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JP4173142B2 - 加熱鋼管の冷却方法 - Google Patents

加熱鋼管の冷却方法 Download PDF

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Description

本発明は、たとえば熱間成形した加熱鋼管や、焼なまし(焼もどし)した加熱鋼管など、種々な加熱鋼管の冷却方法に関するものである。
従来、この種の冷却方法としては、加熱した鋼管を水冷やガス冷却(空冷)したり、徐冷したりしている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開平7−150247号公報(第7頁)
しかし、上記した従来の冷却方法のうち、水冷やガス冷却においては、通常、加熱した鋼管に対して周方向の全域(上下、左右)から水またはガス(空気)を吹き付けて冷却しており、この場合に、冷却手段により一気に強制冷却することから、鋼管に捩れや曲がりが発生していた。また徐冷においては、通常、常温で放冷しており、この場合に、冷却時間が長いことから能率が悪く、しかも徐冷用に広いスペースが必要であった。
そこで本発明の請求項1記載の発明は、加熱鋼管の冷却を、能率良くコンパクトに、しかも捩れや曲がりが発生することなく行え、特に、板厚が厚くかつ熱間成形によって高温に加熱されている加熱鋼管の冷却に好適な加熱鋼管の冷却方法を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の加熱鋼管の冷却方法は、加熱鋼管の冷却方法であって、冷却処理装置は第1冷却処理部と第2冷却処理部とからなり、第1冷却処理部では、液体と気体との混合体である冷却用流体を加熱鋼管に対して上方から吹き付けて冷却するもので、この第1冷却処理部には、それぞれ複数の吹き付けゾーンとホールドゾーンとが交合に配置され、加熱鋼管を、吹き付けゾーンとホールドゾーンとに交互に順次移動させて、吹き付けゾーン群で段階的に冷却させるとともに、ホールドゾーン群で、前段の吹き付けゾーンにて冷却させた温度状態にてホールドし、最終段のホールドゾーンから取り出した加熱鋼管を第2冷却処理部に移し、第2冷却処理部では、第1冷却処理部で所定温度に冷却した加熱鋼管を液体に浸けて冷却することを特徴としたものである。
したがって請求項1の発明によると、第1冷却処理部では、液体と気体との混合体である冷却用流体を加熱鋼管に対して上方から吹き付けることで、加熱鋼管を所定温度に冷却し得る。その際に、各段階での冷却時に周方向や長さ方向において多少の温度差が生じ、不均一状(不揃い状)に冷却されている加熱鋼管の冷却温度を、各段階におけるホールド中に均一化し得て、歪の発生を防止し得る。また第2冷却処理部では、第1冷却処理部において所定温度に冷却した加熱鋼管を液体に浸けて冷却することで、加熱鋼管を所定温度から水温(常温)へ冷却し得る。
そして本発明の請求項2記載の加熱鋼管の冷却方法は、上記した請求項1記載の構成において、第1冷却処理部では、加熱鋼管を250℃以下に冷却させることを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、加熱鋼管を第2冷却処理部における液体に浸けての冷却は、250℃以下から水温(常温)への冷却となることから、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない状態で行える。
さらに本発明の請求項3記載の加熱鋼管の冷却方法は、上記した請求項1または2記載の構成において、液体が水であり、気体が空気であることを特徴としたものである。
したがって請求項3の発明によると、冷却用流水や液体を安価に提供し得る。
しかも本発明の請求項4記載の加熱鋼管の冷却方法は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、加熱鋼管が熱間成形鋼管であることを特徴としたものである。
したがって請求項4の発明によると、高温の熱間成形鋼管を好適に冷却し得る。
上記した本発明の請求項1によると、第1冷却処理部では、液体と気体との混合体である冷却用流体を加熱鋼管に対して上方から吹き付けることで、加熱鋼管の所定温度への冷却を捩れや曲がりが発生することなく行うことができる。その際に、各段階での冷却時に周方向や長さ方向において多少の温度差が生じ、不均一状(不揃い状)に冷却されている加熱鋼管の冷却温度を、各段階におけるホールド中に均一化できて、歪の発生を防止でき、以て捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない均質の加熱鋼管を、所定温度に冷却した状態で得ることができる。これにより、特に、板厚が厚くかつ熱間成形などによって高温に加熱されている加熱鋼管の冷却に好適な冷却方法を提供できる。そして第2冷却処理部では、第1冷却処理部において所定温度に冷却した加熱鋼管を液体に浸けて冷却することで、加熱鋼管の冷却は、所定温度から水温(常温)への冷却となって、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない状態で行うことができる。しかも、冷却処理装置における積極的な冷却によって、徐冷に比べて能率良く冷却できるとともに、冷却用のスペースはコンパクトにできる。
そして上記した本発明の請求項2によると、加熱鋼管を第2冷却処理部における液体に浸けての冷却は、250℃以下から水温(常温)への冷却となることから、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない状態で行うことができる。
さらに上記した本発明の請求項3によると、冷却用流水や液体を安価に提供できる。
しかも上記した本発明の請求項4によると、高温の熱間成形鋼管を好適に冷却できる。
図2、図4(a)に示すように、長尺の粗成角形鋼管1が準備される。この粗成角形鋼管1は、所定の板厚Tでかつ各コーナ部の外面が最終製品形状における長尺鋼管のコーナ部の外面曲率半径Rよりも大きい外面曲率半径LRに成形されている。そして粗成角形鋼管1は冷間成形され、その際に一つの平板部に、突き合わせ溶接による突き合わせ溶接部2が形成されている。さらに粗成角形鋼管1は、最終製品形状における外寸Eに対して少し長めの外寸LEとして半成形されている。
この粗成角形鋼管1は、図2、図3に示すように、搬入床11に渡されて搬送される。この搬入床11の終端部に搬送された粗成角形鋼管1は、ローラコンベヤ(搬送手段の一例)12に渡され、このローラコンベヤ12により形成される搬送経路12a上で搬送される。この搬送経路12a中には、前記粗成角形鋼管1をA変態点(たとえば850〜1050℃)以上に全体加熱する加熱手段15と、加熱された粗成角形鋼管1を正規の寸法かつ形状に熱間成形する成形手段21とが配設されている。
すなわち加熱手段15は、粗成角形鋼管1を加熱炉16に入れての燃焼加熱方式であって、その加熱炉16における前後方向の両端には、貫通孔により搬入口や搬出口が形成され、そして搬入口や搬出口には、それぞれ開閉扉17が設けられている。前記加熱炉16の一側下部でかつローラコンベヤ12のローラ間の中間位置に下部加熱バーナー18が配設され、そして、加熱炉16の他側上部でかつ前記下部加熱バーナー18に対して千鳥状に対峙する位置には上部加熱バーナー19が配設されている。以上の16〜19などにより加熱手段15の一例が構成される。
前述したように、搬入床11の終端部に搬送された粗成角形鋼管1は、ローラコンベヤ12に渡され、このローラコンベヤ12により加熱手段15の加熱炉16に搬入される。この粗成角形鋼管1は、加熱炉16内にて搬送経路12a上で搬送されながら、各バーナー18,19の燃焼熱によって外面側から徐々に均一的に加熱Hされる(図4のa参照)。その際に加熱Hは、粗成角形鋼管1がA変態点以上になるように行われる。
このようにして、A変態点以上の温度に加熱された粗成角形鋼管1を、開閉扉17を開動させることで、搬出口を通して加熱炉16から成形手段21へと搬出し得る。そして粗成角形鋼管1の終端が完全に搬出されたときに、搬出口の開閉扉17が閉動される。
上述したように、加熱手段15によって加熱された粗成角形鋼管1は成形手段21に搬送され、この成形手段21によって正規の寸法かつ形状に熱間成形される。すなわち成形手段21は、図2、図3、図4(b)に示すように、前後4段(単数段または複数段)に設けられている。そして各成形手段21は、機枠22側に対して位置調整自在に、または交換自在に設けられた上下一対ならびに左右一対の成形ロール23などを介して、粗成角形鋼管1を絞り状に熱間成形させるものである。
なお、成形手段21の周辺で、必要する箇所(成形手段21の前後、前のみ、後ろのみ、スタンド間など)には、必要とする数のデスケーラー装置25が設けられている。このデスケーラー装置25は、成形中の粗成角形鋼管1に対して水圧をかけた水を噴射するもので、この水噴射によりミルスケールなどを除去し、表面肌を良くし得る。
したがって、加熱されて成形手段21に搬入された粗成角形鋼管1は、成形ロール23群によって絞り状に熱間成形され、このとき熱間成形は、複数段の成形手段21によって徐々(段階的)に絞り状に行われる。このような熱間成形によって、正規の外面間の外寸Eでかつ正規の外面曲率半径Rのコーナ部とした熱間成形鋼管(加熱鋼管の一例)3に仕上げ得る。
このようにして得られた角形の熱間成形鋼管3は冷却処理装置30に移され、ここで冷却処理装置30は第1冷却処理部31と第2冷却処理部37とからなる。すなわち図1〜図3に示すように、第1冷却処理部31には冷却床32が設けられ、この冷却床32はコンベヤ形式であって、複数本の熱間成形鋼管3を平行させて支持し、そして搬送経路12aに対して直交状の冷却経路32a上において、長さ方向に対して横方向へと搬送させる。
前記第1冷却処理部31の部分には、それぞれ3つの(複数の)吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとが交合に形成(配置)されている。その際に、吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとは、それぞれ同様のゾーン長さに設定されている。そして、冷却経路32aの始端部分に最始段の吹き付けゾーン33Aが位置され、冷却経路32aの終端部分に最終段のホールドゾーン34Cが位置されている。
さらに各吹き付けゾーン33A,33B,33Cの部分には、それぞれ、水(液体の一例)と空気(気体の一例)との混合体である冷却用流体Sを、熱間成形鋼管3に対して上方から噴霧状に吹き付ける流体吹き付け装置35A,35B,35Cが配設されている。前記吹き付けゾーン33A,33B,33Cは、流体吹き付け装置35A,35B,35Cから冷却用流体Sを噴霧状に吹き付けることによって、熱間成形鋼管3を段階的に冷却するように構成されている。
すなわち、最始段の吹き付けゾーン33Aに対応した流体吹き付け装置35Aからの冷却用流体Sの噴霧状の吹き付けによって、たとえば950℃前後に加熱されている熱間成形鋼管3を700℃前後に冷却し得、中間段の吹き付けゾーン33Bに対応した流体吹き付け装置35Bからの冷却用流体Sの噴霧状の吹き付けによって、700℃前後の熱間成形鋼管3を450℃前後に冷却し得、最終段の吹き付けゾーン33Cに対応した流体吹き付け装置35Cからの冷却用流体Sの噴霧状の吹き付けによって、450℃前後の熱間成形鋼管3を200℃前後(250℃以下)に冷却し得るように構成されている。
前記吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとの境界部には、吹き付けゾーン33A,33B,33Cにおける流体吹き付け装置35A,35B,35Cからの噴霧状の冷却用流体Sがホールドゾーン34A,34B,34C側に飛散するのを防止するためのエアシャッターなどが設けられている。以上の32〜35A,35B,35Cなどにより第1冷却処理部31の一例が構成される。
前記第2冷却処理部37にはコンベヤ形式の搬送装置38が設けられ、この搬送装置38は、前記冷却床32の終端、すなわち、最終段のホールドゾーン34Cから送り出される熱間成形鋼管3を受け取って支持し、そして長さ方向に対して横方向へと搬送するように構成されている。そして、第2冷却処理部37の部分には水槽(プール状)39が形成され、前記搬送装置38は、その中間部分が水槽39内に位置するように構成されている。
この水槽39内には冷却用水(液体の一例)Wが所定のレベルで貯えられており、最終段のホールドゾーン34Cから送り出される200℃前後の熱間成形鋼管3を、冷却用水Wに浸けることで、水温(常温)に冷却し得るように構成されている。ここで、水槽39内の冷却用水Wは、常時、給水しながら排水する状態にあり、以て一定状の水温(常温)が維持されている。以上の38〜39などにより第2冷却処理部37の一例が構成される。なお、搬送装置38の終端部分には、冷却処理された製品鋼管3aを搬出するための搬出装置(コンベア)41が配設されている。
前述したように、熱間成形されたのち、ローラコンベヤ12の終端部に搬送された角形の熱間成形鋼管3は、第1冷却処理部31の冷却床32に渡され、この冷却床32において冷却経路32a上を搬送されながら、各吹き付けゾーン33A,33B,33Cの冷却用流体Sによって冷却される。その際に冷却は、熱間成形鋼管3を吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとに交互に順次移動させて、吹き付けゾーン33A,33B,33C群で段階的に冷却させるとともに、ホールドゾーン34A,34B,34C群で、前段の吹き付けゾーン33A,33B,33Cにて冷却させた温度状態にてホールドし得るように構成される。
すなわち、たとえば950℃前後に加熱されている熱間成形鋼管3は、まず最始段の吹き付けゾーン33Aに対応した流体吹き付け装置35Aからの冷却用流体Sを上方から噴霧状に吹き付けることによって、700℃前後に降温するように全体冷却される。この700℃前後に降温された熱間成形鋼管3は最始段のホールドゾーン34Aに移動され、700℃前後の雰囲気下でホールドされる。次いで700℃前後の熱間成形鋼管3は中間段の吹き付けゾーン33Bに移動され、流体吹き付け装置35Bからの冷却用流体Sを上方から噴霧状に吹き付けることによって、450℃前後に降温するように全体冷却される。この450℃前後に降温された熱間成形鋼管3は中間段のホールドゾーン34Bに移動され、450℃前後の雰囲気下でホールドされる。そして450℃前後の熱間成形鋼管3は最終段の吹き付けゾーン33Cに移動され、流体吹き付け装置35Cからの冷却用流体Sを上方から噴霧状に吹き付けることによって、200℃前後に降温するように全体冷却される。この200℃前後に降温された熱間成形鋼管3は最終段のホールドゾーン34Cに移動され、200℃前後の雰囲気下でホールドされる。
このように、各ホールドゾーン34A,34B,34Cにおいて、前段の吹き付けゾーン33A,33B,33Cにて降温させた温度状態にてホールドすることによって、熱間成形鋼管3の周方向や長さ方向における加熱温度の均一化を図り得る。
すなわち、最始段の吹き付けゾーン33Aにおいて700℃前後に降温させた熱間成形鋼管3を、最始段のホールドゾーン34Aにおいて700℃前後の雰囲気下でホールドすることによって、最始段の吹き付けゾーン33Aにおける冷却(700℃前後)時に周方向や長さ方向において多少の温度差が生じ、不均一状(不揃い状)に冷却されている熱間成形鋼管3の温度を、そのホールド中に均一化し得、歪の発生を防止し得る。
また、中間段の吹き付けゾーン33Bにおいて450℃前後に降温させた熱間成形鋼管3を、中間段のホールドゾーン34Bにおいて450℃前後の雰囲気下でホールドすることによって、中間段の吹き付けゾーン33Bにおける冷却(450℃前後)時に周方向や長さ方向において多少の温度差が生じ、不均一状(不揃い状)に冷却されている熱間成形鋼管3の温度を、そのホールド中に均一化し得、歪の発生を防止し得る。
さらに、最終段の吹き付けゾーン33Cにおいて200℃前後に降温させた熱間成形鋼管3を、最終段のホールドゾーン34Cにおいて200℃前後の雰囲気下でホールドすることによって、最終段の吹き付けゾーン33Cにおける冷却(200℃前後)時に周方向や長さ方向において多少の温度差が生じ、不均一状(不揃い状)に冷却されている熱間成形鋼管3の温度を、そのホールド中に均一化し得、歪の発生を防止し得る。
なお、第1冷却処理部31における熱間成形鋼管3のゾーン間の移動は、同時に(同期して)効率良く行われる。
前述したように、最終段のホールドゾーン34Cにおいて200℃前後でホールドした熱間成形鋼管3は、このホールドゾーン34Cから取り出されて第2冷却処理部37に移される。すなわち、最終段のホールドゾーン34Cから取り出された熱間成形鋼管3は搬送装置38に受け取られる。そして搬送装置38によって、長さ方向に対して横方向へと搬送中に、200℃前後の熱間成形鋼管3は水槽39の冷却用水Wに浸けられて冷却され、以て水温(常温)に冷却し得る。
このような冷却によって得られた最終の製品鋼管3aは、水槽39から出されたのち搬出装置41に移されて搬出され、その際に、たとえばエアー吹き付けなどにより水滴除去が行われる。搬出装置41の終端に達した製品鋼管3aは、図示していない矯正装置、先端切断装置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、必要に応じてそれぞれで処理されたのち、製品としてストレージされる。なお、このようにして処理した製品鋼管3aは、たとえば鉄骨構造物の鋼管柱として使用される。
このように、第1冷却処理部31では、液体と気体との混合体である冷却用流体Sを熱間成形鋼管3に対して上方から噴霧状に吹き付けることで、第1冷却処理部31における熱間成形鋼管3の所定温度への冷却は捩れや曲がりが発生することなく行える。また第2冷却処理部37では、第1冷却処理部31において所定温度に冷却した熱間成形鋼管3を冷却用水Wに浸けて冷却することで、第2冷却処理部37における熱間成形鋼管3の冷却は、所定温度から水温(常温)への冷却となることから、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない状態で行える。しかも、冷却処理装置における積極的な冷却によって、徐冷に比べて能率良く冷却し得るとともに、冷却用のスペースはコンパクトになる。
また、第1冷却処理部31に、それぞれ複数の吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとを交合に配置し、熱間成形鋼管3を、吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとに交互に順次移動させて、吹き付けゾーン33A,33B,33C群で段階的に冷却するとともに、ホールドゾーン34A,34B,34C群で、前段の吹き付けゾーン33A,33B,33Cにて冷却した温度状態にてホールドすることによって、各段階での冷却時に周方向や長さ方向において多少の温度差が生じ、不均一状(不揃い状)に冷却されている熱間成形鋼管3の冷却温度を、各段階におけるホールド中に均一化し得て、歪の発生を防止し得、以て捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない均質の熱間成形鋼管3を、所定温度に冷却した状態で得られる。これにより、特に、板厚Tが厚くかつ熱間成形によって高温に加熱されている熱間成形鋼管3の冷却に好適な冷却方法となる。
そして、第1冷却処理部31で、熱間成形鋼管3を200℃前後(250℃以下)に冷却することによって、第2冷却処理部37における冷却用水Wに浸けての冷却は、200℃前後から水温(常温)への冷却となることから、捩れ、曲がり、変形が殆ど生じない状態で行える。
さらに、液体として水や冷却用水Wを用い、気体として空気を用いることによって、冷却用流水Sや冷却用水Wを安価に提供し得る。
また、加熱鋼管が熱間成形鋼管3であることによって、高温の熱間成形鋼管3を好適に冷却し得る。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2を図5に基づいて説明する。
第1冷却処理部31には、或る長さに亘って流体吹き付け装置35のみが設けられ、ホールドゾーンは形成されていない。たとえば、焼なまし(焼もどし)により600℃前後に加熱昇温されている角形の加熱鋼管5は、第1冷却処理部31の冷却床32に渡され、この冷却床32において冷却経路32a上を搬送されながら、流体吹き付け装置35からの冷却用流体Sを上方から噴霧状に吹き付けることによって、200℃前後に降温するように全体冷却される。そして、第1冷却処理部31から取り出された200℃前後の加熱鋼管5は第2冷却処理部37に移され、水槽39の冷却用水Wに浸けられて徐冷され、以て水温(常温)に冷却して最終の製品鋼管5aを得る。
このような実施の形態2において第1冷却処理部31は、ホールドゾーンが形成されていないことから、全体をより短く、よりコンパクトに構成し得、特に、板厚が薄く高温に加熱されている加熱鋼管5や、板厚に関係なくかつ焼きなましなど低温に加熱されている加熱鋼管5などの冷却に好適となる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3を、丸形鋼管に採用した状態として、図6に基づいて説明する。すなわち、熱間成形、または焼きなましなどした長尺の丸形鋼管(加熱鋼管の一例)6は、全長に亘って正規の外面直径Dであり、そして周方向の一箇所には、突き合わせ溶接による突き合わせ溶接部7が形成されている。
この丸形鋼管6は、実施の形態1と同様にして、熱間成形されたのち冷却処理装置30において冷却処理され、また実施の形態2と同様にして、焼きなましなどされたのち冷却処理装置30において冷却処理される。
上記した実施の形態1において、第1冷却処理部31に、それぞれ3つの吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとが交合に形成(配置)され、熱間成形鋼管3を、吹き付けゾーン33A,33B,33Cとホールドゾーン34A,34B,34Cとに交互に順次移動させて、吹き付けゾーン33A,33B,33C群で段階的に冷却するとともに、ホールドゾーン34A,34B,34C群で、前段の吹き付けゾーン33A,33B,33Cにて冷却させた温度状態にてホールドしているが、すなわち、目的とする温度を200℃状として段階的に降温させているが、段階数や降温度は任意であり、また段階的な冷却温度差も任意である。
上記した実施の形態1〜3では、第1冷却処理部31において、熱間成形鋼管3や加熱鋼管5や丸形鋼管6を、200℃前後(250℃以下)を所定温度として冷却しているが、これは加熱鋼管の材質、厚み、加熱温度などに応じて、所定温度は任意に設定されるものである。
上記した実施の形態1、2において、液体としては水以外のものを使用してもよく、また気体としてはガスなどを使用してもよい。
上記した実施の形態1においては加熱鋼管として熱間成形鋼管3が、実施の形態2においては焼なましにより加熱昇温されている加熱鋼管5が、実施の形態3においては加熱鋼管として丸形鋼管6がそれぞれ示されているが、これは種々な加熱鋼管が対象となるものである。
上記した実施の形態1、2において、熱間成形鋼管3や加熱鋼管5としては、たとえば、ロール成形によるワンシーム角形鋼管、プレス成形による一対のみぞ形材を向き合わせて突き合わせ溶接したツーシーム角形鋼管、一対の圧延みぞ形材を溶接してなるツーシーム角形鋼管、圧延山形材を一対、向き合わせて溶接したツーシーム角形鋼管などが適宜に使用される。
上記した実施の形態1、2では、熱間成形鋼管3や加熱鋼管5として断面で正四角形状の角形鋼管を採用しているが、これは断面で長方形の角形鋼管も同様に採用し得るものである。さらには、正五角形や正六角形など、各種の多角形の角形鋼管にも同様に採用し得るものである。
また、上記した実施の形態1、2において、熱間成形鋼管3や加熱鋼管5としては、大径で厚肉の角形鋼管、大径で薄肉の角形鋼管、小径で厚肉の角形鋼管、小径で薄肉の角形鋼管などであってもよい。たとえば、正規の外面間の外寸Eが300〜700mm、板厚Tが9〜70mmの角形鋼管であり、その際にコーナ部の外面曲率半径Rは板厚の1.0〜3.0倍となるようにシャープに形成される。
上記した実施の形態1における熱間成形鋼管3、実施の形態2における加熱鋼管5、実施の形態3における丸形鋼管6などの素材としては、鋼や鉄などが採用される。
本発明の実施の形態1を示し、加熱鋼管の冷却方法における冷却処理装置部分の概略側面図である。 同加熱鋼管の冷却方法における冷却処理装置部分を含む熱間成形設備の一部切り欠き斜視図である。 同加熱鋼管の冷却方法における冷却処理装置部分を含む熱間成形設備の概略平面図である。 同加熱鋼管の冷却方法における熱間成形時で、(a)は加熱手段部分の正面図、(b)は成形手段部分の正面図である。 本発明の実施の形態2を示し、加熱鋼管の冷却方法における冷却処理装置部分の概略側面図である。 本発明の実施の形態3を示し、加熱鋼管の冷却方法における丸形鋼管の正面図である。
符号の説明
1 粗成角形鋼管
3 熱間成形鋼管(加熱鋼管)
3a 製品鋼管
5 加熱鋼管
5a 製品鋼管
6 丸形鋼管(加熱鋼管)
11 搬入床
12 ローラコンベヤ(搬送手段)
15 加熱手段
16 加熱炉
21 成形手段
23 成形ロール
30 冷却処理装置
31 第1冷却処理部
32 冷却床
32a 冷却経路
33A 最始段の吹き付けゾーン
33B 中間段の吹き付けゾーン
33C 最終段の吹き付けゾーン
34A 最始段のホールドゾーン
34B 中間段のホールドゾーン
34C 最終段のホールドゾーン
35 流体吹き付け装置
35A 流体吹き付け装置
35B 流体吹き付け装置
35C 流体吹き付け装置
37 第2冷却処理部
38 搬送装置
39 水槽
S 冷却用流体
W 冷却用水(液体)

Claims (4)

  1. 加熱鋼管の冷却方法であって、冷却処理装置は第1冷却処理部と第2冷却処理部とからなり、第1冷却処理部では、液体と気体との混合体である冷却用流体を加熱鋼管に対して上方から吹き付けて冷却するもので、この第1冷却処理部には、それぞれ複数の吹き付けゾーンとホールドゾーンとが交合に配置され、加熱鋼管を、吹き付けゾーンとホールドゾーンとに交互に順次移動させて、吹き付けゾーン群で段階的に冷却させるとともに、ホールドゾーン群で、前段の吹き付けゾーンにて冷却させた温度状態にてホールドし、最終段のホールドゾーンから取り出した加熱鋼管を第2冷却処理部に移し、第2冷却処理部では、第1冷却処理部で所定温度に冷却した加熱鋼管を液体に浸けて冷却することを特徴とする加熱鋼管の冷却方法。
  2. 第1冷却処理部では、加熱鋼管を250℃以下に冷却させることを特徴とする請求項1記載の加熱鋼管の冷却方法。
  3. 液体が水であり、気体が空気であることを特徴とする請求項1または2記載の加熱鋼管の冷却方法。
  4. 加熱鋼管が熱間成形鋼管であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱鋼管の冷却方法。
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