JP4171935B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、熱収縮性ポリエステル系フィルムに関し、さらに詳しくは熱収縮性フィルムの収縮後にシワ、収縮斑、歪みの発生が極めて少なく、かつミシン目カット性に優れた、ラベル用途に好適な熱収縮性ポリエステル系フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱収縮性フィルムは、特にボトルの胴部のラベル用収縮フィルムの分野では、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等からなるフィルムが主として用いられていたが、近年、ポリ塩化ビニルについては廃棄時に焼却する際の塩素系ガス発生の問題、ポリエチレンについては印刷が困難である問題等があり、さらにPETボトルの回収にあたってはPET以外の樹脂のラベルを分別する必要がある等の問題が加わり、熱収縮性ポリエステル系フィルムが注目を集めている。
【0003】
ところが、熱収縮性ポリエステル系フィルムは、急激に収縮するのが多く、収縮後にシワ、収縮斑、歪みが残り、また収縮後に外部から与えられた衝撃による破断が生じやすい等ラベル用収縮フイルムとして満足されるものではなかった。かかる欠点の一部を回避するため、特公平7−77757号公報では主収縮方向と直交する方向の破断伸度を著しく小さくすることによって収縮仕上がり性を改良する方法が開示されている。
【0004】
又、特開昭58−64958号公報には配向戻り応力を小さくすることによって、収縮仕上り性を改良する方法が開示されている。
しかしながら上記方法で得られたフイルムは収縮トンネル通過時間が短時間である小型PETボトル用途では十分な収縮仕上り性が得られず、収縮フイルムとして満足されるものではなかった。
【0005】
さらに、地球環境問題への意識の高まりから熱可塑性重合体からなるボトルのリサイクル問題への対応が迫られている。熱可塑性重合体からなるボトル、特にPETボトルのリサイクルへの関心は大きくリサイクルシステムの早期の確立が必要とされている。PETボトルには、一般にポリオレフィン系のストレッチラベルやポリエステル、ポリスチレン、塩化ビニル等からなる熱収縮ラベル及びポリプロピレンフイルム等からなるタックラベル等からなるタックラベル等のラベルが装着されている。PETボトルのリサイクルに関しては、通常、ラベルが付いたまま一般消費者から回収され再生業者に持ち込まれ、持ち込まれたボトルは洗浄後一次粉砕によりラベルの除去作業が行われるが、粉砕物の中にはまだ多量のラベルが含まれている。そのため、二次粉砕、ラベルの液比重分離、脱水・乾燥・風力比重分離及びペレタイズ工程を経て再生ペレットを得ていた。
【0006】
最近、リサイクル工程において、ラベルの除去効率を上げるため、洗浄後にボトルからラベルを取り外し粉砕してペレタイズ工程を経て再生ペレットを得る試みがなされている。
上記工程においては、ボトルからラベルを取り外しやすくするためミシン目の入ったラベルが用いられており、実際の取り外し作業はミシン目に沿ってラベルを破ることにより達成される。
【0007】
従って、収縮処理後のミシン目カット性が優れていることが熱収縮性フイルムの重要品質といわざるをえない。しかしながら前記方法で得られたフイルムは収縮処理後のミシン目カット性が著しく劣り、収縮フイルムとして満足されるものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
小型PETボトルを含むあらゆる用途においても十分な収縮仕上り性が得られる収縮特性とリサイクル工程で待ち望まれているミシン目カット性を有する熱収縮性フイルムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、ラベル用熱収縮性ポリエステル系フイルムにおいて、主収縮方向の温湯収縮率が70℃・5秒で20%以上であり、75℃・5秒で35〜55%であり、80℃・5秒で50〜60%であって75℃温湯10秒処理で5%収縮させた後の主収縮方向と直交する方向において破断伸度20%以下の発生率が10%以下で、該フイルムに用いるポリエステルは、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオールのうち1種以上を含有させてガラス転移温度(Tg)を58〜68℃に調整したものであることを特徴とするものである。
【0010】
【発明実施の形態】
以下本発明の実施の形態を具体的に説明する。本発明の熱収縮ポリエステル系フイルムに用いるポリエステルは、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオールのうち1種以上を含有させてガラス転移点(Tg)を58〜68℃に調整したポリエステルである。
【0011】
C8 以上のジオール(例えばオクタンジオール等)又は多価ジオール(例えば、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン等)又は多価カルボン酸(例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸及びこれらの無水物等)を含有させないことが必須である。これらのジオール又はカルボン酸を含有するポリエステルを使用して得た熱収縮ポリエステル系フイルムでは、収縮処理後の主収縮方向と直交する方向の破断伸度が低下しやすく好ましくない。
【0012】
又、脂肪族カルボン酸(例えばアジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等)を含有させる場合、含有率は3モル%未満であることが好ましい。これらの脂肪族カルボン酸を3モル%以上含有するポリエステルを使用して得た熱収縮性ポリエステル系フイルムでは、収縮処理後の主収縮方向と直交する方向の破断伸度が低下しやすく好ましい。
【0013】
本発明で使用するポリエステルを構成する酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。又、ジオール成分として前記必須のジオール以外にエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールは含有させないことが好ましい。特にジエチレングリコールはポリエステル重合時に副生成成分として存在しやすいが、本発明で使用するポリエステルではジエチレングリコールの含有率を4モル%未満であることが好ましい。
【0014】
本発明で2種以上のポリエステルを混合して使用する場合、酸成分・ジオール成分の含有率は混合後にエステル交換がなされているかどうかにかかわらず、ポリエステル全体の中の酸成分、ジオール成分の含有率である。
収縮仕上り性が特に優れた熱収縮性ポリエステル系フイルムとするためにはネオペンチルグリコールをジオール成分の1種として用いることが好ましい。
【0015】
さらに、熱収縮性フィルムの易滑性を向上させるために無機滑剤、有機滑剤を含有させるのも好ましい。また、必要に応じて安定剤、着色剤、酸化防止剤、消溶剤、静電防止剤等の添加剤を含有させるものであってもよい。
【0016】
本発明では前記ポリエステルをTg−5℃以上Tg+15℃未満の温度で延伸する必要がある。
Tg−5℃未満の温度で延伸した場合、本発明の構成要件となる熱収縮率を得にくいばかりでなく、得られたフイルムの透明性が悪化するため好ましくない。又、Tg+15℃以上の温度で延伸した場合、得られたフィルムの収縮処理後の主収縮方向と直交する方向への破断伸度が低下しやすく好ましくない。
【0017】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フイルムでは、主収縮方向の温湯収縮率が70℃・5秒で20%以上であり、75℃・5秒で35〜55%であり、80℃・5秒で50〜60%であることが必要である。70℃・5秒処理後の収縮率が20%未満の場合、又は75℃・5秒処理後の収縮率が35%未満の場合、80℃・5秒処理後の収縮率が50%未満の場合、ボトル等の被包装体を包装して収縮トンネルを通過させた時、花ビラ状に端部が広く収縮斑及びシワが発生しやすく好ましくない。
【0018】
75℃・5秒処理後の収縮率が55%を超える場合又は、80℃・5秒処理後の収縮率が60%を超える場合、ボトル等の被包装体を包装して収縮トンネルを通過させた時、ラベルの上端又は下端が斜めになる斜め被り又はラベルの上方での飛び上りが発生しやすく好ましくない。
【0019】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フイルムでは、75℃温湯10秒処理で5%収縮させた後の主収縮方向と直交する方向において破断伸度20%以下の発生率が10%以下であることが必要である。上記破断伸度20%以下の発生率が10%を超える場合、得られたフイルムより作製したラベルにミシン目を入れてボトル等に収縮させた後のミシン目カット性が悪く好ましくない。即ち、ミシン目に沿ってラベルを破った場合、手に把持した部分が途中で切断しやすく最後までミシン目に沿ってラベルを破ることが困難になるため好ましくない。ミシン目カット性を良好にするにはフイルムの厚みのバラツキ(平均値)が6%以下になるのが好ましい。
【0020】
本発明の熱収縮性フイルムの厚みは特に限定するものではないが、ラベル用収縮フイルムとして10〜200μmが好ましく、20〜100μmがさらに好ましい。
【0021】
次に本発明の熱収縮性フイルムの製造法をより具体的に説明するが、下記製造法に限定されるものではない。
本発明に用いるポリエステル原料をホッパードライヤー、バドルドライヤー等の乾燥機、または真空乾燥機を用いて乾燥し、200〜300℃の温度でフイルム状に押し出す。押し出しに際してはTダイ法、チューブラー法等、既存のどの方法を採用しても構わない。押し出し後急冷して未延伸フイルムを得る。該未延伸フイルムに対し延伸処理を行うが、本発明の目的を達成するには主収縮方向としては横方向が実用的であるので以下主収縮方向が横方向である場合の製膜法の例を示すが、主収縮方向を縦方向とする場合も下記方法における延伸方向を90度変えるほか通常の操作に準じて製膜することができる。
【0022】
また、目的とする熱収縮性ポリエステル系フイルムの厚み分布を均一化させることに着目すれば、テンターを用いて横方向に延伸する際、延伸工程に先立って実施される予備加熱工程では熱伝達係数を0.0013カロリー/cm2 ・sec・℃以下の低風速で所定のフイルム温度になるまで加熱を行うことが好ましい横方向の延伸は3.0倍以上、好ましくは3.5倍以上として延伸する。延伸温度はTg+15℃未満の温度で延伸する。
【0023】
しかる後必要により70〜100℃の温度で熱処理して熱収縮性ポリエステル系フイルムを得る。
延伸に伴うフイルムの内部発熱を抑制し、巾方向のフイルム温度斑を小さくする点に着目すれば、延伸工程の熱伝達係数は0.0009カロリー/cm2 ・sec・℃以上、好ましくは0.0011〜0.0017カロリー/cm2 ・sec・℃の条件がよい。
予備加熱工程の風速が0.0013カロリー/cm2 ・secを越える場合、延伸工程での風速が0.0009カロリー/cm2 ・sec未満の場合、厚み分布が均一になりにくく得られたフイルムを多色印刷加工する際、図柄のずれは多色の重ね合せで起こり好ましくない。
詳しくは厚みのバラツキが6%以下のフイルムは収縮仕上り性評価時に実施する3色印刷で色の重ね合せが容易であるのに対し、6%を越えたフイルムは重ね合せの点で好ましくない。
延伸の方法は、テンターでの横1軸延伸ばかりでなく、付加的に縦方向を僅かに延伸することも可能である。このような2軸延伸においては、逐次2軸延伸法、同時2軸延伸のいずれの方法によってでもよく、さらに必要に応じて縦方向または横方向に再延伸を行ってもよい。
【0024】
(実施例)
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、本発明において、フイルムの評価方法は下記の通りである。
【0025】
(1)熱収縮率
フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、所定温度±0.5℃の温水中に無荷重状態で5秒間処理して熱収縮させた後、フィルムの縦および横方向の寸法を測定し、下記(1)式に従い熱収縮率を求めた。該熱収縮率の大きい方向を主収縮方向とした。
熱収縮率=(収縮前の長さ−収縮後の長さ/収縮前の長さ)×100(%) (1)式
【0026】
(2)収縮仕上り性
Fuji Astec Inc 製スチームトンネル(型式:SH−1500−L)を用い通過時間2.5秒ゾーン温度80℃500mlの丸ボトル(高さ20.6cm、中央部直径6.5cm:(株)吉野工業所製でキリンビバレッジ(株)の午後の紅茶に使用されているボトル)を用いてテストした。(n=20)
なお、熱収縮性フイルムには、あらかじめ東洋インキ製造(株)の草・金・白のインキで3色印刷した。評価は目視で行い、基準は下記の通りとした。
シワ・飛び上り・収縮不足とも未発生 : ○
飛び上り又は収縮不足発生 : ×
【0027】
(3)耐破断性
上記印刷フイルムをコーヒー缶に装着し、75℃・温湯10秒処理で5%収縮させたサンプルを用い、東洋精機(株)製のテンシロン(型式:UTM−4L)を用いて、JIS C2318の方法で引張試験を行い、主収縮方向と直角の方向(縦方向)の伸度20%以下の発生数で評価(試料数=50)した。
【0028】
(4)Tg(ガラス転移点)
セイコー電子工業(株)製のDSC(型式:DSC220)を用いて、未延伸フイルム10mgを−40℃から120℃まで昇温速度20℃/分で昇温した際に得られた吸熱曲線に接線を引き、その交点をTg(ガラス転移点)とした。
【0029】
(5)ミシン目カット性
図1に示されるように熱収縮性フイルムをインバルスシール法によりチューブ状体(巾106mm、長さ54mm)にし、チューブの長さ方向にミシン孔を10mmの間隔をもった2列の平行線上に連続的に形成しペットボトルに装着した。収縮仕上り性の評価の項に記載した方法でボトルを熱収縮性フイルムで被覆した。全試料数は50本とした。
直線カット不良率(%)はボトルのキャップ部から底部の方向に向けてミシン孔にそってフイルムの開封を行い、この時に全試料本数に対し瓶のいずれかの部分においてフイルムが横方向に裂ける現象が生じた試料本数の割合を評価した。
なお、図1に示した穴長さの比はL1 /L2 2.5〜3.0とした。
【0030】
(6)厚み分布
アンリツ(株)製の接触厚み計(型式:KG60/A)を用いて、縦方向5cm・横方向50cmのサンプルの厚みを測定(試料数=20)し、各々のサンプルについて、下記(3)式により厚みのバラツキを求めた。また、該厚みのバラツキの平均値(n=50)を下記の基準に従って評価した。
厚みのバラツキ=(最大厚み−最少厚み/平均厚み)×100 (%)(3)式
平均値:6%以下 → ○
平均値:6%より大きく10%未満 → △
平均値:10%以上 → ×
【0031】
(7)印刷性評価
(株)東谷鉄工所製PAS型多色グラビア印刷機を用い東洋インキ製造(株)シュリンクEXの草・金・白で3色重ね印刷した。印刷速度は100m/分、乾燥温度は50℃で印刷した。
評価は各色のズレをJIS1級金尺で実測した。
(n=10)
○ : ズレが1mm未満
△ : ズレが1〜3mm
× : ズレが3mm以上
【0032】
実施例に用いたポリエステルは以下の通りである。
ポリエステルA:ポリエチレンテレフタレート(IV 0.75)
ポリエステルB:エチレングリコール70モル%、ネオペンチルグリコール30モル%とテレフタル酸とからなるポリエステル(IV 0.72)
ポリエステルC:ポリブチレンテレフタレート(IV 1.20)
ポリエステルD:テレフタル酸65モル%、アジピン酸10モル%、イソフタル酸25モル%とブタンジオールとからなるポリエステル(IV 0.72)
【0033】
(実施例1)
ポリエステルA25wt%、ポリエステルB55wt%、ポリエステルC20wt%混合したポリエステルを280℃で押出し、急冷して未延伸フイルムを得た。(Tg66℃)
該未延伸フィルムを、熱伝達係数0.0008カロリー/cm2 ・sec・℃の条件でフイルム温度が85℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向にに74℃で4.0倍延伸した。次いで80℃で10秒間熱処理して厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0034】
(実施例2)
ポリエステルA25wt%、ポリエステルB50wt%、ポリエステルC25wt%混合したポリエステルを280℃で押出し・急冷して未延伸フイルムを得た。(Tg63℃)
該未延伸フイルムを、熱伝達係数0.0008カロリー/cm2 ・sec・℃の条件でフイルム温度が82℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に72℃で4.0倍延伸した。次いで79℃で10秒間熱処理して厚み50μの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0035】
(実施例3)
ポリエステルA25wt%、ポリエステルB45wt%、ポリエステルC30wt%混合したポリエステルを280℃で押出し・急冷して未延伸フイルムを得た。(Tg61℃)
該未延伸フイルムを、熱伝達係数0.0008カロルー/cm2 ・sec・℃の条件でフイルム温度が80℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に69℃で4.0倍延伸した。次いで77℃で10秒間熱処理して厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0036】
(実施例4)
ポリエステルAを40wt%、ポリエステルBを50wt%、ポリエステルDを10wt%混合したポリエステルを280℃でTダイから押し出し、チルロールで急冷して、未延伸フイルムを得た(Tg67℃)。
該未延伸フイルムを実施例1に記載した方法で厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0037】
(比較例1)
延伸温度を83℃とした以外は実施例1に記載した方法で厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0038】
(比較例2)
延伸温度を60℃とした以外は実施例1に記載した方法で製膜したがテンター出口でフイルムは全巾にわたって白化していた。
【0039】
(比較例3)
ポリエステルA25wt%、ポリエステルB65wt%、ポリエステルC10wt%混合したポリエステルを280℃で押出し急冷して未延伸フイルムを得た。(Tg69℃)
該未延伸フイルムを、熱伝達係数0.0008カロリー/cm2 ・sec・℃の条件でフイルム温度が90℃になるまで予備加熱した後、テンターで横方向に75℃で4.0倍延伸した。次いで80℃で10秒間熱処理して厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0040】
(比較例4)
延伸後の熱処理温度を75℃とした以外は実施例1に記載した方法で厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0041】
(比較例5)
延伸後の熱処理温度を83℃とした以外は実施例1に記載した方法で厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
【0042】
(比較例6)
熱伝達係数を0.0017カロリー/cm2 ・sec・℃とした以外は実施例1に記載した方法で厚み50μmの熱収縮性ポリエステル系フイルムを得た。
0
【0043】
実施例1〜4及び比較例1〜6で得られたフイルムの評価結果を表1に示す。表1から明らかなように実施例1〜4で得られたフイルムはいずれも良好な仕上りを示し、ミシン目カット性に優れ、厚み分布も良好であった。
このように、本発明の熱収縮性ポリエステル系フイルムは高品質で実用性が高く、特に収縮ラベル用として好適である。一方比較例1で得られた熱収縮性フイルムは耐破断性が劣るためミシン目カット性が劣る。比較例3及び5で得られた熱収縮性フイルムはシワ、収縮不足が発生し、比較例4で得られた熱収縮性フイルムは飛び上りが発生するため、いずれも収縮仕上り性が劣る。
比較例6で得られたフイルムは厚み分布が悪い。
このように比較例で得られた熱収縮性ポリエステル系フイルムはいずれも品質が劣り、実用性が低いものであった。
【0044】
【発明の効果】
本願発明の熱収縮性ポリエステル系フイルムは熱収縮後にシワ、収縮斑歪みの発生が極めて少なく、且つミシン目カット性に優れ、ラベル用途として極めて有用であることがわかる。
【0045】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は熱収縮フイルムをチューブ状体にしたものを示す。
【図2】 図2はチューブ状体にミシン孔を2列の平行線上連続的に形成し、ボトルに装着して収縮被覆したものを示す。
【符号の説明】
L1 :ミシン目のボトルの円筒方向の長さを表わす。
L2 :ミシン目とミシン目の間隔を表わす。
Claims (3)
- ラベル用熱収縮性ポリエステル系フィルムにおいて、主収縮方向の温湯収縮率が70℃・5秒で20%以上であり、75℃・5秒で35〜55%であり、80℃・5秒で50〜60%であって、75℃温湯10秒処理で5%収縮させた後の主収縮方向と直交する方向において破断伸度20%以下の発生率が10%以下で、該フィルムに用いるポリエステルは、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオールのうち1種以上を含有させてガラス転移温度(Tg)を58〜68℃に調整したものであることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
- 請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚み分布が6%以下であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
- 請求項1または請求項2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムより作成されたことを特徴とする熱収縮性ラベル。
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