装置。
  5. 前記回生機構から前記出力部材に対してトルクを付加することが要求されないパワーオフ状態での前記変速機による変速の際に、前記回生機構と出力部材との間の伝達トルク容量を所定値以下に低下させた状態で前記回生機構の回転数を変速後の同期回転数に向けて変化させ、前記回生機構の回転数が前記同期回転数に一致もしくは近づいた際に前記伝達トルク容量を増大させる変速制御手段を更に備えていることを特徴とする請求項4に記載の変速機の制御装置。
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