JP4155426B2 - 紙容器用包材 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、紙容器用包材に関する。
より詳細には、連続した紙製包材を長手方向にチューブ状に成形し、チューブ状包材内に果汁、茶、液体乳製品などの被充填物を充填し、チューブ状包材の横断方向に所定間隔毎に横線シールを施しかつ横線シール部に沿って包材を切断して得られたブリック形状の紙製包装容器及び、紙製包材を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、ブランクスの底をシールした後に上部開口から液体製品の被充填物を充填し、上部をシールして得られたゲーブルトップ状(屋根型)の紙容器用包材に関する。
【0002】
【従来の技術】
牛乳、ジュース又はその他の飲料のための包装容器は、例えば、紙/プラスチック積層の折目線が付けられた包材を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包材内に被充填物を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に成形し、包材が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んで最終形状に成形される。その最終形状には、ブリック状(平行6面体)の他、四角を越える多角柱状、6角柱状、8角柱状、10角柱状、4つの3角形の面を持つ四面体形状などがある。
【0003】
更に、ゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器では、紙製包材を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、充填機内でブランクスの底をシールした後に上部開口から牛乳、ジュース又はその他の飲料の被充填物を充填し、上部をシールして得られる。これらの包材には、その表面に包装容器製品の外観デザインが印刷される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の包装容器製品に、メタライズ(金属様)外観を施す場合、包材表面に金属様インキを塗布して行っていた。しかしながら、金属様インキによる印刷では、高価な印刷インキ材料を用いなくてはならない。
これに対して、金属(例えば、アルミニウム)蒸着プラスチックフィルム(例えば、OPPフィルム)を、押出機から押し出した低密度ポリエチレン(LDPE)で紙基材と積層し、OPPフィルム表面にインキにより印刷してメタライズ(金属様)外観の包材を得、この包材から紙容器を成形することが提案されている。しかしながら、光沢、輝き、色彩などの金属様外観が必ずしも良好ではない。しかも、金属蒸着面と紙基材との間の接着性及び、プラスチックフィルム面とインキ層との間の接着性が良好ではなく、製造工程中に若しくは流通過程でそれらの界面に間隙が生じ、すなわち、剥離するという不都合が生じることがある。
【0005】
この発明は、上述の背景に基づきなされたものであり、その目的とするところは、高価な印刷インキ材料を用いず、廉価に包材及び紙容器を製造することができ、光沢、輝き、色彩などの金属様外観が良好であり、しかも、金属蒸着面と紙基材との間の接着性及び、プラスチックフィルム面とインキ層との間の接着性が優れ、製造工程中に若しくは流通過程で包材や紙容器に界面間の剥離がない紙容器用包材を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、この発明により解決される。すなわち、この発明に用いられる紙容器用中間包材は、紙基材層、接着剤層、金属蒸着層、透明ポリエステルフィルム層、コロナ放電処理層及び、アンカー剤塗布層の各構成層が上記の順序で積層されてからなる。
【0007】
この発明に用いられる好ましい紙容器用中間包材の態様において、紙基材層と接着剤層との間に、アンカー剤塗布層が積層されている。
【0008】
この発明に用いられる好ましい紙容器用中間包材の態様において、接着剤層は、層厚10μ〜18μのエチレンメタクリル酸共重合体であり、ポリエステルフィルム層は層厚8μ〜16μを有する。
【0009】
この発明に用いられる好ましい紙容器用中間包材の態様において、金属蒸着層及びポリエステルフィルム層樹脂層はポリエステルフィルムに金属が蒸着されたものである。
【0010】
この発明に用いられる好ましい紙容器用中間包材の態様において、金属蒸着層がアルミニウム蒸着層である。
【0011】
この発明に用いられる紙容器用中間包材の製造法は、次の工程を含む。
(a)原紙ロールから紙基材を引き出し、紙基材層の外側表面にアンカー剤を塗布してアンカー剤塗布層を形成する工程、
(b)金属蒸着層及び透明ポリエステルフィルム層樹脂層からなる金属蒸着ポリエステルフィルムのロールから該フィルムを引き出し、金属蒸着層面とアンカー剤塗布面とを、接着剤により積層する工程、
(c)得られた積層体のポリエステルフィルム層の表面にコロナ放電処理を施してコロナ放電処理層を形成する工程、及び
(d)コロナ放電処理層の表面にアンカー剤を塗布してアンカー剤塗布層を形成する工程。
【0012】
この発明に用いられる好ましい紙容器用中間包材の製造法の態様において、押出機から供給された接着剤により、金属蒸着層面とアンカー剤塗布面とを積層する。
【0013】
この発明に用いられる紙容器用包材は、
紙基材層、アンカー剤塗布層、接着剤層、金属蒸着層、透明ポリエステルフィルム層、コロナ放電処理層及び、アンカー剤塗布層の各構成層が上記の順序で積層されてからなる中間包材と、
中間包材の外側表面に設けられた印刷によるインキ層と、
インキ層の外側表面に形成されたシール性を有する外側樹脂層とを少なくとも含む。
【0014】
この発明に用いられる紙容器用包材は、前記中間包材の内側表面に塗布された内側樹脂層を含む。
【0015】
この発明の紙容器用包材において、前記中間包材と内側樹脂層との間、若しくは、内側樹脂層の内側表面にバリア層を有する。
【0016】
この発明の好ましい紙容器用包材の態様において、バリア層は、アルミ箔、無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH層)、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる。
【0017】
この発明の好ましい紙容器用包材の態様において、インキ層が、このインキ層と接着するアンカー剤層に含まれる成分と一部共通の成分を含む。
【0018】
この発明を応用できる紙容器は、紙基材層、アンカー剤塗布層、接着剤層、金属蒸着層、透明ポリエステルフィルム層、コロナ放電処理層及び、アンカー剤塗布層の各構成層が上記の順序で積層されてからなる中間包材と、
中間包材の外側表面に設けられた印刷によるインキ層と、
インキ層の外側表面に形成されたシール性を有する外側樹脂層と
中間包材の内側に設けられた内側シール性樹脂層を少なくとも含む、紙容器用包材から形成されたものである。
【0019】
【作用】
上記構成を有するこの発明による紙容器用包材では、以下のように作用・動作する。
この発明において、紙容器用中間包材は、紙基材層、好ましい態様において積層されているアンカー剤塗布層、接着剤層、金属蒸着層、透明ポリエステルフィルム層、コロナ放電処理層及び、アンカー剤塗布層の各構成層が上記の順序で積層されてからなる。好ましい態様のアンカー剤塗布層が紙基材層表面の接着性を改善し、その改善された接着性により接着剤による金属蒸着層との接着性を更に改善する。透明性及び種々の機械特性に優れたポリエステルフィルムを用いているので、ポリエステルフィルムの一方表面に蒸着されている金属蒸着による金属様光沢、輝き、色彩などの金属様外観を紙容器外観に付与する。
【0020】
ポリエステルフィルム層の表面に設けられたコロナ放電処理層がポリエステルフィルムに接着性を改善させ、そのコロナ放電処理層にアンカー剤塗布層が設けられているので、ポリエステルフィルムの接着性が維持・保持され、紙容器用中間包材から包材への製造を連続して若しくは時間を置かず実施する必要が無く、製造を異なる場所で若しくは紙容器用中間包材を一時保管することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明をいかに実施するかを示す。
この発明に用いられる好ましい態様の紙容器用中間包材は、紙基材層、アンカー剤塗布層、接着剤層、金属蒸着層、ポリエステルフィルム層、コロナ放電処理層及び、アンカー剤塗布層の各構成層が上記の順序で積層されてからなる。
この発明において用いることができる紙基材としては、通常、クラフトパルプから作られ、優れた強度と低吸水性が求められる。その種類として、晒紙(FBL)、未晒紙(UBL)、晒と未晒との抄き合わせ紙(DUPLEX)、クレーコート紙及び多層抄き合わせ紙(MB)などがあり、本願発明においていずれでもよい。
【0022】
この発明において用いることができるアンカー剤塗布層は、ポリエチレンイミン、ポリブタジエン、アルキルチタネート、ポリウレタンなどのアンカー剤を用いグラビア印刷法、ロールコーターなどにより形成するものである。
【0023】
この発明において用いることができる接着剤層は、例えば、押出しラミネート加工法により金属と接着性を有するエチレンメタクリル酸コポリマー(EMAA)やアイオノマー(IO)などの合成樹脂を用いて、これらの製膜層を接着層として積層したものである。その層の厚さは、10〜50μ程度の接着剤層を利用するのが好適であり、好ましくは、接着剤層は、層厚10μ〜18μのエチレンメタクリル酸共重合体である。
【0024】
この発明において用いることができるポリエステルフィルム層は、層厚8μ〜30μ、好ましくは、層厚8μ〜16μを有する。この発明において、金属光沢を容器外側から可視できるようにポリエステルフィルムは透明である。この発明の好ましい態様において、金属蒸着層及びポリエステルフィルム層樹脂層は、ポリエステルフィルムに金属、より好ましくは、アルミニウムが蒸着されたものである。金属蒸着の方法及び蒸着層の厚みなどは、種々の方法により行うことができる。
【0025】
この発明による紙容器用包材は、上述の中間包材と、中間包材の外側表面に設けられた印刷によりインキ層と、インキ層の外側表面に形成されたシール性を有する外側樹脂層とを少なくとも含む。インキは、フレキソ印刷用水性若しくは油性のインキ、グラビア印刷用の油性インキ、オフセット印刷用の硬化性インキなどがあり、この発明の好ましい紙容器用包材の態様において、インキ層が、このインキ層と接着するアンカー剤層に含まれる成分と一部共通の成分(例えば、イミン系など)を含む。
【0026】
この発明の紙容器用包材の態様において、前記中間包材の内側表面に塗布された内側樹脂層を含む。この樹脂層は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂であり、従来から最内層に用いられていた低密度ポリエチレン(LDPE)の他に、内容物に対する耐性(耐油性、耐酸性、耐浸透性など)に優れた線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレンやポリエチレンを含む共押出しフィルムなどである。
【0027】
この発明の好ましい紙容器用包材の態様において、前記中間包材と内側樹脂層との間、若しくは、内側樹脂層の内側表面にバリア層を有する。バリア層としては、アルミ箔、無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH層)、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる。ここで、バリヤー層としての無機酸化物の蒸着フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等の厚さ10〜30μ程度の熱可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機酸化物による厚さ100〜5000Å好ましくは200〜1000Å程度の薄膜層を、真空蒸着,スパッタリング,化学蒸着、プラズマ化学蒸着(PCVD)等によって形成したものが利用される。
【0028】
この発明を応用できる紙容器は、上述の中間包材と、中間包材の外側表面に設けられた印刷によりインキ層と、インキ層の外側表面に形成されたシール性を有する外側樹脂層と、中間包材の内側に設けられた内側シール性樹脂層とを少なくとも含む、紙容器用包材から形成されたものである。
この発明の実施する液体食品充填分野では、連続した紙製包材を長手方向にチューブ状に成形し、チューブ状包材内に果汁、茶、液体乳製品などの被充填物を充填し、チューブ状包材の横断方向に所定間隔毎に横線シールを施しかつ横線シール部に沿って包材を切断して得られたブリック形状の紙製包装容器及び、紙製包材を所定の形状に裁断し、容器縦方向にシールしたブランクスを得、ブランクスの底をシールした後に上部開口から液体製品の被充填物を充填し、上部をシールして得られたゲーブルトップ状(屋根型)の紙製包装容器などである。
【0029】
次いで、この発明に用いられる紙容器用中間包材の製造法を説明する。
この製造方法は、次の工程を含む。
(a)原紙ロールから紙基材を引き出し、紙基材層の外側表面にアンカー剤を塗布してアンカー剤塗布層を形成する工程、(b)金属蒸着層及びポリエステルフィルム層樹脂層からなる金属蒸着ポリエステルフィルムのロールから該フィルムを引き出し、金属蒸着層面とアンカー剤塗布面とを、接着剤により積層する工程、(c)得られた積層体のポリエステルフィルム層の表面にコロナ放電処理を施してコロナ放電処理層を形成する工程、及び(d)コロナ放電処理層の表面にアンカー材を塗布してアンカー剤塗布層を形成する工程。
【0030】
上記層を形成する方法としては、例えばドライラミネーション法、ウエットラミネーション法、ホットラミネーション法、押出ラミネーション法及び共押出ラミネーション法などがあり、これらはその特徴に応じて適用される。樹脂層や接着層を形成する場合は、コスト面で有利な押出ラミネーション法やサンドイッチ押出ラミネーション法を用いる。上述したように、樹脂層や接着層としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂、アイオノマー樹脂などが一般に用いられ、コストの点からポリオレフィン系樹脂がよい。この発明の好ましい紙容器用中間包材の製造法の態様において、押出機から供給された接着剤により、金属蒸着層面とアンカー剤塗布面とを積層する。
【0031】
【実施例】
この発明を以下の実施例により具体的に説明する。
実施例1
厚さ12μのPETフィルムの片面に金属アルミニウムが蒸着されたアルミ蒸着PETフィルムのロールと、例えば、坪量320〜400g/m2 紙基材のロールを準備する。紙基材のロールから紙基材を引き出し、紙基材の外側表面にアンカー剤を塗布してラミネート・ステーションに繰り出す。
他方、アルミ蒸着PETフィルムのロールも同じラミネート・ステーションに紙基材と反対方向から搬送する。このラミネート・ステーションにて、紙基材のアンカー剤塗布面とアルミ蒸着PETフィルムの蒸着面とを対向させ、それらの間に、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)により積層する。このEMAAの層厚15μである。この工程により、積層構成:紙基材/アンカー剤塗布層/EMAA/アルミ蒸着層/PETフィルム層の積層体が得られる。
【0032】
引き続いて、PETフィルムの外側表面にコロナ放電処理を行い、その後、コロナ放電処理面にアンカー剤を塗布して巻取り機で巻き取り、中間包材を得る。その結果、積層構成:紙基材/アンカー剤塗布層/EMAA/アルミ蒸着層/PETフィルム層/コロナ放電処理層/アンカー剤塗布層の中間包材積層体が得られる。
【0033】
中間包材のロールを印刷機へ搬送し、PETフィルム層外側のアンカー剤塗布層の表面に、文字と絵柄をオフセット印刷法で印刷し、所定の箇所にストロー若しくはスパウト用の穴を開け、更に最終の紙容器形状形成用の折れ線(クリース)を設ける。印刷を終了した包材は、紙基材/アンカー剤塗布層/EMAA/アルミ蒸着層/PETフィルム層/コロナ放電処理層/アンカー剤塗布層/インキ層の層構成を有する。
【0034】
印刷を終了した積層体は、再度ロール状に巻かれ、ラミネーターに送られる。ラミネーターにおいて、押し出し機に供給された低密度ポリエチレンが高温でTダイから押し出され、インキ層の外側表面に低密度ポリエチレン最外層が積層され、また、紙基材の内側には、この押出しラミネート加工法で低密度ポリエチレン層によりのアルミニウム箔を積層し、更に、そのアルミニウム箔の内側表面に2層の低密度ポリエチレン最内層を製膜する。得られた包材は、低密度ポリエチレン最内層/低密度ポリエチレン層/アルミニウム箔/低密度ポリエチレン層/紙基材/アンカー剤塗布層/EMAA/アルミ蒸着層/PETフィルム層/コロナ放電処理層/アンカー剤塗布層/インキ層/低密度ポリエチレン最外層の層構成を有する。上述のように、製造された包材は、ロール状に巻かれ、スリータへ送られ、スリット幅、スリット位置が確認され規定の長さに巻き取られ、保管される。
【0035】
得られた包材は、折目線が付けられた包材であり、この包材を長手方向の縦線シールによりチューブ状に成形し、チューブ状に成形された包材内に被充填物を充填し、チューブ状包材の横断方向に横線シールを施し、先ず、クッション形若しくは枕状の一次形状に成形し、包材が帯状の場合は一定間隔に個々に切断し、折目線に沿って折畳んでブリック状(平行6面体)最終形状に成形される。
【0036】
実施例2
紙基材の外側表面にアンカー剤を塗布することなく、紙基材をラミネート・ステーションに繰り出すこと以外、実施例1と同様に、包材を製造した。
得られた包材は、実施例1と同様に優れた効果を奏した。
【0037】
実施例3
アルミニウム箔の内側表面に低密度ポリエチレン最内層を製膜する際に、アルミ箔と最内層との間に、アイオノマー(IO)の接着剤層を積層すること以外、実施例1と同様に、包材を製造した。
得られた包材は、実施例1と同様に優れた効果を奏した。
【0038】
【発明の効果】
上記実施例に実証されるこの発明により、以下の効果を奏する。
(a)高価な印刷インキ材料を用いないので、廉価に包材及び紙容器を製造することができる。
(b)透明性及び種々の機械特性に優れたポリエステルフィルムを用いているので、ポリエステルフィルムの一方表面に蒸着されている金属蒸着による金属様光沢、輝き、色彩などの金属様外観を紙容器外観に付与することができる。
【0039】
(c)ポリエステルフィルム層の表面に設けられたコロナ放電処理層がポリエステルフィルムに接着性を改善させ、そのコロナ放電処理層にアンカー剤塗布層が設けられているので、ポリエステルフィルムの接着性が維持・保持され、紙容器用中間包材から包材への製造を連続して若しくは時間を置かず実施する必要が無く、製造を異なる場所で若しくは紙容器用中間包材を一時保管することができる。
【0040】
(d)金属蒸着面と紙基材との間の接着性及び、プラスチックフィルム面とインキ層との間の接着性が優れ、製造工程中に若しくは流通過程で包材や紙容器に界面間の剥離を無くすることができる。
(e)好ましい態様において積層されるアンカー剤塗布層が紙基材層表面の接着性を改善し、その改善された接着性により接着剤による金属蒸着層との接着性を更に改善する。
【0041】
(e) この発明の好ましい態様において、インキ層が、このインキ層と接着するアンカー剤層に含まれる成分と一部共通の成分(例えば、イミン系など)を含むので、更に、アンカー剤塗布層と印刷インキ層との接着性が改善される。
Claims (2)
- 紙基材層、アンカー剤塗布層、接着剤層、金属蒸着層、透明ポリエステルフィルム層、コロナ放電処理層及び、アンカー剤塗布層の各構成層が上記の順序で積層されてからなる中間包材と、
中間包材の外側表面に設けられた印刷によるインキ層と、
インキ層の外側表面に形成されたシール性を有する外側樹脂層とを少なくとも含み、
上記中間包材の内側表面に塗布された内側樹脂層を含み、
上記中間包材と内側樹脂層との間、若しくは、内側樹脂層の内側表面にバリア層を有する紙容器用包材。 - バリア層が、アルミ箔、無機酸化物薄膜、エチレンビニルアルコール共重合体層、ナイロン層、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムから選ばれた少なくとも1つからなる請求項1による紙容器用包材。
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