JP4166042B2 - ペン型塗布具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記用及び化粧用のペン型塗布具に関するものであり、より詳細には、インク等を塗布液とするペン式プロッタ、ペンコーダー、或いは筆記等に用いられる筆記具、及びアイライナー液等を塗布具とする化粧用のペン型塗布具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、筆記具及びペン(又は筆)型の化粧具(ペン型塗布具)は繊維を単純に棒状或いは柱状にまとめた中綿(液保持体)を具備している。また、ペン芯(塗布芯)のほこりの付着、ペン芯の乾燥対策、カビ雑菌に対する塗布液の抗菌効果の向上、または顔料沈降分離対策等のためにキャップを設けて、そのキャップ内の中綿(キャップ内の液保持体)を配し、それに塗布液を含浸させ、ペン芯をキャップ内の中綿に接触させているものもある。
【0003】
例えば、特開昭60−159099号公報の添付図面(図2、及び図4)には、キャップのキャップ内に中心孔を形成した中綿が記載或いは描画してある。また、実開昭60−132372号公報には、インク補充装置として、本体内部の中綿よりもインク保持力が弱い中綿をキャップ内部に設けて、本体内部のインクが消費され筆記性が悪くなった場合に、そのキャップ内部の中綿のインクをペン芯を介して本体内の中綿にスムースに供給するものが提案されている。更に、特開昭62−278098号公報及び特開平2−111303号公報等にも、キャップ内に中綿を設けたものがある。
【0004】
しかしながら、特開昭60−159099号公報に記載される中綿ではその外周面、端面がキャップ内面に密着しているため、ベン芯近傍の中綿の充填インクはペン芯にスムースに供給されるが、キャップ内壁側に保持されている充填インクは空気置換が出来ずペン芯にスムースに供給されない。また、キャップ内の中綿の中央には中心孔が形成されているが、これはインクの空気置換路として作用しない。
【0005】
また、実開昭60−132372号公報に記載されるインク補充装置には、ペン芯が毛細管力でキャップ内の中綿のインクを吸い上げた場合、インクと置換するための空気が中綿の口元側の端面付近のみで留まり、ペン芯と離れたキャップ内壁面付近や、挿入した奥端部まで空気置換が十分にされない。このため、キャップ内の中綿のインクが十分に本体内の中綿に移行しない場合が出てくる。
更に、特開昭62−278098号公報及び特開平2−111303号公報等に記載されるキャップ内の中綿にあってもインク或いは化粧液等が十分に本体内の中綿に移行することが期待できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように従来のキャップ内の中綿にあっては、その内壁面に嵌着されており、その中綿の端面とキャップ内面とも完全に密着しているため、その中綿に保持されている塗布液がペン芯を経由して毛細間力でペン芯や本体内の中綿に供給される量はわずに過ぎない。キャップ内の中綿からの塗布液が本体内の中綿に十分に移行しないときには、ペン型塗布具には次のような課題が生じてくる。
製品の新品時においては、筆記時に被筆記面への塗布流量が十分であるが、使用するに従い本体内の中綿での塗布液が減少し、被筆記面への流量が減少する。また、化粧品のように塗布液の出を初期に多くすると、皮膚表面のシワなどにより、にじみが発生するため、初期の流量を抑える必要があるが、その後、長期間の塗布流量を一定にすることが難しく、塗布流量も減少し、キャップを外している場合に、ペン芯が乾燥しやすくなる。このため、長時間の安定した筆記或いは塗布、及び長期間に渡る安定使用が期待通りに得られない。
【0007】
従って、本発明は、キャップ内の液保持体(中綿等)から本体の液保持体(中綿等)への塗布液の移行を十分にできるようにして、長時間の安定した筆記或いは塗布、及び長期間に渡る安定した使用ができるペン型塗布具を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、棒状或いは柱状(主に円柱状)の本体内に設けられる第一液保持体及びキャップ内に設けられる第二保持体の外周面の軸方向に隙間を設けて空気路(又は通気路)を積極的に形成させて、これらを本体に形成されている一般的な空気路口と通じさせることによって、塗布芯と接触している近傍以外の離れた場所での各保持体の塗布液と空気との置換がスムースに生じることから、キャップ内の液保持体(中綿等)から本体の液保持体(中綿等)への塗布液の移行を十分にできることを見出し、本発明に至ったものである。
【0009】
即ち、本発明に係るペン型塗布具は、以下の構成或いは手段からなることを特徴とし、上記課題を解決するものである。
本発明に係るペン型塗布具は、筆記具だけでなく、化粧具にも適用されるものである。ペン型塗布具は、本体と、塗布部を本体の先端から突き出させて設けられる塗布芯(ペン芯又は筆芯)と、塗布芯の基部に接触すると共に、筆記用或いは化粧用の塗布液を保持しうる柱状の第一液保持体と、塗布芯の塗布部を気密に被装するキャップと、キャップで気密に被装した状態でその塗布部と接触しうる柱状の第二液保持体とからなる。
【0010】
そして、本発明に係るペン型塗布具の特徴とするところは、第一液保持体の外周面に隙間を積極的に形成させ、その本体との隙間を第一液保持体の両端間を結ぶ空気路とするものである。また、かかる空気路を塗布部の周囲に形成される通常の本体の空気路口と連通するものである。また第二液保持体の外周面にも隙間を積極的に形成させて、キャップとの隙間を第二液保持体の両端間を結ぶ空気路とし、キャップで塗布部を被装した状態で、かかる空気路を上述の本体の空気路口と連通しうるものである。尚、積極的な隙間は、本体内壁面或いはキャップ内壁面にリブ、溝条部等を設けることによって形成できるが、その他の方法によって積極的に隙間を形成してもよい。
【0011】
また、キャップの被装時に第二液保持体から第一液保持体に塗布液をより速やかに移行させるには、上記塗布芯、第一液保持体、及び第二液保持体の毛細管力の大きさが、第二液保持体≦第一液保持体<塗布芯の関係を満たしていることが望ましい。これは、上記各空気路の構造と相まって、キャップ内の液保持体(中綿等)から本体の液保持体(中綿等)への塗布液の移行を十分且つ確実にする。
【0012】
また、ペン型塗布具にあっては、製品が新品の場合、その塗布時に被塗布面への塗布液流量は多く、使うに従って本体内の第一液保持体の塗布液が減少し、この減少と共に、塗布流量が少なくなってくる。このため、初期の塗布流量が多いと皮膚表面の皺などににじみを発生させる化粧品の塗布具にあっては初期流量を抑えることが望まれるが、このような塗布具にあっては第一液保持体の塗布液の減少により、塗布性が低下しキャップを外したときにすぐに塗布芯を乾燥させてしまう。また、長距離筆記を可能とするためには、第一液保持体の塗布液の保持量が多いほど良いが、柱状の第一液保持体を長くして塗布液の保持量を多くすると、塗布流量が変動しやすく安定しなくなる。このため用途などに適合した第一液保持体の長さが望まれる。
また塗布流量は第一液保持体に保持されている塗布液の保持量によって決まり、本体内第一液保持体の塗布液の保持量が多いと筆記距離が長くできる一方、本体内の第一液保持体の長さを短くして保持量を抑えておくと筆記時のインク流量の変動を少なくすることができる。
【0013】
本発明のペン型塗布具にあっては、上記第一液保持体及び第二液保持体における塗布液の保持量が第一液保持体<第二液保持体の関係を満たすことが望ましい。上述したように本体内の第一液保持体の毛細管力をキャップ内の第二液保持体のものと同等以上として塗布芯に対して毛細管力を弱めることと相まって、保管時におけるキャップ内の第二液保持体の塗布液は本体内の第一液保持体にスムースに供給される。そして、本発明にあっては、第一液保持体の長さ(保持量)を適宜に選択できることから、長距離筆記或いは安定筆記が出来るような十分な選択が可能となると共に、略新品と同様な安定使用が長期に渡ってできる。
【0014】
本発明に係るペン塗布具にあって上記塗布液は顔料分散液である場合、本体の軸方向に並べた第二液保持体から最も離れた第一液保持体の端部と、第一液保持部から最も離れた第二液保持体の端部との間の略中間部に、塗布芯の先端が位置することが望ましい。
顔料分散液は長期間放置すると重力による沈降分離が発生しやすく、この現象により筆記具の保管時にペン先を上向き、或いは下向きにすることによって、筆記時に描線色に濃淡が生じる。このため、従来、顔料分散液から粗大顔料を遠心分離、及びろ過などにより除去して上記問題を解決している。
しかしながら、本発明に係るペン型塗布具を上述した構成とすれば、ペン先は塗布液が貯留する保持体の軸方向の略中間に位置するため、保管時に筆記具のペン先が上向きであっても下向きであっても描線色に濃淡を生じさせない。従って、顔料分散液から粗大顔料粒子を遠心分離、濾過などにより除去する必要もない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るペン型塗布具の実施形態を詳述する。尚、本発明に係るペン型塗布具は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本発明に係るペン型塗布具の実施態様である筆記具の縦断面図である。図2は、本発明に係るペン型塗布具の別の実施態様である筆記具の縦断面図である。図3は、本発明に係るペン型塗布具の別の実施態様であり、第二保持体の塗布液の保持量を十分に高めた筆記具の縦断面図である。図4は、本発明に係るペン型塗布具の別の実施態様であり、ペン先を所定位置に配した筆記具の縦断面図である。
【0016】
図1に示すように、本実施態様の筆記具1は本体2とキャップ3とからなる。本体2の先端部2aにはキャップ3が着脱可能に嵌装され、キャップ3内には第二保持体4(以下、第二中綿という。)が収容されている。第二中綿4は塗布液(以下、インクという。)の保持或いは担持が可能な素材からなり、所定の長さでほぼ円柱状に形成されている。第二中綿4を収容するキャップ3の内周壁面には軸方向に向けて複数のリブ5が凸設され、またキャップ3の天壁面にもリブ6が凸設されている。第二中綿4はリブ5及び6により積極的にその外周面4a及び天面4bがキャップ3壁から離間され、その隙間が空気路7として形成されている。キャップ3内には止めリング材8が設けられ、リング材8は第二中綿4をキャップ3内で固定している。また、第二中綿4を止めているリング材8の端部8aは軸方向に切り欠きされて、上記空気路7とリング材8内とを連通させている。
【0017】
一方、筆記具1の本体2は略筒状に形成され、その先端部2aにはペン芯9が設けられている。ペン芯9はインクの誘導可能なインク誘導芯で形成され、塗布部9a(以下、筆記部という。)が本体2の先端から突き出させてある。また、本体2の先端部から中央部にかけての内周壁面には複数のリブ10が形成され、先端部のリブ10でペン芯9が支持されている。このため、複数のリブ10によってペン芯の周囲には空気路が形成され、これらの空気路は本体2の先端部2aに形成された空気路口11に通じている。
【0018】
ペン芯9はその先端部が上述の筆記部9aであり、筆記部9aはキャップ3の被装時に第二中綿4の基端4cに突き刺す状態で第一中綿4に接触している。
本体2の中央部には第一中綿12が収容されている。第一中綿12はインクの保持或いは担持が可能な素材からなり、所定の長さでほぼ円柱状に形成されている。第一中綿4を収容する本体での中央部の内周壁面には軸方向に向けて上述した複数のリブ10が延長して凸設されている。第一中綿12はリブ10により積極的にその外周面12aが本体2壁から離間され、その隙間が本体2内の空気路13として形成されている。ペン芯9はその基端部9cが第一中綿12の端面12bに突き刺さる状態で第二中綿12に接触している。
本体2の基端部には冠着体14が装着され、冠着体14は第一中綿12を本体2内で固定させている。
【0019】
従って、筆記具1にあっては、リブ10を介して第一中綿12の外周面12aに隙間を積極的に形成させている。そして、このような本体2との隙間が第一中綿12の両端12b、12c間を結ぶ空気路13となり、空気路13がペン芯9の筆記部9aの周囲に形成される空気路口11と連通する。
また第二中綿4の外周面4a及び天端面4bに隙間を積極的に形成させている。そして、このようなキャップ3との隙間が第二中綿4の両端4b、4c間を結ぶ空気路7となり、キャップ3でペン芯9を被装した状態にあっては、空気路7がリング材8の切り欠きを介して本体2の空気路口11と通じ、更には本体2内の第一中綿4の空気路13とも連通することとなる。
【0020】
このような筆記具1にあっては、使用によりペン芯9及び第一中綿12のインクが減少した場合、本体2の先端部2aにキャップ3を被装すると、ペン芯9の毛細管力によりキャップ3の第二中綿4に貯留されたインクがペン芯9及び第一中綿12に引き込まれて供給される。この場合、キャップ3内の第二中綿4のペン芯9の筆記部9a近傍のインクがペン芯9及び本体内の第一中綿12に移動すると、本体2の空気路13とキャップ3の空気路7とが連通状態にあるため、キャップ3内の第二中綿4の天端面4bにまで空気の供給が可能となるから、第二中綿4の天端面4bでのインクと空気の置換が容易にできる。このため、インクは第二中綿4から連続的にペン芯9及び本体2内の第一中綿12側に移動することができる。
【0021】
また上記ペン芯9、第一中綿12、及び第二中綿4の毛細管力の大きさが、第二中綿≦第一中綿<ペン芯の関係を満たすようにすると、上記効果を更に高め且つ確実にすることができる。
このため、筆記時に筆記面へのインク量は長距離の筆記、即ち、筆記初期から筆記終了するまで長時間の使用しても、その後、キャップ3を被装して保管後、更に、使用を開始しても、筆記面へのインク流量が減少することがない。
また上記筆記具1を化粧品のようにインクをマスカラ液等の塗布液に変えて初期の流量を抑えたとしても、長期間の繰返し使用にあっても塗布流量を一定にすることで、また塗布流量の減少が見られないため、キャップ3をはずした場合でも、ペン芯9が乾燥しやすくなることはない。
このため、長時間の安定した筆記或いは塗布、及び長期間に渡る安定した使用効果が得られる。
【0022】
図2は、本発明に係る筆記具の別の実施形態を示す縦断面図である。図2に示す筆記具15は、図1で示した筆記具1と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図1と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。
図2に示す筆記具15は、キャップ21が筒状に形成され、その天端部に天冠部材22がシール性を有するように取り付けられている。
このような構成にある筆記具15にあっては、上記効果を奏する他に、先ず、天冠部材22なしで他の部材及び部品を組立てて、その後に、キャップ21の上部からインクを充填することができる。この場合、充填時にインクが直接ペン芯9や本体2内の第一中綿12に浸透し、一回の充填でキャップ21内の第二中綿4と本体2内の第一中綿12にインクを充填することが出来る。
【0023】
図3は、本発明に係る筆記具の別の実施形態を示す縦断面図である。図3に示す筆記具31は、図2で示した筆記具15と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図2と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。
図3に示す筆記具31は、第一中綿32と第二中綿33との径は同じに形成され、第一中綿32及び第二中綿33の体積に対するインク保持能力は同一であるが、第一中綿32の長さl1と第二中綿33の長さl2は相違している。本実施態様では、第一中綿32と第二中綿33の長さの比率(l1/l2)は1/3である。従って、第一中綿32及び第二中綿33におけるインクの保持量は第一中綿<第二中綿の関係を満たしている。
【0024】
上述したように筆記具31では、本体2内の第一中綿32の毛細管力をキャップ21内の第二中綿33と同等以上とし、ペン芯9に対して毛細管力を弱く設定し、かつ本体2内の第一中綿32のインク保持量を所定長さに設定し、キャップ21内の第二中綿33のものより短い。
この場合、保管時におけるキャップ21内の第二中綿33のインクが本体2内の第一中綿32に供給され、略新品時のインクの筆記インク流量が長期間に渡って得られる。また、筆記インク流量は第一中綿32に充填或いは保持されている保持量によって決まり、本体2内の第一中綿32の保持量が多いと筆記距離が長くできる一方、本体2内の第一中綿32の長さを短くして保持量を抑えておくと筆記時のインク流量の変動を少なくすることができる。筆記具30にあっては、第一中綿32の長さを適宜に選択できることから、長距離筆記或いは安定筆記が出来るような十分な選択が可能となる。
尚、本実施形態では、第一中綿32と第二中綿33の長さの比率(l1/l2)を1/3としたが、上記効果を奏するには、その比率(l1/l2)は、1/1以下であることが望ましい。
【0025】
図4は、本発明に係る筆記具の別の実施形態を示す縦断面図である。図4に示す筆記具40は、図1で示した筆記具1と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図1と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。
図4に示す筆記具40は、筆記部9aの先端Aから第一中綿12の基端面12cまでの距離L1と、先端Aから第二中綿4の天端面4bまでの距離L2との距離が略同尺、具体的には、L1/L2の値が4/5乃至6/5の範囲、特に、9/10乃至11/10の範囲に収まるように設計されている。
また、第一中綿12及び第二中綿4に保持されるインクには、顔料分散液が使用されている。
【0026】
このような構成にある筆記具40にあっては、筆記部9aの先端Aが第一中綿12及び第二中綿4の軸方向における合計長さの略中間部に位置するため、以下の効果がある。
即ち、顔料分散液であるインクが長期間放置より沈降分離を発生する。しかし、筆記具40にあっては、ペン芯9の筆記部9a、或いは先端Aが筆記具40の略中間に位置し、筆記具40が転倒してあっても、天地を逆に倒立配置して店内などに保管してあっても、筆記時に描線色が濃くなったり、薄くなったりすることがない。
このため、従来のように不具合を避けるために粗大顔料粒子を遠心分離、濾過などによりインク内から除去する必要もない。
【0027】
尚、上記各実施態様では筆記具について説明したが、これに限るのではなく、化粧品のペン型塗布具として使用しても、上記各効果を十分に奏するものである。
【0028】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係るペン型塗布具によれば、第一液保持体の外周面に隙間を積極的に形成させ、本体との隙間を第一液保持体の両端間を結ぶ空気路とし、かかる空気路を塗布芯の筆記部の周囲に形成される通常の空気路口と連通させ、また第二液保持体の外周面にも隙間を積極的に形成させて、キャップとの隙間を第二液保持体の両端間を結ぶ空気路とし、キャップで塗布芯を被装した状態で、かかる空気路を上述の本体の空気路口と連通しているので、キャップのキャップ内液保持体から本体の液保持体への塗布液の移行を十分にできるようにして、長時間の安定した筆記或いは塗布、及び長期間に渡る安定した使用ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るペン型塗布具の実施態様である筆記具の縦断面図である。
【図2】図2は、本発明に係るペン型塗布具の別の実施態様である筆記具の縦断面図である。
【図3】図3は、本発明に係るペン型塗布具の別の実施態様であり、第二保持体の塗布液の保持量を十分に高めた筆記具の縦断面図である。
【図4】図4は、本発明に係るペン型塗布具の別の実施態様であり、ペン先を所定位置に配した筆記具の縦断面図である。
【符号の説明】
1 筆記具
2 筆記具の本体
3 キャップ
4 第二中綿(第二液保持体)
5 リブ
6 リブ
7 空気路
8 リング材
9 ペン芯
10 リブ
11 本体の空気路口
12 第一中綿(第一液保持体)
13 空気路
Claims (5)
- 塗布具の本体と、塗布部を本体の先端から突き出させて設けられる塗布芯と、塗布芯の基部に接触すると共に、筆記用或いは化粧用の塗布液を保持しうる柱状の第一液保持体と、塗布芯の塗布部を気密に被装するキャップと、キャップで塗布部を気密に被装した状態でその塗布部と接触しうる柱状の第二液保持体と、からなるペン型塗布具において、
上記第一液保持体の外周面に隙間を形成させ、上記本体との該隙間が第一液保持体の両端間を結ぶ空気路となると共に、該空気路が塗布部の周囲に形成される本体の空気路口と連通し、
また上記第二液保持体の外周面に隙間を形成させて、上記キャップとの該隙間が第二液保持体の両端間を結ぶ空気路となると共に、上記第二液保持体はキャップの内周に設けたリング材によってカートリッジ本体の内部に保持され、上記キャップで塗布部を被装した状態で該空気路が該リング材に形成された切り欠きを介して上記本体の空気路口と連通しうることを特徴とするペン型塗布具。 - 上記塗布芯、第一液保持体、及び第二液保持体の毛細管力の大きさが、第二液保持体≦第一液保持体<塗布芯の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載のペン型塗布具。
- 上記第一液保持体及び第二液保持体における塗布液の保持量が第一液保持体<第二液保持体の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2記載のペン型塗布具。
- 上記塗布液は顔料分散液であり、且つ本体軸線上に並んだ第二液保持体から最も離れた第一液保持体の端部と、第一液保持部から最も離れた第二液保持体の端部との間の略中間部に、上記塗布芯の先端が位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のペン型塗布具。
- 塗布具の本体と、塗布部を本体の先端から突き出させて設けられる塗布芯と、塗布芯の基部に接触すると共に、筆記用或いは化粧用の塗布液を保持しうる柱状の第一液保持体と、塗布芯の塗布部を被装するキャップと、キャップで塗布部を気密に被装した状態でその塗布部と接触しうる柱状の第二液保持体と、からなるペン型塗布具において、
上記第一液保持体の外周面に隙間を形成させ、上記本体との該隙間が第一液保持体の両端間を結ぶ空気路となると共に、該空気路が塗布部の周囲に形成される本体の空気路口と連通し、
また、上記キャップの内壁に形成したリブで上記第二液保持体をキャップ内に保持し、上記第二液保持体の外周面に隙間を形成させて、上記キャップとの該隙間が第二液保持体の両端間を結ぶ空気路となると共に、上記キャップで塗布部を被装した状態で該空気路が上記本体の空気路口と連通しうることを特徴とするペン型塗布具。
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