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JP4134369B2 - ロボットの制御装置 - Google Patents

ロボットの制御装置 Download PDF

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JP4134369B2
JP4134369B2 JP04462198A JP4462198A JP4134369B2 JP 4134369 B2 JP4134369 B2 JP 4134369B2 JP 04462198 A JP04462198 A JP 04462198A JP 4462198 A JP4462198 A JP 4462198A JP 4134369 B2 JP4134369 B2 JP 4134369B2
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英夫 永田
康之 井上
賢一 安田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、産業用ロボットの制御装置に係り、特に作業座標系での力,トルク設定値を基に関節を駆動するサーボモータの発生力を制御することで、作業座標系での特性を別途付加することができるロボットの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のロボットは図9に示すような位置,速度制御系にて制御が行われていた。つまり、位置指令90が与えられると、減算器91aにおいて位置帰還値との位置偏差が算出され、位置ゲイン器92のゲインKp で速度変換され、減算器91bで位置帰還を時間微分した帰還速度との速度偏差が求められ、さらに速度ゲイン器93のゲインKv を係数され、かつ積分器95aとそれに並列接続された比例増幅器95bとの両者の出力を加算器91cで加え、アンプ96を経て駆動出力となり、ロボットの関節モータ97を駆動し、このときロボットの駆動に基づく外部からの外力99をも受入れて、ロボットの位置変位を検出し、先の位置及び速度の負帰還回路を閉じて、位置指令90の導入からそれに従ったロボットの位置変位がなされる構成となっている。
【0003】
このような制御系でワークとの接触を伴うような作業を行う際、ワークの位置ずれ等があると、剛性を高くするために大きく設定されたゲインや積分器の作用により、大きなトルクを発生することになり作業の進行が困難になる。このような問題に対して作用力を吸収するフロート装置やRCC[Remote Center Compl-iance ]などの専用の機械的治具や、力センサを用いた力制御方式が行われていた。
また、近年ロボットに特別な装置を付加することなく柔軟な制御を行う方式として、特開平6-332538号公報の様にサーボゲインを低下する方式、さらにまた特開平7-20941 号公報に示すように作業座標系での柔らかさの設定が可能な方式が開示さている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、専用治具や力センサを付加する方式ではコストが増大すると言う問題点があった。また、特開平6-332538号公報の手段ではサーボゲインを低減する方式が用いられているが、これらの方式では複数のサーボゲインを、ある関係を保ちながら調整する必要がある。さらに、サーボ偏差が増大するとサーボモータの発生トルクが比例的に増大するため、外界から作用する機械等のストロークが大きな場合に対応できない。
さらにまた、特開平7-20941 号公報に示す装置では、作業座標系における柔軟性を制御する方式を開示しているが、関節座標系の変位と作業座標系の変位を対応させることにより、ゲインを求める必要があるため、演算関係式が煩雑となり演算負荷が大きく、ロボットの姿勢の変化に対して連続的にゲインを求めることができない。特に、特異点近傍など、関節角と作業座標系で変位の対応関係の変化率が大きなロボット姿勢では、CPUの演算負荷が大きくなる。また、ロボットの姿勢変化に対して実時間の演算が行えず、連続的なゲインの演算が困難なため、ロボットの柔らかさがロボットの姿勢により大幅に異なる等の問題点を有している。
そこで本発明は、1自由度で1つの姿勢の柔軟性設定と、ストロークの大きな変化が可能で、しかも作業座標系での位置,速度の状態フィードバックループと単純な座標変換で、作業座標系における柔軟制御を行うロボットの制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するため、本発明請求項1の発明は、ロボットの関節を駆動するモータについて関節座標系における位置、速度の状態フィードバック制御を行う第1のフィードバック制御系を備えたロボットの制御装置において、前記ロボットの関節角度を計測する位置検出手段と、前記関節角度と前記ロボットの作業座標系における位置指令とに基づいて前記作業座標系における位置、速度の状態フィードバック制御を行う第2のフィードバック制御系と、前記関節角度を基に前記作業座標系と前記関節座標系との間の微小変位対応関係の転置行列を演算する手段と、前記第2のフィードバック制御系が出力する前記作業座標系における力およびトルク指令に前記微小変位対応関係の転置行列を乗じて前記関節座標系におけるトルクに変換する手段と、前記変換されたトルクを前記第1のフィードバック制御系のトルク指令に加算する手段を有することを特徴とするロボットの制御装置である。
【0006】
本発明の請求項2の発明は、前記第2のフィードバック制御系は、前記作業座標系における力およびトルク指令の前記変換手段に対する出力を前記作業座標系の軸方向ごとに有効または無効にする選択手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置である。
【0007】
本発明の請求項3の発明は、前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値を設定することによって前記ロボットが外力に対して柔軟に動作する方向を決定する柔軟性設定手段と、前記柔軟性設定手段で設定した前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値に前記微小変位対応関係の転置行列を乗じることにより、前記関節座標系の関節角トルク制限値を算出するトルク制限値演算手段を備え、前記第1のフィードバック制御系のトルク指令を前記トルク制限値演算手段によって算出した前記関節角トルク制限値に制限するトルク制限器を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置。
【0008】
本発明の請求項4の発明は、前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値を設定することによって前記ロボットが外力に対して柔軟に動作する方向を決定する柔軟性設定手段と、前記柔軟性設定手段で設定した前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値に前記微小変位対応関係の転置行列を乗じることにより、前記関節座標系の関節角トルク制限値を算出するトルク制限値演算手段を備え、前記トルク制限値演算手段によって算出した前記関節角トルク制限値に適応するように前記第1のフィードバック制御系の位置ゲインおよび速度ゲインを変更するゲイン演算器を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置である。
【0009】
本発明の請求項5の発明は、前記微小変位対応関係の転置行列を演算する手段は、前記位置検出手段によって計測された前記ロボットの関節角度の代わりに、関節角度指令値を用いることにより、前記作業座標系と関節座標系との微小変位対応関係を求めることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のロボットの制御装置である。
【0010】
本発明によれば、関節座標系の位置速度ループに作業座標系の位置速度ループを併用した回路構成にし、ロボットの作業座標系の方向によって処理を分け、柔軟に動作する方向には関節座標系の位置速度ループが働き、動作制御する方向には作業座標系の位置速度ループを働かせることにし、作業座標系の位置速度ループの出力の力トルク指令はヤコビ転置行列(両座標系間の微小変位対応関係)を用いて関節座標系のトルク指令に変換して、関節座標系の位置速度ループのトルク指令に加算し、ロボットの作業座標系で設定した1方向にのみロボット姿勢の柔軟動作を円滑に行わせるという、特段の効果を奏することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]以下、本発明の実施の形態1を図1及び図5に示して説明する。全ての図面において、同一符合は同一若しくは相当部材を表す。図1は本発明の一つの基本的回路構成を示すブロック図である。関節座標系を示す第1軸制御系ないし第m軸制御系において位置指令10が入力されると、関節座標系[例えば第1軸制御系]の位置速度ループ1において第1のトルク指令19が導出され、加算器2で第2のトルク指令25が加算されて、サーボアンプ3を経て関節を駆動するサーボモータ4を駆動する。その駆動による位置変位・関節角度情報は計測手段・位置検出器5で検出され、その検出関節角度情報は、一方で関節座標系の位置速度ループ1に負帰還され、他方で一般的にヤコビアンと呼ばれる座標系間[関節座標系〜作業座標系間]の微小変位関係の転置行列J T を演算するJT の演算手段6と、順変換器7を経て作業座標系へ与えられる。
【0012】
それから、先の関節角度(位置検出器5の検出値を順変換器7を介してもたらされる)と作業座標系[例えばX軸制御系]での位置指令10を基に、作業座標系において位置速度ループ1とは別の第2のフィードバック制御手段[作業座標系の位置速度ループ8]を備える。
さらに、作業座標系の位置速度ループ8の出力値をJT の演算手段6を用いることにより、関節角トルク値[第2のトルク指令値25]に変換する手段を有する。そして、第2のトルク指令値25を第1のトルク指令値19に加算する手段を経て修正トルク指令値20が得られ、ロボットの姿勢制御を柔軟に行うようにしている。
【0013】
図5は、通常の関節座標系での位置速度制御系に本発明の柔軟制御を適用した実施の形態1の具体的な制御ブロック線図を示している。
関節座標系[第1軸制御系以下第m軸制御系]での位置速度制御の内部ループは通常比例積分制御が行われるが、定常的に作用する力は静的補償要素により補償されるものとする。
通常の関節座標系での位置速度制御状態では位置制御ループおよび速度制御ループの作用により、外部より作用する力に対して作業座標系上である特定の方向にのみ先端の作業位置の動作を制限しにくい。これは各関節軸毎の減速比やゲインの大きさ、ロボットの姿勢によっている。
【0014】
そこで、本発明の柔軟制御は関節座標系の他に作業座標系[X軸制御系以下n軸制御系]における位置速度制御系を併用して組むことで、作業座標系上である特定の方向にのみ先端の作業位置の動作を制限するものである。
以下に、作業座標系の位置制御ループの構成を述べる。
関節座標系における位置制御ループ1上の位置フィードバックθ1 〜θn [位置検出器5の検出値]の情報を、一般的に順変換又は順運動学と呼ばれる関節変位とロボットの作業位置の関係式を用い、作業座標系での位置フィードバック[x,y,z]及び回転フィードバック[φ,θ,ψ]に変換する手段が順変換器7にて行われる。
【0015】
これらの位置(位置指令10)及び回転情報(θ1 〜θn ) と作業座標系のXYZ軸回りに位置回転指令を元に、作業座標系のXYZ軸方向及びXYZ軸回りに位置速度制御ループ8を構成させる。ここで、この作業座標系の位置速度制御ループ8の出力値は作業座標系でのXYZ軸方向への力指令及びXYZ軸回りのトルク指令24である。作業座標系の位置速度制御ループ8の出力部分には各軸に制御出力の有効/無効の選択手段23があり、XYZ軸方向及びXYZ軸回りのある特定な方向の出力を制限することが可能である。
【0016】
よって、外部より作用する力に対して作業座標系上である特定方向へのみ先端の作業位置の動作を制限する場合は、特定方向の出力を無効にし、それ以外への方向の出力は有効にする。これにより、特定の方向に対しては位置偏差を許容し、それ以外の方向へは位置偏差を許容しないようにすることが可能である。次に、ロボットの現在の状態から一般的にヤコビアンと呼ばれる関節座標系と作業座標系の微小変位関係式を求め、その転置行列を用いることで、作業座標系の力指令及びトルク指令から関節座標系におけるトルク指令算出することが可能である。例えば6自由度のロボットでヤコビアンの算出式は下記の式で表される。
【0017】
【数1】
【0018】
ここで、
Jはヤコビアン(作業座標系と関節座標系の微小変位関係式)
0i は第i関節座標の回転方向ベクトル(ロボットのベース座標系を基準)
0i は第i関節位置ベクトル(ロボットのベース座標基準)
Xはベクトルの外積を示す
rはロボットの作業位置ベクトル
従って、作業座標系の出力値を
F=[Fx,y,z,τx,τy,τz T ………………………………式(2)
ここで、
Fは力,トルクベクトル
x,y,z は作業座標系での力
τx,τy,τz は作業座標軸回りのトルク
Tは行列の転置を表す
関節座標系に変換した関節角トルク値を
τ=[τ1,τ2,τ3,τ4,τ5,τ6 T ………………………………式(3)
ここで、
τは関節座標系でのトルクベクトル
τi は第i軸の関節座標系のトルク
とおくと、関節座標系でのトルクは以下の関係より求めることができる。
τ=JT F ………………………………式(4)
【0019】
よって、ロボットの姿勢の変化に対して式(1),式(4)の演算を行い、関節制御系におけるトルク指令に、式(3)に示されるトルク指令を加算することで、ロボットの全動作領域で作業座標上における動作制限を有したロボットの柔軟制御系を構成することができる。この演算がJT の演算手段6において行われる。
例えば、作業座標系のX軸方向の制御系の出力を制御出力の選択手段23により無効にし、YZ軸方向帯XYZ軸回りの制御系の出力は有効にした場合、ロボット先端の作業位置の動作はX軸方向には自由に動作することができるが、X軸方向以外へは作業座標系の位置速度ループの働きにより偏差が生じないように力を発生させるために動作が規制される。または、X軸方向の制御系の位置入力を固定値にすることで、X軸に垂直な平面内にロボット先端の作業位置の動作が制限できる。
【0020】
図8は、本発明の柔軟制御系を2自由度スカラ型のロボットに適用した場合の動作状態を表す説明図である。
ここでは、X軸方向に柔らかく、Y軸方向には堅く設定されている。Y軸方向に外力が働く場合には、作業座標系の位置速度制御ループにより位置偏差が生じないよう力が発生するため、ロボットの先端がY軸方向には動作し難くなる。
また、X軸方向に外力が働く場合には、X軸方向への力の設定をヤコビアンにより関節制御系のトルク制限に変換し、制限を行うことでX方向の柔軟性を持たせており、結果としてロボット先端はX方向のみ動作する。
【0021】
なお、図5において、2a,2b,2c,2dは減算器、9は係数器、31,33は時間微分器、11は関節座標系での位置制御ゲイン(Kp1)器、12は関節座標系での速度制御ゲイン(Kv1)器、21は作業座標系での位置制御ゲイン(Kp2)器、22は作業座標系での速度制御ゲイン(Kv2)器、14は外力補償器、15はトルク変換定数器、16と32はサーボモータ4等でのイナーシャJs と動摩擦係数Dで示す1次遅れ回路と積分回路である。
【0022】
[実施の形態2]以下、本発明の具体的な実施の形態2を図2及び図6に示して説明する。図2は本発明の他の基本的回路構成を示すブロック図である。この実施の形態2は、先に説明した図1及び図5の手段において、関節座標系を駆動するサーボモータ3のトルクを制御する手段を設けるとともに、新たに作業座標系で設定した力もしくはトルクの制限値をヤコビアンの転置行列を用いることにより関節角トルク制限値に変換する手段[作業座標系での柔軟性の設定26にJT の演算手段6の出力を係数器9bで関与させて、トルク制限値27を演算し、かつトルク制限器13を介在させる手段]を有する。
【0023】
次に、この実施の形態2の具体的な回路構成を図6に示して説明する。
通常の位置制御状態では位置制御ループおよび速度制御ループの作用によって、外部より作用する力により変位が生じにくい。これは外部より印加される力により指令値との偏差が大きく設定されたゲイン倍されてモータトルクが発生されることによる。
ここで、発生トルクをトルク指令の段階で制限を行うことで外部から作用する力に対して、ロボットが柔軟な動作を行うことができる。すなわち制限しているトルクより大きなトルクが外部から作用した場合、ロボットの関節は作用力に対して柔軟な運動始めることになる。ここで設定しているトルクの制限値は関節座標系でのトルクの制限値である。従って、先端の作業位置での力とトルクの制限はロボットの姿勢に依存してしまう。
【0024】
そこで、先の第1の具体的実施の形態1で述べたのと同様に、上記ヤコビアンの転置行列を算出することにより、作業座標系における力とトルクの制限値から関節座標系におけるトルクの制限値を算出することが可能である。例えば作業座標系での力とトルク制限値を
Flim =[Fx lim , Fy lim , Fz lim , τx lim , τy lim , τz lim ]
……………………………式(5)
ここで
Flim は力,トルク制限値ベクトル
Fn lim は作業座標系第n軸での力制限値
τn lim は第n作業座標軸回りのトルク制限値
また、関節座標系のトルクの制限値を
τlim =[τlim1, τlim2 ,τlim3 ,τlim4 ,τlim5 ,τlim6]
……………………………式(6)
ここで、
τlim は関節制御系でのトルク制限ベクトル
τlimiは第i軸の関節制御系のトルク
とおくと、関節制御系のトルク制限値は以下の関係より求めることができる。
τlim =JT Flim ………………………………式(7)
ロボットの姿勢の変化に対して式(1),式(7)の演算を行い、常に関節トルクの制限値を求めていく。
【0025】
関節制御系において式(6)のトルク制限値によって制限を受けた出力トルクに、上記第1の方法と同様に作業座標系から求められた関節角トルク値を加算することで、ロボットの全動作領域で式(5)に示される力,トルクの制限値を有したロボットの柔軟性のある制御系を構成することができる。すなわち、作業座標系と関節座標系の両方で位置速度制御ループ8と1を組むことで、作業座標系で柔らかく設定した方向には関節座標系の位置速度制御ループ1でトルク制限された柔軟性を有するように作用し、それ以外の方向には作業座標系の位置速度制御ループ8が位置偏差を生じないように作用する。なお、9bは係数器28はゲイン演算器、13は関節座標系でのトルク制限器、26は作業座標系での柔軟性の設定(Fx , Fy , Fz , τx , τy , τz )手段を示す。
【0026】
[実施の形態3]
また次に、本発明の具体的な実施の形態3を図3及び図7に示して説明する。図3は本発明の別の基本的回路構成を示すブロック図である。
これは、作業座標系での柔軟性を設定する手段26により、関節制御系の位置速度ループ1によるフィードバック制御の位置ゲインKp1,速度ゲインKv1を変更する手段を有するようにしている。
【0027】
これは、トルクの制限値27を基にし、第1のフィードバック制御の位置ゲインKp1,速度ゲインKv1を、ゲイン演算器28を介して位置ゲイン29と速度ゲイン30とし、それぞれ位置制御ゲイン17と速度制御ゲイン18へ関与させてそれぞれを変更することで、任意の柔軟性を作業座標系で実行することが可能である。
なお、位置制御ゲイン器17,速度制御ゲイン器18は可変である。
このようにして、先の具体的実施の形態2で述べたのと同様に、ロボットの姿勢の変位に対して式(1),式(4),式(7)の演算を行い、常に作業座標系での位置速度ループ8からのトルク指令と関節座標系でのトルク制限値を求めるようにしている。
【0028】
[実施の形態4]
さらにまた、本発明の具体的な実施の形態4を図4示して説明する。
図4は本発明のさらに別の基本的回路構成を示すブロック図である。
先に説明した具体的実施の形態1,実施の形態2及び実施の形態3において、関節座標系と作業座標系の微小変化の静力学関係式であるヤコビアンを求める際に第1のフィードバックループの位置指令を用いている。
式(1)はロボットの姿勢により変化する値であり、特異点の近傍では急激な変化を示すが、一般的に各要素の値はサーボの演算を行うCPUのサンプリング速度に比較すると変化は遅い。従って式(1)の演算負荷は小さく抑えることが可能であり、ロボットの姿勢変化に伴う実時間演算を行うことが可能である。
【0029】
作業座標系での柔軟性は式(5)の制限値のみにより決定される。すなわち1自由度に対して1個に変数を決めることで柔軟性を制御することができる。
また、ロボットが発生する力,トルクは変位に比例することがないため、外部から作用する機械類のストロークが大きな場合にロボットが変化することが可能である。
このようにして、本発明は全ての実施の形態に示すようにロボットの姿勢制御において、従来手段にない円滑な柔軟性を備え、自由自在に必要に応じた柔軟性を帯びた姿勢挙動が可能になるという顕著な効果を持つ。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、関節座標系と作業座標系でそれぞれ位置,速度のフィードバックループを組み、関節角の位置の情報を用いた関節座標系と作業座標系の微小変位関係式であるヤコビアンによる座標変換を用い、両制御系の出力を組み合わせることで、外部より作用する力に対して作業座標系上である特定の方向にのみ先端の作業位置を正確に制限でき、その方向への柔軟制御を容易に実現できるという効果がある。
その場合,1自由度で1つの変数の設定することが可能であるため教示者の負担が減り、また変換式自体が簡単なためリアルタイムに作業座標系の演算を実行できるという副次的な卓越した効果を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの基本回路構成を示すブロック図
【図2】本発明の他の基本回路構成を示すブロック図
【図3】本発明の別の基本回路構成を示すブロック図
【図4】本発明のさらに別の基本回路構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態1[図1]における具体的の回路構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態2[図2]における具体的の回路構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態3[図3]における具体的の回路構成を示すブロック図
【図8】本発明の柔軟制御系を2自由度スカラ型のロボットに適用した場合の動作状態を表す説明図
【図9】従来の制御方式の回路構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 関節座標系の位置速度ループ
2,91c 加算器
2a,2b,2c,2d,91a,91b 減算器
3 サーボアンプ
4 サーボモータ
5,98 位置検出器
6 JT の演算手段
7 順変換器
8 作業座標系の位置速度ループ
9,9a,9b 係数器
10a,10b 位置指令
11 関節座標系での位置制御ゲイン器
12 関節座標系での速度制御ゲイン器
13 関節座標系でのトルク制限器
14 外力補償器
15 トルク変換定数器
16 1次遅れ回路でJはイナーシャ、Dは摩擦係数
17 関節座標系での可変位置制御ゲイン器
18 関節座標系での可変速度制御ゲイン器
19 第1のトルク指令
20 修正トルク指令
21 作業座標系での位置制御ゲイン器
22 作業座標系での速度制御ゲイン器
23 作業座標系での制御出力の有効/無効の選択手段
24 力及びトルク指令
25 第2のトルク指令
26 作業座標系での柔軟性の設定手段
27 トルク制限値
28 ゲイン演算器
29 位置ゲイン
30 速度ゲイン
31,32,33,34,94 時間微分器
92 位置ゲイン器
93 速度ゲイン器
95a 積分器
95b 比例増幅器
96 アンプ
97 関節モータ
99 外力
101 第1のフィードバックループ
102 第2のフィードバックループ

Claims (5)

  1. ロボットの関節を駆動するモータについて関節座標系における位置、速度の状態フィードバック制御を行う第1のフィードバック制御系を備えたロボットの制御装置において、
    前記ロボットの関節角度を計測する位置検出手段と、
    前記関節角度と前記ロボットの作業座標系における位置指令とに基づいて前記作業座標系における位置、速度の状態フィードバック制御を行う第2のフィードバック制御系と、
    前記関節角度を基に前記作業座標系と前記関節座標系との間の微小変位対応関係の転置行列を演算する手段と、
    前記第2のフィードバック制御系が出力する前記作業座標系における力およびトルク指令に前記微小変位対応関係の転置行列を乗じて前記関節座標系におけるトルクに変換する手段と、
    前記変換されたトルクを前記第1のフィードバック制御系のトルク指令に加算する手段を有することを特徴とするロボットの制御装置。
  2. 前記第2のフィードバック制御系は、前記作業座標系における力およびトルク指令の前記変換手段に対する出力を前記作業座標系の軸方向ごとに有効または無効にする選択手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置。
  3. 前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値を設定することによって前記ロボットが外力に対して柔軟に動作する方向を決定する柔軟性設定手段と、
    前記柔軟性設定手段で設定した前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値に前記微小変位対応関係の転置行列を乗じることにより、前記関節座標系の関節角トルク制限値を算出するトルク制限値演算手段を備え、
    前記第1のフィードバック制御系のトルク指令を前記トルク制限値演算手段によって算出した前記関節角トルク制限値に制限するトルク制限器を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置。
  4. 前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値を設定することによって前記ロボットが外力に対して柔軟に動作する方向を決定する柔軟性設定手段と、
    前記柔軟性設定手段で設定した前記作業座標系における力もしくはトルクの制限値に前記微小変位対応関係の転置行列を乗じることにより、前記関節座標系の関節角トルク制限値を算出するトルク制限値演算手段を備え、
    前記トルク制限値演算手段によって算出した前記関節角トルク制限値に適応するように前記第1のフィードバック制御系の位置ゲインおよび速度ゲインを変更するゲイン演算器を備えることを特徴とする請求項1に記載のロボットの制御装置。
  5. 前記微小変位対応関係の転置行列を演算する手段は、前記位置検出手段によって計測された前記ロボットの関節角度の代わりに、関節角度指令値を用いることにより、前記作業座標系と関節座標系との微小変位対応関係を求めることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のロボットの制御装置。
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