JP4174252B2 - 光偏向装置、それを用いた画像形成装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光偏向装置(本明細書では、光偏向器とその駆動部分および制御部分を含めて光偏向装置または光偏向器ユニットという)及び画像形成装置に関し、特に、レーザーディスプレイ、レーザプリンタ、スキャナ等の光偏向器ユニット及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザなどの光源から出射された光ビームをポリゴンミラーやガルバノメータなどの光偏向器を用いて偏向させ,スクリーンまたは露光面上を走査させる光偏向走査装置が知られている。ポリゴンミラーは,多角形をなす複数のミラーに周期的な駆動信号を与えて回転させ,スクリーン上で一方向の光走査を行なわせる偏向器である。ガルバノメータは、周期的な駆動信号を印加することにより、ミラー面に振動的な往復運動を行わせるもので、スクリーン上で往復の光ビーム走査を生じる。もちろん,光ビームを部分的にオフにして一方の走査のみを利用することもできる。
【0003】
ガルバノメータの駆動方式としては,静電駆動,電磁駆動,圧電効果を利用するものなどが知られている。振動波形は正弦波が一般的であるが、駆動電圧波形を適宜設定することにより、三角波、ノコギリ波などの振動も可能である。また、ガルバノメータが固有振動を持つ場合は,それに一致した周波数の駆動信号を与えて共振させることにより、最小電力で最大振幅の振動を得ることができる。
【0004】
これらの光偏向器を用いて、テレビ等の画像をスクリーンに投影表示する投影型画像表示装置が提案されている。これらの画像形成装置には、LDなどのレーザ光源から出射されたレーザ光を、2つのガルバノミラーを共振回動等させて、水平及び垂直方向に走査する光偏向器を備えているものもある。
【0005】
このような,光偏向器を用いた画像表示装置においては,偏向器に加える周期的駆動信号と,実際に偏向器に生じる回転運動もしくは往復回転運動およびスクリーン上に生じる光スポットの周期的走査の間には,以下に述べる差異が生じているのが普通である。以下それを説明する。
【0006】
図10(a)−(e)に,ガルバノメータに加える駆動電圧と、実際にスクリーン上に生じる光スポット位置の時間的関係を示す。図10(a)はガルバノメータに加える駆動電圧の時間変化、(b)−(e)はそれによって往復運動する光スポットのスクリーン上の位置の時間変化である。(b)の応答が標準であるとして,(c)は位相がずれた場合,(d)は振幅が変化した場合,(e)は中心位置がずれた場合をあらわしている。実際には,これらが混在して表れることもある。
【0007】
位相,振幅,中心位置がこのようにずれる原因としては、ガルバノメータの特性ばらつき、温度変動、ミラーと光源の位置変動、およびミラーとスクリーンの位置変動が主なものである。
【0008】
ガルバノメータの振動特性は、ミラーとそれを支持するトーション軸の寸法,駆動電極間または電磁コイル間の距離などによって変化するが,これらは製造上のばらつきが避けられず,ガルバノメータは個々に微妙な特性の違いがある。そのため同じ電圧に対して応答が異なり,最大変位角すなわち振幅や位相が基準値からずれることになる。
【0009】
共振振動の場合は,温度が変動すると固有振動数が変化し,駆動信号の周波数とずれてしまう。これによっても振幅と位相がずれる。図11(a)(b)はそれを模式的に示す図で、(a)が駆動周波数と振幅、(b)が駆動周波数と位相の関係である。駆動周波数が共振点に一致したAの状態にあると、最大振幅が得られるが、共振周波数がずれてBの状態になると、振幅が減少し、位相がずれる。位相のずれは、共振周波数が高いほうに変動した場合は遅れ、低いほうに変動した場合は進むというように、変動方向によって逆になる。
【0010】
個々のミラーの特性ばらつきや温度変動に加えて,光源のミラーに対する相対位置に変動があると、光ビームのミラーへの入射角が変化し、したがってスクリーン上の走査中心位置がずれる。さらに、スクリーンの設定位置がシフトすると、中心位置はさらにずれることになる。
【0011】
以上は正弦波振動する場合を例として説明しているが,その他の振動でも同様である。これに比べて偏向器がポリゴンミラーの場合は、ミラー面の数で最大変位角が決まってしまうので走査振幅の変動は原理的にはなく、また共振ではないので、上に述べたような温度による振幅と位相の変化もない。
【0012】
一方、光源から出射される光ビームは、画像信号によって強弱の変調を受け、スクリーン上に画像となって表示されるが、その変調の開始と終了タイミングは、スクリーン上の所定の領域に画像が表示されるように、ミラーの駆動信号と同期が取られている。しかし、上記のように、駆動信号とスクリーン上の光スポットの間の関係が基準からずれると、所定の画像が正しく得られないことになる。たとえば、図10(c)のように位相がずれて光スポットが所定のタイミングより遅れて走査されると、画像は所定位置よりも走査の上流側に表示される。ポリゴンミラーのように、一方向の走査の場合は、画像がいくらか横にずれるのみで、軽度なら問題にならないが、往復走査の場合には、走査の行きと帰りで画像が反対方向にずれるので全体として2重の画像が見えてしまい、致命的な欠陥になる。振幅の変化や中心位置の変化も、程度によっては画像に著しい欠陥を生じる。
【0013】
この欠陥を回避するために、実際の表示装置においては、ガルバノメータの振動の様子またはスクリーン上の光スポットの動きをモニターし、それによって、偏向器の駆動信号もしくは光ビームの変調タイミングを調節することが必要である。従来提案されているモニター方式としては以下のようなものがある。
【0014】
特登録2657769号公報に記載されているガルバノミラーは、永久磁石を備えており、駆動電流に高周波を重畳することによって、ガルバノミラー上の駆動用コイルとガルバノミラーに対向して配置した検出コイルの相互インダクタンスの変化より、ガルバノミラーの変位角検出を行なっている。
【0015】
また、特登録3011144号公報には、駆動電圧に加えて微小な電圧値を持つ高い周波数の交流電圧を重畳することにより、コンデンサ構造のガルバノミラー電極部固定電極に流れる電流差から、ガルバノミラーの揺動位置を測定する方法が記載されている。
【0016】
さらに、特開昭64−28535には、ポリゴンミラーからの反射光を2箇所で検出して、その時間差からミラーの回転ばらつきすなわちジッタを測定する方法が提案されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
特登録2657769号公報や特登録3011144号公報に記載された変位角センサは、偏向器に内蔵されていて、ガルバノミラーの変動を、全周期にわたって検出することができるという長所がある一方、そのために、微小な振幅、位相のずれを検出することが困難である。検出器は、変調の開始タイミングを決定するのに十分な時間分解能を持つ必要があるが、微小な振動を行なう偏向器内では、コイルのインダクタンスや変位電流に現れる変化はそもそも微小であり、そこから変位角を高精度で決定することは、装置の複雑化、コスト高をまねくので、実用上困難である。
【0018】
一方、特開昭64−28535はポリゴンミラーの反射光を検出するもので、時間測定精度は高いが、これをガルバノミラーによる正弦波振動に適用しようとすると、以下のような困難がある。
【0019】
正弦波振動は、(周期Tは一定で既知として)振幅A、位相δ、中心位置X0の3つのパラメータで一義的に定まる。スクリーン上でのスポット位置Xの時間変化は、これらのパラメータを用いて、
X=Asin(2πt/T−δ)+X0
と表される。上で説明したように、これらのパラメータはいろいろな要因で変動するが、これらのパラメータがすべてわかれば、任意の時間のスクリーン上のスポットの位置がわかる。
【0020】
パラメータが決定され、上の式が確定すると、スクリーン上での画像の両端位置をXAとXBとして、XA<X<XBの範囲で画像を表示したいときは、上式からXAとXBに対応する時間tAとtBを
XA=Asin(2πtA/T−δ)+X0
XB=Asin(2πtB/T−δ)+X0
からそれぞれ求めて、tAで画像信号の変調を開始し、tBで終了するように、光源に送る変調信号を制御すればよい。tA、tBの時間の基準は、ガルバノミラーの振動の周期を持つ固定した信号のタイミングを適当に選べばよいが、以下では、これをガルバノミラーの駆動信号に同期した信号の立ち上がりを基準にする。
【0021】
このように、変調タイミングを自動的に計算して、それに基き実際の変調を加えることにより、いかなる偏向器特性の変動、もしくは光源やスクリーンとの位置関係のずれが生じた場合も、画像を常に所定の領域内で、所定の大きさに表示することができる。
【0022】
そこで、上の3つのパラメータを決定することを考える。
【0023】
まず、スクリーン上の2箇所で、光を検出して
X1=Asin(2πt1/T−δ)+X0
X2=Asin(2πt2/T−δ)+X0
の計測データを得たとしても、3つの未知量A、δ、X0を決定できないことは明らかで、3つ以上の位置で光を検出する必要がある。
【0024】
また、仮に3箇所で光を検出し、第3の計測データ
X3=Asin(2πt3/T−δ)+X0
を得たとして、これらから、3つの未知量A、δ、X0を決定することは容易でない。その理由は、δが非線形なパラメータとして含まれているからで、このために複雑な計算を要し、計算時間がかかる。特に、上の検出を1走査ラインごとに行なう場合は、1ライン走査時間以内の高速の演算が要求されるが、簡単な回路でその要求を満たすことは困難である。
【0025】
3つのパラメータのうち、X0は、例えばスクリーンに光ビームが投影される像を見ながら、偏向器ユニット位置またはスクリーン位置を動かすことにより容易に調節でき、その場合は未知パラメータは2つになるが、それでも検出器が2ヶ所必要で、δを求める計算の複雑さはやはり残る。
【0026】
また、上の2つのデータの差をとっても、
X1−X2=A{sin(2πt1/T−δ)−sin(2πt2/T−δ)}
となって、X0は消えるが、Aとδの2つのパラメータが残り、差のデータから振幅を一義的に決めることができない。
【0027】
これに対し、ポリゴンミラーの場合には、fθレンズによって補正された後は、スクリーン上のスポット位置の時間変化は直線的であるから、
X=A(t/T−δ)+X0
となる。ここでも、振幅A、位相δ、中心位置X0の3つのパラメータがあることは同じだが、そのうちのδとX0の2つは−Aδ+X0の形になっているので、実質的にはパラメータは2つである。これは、位相変化と中心位置変化がともに画像位置のシフトとして現れるため、スクリーン上では区別できないという事情によるものである。したがって、この場合は、2箇所での計測データ
X1=A(t1/T−δ)+X0
X2=A(t2/T−δ)+X0
から、未知量が消えて、スクリーン上の位置変化が完全に再現できる。具体的には、まず、差のデータを取って
X1−X2=(A/T)(t1−t2)
からA/Tを求める。次いでこれをX1の式に代入して−Aδ+X0について解き、それをXの式に代入することにより、
X=(X1−X2)/(t1−t2)・(t−t1)+X1
を得る。
【0028】
以上のように、ガルバノメータは往復運動を行っているため、従来の片方向、一定走査速度であるポリゴンミラーのように走査光のタイミング検出方法を用いることはできない。さらに、走査タイミングをただ検出するだけでは、ガルバノミラーの走査速度が変化しているので、検出タイミング以外の時間での変位角の推定が困難である。ガルバノミラーをレーザディスプレイ等に搭載した場合、ガルバノミラーで光を往復走査しながらレーザビーム強度を画像情報によって変調するが、変調の開始/終了タイミングを生成するには、任意の時間における変位角の推定を行なう必要がある。
【0029】
本発明は、正弦波のような非直線的走査を行なう光偏向器を用いた画像表示装置の、駆動信号と偏向器の実際の運動との関係、さらには駆動信号と実際のスクリーン上の光ビーム走査との関係が、何らかの原因で所定状態からずれたばあい、従来の偏向器の動きを自動検出する方法では、検出器の数を増やす必要があり、また、得られたデータから未定のパラメータを決定する演算も複雑で困難であるという課題を解決することを目的とするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明は、光ビームを出射する光源と、該光源の光ビーム出射強度を変調する変調手段と、該変調手段に変調信号を出力する変調信号発生手段と、該光源から出射した光ビームを偏向する光偏向器と、該偏向された光ビームを走査すべく該光偏向器を駆動する駆動手段と、該駆動手段に所定周期の駆動信号を出力する駆動信号発生手段と、走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する計測手段とを有する光偏向装置であって、該光偏向装置が、さらに、前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間に相当する遅延時間データを算出する遅延時間データ算出手段と、前記第1及び第2の時刻と前記遅延時間データとから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出するタイミングデータ算出手段とを有し、算出されたタイミングデータに基づいて、前記変調信号発生手段が前記変調手段に変調信号を出力することを特徴とする光偏向装置を提供する。
また、上記の目的を達成する本発明は、光ビームを出射する光源と、該光源の光ビーム出射強度を変調する変調手段と、該変調手段に変調信号を出力する変調信号発生手段と、該光源から出射した光ビームを偏向する光偏向器と、偏向された光ビームを走査すべく該光偏向器を駆動する駆動手段と、該駆動手段に所定周期の駆動信号を出力する駆動信号発生手段と、走査された光ビームの走査線上の第1の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻と、前記光ビームの走査線上の第2の特定位置を前記往路又は復路において通過する第3の時刻と、を計測する計測手段とを有する光偏向装置であって、該光偏向装置が、さらに、前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間に相当する遅延時間データを算出する遅延時間データ算出手段と、前記第1乃至第3の時刻と前記遅延時間データとから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出するタイミングデータ算出手段とを有し、算出されたタイミングデータに基づいて、前記変調信号発生手段が前記変調手段に変調信号を出力することを特徴とする光偏向装置を提供する。
また、上記の目的を達成する本発明は、光源からの光ビームを走査する光偏向器の駆動方法であって、走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する工程と、前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間を算出する工程と、前記第1及び第2の時刻と前記遅延時間とから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出する工程と、前記タイミングデータに基づいて前記光源からの光ビームを変調する工程と、を有することを特徴とする光偏向器の駆動方法を提供する。
また、上記の目的を達成する本発明は、光源からの光ビームを走査する光偏向器の駆動方法であって、走査された光ビームの走査線上の第1の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻と、前記光ビームの走査線上の第2の特定位置を前記往路又は復路において通過する第3の時刻と、を計測する工程と、前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間を算出する工程と、前記第1乃至第3の時刻と前記遅延時間とから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出する工程と、前記タイミングデータに基づいて前記光源からの光ビームを変調する工程と、
を有することを特徴とする光偏向器の駆動方法を提供する。
また、上記の目的を達成する本発明は、光ビームを出射する光源と、該光源の光ビーム出射強度を変調する変調手段と、該変調手段に変調信号を出力する変調信号発生手段と、該光源から出射した光ビームを偏向する光偏向器と、該偏向された光ビームを走査すべく該光偏向器を駆動する駆動手段と、該駆動手段に所定周期の駆動信号を出力する駆動信号発生手段と、走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する計測手段とを有する、光偏向装置により走査された光ビームの変調開始時刻の決定方法であって、
走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する工程と、
前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間を算出する工程と、
前記第1及び第2の時刻と前記遅延時間とから、光ビームの変調開始時刻を算出する工程と、
を有することを特徴とする光ビームの変調開始時刻の決定方法を提供する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0032】
1.実施形態1
まず、スクリーン上の走査中心位置の補正は、スクリーンと偏向器の相対的な位置と方向を画像を見ながら合わせるなどして、容易に調整可能である場合を考える。調整は、スクリーンを動かすか、または偏向装置を動かすことによって行なう。
【0033】
この場合は、中心位置のずれX0はないとしてスクリーン上の光スポットの動きを
X=Asin(2πt/T−δ)
としてよく、2つの未知パラメータAとδを決定すれば、光スポットの動きが完全に検出できたことになる。この場合を以下、実施形態1として説明する。
図1に本実施形態の光偏向装置の構成を示す。
【0034】
図1は、主走査と副走査を行なって2次元画像をスクリーンに投影する光偏向装置の例である。本光偏向装置は、光源201と、光源201からの光を走査するための主走査ガルバノミラー202、副走査ガルバノミラー221と、ガルバノミラー202、221の反射光222を入射すると電気信号を出力する光電変換素子などの光センサ203と、光センサの出力を受けて光がセンサ位置を通過する時刻を計測する計測回路106、計測結果に基づいて主走査ガルバノミラー202の変位角を示す情報を取得する共に主走査ガルバノミラー202に印加する駆動信号に同期する同期信号と光源201の描画開始タイミング及び描画終了タイミングを示すタイミング信号とを生成する制御回路107、偏向器駆動回路108、光源駆動回路109からなる。
【0035】
主走査ガルバノミラー202は往復振動して、スクリーン210上に矢印Aの方向に光スポットを移動させる。副走査ガルバノミラー221はAに垂直方向に光を偏向する。
【0036】
光センサ203はスクリーン210の上端近くに配置される。この光センサは、光ビームが主走査方向(矢印A)に走査され、センサ203の上を通過したタイミングで検出信号130を発生するタイミングセンサである。タイミングセンサ203の検出信号130は、計測回路106に送られる。計測回路は、内蔵するカウンタ(不図示)によって、制御回路107から送られる基準信号131と検出信号130との時間差を計測し、結果132を制御回路107に出力する。基準信号131は、制御回路107内部で発生し、主走査ガルバノミラー202の偏向周期を与えるクロック信号である。これに同期したガルバノミラー駆動信号133がやはり制御回路107内で作られ、駆動回路108に送られ、これを受けて駆動回路がガルバノミラー202,221の静電電極にAC電圧を印加して駆動する。また、基準信号に同期して、所定のタイミングで光源変調信号134が制御回路内で発生し、光源変調回路109に送られる。この変調信号で、光源から出射される光強度が変調を受けて、スクリーン上に画像が形成される。
【0037】
本実施形態では、主走査ガルバノミラー202の変位角が所定の値になったときにタイミングセンサ203が信号を発生するが、このタイミングセンサは、スクリーン上の光スポットの往復の両方、すなわち、ガルバノミラー202の変位角が最大位置に向かう方向であるか、そこから戻る方向であるかにかかわらず、そこに光スポットが来たタイミングで検出信号を出力する。したがって、タイミング信号(検出信号130)は1周期のうちに2回発生することになる。このセンサの出力信号から、以下に述べる方法によって、ガルバノミラーの変位角の位相、さらにはその最大変位角を計算によって求める。
【0038】
タイミングセンサ203の位置は、図1に点線225で示すガルバノメータの変位角の0度の位置、すなわち走査中心以外の任意の位置でよいが、その位置は予め所定の値に設定され、制御回路内のメモリ(後述の図3参照)に記憶される。
【0039】
本実施形態では、ガルバノミラーに正弦波の駆動信号を印加するようにしているため、変位角の時間変化は往路と復路とで対称となる。しかし、駆動信号波形は、正弦波に限らず、三角波、のこぎり波などでもよい。
【0040】
以下では、ガルバノミラー202を、正弦波の駆動信号を印加することで共振駆動する場合について説明する。
【0041】
図2は、図1の各部で生成される種々の信号の説明図である。図2(a)は制御回路に内蔵されているクロック生成回路のクロック信号に同期した基準信号、(b)は(a)に同期した駆動信号(不図示)に従ってガルバノミラーに駆動電圧を印加したときのガルバノミラーの応答波形、(c)は光センサの検出信号、(d)は以下に述べる手順によって計算され、再現されたガルバノミラーの偏向角すなわち光ビームのスクリーン上の位置の時間変化を示している。
【0042】
なお、図2において、φはガルバノミラーを駆動中心点から光センサの設置位置までの変位角、±θcはガルバノミラーの最大変位角、Dcは図2(a)の駆動信号の立ち上がりから(b)の応答波形の立ち上がりまでの遅延時間、Tは図2の各信号の周期、td1,td2は駆動信号の立ち上がりからのそのタイミング信号それぞれの出力までの時間差ををそれぞれ示している。
【0043】
ちなみに、遅延時間Dcは、ガルバノミラーの共振動作およびガルバノミラーの駆動系および光センサの電気系で発生する。
光センサ203は、図2に示すように、ガルバノミラー202,221からの反射光222が回動中心点から変位角φずれた時にタイミング信号を出力するように配置する。
【0044】
変位角の時間変化φ(t)は正弦波なので、
φ(t)=θcsin{2π(t−Dc)/T}
であり、センサ位置の変位角φと2つの検出タイミングtd1、td2とは、
φ=θcsin{2π(td1−Dc)/T}
φ=θcsin{2π(td2−Dc)/T}
の関係にある。
【0045】
したがって、この検出データφおよびtd1、td2から、遅延時間Dc及び最大変位角θcは、次の数式(1),数式(2)でそれぞれ求めることができる。
【0046】
Dc=(1/4)(2td1+2td2−T)・・・(1)
θc=φ/sin{(π/T)(td1−td2+T/2)}・・・(2)
なお、td1とtd2のいずれが往路パルスでいずれが復路パルスであるかによって、式(1)で算出されるDcが、図10で定義したDc、すなわち駆動信号の一方方向への立ち上がりから、偏向器がそれと同じ方向に立ち上がるまでの時間、とT/2だけ異なってしまうおそれがあるが、センサ位置を走査中心から所定方向にずらせておき、td1とtd2の差を算出してその値がT/2より大きいか否かを判断することにより、いずれが往路か復路かが確定できるので、Dc決定の任意性はなくなる。
【0047】
また、センサ203を走査中心位置225に置くと、(2)式でφ=0なのでθcを求めることができないので、その意味でも中心からずらせて配置する必要がある。
【0048】
式(1)は、計測されたセンサ位置通過時刻td1、td2の値と、走査周期Tとの線形計算になっている。今の場合、振動の波形が往復で対称なので、2つの通過時刻の平均値とT/2との和でDcが算出できる。したがって、非線型方程式を解くという複雑な計算過程を必要とせず、短時間で、簡単な演算回路で算出できる。このように簡単な計算でDcを求めることができたのは、往復走査を検出し、同じ位置での異なる時刻のデータを用いたからである。
【0049】
このように、2つの未知パラメータが決定できたので、図2(d)の波形、すなわち任意の時間における偏向器の変位角がわかったことになる。この結果を用いて、画像信号に応じてレーザビームに加える変調の開始と終了のタイミングを計算する。具体的には、画像の開始と終了の位置に対応する変位角を、それぞれ、φA、φBとすると、開始時間tA、終了時間tBはそれぞれ、
tA=(T/2π)(arcsin(φA/θc)+Dc)・・・(3)
tB=(T/2π)(arcsin(φB/θc)+Dc)・・・(4)
として求められる。
【0050】
なお、式(2)のsin関数、式(3)(4)のarcsin関数は、よく用いられる関数であり、制御回路に内蔵されている演算ルーチンで短時間の計算が可能である。
【0051】
以下、図1の制御回路107の動作を図3を用いて説明する。図3は、制御回路の内部構成を示すブロック図である。制御回路は、コントローラ301、演算回路302、メモリ303から少なくとも構成される。
走査周期のデータと、センサの位置のデータは、あらかじめメモリ303に保存されている。
【0052】
走査開始後、タイミングセンサの検出パルスが発生すると計測回路が通過時刻を計測し、結果132を制御回路107に送る。コントローラ301は計測回路から受け取る時刻データを内蔵するメモリ303に記録する。
【0053】
光ビームが往復して2つのタイミングの計測が終わると、コントローラは、これらのメモリに記録された2つの通過時刻のデータを読み出して演算回路302に送り、式(1)(2)に相当する演算を行なわせて、結果をメモリに記録する。この演算には、走査周期データもメモリから読み出されて用いられる。
【0054】
つぎに、予めメモリ303に記憶された表示開始位置の変位角φAと表示終了位置の変位角φBの値を読み出し、式(3)(4)によって、変調開始タイミングtAと変調終了タイミングtBを計算する。
【0055】
引き続く走査において、光源変調信号134は、上記tA時間経過したタイミングで画像に応じた変調を開始し、上記tB時間経過したタイミングで変調を終了するように制御される。すなわち、コントローラ107は、基準信号に同期してガルバノミラー駆動信号133を発生させてガルバノメータの駆動回路に送り、それからtAだけ遅れた時刻に光源変調開始信号を発生させて光源変調回路に送り、tBだけ遅れた時刻に光源変調終了信号を発生して光源変調回路に送る。また、tAとtBの時刻の間に、画像メモリから画像データを読み出して、変調して光源変調信号とし、光源変調回路に送る。
【0056】
以上の動作において、中間の算出データであるDcとθcは、式(3)(4)の算出過程で同時に算出してもよい。
【0057】
また、計算は各周期で発生する検出信号を個別に用いて行う場合と、複数周期分の検出信号の平均を用いて行う場合とがある。前者の手法は、ガルバノミラーの応答波形の周期の一部だけでタイミング検出を行う場合に採用可能であるし、ガルバノミラーの駆動信号の制御までの時間を短くすることが可能である。一方、後者の手法を採用すると積算平均化等により検出精度が向上する。
【0058】
以下、本実施形態の各部について説明する。
【0059】
(光源201について)
光源201は、変調器を有した気体レーザや固体レーザなどや、半導体レーザやLEDなどの直接変調可能な光源などのように、出射光の変調を行うことができるものであるのが望ましい。光源201の変調方式は、パルス幅変調方式又は強度変調方式などを用いることができるが、本実施形態では強度変調方式で説明した。
【0060】
(ガルバノミラー202、221について)
ガルバノミラー202、221は、ガルバノメータを周期的な駆動波形で駆動したものや、半導体プロセスを用いて作製したシリコンマイクロスキャナ、また回転軸を中心として回転往復運動をするアクチュエータであればよい。また、駆動周波数は、ガルバノミラー202が駆動できる周波数であれば、どの周波数でもよい。
【0061】
(タイミングセンサ203について)
タイミングセンサ203は、ビームディテクタ等を用いた光検出方式のものや、光偏向器ユニットと一体化したもの等を用いることができる。
【0062】
タイミングセンサ203を、半導体プロセスで製造した光センサ等にした場合や静電センサとした場合には、それぞれの変位点に最適のセンサを配置することができ、またセンサの配置誤差も作製における誤差によって決まってしまうため、高精度且つセンサ位置決めが容易であり、また小型化・低コスト化が容易であるというメリットがある。
【0063】
なお、ガルバノミラー202、221を半導体プロセスで製造した場合、タイミングセンサ203をガルバノミラー202、221と一体の基板又は近接した基板に実装させることができ、光偏向器との一体化と、タイミングセンサとガルバノミラーとの高精度な位置決めが容易に実現できる。
【0064】
演算回路302には、マイクロコンピュータやDSP(digital signal processor)、CPLD・FPGA(complex programmable logic device・field programmable gate array)などを用いることができる。
【0065】
(実施形態1の変形例)
図4は、本実施形態における光センサとガルバノミラーの配置の他の例を示す図である。図4(a)には光源201から発せられ、ガルバノミラー202で反射した反射光のうち、ビームスプリッタ204で分岐した光206を光センサ203で検出することで、ガルバノミラー202からの反射光222が所定の変位角φに到達したことを検出する様子を示している。
【0066】
タイミングセンサ203の位置は、回動中心点207から所定の角度φ分ずらした位置208上としている。描画光205の光量の減少、ビームスプリッタ204の容易が必要であるが、別途、検出用光源を設けることが不要であり、全走査検出の長所がある。
【0067】
また、分割した光は異なる方向へ進行するので、相互に干渉することがなく検出時の信頼性が高くなるというメリットがある。
【0068】
図4(b)には光源と異なる検出用光源211を用意し、検出用光源211からガルバノミラー202へ、光源からの光ビームと別角度で光ビーム212を出射したときのガルバノミラー202からの反射光をタイミングセンサ203で検出する様子を示している。213はガルバノミラー202の回動中心点を示している。
【0069】
検出用光源211を用意することで、図4(a)の場合に比して描画光の減少がなくなるという長所がある。
【0070】
図4(c)には2次元走査系の描画領域223及び非描画領域224のうち非描画領域224にタイミングセンサ203を配置している様子を示している。ちなみに、ここでは光源201からの光ビームはガルバノミラー202で反射された後に反射ミラー221で反射され描画光222となる。225はガルバノミラー202の回動中心点を示している。一部走査検出が短所であるが、新たな構成要素が不要であるという長所がある。
【0071】
図4(a)〜図4(c)に示す例は、走査光をガルバノミラー202から離れた位置で光センサ203で検出する方式であるが、半導体プロセスで小型のガルバノミラー202と光センサ203とを一体化してもよい。
【0072】
また、タイミングセンサは、光センサ203に限定されず、静電センサ、コイル等の磁気センサを用いてもよいが、先に説明した特登録2657769号公報や特登録3011144号公報にあるように、ガルバノメータの振動の全周期にわたって検出信号を発生させるものではなく、特定の変位角に来たときに鋭い検出信号を出力するものを用いる。
【0073】
2.実施形態2
次に、本発明の第2を実施形態2によって説明する。
【0074】
本発明の第2は、偏向器の走査中心位置が未知のずれを持ち、かつ、スクリーンと偏向器の相対位置と方向が容易には変更できない場合を前提としている。スクリーンと偏向器がともに室内の壁面に固定して設置されているような場合はこれにあたる。この場合は、中心位置のずれX0も含んだスクリーン上の光スポットの動きを
X=Asin(2πt/T−δ)+X0
として、3つの未知パラメータA、δ、X0を決定すれば、光スポットの動きが完全に把握できたことになる。この場合を以下、実施形態2として説明する。
【0075】
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。
【0076】
図5は、本実施形態の光偏向器ユニットの模式的な構成図である。図5では、図1と同じ構成要素には同じ符号をつけて説明を省略する。
【0077】
図1と異なり、タイミングセンサ203と212がスクリーン上端に2箇所配置される。そのうちの少なくとも一方は、往復の走査ビームのタイミングを検出するが、他方は往または復のタイミングのみ検出するものであってもよい。
【0078】
図6は、図5の主走査ガルバノミラー202の駆動信号を生成する手法の説明図である。
【0079】
図6(a)には駆動信号の同期信号、(b)には(a)の基準信号に同期させてガルバノミラー202に印加される駆動信号、(c)には(b)の駆動信号に従って実際に駆動したガルバノミラー202の変位波形、(d),(d’)にはそれぞれ光センサ203と212の出力信号、(e)には(d),(d’)の出力信号に基づいて再現したガルバノミラー202の変位波形、(f)には(e)の変位波形に基づく描画の開始/終了のタイミング等をそれぞれ示している。
【0080】
なお、図6(c)において、φ1,φ2はそれぞれガルバノミラー202を駆動中心点から光センサ203、212の設置位置まで回動した時の変位角、±θcはガルバノミラー202の最大変位角、Dcは(a)の駆動信号の立ち上がりから(b)の変位波形の立ち上がりまでの遅延時間、Tは(b)の変位波形の周期をそれぞれ示している。遅延時間Dcは、ガルバノミラー202駆動系及び光センサ203、212の電気系で発生する。
【0081】
図6(a)に示すような基準信号に同期させて、図6(b)に示す駆動信号A1をガルバノミラー202に印加すると、それから遅延時間Dc後に、ガルバノミラー202がその駆動信号に対応して回動し始めて、図6(c)に示すように正弦波形の変位波形になる。
【0082】
そして、駆動信号A1を印加してからtd1後になると、垂直走査ミラー221の反射光222が光センサ203に入射し、光センサ203から図6(d)に示すように、検出信号C1が出力される。
【0083】
さらに、ガルバノミラー202が駆動され、反射光222は、やがて正弦波形のピーク点である変位角θに到達し、駆動信号A1を印加し始めてからtd2後になると、再度反射光222が再度光センサ203に入射し、光センサ203から検出信号C2が出力される。
【0084】
それから、ガルバノミラー202は、変位角0度まで戻り、変位角が負の方向になるように回動され、駆動信号を印加してからtd3後になると、図6(d’)に示すように、反射光222が光センサ212に入射し、光センサ212から検出信号C3が出力され、その後、変位角−θに到達する。
【0085】
そして、駆動信号を印加してからtd4後になると、反射光222が光センサ212に再度入射し、図6(d’)に示すように検出信号C4が出力され、その後変位角0度まで戻る。
ガルバノミラ−の変位が正弦波であるとすると
φ(t)=θcsin{2π(t−Dc)/T}+φ0
なので、センサ位置の変位角φ1、φ2と上記4つの検出タイミングtd1−td4の間には、
φ1=θcsin{2π(td1−Dc)/T}+φ0
φ1=θcsin{2π(td2−Dc)/T}+φ0
−φ2=θcsin{2π(td3−Dc)/T}+φ0
−φ2=θcsin{2π(td4−Dc)/T}+φ0
の関係がある。
【0086】
つづいて、駆動信号A2をガルバノミラー202に印加すると、上記一連の手順のように検出信号が計測回路106に出力されるようになる。このように、計測回路106には、ガルバノミラー202の1周期T分の変位に対して検出信号C1〜C4の4パルス分入力されるようになる。
【0087】
実施形態1と同様に、遅延時間Dcは、時間td1,td2から、次の数式(5)によって決定される。
【0088】
Dc=(1/4)(2td1+2td2−T)・・・(5)
あるいは、遅延時間Dcを、時間t31,t42から、次の数式(6)によって決定してもよい。
【0089】
Dc=(1/4)(2td3+2td4−3T)・・・(6)
このようにDcが決まるので、振幅θcと中心位置φ0は、上のφ1とφ2の式の1つずつで構成される連立一次方程式を解いて、
θc=(φ1+φ2)/[sin{(π/T)(td1−td2+T/2)}+sin{(π/T)(td3−td4+T/2)}]・・(7)
および
φ0=[φ1・sin{(π/T)(td3−td4+T/2)}−φ2・sin{(π/T)(td1−td2+T/2)}]/[sin{(π/T)(td1−td2+T/2)}+sin{(π/T)(td3−td4+T/2)}]・・(8)
と求められる。
【0090】
なお、(5)(6)からわかるとおり、td1−td4は独立ではなく、
−td1−td2+td3+td4=T
の関係がある。
【0091】
Dcを求める式(5)は、td1とtd2のいずれが往路パルスでいずれが復路パルスであるかによって、T/2の任意性があるが、センサ位置を走査中心からずらせておき、間隔の狭いほうをtd1とtd2として取ると決めておけばいずれが往路か復路かが確定でき、任意性はなくなる。(6)についても同様である。
【0092】
式(5)や(6)は、計測されたセンサ位置通過時刻td1ないしtd4の値と、走査周期Tとの線形計算になっている。今の場合、振動の波形が往復で対称なので、2つの通過時刻の平均値とT/2との和でDcが算出できる。したがって、非線型方程式を解くという複雑な計算過程を必要とせず、短時間で、簡単な演算回路で算出できる。このように簡単な計算でDcを求めることができたのは、少なくとも一方の光検出器で往復の光ビームを検出し、同じ位置での異なる時刻のデータを用いたからである。
【0093】
このように、3つの未知パラメータがすべて決定できたので、任意の時間における偏向器の変位角がわかったことになる。この結果を用いて、画像信号に応じてレーザビームに加える変調の開始と終了のタイミングを、実施形態1で述べた計算と同様に求めることができる。すなわち、
tA=(T/2π)(arcsin(φA−φ0)/θc)+Dc)・・(9)
tB=(T/2π)(arcsin(φB−φ0)/θc)+Dc)・・(10)
図6(f)には描画の開始位置とそのタイミングを○で示し、終了位置とそのタイミングを●で示している。ガルバノミラーの速度変化の少ない領域周辺で、描画の開始及び終了がされることが好ましい。
【0094】
本実施形態において、第1と第2のセンサ位置データφ1、φ2、画像表示の範囲を示す変位角データφA、φBは、走査中心とスクリーンの基準位置226(例えばスクリーンの中心位置)が一致していると仮定して、表示スクリーン上での基準位置からの距離として設定される。
【0095】
図7は、主走査偏向器202とスクリーン210の位置を示す図で、スクリーン210上に第1と第2のセンサ203、212が配置され、画像表示範囲XA<X<XBが定められている。Lは主走査偏向器からスクリーンまでの距離であるが、実際には、この間に副走査ガルバノミラーが配置されている。
【0096】
第1(第2)の光センサのスクリン中心らの距離をX1(X2)、とすると、φ1(φ2)は
φ1=arctan(X1/L)
φ2=arctan(X2/L)
として定められる。同様に、画像表示範囲の左端(右端)とスクリーン中心との距離XA(XB)も、
φA=arctan(XA/L)
φB=arctan(XB/L)
として定められる。
【0097】
走査中心が、スクリーンの基準位置とずれていても、本実施形態によれば、上で説明したように、走査中心のオフセット値が定まり、それの基いて変調開始と終了のタイミングが設定されるので、スクリン上の画像位置XA,XBがずれることがない。
【0098】
ところで、上の式(7)には、検出器の位置を表すパラメータφ1とφ2が和の形φ1+φ2で含まれている。これは、振幅が、2つの検出器の相対位置で決定されることを表している。すなわち、検出器は、相互の距離を固定しておけば、それがスクリーン上のどの位置に置かれても、遅延時間Dcと振幅θcはそれと無関係に決定される。検出器が、相互の距離を保ってスクリーン上でずれたときは、式(8)によってφ0が変動するために、画像がスクリーン上で左または右にずれるが、これを検出器位置を調節して正しい位置に持ってくることは容易にできる。したがって、偏向装置とスクリーンとの位置関係を動かすことが難しい状況であっても、常に画像をスクリーン上の所定位置に投影することができる。
【0099】
検出器がスクリーン上になく、偏向装置内にあっても、同様に、検出器間の距離を保って位置を調節することによって、スクリーン上の画像範囲の位置調整ができる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態によると、駆動中心点に対する光センサの配置は、相対距離だけが定められていればよく、ガルバノミラーの駆動中心点と個々の光センサの配置の位置関係に厳しい制約がないため、光偏向器ユニットの組み立てコストを削減することができる。
【0101】
本実施形態における制御回路は、図2に示す実施形態1の制御回路と同じ物が用いられる。以下、制御装置107の具体的な動作を説明する。
【0102】
走査周期データT、第1と第2のセンサ位置データφ1、φ2、画像表示の範囲を示す変位角データφA、φBは、あらかじめメモリに記憶されている。
【0103】
制御装置は、まず、基準信号が立ち上がったあと、計測回路からの走査ビーム通過時刻データが4つ連続して送られたことを確認し、これをメモリに格納する。第2のセンサが、往復いずれかの走査しか検出しないならば、通過時刻データは3つである。また、4つの時刻データが送られる場合でも、制御回路が、始めの3つのみを確認して記憶するようにしてもよい。
【0104】
ついで、これらのデータを走査周期データTおよびセンサ位置データφ1、φ2とともに演算回路に送り、演算回路が、式(5)または式(6)によってDcを算出し、式(7)と(8)によってθcとφ0を算出して、制御回路に結果を返す。制御回路は、この結果をメモリに格納する。
【0105】
ついで、制御回路は、あらかじめ画像表示範囲から決められ、メモリに記憶された変位角データφA、φB、周期データT、および先に算出された遅延時間データDcと振幅データθc、中心位置オフセットデータφ0を演算回路に送り、式(9)(10)によってtA、tBを算出させ、その結果をメモリに蓄える。
【0106】
引き続く走査において、光源変調信号は、上記tA時間経過したタイミングで画像に応じた変調を開始し、上記tB時間経過したタイミングで変調を終了するように制御される。すなわち、コントローラは、基準信号に同期してガルバノミラー駆動信号を発生させてガルバノメータの駆動回路に送り、それからtAだけ遅れた時刻に光源変調開始信号を発生させて光源変調回路に送り、tBだけ遅れた時刻に光源変調終了信号を発生して光源変調回路に送る。また、tAとtBの時刻の間に、画像メモリから画像データを読み出して、変調して光源変調信号とし、光源変調回路に送る。
【0107】
なお、2つのセンサ位置データが、個別には与えられず、相対位置(相対変位角)φ1+φ2のデータだけが与えられている場合は、オフセットデータφ0を0と仮定して、式(9)(10)を計算する。その結果、スクリーン上で画像表示範囲が所定位置からずれている場合は、それを見ながらφ0をダイヤル等で可変し、そのφ0の値を用いて、式(9)(10)を再計算していくことにより、所望の位置に調節する。
【0108】
上記数式(5)−(10)を用いた演算は、実施形態1で述べたのと同様、1周期毎に電気信号が入力されるたびに行っても、数周期毎に行ってもよい。ちなみに、一周期内で上記演算を行えるような信号処理系を制御回路107に備えれば、より速く制御を行うことができるので好ましい。
【0109】
図5の光源、ガルバノミラー、タイミングセンサについては、実施形態1と同じものが使用できる。制御手段として、マイクロコンピュータやDSP(digital signal processor)、CPLD・FPGA(complex programmable logic device・field programmable gate array)
を用い得ることも同様である。
タイミングセンサ203,212を、半導体プロセスで製造した光センサ等にした場合や静電センサとした場合には、それぞれの変位点に最適のセンサを配置することができ、またセンサの配置誤差も作製における誤差によって決まってしまうため、高精度且つセンサ位置決めが容易であり、また小型化・低コスト化の容易であるというメリットがある。
【0110】
なお、ガルバノミラー202、221を半導体プロセスで製造した場合、タイミングセンサ203,212をガルバノミラーと一体の基板又は近接した基板に実装させることができ、光偏向器との一体化と、タイミングセンサとガルバノミラーとの高精度な位置決めが容易に実現できる。
【0111】
(実施形態2の変形例)
実施形態1と同様に、検出方式として、いくつかの変形が考えられる。
【0112】
まず、図8に示すように、ガルバノミラーからの反射光をビームスプリッタにより分割して、分割した光ビームディテクタ等で検出する手法が考えられる。
【0113】
この手法によると、分割した光は異なる方向へ進行するので、相互に干渉することがなく検出時の信頼性が高くなるというメリットがある。
【0114】
また、図9に示すように、画像表示用の主光源201の他に、検出用の別ビームを出射する検出用光源211を備え、光源201の出射光とは別の角度でガルバノミラー202に光を照射し、タイミングセンサ203(2つあってもよいが、ここでは1つの場合を説明する)で検出する手法が考えられる。主光源のビームは検出しない。
【0115】
この手法によると、表示領域とは外れたスクリーン上、もしくは装置内にセンサ203を置くことができ、画像鑑賞の目障りになることを回避することができる。また、主光源を検出する場合は、画像が変調を受けて、センサの位置でたまたま強度が弱くなる、もしくは消光状態になって、検出できないことが起きるおそれがあるが、検出用光源を別に設けることでそれも解消できる。
【0116】
また、主光源が副走査されるうちの一部の時間、つまり主走査がセンサの上に来る期間内だけ検出用の光を出射して検出し、その他の時間は消光することで、検出用光源の消費電力を少なくできる。さらに、センサの感度が悪く、主光源からの光では強度が不足するときでも、検出用光源から検出に充分な輝度、強度、スポット径の光を出射することができるというメリットもある。
【0117】
図9に示すように検出用光源211を設けると、図8に示す場合に比して、投影面への光の照射光量が低下しなくなるので、描画の輝度を相対的に高めることが可能となる。また、検出用ビーム径の大きさや、光センサの配置を最適化することが容易となり、高精度な変位角を示す情報の取得が可能となる。
【0118】
図12は、さらに別の変形例である。副走査を非描画領域にも行なって、そこにタイミングセンサ203,212を配置し、ガルバノミラー202の反射光がタイミングセンサ203,212に入射する際に光源201から光を出射する。ビームスプリッタや検出用光源等を備えなくてもよいので、輝度低下や干渉の問題を回避することができる。
【0119】
図12に示すタイミングセンサ203,212を配置する面223は、必ずしも投影面210の上でなくてよい。投影装置内にタイミングセンサ配置面223を持ってきて、投影面210を選ばない画像形成装置を構成することもできる。
【0120】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。以下の例は、光センサを2つ配置した構成であるが、1つであってもよい。
【0121】
(実施例1)
図13は、本発明の実施例1の光偏向装置の模式的な構成図で、1次元走査の光偏向装置である。光源201と、光源201からの光を走査するためのガルバノミラー202と、ガルバノミラー202の反射光222を入射すると電気信号を出力する光電変換素子などの光センサ203,212と、光センサ203,212の出力に基づいてガルバノミラー202の変位角を示す情報を取得する共にガルバノミラー202に印加する駆動信号に同期する同期信号と光源201の描画開始タイミング及び描画終了タイミングを示すタイミング信号とを生成する取得手段226である。取得手段226は、図5の、計測回路106、制御回路107、駆動回路108、変調回路109をまとめたものである。
光源201は、光出力約5mWの半導体レーザを用い、パルス幅変調で直接変調を行う。ガルバノミラー202は約10kHz周期の正弦波の駆動信号によって駆動している。
【0122】
偏向器202に駆動信号を印加すると、駆動信号の1周期に対して合計の検出信号が4パルス出力され、タイミングセンサ203,212からの検出信号と、タイミングセンサ203,212とガルバノミラーとのなす角度から、ガルバノミラー202の変位角を示す情報を取得する。
【0123】
上で説明したとおり、4パルスのうち少なくとも3つのパルスを用いて、所定のデータを算出することにより、ガルバノミラー202の変位角を示す情報を完全に取得することができる。
【0124】
(実施例2)
図5に示したのと同様の2次元画像形成装置で、ガルバノミラー102と121を、特登録2983088にあるような、半導体プロセスを用いて一体に作製した光偏向器に置き換えた。本実施例の光偏向器は、共振型ガルバノミラーを入れ子に組んで2軸の偏向器としたものである。共振周波数は8kHzである。他の部分は図5と同じである。
【0125】
実施形態2で説明したように、センサから得られる4パルスのうち少なくとも3つのパルスを用いて、所定のデータを算出することにより、ガルバノミラー202の変位角を示す情報を完全に取得することができる。
【0126】
本実施例のように、往復の通過時間を計測することにより、検出器の数を増やすことなく、偏向器の振動を予測でき、その結果、精度よく画像変調タイミングを決めることができる。
【0127】
また、偏向器の遅延時間を簡単に算出できるので、高速の処理が可能である。さらに、検出器を2つ設ける場合でも、相対位置だけを固定すればよいので、位置精度が要求されず、スクリーンその他の設置が容易である。
【0128】
(実施例3)
本実施例は、位相のずれから共振周波数の変動を検出し、それに基いて駆動周波数を変化させる駆動方法の例である。
【0129】
図11(a)は、共振型ガルバノミラーにおける駆動信号の周波数と最大変位角との関係を示す図である。同(b)は、駆動信号の周波数と位相との関係を示す図である。(a)の横軸は駆動信号の周波数、縦軸は最大変位角を示している。(b)の横軸は駆動周波数、縦軸は位相のずれを示している。
【0130】
ここでは、光偏向器ユニットが置かれている周辺の環境温度を互いに変えて、2つのデータ(特性A、B)を示している。
【0131】
共振周波数でガルバノミラーを駆動している時に、環境温度が変わると共振周波数は著しく変化する。具体的な例としては、温度が1℃変わると、共振周波数は数10Hz変わる場合もある。すると、図11(a)の駆動信号周波数−最大変位角特性が全体的に左右にシフトする。
【0132】
例えば、特性Aから特性Bに変わるとする(これは、共振周波数が、高くなることに対応する)と、同じ周波数で駆動しているままであると、変位角が減少する。
【0133】
しかし、図11(a)の特性Aに示すように共振点(●)を中心としてほぼ対称となるような共振特性では、周波数が変化した時に波形の振幅だけを検出したのでは、共振周波数が高低のいずれ側に変化したのかを検出することができない。
【0134】
そこで、図11(b)に示すように、駆動信号の位相情報の変化を検出することで、周波数が高低のいずれ側に変化したのかを検出することが考えられる。すなわち、図11(a),図11(b)の特性A、Bにより示すように、共振周波数が高い方へ変化した場合には、位相情報が大きくなる。一方、共振周波数が低い方へ変化した場合には、位相情報が小さくなる。
【0135】
遅延時間データDcは、位相ずれωと以下の式に示す関係にある:
ω=2πf/(Dc−nT)×360(n:整数,0≦ω<360°)
本実施例では、実施形態1または2で説明した方法で走査タイミングを検出して遅延時間Dcを算出し、上の式で位相のずれを求め、上に述べた方法を用いて偏向器の駆動周波数を共振周波数に一致させる調節を行う。位相ずれωが負であれば駆動周波数を増加させ、位相ずれωが正であれば駆動周波数を減少させることによって、位相ずれωが常に0になるように制御して、画像形成装置の置かれている環境温度の変化があっても、所望の駆動信号をガルバノミラーに印加するようにしている。
【0136】
遅延時間Dc等の位相信号はガルバノミラーの駆動での周波数追従制御において位相同期ループの入力として用いることができる。
【0137】
本実施例によると、画像表示装置の置かれている環境温度が変化しても、ウォブリングのように周波数を変化させることなく、共振点に駆動周波数を追従させることができるため、画像の乱れがなく、共振周波数の検出をリアルタイムに行うことができる。
【0138】
(実施例4)
本実施例では、ガルバノミラー202の駆動信号A1,A2を約60Hz周期のノコギリ波で駆動する。
【0139】
図14は、生成手段226のガルバノミラー202で駆動信号A1,A2を生成する手法の説明図である。まず、光センサ203,212の検出信号C1〜C5に基づいて最大変位角θcを算出する手法について説明する。
【0140】
図14(b)に示すように、駆動信号A1上に点A〜点A’をとり、点Aと点Cとの位相差をTA、点Bと点Fとの位相差をTC、点Fと点Hとの位相差をTB、点Hと点A’との位相差をTDとする。なお、点A,点B,点F,点H,点A’は変位角φ1,φ2との交点である。
【0141】
さらに、図14(b)に示すように点Dと点Hとを結ぶ線に平行な補助線を点Bを通るように引き、補助線と駆動中心点を結ぶ線との交点を点H’とすると、
△ABH’∽△BDF
となり、CH’間の長さはTBとなる。
【0142】
ここで、最大変位角θcを算出するにあたり、DE間、BC間、IJ間の各長さを求める。
【0143】
DE間の長さは、△ABH’と△BDFとが相似形であるから、AH’間とBF間との距離の比から、BC間の長さを基準として、
DE=BC×tC/(tA+tB)
によって与えられる。
【0144】
IJ間の長さは、△ABH’と△A’JHとが相似形であるから、AH間とA’H間との距離の比から、BC間の長さを基準として、
IJ=BC×tD/(tA+tB)
によって与えられる。
【0145】
上の、DEとIJの式から、DE間、BC間、IJ間の長さの和は、
によって与えられる。
【0146】
ここで、BC間の長さはφ1であるので、最大変位角θcは、
θc=2×(TA+TB)/T×φ1
となる。
【0147】
つぎに、J’D上の任意の位置と、その位置の反射光222の通過時間との関係について説明する。まず、ALの長さは、[DE+BC+IJ]から[DE+BM]分(横軸よりも上側の長さ)を差し引いてさらに[IJ]分差し引いた長さに等しく、[DE+BM]の長さは[DE+BC+IJ]の長さの半分であるので、上記のDE、IJの式から
が成り立つ。
【0148】
また、線分AKの傾きは、BC/TAであり、点Aを反射光222が通過する時間をt1、点Kを反射光222が通過する時間をt0とすると、[AL=BC/TA×(t0−t1)]より、
t0=tA×(tA+tB+tC−tD)/2/(tA+tB)+t1
である。
【0149】
以上の式より、J’D上の任意の位置となる変位角φαは、その位置の反射光222の通過時間をtαを用いて
+tB)+t1}
と表される。
【0150】
本実施例によると、鋸波駆動しているガルバノミラーの変位角を示す情報を取得することができる。実際には、ガルバノミラーをノコギリ波駆動した場合、理想的なノコギリ波状にはならないが、一般的な駆動条件であれば、上記のように理想的なノコギリ波と近似して算出しても問題ない。
【0151】
(実施例5)
図8は、本発明の実施例5の光偏向器の模式的な構成図である。本実施例では、光センサ203,212をスクリーン上でなく、偏向装置内に設置している。
【0152】
具体的には、図8に示すようにガルバノミラー202と垂直走査ミラー221との間にビームスプリッタ204を設け、これにより進路が変更された検出用走査光206の光路に光センサ203,212を配置している。また、ビームスプリッタ204によって進路の変更されない描画用走査光205が投影面210に照射される。
【0153】
図8に示すように光センサ203,212を配置すると、全走査検出を行うことができるというメリットがある。すなわち、図5に示す場合に比して投影面210の垂直方向の走査に拘わらず、水平方向の走査の度に光センサ203,212に光源201からの光が入射するようになるので、より精度よく光源201及びガルバノミラー202の制御を行うことができる。
【0154】
(実施例6)
図9は、本発明の実施例6の光偏向器の模式的な構成図である。本実施例では、光源201の他に、光センサ203,212でガルバノミラー202の変位波形を検出するために別途検出用光源211を光源201からの光の光路外に設けている。
【0155】
検出用光源11は、走査光との干渉を避けるため、異なる波長を用いる。ガルバノミラー202に対する、検出用光源11からの入射角と、変調手段を有する光源201からの入射角は、異なっている。光センサ203、211は、検出用光源の走査光を検出できる位置に配置される。なお、他の構成は図5と同様である。
【0156】
図9に示すように検出用光源211を設けると、図8に示す場合に比して、投影面への光の照射光量が低下しなくなるので、描画の輝度を相対的に高めることが可能となる。また、検出用ビーム系の大きさや、光センサの配置を最適化することが容易となり、高精度な変位角を示す情報の取得が可能となる。
【0157】
以上、本発明の実施例1−6では、ガルバノミラー202の光反射面の変位角を検出するタイミングセンサとして、光センサ203,212を用いた場合を例に説明したが、タイミングセンサは光センサに限定されず、これに代えて、ガルバノミラー202に内蔵された静電センサ、コイル等の磁気センサを用いてもよい。また、光センサ203,212の一方が静電センサで、他方が磁気センサであってもよい。
【0158】
(実施例7)
図12は、実施例1〜実施例6で説明した光偏向器ユニットのいずれかを備える画像形成装置の模式的な構成図である。なお、図12において図13と同様の部分には同一符号を付している。
【0159】
水平方向走査のガルバノミラー202は、共振型で約23kHzの正弦波の駆動信号を印加している。ガルバノミラー202の出射光は、タイミングセンサ203,212に入射される。
【0160】
垂直走査ミラー(ガルバノミラー)221は、約60Hzで帰線期間が10%の鋸波の駆動信号を印加している。ガルバノミラー221の出射光は、タイミングセンサ203’,212’に入射される。
【0161】
光源201は、光出力約30mWの半導体レーザを用い、パルス幅変調で直接変調を行っている。なお、水平方向及び垂直方向の変位角を示す情報は、実施例1,2及び実施例5で説明した手法を用いることによって取得している。
【0162】
それぞれの走査方向に対して、変位角を示す情報を取得し、駆動の安定化制御及び、変調開始/終了タイミングの生成を行った。本実施例によれば、異なる走査方向及び走査速度のそれぞれの変位角を示す情報を取得することができ、安定した高品質な画像を表示させることができる。
【0163】
さらに、本実施例では、画像表示装置を例に説明したが、光偏向器ユニットは、レーザプリンタなどの画像描画装置、レーザ顕微鏡等の走査型読み取り装置などにも備えることができ、また該光偏光ユニットを単体の光偏向装置として用いることができる。
【0164】
以上の実施例では、画像表示装置を例に説明したが、光偏向器ユニットは、レーザプリンタなどの画像描画装置、レーザ顕微鏡等の走査型読み取り装置などにも備えることができ、また該光偏光ユニットを単体の光偏向装置として用いることができる。
【0165】
【発明の効果】
本発明によれば、正弦波のような非直線的走査を行なう光偏向器を用いた画像表示装置の、駆動信号と偏向器の実際の運動との関係、さらには駆動信号と実際のスクリーン上の光ビーム走査との関係が、何らかの原因で所定状態からずれたばあい、従来の偏向器の動きを自動検出する方法に比べ、検出器の数が少なくてすみ、また、得られたデータから未定のパラメータを決定する演算も簡単で高速であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光偏向装置とそれを用いた画像形成装置の模式的な構成図である。
【図2】図1の各部で生成される種々の信号の説明図である。
【図3】図1の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の画像形成装置の変形例である。
【図5】本発明の別の光偏向装置とそれを用いた画像形成装置の模式的な構成図である。
【図6】図5の各部で生成される種々の信号の説明図である。
【図7】スクリーンとガルバノミラーの位置関係の説明図である。
【図8】図5の画像形成装置の変形例である。
【図9】図5の画像形成装置の変形例である。
【図10】光偏向器の駆動信号に対する振動の関係を示す説明図である。
【図11】共振型ガルバノミラーの駆動周波数と最大変位角および位相の関係を示す図である。
【図12】図5の画像形成装置の変形例である。
【図13】本発明の第1の実施例の光偏向装置である。
【図14】本発明の第4の実施例の光偏向器の振動を示す説明図である。
【符号の説明】
201 光源
202 ガルバノミラー
203,212 光センサ
204 ビームスプリッタ
205 描画用走査光
206 検出用走査光
207 ガルバノミラーの駆動中心点を結ぶ線
210 スクリーン
211 検出用レーザ光源
221 垂直走査ミラー
222 反射光
223 描画領域
224 非描画領域
226 生成手段
Claims (15)
- 光ビームを出射する光源と、
該光源の光ビーム出射強度を変調する変調手段と、
該変調手段に変調信号を出力する変調信号発生手段と、
該光源から出射した光ビームを偏向する光偏向器と、
該偏向された光ビームを走査すべく該光偏向器を駆動する駆動手段と、
該駆動手段に所定周期の駆動信号を出力する駆動信号発生手段と、
走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する計測手段とを有する光偏向装置であって、
該光偏向装置が、さらに、
前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間に相当する遅延時間データを算出する遅延時間データ算出手段と、
前記第1及び第2の時刻と前記遅延時間データとから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出するタイミングデータ算出手段とを有し、
算出されたタイミングデータに基づいて、前記変調信号発生手段が前記変調手段に変調信号を出力することを特徴とする光偏向装置。 - 光ビームを出射する光源と、
該光源の光ビーム出射強度を変調する変調手段と、
該変調手段に変調信号を出力する変調信号発生手段と、
該光源から出射した光ビームを偏向する光偏向器と、
偏向された光ビームを走査すべく該光偏向器を駆動する駆動手段と、
該駆動手段に所定周期の駆動信号を出力する駆動信号発生手段と、
走査された光ビームの走査線上の第1の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻と、
前記光ビームの走査線上の第2の特定位置を前記往路又は復路において通過する第3の時刻と、を計測する計測手段とを有する光偏向装置であって、
該光偏向装置が、さらに、
前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間に相当する遅延時間データを算出する遅延時間データ算出手段と、
前記第1乃至第3の時刻と前記遅延時間データとから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出するタイミングデータ算出手段とを有し、
算出されたタイミングデータに基づいて、前記変調信号発生手段が前記変調手段に変調信号を出力することを特徴とする光偏向装置。 - 前記遅延時間データ算出手段が、前記第1及び第2の時刻と走査周期との線形計算により遅延時間データを算出する請求項1又は2に記載の光偏向装置。
- 前記光偏向器の往復走査が対称振動であり、遅延時間データが、前記第1及び第2の時刻の平均値と走査周期との線形計算により算出される請求項3に記載の光偏向装置。
- 前記光偏向器の往復走査がのこぎり波振動であり、遅延時間データが、前記第1及び第2の時刻の、往復それぞれの走査速度による加重平均値と、走査周期との線形計算により算出される請求項1又は2に記載の光偏向装置。
- 前記駆動信号発生手段が、算出された遅延時間データに基づき、駆動手段に駆動信号を出力する請求項1又は2に記載の光偏向装置。
- 前記計測手段が、光偏向器によって偏向された光ビームをビームスプリッタによって分離した一方の光ビームの走査線上の特定位置の通過時刻を計測することで、他方の光ビームの走査線上の特定位置の通過時刻を間接に計測する請求項1又は2に記載の光偏向装置。
- 前記計測手段が、前記光ビームの走査線上の特定位置の通過時刻を、前記光偏向器に前記光ビームとは異なる角度で入射する別の光ビームの走査線上の特定位置の通過時刻を計測することにより、間接に計測する請求項1又は2に記載の光偏向装置。
- 前記タイミングデータ算出手段が、タイミングデータの算出において、前記特定位置と光ビームの変調開始位置とをパラメータとして用いる請求項1に記載の光偏向装置。
- 前記光偏向装置が、さらに、
前記第1及び第2の時刻と、前記算出された遅延時間データとから、光偏向器の最大偏向角に対応する振幅データを算出する振幅データ算出手段を有し、
前記駆動信号発生手段が、前記算出された遅延時間データと前記振幅データとに基づいて駆動信号の周期を増加もしくは減少させて、前記駆動手段に駆動信号を出力する請求項1又は2に記載の光偏向装置。 - 前記タイミングデータ算出手段が、タイミングデータの算出において、通過時間を計測する第1と第2の特定位置の相対位置と、光ビームの走査線上の変調開始位置の投影面上の基準位置に対する相対位置をパラメータとして用いる請求項2に記載の光偏向装置。
- 前記タイミングデータ算出手段が、td1を第1の時刻、td2を第2の時刻、Tを走査周期、遅延時間をDc=(1/4)(2td1+2td2−T)、最大変位角をθc=φ/sin{(π/T)(td1−td2+T/2)}、光ビームの変調開始位置をφA、とした場合、変調開始時刻tAを、
tA=(T/2π)(arcsin(φA/θc)+Dc)、
により算出する請求項1に記載の光偏向装置。 - 光源からの光ビームを走査する光偏向器の駆動方法であって、
走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する工程と、
前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間を算出する工程と、
前記第1及び第2の時刻と前記遅延時間とから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出する工程と、
前記タイミングデータに基づいて前記光源からの光ビームを変調する工程と、を有することを特徴とする光偏向器の駆動方法。 - 光源からの光ビームを走査する光偏向器の駆動方法であって、
走査された光ビームの走査線上の第1の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻と、前記光ビームの走査線上の第2の特定位置を前記往路又は復路において通過する第3の時刻と、を計測する工程と、
前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間を算出する工程と、
前記第1乃至第3の時刻と前記遅延時間とから、光ビームの変調開始時刻に対応するタイミングデータを算出する工程と、
前記タイミングデータに基づいて前記光源からの光ビームを変調する工程と、を有することを特徴とする光偏向器の駆動方法。 - 光ビームを出射する光源と、
該光源の光ビーム出射強度を変調する変調手段と、
該変調手段に変調信号を出力する変調信号発生手段と、
該光源から出射した光ビームを偏向する光偏向器と、
該偏向された光ビームを走査すべく該光偏向器を駆動する駆動手段と、
該駆動手段に所定周期の駆動信号を出力する駆動信号発生手段と、
走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する計測手段とを有する、光偏向装置により走査された光ビームの変調開始時刻の決定方法であって、
走査された光ビームの走査線上の特定位置を往路において通過する第1の時刻と復路において通過する第2の時刻とをそれぞれ計測する工程と、
前記第1及び第2の時刻から、前記光偏向器の駆動信号の開始タイミングに対する前記光偏向器の変位波形における変位開始タイミングの遅延時間を算出する工程と、
前記第1及び第2の時刻と前記遅延時間とから、光ビームの変調開始時刻を算出する工程と、
を有することを特徴とする光ビームの変調開始時刻の決定方法。
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