JP4150242B2 - 残置ケーブル撤去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下管路に残置された通信ケーブル等を撤去するための残置ケーブル撤去装置に係り、特に、残置ケーブルの緩みを防止する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
地下管路に残置された通信ケーブル等の撤去には、通常、ケーブル布設・撤去車に備えられたウインチが用いられるが、ウインチは牽引能力が3トン程度と小さいため、地下管路に錆や変形等が生じたために抜けにくくなっている残置ケーブルについては撤去することができない。
【0003】
このため、従来より、ウインチでは撤去できない残置ケーブルの撤去装置として、油圧シリンダを利用して残置ケーブルに20トン程度の牽引力を付与するものが提案されている。
【0004】
従来より提案されている残置ケーブル撤去装置は、フレーム内をケーブル布設方向に沿って往復動可能なスライド本体と、このスライド本体を往復動させるために前記フレーム内の左右方向位置に配置された第1の油圧シリンダと、前記スライド本体の上下方向位置に配置されてケーブルをクランプし得るクランプ金具と、これらのクランプ金具を開閉駆動すべく前記スライド本体の上下方向位置に配置固定された第2の油圧シリンダとを備えた構成になっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この従来例に係る残置ケーブル撤去装置は、スライド本体をケーブル布設方向に関して後退させた状態でクランプ金具に残置ケーブルをクランプし、しかる後に、スライド本体を第1の油圧シリンダにてケーブル布設方向に関して前進させることにより、残置ケーブルに大きな牽引力を付与することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−64330号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記従来例に係る残置ケーブル撤去装置は、牽引力を付与したときに生じる残置ケーブルの弾性伸びについて考慮されておらず、牽引力の付与により残置ケーブルに大きな弾性伸びが生じた場合には、残置ケーブルを地下管路から引き出すことができないという不都合がある。
【0008】
即ち、前記したように従来例に係る残置ケーブル撤去装置は、スライド本体に対する残置ケーブルのクランプと、スライド本体の前進と、スライド本体に対する残置ケーブルのクランプ解除と、スライド本体の後退とを繰り返すことによって地下管路から残置ケーブルを引き出すものであるが、スライド本体を前進させたときに残置ケーブルに大きな弾性伸びが生じると、スライド本体に対する残置ケーブルのクランプを解除した段階で残置ケーブルが弾性収縮により牽引力付与前の状態に戻ってしまい、何度上記の工程を繰り返しても残置ケーブルを地下管路から引き出せないという状態になる。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の不備を解消するためになされたものであって、その目的は、牽引力の付与により残置ケーブルに大きな弾性伸びが生じた場合にもクランプ解除段階における残置ケーブルの弾性収縮による緩みを防止できて、残置ケーブルを確実に地下管路から引き出すことができる残置ケーブル撤去装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するため、互いに平行に配置された固定台及び移動台と、前記固定台と前記移動台との間に設定され、前記固定台に対して前記移動台を往復駆動させる牽引用油圧シリンダと、前記移動台に設置された残置ケーブル又は当該残置ケーブルの先端部に連結された補助金具の牽引用クランプ手段と、前記固定台と前記移動台との間に配置された前記残置ケーブル又は前記補助金具の保持用クランプ手段とを備え、前記保持用クランプ手段は、前記牽引用クランプ手段が所定の後退位置で前記残置ケーブル又は前記補助金具をクランプした後に前記残置ケーブル又は前記補助金具のクランプを解除して前記牽引用油圧シリンダによる前記牽引用クランプ手段の前進とそれに伴う前記残置ケーブルの牽引とを可能とし、また、前記牽引用クランプ手段が所定の前進位置に至った後に前記残置ケーブル又は前記補助金具をクランプして前記残置ケーブルに作用している張力を保持する残置ケーブル撤去装置において、前記牽引用クランプ手段が、ねじ棒よりなる前記補助金具と、当該補助金具の貫通孔を有し、前記移動台の前方に配置された牽引用受圧板と、前記補助金具に螺着され、前記牽引用受圧板の前方に配置された牽引用ナットとから構成され、前記保持用クランプ手段が、前記補助金具の貫通孔を有し、前記牽引用ナットの前方に配置された保持用受圧板と、当該保持用受圧板を所定の固定部に連結する連結部材と、前記補助金具に螺着され、前記保持用受圧板の前方に配置された保持用ナットとからなるという構成にした。
【0011】
このように、牽引用クランプ手段を、ねじ棒よりなる補助金具と、当該補助金具の貫通孔を有し移動台の前方に配置された牽引用受圧板と、補助金具に螺着され前記牽引用受圧板の前方に配置された牽引用ナットとから構成すると共に、保持用クランプ手段を、補助金具の貫通孔を有し牽引用ナットの前方に配置された保持用受圧板と、当該保持用受圧板を所定の固定部に連結する連結部材と、補助金具に螺着され保持用受圧板の前方に配置された保持用ナットとから構成すると、牽引用クランプ手段及び保持用クランプ手段を簡単な機械的構成にすることができるので、残置ケーブル撤去装置の低コスト化を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る残置ケーブル撤去装置の第1実施形態例を、図1乃至図3に基づいて説明する。図1は第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の要部斜視図、図2は第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置に備えられる牽引用クランプ手段の正面図、図3は第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置に備えられる保持用クランプ手段の正面図である。
【0019】
図1に示すように、本例の残置ケーブル撤去装置1Aは、互いに平行に配置された固定台3、移動台4及び中間台5と、前記固定台3と前記中間台5とによって保持され、ロッド6aの先端部が前記移動台4に連結された2本の牽引用油圧シリンダ6と、前記移動台4に設置された残置ケーブルAの牽引用クランプ手段7と、前記中間台5に設置された残置ケーブルAの保持用クランプ手段8とを備えて構成されている。
【0020】
前記固定台3、移動台4及び中間台5は、軽量化のためにアルミ合金をもって形成されており、各台3,4,5の中心部には、残置ケーブルAを挿通するための貫通孔3a,4a,5aが開設されている。
【0021】
牽引用油圧シリンダ6としては、2本で残置ケーブルAの引張強度(最大破断強度)以上の牽引力を残置ケーブルAに付与可能なものが備えられる。例えば、引張強度が20トンの残置ケーブルAの撤去に適用される残置ケーブル撤去装置には、1本で10トン以上の牽引力を残置ケーブルAに付与可能な牽引用油圧シリンダが備えられる。
【0022】
前記牽引用クランプ手段7は、図1及び図2に示すように、貫通孔4aを介してその左右両側に配置された正面形状が略コの字状の案内部材11,12と、これら各案内部材11,12に案内されて前記移動台上を左右方向に移動する牽引用クランプ金具13,14と、これら各牽引用クランプ金具13,14を開閉駆動する牽引クランプ用油圧シリンダ15,16とから構成されている。前記牽引用クランプ金具13,14には、その中央部に弧状のクランプ部13a,14aが形成されており、これら各クランプ部13a,14aの内面には、残置ケーブルAの把持を確実に行うための咬合歯13b、14bが形成されている。前記案内部材11,12及び前記牽引用クランプ金具13,14は、前記2つのクランプ部13a,14aを合わせたときに形成される円形の中心が前記移動台4に開設された貫通孔4aの中心と合致するようにして前記移動台4に設けられる。なお、この牽引用クランプ手段7は、搬送時や取扱時における残置ケーブル撤去装置の軽量化を図り、その搬送容易性及び取扱い容易性を良好なものにするため、移動台4に対して着脱可能に構成することが好ましい。また、前記牽引用クランプ金具13,14は、残置ケーブルAの直径に応じてクランプ部13a,14aの曲率が異なる各種の牽引用クランプ金具を適用できるようにするため、案内部材11,12に対して着脱可能に構成することが好ましい。
【0023】
前記保持用クランプ手段8は、図1及び図3に示すように、貫通孔5aを介してその上下両側に配置され、一端がピン21によって前記中間台5に回動自在に軸支された保持用クランプ金具22,23と、これら各保持用クランプ金具22,23を開閉駆動する保持クランプ用油圧シリンダ24,25とから構成されている。前記保持用クランプ金具22,23には、その中央部に弧状のクランプ部22a,23aが形成されており、これら各クランプ部22a,23aの内面には、残置ケーブルAの把持を確実に行うための咬合歯22b、23bが形成されている。前記保持用クランプ金具22,23は、前記2つのクランプ部22a,23aを合わせたときに形成される円形の中心が前記中間台5に開設された貫通孔5aの中心と合致するようにして前記中間台5に設けられる。なお、前記保持用クランプ金具22,23は、残置ケーブルAの直径に応じてクランプ部22a,23aの曲率が異なる各種の保持用クランプ金具を適用できるようにするため、中間台5に対して着脱可能に構成することが好ましい。
【0024】
以下、第1実施形態例に係るケーブル撤去装置1Aを用いた残置ケーブルの撤去方法を図4及び図5に基づいて説明する。図4は第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の使用状態の構成図、図5は第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の動作説明図である。
【0025】
図4に示すように、残置ケーブルAの撤去に当たり、第1実施形態例に係るケーブル撤去装置1Aは、高さ調整手段を備えた架台31上に搭載される。高さ調整手段としては、油圧方式のものを用いることもできるし、機械方式のものを用いることもできる。また、前記各油圧シリンダ6,15,16,24,25に圧油を供給する油圧ポンプ32、前記各油圧シリンダ6,15,16,24,25に供給される圧油の流れを制御する制御盤33、制御盤33を介して前記各油圧シリンダ6,15,16,24,25に供給される圧油の流れを遠隔制御するリモートコントローラ34、前記油圧ポンプ32及び制御盤33に電力を供給する発電機35、制御盤33とケーブル撤去装置1Aに備えられた各油圧シリンダ6,15,16,24,25とを接続する油圧ホース36、前記ケーブル撤去装置1Aを所要の位置に固定するハーネス37及び引き出された残置ケーブルAを回収するためのケーブルリール38が用意される。
【0026】
残置ケーブルAの撤去に際しては、図4に示すように、まずマンホールB内に牽引作業中の反力を受けるための補助鋼材Cを搬入し、撤去しようとする残置ケーブルAが布設されている管路Dの周囲に設置する。このとき、牽引用油圧シリンダ6は収縮されており、移動台4は最も中間台5に接近した位置に後退されている。また、牽引用クランプ金具13,14及び保持用クランプ金具22,23は、いずれも開放状態になっている。次いで、マンホールB内に架台31とケーブル撤去装置1Aとを搬入し、架台31上にケーブル撤去装置1Aを設置する。次いで、架台31の高さ調整手段を操作し、ケーブル撤去装置1Aの固定台3、移動台4及び中間台5に開設された貫通孔3a,4a,5aの高さ位置を、撤去しようとする残置ケーブルAが布設されている管路Dの高さ位置に合致させる。次いで、管路Dから突出している残置ケーブルAの先端部を前記各貫通孔3a,4a,5aに挿通し、補助鋼材Cの表面に固定台3の表面を均一に当接させる。次いで、ケーブル撤去装置1Aに備えられた図示しないフックとマンホールBの壁面に備えられた図示しないフックとの間にハーネス37を張り、ケーブル撤去装置1Aを固定する。また、ケーブル撤去装置1Aに備えられた各油圧シリンダ6,15,16,24,25に油圧ホース36を接続し、準備を完了する。
【0027】
しかる後に、リモートコントローラ34を操作して、油圧ポンプ32からの圧油を制御盤33及び油圧ホース36を介して牽引クランプ用油圧シリンダ15,16に供給し、牽引用クランプ金具13,14のクランプ部13a,14aにて残置ケーブルAをクランプする。次いで、油圧ポンプ32からの圧油を制御盤33及び油圧ホース36を介して牽引用油圧シリンダ6に供給し、図5(a)に示すように牽引用油圧シリンダ6を伸張して、移動台4を前進させる。これによって、残置ケーブルAには牽引用油圧シリンダ6の牽引力が作用し、管路D内の錆や変形の状態に応じた伸びが生じる。
【0028】
移動台4が所定の前進位置に達した時点(牽引用油圧シリンダ6のストローク端)で油圧ポンプ32からの圧油を制御盤33及び油圧ホース36を介して保持クランプ用油圧シリンダ24,25に供給し、保持用クランプ金具22,23のクランプ部22a,23aにて残置ケーブルAをクランプする。これにより、残置ケーブルAの弾性戻りが防止される。
【0029】
保持用クランプ金具22,23にて残置ケーブルAをクランプした後、牽引クランプ用油圧シリンダ15,16に供給されていた圧油を図示しないタンクに戻し、牽引用クランプ金具13,14を開放する。次いで、牽引用油圧シリンダ6に供給されていた圧油を図示しないタンクに戻し、牽引用油圧シリンダ6を収縮して移動台4を元の位置に復帰させる。
【0030】
移動台4を元の位置に復帰させた後、油圧ポンプ32からの圧油を牽引クランプ用油圧シリンダ15,16に供給し、牽引用クランプ金具13,14のクランプ部13a,14aにて残置ケーブルAを再度クランプする。最後に、保持クランプ用油圧シリンダ24,25に供給されていた圧油を図示しないタンクに戻し、保持用クランプ金具22,23を開放する。以下、残置ケーブルAの引き出しに要する牽引力がウインチ等の低能力の牽引装置にて牽引可能な値になるまで、上記の手順を繰り返す。引き出された残置ケーブルAは、ケーブルリール38に巻回されて回収される。
【0031】
これら各段階の動作は、制御盤33内に備えられたシーケンサーによって自動的に行うこともできるし、リモートコントローラ34を用いて手動で行うこともできる。
【0032】
なお、管路Dからの残置ケーブルAの突出量が少ないために、残置ケーブルAを直接牽引用クランプ金具13,14にてクランプできない場合には、図6に示すように残置ケーブルAの端面に補助金具41を連結し、この補助金具41をケーブル撤去装置1Aにて牽引する。補助金具41には、牽引用クランプ金具13,14及び保持用クランプ金具22,23を確実に補助金具41にクランプできるようにするため、突部41aと凹部41bとが等間隔に形成される。また、牽引用クランプ金具13,14及び保持用クランプ金具22,23としても、クランプ部13a,14a及びクランプ部22a,23aに前記補助金具41に形成された突部41a及び凹部41bに係合可能な突部及び凹部が形成されたものが用いられる。残置ケーブルAに対する補助金具41の連結は、図7に示すように、残置ケーブルAの端部に把持用カップ42を被せ、当該把持用カップ42内に樹脂43を注入した後、この樹脂に打込みピン44を打ち込み、樹脂固化後、前記打込みピン44の打ち込み部に補助金具41の端部をネジ止めすることにより行う。残置ケーブルAの牽引手順については、残置ケーブルAを直接牽引する場合と同じであるので、説明を省略する。
【0033】
本例の残置ケーブル撤去装置1Aは、牽引用油圧シリンダ6と牽引用クランプ手段7とを備えた残置ケーブル撤去装置において、牽引用クランプ手段7が所定の後退位置で残置ケーブルA又は補助金具41をクランプした後に残置ケーブルA又は補助金具41のクランプを解除して牽引用油圧シリンダ6による牽引用クランプ手段7の前進とそれに伴う残置ケーブルAの牽引とを可能とし、また、牽引用クランプ手段7が所定の前進位置に至った後に残置ケーブルA又は補助金具41をクランプして残置ケーブルAに作用している張力を保持する保持用クランプ手段8を備えたので、牽引用クランプ手段7を前進させることにより残置ケーブルAに大きな弾性伸びが生じた場合にも、保持用クランプ手段8によって残置ケーブルAの弾性収縮を防止することができ、残置ケーブルA又は補助金具41のクランプを解除して牽引用クランプ手段8を所定位置まで後退させ、再度残置ケーブルA又は補助金具41をクランプして牽引用クランプ手段7を前進させることにより、残置ケーブルAの牽引量を順次増加させることができる。よって、残置ケーブルAに大きな牽引力を連続的に付与することができて、残置ケーブルAの緩みを防止でき、残置ケーブルAを確実に地下管路から引き出すことができる。
【0034】
また、本例の残置ケーブル撤去装置1Aは、牽引用クランプ手段7を、移動台4に設けられた牽引用クランプ金具13,14と、当該牽引用クランプ金具13,14を開閉駆動する牽引クランプ用油圧シリンダ15,16とから構成すると共に、保持用クランプ手段8を、固定台3と移動台4との間に固定された中間台5と、当該中間台5に設けられた保持用クランプ金具22,23と、当該保持用クランプ金具22,23を開閉駆動する保持クランプ用油圧シリンダ24,25とから構成したので、残置ケーブル撤去装置1Aの駆動部を全て油圧駆動することができ、装置各部のシーケンシャルな駆動を自動制御できて、残置ケーブルAの撤去作業の容易化と効率化とを図ることができる。
【0035】
また、本例の残置ケーブル撤去装置1Aは、高さ調整手段を備えた架台31上に搭載したので、高さ調整手段を操作することにより、マンホールB内における地下管路Dの高さに応じた残置ケーブル撤去装置1Aの設置高さ調整を容易に行うことができ、残置ケーブルAの撤去作業の容易化と効率化とを図ることができる。
【0036】
次に、本発明に係る残置ケーブル撤去装置の第2実施形態例を、図8に基づいて説明する。図8は第2実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の構成及び動作の説明図である。
【0037】
図8に示すように、本例の残置ケーブル撤去装置1Bは、牽引用クランプ手段7を、ねじ棒よりなる補助金具41と、当該補助金具41の貫通孔を有し、移動台4の前方(残置ケーブルAの引き出し方向)に配置された牽引用受圧板51と、前記補助金具41に螺着され、前記牽引用受圧板51の前方に配置された牽引用ナット52とから構成すると共に、前記保持用クランプ手段8を、前記補助金具41の貫通孔を有し、前記牽引用ナット52の前方に配置された保持用受圧板53と、前記補助金具41に螺着され、前記保持用受圧板53の前方に配置された保持用ナット54と、中間台5と保持用受圧板53とを連結する連結部材55とから構成したことを特徴とする。その他については、第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置1Aと同じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
以下、第2実施形態例に係るケーブル撤去装置1Bを用いた残置ケーブルの撤去方法を図8(a)〜(d)に基づいて説明する。
【0039】
牽引用油圧シリンダ6に油圧ホース36を接続までの準備段階は、第1実施形態例に係るケーブル撤去装置1Aを用いた残置ケーブルAの撤去方法と同様に行われる。
【0040】
準備完了後、移動台4の前面(残置ケーブルAの引き出し側の面)に牽引用受圧板51を当接し、当該牽引用受圧板51の前面に牽引用ナット52を締結する。これに対して、保持用ナット54は、補助金具41に螺合した状態で、保持用受圧板53よりも前方の適当な位置に配置しておけばよい。
【0041】
しかる後に、リモートコントローラ34を操作して、油圧ポンプ32からの圧油を制御盤33及び油圧ホース36を介して牽引用油圧シリンダ6に供給し、図8(b)に示すように牽引用油圧シリンダ6を伸張して、移動台4を前進させる。これによって、牽引用油圧シリンダ6の牽引力が移動台4、牽引用受圧板51及び牽引用ナット52を介して残置ケーブルAに伝達され、残置ケーブルAには管路D内の錆や変形の状態に応じた伸びが生じる。このとき、保持用ナット54は、残置ケーブルAの伸び量だけ残置ケーブルAの引き出し方向に前進する。
【0042】
移動台4が所定の前進位置に達した時点(牽引用油圧シリンダ6のストローク端)で、図8(c)に示すように、保持用ナット54を保持用受圧板53に締結する。これにより、残置ケーブルAの弾性戻りが防止される。
【0043】
保持用ナット54を保持用受圧板53に締結した後、牽引用油圧シリンダ6に供給されていた圧油を図示しないタンクに戻し、図8(d)に示すように、牽引用油圧シリンダ6を収縮して移動台4を元の位置に復帰させる。そして、元の位置に復帰された移動台4の前面に再度牽引用受圧板51を当接し、当該牽引用受圧板51の前面に牽引用ナット52を締結する。以下、残置ケーブルAの引き出しに要する牽引力がウインチ等の低能力の牽引装置にて牽引可能な値になるまで、上記の手順を繰り返す。引き出された残置ケーブルAは、ケーブルリール38に巻回されて回収される。
【0044】
この第2実施形態例に係るケーブル撤去装置1Bは、牽引用クランプ手段7を、ねじ棒よりなる補助金具41と、当該補助金具41の貫通孔を有し、移動台4の前方(残置ケーブルAの引き出し方向)に配置された牽引用受圧板51と、前記補助金具41に螺着され、前記牽引用受圧板51の前方に配置された牽引用ナット52とから構成すると共に、前記保持用クランプ手段8を、前記補助金具41の貫通孔を有し、前記牽引用ナット52の前方に配置された保持用受圧板53と、前記補助金具41に螺着され、前記保持用受圧板53の前方に配置された保持用ナット54と、中間台5と保持用受圧板53とを連結する連結部材55とから構成したので、牽引用クランプ手段7及び保持用クランプ手段8を簡単な機械的構成にすることができ、残置ケーブル撤去装置の低コスト化を図ることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の残置ケーブル撤去装置は、牽引用クランプ手段を、ねじ棒よりなる補助金具と、当該補助金具の貫通孔を有し移動台の前方に配置された牽引用受圧板と、補助金具に螺着され前記牽引用受圧板の前方に配置された牽引用ナットとから構成すると共に、保持用クランプ手段を、補助金具の貫通孔を有し牽引用ナットの前方に配置された保持用受圧板と、当該保持用受圧板を所定の固定部に連結する連結部材と、補助金具に螺着され保持用受圧板の前方に配置された保持用ナットとから構成したので、牽引用クランプ手段及び保持用クランプ手段を簡単な機械的構成にすることができ、残置ケーブル撤去装置の低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の要部斜視図である。
【図2】第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置に備えられる牽引用クランプ手段の正面図である。
【図3】第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置に備えられる保持用クランプ手段の正面図である。
【図4】第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の使用状態の構成図である。
【図5】第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の動作説明図である。
【図6】第1実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の他の動作説明図である。
【図7】残置ケーブルと補助金具の接続法法を示す説明図である。
【図8】第2実施形態例に係る残置ケーブル撤去装置の構成及び動作の説明図である。
【符号の説明】
1A,1B 残置ケーブル撤去装置
3 固定台
4 移動台
5 中間台
6 牽引用油圧シリンダ
7 牽引用クランプ手段
8 保持用クランプ手段
11,12 案内部材
13,14 牽引用クランプ金具
15,16 牽引クランプ用油圧シリンダ
22,23 保持用クランプ金具
24,25 保持クランプ用油圧シリンダ
41 補助金具
51 牽引用受圧板
52 牽引用ナット
53 保持用受圧板
54 保持用ナット
55 連結部材
A 残置ケーブル
B マンホール
C 補助鋼材
D 管路
Claims (1)
- 互いに平行に配置された固定台及び移動台と、前記固定台と前記移動台との間に設定され、前記固定台に対して前記移動台を往復駆動させる牽引用油圧シリンダと、前記移動台に設置された残置ケーブル又は当該残置ケーブルの先端部に連結された補助金具の牽引用クランプ手段と、前記固定台と前記移動台との間に配置された前記残置ケーブル又は前記補助金具の保持用クランプ手段とを備え、前記保持用クランプ手段は、前記牽引用クランプ手段が所定の後退位置で前記残置ケーブル又は前記補助金具をクランプした後に前記残置ケーブル又は前記補助金具のクランプを解除して前記牽引用油圧シリンダによる前記牽引用クランプ手段の前進とそれに伴う前記残置ケーブルの牽引とを可能とし、また、前記牽引用クランプ手段が所定の前進位置に至った後に前記残置ケーブル又は前記補助金具をクランプして前記残置ケーブルに作用している張力を保持する残置ケーブル撤去装置において、
前記牽引用クランプ手段が、ねじ棒よりなる前記補助金具と、当該補助金具の貫通孔を有し、前記移動台の前方に配置された牽引用受圧板と、前記補助金具に螺着され、前記牽引用受圧板の前方に配置された牽引用ナットとから構成され、前記保持用クランプ手段が、前記補助金具の貫通孔を有し、前記牽引用ナットの前方に配置された保持用受圧板と、当該保持用受圧板を所定の固定部に連結する連結部材と、前記補助金具に螺着され、前記保持用受圧板の前方に配置された保持用ナットとからなることを特徴とする残置ケーブル撤去装置。
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JP2002312820A JP4150242B2 (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 残置ケーブル撤去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002312820A JP4150242B2 (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 残置ケーブル撤去装置 |
Publications (2)
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