JP4160708B2 - 空気先導式層状掃気2サイクルエンジンの掃気通路構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランク室圧縮掃気式2サイクルエンジン、特に掃気用空気を用いて先行掃気を行なうようにした空気先導式層状掃気2サイクルエンジンにおける、掃気ポートに連なる掃気通路構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
クランク室圧縮式2サイクルエンジンにおいては、ピストンが上死点へ移動するときにクランクケース内に形成されたクランク室が負圧になることを利用して、吸気ポートからクランク室に混合気を吸い込み、ピストンが下死点方向に移動するときに該クランク室で圧縮された混合気が掃気ポート開口時にクランク室から掃気通路及び掃気ポートを通って燃焼室内に導入され、燃焼ガスを押し出しながら燃焼室内に充填される。かかる2サイクルエンジンにあっては、前記掃気行程では掃気ポートと排気ポートとの開いている区間が広範囲でオーバーラップしているため、燃焼ガスとともに混合気が吹き抜けられるのを防止するとともに、燃焼室内に均一に混合気を充填する手段が従来より種々提供されている。
【0003】
かかる手段の1つに実公平1−44740号の考案がある。
かかる考案においては、クランク室から立ち上がって、上端部がシリンダ中心方向へ湾曲してシリンダ内に開口する掃気通路を左右に1個ずつ備えた2サイクルエンジンであって、前記湾曲する掃気通路上端の上壁面がシリンダ内に開口する角度を、その一側から他側に向かって連続的に変化させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかるクランク室圧縮掃気式2サイクルエンジンは、燃焼ガスとともに吹き抜ける混合気の量を減らし、過大なTHC(全炭化水素)の排出をなくし、燃料の浪費を抑制することが要求される。
【0005】
しかしながら、実公平1−44740号にて提案されているクランク室圧縮掃気式2サイクルエンジンにあっては、シリンダ内に開口する掃気通路上端の上壁面の角度つまり吹上げ角を掃気ポートの一側から他側に向かって連続的に変化させているが、これの第3図に示されるように、該吹上げ角θは、第3図(a)に示す排気ポート寄りの部位(θa)の方が、同図(c)に示す吸気ポート寄りの部位(θc)よりも大きく形成されている。
【0006】
従ってかかる従来技術にあっては、排気ポート寄りの部位の吹上げ角θを最大としているため、掃気通路の排気ポート寄りの部位から燃焼室内に吹き出された混合気は、燃焼室の上方に上がった後、排気ポートに向かって流れる燃焼ガスの流れに巻き込まれ易くなる。このため、該排気ポート寄りの部位から供給された混合気が燃焼ガス即ち排気ガスとともに排気ポートに吹き抜け易くなり、前記THC(全炭化水素)の排出量が多くなり、燃料の浪費が増大するとともに、掃気効率が低下して、燃焼室内に充填される混合気濃度が低くなり、エンジンの出力低下をもたらす。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、クランク室掃気圧縮式2サイクルエンジン、特に、混合気の排気ポートへの吹き抜けを回避して、THC(全炭化水素)の排出量を低減するとともに、掃気効率を上昇させて燃焼室内に充填される混合気濃度を高め、燃焼を改善してエンジン出力を上昇せしめることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、シリンダ側部に設けられて該シリンダ内に開口する排気ポートと、シリンダ側部に前記排気ポートと周方向にずらして設けられ該シリンダ内に開口する掃気ポートと、ピストンの往復動により開口されてクランク室内に混合気を供給する吸気ポートと、前記クランク室と掃気ポートとを接続する掃気通路とを備え、前記掃気通路より掃気用空気を用いて先行掃気を行なうようにした空気先導式層状掃気2サイクルエンジンにおいて、
前記掃気通路は、前記掃気ポートに連なる上壁面とシリンダ中心に直角方向線とがなす吹上げ角(α)がシリンダの周方向において異なるように構成され、前記排気ポート寄りの部位における前記吹上げ角をα1、前記吸気ポート寄りの部位における前記吹上げ角をα2とすると、α1<α2に構成するとともに、前記掃気通路の上壁面は、吸気ポート寄りの部位の吹上げ角 ( α 2 ) から排気ポート寄りの部位の吹上げ角 ( α 1 ) に、1段または複数段の段差を有して変化するように形成したシリンダを備え、該シリンダは該段差部を境にして前記のような吹上げ角の異なる2つの型を組み合わされて鋳造されたシリンダであることを特徴とする空気先導式層状掃気2サイクルエンジンの掃気通路構造を提案する。
【0009】
【0010】
【0011】
かかる発明によれば、ピストンの往復動により排気ポートが開かれ、次いで前記排気ポートと周方向にずらして設けられた掃気ポートが開かれると、クランク室から掃気通路に送られた混合気は該掃気ポートから燃焼室内に流入する。
【0012】
この際において、前記掃気通路は、掃気ポートに連なる上壁面の吸気ポート寄りの部位における吹上げ角が排気ポート寄りの部位における吹上げ角よりも大きく構成されているので、排気ポート寄りの部位から流入した混合気はピストン頂面に沿って拡散せずに流れるため流速が速く、燃焼ガスとの混合が回避され、排気ポートへの吹き抜けが低減される。また、前記吸気ポート寄りの部位から、前記排気ポート寄りの部位よりも低い流速で流入した混合気は、燃焼室上部の点火プラグ周辺に送られることとなって効率良く着火燃焼に供される。
【0013】
従ってかかる発明によれば、混合気の排気ポートへの吹き抜けが回避され、掃気効率が上昇せしめられて燃焼室内に充填される混合気濃度が高められる。これにより、燃焼が改善されてエンジン出力を上昇せしめることができる。また前記混合気吹き抜けの回避により、THC(全炭化水素)の排出量が低減される。
【0014】
また、本発明によれば、前記掃気通路の上壁面を、吸気ポート寄りの部位の大きな吹上げ角(α2)から排気ポート寄りの部位の小さな吹上げ角(α1)に、段差を付けて変化するように形成したので、シリンダ鋳造の際には該段差部を境にして前記のような吹上げ角の異なる2つの型を組み合わせれば良く、型抜きが容易となって、シリンダの製造工数が低減される。
また、吹上げ角の異なる2つの型を組み合わせて掃気通路を構成するので、吹上げ角の管理を正確にかつ容易になすことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0016】
図1は本発明の実施形態の参考例に係る層状掃気2サイクルエンジンのシリンダを示すシリンダ中心線に沿う断面図、図2は本発明の実施例を示す図1対応図である。図3は前記シリンダの掃気通路の断面図で、(A)は図1及び図2のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。図4は前記第2実施例における掃気ポート部の斜視図、図5は本発明が適用される層状掃気2サイクルエンジンのシリンダ中心線に沿う断面図である。
【0017】
本発明が適用される層状掃気2サイクルエンジンを示す図5において、2はシリンダ、42はシリンダ内面、4はピストン、6はクランク軸、6aは該クランク軸6を構成するクランクウェブ、5はクランクケース、3はピストン4とクランク軸6とを連結するコネクティングロッド、7はシリンダヘッド、8は点火プラグ、11はエアクリーナ、12は気化器である。
また、25は燃焼室、5aはクランクケース5の内部に形成されたクランク室、15b、15は前記気化器12とクランク室5aとを接続する混合気通路である。13はシリンダ2の側部に開口した排気ポートで、排気通路41を経て排気管に接続される。
【0018】
9はシリンダ2の排気ポート13の周方向左右に該排気ポート13とほぼ直角方向の部位に2個対向するように設けられた掃気ポートである。対をなす該掃気ポート9の夫々は、シリンダ2に斜め方向に設けられた対をなす掃気分岐通路109e、クランクケース5の両側面の壁内に弧状に形成された対をなす掃気通路109d及び対をなす掃気通路開口部109b、109bを介して前記クランク室5aと連通されている。
【0019】
10はシリンダ2の側部の内部に設けられた空気供給室で、上流側がインシュレータ30内の空気通路10bに接続され、下流側が対をなす空気分岐通路10aに接続されている。該空気分岐通路10aは、対をなす掃気分岐通路109eに連通している。
また、該空気供給室10には、左右の空気分岐通路10a、10aへの開口部に、空気分岐通路10a、10a側に向かう流れのみを許容する逆止弁16が設けられている。
【0020】
前記インシュレータ30は、エンジン本体側と吸気系とを熱的に遮断するもので、シリンダ2の側面にボルト締めされている。該インシュレータ30内部の上側には前記空気通路10b、下側には混合気通路15bが形成されている。
該混合気通路15bの上流側は、気化器12内の混合気流量制御用の絞り弁14に連通され、下流側は吸気ポート15aを介してシリンダ内(燃焼室25)と連通されている。
110はエアクリーナ11とインシュレータ30を接続する気化器12と一体の空気通路管で、該空気通路管110には空気通路面積を変化させる空気制御弁20が設けられており、該空気制御弁20は気化器12の絞り弁14と連動するようになっている。
【0021】
本発明は、以上に示された層状掃気2サイクルエンジンの掃気通路構造の改良に関するものである。
即ち本発明の実施例を示す図2及び図3において、2はシリンダ、25は該シリンダ内に形成された燃焼室、43は前記点火プラグ8用の点火プラグ穴、15は混合気通路、15aは該混合気通路15の燃焼室25への開口部である吸気ポート、13は排気ポート、41は該排気ポート13に連通される排気通路である。42はシリンダ内面を示す。
【0022】
9は掃気ポートで、前記掃気通路109dの燃焼室25への開口部を構成している。該掃気ポート9及び掃気通路109dは、図5と同様に対をなして2個設けられている。
前記掃気ポート9に連なる前記掃気通路109dは、図3示すように、前記掃気ポート9に連なる上壁面9a、9bと、シリンダ中心50に直角方向線即ち水平方向線45とがなす吹上げ角(α)がシリンダの周方向において異なるように構成されている。
【0023】
図2に示される実施例においては、前記掃気通路109dは、図3に示されるように、前記排気ポート13寄りの部位における前記上壁面9bの吹上げ角をα1(図3のB)、前記吸気ポート15a寄りの部位における前記上壁面9aの吹上げ角をα2(図3のA)とすると、α1<α2に構成され、かつ該吹上げ角(α)は、吸気ポート15a寄りの部位(α2)から排気ポート13寄りの部位(α1)に向けて連続的に小さくなるように構成されている。
【0024】
また、図2、4及び3に示される実施例においては、前記掃気通路109dは、その上壁面9a、9bが、吸気ポート15a寄りの部位の所定長さaの範囲における吹上げ角α2から、排気ポート13寄りの部位の所定長さbの範囲の吹上げ角α1に、段差部44を付けて変化するように形成されている。
この場合、前記所定長さaの範囲内では一定の吹上げ角α2、また所定長さbの範囲では一定の吹上げ角α1に夫々構成する。また、前記段差部44を2個以上設けて、吹上げ角を3段階以上変化させてもよい。
【0025】
かかる構成からなる層状掃気2サイクルエンジンの運転時において、燃焼室25内の燃焼圧力によりピストン4が下降し、排気ポート13が開くと、該燃焼室25内の燃焼ガス(排気ガス)は排気ポート13及び排気通路41を通って排気管へ排出され、マフラ(図示省略)を通って外気中へ放出される。
ピストン4がさらに下降すると、左右の掃気ポート9、9が開口し、掃気分岐通路109eに溜められていた空気が、燃焼室25内に流入して燃焼ガスを排気ポート13側へ押し出す。
【0026】
次いで、クランク室5a内に溜められていた混合気がそれぞれ対をなす掃気通路開口部109b及び109b、掃気通路109d及び109d、掃気分岐通路109e及び109eを経て、掃気ポート9、9から燃焼室25内に流入する。
ピストン4が下降して下死点にある状態では、排気ポート13、2つの掃気ポート9、9は開口していて、燃焼室25内への空気及び混合気の供給は終了、あるいは終了しようとしている。そして、ピストン4が下死点から上昇すると、該ピストン4によって掃気ポート9、9が閉じられクランク室5a内が密閉空間となり、膨張即ち圧力の低下が始まる。
【0027】
ピストン4がさらに上昇すると、排気ポート13が閉じられ、燃焼室25内の混合ガスの圧縮が始まる一方、ピストン4の上昇によるクランク室5aの容積増大により該クランク室5a内の圧力はさらに低下する。ピストン4がさらに上昇するとシリンダ2側面に形成された吸気ポート15aが開口し、気化器12で生成され、絞り弁14で流量制御された混合気が混合気通路15を経てクランク室5a内に供給される。
【0028】
前記クランク室5a内の圧力の低下は、掃気通路開口部109b、109b、掃気通路109d、109d、及び掃気分岐通路109e、109eを経て左右の空気分岐通路10a、10aにも伝わるので、逆止弁16が開弁し、該逆止弁16を経て空気供給室10内に供給された空気が掃気通路109d、109dに充填される。
【0029】
ピストン4が圧縮上死点近傍に達すると、点火プラグ8によって燃焼室25内に火花放電され、圧縮された混合気に着火、燃焼が行なわれる。この燃焼により、発生する圧力でピストン4が押し下げられ、クランク軸6に回転トルクが生じる。
ピストン4が下降して排気ポート13が開口すると、燃焼室25内の燃焼ガスは排気ポート13から排気管に流れ、次いでマフラ(図示省略)を経て外部に排出される。
【0030】
前記掃気作用時において、前記掃気通路109dは、掃気ポート9に連なる上壁面9a、9bの吸気ポート15a寄りの部位における吹上げ角α2が排気ポート13寄りの部位における吹上げ角α1よりも大きく構成されているので、該排気ポート13寄りの部位から流入した混合気はピストンの頂面に沿って拡散せずに流れるため流速が速く、これにより燃焼ガスとの混合が回避され、排気ポート13への混合気の吹き抜けが低減される。
【0031】
また、前記掃気通路109dの、前記吸気ポート15a寄りの部位から、前記排気ポート13寄りの部位よりも低い流速で流入した混合気は、燃焼室25上部の点火プラグ8周辺に送られることとなって、効率良く着火燃焼に供される。
【0032】
従って、かかる実施例によれば、燃焼室25内に供給された混合気の排気ポート13への吹き抜けが回避され、掃気効率が上昇せしめられて燃焼室25内に充填される混合気濃度が高められる。
【0033】
また、前記実施例のように構成すれば、前記掃気通路109dの上壁面9a、9bを、吸気ポート15a寄りの部位の大きな吹上げ角(α2)から排気ポート13寄りの部位の小さな吹上げ角(α1)に、段差部44を付けて変化するように形成したので、シリンダ2鋳造の際には該段差部44を境にして前記のような吹上げ角αの異なる2つの型を組み合わせれば良く、型抜きが容易となる。
また、吹上げ角の異なる2つの型を組み合わせて掃気通路109dを構成するので、吹上げ角の管理を正確にかつ容易になすことができる。
【0034】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、掃気通路を、掃気ポートに連なる上壁面の吸気ポート寄りの部位における吹上げ角が排気ポート寄りの部位における吹上げ角よりも大きく構成しているので、排気ポート寄りの部位から流入した混合気はピストンの頂面に沿って拡散せずに流れるため流速が速く、これにより燃焼ガスとの混合が回避され、排気ポートへの吹き抜けが低減される。また、前記吸気ポート寄りの部位から低い流速で流入した混合気は点火プラグ周辺に送られることとなって効率良く着火燃焼に供されることとなり、これにより、掃気効率が上昇せしめられて燃焼室内に充填される混合気濃度が高められ、燃焼が改善されてエンジン出力を上昇せしめることができる。また前記混合気吹き抜けの回避により、THC(全炭化水素)の排出量を低減できる。
【0035】
また、本発明によれば、前記掃気通路の上壁面を、吸気ポート寄りの部位の大きな吹上げ角から排気ポート寄りの部位の小さな吹上げ角に、段差を付けて変化するように形成したので、シリンダ鋳造の際には該段差部を境にして前記のような吹上げ角の異なる2つの型を組み合わせれば良く、型抜きが容易となって、シリンダの製造工数が低減される。
また、吹上げ角の異なる2つの型を組み合わせて掃気通路を構成するので、吹上げ角の管理を正確にかつ容易になすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の参考例に係る層状掃気2サイクルエンジンのシリンダを示すシリンダ中心線に沿う断面図である。
【図2】 本発明の実施例を示す図1対応図である。
【図3】 前記シリンダの掃気通路の断面図で、(A)は図1及び図2のA−A線断面図、(B)はB−B線断面図である。
【図4】 前記実施例における掃気ポート部の斜視図である。
【図5】 本発明が適用される層状掃気2サイクルエンジンのシリンダ中心線に沿う断面図である。
【符号の説明】
2 シリンダ
3 コネクティングロッド
4 ピストン
5 クランクケース
5a クランク室
6 クランク軸
6a クランクウェブ
7 シリンダヘッド
8 点火プラグ
9 掃気ポート
9a 上壁面
10 空気供給室
10a 空気分岐通路
10e 気体通路
11 エアクリーナ
12 気化器
13 排気ポート
14 絞り弁
15、15b 混合気通路
15a 吸気ポート
16 逆止弁
20 空気制御弁
25 燃焼室
30 インシュレータ
41 排気通路
42 シリンダ内面
45 水平方向線
50 シリンダ中心
60 クランク軸心
109b
掃気通路開口部
109d
掃気通路
109e
掃気分岐通路
Claims (1)
- シリンダ側部に設けられて該シリンダ内に開口する排気ポートと、シリンダ側部に前記排気ポートと周方向にずらして設けられ該シリンダ内に開口する掃気ポートと、ピストンの往復動により開口されてクランク室内に混合気を供給する吸気ポートと、前記クランク室と掃気ポートとを接続する掃気通路とを備え、前記掃気通路より掃気用空気を用いて先行掃気を行なうようにした空気先導式層状掃気2サイクルエンジンにおいて、
前記掃気通路は、前記掃気ポートに連なる上壁面とシリンダ中心に直角方向線とがなす吹上げ角(α)がシリンダの周方向において異なるように構成され、前記排気ポート寄りの部位における前記吹上げ角をα1、前記吸気ポート寄りの部位における前記吹上げ角をα2とすると、α1<α2に構成するとともに、前記掃気通路の上壁面は、吸気ポート寄りの部位の吹上げ角 ( α 2 ) から排気ポート寄りの部位の吹上げ角 ( α 1 ) に、1段または複数段の段差を有して変化するように形成したシリンダを備え、該シリンダは該段差部を境にして前記のような吹上げ角の異なる2つの型を組み合わされて鋳造されたシリンダであることを特徴とする空気先導式層状掃気2サイクルエンジンの掃気通路構造。
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