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JP4153560B2 - アレルギー性喘息の治療法 - Google Patents

アレルギー性喘息の治療法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は抗IgE抗体を含むIgE拮抗剤を用いたアレルギ−性喘息の治療法に関する。
発明の背景
喘息は三つの構成要素、気管の炎症;可逆的な気管の閉塞;過敏反応性ともいう増大した刺激反応性によって特徴付けられている。気流に対する閉塞は、ベースライン肺活量測定との比較によって得られる一秒当たりの無理に吐き出す値(FEV1)の減少によって測定される。気管の過敏反応性は非常に低濃度のヒスタミンまたはメタコリンに応じたFEV1の減少によって認識される。過敏反応性はアレルゲンに気管をさらすことによって悪化するであろう。
自分が感受性であるエーロゾル化したアレルゲンを吸入するアレルギー性喘息に罹患している人々は、FEV1によって測定されるような即時の「早期喘息反応」(EAR)およびしばしば遅れた「遅発型喘息反応」(LAR)を生じている(Cockcroft等,Clin.Allergy 7:503-13(1977);Hargreave等,J.Allergy Clin.Immunol.83:525-7(1989))。EARはマスト細胞結合IgEと抗原のクロスリンクによって誘発されたマスト細胞脱顆粒に起因する。マスト細胞から放出される前もって決められたメディエーター(ヒスタミン及びトリプターゼのような)および新たに形成された脂質メディエーター(プロスタグランジンおよびリューコトリエンのような)は、気管支収縮、粘液過分泌および血管透過性における変化を引き起こす(Fick等,J.Appl.Phys.63:1147-55(1987))。EAR回復は30-60分以内に生じる。LARは粘膜の好酸球および好中球の浸透、気管支血管透過性のより長期的変化および非特異的刺激に対する増大した気管支の反応性によって特徴付けられるより著しい気管の炎症と関連している(Hargreave等,上記参照;Fick等,上記参照;Diaz等,Am.Rev.Respir.Dis.139:1383-9(1989);Fahy等,J.Allergy Clin.Immunol.93:1031-9(1994))。LARとEARの間の病理生理学的関係は不明瞭なままであるが、LAR気管変化はEARの間に放出されるマスト細胞メディエーター(サイトカインを含む)によって引き起こされるであろう。これらのマスト細胞メディエーターの活性は気管粘膜への炎症細胞の化学誘因および気管粘膜における血管透過性のより長期的な変化の誘導を含む(Fick等,Am.Rev.Respir.Dis.135:1204-9(1987))。
IgEはそのLARでの役割は不明瞭であるが、アレルギー性喘息に罹患している人々において吸入されたアレルゲンに対するEARでの中枢のエフェクター抗体であると考えられている。慢性アレルギー性喘息は四季を通じてのアレルゲン(すなわちイエチリダニ、イヌの鱗屑およびネコの毛)に継続的にさらされることに応じた気管マスト細胞の継続的な脱顆粒に起因するであろう。この仮説は空気アレルゲンに環境的にされされることを減少させた患者における、喘息症状および気管支の過敏反応性の減少を証明する研究によって支持される(Platts-Mills等,Lancet ii:675-8(1982);Murray等,Pediatrics 71:418-22(1983))。
気管過敏反応性反応はアレルギー性喘息に罹患した患者をアレルゲンエキスの溶液を噴霧したものにさらすことによって研究室で誘発し得、その溶液の濃度はメタコリンに対する気管過敏反応性および同じアレルゲンに対するスキンテスト反応性によって決定され得る。この方法は実験的エーロゾル化アレルゲンチャレンジまたは気管支刺激として知られている。気管支刺激は抗喘息薬物療法の研究に対する有用で適切なモデルである(Cockcroft等,J.Allergy Clin.Immunol.79:734-40(1987);Cresciolli等,Ann.Allergy 66:245-51(1991);Ward等,Am.Rev.Respir.Dis.147:518-23(1993))。例えば、ベータ作用剤はアレルゲンに対するEARを阻害するがLARは阻害しないことが知られており、またステロイドを吸入することによる単一の投与はLARを阻害するがEARは阻害しないことが知られている(Cockcroft等,J.Allergy Clin.Immunol.79:734-40(1987))。テオフィリンおよびジソディウムクロモグリケートはアレルゲンに対するEARおよびLAR応答の両方を和らげる(Cresciolli等,上記参照;Ward等,上記参照)。喘息の治療技術において証明された効力を持つほとんどの薬剤が、気管支の刺激のために吸入により投与された抗原に対する気管応答を和らげることが示されている。もし気管マスト細胞結合IgEが吸入されたアレルゲンに対する気管応答において中枢のものであるならば、循環しているIgEおよびマスト細胞結合IgEを減少および除去することは吸入した空気アレルゲンに対するEARを、そしてあるいはLARをも有意に弱化するという結果になるであろう。
アレルギーに対する治療として抗IgE抗体を用いるという概念は、科学的文献において広く開示されている。いくつかの代表的な例として以下のようなものがある。BaniyashとEshhar(European Journal of Immunology 14:799-807(1984))は、抗原を用いたチャレンジの前に皮内に抗IgEモノクローナル抗体を注射すると、受動的な皮膚の過敏症反応を特異的にブロックし得ることを示した。U.S.4,714,759はIgEに対する特異的な抗体を用いたアレルギーの治療のための生産物および方法を開示している。そしてRupとKahn(International Archives Allergy and Applied Immunology,89:387-393(1989)はマスト細胞-IgE感作をブロックするモノクローナル抗体を用いたアレルギー反応の発達の予防法を議論している。
好塩基球上の受容体に対するIgEの結合をブロックし、受容体に結合したIgEに対しては結合せず、それゆえヒスタミン放出を防止する抗IgE抗体が、例えばRupとKahn(上記参照)、Baniyash等(Molecular Immunology 25:705-711,1988)、Hook等(Federation of American Societies for Experimental Biology,71st Annual Meeting,要旨集 #6008,1987)によって開示されている。
受容体、抗IgE抗体、結合因子またはそれらの断片の形をとったIgE拮抗剤が本分野で開示されている。例えばU.S.4,962,035はマスト細胞IgE受容体のアルファサブユニットまたはそれらのIgE結合断片をコードするDNAを開示している。Hook等(Federation Proceedings Vol.40,No.3,要旨集 #4177)はモノクローナル抗体を開示しているが、それの第一のタイプは抗イディオタイプであり、第二のタイプは共通のIgE抗原決定基に結合し、第三のタイプはIgEが好塩基球表面にあるときは隠されている抗原決定基に向けられている。
U.S.4,940,782はフリーIgEに反応しそれゆえマスト細胞へのIgEの結合を阻害し、IgEがB細胞FcE受容体に結合しているときはIgEと反応するがマスト細胞FcE受容体と結合しているときはIgEと結合せず、B細胞受容体に対するIgEの結合をブロックしないモノクローナル抗体を開示している。
U.S.4,946,788は精製したIgE結合因子とそれらの断片、およびIgE結合因子とIgEに対するリンパ球細胞受容体に反応するモノクローナル抗体とそれらの誘導体を開示している。
U.S.5,091,313はB細胞膜に免疫グロブリンを埋め込むドメインの細胞外部分と関連する抗原エピトープを開示している。認識されるエピトープはIgEを運んでいるB細胞上には存在するが、好塩基球または分泌されたIgEの可溶性形態には存在しない。U.S.5,252,467は該抗原エピトープに特異的な抗体を生産する方法を開示している。U.S.5,231,026は該抗原エピトープに特異的なネズミ-ヒト抗体をコードするDNAを開示している。
U.S.4,714,759はアレルギーを治療するための毒素とつないだ抗体または抗体断片の形をとった免疫毒素を開示している。
Presta等(J.Immunol.151:2623-2632(1993))はフリーIgEのFcεRIに対する結合を妨げるがFcεRI結合IgEに対しては結合しないヒト化抗IgE抗体を開示している。共に係属しているWO93/04173は高アフィニティーIgE受容体と低アフィニティーIgE受容体に対して区別を付けて結合するポリペプチドを開示している。
U.S.5,428,133はアレルギーに対する治療としての抗IgE抗体、特にB細胞上のIgEには結合し好塩基球上のIgEには結合しない抗体を開示している。この出版物は該抗体を用いた喘息の治療の可能性を言及している。U.S.5,422,258は該抗体の作製法を開示している。
Tepper等(1995年7月15-17日の”Asthma Theory to Treatment”に存在する”The Role of Mast cells and IgE in Murine Asthma”)はマスト細胞もIgEも喘息のネズミモデルにおける過敏症、気管過敏反応性または気管炎症に大きくは影響を及ぼさないことを開示している。
発明の概要
本発明の一つの実施態様として、患者に維持された投与量のIgE拮抗剤を、そして随意に荷重した投与量のIgE拮抗剤を投与することを含む患者におけるアレルギー性喘息の治療法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者の血清における毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.001から0.01mg/kg/週IgEの平均にある投与量のIgE拮抗剤を患者に投与することを含む患者におけるアレルギー性喘息の治療法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者に維持された投与量のIgE拮抗剤を、そして随意に荷重した投与量のIgE拮抗剤を投与することを含む患者における遅発型喘息反応の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者の血清における毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.001から0.01mg/kg/週IgEの平均にある投与量のIgE拮抗剤を患者に投与することを含む患者における遅発型喘息反応の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者に維持された投与量のIgE拮抗剤を、そして随意に荷重した投与量のIgE拮抗剤を投与することを含む患者における早期喘息反応の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者の血清における毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.001から0.01mg/kg/週IgEの平均にある投与量のIgE拮抗剤を患者に投与することを含む患者における早期喘息反応の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者に維持された投与量のIgE拮抗剤を、そして随意に荷重した投与量のIgE拮抗剤を投与することを含む患者における気管支過敏反応性の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者の血清における毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.001から0.01mg/kg/週IgEの平均にある投与量のIgE拮抗剤を患者に投与することを含む患者における気管支過敏反応性の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者に維持された投与量のIgE拮抗剤を、そして随意に荷重した投与量のIgE拮抗剤を投与することを含む患者における皮膚反応性の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者の血清における毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.001から0.01mg/kg/週IgEの平均にある投与量のIgE拮抗剤を患者に投与することを含む患者における皮膚反応性の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者に維持された投与量のIgE拮抗剤を、そして随意に荷重した投与量のIgE拮抗剤を投与することを含む患者における肺の炎症の減少法がある。
本発明のさらなる実施態様として、患者の血清における毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.001から0.01mg/kg/週IgEの平均にある投与量のIgE拮抗剤を患者に投与することを含む患者における肺の炎症の減少法がある。
【図面の簡単な説明】
図1はU.S.投与プロトコールにしたがった抗IgE抗体治療患者および偽薬を受け取った患者におけるアレルゲン気管支チャレンジでのベースラインからのFEV1のパーセント変化を表すグラフである。
図2(U.S.)および図3(Canada)は抗IgE抗体治療患者および偽薬を受け取った患者におけるメタコリン気管支チャレンジに起因する結果を表す。
図4(U.S.)および図5(Canada)は抗IgE抗体治療患者および偽薬を受け取った患者における全症状の記録についてのベースラインからの変化を表す。
図6(U.S.)および図7(Canada)は偽薬または抗IgE抗体を受け取った患者におけるアレルゲンに対する終了点滴定スキンテストを表す。
発明の詳細な説明
A.定義
ここで用いられている「喘息」なる語は、自然にまたは治療により可逆的な(ある患者では完全にそうとはいえないが)気管閉塞、気管炎症、そして様々な刺激に対する増大した気管反応性によって特徴付けられる肺疾患をいう。ここで用いられている「アレルギー性喘息」なる語は、患者が感受性であるアレルゲンの吸入に対する喘息応答を言う。
ここで用いられている「早期喘息反応」(EAR)なる語は、さらされてから約2時間以内に生ずる抗原に対する喘息反応をいう。ここで用いられている「遅発型喘息反応」(LAR)なる語は、さらされてから約2から8時間以内に生ずる抗原に対する喘息反応をいう。
ここで用いられている「IgE拮抗剤」なる語は、IgEの生物学的活性を阻害する物質をいう。該拮抗剤には抗IgE抗体、IgE受容体、抗IgE受容体抗体、IgE抗体の変異体、IgE受容体に対するリガンド、そしてそれらの断片が制限されることなく含まれる。抗体拮抗剤はIgA,IgD,IgG,IgEまたはIgMクラスから成るであろう。変異体IgE抗体は典型的には一つ以上のアミノ酸残基においてアミノ酸の置換または欠失をもつ。IgE受容体に対するリガンドには、IgEおよび抗受容体抗体、そして受容体に結合できるそれらの断片が制限されることなく含まれ、アミノ酸置換および欠失変異体及び環化変異体も含まれる。
一般的に本発明のある実施態様においては、IgE拮抗剤はIgEのB細胞、マスト細胞または好塩基球上の受容体に対する結合をブロックすることによって、およびIgE分子上の結合部位をブロックするまたはその受容体をブロックすることによって作用する。加えて本発明のある実施態様においては、IgE拮抗剤は可溶性IgEに結合しそれによって循環からIgEを取り除くことによって作用する。本発明のIgE拮抗剤はB細胞上のIgEに結合しそれによってB細胞のクローン集団を除去することによっても作用する。本発明のIgE拮抗剤はIgE生産を阻害することによっても作用する。好ましくは本発明のIgE拮抗剤はマスト細胞または好塩基球からのヒスタミン放出を引き起こさない。
ここで用いられている「治療上の量」なる語は、疾患の症状または代表的な病理学上の生理的病気を予防または改善する量を示す。
ここで用いられている「ポリペプチド」なる語は、一般的に少なくとも約2つのアミノ酸を持つペプチドおよびタンパク質をいう。
ここで用いられている「フリーIgE」なる語は、抗IgE抗体のような結合相手と複合体を形成していないIgEをいう。ここで用いられている「全IgE」なる語は、フリーIgEと抗IgE抗体のような結合相手と複合体を形成しているIgEの測定値を言う。ここで用いられている「ベースラインIgE」なる語は、IgE拮抗剤を用いた治療の前の患者の血清中のフリーIgEの濃度をいう。
ここで用いられている「ポリオール」なる語は、ポリエーテル(例えばポリエチレングリコール)、トレハロース、及び糖アルコール(マンニトールのような)のような炭素原子に結合した少なくとも2つのヒドロキシル基を含む炭化水素を示す。
ここで用いられている「ポリエーテル」なる語は、少なくとも3つのエーテル結合を含む炭化水素を示す。ポリエーテルは他の官能基を含み得る。本発明を実施する上で有用なポリエーテルはポリエチレングリコール(PEG)を含む。
B.一般的方法
IgEに対するポリクローナル抗体は一般的に、IgEおよびアジュバントの複数回の皮下の(sc)または腹膜内の(ip)注射により動物において作られる。IgEまたはIgEのFc領域由来のターゲットアミノ酸配列を含む断片を免疫化される種において免疫原性のあるタンパク質、例えばキーホールリンペットヘモシアニン、血清アルブミン、ウシチログロブリンまたはダイズトリプシンインヒビターと二官能基試薬または誘導化試薬、例えばマレイミドベンゾイルスルホスクシンイミドエステル(システイン残基で接合する)、N-ヒドロキシスクシンイミド(リシン残基で接合する)、グルタルアルデヒド、無水コハク酸、SOCl2、またはRおよびR1が異なるアルキル基であるR1N=C=NRを用いて接合することは有用であり得る。
動物は普通は1mgまたは1μgのIgEをフロイント完全アジュバントと組み合わせることによっておよび複数の部位にその溶液を皮内に注射することによって細胞または免疫原性の共役物あるいは誘導体に対して免疫化される。一月後フロイント不完全アジュバントにおける初めの量の1/5から1/10の共役物を用いて複数の部位の皮下注射によって動物に追加免疫をする。7から14日後、動物から採血し、抗IgE力価のため血清をアッセイする。力価が安定水準に達するまで動物に追加免疫をする。好ましくは同じIgEの共役物だが異なるタンパク質と接合したおよび/または異なる架橋試薬を用いて接合したものを用いて追加免疫をする。接合はタンパク質融合のような組換え細胞カルチャーにおいても作製しうる。また、ミョウバンのような凝集試薬も免疫応答を促進するために用いられ得る。
モノクローナル抗体は免疫化動物から脾臓細胞を回収し、例えばミエローマ細胞を用いた融合またはエプスタインバー(EB)ウイルストランスフォーメーションのようなありきたりの方式で細胞を不朽化し、そして望ましい抗体を発現しているクローンをスクリーニングすることによって調製される。KoehlerとMilstein,Eur.J.Immunol.,6:511(1976)によって最初に記述され、Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas,Elsevier,N.Y.,pp.563-681(1981)内のHammerling等によっても記述されているハイブリドーマ法は、多くの特異的な抗原に対する高レベルのモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞系を生産するために広く応用されている。
ハイブリドーマ細胞系は細胞培地においてin vitroで維持し得る。抗体を生産する細胞系はヒポキサンチンアミノプテリンチミジン(HAT)培地での継続的な細胞系を含む構成で選択および/または維持され得る。実際、一度ハイブリドーマ細胞系が確立されれば、様々な栄養的に適切な培地でそれを維持できる。さらにハイブリドーマ細胞系は、液体窒素での凍結および貯蔵を含むいかなる多くのありきたりの方法でも貯蔵し保存し得る。凍結された細胞系はモノクローナル抗体の合成および分泌を再開することを伴って、よみがえらせ無制限に培養できる。
分泌された抗体は沈降法、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等のようなありきたりの方法で組織カルチャー上清から回収される。ここで記述されている抗体もまた、例えばエタノールまたはポリエチレングリコール沈降法といった貯められた血漿からIgGまたはIgMといった免疫グロブリンを精製するのに今まで用いられているケースのように、それらの抗体のありきたりの精製法によってハイブリドーマ細胞カルチャーから回収される。精製された抗体は無菌濾過される。
極普通にマウスモノクローナル抗体を用いる一方で、本発明はそれに限定されるわけではない;実際ヒト抗体を用いることができる。該抗体は例えばヒトハイブリドーマを用いることによって得られ得る(Cote等,Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy,Alan R.Liss,p.77(1985))。実際本発明によれば、動物の抗原結合可変領域をヒト定常ドメインに連結することによる、キメラ抗体の生産のために発展してきた技術(Cabilly等,U.S.4,816,567,Morrison等,Proc.Natl.Acad.Sci.81:6851(1984);Boulianne等,Nature 312:643-646(1984);Neuberger等,Nature,312:604(1984);Neuberger等,Nature 314:268-270(1985);Takeda等,Nature 314:452(1985);EP184,187;EP171,496;EP173,494;PCTWO86/01533;Shaw等,J.Nat.Canc.Inst.80:1553-1559(1988);Morrison,Science 229:1202-1207(1985);Oi等,BioTechniques,4:214(1986))が用いられうる;該抗体は本発明の範囲内にある。「キメラ」抗体なる語は、もう一つのタンパク質(典型的には免疫グロブリン定常ドメイン)の少なくとも一部と接合された抗体分子の抗原結合部分を少なくとも含むポリペプチドを記述するためにここで用いられる。
一つの実施態様として、該キメラ抗体は約1/3のネズミ(または他の非ヒト種)配列を含み、それゆえヒトにおける重要な抗グロブリン応答を引き出すことができる。例えばネズミ抗CD3抗体OKT3の場合では、たくさんの結果として生じる抗グロブリン応答が定常領域よりむしろ可変領域に対して向けられる(Jaffers等,Transplantation 41:572-578(1986))。
ヒト化抗体はヒトにおける抗グロブリン免疫応答を減少または除去するために用いられる。実際問題としてヒト化抗体は典型的には、抗原結合部位の形成に直接含まれる可変領域中の相補性決定領域(CDR)、超可変領域由来のいくつかのアミノ酸残基、およびあるいは可変領域内のいくらか保存された配列の領域であるフレームワーク領域(FR)由来のいくつかのアミノ酸が、ネズミ抗体の相似性の部位由来の残基によって置換されているヒト抗体である。ヒト化抗体の構築は、Riechmann等,Nature 332:323-327(1988),Queen等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:10029-10033(1989),Co等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:2869-2873(1991),Gorman等,Proc.Natl.Acad.Sci.88:4181-4185(1991),Daugherty等,Nucleic Acids Res.19:2471-2476(1991),Brown等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:2663-2667(1991),Junghans等,Cancer Res.50:1495-1502(1990),Fendly等,Cancer Res.50:1550-1558(1990),そしてPCT出願WO89/06692およびWO92/22653内に記述されている。
ある場合には付加的に一つ(Riechmann等、上記参照)またはいくつかの(Queen等,上記参照)FR残基を置換することが必要であるのに対して、他の場合には、ネズミ抗体由来のCDRをヒトフレームワーク内のヒトCDRに置換することは、高抗原結合アフィニティーを移すのに十分である(Jones等,Nature 321:522-525(1986);Verhoeyen等,Science 239:1534-1536(1988))。Co等,上記参照も参照。
本発明はまたトランスジェニック動物内で生産されるヒト抗体の使用も包含する。この系では、興味ある抗体をコードするDNAを単離し、動物ホストの生殖細胞系に安定に取り込ませる。抗体は動物によって生産され、動物の血液または他の体液から集められる。代わりに、望ましい抗体を発現する細胞系を動物ホストから単離し、in vitroで抗体を生産するために使用することができ、そして抗体は標準的な方法によって細胞カルチャーから集められ得る。
抗IgE抗体断片もまた本発明の方法において用いられ得る。IgEの受容体との相互作用をブロックまたは妨害することができる抗IgE抗体のいかなる断片をもここでの使用に適している。
適した抗IgE抗体断片は望ましい抗体断片を発現することができるDNAに対する組み合わせ可変ドメインライブラリーをスクリーニングすることによって得られ得る。モノクローナル抗体の生産を回避する抗体分子の抗原結合領域の組換えDNAバージョンを作製するこれらの技術は、本発明の実施の範囲内に包含される。典型的には免疫化動物から得られた免疫系細胞由来の抗体特異的メッセンジャーRNA分子を抽出し、これらを相補的DNA(cDNA)に転写し、そして細菌発現系にcDNAをクローン化する。「ファージディスプレー」ライブラリーは該技術の例である。興味ある抗原に結合する抗体に対する非常に多くの候補を迅速に生産しそしてスクリーニングできる。該IgE結合分子はここで定義され、議論されそしてクレームされているように「抗体」なる語の範囲内に特に包含される。
本発明のさらなる実施態様として、可溶性IgE受容体がIgE拮抗剤として用いられ得る。ここでの使用に適した可溶性受容体は、例えばFcεRIα鎖の細胞外ドメイン(エクソドメイン)内のIgE結合部位を含む分子を含む。FcεRIのα鎖はBlank等,J.Biol.Chem.,266:2639-2646(1991)またはQu等,J.Exp.Med.,167:1195の方法にしたがってエクソドメインが組換え発現系で可溶性タンパク質のように分泌されるように遺伝学的に修飾され得る。
本発明はまた抗IgE抗体および可溶性受容体に加えてIgE結合ペプチドの使用をも包含する。IgEとその受容体の間の相互作用を妨害またはブロックすることができるいかなるIgE結合ペプチドをもここでの使用に適している。
抗IgE抗体、それらの断片、可溶性IgE受容体そして上述したような他のIgE結合ペプチドのようにIgEに結合することによってIgE/受容体相互作用を妨害するIgE拮抗剤に加えて、本発明は受容体に結合するためにIgEと競合し、それゆえ利用できるIgE受容体を減ずることによってIgE/受容体相互作用を妨害するIgE拮抗剤の使用を包含する。
IgE変異体は本発明の方法において使用するのに適した受容体結合競合剤の例である。IgE変異体は一つ以上のアミノ酸置換および/または一つ以上のアミノ酸欠失のような改変をもつIgEの型であり、改変されたIgE分子が受容体と結合するためにIgEと競合することができるものである。
IgE変異体の断片もまたここでの使用に適している。受容体と結合するためにIgEと競合することができるIgE変異体のいかなる断片も本発明の方法で用いられ得る。
本発明はまたIgE変異体およびそれらの断片に加えてIgE受容体結合ペプチドの使用も包含する。IgEと受容体の間の相互作用を妨害またはブロックすることができるいかなるIgE受容体結合ペプチドもここでの使用に適している。
治療で用いられる患者に投与されるIgE拮抗剤の量は、治療される疾患、個々の患者の体調、投与部位、投与方法及び実施者に知られている他のファクターを考慮に入れて最適な医療の実施に一致した方式で処方され確立されるであろう。同様に、投与されるIgE拮抗剤の投与量は、用いられるIgE拮抗剤の性質、例えば結合活性及びin vivo血漿半減期、処方におけるIgE拮抗剤の濃度、投与経路、投与の部位と割合、かかる患者の臨床上の耐性、患者を苦しめる病理学上の病気等当業者の裁量に依存しているであろう。
典型的にIgE拮抗剤は筋肉内、静脈内、気管支内、腹膜内、皮下または他の適した経路で投与される。拮抗剤は症状の発症前及び/または後に投与しうる。一般的にIgE拮抗剤の「荷重した」投与量はフリーIgEにおける迅速な持続した減少を得るのに有用である。荷重した投与量は典型的にはIgE拮抗剤の最初の投与量が後のまたはIgE拮抗剤の「維持された」投与量より多い。しかしながら患者に対して別の方法でも荷重し得る。例えば患者に対して維持された投与量と同じmg/kg量以上の拮抗剤の投与量を投与するが、「荷重摂生」において投与の頻度を増加させることでも荷重しうる。それゆえ例えば、もし維持された投与量が隔週で1mg/kgであるなら、患者に対して2週間以上続けて毎週1mg/kg投与し、それから隔週で1mg/kgの維持された投与量を投与することで荷重し得る。さらに患者に対して維持された投与量より多くまたはより頻繁に投与することによってIgE拮抗剤の維持された投与量を用いて治療する過程の間荷重し得る。「荷重した投与量」なる語は、上記のような単一の荷重した投与量、複数の荷重した投与量、荷重摂生及びそれらの組み合わせを含むためにここで用いられるように企図されている。
フリーIgEにおける持続した減少は、拮抗剤の維持された投与量の投与によって得られ得る。維持された投与量は、患者の症状のひどさ、投与される拮抗剤の濃度及びin vivoでの性質、及び拮抗剤の処方に依存して、ほぼ毎日からほぼ毎90日の頻度で、より好ましくは毎週から隔週で投与される。例えば遅い放出処方では、より少ない頻度の投与が許容され得る。維持された投与量は患者の反応に依存して時間をかけて上方または下方に調節されうる。
それゆえ例えば本発明の一つの実施態様として、IgE拮抗剤の投与量はおよそ40ng/mlより低い値に患者の血清におけるフリーIgEを減少するのに十分な量である。
さらなる投与ストラテジーにおいては、約0.05から10mg/kg、より好ましくは約0.1から1mg/kg、最も好ましくは約0.5mg/kgのIgE拮抗剤を、約40-200IU/mlのベースラインIgEを持つ患者に毎週の基準で投与しうる。より高いベースラインIgEを持つ患者に対するもう一つの投与ストラテジーにおいては、患者に対して約1から約10mg/kg、より好ましくは約1から約5mg/kg、最も好ましくは約2mg/kgに「荷重した」IgE拮抗剤を投与し、引き続き約0.1から約10mg/kg、最も好ましくは約1mg/kgの毎週または隔週の投与をする。
さらなる投与ストラテジーにおいては、毎IU/mlベースラインIgEに対して約0.0005から0.05mg/kg/週、より好ましくは毎IU/mlベースラインIgEに対して0.001から約0.01mg/kg/週の平均にあるIgE拮抗剤の維持された投与量を用いる。維持された摂生は約1から10mg/kg、より好ましくは約1から5mg/kgのIgE拮抗剤の最初の荷重した投与量に引き続き得る。
本発明のさらなる実施態様においては、十分なIgE拮抗剤を患者における全血清IgE濃度より約1から20倍、好ましくは約3から5倍、最も好ましくは約5倍多い血清濃度を達成するために、維持された投与量または随意に荷重した投与量を通じて提供する。
IgE濃度は典型的には本分野でよく知られている標準的なELISA法によってアッセイされる。全血清IgEはAbbott Laboratories’Total IgEアッセイのような商業的に入手可能なアッセイによって測定し得る。例えば抗体と結合していないIgEのようなフリーIgEは、例えばIgE受容体を固体の支持体に結合したようなキャプチャータイプアッセイによって測定し得る。受容体に結合するIgE上の部位にまたはその近くに結合する抗IgE抗体と複合体を形成したIgEは、受容体と結合することがブロックされるであろうし、それゆえフリーまたは非結合IgEだけがこのアッセイにおいて固体の支持体に結合された受容体と反応し得る。IgEが受容体と結合したときでさえIgEを認識する抗IgE抗体は、固体の支持体上の受容体によって捕らえられたIgEを検出するのに用いられ得る。この抗IgE抗体はアルカリホスファターゼ等のような様々なレポーターシステムのいずれを用いてでもラベルし得る。
カテーテルまたは他の外科的な管を通じた投与もまた用いられるであろうが、注射(静脈内、筋肉内または皮下の)は、本発明のIgE拮抗剤の治療上の投与のための主要な経路であろう。代わりの経路としては、経口投与のための懸濁液、錠剤、カプセル等、液体投与のための商業的に入手可能なネブライザー、凍結乾燥したまたはエーロゾル化したマイクロカプセルのための吸入、および直腸または膣の投与のための坐薬が含まれる。液体処方は粉状の処方からの再構成の後に利用され得る。
付加的な製薬学的方法が、本発明の拮抗剤の機能の継続時間をコントロールするために用いられるであろう。拮抗剤はまた、コアセルベーション法または界面重合化(例えばヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチンマイクロカプセルおよびポリ-(メタクリル酸メチル)マイクロカプセルそれぞれに)によって、調製されるマイクロカプセル内に、またコロイド状ドラッグデリバリーシステム(例えばリポソーム、アルブミンマイクロカプセル、マイクロエマルジョン、ナノ粒子そしてナノカプセル)内にまたはマクロエマルジョン内に、封入されるであろう。該技術はRemington’s Pharmaceutical Sciences,第16版、Osol,A.,編,(1980)に開示されている。
一般的に本発明の処方は、量において安定な形態の調製を損なわず、そして量において有効で安全な製薬学的投与に適した他の成分を含み得る。例えば本分野の当業者によく知られている他の製薬学的に許容できる賦形剤が本構成物の一部を形成し得る。これらには例えば塩類、様々な膨張試薬、付加的な緩衝試薬、キレート試薬、抗酸化剤、共溶媒等が含まれる;これらの特徴的な例としては、トリス-(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩類(「トリスバッファー」)およびエデト酸二ナトリウムが含まれる。
本発明の一つの実施態様として、IgE拮抗剤処方はバッファー、塩、随意にポリオールおよび随意に防腐剤を含む。
本は発明の一つの例示的な処方は、10mM酢酸バッファー、pH5.0-6.5,100-200mM塩化ナトリウムおよび約0.01%ポリソルベート20において1-100mg/mlのIgE拮抗剤の液体処方であり、より好ましくは10mM酢酸バッファー、pH5.2,142mM塩化ナトリウムおよび0.01%ポリソルベート20において約5mg/mlのIgE拮抗剤の液体処方である。本発明の他の実施態様としては、処方は凍結乾燥され、投与のために再構成されるであろう。例えば抗IgE抗体を5mMヒスチジン、pH6.0および88mMスクロースにおいて約25mg/ml処方し、凍結乾燥しそして投与のために100mg/mlの抗体に水で再構成するであろう。スクロースとマンニトール等の組み合わせのような混合された糖もまた用いられ得る。
一般的にもし他に特別な断りがなければ、アミノ酸およびそれらに用いられている保護基の名称に用いられている略語は、IUPAC-IUB Commission of Biochemical Nomenclature(Biochemistry,11:1726-1732(1972))の推奨されているものに基づく。本発明の化合物を定義するために用いられている命名法は、European Journal of Biochemistry 138:9-37(1984)に印刷されているIUPACによって特定されたものである。
アレルギー性喘息の治療は、抗ヒスタミン薬、テオフィリン、サルブタモール、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ソディウムクロモグリケート、ステロイド、抗炎症試薬等を含むアレルギーおよび/または喘息に対する他の既知の治療と共に組み合わせ得る。
本発明のさらなる詳細は、本発明の範囲をさらに定義する以下の実施例に見出され得る。ここで引用した全ての参照文献は全体として参考として明白に取り込まれる。
実験結果
この無作為化した、二重盲式の、偽薬コントロール、複数の施設でのフェーズII臨床試験の目的は、抗IgE抗体の形態でのIgE拮抗剤が喘息患者において吸入された空気アレルゲンに対するEARおよび/またはLARを阻害するかどうかを決定することであった。試験される付加的なパラメーターは、抗IgE抗体を用いた治療に応じた気管支反応性の増大の阻害、炎症の生物学的マーカーの増大の阻害および喘息症状の減少を含んだ。この研究で用いられている抗IgE抗体E25は、Presta等,上記参照に記述されたモノクローナル抗体MaE11のヒト化バージョンであった。
二つの投与量プロトコールを用いた(U.S.およびCanadaと示される)。両プロトコール共、患者は初めの(コントロール)アレルゲン希釈液刺激チャレンジを受け、それから実験薬を投与するおよそ8週間によって分断される2回のアレルゲン気管支チャレンジを受けた。10人のU.S.患者および9人のCanada患者は抗IgE抗体E25を受け、9人のU.S.患者および9人のCanada患者は偽薬治療を受けた。本研究で用いられるアレルゲンはイエチリダニ、ネコの毛または草であった。それぞれ個々の患者に対して用いられるアレルゲンは患者のアレルゲンスキンプリックチャレンジテストにおいて最もポジティブな反応を導き出すものであった。最初の(ベースライン)アレルゲン気管支チャレンジの後の日である0日に、U.S.患者は0.5mg/kgE25または等量の偽薬を静脈内に受けた。続いてU.S.患者は0.5mg/kgE25または等量の偽薬を毎週静脈内に受けた。Canada患者は0日に2.0mg/kgE25または等量の偽薬を、7日および14日に1.0mg/kgE25または等量の偽薬を、そしてその後は隔週で1.0mg/kgを受けた。CanadaおよびU.S.の研究の両者において、E25を受けていた一人の患者が喘息の発病のため使用を止めた。
吸入した抗原溶液の気管への影響は、U.S.プロトコールでは3つの方法で、Canadaプロトコールでは2つの方法で評価された。U.S.プロトコールでは、第一にEARおよびLARの間の空気量におけるアレルゲン誘発性減少をFEV1でのベースラインからの変化を測定することによって記録した。第二にメタコリンに対する気管支反応性のLAR変化を測定した。第三に誘発された痰における炎症マーカー(好酸球および好中球パーセントおよび数、好酸球カチオンタンパク質、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)およびトリプターゼ)をLARの間測定した。
Canadaプロトコールでは、FEV1における15%の減少(PD15)以上を刺激するために必要とされる空気アレルゲンの量の変化を測定した。第二にFEV1における20%の減少(PD20Mch)以上を誘導するために必要とされるメタコリンの濃度の変化を、最初と最後の空気アレルゲン気管支刺激の前の日および42日に評価した。
U.S.では、主要効力変数は1日から63日の間のアレルゲンチャレンジ(EAR)の一時間以内に測定されたFEV1の変化だった。ベースラインは6日のアレルゲン希釈液チャレンジと1日のアレルゲンチャレンジの間のFEV1応答におけるチャレンジ前レベルとのパーセント変化の観察される差異として定義された。フォローアップは56日のアレルゲン希釈液チャレンジと63日のアレルゲン希釈液チャレンジの間の差異として定義された。各場合において、二つの変数が導かれた:最大に観察された減少および台形方式によって近似された曲線下空間(AUC)であった。治療効力はAUCおよび最大の減少のベースラインとフォローアップの治療間の比較に基づいた。1日と63日の間の変化のグループ間差異は、ウィルコクソンランク総和テストによって評価された。
LARはFEV1における変化の主要効力変数(AUCおよび最大の減少)として同様の方式で測定された。
吸入のための最初のアレルゲン投与量は、予測公式:y=0.69x+0.11,y=log10アレルゲンPD20FEV1(FEV1において20%減少を引き起こすアレルゲンの投与量)そしてx=log10メタコリンPD10(FEV1において10%減少を引き起こすメタコリンの投与量)×皮膚アレルゲン感受性(アレルゲンに対する皮膚感受性は直径2mmの丘疹を与える最小アレルゲン希釈液として定義される),から計算されるもの以下の4回倍にした投与量であった。投与量が20%またはそれ以上のFEV1の減少を引き起こした場合、さらなるアレルゲンは投与されなかった。投与量が10%より低いFEV1の減少しか引き起こさなかった場合、それからチャレンジを次の倍にするステップ等へと進ませた。FEV1は吸入後20,30,45,60,90そして120分と7時間まで1時間間隔で測定した。
第二の気管支チャレンジのためのアレルゲン投与は、最初のチャレンジの間にFEV1において20%減少を引き起こす投与量より4回倍にした希釈液のアレルゲン濃度で始まった。それからFEV1が20%まで減少するかまたは1日に投与されたものより1回倍にした投与量高い濃度で投与するまで、投与量を2倍の濃度ステップで進めた。
U.S.投与プロトコールにおけるアレルゲン気管支チャレンジのベースラインからのFEV1パーセント変化の結果は、表Iおよび表IIの表を用いた形態と図1のグラフの形態で示されている。絶対値は希釈液チャレンジによって調節された。一人の患者が研究から除外され、19人と記録されていた総数が減少した。
これらのデータは抗IgE抗体を用いたこの治療プロトコールがEARを43%まで、LARを82%まで効果的に減少させることを示す。
Figure 0004153560
Figure 0004153560
抗IgE抗体を用いた治療の効果はまた、第二のアレルゲンチャレンジの間投与されたアレルゲンの濃度の評価においても明らかであった。表IIIで示されているこれらの結果は、E25を受けた7/9で(偽薬を受けた2/9と対照的に)、FEV1において20%減少を達成するために必要なアレルゲンの投与量は100%まで増大した。
Figure 0004153560
Canadaでは、主要効力終了点は、EARアレルゲンPC15濃度であった(アレルゲンチャレンジの後EARFEV1において15%減少に到達するのに必要とされるアレルゲン濃度)。本質的に、患者は少なくとも15%以上の減少を示すFEV1測定値が得られるまで、約12分間隔で増大した倍の投与量を吸入した。PC15はアレルゲンの最終濃度(C2)、第二のアレルゲンの最終濃度(C1)、C2後のパーセント減少FEV1(R2)およびC1後のパーセント減少FEV1(R1)そして公式:log10アレルゲンPC15=0.3(15-R1)/(R2-R1)+log10C1を用いて計算された。ベースラインは1日のアレルゲンPC15濃度として定義された。主要効力変数は77日に測定されたアレルゲンPC15濃度の変化であった。1日から77日の間の変化に対するグループ間差異はウィルコクソンランク総数テストによって評価された。27日および55日のアレルゲンチャレンジの1時間以内に測定されたlogアレルゲンPC15の変化もまたウィルコクソンランク総数テストによって二つのグループ間で比較された。
Canadaプロトコールにおける後のチャレンジの投与量は、前のチャレンジのアレルゲンチャレンジと同じ量で始まった。しかしながら、もしFEV1が第一のチャレンジの間に15%減少以上を引き起こすのと同じ濃度で15%以上減少しなかったならば、15%以上の減少が観察されるまで、3回付加的に倍にした投与量まで投与された。
Canadaプロトコールにおいてアレルゲンを用いた気管支刺激テストに対する結果は表IVの表を用いた形態で提供されている。その結果は抗IgE治療を受けた患者はベースラインの少なくとも15%にFEV1を減少するために実質的にさらなるアレルゲン(さらに二倍の投与量)を必要としたことを説明する。
Figure 0004153560
図2(U.S.)および図3(Canada)は、治療及び非治療患者におけるメタコリン気管支チャレンジの結果を表す。メタコリンは0.03mg/mlの最初の投与量で投与され、メタコリン吸入の1-3分後に記録された最悪のFEV1の応答がベースラインFEV1の80%以下になるまで、メタコリンの連続的な倍にする濃度を投与することによって投与量応答カーブを構築した。PC20FEV1(メタコリン)は、投与量応答チャレンジの最後の2つの点の間の直線内挿法によって計算した。図2と図3の結果は偽薬を受けた患者とは対照的に、抗IgE治療を受けた患者ではより高いPC20FEV1(メタコリン)が観察されたことを示す。それゆえ抗IgE抗体を受けた患者は治療の結果として過敏反応性が減少した。
図4(U.S.)および図5(Canada)は、全症状記録におけるベースラインからの変化を表す。研究において患者は毎日の症状の日記を続けるように頼まれた。パラメーターは息切れ、胸部圧迫、ゼイゼイいうこと、咳および痰(痰/粘液)のような喘息の症状;患者が喘息で目を覚ます時間の数、AMピーク呼気流量割合(3回の試験の最高)、過去12時間におけるベータ作用剤吸入器の息をした数のような夜間の喘息症状;および喘息のため仕事から離れること、PMピーク呼気流量割合(3回の試験の最高)、過去12時間におけるベータ作用剤吸入器の息をした数のような昼間の喘息症状を含んだ。これらの症状は0-10のスケールで評価され、10が最高にひどいものであった。図4と図5の結果は抗IgE治療を受けた患者は治療の結果として喘息関連性症状の減少傾向を示すことを説明する。
図6(U.S.)および図7(Canada)は、偽薬または抗IgE抗体を受けた患者におけるアレルゲンに対する終了点滴定スキンテストを表す。本質的に、2mm以下の皮膚応答を引き起こす最高の希釈液を見出すために、患者を7日および70日(治療の満了後)に患者が最も反応するアレルゲン(イエチリダニ、ネコの毛または草)の連続的な10倍の希釈液を用いて皮内に注射した。その結果は抗IgE抗体を受けた患者は治療の結果としてアレルゲンに対する反応性が実質的に減少したことを説明する。
要約すると、二つの投与プロトコールの結果は、抗IgEを用いた治療がアレルゲンに対する早期および遅発型喘息反応、非特異的気管支過敏反応性およびアレルゲンスキンテスト反応性を有意に改善したことを説明した。気管炎症のマーカーもまた改善した。

Claims (13)

  1. 製薬学的に許容できる担体中に、抗IgE抗体を含んでなる、遅発型喘息反応を減少させるための製薬組成物。
  2. 前記抗体がキメラ抗体である請求項1に記載の組成物。
  3. 前記抗体がヒト化又はヒト抗体である請求項1に記載の組成物。
  4. 前記抗体が可溶性IgEに結合し、好塩基球上のIgE受容体に対するIgEの結合をブロックする、請求項1に記載の組成物。
  5. バッファー、塩、ポリオール又は防腐剤の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の組成物。
  6. 凍結乾燥され、投与前に再構成される、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記抗体が、患者の血清中のフリーIgEの濃度を40ng/mlより低くする量で含まれる、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記抗体が、患者の全血清IgE濃度より1から10倍多い前記抗体の全血清濃度となる量で含まれる、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記抗体が、患者の血清中の毎IU/mlベースラインIgEに対し平均で0.001から0.01mg/kg/週の前記抗体の全血清濃度となる量で含まれる、請求項1に記載の組成物。
  10. 製薬学的に許容できる担体中に、抗IgE抗体を含んでなる、後期気管支過敏反応を減少させるための製薬組成物。
  11. 前記抗体が、患者の血清中のフリーIgEの濃度を40ng/mlより低くする量で含まれる、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記抗体が、患者の全血清IgE濃度より1から10倍多い前記抗体の全血清濃度となる量で含まれる、請求項10に記載の組成物。
  13. 前記抗体が、患者の血清中の毎IU/mlベースラインIgEに対し平均で0.001から0.01mg/kg/週の前記抗体の全血清濃度となる量で含まれる、請求項10に記載の組成物。
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