JP4154077B2 - 密閉容器のエアリーク検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉容器のエアリーク検出方法、特に容易な構造で密閉容器のエアリークの有無を検出することのできる密閉容器のエアリーク検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から内部に空室を残して密閉される容器が各種の産業分野において用いられている。例えばマイクロ電子部品であるシールリレーは、プラスチック容器内に可動接点と励磁コイルとが収納され、この容器をシールすることによって密封された小型小電力リレー素子を得ることができる。この様なシールリレーは、容器内で密閉された空気あるいは不活性ガスがリレーの可動部やその他の内部部品を安定した状態に保つと共に、当該内部部品が塵埃等の影響を受けないことから長期間に渡ってマイクロ電子部品の安定した作動特性を保つことが可能になる。もちろん、密封容器は前述したようなマイクロ電子部品ばかりでなく、医療用、食品用、その他広範囲の分野に適用可能であり、同様に密閉容器内の物体の安定化や保護を行うことができる。
【0003】
この様な密封容器は、製造時におけるシール不良、容器自体の破損や通孔その他の存在によって完全な密封状態を保つことができない場合がある。この様な密閉状態が害された密閉容器は、エアリークを起こしているものとして不良品として確実に除去されなければならない。この判別を行うためにエアリーク検出方法が幾つか提案されている。
【0004】
以前は、密封容器をフロン液等に浸漬した状態で加温あるいは減圧をおこない、この時にフロン液内に生じる気泡を検出してリークの有無が判定されていたが、環境保護の観点からフロン液の使用が禁止された今日では、他の方法によるエアリーク検出が要望されている。例えば、差圧式と称される検出方法では、圧力バランス検出器を挟んで接続された二つの密閉槽を準備し、一方の密閉槽に被測定密閉容器を収納し、他方の密閉槽にエアリークの無い基準密閉容器を収納する。この状態で、各密閉槽を減圧または加圧して同一の一定圧空間を形成する。もし、被測定密閉容器にリークが存在すれば、被測定密閉容器の内部空間が密閉槽の内部空間と同化することになり二つの密閉槽の圧力バランスが崩れる。この崩れを検出することによりリークの有無判定を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この様な従来の差圧方式の装置においては、密閉槽内の圧力を安定化させるために充分な平衡時間を必要とし、検査時間の短縮が計れないという問題があった。また、前記密閉槽の内圧を安定化させるためには、充分に大きな加圧源或いは減圧源が必要となり、装置が大型化し、またリーク検査のためのみに大きなエネルギーを必要とするという欠点があった。また、密閉槽内の圧力が安定した後、徐々にエアリークする非完全リーク、いわゆる小リーク、中リークに関しては、圧力バランスの崩れを検出できるが、完全リーク(大きな穴等により激しいリークを起こす大リーク)が存在する場合、加圧または減圧の開始時には既に被測定密閉容器の内部空間が密閉槽の内部空間と同化しているため、完全リークが正確に検出できない虞がある。
【0006】
本発明は上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、容易な構成で迅速かつ正確な完全リーク及び非完全リークの有無判定を行うことのできるエアリーク検出装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明は、被測定密閉容器(12)を収納可能な所定容積の密閉空間を形成可能な測定槽(14)と、基準容積(V1)を有する基準圧力室(28)と、減圧装置(16)と、測定槽(14)と基準圧力室(28)の選択的な連通を許容する切換バルブ(Va)と、基準圧力室(28)と減圧装置(16)の選択的な連通を許容する切換バルブ(Vb)と、測定槽(14)内の圧力を測定する圧力センサ(18)と、被測定密閉容器(12)のエアリークの有無を判定する判定部と、を含むエアリーク検出装置を用いた密閉容器のエアリーク検出方法において、測定槽(14)と基準圧力室(28)とを大気圧にするステップと、切換バルブ(Va)を閉じて測定槽(14)と基準圧力室(28)との連通を遮断し、切換バルブ(Vb)を開放して基準圧力室(28)と減圧装置(16)とを連通させて、減圧装置(16)により基準圧力室(28)を基準圧力状態まで減圧するステップと、切換バルブ(Vb)を閉じて基準圧力室(28)と減圧装置(16)との連通を遮断した後に、切換バルブ(Va)を開放して測定槽(14)と基準圧力室(28)とを連通させて、測定槽(14)の気体と基準圧力室(28)の気体とを混合させるステップと、混合した気体の槽内圧力値(Px)を圧力センサ(18)により測定するステップと、切換バルブ(Va)と切換バルブ(Vb)とを開放にして測定槽(14)と基準圧力室(28)と減圧装置(16)とを連通させて、減圧装置(16)により測定槽(14)を基準圧力状態まで減圧した後に切換バルブ(Va)を閉じるステップと、測定槽(14)内の基準圧力状態値(Pv)を圧力センサ(18)により測定するステップと、槽内圧力値(Px)と基準圧力状態値(Pv)とで規定される変動比を左辺とし、基準圧力室(28)の基準容積(V1)と、エアリークのない基準密閉容器を収納した場合の測定槽(14)の残余容積(V2)に基準容積(V1)を加えた総合容積とで規定される固定比を右辺とする式 Px/Pv=V1/(V1+V2) に基づいて判定部が被測定密閉容器(12)の完全エアリークを判定するステップと、を有することを特徴とする。
【0008】
ここで、前記測定槽と基準圧力室は、変形による容積変化を起こさない空間を有し、連通切換機構(例えば、切換バルブ)を介した測定槽と基準圧力室との連通は、極力短い経路により行われることが好ましい。なお、連通経路の容積は、測定槽または基準圧力室のいずれか一方に含まれるものとし、基準圧力室の圧力状態は測定槽の初期槽内圧力に対して減圧または加圧した状態とする。
【0009】
この構成によれば、被測定密閉容器にエアリークが存在する場合、当該被測定密閉容器の内部空間が測定槽の内部空間と同化し、実質的な内部容積が増加するため、測定槽と基準圧力室とが連通した後に測定槽の到達する圧力がエアリークが存在しない場合に対して上昇(基準圧力室を測定槽に対して減圧した場合)または下降(基準圧力室を測定槽に対して加圧した場合)する。この圧力変化に基づいてエアリークの有無を判定する。この時、測定準備のための測定槽内の圧力安定化を行う必要が無いので、測定槽と基準圧力室とを連通させる容易な構成で迅速な判定を行うことが可能になる。
【0011】
この構成によれば、エアリークが存在した場合、測定槽の残余容積が増加することになり、容積によって規定されるエアリークが存在しない場合の固定比に対して圧力で規定される変動比が変化する。従って、エアリークの有無を確実に検出することができる。この時、被測定密閉容器に完全エアリーク、いわゆる大リークがある場合でも、測定槽と基準圧力室との連通後の圧力変化に基づいて判定を行っているため完全エアリークを正確に検出することができる。
【0012】
上記のような目的を達成するために、本発明は、前記構成において、前記判定部は、前記測定槽と基準圧力室との連通から所定時間測定槽内圧力を測定し、その時の圧力変化量に基づいて被測定密閉容器の非完全エアリークを検出することを特徴とする。
【0013】
ここで、連通から所定時間とは、例えば、測定槽と基準圧力室との連通後、5〜6秒程度である。
【0014】
この構成によれば、徐々に被測定密閉容器内のエアがリークする非完全エアリークの場合でもそのリークによる圧力変化量を検出することが可能になり、非完全エアリーク、特に小リークを確実かつ容易に検出することができる。
【0015】
上記のような目的を達成するために、本発明は、前記構成において、前記判定部は、前記測定槽と基準圧力室との連通後、所定時間経過後の短時間に変化する測定槽内圧力の圧力変化量に基づいて被測定密閉容器の非完全エアリークを検出することを特徴とする。
【0016】
ここで、連通後所定時間経過後の短時間とは、例えば、測定槽と基準圧力室との連通後、0.3秒程度経過後の0.1秒間程度である。
【0017】
この構成によれば、非完全リークの中でも大リークと小リークの中間程度の中リークが発生する場合でも初期段階の圧力変化に基づく判断を行うのでエアリークの程度を含めて迅速に判定することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0019】
図1は本実施形態のエアリーク検出装置10の基本構成概念を説明する概略説明図である。エアリーク検出装置10は、被測定密閉容器、例えばマイクロ電子部品であるシールリレー(以下、ワークという)12を収納し検査を行う測定槽14と、当該測定槽14に連通切換機構として複数の切換バルブ(本実施形態では4個の切換バルブVa,Vb,Vc,Vd)を介して接続された減圧装置16と、前記測定槽14の近傍に配置され測定槽14内の槽内圧力を検出可能な圧力センサ18と、減圧装置16、圧力センサ18、各切換バルブVa,Vb,Vc,Vd等の制御及び検出値等に関する演算を行い所定の判定出力を行う判定部を含む制御部20等で構成されている。
【0020】
前記測定槽14は、例えば、ヒンジ等で接続された上部筐体14aと下部筐体14bで構成された開閉自在なケースで、上部筐体14aと下部筐体14bを接合した状態(閉状態)でほぼ中央部にワーク12を収納する測定室22を形成する。この測定室22の周囲には、閉状態における当該測定室22の気密を確保するために、気密シール部材として例えばOリング24が配置される。従って、上部筐体14aと下部筐体14bとにより、所定容積の実質的密閉空間を有する測定室22を形成することが可能になる。なお、測定室22は圧力変化等によって、内壁面が変形したりしないように、上部筐体14aと下部筐体14b全体または内壁面が金属や硬質樹脂等で形成されている。
【0021】
一方、前記減圧装置16は、真空ポンプ16aとレギュレータ16bを有する減圧タンク16cで構成され、減圧タンク16c内を常に所定の圧力に維持できるように成っている。また、切換バルブVa,Vb,Vdは、測定槽14と減圧装置16とを連通接続する流路26を選択的に開閉を行っている。特に、切換バルブVaと切換バルブVbとの間に形成される空間は、前記測定槽14に対して、異なる圧力状態を形成可能な基準圧力室28を規定している。また、切換バルブVcは、大気開放用の弁であり、流路26及び測定槽14の測定室22の圧力を大気開放する場合に開かれる。
【0022】
本実施形態の特徴的事項は、測定槽14と当該測定槽14と内部圧力の異なる基準圧力室28とを選択的に連通させることにより、測定槽14内部の圧力を変化させて、その時の圧力変化状態に応じて、測定槽14に収納したワーク12のエアリークの有無を判定するところである。すなわち、ワーク12の密閉の完全または非完全によって、ワーク12の内部空間12aが測定槽14の残余空間22a(ワーク12の体積を除いた測定槽14の内部空間)と独立または同化する。その結果、測定槽14の実質的残余空間(残余容積)が変動し、測定槽14と基準圧力室28との連通時の到達圧力が変動する。この変動に基づいてエアリークの有無判定を行う。なお、図1において、測定室22にワーク12を配置した場合に、測定室22の残余空間22aが比較的大きく描かれているが、実際は、測定室22の容積はワーク12の体積より僅かに大きいだけで、ワーク12の内部空間12aの同化による測定槽14内の空間の変動量が顕著に現れるようになっている。例えば、ワーク12の内部空間12aが0.1ccの場合、測定室22の残余空間22aを1.5ccに設定し、この時の基準圧力室28の容量を、例えば、0.8ccに設定する。
【0023】
図2に示す切換バルブVa,Vb,Vc,Vdの動作テーブル表及び、図3に示す測定槽14の測定室22の圧力変化図を用い、図1のエアリーク検出装置10の動作を説明する。なお、本実施形態では大気圧は一定であるとする。
【0024】
まず、判定準備として、測定槽14の測定室22に判定対象のワーク12を投入する。この時、制御部20は、切換バルブVa,Vbのみ開く(タイミングT1)。従って、測定槽14と切換バルブVa,Vbで規定される基準圧力室28は連通する。続いて、測定槽14の上部筐体14aと下部筐体14bを密着させ(蓋閉め動作)、測定槽14を実質的密閉状態にする。この蓋閉め動作により測定室22を含む空間の内部圧力は上昇してしまうので、制御部20は、切換バルブVa,Vbに続いて、切換バルブVcを開放し、測定室22及び基準圧力室28の圧力を大気圧(P0=1013×102Pa)にする(タイミングT2)。次に、切換バルブVa,Vcを閉じ、切換バルブVdを開放する(タイミングT3)。この操作により、基準圧力室28を含む空間が減圧装置16に接続され、減圧装置16で制御される。この時、減圧装置16では、例えば、PV=0.4kgf/cm2(392×102Pa)に減圧する。この状態で、切換バルブVb,Vdを閉じる。すなわち、全ての切換バルブを閉じて、基準圧力状態値P1(大気圧から392×102Pa減圧した負圧状態)の所定容積(0.8cc)を有する基準圧力室28を形成し、制御部20は測定準備を完了する(タイミングT4)。
【0025】
制御部20に測定開始信号が与えられると、制御部20は切換バルブVaのみを開放し(タイミングT5)、測定槽14(測定室22)と基準圧力室28とを連通させ、測定槽14(測定室22)の内部圧力を変化(減圧)させる。
【0026】
制御部20は、切換バルブVaのみを開放した状態で圧力センサ18を制御して、経過時間B(切換バルブVaの開放後0.3秒経過)と経過時間C(切換バルブVaの開放後0.4秒経過)時点の測定室22の圧力(例えばPXa,PXb)を測定する(図3参照)。続いて、制御部20は、切換バルブVa,Vb,Vdを所定時間(例えば、経過時間C−D間;0.4秒)開放し、測定室22を基準圧力室28の当初の基準圧力状態値P1まで減圧し(タイミングT6)、切換バルブVaを閉じて(タイミングT7)、所定時間(例えば、3秒)経過後、測定室22の圧力(例えばPXd)を測定する。この時、ワーク12にエアリークが存在しない場合、測定室22の圧力センサ18の測定値はPXd=PVとなる。さらに、制御部20は、PXd測定後、所定時間(例えば、2秒)の測定室22の圧力(例えば、PXc)を測定し、エアリーク判定のための圧力測定を終了する。
【0027】
続いて、制御部20は、エアリーク判定処理を開始する。ところで、測定槽14の測定室22と基準圧力室28との間にはボイルシャルルの法則により以下のような関係が成り立つ。
【0028】
【数1】
この時、P1=P0−PV,P2=P0−PXであるから、式1を整理すると、
【数2】
となる。なお、測定室22と基準圧力室28の接続時に気体温度が変化するが、所定時間後には安定し変化しないものとする。
【0029】
従って、経過時間Cで測定された測定室22の圧力PX(PXa)と基準圧力室28の基準圧力状態値PV(PXd)とは、基準圧力室の基準容積V1と、当該基準容積V1にワーク12を収納した場合の測定槽14の残余容積V2を加えた総合容積で規定される固定値と関連付けることができる。ワーク12にエアリークが存在しない場合、すなわちワーク12が完全に密閉された『良品』である場合、基準圧力室の基準圧力状態値PVと、基準圧力室28と測定槽14を連通させた後に測定される測定槽14の槽内圧力値PX(PXa)で規定される値は、エアリークが存在しない場合の測定槽14の容積V1と基準圧力室28の容積V2とで規定される値と一致することになる。例えば、V1=0.8cc、V2=1.5ccの場合、PX/PVの値がV1/(V1+V2)=0.8/2.3=0.3478になる。一方、ワーク12が完全にリークした『完全リーク品(大リーク)』である場合、V1/(V1+V2)=0.8/2.4=0.3333になる。従って、エアリークのない良品を収納した場合の、測定槽14と基準圧力室28の容積で規定される固定比V1/(V1+V2)を判定基準として、それに対応する基準圧力室の基準圧力状態値PV(PXd)と測定槽14と連通させた後に測定される測定槽14の槽内圧力値PX(PXa)とによる変動比を算出することにより『良品』か『完全リーク品』かを判定することができる。なお、厳密な判定を行うためには、判定値として、V1/(V1+V2)=0.3478の値を用いることが好ましいが、測定誤差を考慮して、良品と判定する判定値を例えば、0.3400に取っておけば、実用的な大リークの判定を良好に行うことができる。なお、PV,PXはほぼ同時期に測定するので、測定時の大気圧は、ほぼ一定であると見なすことができるので、判定は良好に行うことができる。
【0030】
図3には、測定槽14に良品のワーク12を収納して測定した場合の圧力変化(図中実線A)と完全にエアリーク(大リーク)を起こしているワーク12を測定槽14に収納して測定を行った場合の圧力変化(図中破線B)を示している。図から、大リークを起こしている場合には、測定槽14内の実質的な容積が増加するため減圧率が低下していることがわかる。なお、図3において、経過時間A−C間で一時的に圧力が低下した後再び上昇しているのは、空気を急激に減圧すると空気が急冷され(断熱膨張)、この時、急冷された空気は回りの熱を奪って常温に戻る。この温度変化が圧力変化を引き起こす。その結果上述のような一時的な圧力低下が発生する。なお、本実施形態においては、大リークを起こしている場合、経過時間C後に測定槽14内が基準圧力室28の初期圧力に減圧されるので、圧力変化は、良品と同じになっている。
【0031】
このように、測定槽14と基準圧力室28の容積で規定される固定比と測定槽14と基準圧力室28とを連通させた後に測定される測定槽14内圧力と被測定密閉容器を収納した測定槽を基準圧力室の基準圧力状態値にした後所定時間経過後の測定槽内圧力とで規定される変動比とを比較することにより、迅速かつ正確に大リークの有無判定を行うことができる。
【0032】
続いて、制御部20は、極僅かずつワーク12内のエアが漏れる非完全リークすなわち小リークの有無を検出する。小リークの場合、リーク量が極僅かであるため、測定槽14と基準圧力室28を連通させて、測定室22の圧力を変化させても、連通直後の圧力変化は、良品と同じ変化を示す。そのため、制御部20は、タイミングT7で切換バルブVaを閉じて、所定時間(例えば、3秒;経過時間E)経過後に測定した測定室22の圧力(PXd)と、PXd測定後、所定時間(例えば、2秒;経過時間F)の測定室22の圧力(PXc)を用いて、密閉された測定槽14内部の所定時間後の圧力変化量を測定する。小リークが発生している場合、測定槽14の内部圧力は、エアリークによって徐々に増加していくので、良品の場合と、その変化率は異なる(小リーク時の圧力変化を図3中三点鎖線Cで示す)。測定槽14の内部圧力を減圧してから所定時間後の圧力変化(開花時間E−F)を測定し良品の場合の圧力変化と比較することにより、小リークが発生している場合でも適切なリーク判定を行うことができる。なお、図3中の経過時間C−Fで測定槽14内の圧力が一度急激に低下した後徐々に上昇している。これも前述した断熱膨張によるもので、良品のワーク12の場合も僅かな圧力変化を起こしている。小リークが存在する場合には、その変化率がエアリーク分大きくなる。
【0033】
さらに、ワーク12のエアリークの中には、前述した大リークと小リークの中間程度のエアリーク、いわゆる中リークが発生する場合がある。この場合、図3中に一点鎖線Dで示すように、中リークは、例えば図3中の経過時間D−Eまでに完了してしまうものである。その結果、小リークを判定する経過時間E−F間では、断熱膨張による圧力変化のみ、すなわち良品(図3中実線A)と同じ圧力変化を示してしまい、適切なリーク判定を行うことができなくなる。一方、図3に示すように、大リークを判定する経過時間C,EにおけるPX/PVの値は、共に増加してしまうので、V1/(V1+V2)で規定する固定比(容積比)に対する変動比(圧力比)による判定は行うことができない(良品と判断する可能性がある)。そこで、中リークを判定するためには、測定槽14と基準圧力室28とを連通させた直後(経過時間B−C;例えば、0.1s)の圧力変化に注目する。図3に示すように、中リークを起こしている場合、経過時間B−C間でもエアリークにより測定槽14の内部圧力が良品の場合より上昇する。この短時間における圧力変化率を良品の場合の圧力変化率と比較することにより中リークの存在判定を行う。
【0034】
以上説明したように、測定槽14に対して、所定の基準容積と基準圧力状態値とを有する基準測定室28を選択的に接続して測定槽14の圧力変化を観察することにより、制御部20は大リーク、中リーク、小リークといった全てのエアリークを識別自在に確実に判定することが可能であり、その結果を例えば、『良品』、『大リーク』、『中リーク』、『小リーク』のように出力する。この時、測定槽14と基準圧力室28との接続を行い圧力変化を測定するのみなので、容易な構成で迅速かつ正確な完全リーク及び非完全リークの有無判定を行うことができる。
【0035】
なお、本実施形態では、基準圧力室28を減圧する例を説明したが、基準圧力室28を加圧状態にして測定槽14の槽内圧力を変化させても同様な判定を行うことができる。また、本実施形態では測定槽14を大気圧としたが、基準圧力室28と異なる圧力状態であれば、減圧状態でも加圧状態でも本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、被測定密閉容器にエアリークが存在する場合、当該被測定密閉容器の内部空間が測定槽の内部空間と同化し、実質的な内部容積が増加するため、測定槽と基準圧力室とが連通した後に測定槽の到達する圧力がエアリークが存在しない場合に対して上昇(基準圧力室を測定槽に対して減圧した場合)または下降(基準圧力室を測定槽に対して加圧した場合)する。この圧力変化に基づいてエアリークの有無を正確に判定する事が可能になる。この時、測定準備のための測定槽内の圧力安定化を行う必要が無いので、測定槽と基準圧力室とを連通させる容易な構成で迅速な判定を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るエアリーク検出装置の構成概念を説明する説明図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るエアリーク検出装置の切換バルブの動作タイミングを示すタイミング説明図である。
【図3】 本発明の実施形態に係るエアリーク検出装置を使用したときの各エアリークの発生時の圧力変化を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 エアリーク検出装置、12 ワーク、12a 内部空間、14 測定槽、14a 上部筐体、14b 下部筐体、16 減圧装置、18 圧力センサ、20 制御部、22 測定室、22a 残余空間、24 Oリング、26 流路、28 基準圧力室、Va,Vb,Vc,Vd 切換バルブ。
Claims (3)
- 被測定密閉容器(12)を収納可能な所定容積の密閉空間を形成可能な測定槽(14)と、
基準容積(V1)を有する基準圧力室(28)と、
減圧装置(16)と、
測定槽(14)と基準圧力室(28)の選択的な連通を許容する切換バルブ(Va)と、
基準圧力室(28)と減圧装置(16)の選択的な連通を許容する切換バルブ(Vb)と、
測定槽(14)内の圧力を測定する圧力センサ(18)と、
被測定密閉容器(12)のエアリークの有無を判定する判定部と、
を含むエアリーク検出装置を用いた密閉容器のエアリーク検出方法において、
測定槽(14)と基準圧力室(28)とを大気圧にするステップと、
切換バルブ(Va)を閉じて測定槽(14)と基準圧力室(28)との連通を遮断し、切換バルブ(Vb)を開放して基準圧力室(28)と減圧装置(16)とを連通させて、減圧装置(16)により基準圧力室(28)を基準圧力状態まで減圧するステップと、
切換バルブ(Vb)を閉じて基準圧力室(28)と減圧装置(16)との連通を遮断した後に、切換バルブ(Va)を開放して測定槽(14)と基準圧力室(28)とを連通させて、測定槽(14)の気体と基準圧力室(28)の気体とを混合させるステップと、
混合した気体の槽内圧力値(Px)を圧力センサ(18)により測定するステップと、
切換バルブ(Va)と切換バルブ(Vb)とを開放にして測定槽(14)と基準圧力室(28)と減圧装置(16)とを連通させて、減圧装置(16)により測定槽(14)を基準圧力状態まで減圧した後に切換バルブ(Va)を閉じるステップと、
測定槽(14)内の基準圧力状態値(Pv)を圧力センサ(18)により測定するステップと、
槽内圧力値(Px)と基準圧力状態値(Pv)とで規定される変動比を左辺とし、基準圧力室(28)の基準容積(V1)と、エアリークのない基準密閉容器を収納した場合の測定槽(14)の残余容積(V2)に基準容積(V1)を加えた総合容積とで規定される固定比を右辺とする式 Px/Pv=V1/(V1+V2) に基づいて判定部が被測定密閉容器(12)の完全エアリークを判定するステップと、
を有することを特徴とする密閉容器のエアリーク検出方法。 - 請求項1記載の密閉容器のエアリーク検出方法において、
判定部は、測定槽(14)と基準圧力室(28)との連通から所定時間測定槽内圧力を測定し、その圧力変化量に基づいて被測定密閉容器(12)のエアリークであって、完全エアリークより漏れが小さいエアリークを検出することを特徴とする密閉容器のエアリーク検出方法。 - 請求項1記載の検出方法において、
判定部は、測定槽(14)と基準圧力室(28)との連通後、所定時間経過後の短時間に変化する測定槽内圧力の圧力変化量に基づいて被測定密閉容器(12)のエアリークであって、完全エアリークより漏れが小さいエアリークを検出することを特徴とする密閉容器のエアリーク検出方法。
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