JP4149602B2 - 芳香族ポリカーボネート共重合体と、その製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な共重合ポリカーボネートに関するものである。更に詳しくは、本発明は従来のポリカーボネートでは得られていなかった優れた流動性を有し、かつ熱安定性が優れた共重合ポリカーボネート樹脂とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネートは、耐衝撃性、強靭性、寸法安定性などの機械的性質や、透明性、耐熱性などに優れた成形材料である。しかし、一般的にポリカーボネートは溶融粘度が高いため成形加工時の溶融流動性が悪いことが欠点であり、精密部品や薄物の射出成形が困難であった。溶融流動性を改良するためには、成形温度、金型温度を上げる必要がある。そのために成形サイクルが長くなり、成形のコストが高くなったり、成形中に着色や重合度低下などの劣化が起こるという問題があった。
【0003】
流動性を改良するためには、特開平5−186676号公報や特開平6−25523号公報に例示されるように、低分子量ポリカーボネートを混合して重量平均分子量を下げる方法が挙げられる。しかしこの方法で得たポリカーボネートは、耐衝撃性や熱安定性が大幅に低下するという欠点を有していた。
【0004】
また、ポリカーボネートに脂肪酸エステル類などの可塑剤や滑剤などを添加して、流動性や成形性を改善しようとする試みがなされてきた。しかし特開平9−227773号公報で指摘されるように、それらの方法ではポリカーボネートの流動性や成形性を改善する効果は認められるが、添加剤の相溶性や混和性の点で必ずしも満足しうるものではなく、またポリカーボネートの前記特性を大きく低下させるなどの欠点が認められる。
【0005】
流動性を改善する別の方法として、脂肪族含量の高い成分などを含有してなる共重合ポリカーボネートについても検討されており、特開平9−208683号公報などにその効果が例示される。しかし一般にこの方法では、共重合成分によってポリカーボネートの流動性は改善されるものの、熱安定性が大きく低下するという問題が認められている。このため、良好な熱安定性を保持したまま、流動性を向上しうる効果的な共重合成分の開発が強く要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に射出成形用材料として、従来のポリカーボネートでは得られなかった優れた流動性を持つポリカーボネートを得ることを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために、種々の共重合ポリカーボネートの流動性と熱安定性について検討した結果、特定のジヒドロキシ化合物成分を共重合させることにより、流動性と熱安定性に優れたポリカーボネートが得られることを見出し本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明は、下記(A)成分および(B)成分、または下記(A)、(B)成分、および(C)成分からなるジヒドロキシ化合物と、炭酸エステル形成性化合物とを重縮合して製造されるポリカーボネートであって、塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃度溶液の20℃における固有粘度が少なくとも0.3g/dlであり、ガラス転移温度が少なくとも100℃である優れた溶融流動性をもつ芳香族ポリカーボネート、およびその製造方法である。
【0009】
(A)成分):下記式(1)
【化5】
(R 1 およびR 2 はそれぞれ独立に炭素数1〜20のアルキレン基を表し、R 3 は炭素数1〜20のアルキル基を表し、pは1から4の整数を表す。)
で表される化合物、
(B)成分):下記式(2)
【0010】
【化6】
(式中、R 4 およびR 5 はそれぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、または炭素数6〜20のアリールオキシ基を表し、mおよびnはそれぞれ独立に1〜4の整数である。Xは単結合または酸素原子、カルボニル基、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜20のシクロアルキレン基、または炭素数6〜20のアリーレン基を表す。)
で表される化合物、
(C)成分):下記式(3)
HO−R 6 −OH ・・・(3)
(式中、R 6 は炭素数1〜40のアルキル基を表す。)
で表される化合物
すなわち本発明は、下記式(5)、(6)、および(7)で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート、およびその製造法に関する。下記にその繰り返し単位(5)〜(7)を示す。
【0011】
【化7】
(上記式(5)〜(7)において、R1〜R9、m、n、p、Xの定義は上記式(1)〜(3)に同じである。)
【0012】
上記式(1)であらわされる上記(A)成分のジヒドロキシ化合物としては、上記式(1)におけるR1およびR2の炭素数がそれぞれ3〜12であることが好ましく、加えてコスト面から炭素数がそれぞれ6〜9であることがより好ましい。具体的には以下のような化合物が挙げられる。
【0013】
【化8】
【0014】
【化9】
【0015】
本発明において上記(2)で表されるジヒドロキシ化合物としては例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールAという)、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等及びその芳香環に例えばアルキル基、アリール基等が置換されたものがあげられ、これらは単独で用いてもまたは二種以上併用してもよい。なかでもビスフェノールAが特に好ましい。
【0016】
上記式(3)であらわされる上記(C)成分のジヒドロキシ化合物としては、9−ノニル−10−オクチル−1,18−オクタデシルジオール、8−ノニル−9−オクチル−1,17−ヘプタデシルジオール、8−オクチル−9−ノニル−1、17−ヘプタデシルジオール、8−ノニル−9−オクチル−1,18−オクタデシルジオール、8−オクチル−9−ノニル−1,18−オクタデシルジオール、9−ノニル−10−オクチル−1,18−オクタデシルジオール、9−デシル−10−ヘプチル−1,18−オクタデシルジオール、7−ノニル−8−オクチル−1,18−オクタデシルジオール、7−オクチル−8−ノニル−1,18−オクタデシルジオール、9−ノニル−10−オクチル−1,18−オクタデシルジオール、9,10−ジオクチル−1,18−オクタデシルジオールが挙げられる。
【0017】
ジヒドロキシ化合物について、(A)成分、(B)成分、(C)成分としたとき、その成分モル比は、(A)成分;0.6〜0.01、(B)成分;0.4〜0.99、(C)成分;0.2〜0.01であることが好ましい。
【0018】
さらに溶融流動性に加え、優れた熱的安定性をもつ芳香族ポリカーボネートを得るためにはその成分モル比は、(A)成分;0.1〜0.01、(B)成分;0.9〜0.99、(C)成分;0.1〜0.01であることが好ましく、さらには(A)成分と(C)成分の合計モル比が;0.1〜0.01、(B)成分;0.9〜0.99であることが好ましい。
【0019】
本発明において式(1)、(2)、および(3)で表されるジヒドロキシ化合物の純度は95%以上であることが好ましい。ポリマー原料である式(1)、(2)、および(3)で表されるジヒドロキシ化合物中には、不純物として対応するモノマーアルコールとトリマーアルコールがそれぞれ1%以下含まれる。この原料の純度が95%未満の場合、所望の重合度と流動性をもつポリマーが得られず好ましくない。
【0020】
炭酸エステル形成性化合物としては、ホスゲン、炭酸ジエステルが挙げられる。炭酸ジエステルとしては例えばジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等があげられ、なかでもコスト面からジフェニルカーボネートが好ましい。
【0021】
また本発明のポリカーボネート共重合体は、塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃における固有粘度([η])が少なくとも0.3g/dlであり、ガラス転移温度が少なくとも100℃であることを特徴とする。[η]が0.3g/dl未満の場合は耐衝撃性に劣るため、成形材料として好ましくない。またガラス転移温度によって成形品の耐熱性や、溶融成形時の熱安定性の程度が評価されるが、ここで、成形加工に十分な熱安定性を得るために、ガラス転移温度は100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましい。塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃度の溶液の20℃における固有粘度([η])が0.3g/dlを超えていても、ガラス転移温度が100℃未満であれば熱安定性の点で好ましくない。
【0022】
本発明で開示しているポリカーボネート樹脂は、いかなる製造法で合成してもよく、例えば炭酸エステル形成性化合物として、ホスゲンを用いる界面重合法や、炭酸ジエステルを用いる溶融法(エステル交換反応)や固相重合法でもよい。このなかで、有害なハロゲン化物を使わずにすむ理由から炭酸ジアリールエステルを用いる溶融法や、固相重合法が好ましく、さらにコスト面やプロセスが簡単であるなどの面から炭酸ジエステルを用いる溶融法がより好ましい。
【0023】
溶融法は常圧およびまたは減圧窒素雰囲気下で二価フェノールと炭酸ジエステルとを加熱しながら攪拌して、生成するアルコールまたはフェノールを留出させることで行われる。
【0024】
溶融法の場合、その反応温度は生成物の沸点等により異なるが、反応により生成するアルコールまたはフェノールを除去するため通常120〜350℃の範囲であり、好ましくは良好な色相や熱安定性が得られる理由で180〜280℃の範囲である。
【0025】
反応後期には系を減圧にして生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易にさせる。反応後期の系の内圧は好ましくは1mmHg以下であり、より好ましくは0.5mmHg以下である。
【0026】
重合速度を速めるために重合触媒を使用することができ、重合触媒としては例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、ホウ素やアルミニウムの水酸化物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第4級アンモニウム塩、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコキシド、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩、亜鉛化合物、ホウ素化合物、ケイ素化合物、ゲルマニウム化合物、有機スズ化合物、鉛化合物、アンチモン化合物、マンガン化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物等の通常エステル化反応やエステル交換反応に使用される触媒があげられる。触媒は単独で用いてもまたは二種以上併用してもよい。なかでも色相や熱安定性または重合速度が大きい点から、(i)含窒素塩基性化合物および(ii)アルカリ金属およびまたはアルカリ土類金属化合物を組み合わせた触媒が好ましい。
【0027】
本発明におけるこれらの重合触媒の使用量は、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物の場合は、全ジヒドロキシ化合物1モルに対し1*10−7〜1*10−4当量、好ましくは1*10−7〜5*10−6当量の範囲で選ばれる。また含窒素塩基性化合物を使用する場合は、全ジヒドロキシ化合物1モルに対し1*10−5〜1*10−3当量、好ましくは1*10−5〜1*10−4当量の範囲で選ばれる。
【0028】
本発明においては、特に重合終了後に触媒失活剤を適用することが好ましい。本発明における触媒失活剤とは、ポリカーボネート製造時に使用する重合触媒の活性の一部または全部を失活させるものである。
【0029】
触媒失活剤を添加する方法としては、例えば、反応生成物であるポリカーボネートが溶融状態にある間に添加してもよいし、一旦ポリカーボネートをペレタイズした後、再溶解し添加しても良い。前者においては、反応槽内または押し出し機内の反応生成物であるポリカーボネートが溶融状態にある間に添加してもよいし、また重合後得られたポリカーボネートが反応槽から押し出し機を通ってペレタイズされる間に、中和剤を添加して混練することもできる。
【0030】
触媒失活剤としては、得られるポリマーの色相や耐熱性、耐沸水性などの物性の向上に対する効果が大きい点から、スルホン酸のホスホニウム塩および/またはスルホン酸のアンモニウム塩を使用することが好ましい。そのなかでも特に、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩やパラトルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム塩などが好ましい例として挙げられる。
【0031】
上記の方法により本発明の新規共重合体が得られるが、これを用いて各種成形品を成形する場合に用途に応じて従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤を加えてもよい。
【0032】
本発明の共重合体は、前記の各成分を任意の方法、例えばタンブラー、ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押し出し機等により混合して製造することができる。
【0033】
【発明の効果】
特定のジヒドロキシ化合物成分を共重合させることにより、特に射出成形用材料として、従来のポリカーボネートでは得られなかった優れた流動性を持つ流動性改善されたポリカーボネートを得ることができる。
【0034】
【実施例】
以下に実施例をあげて更に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。各項目の測定は下記の方法によった。
(1)Tg:デュポン社製2000型DSCにより窒素気流下で毎分10℃の昇温速度で測定した。
(2)溶融流動性:ペレットを0.5mmHg圧下130℃で6時間乾燥した後、東洋精機製作所社製メルトインデクサーを用いて熱可塑性プラスチックの流れ試験法(JIS−K7210)に従い、試験荷重2160g、280℃で測定した。
(3)固有粘度[η]:塩化メチレン中20℃でウベローデ粘度計で測定した。
【0035】
[実施例1]
攪拌装置、精留塔および減圧装置を備えた反応槽に、原料としてビスフェノールA136.97g(0.60モル)、ジフェニルカーボネート134.95g(0.63モル)、および下記式(9)
【0036】
【化10】
で示されるジオール化合物と下記式(10)
【0037】
【化11】
【0038】
で示されるジオール化合物とを3:1のモル比で含む混合物(共重合成分(ア))1.54g(2.87ミリモル)、重合触媒としてビスフェノール2ナトリウム塩5.45*10−4g(2マイクロモル)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド9.12*10−3g(100マイクロモル)を仕込んで窒素雰囲気下180℃で溶融した。攪拌下、反応槽内を100mmHgに減圧し、生成するフェノールを溜去しながら20分間反応させた。次に200℃に昇温した後、徐々に減圧し、フェノールを溜去しながら30mmHgで20分間反応させた。さらに徐々に昇温し220℃で20分間、240℃で20分間、280℃で20分間反応させ、その後、280℃で徐々に減圧し20mmHgで10分間、10mmHgで5分間反応を続行し、最終的に280℃/0.5mmHgで2時間反応せしめた。得られた共重合ポリカーボネート樹脂の物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0039】
[実施例2]
ビスフェノールAを136.95g、実施例1で示した上式(9)で示されるジオール化合物と上式(10)で示されるジオール化合物との混合物(共重合成分(ア))を4.72g(8.79ミリモル)用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、共重合ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0040】
[実施例3]
ビスフェノールAを132.63g(0.58モル)、実施例1で示した上記式(9)で示されるジオール化合物と上記式(10)で示されるジオール化合物との混合物(共重合成分(ア))を10.8g(20.1ミリモル)用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、共重合ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0041】
[比較例1]
ジヒドロキシ化合物として2,2−ビスフェノールA136.97g、(0.60モル)のみを用いた他は、実施例1と同様の操作を行い、、ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0042】
[比較例2]
ホスゲン吹き込み管、温度計及び攪拌機を設けた容量50リットルの反応槽に、ビスフェノールA5028g、7.2%水酸化水溶液22.1リットル及びハイドロサルファイトナトリウム9.8gを仕込んで溶解し攪拌下、下式で示す化合物(a)(共重合成分(ウ))
【0043】
【化12】
【0044】
を6g、塩化メチレン12.7リットルおよび48.5%水酸化ナトリウム水溶液807gを加えた後、ホスゲン2508gを25℃で90分かけて加えホスゲン化反応させた。ホスゲン化終了後、p−tert−ブチルフェノール175.1g、48.5%水酸化ナトリウム水溶液804g及び触媒としてトリエチルアミン18.1mlを加え、33℃に保持して2時間攪拌して反応を終了させた。反応混合液から塩化メチレン層を分離し、水洗により精製して粘度平均分子量15300の共重合ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0045】
[比較例3]
共重合成分(ウ)の使用量を30gに変更する以外は比較例2と同様にして粘度平均分子量15300の共重合ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0046】
[比較例4]
共重合成分(ウ)の使用量を3gに変更する以外は比較例2と同様にして粘度平均分子量15300の共重合ポリカーボネート樹脂を得た。このポリマーの物性を上記の方法で評価し、結果を下記表1に示した。
【0047】
【表1】
Claims (5)
- 下記(A)成分および(B)成分、または下記(A)、(B)成分、および(C)成分からなるジヒドロキシ化合物と、炭酸エステル形成性化合物とを重縮合して製造されるポリカーボネートであって、塩化メチレンを溶媒とする0.5g/dl濃度溶液の20℃における固有粘度が少なくとも0.3g/dlであり、ガラス転移温度が少なくとも100℃である優れた溶融流動性をもつ芳香族ポリカーボネート。
(A)成分):下記式(1)
で表される化合物、
(B)成分):下記式(2)
で表される化合物、
(C)成分):下記式(3)
HO−R 6 −OH ・・・(3)
(式中、R 6 は炭素数1〜40のアルキル基を表す。)
で表される化合物 - 下記(A)成分および(B)成分、または下記(A)、(B)成分、および(C)成分からなるジヒドロキシ化合物と、炭酸エステル形成性化合物とを、
溶融重縮合することによるポリカーボネートの製造方法。
(A)成分):下記式(1)
で表される化合物、
(B)成分):下記式(2)
で表される化合物、
(C)成分):下記式(3)
HO−R 6 −OH ・・・(3)
(式中、R 6 は炭素数1〜40のアルキル基を表す。)
で表される化合物 - 該ジヒドロキシ化合物の純度が95%以上である請求項2に記載の製造方法。
- 重合触媒の存在下、ジヒドロキシ化合物、および炭酸ジエステルとを溶融重縮合させ、重合終了後に触媒失活剤を添加することを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 該重合触媒が(i)含窒素塩基性化合物、および/または(ii)アルカリ金属、またはアルカリ土類金属化合物である請求項4記載の製造方法。
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