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JP4155550B2 - X線ct装置 - Google Patents

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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
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    • A61B6/02Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/027Arrangements for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis characterised by the use of a particular data acquisition trajectory, e.g. helical or spiral

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  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同時に複数スライス分の投影データを収集するマルチスキャン対応のX線コンピュータ断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と称する。)は、被検体を間にして対向配置したX線管とX線検出器とにより、被検体の周囲から照射したX線の被検体を透過したX線量を投影データとして計測し、このデータをコンピュータを用いて画像再構成することによって、被検体の断層像を得るものである。
このX線CT装置は、それが発明されて以来めざましい進歩を遂げ、近年では、被検体を体軸方向へ移動させながらX線管を一方向へ連続回転することによって、被検体に対して螺旋状にX線を照射することにより、螺旋状に投影データを収集するヘリカルスキャンや、複数列のX線検出器を備えることによって、同時に複数スライスの断層撮影を実行するマルチスライス型のX線CT装置が実用化されている。このようなX線CT装置の進歩は、画質改善、撮影時間および画像再構成時間の短縮、X線被曝量の低減等に対する飽くなき挑戦の賜物と言っても過言ではなく、そのための種々の提案がされている。
第3世代と称される公知のX線CT装置は、被検体を間にして、X線管と多チャンネルのX線検出器とを対向配置し、これらを、被検体の周りに360°に亘って回転させながら、X線管からX線ビームを被検体へ照射し、被検体を透過したX線をX線検出器で検出している。このときのX線強度は一定(すなわち、X線管の管電圧、管電流が一定)としている。なお、X線管の焦点から放射されるX線は、扇形のX線ビームにコリメートされる。また、X線ビームの広がり幅は、スライス厚などに応じて決定される。
【0003】
この被検体に対する或る角度においてX線検出器で検出された投影データの集合をビュー(view)と称し、X線管とX線検出器とを被検体の周りに回転させながら、複数のビュー方向で透過X線量の測定を行うことをスキャン(scan)と称している。そして、スキャンによって得られた複数ビューの投影データを、高速演算装置などを用いて再構成処理をすることにより、被検体の断層像が得られる。
ところで、被検体がひとの場合、胸部から腰部にかけてその横断面は、図5に示すように、ほぼ楕円形と見做される。従って、X線を被検体Pに対して角度位置θ1(楕円の長軸方向)から照射したときと、角度位置θ2(楕円の短軸方向)から照射したときとでは、X線透過量が異なることになる。殊に、骨盤部などでは、被検体Pの平面側と側面側とでは、X線透過量が大きく異なる。
【0004】
図6は、被検体に対するX線管の角度位置と透過X線量の関係を示したものであり、横軸を被検体Pに対するX線の照射角度(すなわち、X線管の角度位置)、縦軸を透過X線量としている。よって、図6から明らかなように、楕円の長軸方向θ1では透過X線量は少なく、楕円の短軸方向θ2では透過X線量が多くなるので、楕円形と見做される被検体Pの全周についてみれば、透過X線量は周期的に変化する。
従って、被検体Pの周りを一定のX線強度でスキャンした場合、透過X線量の多い部分でのS/N比は高いが、透過X線量の少ない部分のS/N比は低くなり、画像全体としてのS/N比は低下することになる。そこで、画像全体としてのS/N比を高くするためには、S/N比の低い部分のS/N比が高くなるように、全体的に透過X線量を増加しなければならない。しかし、このようにすると、元々S/N比の高い部分には過剰なX線が照射されることになり、被検体として被曝量の増大を招くという問題に繋がるものであった。
このような問題を解決するために、X線管の角度位置に応じて、X線管の管電圧あるいは管電流を制御するようにして、被検体Pの一断層面での透過X線量が一定になるようにスキャンすることが提案されていた。この提案は、一断面の断層像を得るいわゆるシングルスキャンの場合には効果的ではあるが、近年のように、ヘリカルスキャン(螺旋状スキャン)によつて、被検体Pの体軸方向に沿って、連続的に多数の断層撮影を実施する場合には、被曝量を低減するという目的に対しては、満足できなくなってきた。その理由は、被検体Pは、胸部、腹部、腰部、脚部などの部位によって組織構成が異なるとともに、体軸方向に不均一な厚みを有しており、このような被検体Pに対してヘリカルスキャンは、被検体Pの体軸方向に沿って撮影範囲が広範囲に及ぶので、透過X線量の多い部分と少ない部分とが混在することとなるためである。
【0005】
そこで、ヘリカルスキャンを行う型のX線CT装置において、被検体周りの角度方向および体軸方向の位置毎の透過X線量をほぼ一定にする技術を、先に本出願人が提案し、この技術は例えば特許第2768932号公報に記載されている。
この特許第2768932号公報に記載されているX線CT装置は、ヘリカルスキャン(螺旋状スキャン)による断層撮影に先立って、X線管を被検体に対して所定角度位置に固定した状態で、X線を照射しながら被検体の体軸方向に水平に相対的に移動し、X線検出器で透過X線量を検出するいわゆるスキャノ撮影を、角度の異なる2方向(例えば平面方向と側面方向)について実施するものである。そして、第1のスキャノ撮影時の被検体の透過X線量と、第2のスキャノ撮影時の被検体の透過X線量とに基づいて、ヘリカルスキャン時の適正なX線発生量のパターンを演算して求めておき、ヘリカルスキャンを実施する際に、被検体に対するX線管の角度と体軸方向の位置に応じて、X線管から発生するX線量が事前に求めたパターンに等しくなるようにX線管の管電流を制御するものである。
しかしながら、このX線CT装置は、ヘリカルスキャン時の適正なX線発生量のパターンを求めるために、スキャノ撮影を2度実施する必要があり、それだけ被検体の被曝量が増すという問題があった。また、スキャノ撮影により求めたパターンに基づいて、X線管の管電流を制御する場合、スキャノ撮影後に被検体が動いてしまうと、その意味をなさなくなるという根本的な課題をかかえていた。
【0006】
このような課題を解決する手段として、ヘリカルスキャンにおいて、1回転または数回転前に収集した投影データに基づいて、今回の回転中のX線出力を動的に変える提案がなされるようになった。しかし、ヘリカルスキャンでは、X線管の回転と共に被検体を載せた天板が体軸方向へ移動しているので、1回転前に投影データを収集した被検体の部位は、今回の回転で投影データを収集しようとしている被検体の部位から外れており、特に骨が複雑に入り組んでいる胸部などでは、X線出力を適正にすることが困難であった。
このような問題に対して本出願人は、それまで多チャンネルのX線検出素子が1列に構成されていたX線検出器を、同時に複数スライス分の投影データが収集できるように、X線検出素子を複数列としたいわゆるマルチスライス対応のX線検出器を用いて、画像再構成用の投影データを収集するためのX線検出素子列と、X線管のX線出力を調整するためのデータを収集するX線検出素子列とを使い分けるようにし、さらに、画像再構成用の投影データを収集するために選択されるX線検出素子列よりも、ヘリカルスキャンのための螺旋軌道上で先行する他のX線検出素子列(これは、画像再構成のために選択されなかったX線検出素子列である)の出力に基づいて、X線管のX線出力を動的に調整することを提案し、その内容は、特開2000−262512号公報に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この提案により、スライス方向における画像再構成用の投影データ収集位置と、X線出力を動的に調整するための基礎データ収集位置とのずれがなくなり、低被曝化およびX線出力の適正化に寄与している。しかし、これを更に進めて、撮影対象部位に応じて、よりきめ細かく撮影条件を最適化したいとの要望が強くなった。
本発明は、このような要望に応えるためになされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被検体を載置する天板を有する寝台と、前記天板を前記被検体の体軸方向に移動させる寝台駆動手段と、前記被検体へX線を照射するX線管と、このX線管から照射され、前記被検体を透過した前記X線を検出する、列状に配列された多チャンネルのX線検出素子を複数列備えるX線検出手段と、前記被検体の周囲において前記X線管および前記X線検出手段を回転させる回転駆動手段と、前記X線検出手段の出力を増幅しデジタル信号に変換するデータ収集手段と、このデータ収集手段で収集した投影データに基づき断層画像を再構成する画像再構成手段とを備えるX線CT装置において、前記被検体の撮影部位に応じて、前記X線検出手段の内の所望のX線検出素子に対応する前記データ収集手段の出力を選択する選択手段と、この選択手段によって選択された前記データ収集手段の出力に基づき、前記X線管の管電流を制御する管電流制御手段とを具備することを特徴とする。
これにより、スライス方向における画像再構成用の投影データ収集位置と、X線出力を動的に調整するための基礎データ収集位置とのずれがなくなり、低被曝化およびX線出力の適正化に寄与するとともに、撮影対象部位に応じて、よりきめ細かく撮影条件を最適化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るX線CT装置の一実施の形態について、図1ないし図4を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るX線CT装置の一実施の形態の概略構成を示した系統図である。
図1に示されているように、本発明に係るX線CT装置は、架台1に、被検体Pへ向けてX線を照射するX線管2と、被検体Pを間にしてX線管2と対向配置され、被検体Pを透過したX線量を検出するX線検出器4が設けられており、これらは、架台1とともに回転するように構成されている。なお、X線管2には、高電圧発生部5によって管電圧、管電流が与えられる。また、架台1は、回転駆動部6によって回転駆動される。さらに、X線検出器4は、図2に平面図として概要を示すように、例えば800チャンネルのX線検出素子が、X線管2から照射されるX線ビームの広がりに合わせて一列に配列されたものが、スライス方向(すなわち、被検体Pの体軸方向)に並列に複数列配列された、マルチスライス対応のX線検出器4として構成されている。
そして、対向して配置されているX線管2とX線検出器4との間の空間に、寝台天板7に載せられた被検体Pを位置させるとともに、寝台天板7を被検体Pの体軸方向に水平に移動させる寝台駆動部8が設けられている。なお、回転駆動部6によって回転駆動される架台1の回転速度(すなわち、X線管2とX線検出器4の回転速度)は、通常一定なので、寝台駆動部8によって被検体P(すなわち、寝台天板7)を体軸方向へ移動させる速度によって、架台1(すなわち、X線管2とX線検出器4)が1回転する間に被検体Pが移動する距離(これをヘリカルピッチと称する)が決まり、被検体Pの移動速度が遅いほどヘリカルピッチは小さくなる。
【0010】
また、X線検出器4で検出した被検体のX線透過データを収集するデータ収集部9と、このデータ収集部9で収集した透過データを基に画像を再構成する画像再構成部10と、再構成された画像を表示する表示部11などが備えられている。さらに、データ収集部9から得られる透過データのうち、所望のX線検出器4の列および/またはチャンネルに対応する透過データを選択する検出器選択部13が設けられており、この検出器選択部13で選択された透過データは、適宜重み付けなどがされて高電圧発生部5へフィードバックされる。
そして、これらX線CT装置を構成する各ユニットを、有機的に制御する中枢的な機能を果たすコンピユータやメモリ等を有するシステム制御部15と、システム制御部15に対して操作者が、各種設定値や指示事項などを入力するための操作部16も設けられている。
なお、マルチスライス対応のX線検出器4は、図2に示すように、チャンネル方向にC1〜Cnで示すn個(例えば、n=800)と、スライス方向にS1〜Smで示すm列(例えば、m=32)のX線検出素子がマトリクス状に配列されている。そして操作者が、操作部16を介してスライス厚やスライス数を指定することによって、システム制御部15はその指定内容に応じて、X線検出器4の中からスライス方向の少なくとも1列のX線検出素子列を選択する。従って、選択されたX線検出器4のX線検出素子列によって検出され、データ収集部9によって収集されたX線透過データに基づき、画像再構成部10において、画像が再構成される。
【0011】
例えば、スライス厚が1mmで、スライス数が4と指定されたとすると、図2にパターンAとして示すように、X線検出器4の中からスライス方向に中央の4列のX線検出素子列が選択され、各列のX線検出素子によって検出され、データ収集部9によって収集されたX線透過データに基づき、画像再構成部10において、1mm厚で隣接する4スライスの画像が再構成される。また、スライス厚が2mmで、スライス数が4と指定されたときは、図2にパターンBとして示すように、X線検出器4の中からスライス方向に中央の8列のX線検出素子列が選択され、隣接する各2列分のX線検出素子によって収集されたX線透過データを、1スライス分のX線透過データとして、画像再構成部10において、2mm厚で隣接する4スライスの画像が再構成される。
そこで、本発明では、複数チャンネル、複数列のX線検出素子がマトリクス状に配列されているマルチスライス対応のX線検出器4について、被検体Pの撮影部位やヘリカルピッチに応じて所望のX線検出素子を指定し、その指定したX線検出素子の出力を抽出し、抽出した出力を高電圧発生部5へフィードバックすることによって、最適な撮影条件となるように、X線管2の管電流を制御しようとするものである。この選択するX線検出素子列としては、画像再構成用のX線透過データの収集に供されるものではなく、X線検出器4に設けられている空きのX線検出素子列を利用するのがよい。なお、今後の説明において、個々のX線検出素子を特定する必要のある場合は、スライス方向の列番号S1〜Smとチャンネル方向のチャンネル番号C1〜Cnとを組合せて、例えば2列目で3チャンネル目のX線検出素子は、4(S2C3)のように表示するものとする。
【0012】
図3は、X線検出器4に対する被検体Pの移動方向の関係を示した説明図である。X線検出器4は静止しており、被検体Pが矢印で示すように、図の右側から左側へ向けて移動している状況下で、X線が照射されるものとする。この図3には、X線検出器4として便宜的に5列のX線検出素子列S1〜S5だけを示している。従って、被検体Pに対しては、X線検出素子列S1が最も先行することとなり、このX線検出素子列S1で得られたX線透過データを基にして、後続するX線検出素子列S2〜S5に対するX線条件の設定として、X線管2の管電流を調整すれば、被検体Pの体軸方向のどのスライス位置についても、良好な画像再構成のためのX線透過データを収集することができる。
なお、被検体Pが図3に示した矢印と逆方向に移動する場合には、X線検出素子列S5が最も先行することとなり、このX線検出素子列S5で得られたX線透過データを基にして、後続するX線検出素子列S4〜S1に対するX線条件を設定すれば良いことは言うまでもない。このように、マルチスライス対応のX線検出器4を備えているヘリカルスキャン方式のX線CT装置において、画像再構成用のデータを収集するX線検出素子列よりも先行する空きのX線検出素子列を使用することによって、X線出力の適正化を図ることができる。
【0013】
そこで本発明では、これをさらに進めて、マルチスライス対応のX線検出器4のうち、例えば、図2に斜線を施して示したような最前列のX線検出素子列について、左周辺側のX線検出素子4(S1C3)と、略中央部のX線検出素子4(S1Cj)、および右周辺側のX線検出素子4(S1Cn−2)を、被検体Pの注目部位に応じて選択できるように予め設定しておく。また、中央部のX線検出素子列について、左周辺側のX線検出素子4(SiC3)、略中央部のX線検出素子4(SiCj)、右周辺側のX線検出素子4(SiCn−2)を、さらに、最後列のX線検出素子列について、左周辺側のX線検出素子4(SmC3)、略中央部のX線検出素子4(SmCj)、右周辺側のX線検出素子4(SmCn−2)なども、被検体Pの注目部位に応じて選択できるように予め設定しておく。なおこれらのX線検出素子は、予め設定しておくばかりではなく、必要に応じて都度選択するようにしてもよい。
すなわち、被検体Pの例えば肺部を診断する場合には、被検体Pの周辺部での撮影条件を最適化するのがよく、そのため、例えば、左周辺側のX線検出素子4(S1C3)と右周辺側のX線検出素子4(S1Cn−2)の出力によって管電流を決定するように、この出力を高電圧発生部5へフィードバックする。また、心臓を診断する場合には、被検体Pの中央部での撮影条件を最適化するのがよく、そのため、例えば、略中央部のX線検出素子4(S1Cj)の出力によって管電流を決定するように、この出力を高電圧発生部5へフィードバックする。さらに、肝臓を診断する場合には、被検体Pの腹部全体での撮影条件を最適化するのがよく、そのため、例えば、左周辺側のX線検出素子4(S1C3)と、略中央部のX線検出素子4(S1Cj)、および右周辺側のX線検出素子4(S1Cn−2)の出力によって、またはX線検出素子列S1全体の出力によって管電流を決定するように、この出力を高電圧発生部5へフィードバックするものである。
【0014】
なお、診断部位に応じて周辺側あるいは中央部などのX線検出素子を選択することに代えて、チャンネル方向の例えば上記3種のX線検出素子、あるいはX線検出素子列全体の出力に対して、診断部位に応じて適宜重み付けをして高電圧発生部5へフィードバックするようにしてもよい。さらに、ここでは、最前列のX線検出素子列を使用するものとして説明したが、中央部あるいは最後列のX線検出素子列を使用しても同様である。
さらに、被検体の体軸方向においては、図4に示すように、胸部Chでは、構造的な診断情報の収集が重要視され、腹部Abでは、組織的な診断情報の収集が重要視される。また、下腹部Laや腰部Waなどでも、同様に重視される診断情報があり、それに応じた情報収集が必要とされることになる。よって、これらのスキャン範囲やスキャン時のヘリカルピッチに応じても、木目細かく最適な撮影条件を設定することが有効である。そのため、上記の管電流を決定するために選択するX線検出素子4(S1C3)、4(S1Cj)、4(S1Cn−2)、または、X線検出素子4(SiC3)、4(SiCj)、4(SiCn−2)、さらに、X線検出素子4(SmC3)、4(SmCj)、4(SmCn−2)などの出力に対して、胸部Ch、腹部Ab、下腹部La、腰部Waなどのスキャン範囲に応じて、あるいは、ヘリカルピッチの大小に応じて、スライス方向(X線検出素子の列方向)に適宜重み付けをした上で、高電圧発生部5へフィードバックするものとする。
なお、図4は、スキャンの位置決めのために取得されたスキャノ画面の一例を示したものである。
【0015】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、種々の形態で実施されることが可能なことは言うまでもない。最適な撮影条件とするための、管電流を決定するために選択するX線検出素子は、例えば1列jチャンネル目のX線検出素子4(S1Cj)のように、特定の1素子に限らず、その素子の片側または両側に位置する複数の素子を、ひとつのグループとして捉えるようにしてもよい。さらに選択するX線検出素子は、空きのX線検出素子列の中から選択することに限るものではなく、画像再構成用のX線透過データの収集に供されるX線検出素子列を使用するようにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、同時に複数スライス分の投影データを収集するマルチスキャン対応のX線CT装置において、スライス方向における画像再構成用の投影データ収集位置と、X線出力を動的に調整するための基礎データ収集位置とのずれがなくなり、低被曝化およびX線出力の適正化に寄与するとともに、撮影対象部位に応じて、よりきめ細かく撮影条件を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線CT装置の一実施の形態の概略構成を示した系統図である。
【図2】マルチスライス対応のX線検出器における素子配列の一例を説明するために示した平面図である。
【図3】X線検出器に対する被検体の移動方向の関係を示した説明図である。
【図4】スキャノ画面の一例を示して説明した、スキャン範囲の説明図である。
【図5】被検体の横断面を模式的に示した説明図である。
【図6】被検体に対するX線管の照射角度と透過X線量の関係を説明するために示した特性図である。
【符号の説明】
1 架台
2 X線管
4 X線検出器
5 高電圧発生部
6 回転駆動部
7 寝台天板
8 寝台駆動部
9 データ収集部
10 画像再構成部
11 表示部
13 検出器選択部
15 システム制御部
16 操作部

Claims (7)

  1. 被検体を載置する天板を有する寝台と、前記天板を前記被検体の体軸方向に移動させる寝台駆動手段と、前記被検体へX線を照射するX線管と、このX線管から照射され、前記被検体を透過した前記X線を検出する、列状に配列された多チャンネルのX線検出素子を複数列備えるX線検出手段と、前記被検体の周囲において前記X線管および前記X線検出手段を回転させる回転駆動手段と、前記X線検出手段の出力を増幅しデジタル信号に変換するデータ収集手段と、このデータ収集手段で収集した投影データに基づき断層画像を再構成する画像再構成手段とを備えるX線CT装置において、
    前記被検体の撮影部位に応じて、前記X線検出手段の内の所望のX線検出素子に対応する前記データ収集手段の出力を選択する選択手段と、
    この選択手段によって選択された前記データ収集手段の出力に基づき、前記X線管の管電流を制御する管電流制御手段と
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記選択手段は、前記X線検出手段のチャンネル方向のX線検出素子に対応する前記データ収集手段の出力を選択することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記選択手段は、前記X線検出手段の列方向のX線検出素子に対応する前記データ収集手段の出力を選択することを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  4. 前記選択手段によって選択されたチャンネル方向の前記データ収集手段の複数の出力に、前記被検体の撮影部位に応じて重みをつけることを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  5. 前記選択手段によって選択された列方向の前記データ収集手段の複数の出力に、前記被検体の体軸方向に沿う撮影範囲に応じて重みをつけることを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  6. 前記管電流制御手段は、前記画像再構成用の透過X線を検出するX線検出素子に基づいて前記管電流を制御することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  7. 被検体へX線を照射するX線管と、このX線管から照射され、前記被検体を透過したX線を検出する、列状に配列された多チャンネルのX線検出素子を複数列備えるX線検出手段と、このX線検出手段および前記X線管を前記被検体に対して相対的に螺旋状の軌道を描くように移動させる駆動手段と、前記X線検出手段の出力を増幅しデジタル信号に変換するデータ収集手段と、このデータ収集手段で収集した投影データに基づき断層画像を再構成する画像再構成手段とを備えるX線CT装置において、
    前記被検体の撮影部位に応じて、前記X線検出手段の内の所望のX線検出素子に対応する前記データ収集手段の出力を選択する選択手段と、
    前記螺旋状の軌道を描くように移動させる間に前記選択手段によって選択された前記データ収集手段の出力に基づき、前記X線管の管電流を制御する管電流制御手段と
    を具備することを特徴とするX線CT装置。
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