JP4127073B2 - 送信装置および通信システムおよび送信方法および通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディジタル無線信号を1対1で双方向に通信し合う受信装置、送信装置、通信システムおよび受信方法、送信方法、通信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の技術について説明する。図20は、例えば文献“A NEW FREQUENCY-DOMAIN LINK ADAPTATION SCHEME FOR BROADBAND OFDM SYSTEMS” VTC'99 p253-257 に示される従来の広帯域無線伝送システムの構成図であり、局1と局2が1対1で対等に送受信することを示している。この場合、局1が基地局で局2が移動局となることもあれば、その逆となることもある。また、局1が移動局で局2が別の移動局となることもある。この従来の広帯域無線伝送システムでは、伝送環境条件(伝送品質など)の良否に基づき適用する変調条件(変調方式、符号化率、情報伝送速度など)が選択される。図21は図20に示す従来の広帯域無線伝送システムにおいて変調条件選択の際に用いる環境条件の一例を示した図である。図21において、横軸は信号電力対雑音電力比(CNR:Carrier to Noise Ratio)、縦軸は受信レベルの標準偏差を示すディレイスプレッド(DS:Delay Spread)を表す指標である。また、図22は伝送路を伝搬する従来のバーストフォーマットの例を示した図であり、同図において、B1は信号の伝送遅延などに対応するためのガードインターバル、B2は送信局と受信局との間で予め決めた既知パターンであるパイロットシンボル、B3はデータシンボルである。なお、パイロットシンボルB2は2つあるが、このデータパターンは同じであるか、あるいは略同一であることを前提とする。これは、本発明のすべての実施の形態においても共通である。
【0003】
次に、従来技術の動作を説明する。従来の受信機は、受信信号に含まれている送信側のパイロットシンボルと受信側で予め保有しているパイロットシンボルとの相互相関を演算することにより先行波の到来時点と少なくとも1つの遅延波の到来時点で相互相関値がピークとなる伝搬路応答(遅延プロファイルともいう)を取得し、この伝搬路応答より相互相関値の標準偏差を示すディレイスプレッドfDSと信号電力対雑音電力比fCNRを推定する。推定の際に、ディレイスプレッドfDSと信号電力対雑音電力比fCNRを、以下の式より求める。
【0004】
【数1】
【0005】
ここで、推定されたディレイスプレッドfDSと信号電力対雑音電力比fCNRとの関係に基づき図21を参照することで、適用するべき変調条件(変調方式、符号化率、情報伝送速度など)が選択される。即ち、図21では、横軸のfCNRが増大するほど信号品質がよくなり、縦軸のfDSが増大するほど信号品質が劣化することを示している。従って、伝送環境が良い条件下では、fCNRの値が大きくなるため、このfCNRの値に基づいて図21を参照することで、高効率の伝送が可能な16QAMなどが選択される。また、伝送環境が良くない条件下では、fCNRの値が小さくなるため、このfCNRの値に基づいて図21を参照することで、劣悪な伝送環境でも対応可能なBPSKなどが選択される。また、fCNRの値が大きい伝送環境が良い条件下でも、fDSの値が大きくなると、信号品質が徐々に劣化してくるため、fDSの値が所定の値に達すると、fCNRの値が同じであっても、図21を参照することで、例えば16QAM(R=3/4)でなく、より劣化した伝送環境でも対応可能な16QAM(R=1/2)が選択される。ここでRは符号化率である。
【0006】
図23は受信機が受信した先行波と遅延波のバーストの時間的な関係を示した図であり、図23(a)は遅延波の遅れがガードインターバル長よりも小さい場合を示した図であり、図23(b)は遅延波の遅れがガードインターバル長よりも大きい場合を示したものである。図23(a)、(b)において、B5は先行波、B6は他のパスを経由したことにより遅れて受信された遅延波であり、7はFFT(Fast Fourier Transform)ウインドウ、B4は干渉成分である。FFTウィンドウ7は受信データのFFTを行うために、受信信号から各Dataを切り出すための時間軸上の区間であり、2つの方法で作成することができる。第1の方法は受信信号と既知パイロットシンボルの相互相関によって作成される伝搬路応答に基づき先行波のタイミングを抽出し、この先行波のタイミングから予め決められたパイロットシンボルの時間およびガードインターバル(以後、GIと呼ぶこともある)の時間を経過した時をFFTウィンドウの開始時点とする。FFTウィンドウの時間は予め決められているDataの時間と同じであるため、FFTウィンドウを作成することができる。第2の方法は、変調方式がOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)の場合に各受信Dataの後尾部の内容と当該Dataの直前に位置するガードインターバルGIの内容とが全く同じであることを利用したものであり、この各受信Dataの後尾部と当該Dataの直前のGIとの自己相関をとることにより、GIの開始時点で相互相関値がピークとなるため、このピークとなる時点をGI開始時点とし、このGI開始時点から予め決められているGIの時間を経過した時をFFTウィンドウの開始時点とする。FFTウィンドウの時間は予め決められているDataの時間と同じであるため、FFTウィンドウを作成することができる。
【0007】
OFDM受信機は受信信号から各DataをFFTウィンドウで切り出してFFTを行うことにより受信波を復調する。次に、FFTウインドウとFFTの関係について説明する。図23(a)に示すように、遅延波の先行波からの遅れがガードインターバルGI以内の場合、OFDMではData2の後尾部の内容はData2の直前に位置するガードインターバルGIの内容と全く同じであるため、先行波のFFTウィンドウで抽出したData2をFFTにより時間軸から周波数軸に変換した結果と、遅延波を先行波で用いたFFTウィンドウと同一のFFTウィンドウで抽出して得られるガードインターバルGIの一部とData2の一部(図23(a)の遅延波B6において7で示した部分)とをFFTにより時間軸から周波数軸に変換した結果とは、同一シンボルの周波数成分となる。従って遅延波の遅れが先行波の先頭位置からGI長分までの間にある場合には問題なく処理できる。ところが、遅延波の遅れが先行波の先頭からGI長分の時間経過した時点を超えると、図23(b)の塗りつぶした部分に示すように、先行波の先頭からGI長分の時間経過した時点を超えた遅延波の成分B4はData2のシンボルとは異なる他シンボル成分であり、先行波のData2のシンボルに対してシンボル間干渉となる。この干渉電力は、遅延波の遅延量の増大に伴い増加する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、以上のように変調条件を選択するパラメータとしてディレイスプレッドを用いているが、ディレイスプレッドは伝搬路応答の受信レベルの標準偏差であるため、遅延波の遅延量、電力の増大に伴いディレイスプレッドも増大するが、遅延波による先行波への干渉電力を直接表すものではないという問題があった。
【0009】
また、複数のセルにおいて通信が行われている場合、他セルからの信号や自セル内の他端末からの信号が漏れ込むことにより自セル内では干渉波となり受信感度が劣化し、通信断となることがあるという問題があった。
【0010】
この発明は、遅延波による干渉電力(以下、干渉電力Aと呼ぶ)や対象外の他端末や基地局からの信号による干渉電力(以下、干渉電力Bと呼ぶ)に基づき、信号品質をより正確に表す指標を得ることを目的としている。
なお、特許請求の範囲で用いられているネットワークは有線および無線を含むことを前提としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る送信装置は、先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信部と、受信部が受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定部と、伝搬路応答推定部が推定した伝搬路応答の内、先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した信号電力および干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、信号電力対干渉電力比推定部が推定した信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を選択する変調条件選択部と、変調条件選択部が選択した変調方式を用いて伝送する情報データ系列を変調する変調部とを備えたものである。
【0029】
また、第19の発明に係る通信システムは、既知情報である互いに所定の関係にある複数のパイロットシンボルと、第1の信号電力対干渉電力比と、変調方式を含む第1の伝送パラメータと、この第1の伝送パラメータによって変調された情報データ系列とを有する信号を伝送するネットワークを介して接続され、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とを備え、
上記第1の局または第2の局は、
相手局から受信した信号から上記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部と、
上記抽出された第1の伝送パラメータを用いて上記情報データ系列を復調する復調部と、
上記相手局から受信した信号から上記複数のパイロットシンボルを抽出し、この抽出した複数のパイロットシンボル間の関係に基づいて相手局が使用するべき第2の信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
上記相手局から受信した信号から上記第1の信号電力対干渉電力比を抽出する信号電力対干渉電力比抽出部と、
この信号電力対干渉電力比抽出部が抽出した第1の信号電力対干渉電力比に基づいて自局が使用するべき第2の伝送パラメータを決定する変調条件選択部と、この変調条件選択部が決定した第2の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、上記複数のパイロットシンボルと、上記変調された情報データ系列と共に上記第2の信号電力対干渉電力比と、上記第2の伝送パラメータとをそれぞれ第1の信号電力対干渉電力比、第1の伝送パラメータとして相手局へ伝送する変調部と、
を備えたものである。
【0030】
また、第20の発明に係る通信システムは、既知情報である第1のパイロットシンボルと、変調方式を含む第1及び第2の伝送パラメータと、この第1の伝送パラメータによって変調された情報データ系列とを有する信号を伝送するネットワークを介して接続され、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とを備え、
上記第1の局または第2の局は、
相手局から受信した信号から上記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部と、
上記抽出された第1の伝送パラメータを用いて上記情報データ系列を復調する復調部と、
上記相手局から受信した信号と、予め保有する、上記第1のパイロットシンボルと所定の関係にある第2のパイロットシンボルとに基づいて伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定部と、
この伝搬路応答推定部が推定した伝搬路応答に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
この信号電力対干渉電力比推定部が推定した信号電力対干渉電力比に基づいて相手局が使用するべき変調方式を含む第3の伝送パラメータを決定する変調条件選択部と、
相手局から受信した信号から第2の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部と、
上記伝送パラメータ推定部が抽出した第2の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、この変調された情報データ系列と共に上記第2のパイロットシンボルと、上記第2の伝送パラメータと、上記第3の伝送パラメータと、をそれぞれ第1のパイロットシンボル、第1の伝送パラメータ、第2の伝送パラメータとして相手局へ伝送する変調部と、
を備えたものである。
【0031】
また、第21の発明に係る通信システムは、既知情報である互いに所定の関係にある複数のパイロットシンボルと、変調方式を含む第1と第2の伝送パラメータと、この第1の伝送パラメータによって変調された情報データ系列とを有する信号を伝送するネットワークを介して接続され、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とを備え、
上記第1の局または第2の局は、
相手局から受信した信号から上記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部と、
上記抽出された第1の伝送パラメータを用いて上記情報データ系列を復調する復調部と、
上記相手局から受信した信号から上記複数のパイロットシンボルを抽出し、この抽出した複数のパイロットシンボル間の関係に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
この信号電力対干渉電力比推定部が推定した信号電力対干渉電力比に基づいて相手局が使用するべき第3の伝送パラメータを決定する変調条件選択部と、
上記相手局から受信した信号から上記第2の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部と、
上記伝送パラメータ推定部が抽出した第2の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、上記複数のパイロットシンボルと、上記変調された情報データ系列と共に上記第2の伝送パラメータと、上記第3の伝送パラメータとをそれぞれ第1の伝送パラメータ、第2の伝送パラメータとして相手局へ伝送する変調部と、
を備えたものである。
【0032】
また、第22の発明に係る通信システムは、既知情報である第1のパイロットシンボルと、変調方式を含む第1の伝送パラメータと、この第1の伝送パラメータとは異なる第2の伝送パラメータによって変調された情報データ系列とを有する信号を伝送するネットワークを介して接続され、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とを備え、
上記第1の局または第2の局は、
相手局から受信した信号と、予め保有する、上記第1のパイロットシンボルと所定の関係にある第2のパイロットシンボルとに基づいて伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定部と、
この伝搬路応答推定部が推定した伝搬路応答に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
この信号電力対干渉電力比推定部が推定した信号電力対干渉電力比に基づいて第3の伝送パラメータを決定する変調条件選択部と、
この変調条件選択部が決定した第3の伝送パラメータを復調後に第4の伝送パラメータとして記憶する伝送パラメータ記憶部と、
この伝送パラメータ記憶部に記憶された第4の伝送パラメータを用いて上記情報データ系列を復調する復調部と、
上記相手局から受信した信号から上記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部と、
この伝送パラメータ推定部が抽出した第1の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、上記変調された情報データ系列と共に上記第2のパイロットシンボルと、上記第3の伝送パラメータをそれぞれ第1のパイロットシンボル、第1の伝送パラメータとして相手局に伝送する変調部と、
を備えたものである。
【0033】
また、第23の発明に係る通信システムは、既知情報である互いに所定の関係にある複数のパイロットシンボルと、変調方式を含む第1の伝送パラメータと、この第1の伝送パラメータとは異なる第2の伝送パラメータを用いて変調された情報データ系列とを有する信号を伝送するネットワークを介して接続され、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とを備え、
上記第1の局または第2の局は、
上記相手局から受信した信号から上記複数のパイロットシンボルを抽出し、この抽出した複数のパイロットシンボル間の関係に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
この信号電力対干渉電力比推定部が推定した信号電力対干渉電力比に基づいて第3の伝送パラメータを決定する変調条件選択部と、
この変調条件選択部が決定した第3の伝送パラメータを復調後に第4の伝送パラメータとして記憶する伝送パラメータ記憶部と、
この伝送パラメータ記憶部に記憶された第4の伝送パラメータを用いて上記情報データ系列を復調する復調部と、
上記相手局から受信した信号から上記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部と、
この伝送パラメータ推定部が抽出した第1の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、上記複数のパイロットシンボルと、上記変調された情報データ系列と共に上記第3の伝送パラメータを第1の伝送パラメータとして相手局へ伝送する変調部と、
を備えたものである。
【0034】
また、第24の発明に係る通信システムは、第16の発明の手段、第18の発明の手段、第20の発明の手段、第22の発明の手段のいずれかと、第17の発明の手段、第19の発明の手段、第21の発明の手段、第23の発明の手段のいずれかと、を組み合わせたものである。
【0035】
また、第25の発明に係る通信システムは、所定の関係を同一又は略同一であるようにしたものである。
【0036】
また、第26の発明に係る通信システムにおいて、信号電力対干渉電力比推定部はネットワークから受信した信号に含まれる複数のパイロット信号に基づいて他セルからの干渉電力や自分セルの他端末からの干渉電力やノイズ電力に基づいて第1の干渉電力を算出し、この算出した第1の干渉電力と信号電力とに基づいて信号電力対干渉電力比を算出するようにしたものである。
【0037】
また、第27の発明に係る通信システムにおいて、伝搬路応答推定部は、相互相関値と閾値を比較し、閾値よりも大きい相互相関値を出力する比較部を備えたものである。
【0038】
また、第28の発明に係る通信システムは、ネットワークから受信した信号に含まれる遅延波の遅延量がガードインターバル長を超える場合の上記遅延波の他シンボルによるシンボル間干渉又は、遅延量がガードインターバル長を超える場合の上記遅延波の自シンボによるキャリア間干渉を干渉の指標に含めるようにしたものである。
【0073】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る通信システムおよび通信方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
以下、ある固定の信号電力対雑音電力比において説明する。
【0074】
図20に示す構成は実施の形態1でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図1は、この発明に係る通信システムの実施の形態1を示す構成図であり、局1と局2も同じ構成をとる。図2は共に図1に示す構成を有する局1と局2同士が通信し合う時の通信システムを示す構成図である。図1において、8は復調部であり、9は伝送パラメータ抽出部であり、10は伝搬路応答推定部であり、15は信号電力対干渉電力比推定部であり、11は変調条件選択部であり、12は変調部であり、13は受信アンテナであり、14は送信アンテナである。
【0075】
また、図3は実施の形態1において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、パイロットシンボルと最初のデータ部分(GIおよびData)との間に送信側の局1で”用いられた伝送パラメータ”が挿入されている以外は図22の構成と同じである。
また、図4は実施の形態1における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0076】
次に、動作を説明する。
局1から送信された信号はバーストと呼ばれて無線伝送路を伝搬し、局2に到達する。このバーストには、図3に示すようにパイロットシンボルや局1が選択した変調方式(BPSK、QPSK、16QAMなど)によって変調されたDataが含まれており、このときに用いた変調方式や符号化率等も伝送パラメータとしてバーストに含まれている。局2において、伝送パラメータ抽出部9は、受信アンテナ13が受信した信号(バースト)から、局1が用いた変調方式等の伝送パラメータを抽出し、この抽出された伝送パラメータを復調部8に対して出力する(ステップS101)。復調部8は、伝送パラメータ抽出部9から送られた伝送パラメータを用いて、受信アンテナ13が受信したバースト中のData信号を復調する(ステップS102)。
【0077】
伝搬路応答推定部10は、受信アンテナ13が受信した受信信号波形と局2が予め保有しているパイロットシンボルとの相互相関をとることにより先行波の到来時点と1つ以上の遅延波の到来時点で相互相関値がピークとなる伝搬路応答を取得し、この伝搬路応答を信号電力対干渉電力比推定部15に対して通知する(ステップS103)。
【0078】
信号電力対干渉電力比推定部15は、伝搬路応答推定部10から通知された伝搬路応答を用いて信号電力対干渉電力比を推定する(ステップS104)。これは、他シンボルによる自シンボルへの干渉による信号劣化を表すための指標として用いるものである。
【0079】
この場合、信号電力対干渉電力比推定部15は、信号電力対干渉電力比を推定するために、図5に示すように先行波と予め保有しているパイロットシンボルとの相互相関値がピークとなる時点を0とし、予め決められているGIの時間長をLGIとすると、信号電力D及び干渉信号Uの電力を式(5)及び式(6)より算出し、これを元に信号電力対干渉電力比 D/U を算出(この D/U を算出することを D/U を推定するという)する。
【0080】
【数2】
【0081】
ここで、α、β、N、L、Mは定数である。また、h(t)は伝搬路応答であり、pは伝搬路の状況に応じて適当に決定される値である。
【0082】
図6は、伝搬路応答推定部10及び信号電力対干渉電力比推定部15の回路構成の例を示した図である。図において、401は相関器、402は判定回路、403はN乗器、404は積算器、405はM乗器、406は遅延量検出回路、407は積算器、408は除算器である。
【0083】
相関器401は、受信信号と既知パイロットシンボルとの相互相関演算を行い、演算結果である伝搬路応答を判定回路402に対して通知する。判定回路402は、相関器401からの相互相関値の遅延量がガードインターバル長より小さければ遅延波のシンボル間干渉(遅延波の遅延量がガードインターバル長を超える場合の当該遅延波の他シンボルによる干渉)がないのでN乗器403へ、長ければシンボル間干渉があるのでM乗器405へ相互相関値を通知する。N乗器403は判定回路402から受け取った相互相関値の絶対値をN乗し積算器404に通知する。積算器404は、N乗器403から受け取ったN乗値を積算する。この結果得られた積算値に重み係数αをかけて、乗算結果を積算値1として除算器408に通知する。M乗器405は、判定回路402から受け取った相互相関値の絶対値をM乗する。遅延量検出回路406は、M乗器405の出力の遅延量からガードインターバル長を減算したもののL乗値を出力し、M乗器405の出力と乗算し、積算器407に通知する。積算器407は、M乗器405と遅延量検出回路406の乗算値を積算する。この結果得られた積算値に重み係数βをかけて、乗算結果を積算値2として除算器408に通知する。除算器408は、積算値1を積算値2で除算する。
【0084】
このようにして得られた信号電力対干渉電力比を変調条件選択部11に対して通知する。
【0085】
変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部15から出力された信号電力対干渉電力比を用いて、適用するべき変調方式等の伝送パラメータを決定し、この伝送パラメータを変調部12に対して通知する(ステップS105)。変調部12は、変調条件選択部11によって通知された伝送パラメータを用いてGIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS106)。
【0086】
例えば、QPSK変調方式と64QAM変調方式を適応的に適用する場合、上記のようにして推定した信号電力対干渉電力比D/Uがある閾値よりも小さい場合、変調条件選択部11は干渉電力に対して耐性の強いQPSK変調方式を適用する。これにより、パケットエラーとなる確率が下がることが期待できる。また、信号電力対干渉電力比D/Uが閾値よりも大きい場合、変調条件選択部11は64QAM変調方式を適用する。これにより、スループットの向上が期待できる。
【0087】
変調部12は、さらに変調した情報データ系列に、予め決められたパイロットシンボルと、変調に使用した変調方式などの伝送パラメータとを付加してバーストを作成する(ステップS107)。こうして作成されたバーストをアンテナ14より伝送路に出力する(ステップS108)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0088】
この実施の形態1によれば、干渉電力に基づいて適用するべき変調方式等の伝送パラメータを決定するので、従来より正確な変調方式等の選択が可能である。
【0089】
また、以上の説明では相関器401は受信信号と受信機が予め保有しているパイロット信号との相互相関を演算し、得られた相互相関値を伝搬路応答として直接判定回路402へ出力していたが、この相互相関値には雑音なども含まれている。そこで、図7に示すように、相関器401によって得られた相互相関値を比較器409が予め設定した値(閾値)と比較してこの閾値よりも大きい値をもつ相互相関値だけを判定回路402へ出力するようにしてもよい。
これにより、雑音成分を軽減できるため、より正確な伝搬路応答を出力することができる。そのため、より正確な信号電力対干渉電力比を推定可能となり、ひいてはこの信号電力対干渉電力比に基づいて適用するべき変調方式等の伝送パラメータを決定するので、上記よりさらに正確な変調方式等の選択が可能になる。
【0090】
実施の形態2.
実施の形態1では干渉電力として、他シンボル干渉電力を例として説明したが、自シンボルの直交ずれによるキャリア間干渉電力を含めてもよい。実施の形態2では、この自シンボルの直交ずれによるキャリア間干渉電力について説明する。
【0091】
図8に示すように、先行波においては各Data系列に対してFFTを行う際に当該Dataを切り出す。これは、当該Dataの時間軸上の区間と一致した区間をもつ矩形波であるFFTウィンドウを当該Dataに乗算することと等価である。従って、DataをFFTウィンドウで切り出した後にFFTによって時間軸から周波数軸に変換するが、これは、Data系列にFFTを適用した結果周波数軸上に現れる複数の離散的なスペクトル成分の各々に対してFFTウィンドウにFFTを適用した結果得られるsinc関数を畳み込むことと等価である。OFDMではこの畳み込みを行う場合、基本周波数の整数倍のサブキャリアが用いられるので、信号の各サブキャリアによる周波数成分は当該サブキャリア中心部以外のナイキスト点ですべて0となるため、図9(a)に示すように各ナイキスト点でサンプリングされる他の周波数成分に干渉を及ぼすことはない。
【0092】
ところが、図8に示すように遅延がLGIを超える遅延波においては、FFTウィンドウ区間における先行波のData部(GIを含む)に遅延波の他シンボルのData部(GIを含む)が混在してしまう。従って、遅延波の場合、他シンボルのData区間の一部と自シンボルのData(正確にはGI成分を含む)の一部とをそれぞれの時間長に一致する短区間の方形窓で切り出したものを足し合わせたものに対してFFTを適用することになる。時間軸上の短区間の方形窓にFFTを適用した結果、sinc関数は周波数軸上で広がることになり、Dataの一部を当該短区間の方形窓で切り出した信号にFFTを適用した結果は、DataをFFTした結果に周波数軸上で広がったsinc関数を畳み込んだことになる。その結果、信号の各サブキャリアによる周波数成分は図9(b)に示すように当該サブキャリア中心部以外のナイキスト点でも0とはならなくなるため、各ナイキスト点でサンプリングされる他の周波数成分にこの0でない成分が足し込まれてしまい、これが干渉を及ぼすことになる。そこで、これを干渉の指標に含めることも可能である。
【0093】
これにより、干渉電力はより正確になるので、上記よりさらに正確な伝送パラメータの選択が可能である。
【0094】
また、式(5)に示された信号電力Dは、先行波の信号電力と遅れがガードインターバル長以内の遅延波の信号電力とを合成したものであるが、この信号電力Dに、遅れがガードインターバル長を超えた遅延波に含まれる自シンボルの信号電力を追加することにより、より正確な信号電力が得られるので、上記よりさらに正確な伝送パラメータの選択が可能になる。そこで、これを信号電力の指標に含めることも可能である。
【0095】
実施の形態3.
図20に示す構成は実施の形態3でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図10は、この発明に係る通信システムの実施の形態3を示す構成図であり、局1と局2も同じ構成をとる。図10において、図1と同符号は同一または相当部分を示す。44は受信アンテナ13が受け取った信号から伝搬路応答を抽出し、この抽出された伝搬路応答を信号電力対干渉電力比推定部15に対して通知する伝搬路応答抽出部である。43は、変調条件選択部11から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を変調するとともに伝搬路応答推定部の推定結果を送信バーストに挿入する変調部である。
【0096】
また、図11は実施の形態3において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、“パイロットシンボル”と“用いられた伝送パラメータ”の間に相手局が使用するべき“伝搬路応答推定結果”が挿入されている以外は図3のバーストフォーマットと同じである。
また、図12は実施の形態3における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0097】
次に、実施の形態3の動作を図10〜図12を参照して説明する。
信号電力対干渉電力比の算出方法については実施の形態1及び実施の形態2と同様である。
局1はパイロットシンボルと、自局(この場合は局1)が決定した変調方式などの伝送パラメータと、相手局が使用するべき“伝搬路応答推定結果“と、自局が決定した変調方式などの伝送パラメータを用いて変調した情報データ系列とを図11に示すバーストとして伝送路へ送信し、このバーストは、伝送路を伝搬して局2のアンテナ13に到達する。局2において、伝送パラメータ抽出部9は、受信アンテナ13が受信した信号(バースト)から、局1が決定した変調方式などの伝送パラメータを抽出し、この抽出された伝送パラメータを復調部8に対して通知する(ステップS201)。復調部8は、伝送パラメータ抽出部9から通知された伝送パラメータを用いて、受信アンテナ13が受信したバースト中の情報データ系列を復調する(ステップS202)。
【0098】
伝搬路応答推定部10は、実施の形態1と同様に受信アンテナ13が受け取った受信信号と予め局2が保有しているパイロットシンボルとの相互相関を演算することにより伝搬路応答を推定し、この推定された伝搬路応答を相手局に通知するためにまず変調部43に対して通知する(ステップS203)。
【0099】
また、伝搬路応答抽出部44は、受信アンテナ13が受け取った信号から局2が使用するべき“伝搬路応答推定結果”を抽出し、この抽出された“伝搬路応答推定結果”を信号電力対干渉電力比推定部15に対して通知する(ステップS204)。信号電力対干渉電力比推定部15は、この“伝搬路応答推定結果”を基に実施の形態1と同様(但し、相関器401を伝搬路応答を抽出する抽出器に置き換える必要がある)にして信号電力対干渉電力比を算出(推定)し、この推定結果を変調条件選択部11に対して通知する(ステップS205)。変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部15から通知された信号電力対干渉電力比を用いて、適用する変調条件(変調方式、符号化率、情報伝送速度等)のパラメータ(伝送パラメータ)を決定し、この決定結果を変調部43に対して通知する(ステップS206)。
【0100】
変調部43は、変調条件選択部11から通知された伝送パラメータを用いて、GIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS207)。変調部43は、さらに変調された情報データ系列に、伝搬路応答推定部10から通知された相手局(この場合は局1)が使用するべき“伝搬路応答推定結果”と、変調条件選択部11が選択した変調方式などの伝送パラメータと、パイロットシンボルと、を付加してバーストを作成し(ステップS208)、アンテナ14より伝送路に出力される(ステップS209)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。
そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0101】
この実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0102】
実施の形態4.
図20に示す構成は実施の形態4でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図13は、この発明に係る通信システムの実施の形態4を示す構成図であり、局1と局2も同じ構成をとる。図13において、47は、受信アンテナ13で受け取った信号から、相手側から通知された変調方式等の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部である。また、46は、伝送パラメータ推定部47から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を変調するとともに相手局が使用するべき伝送パラメータを送信バーストに挿入する変調部である。
【0103】
また、図14は実施の形態4において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、“パイロットシンボル”と“用いられた伝送パラメータ”の間に“相手局が使用するべき伝送パラメータ“が挿入されている以外は図3のバーストフォーマットと同じである。
また、図15は実施の形態4における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0104】
次に、実施の形態4の動作を図13〜図15を参照して説明する。
信号電力対干渉電力比の算出方法については実施の形態1及び実施の形態2と同様である。
まず、局1は、自局が決定した変調方式などの伝送パラメータと、予め決められているパイロットシンボルと、自局が決定した伝送パラメータを用いて変調した情報データ系列と、“相手局(この場合は局2)が使用するべき伝送パラメータ“を図14に示すバーストとして伝送路へ送信し、このバーストは、伝送路を伝搬して局2のアンテナ13に到達する。局2では、伝送パラメータ抽出部9は、受信アンテナ13が受け取った信号(バースト)から、局1が使用した変調方式などの伝送パラメータを抽出し、復調部8へ通知する(ステップS301)。復調部8は伝送パラメータ抽出部9から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を復調して復調データを出力する(ステップS302)。
【0105】
伝搬路応答推定部10は、実施の形態1と同様に受信アンテナ13が受け取った信号波形と予め局2が保有しているパイロットシンボルとの相関を演算することにより伝搬路応答を推定し、その推定結果を信号電力対干渉電力比推定部15に対して通知する(ステップS303)。信号電力対干渉電力比推定部15は実施の形態1と同様にして信号電力対干渉電力比を算出(推定)し、この推定した信号電力対干渉電力比を変調条件選択部11に対して通知する(ステップS304)。変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部15から通知された信号電力対干渉電力比を用いて、相手局(この場合は局1)が次回の送信時に使用するべき伝送パラメータを決定し、相手局(局1)に伝えるために、まず変調部46に対して通知する(ステップS305)。
【0106】
一方、伝送パラメータ推定部47は、受信アンテナ13が受け取った信号(バースト)から、相手局(この場合は局1)から次回の送信時に自局(この場合は局2)が使用するべきものとして通知された伝送パラメータを抽出し、この抽出された伝送パラメータを変調部46に対して通知する(ステップS306)。
【0107】
変調部46は、伝送パラメータ推定部47から通知された変調方式などの伝送パラメータを用いて、GIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS307)。変調部46は、さらにこの変調された情報データ系列に、相手局(この場合は局1)が次回の送信時に使用するべき伝送パラメータと、予め決められたパイロットシンボルと、変調に使用した変調方式などの伝送パラメータとを付加してバーストを作成する(ステップS308)。こうして作成されたバーストをアンテナ14より伝送路に出力される(ステップS309)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。
そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0108】
実施の形態5.
図20に示す構成は実施の形態5でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図16は、この発明に係る通信システムの実施の形態5を示す構成図である。図16において、51は、受信アンテナ13で受け取った信号から、相手側から通知された変調方式等の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部である。また、50は伝送パラメータ推定部51から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を変調するとともに相手局が使用するべき伝送パラメータを送信バーストに挿入する変調部である。
【0109】
また、図17は実施の形態5において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、“用いられた伝送パラメータ”の代わりに“相手局が使用するべき伝送パラメータ“が挿入されている以外は図3のバーストフォーマットと同じである。
また、図18は実施の形態5における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0110】
次に、実施の形態5の動作を図16〜図18を参照して説明する。
信号電力対干渉電力比の算出方法については実施の形態1及び実施の形態2と同様である。
図16において、伝搬路応答推定部10は、受信アンテナ13が受け取った信号から実施の形態1と同様にして伝搬路応答を推定し、その推定結果を信号電力対干渉電力比推定部15に対して通知する(ステップS403)。信号電力対干渉電力比推定部15は、実施の形態1と同様にして伝搬路応答推定部10が推定した伝搬路応答に基づいて信号電力対干渉電力比を推定し、その推定結果を変調条件選択部11に対して通知する(ステップS404)。変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部15の推定結果を用いて、相手側が次回の送信時に用いる変調方式等の伝送パラメータを決定し、伝送パラメータ記憶部48に出力するとともに変調部50に対して通知する(ステップS405)。
【0111】
伝送パラメータ記憶部48は、変調条件選択部11からの伝送パラメータを記憶する(ステップS401)。復調部8は、次回の復調時に伝送パラメータ記憶部48からこの伝送パラメータを読み出し(ステップS411)、この伝送パラメータを用いて、受信アンテナ13が受け取った信号を復調する(ステップS402)。伝送パラメータ推定部51は、受信アンテナ13が受け取った信号(バースト)から、相手側から通知された自局が使用するべき変調方式などの伝送パラメータを抽出し、この抽出した伝送パラメータを変調部50に対して通知する(ステップS406)。
【0112】
変調部50は、伝送パラメータ推定部51から通知された伝送パラメータを用いて、GIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS407)。変調部50は、さらにこの変調された情報データ系列に、相手局(この場合は局1)が次回の送信時に使用するべき伝送パラメータと、予め決められたパイロットシンボルとを付加してバーストを作成する(ステップS408)。こうして作成されたバーストをアンテナ14より伝送路に出力される(ステップS409)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。
そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0113】
この実施の形態5によれば、実施の形態4と同様の効果に加えて、保存された伝送パラメータを用いて、受信アンテナが受け取った信号を復調するので、より確実に復調ができる。また、当該伝送パラメータを伝送する必要がないため、伝送速度の高速化を図ることができる。
【0114】
以上は、ある信号電力対雑音電力比において説明したが、各信号電力対雑音電力比毎に信号電力対干渉電力比の閾値を決定することで例えば図19のような変調条件選択テーブルを用いて変調条件を選択してもよい。この場合も上記と同様の効果を奏する。
【0115】
なお、各実施の形態においてバーストフォーマットの例を示したが、これに限るものではない。例えば、図11において、“伝搬路応答推定結果”と“用いられた伝送パラメータ”の位置が入れ替わってもよい。
実施の形態6.
【0116】
図20に示す構成は実施の形態6でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図24は、この発明に係る通信システムの実施の形態6を示す構成図であり、局1と局2も同じ構成をとる。図25は共に図24に示す構成を有する局1と局2同士が通信し合う時の通信システムを示す構成図である。図24において、図1と同符号は同一又は相当部分を示す。615は受信信号に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部である。信号電力対干渉電力比の推定方法については後述する。
【0117】
また、図3は実施の形態6において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、パイロットシンボルと最初のデータ部分(GIおよびData)との間に送信側の局1で”用いられた伝送パラメータ”が挿入されている以外は図22の構成と同じである。
また、図26は実施の形態1における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0118】
次に、動作を説明する。
局1から送信された信号はバーストと呼ばれて無線伝送路を伝搬し、局2に到達する。このバーストには、図3に示すように局1が選択した変調方式(BPSK、QPSK、16QAMなど)によって変調されたDataやパイロットシンボルが含まれており、このときに用いた変調方式等も伝送パラメータとしてバーストに含まれている。局2において、伝送パラメータ抽出部9は、受信アンテナ13が受信した信号(バースト)から、局1が用いた変調方式等の伝送パラメータを抽出し、この抽出された伝送パラメータを復調部8に対して出力する(ステップS101)。復調部8は、伝送パラメータ抽出部9から送られた伝送パラメータを用いて、受信アンテナ13が受信したバースト中のData信号を復調する(ステップS102)。
【0119】
信号電力対干渉電力比推定部615は、バースト内のパイロットシンボルを用いて信号電力対干渉電力比を推定する(ステップS604)。これは、他セルからの信号や自セル内の他端末からの信号に起因する干渉やノイズによる信号劣化を表すための指標として用いるものである。
【0120】
この場合、信号電力対干渉電力比推定部615は、図3に示すように2つの同一パイロットシンボルを用いて信号電力対干渉電力比を推定するために、まず信号電力D及び干渉電力Uを次の式(7)と(8)から算出し、このDをUで除算することで信号電力対干渉電力比を推定(算出)する。
【0121】
【数3】
【0122】
ここで、α、β、N、Mは定数である。また、Cniはi番目のパイロットシンボルのn番目値であり、mは1パイロットシンボル内のデータ数である。 また、N,Mが2の場合はD及びU電力の大きさを表す。
(これらの式は一例であり、信号電力対干渉電力推定式はこれに限るものでない)
【0123】
このようにして得られた信号電力対干渉電力比を変調条件選択部11に対して通知する。
【0124】
変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部615から出力された信号電力対干渉電力比を用いて、適用するべき変調方式等の”伝送パラメータ”を決定し、この伝送パラメータを変調部12に対して通知する(ステップS105)。変調部12は、変調条件選択部11によって通知された伝送パラメータを用いてGIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS106)。
【0125】
例えば、QPSK変調方式と64QAM変調方式を適応的に適用する場合、上記のようにして推定した信号電力対干渉電力比D/Uがある閾値よりも小さい場合、変調条件選択部11は干渉電力に対して耐性の強いQPSK変調方式を適用する。これにより、パケットエラーとなる確率が下がることが期待できる。また、信号電力対干渉電力比D/Uが閾値よりも大きい場合、変調条件選択部11は64QAM変調方式を適用する。これにより、スループットの向上が期待できる。
【0126】
変調部12は、さらに変調した情報データ系列に、予め決められたパイロットシンボルと、変調に使用した変調方式などの伝送パラメータとを付加してバーストを作成する(ステップS107)。こうして作成されたバーストをアンテナ14より伝送路に出力する(ステップS108)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0127】
この実施の形態6によれば、干渉電力に基づいて適用するべき変調方式等の伝送パラメータを決定するので、従来より正確な変調方式等の選択が可能である。
【0128】
実施の形態7.
図20に示す構成は実施の形態7でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図27は、この発明に係る通信システムの実施の形態7を示す構成図であり、局1と局2も同じ構成をとる。図27において、図24と同符号は同一または相当部分を示す。744は受信アンテナ13が受け取った信号から信号電力対干渉電力比を抽出し、この抽出された信号電力対干渉電力比を変調条件選択部に対して通知する信号電力対干渉電力比抽出部である。743は、変調条件選択部11から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を変調するとともに信号電力対干渉電力比推定部の推定結果を送信バーストに挿入する変調部である。
【0129】
また、図28は実施の形態7において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、“パイロットシンボル”と“用いられた伝送パラメータ”の間に相手局が使用するべき“信号電力対干渉電力比推定結果”が挿入されている以外は図3のバーストフォーマットと同じである。
また、図29は実施の形態7における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0130】
次に、実施の形態7の動作を図27〜図29を参照して説明する。
信号電力対干渉電力比の算出方法については実施の形態6と同様である。
局1はパイロットシンボルと、自局(この場合は局1)が決定した変調方式などの伝送パラメータと、相手局が使用するべき“信号電力対干渉電力比推定結果“と、自局が決定した変調方式などの伝送パラメータを用いて変調した情報データ系列とを図28に示すバーストとして伝送路へ送信し、このバーストは、伝送路を伝搬して局2のアンテナ13に到達する。局2において、伝送パラメータ抽出部9は、受信アンテナ13が受信した信号(バースト)から、局1が決定した変調方式などの”伝送パラメータ”を抽出し、この抽出された”伝送パラメータ”を復調部8に対して通知する(ステップS201)。復調部8は、伝送パラメータ抽出部9から通知された”伝送パラメータ”を用いて、受信アンテナ13が受信したバースト中の情報データ系列を復調する(ステップS202)。
【0131】
信号電力対干渉電力比推定部710は、実施の形態6と同様にして信号電力対干渉電力比を推定し、この推定された信号電力対干渉電力比を相手局に通知するためにまず変調部743に対して通知する(ステップS703)。
【0132】
また、信号電力対干渉電力比抽出部744は、受信アンテナ13が受け取った信号から局2が使用するべき“信号電力対干渉電力比推定結果”を抽出し、この抽出された“信号電力対干渉電力比推定結果”を変調条件選択部11に対して通知する(ステップS704)。変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比抽出部744から通知された信号電力対干渉電力比を用いて、適用する変調条件(変調方式、符号化率、情報伝送速度等)のパラメータ(伝送パラメータ)を決定し、この決定結果を変調部743に対して通知する(ステップS206)。
【0133】
変調部743は、変調条件選択部11から通知された伝送パラメータを用いて、GIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS207)。変調部743は、さらに変調された情報データ系列に、信号電力対干渉電力比推定部710から通知された相手局(この場合は局1)が使用するべき“信号電力対干渉電力比推定結果”と、変調条件選択部11が選択した変調方式などの伝送パラメータと、パイロットシンボルと、を付加してバーストを作成し(ステップS208)、アンテナ14より伝送路に出力される(ステップS209)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。
そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0134】
この実施の形態7によれば、実施の形態6と同様の効果を奏する。
【0135】
実施の形態8.
図20に示す構成は実施の形態8でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図30は、この発明に係る通信システムの実施の形態8を示す構成図であり、局1と局2も同じ構成をとる。図30において、47は、受信アンテナ13で受け取った信号から、相手側から通知された変調方式等の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部である。また、46は、伝送パラメータ推定部47から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を変調するとともに相手局が使用するべき伝送パラメータを送信バーストに挿入する変調部である。
【0136】
また、図31は実施の形態8において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、“パイロットシンボル”と“用いられた伝送パラメータ”の間に“相手局が使用するべき伝送パラメータ“が挿入されている以外は図3のバーストフォーマットと同じである。
また、図32は実施の形態8における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0137】
次に、実施の形態8の動作を図30〜図32を参照して説明する。
信号電力対干渉電力比の算出方法については実施の形態6と同様である。
まず、局1は、自局が決定した変調方式などの伝送パラメータと、予め決められているパイロットシンボルと、自局が決定した伝送パラメータを用いて変調した情報データ系列と、“相手局(この場合は局2)が使用するべき伝送パラメータ“を図31に示すバーストとして伝送路へ送信し、このバーストは、伝送路を伝搬して局2のアンテナ13に到達する。局2では、伝送パラメータ抽出部9は、受信アンテナ13が受け取った信号(バースト)から、局1が使用した変調方式などの伝送パラメータを抽出し、復調部8へ通知する(ステップS301)。復調部8は伝送パラメータ抽出部9から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を復調して復調データを出力する(ステップS302)。
【0138】
信号電力対干渉電力比推定部815は実施の形態6と同様にして信号電力対干渉電力比を算出(推定)し、この推定した信号電力対干渉電力比を変調条件選択部11に対して通知する(ステップS804)。変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部815から通知された信号電力対干渉電力比を用いて、相手局(この場合は局1)が次回の送信時に使用するべき伝送パラメータを決定し、相手局(局1)に伝えるために、まず変調部46に対して通知する(ステップS305)。
【0139】
一方、伝送パラメータ推定部47は、受信アンテナ13が受け取った信号(バースト)から、相手局(この場合は局1)から次回の送信時に自局(この場合は局2)が使用するべきものとして通知された伝送パラメータを抽出し、この抽出された伝送パラメータを変調部46に対して通知する(ステップS306)。
【0140】
変調部46は、伝送パラメータ推定部47から通知された変調方式などの伝送パラメータを用いて、GIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS307)。変調部46は、さらにこの変調された情報データ系列に、相手局(この場合は局1)が次回の送信時に使用するべき伝送パラメータと、予め決められたパイロットシンボルと、変調に使用した変調方式などの伝送パラメータとを付加してバーストを作成する(ステップS308)。こうして作成されたバーストをアンテナ14より伝送路に出力される(ステップS309)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。
そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0141】
実施の形態9.
図20に示す構成は実施の形態9でも用いられ、図20において局1の構成と局2の構成は同じであることを前提としている。図33は、この発明に係る通信システムの実施の形態9を示す構成図である。図33において、51は、受信アンテナ13で受け取った信号から、相手側から通知された変調方式等の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ推定部である。また、50は伝送パラメータ推定部51から通知された伝送パラメータを用いて情報データ系列を変調するとともに相手局が使用するべき伝送パラメータを送信バーストに挿入する変調部である。
【0142】
また、図34は実施の形態9において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図であり、同図において、“用いられた伝送パラメータ”の代わりに“相手局が使用するべき伝送パラメータ“が挿入されている以外は図3のバーストフォーマットと同じである。
また、図35は実施の形態9における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【0143】
次に、実施の形態9の動作を図33〜図35を参照して説明する。
信号電力対干渉電力比の算出方法については実施の形態6と同様である。
図33において、信号電力対干渉電力比推定部915は、実施の形態6と同様にして信号電力対干渉電力比を推定し、その推定結果を変調条件選択部11に対して通知する(ステップS904)。変調条件選択部11は、信号電力対干渉電力比推定部915の推定結果を用いて、相手側が次回の送信時に用いる変調方式等の伝送パラメータを決定し、伝送パラメータ記憶部48に出力するとともに変調部50に対して通知する(ステップS405)。
【0144】
伝送パラメータ記憶部48は、変調条件選択部11からの伝送パラメータを記憶する(ステップS401)。復調部8は、次回の復調時に伝送パラメータ記憶部48からこの伝送パラメータ情報を読み出し(ステップS411)、この伝送パラメータを用いて、受信アンテナ13が受け取った信号を復調する(ステップS402)。伝送パラメータ推定部51は、受信アンテナ13が受け取った信号(バースト)から、相手側から通知された自局が使用するべき変調方式などの伝送パラメータを抽出し、この抽出した伝送パラメータを変調部50に対して通知する(ステップS406)。
【0145】
変調部50は、伝送パラメータ推定部51から通知された伝送パラメータを用いて、GIおよびDataを含む情報データ系列を変調する(ステップS407)。変調部50は、さらにこの変調された情報データ系列に、相手局(この場合は局1)が次回の送信時に使用するべき伝送パラメータ情報と、予め決められたパイロットシンボルとを付加してバーストを作成する(ステップS408)。こうして作成されたバーストをアンテナ14より伝送路に出力される(ステップS409)。そしてアンテナより出力された信号は無線伝送路を伝搬して局1に到達する。
そして、局1においても上記局2と同様に動作する。
【0146】
この実施の形態9によれば、実施の形態8と同様の効果に加えて、保存された伝送パラメータを用いて、受信アンテナが受け取った信号を復調するので、より確実に復調ができる。また、当該伝送パラメータを伝送する必要がないため、伝送速度の高速化を図ることができる。
【0147】
なお、各実施の形態においてバーストフォーマットの例を示したが、これに限るものではない。例えば、図28において、“信号電力対干渉電力比推定結果”と“用いられた伝送パラメータ”の位置が入れ替わっていてもよい。
【0148】
実施の形態10.
実施の形態1〜5の遅延波による干渉レベルを推定し、更に実施の形態6〜9の他セルからの干渉レベルを推定し、2つの両者を用いて変調方式等の伝送パラメータを選択してもよい。
【0149】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、OFDM変復調方式において、推定された信号電力対干渉電力比、または信号電力対雑音電力比と信号電力対干渉電力比に応じて、変調条件(変調方式、符号化率、情報伝送速度等)を適応的に変更するので、従来と比較して、システムスループット、パケットエラー特性の少なくともいずれか1つ以上を向上させることができる、という効果を奏する。
【0150】
また、伝搬路応答推定部は、受信信号波形と既知パイロットシンボルとの相互相関値と閾値を比較し、閾値よりも大きい相互相関値を出力することにより、雑音成分を軽減できるので伝搬路応答をより正確に推定でき、これにより正確な信号電力対干渉電力比を得ることでさらに正確な変調方式等の選択が可能になる、という効果を奏する。
【0151】
また、遅延量がガードインターバル長を超える遅延波に含まれる自シンボルによるシンボル間干渉を干渉の指標に含めるようにしたことで、さらに正確な伝送パラメータの選択が可能である、という効果を奏する。
【0152】
また、先行波の信号電力と遅れがガードインターバル長以内の遅延波の信号電力から成る合成信号電力Dに、遅れがガードインターバル長を超えた遅延波に含まれる自シンボルの信号電力を追加することにより、より正確な信号電力が得られるので、上記よりさらに正確な伝送パラメータの選択が可能になる、という効果を奏する。
【0153】
また、保存された伝送パラメータを用いて、受信アンテナが受け取った信号を復調するので、より確実に復調ができ、また、当該伝送パラメータを伝送する必要がないため、伝送速度の高速化を図ることができる、という効果を奏する。
【0154】
また、この発明に係る通信システムでは、受信信号に含まれるパイロットシンボルを用いて他セルからの信号や自セル内の他端末からの信号やノイズ等に基づく干渉信号を推定し、この干渉信号と所望信号とに基づいて信号電力対干渉電力比を推定し、その推定値により適用する変調方式などの伝送パラメータを決定するようにしたので、他セルからの干渉信号により受信感度が劣化し、通信断となる事態を回避することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る通信システムの実施の形態1を示す構成図である。
【図2】 実施の形態1において共に図1に示す構成を有する局1と局2同士が通信し合う時の通信システムを示す構成図である。
【図3】 実施の形態1において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図4】 実施の形態1における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図5】 遅延波の遅れがガードインターバル長よりも大きい場合の時間的な関係を示した図である。
【図6】 伝搬路応答推定部及び信号電力対干渉電力比推定部の回路構成の例を示した図である。
【図7】 伝搬路応答推定部及び信号電力対干渉電力比推定部の回路構成の例を示した別の図である。
【図8】 OFDM変復調方式における先行波と遅延波の関係を示す図である。
【図9】 ナイキスト点における他周波数成分の干渉を示す説明図である。
【図10】 この発明に係る通信システムの実施の形態3を示す構成図である。
【図11】 実施の形態3において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図12】 実施の形態3における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図13】 この発明に係る通信システムの実施の形態4を示す構成図である。
【図14】 実施の形態4において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図15】 実施の形態4における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図16】 この発明に係る通信システムの実施の形態5を示す構成図である。
【図17】 実施の形態5において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図18】 実施の形態5における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図19】 変調条件選択テーブルの一例を示す図である。
【図20】 従来およびこの発明に係る広帯域無線伝送システムの構成図である。
【図21】 図16に示す従来の広帯域無線伝送システムにおいて変調条件選択の際に用いる環境条件の一例を示した図である。
【図22】 伝送路を伝搬する従来のバーストフォーマットの例を示した図である。
【図23】 受信機が受信した先行波と遅延波のバーストの時間的な関係を示した図である。
【図24】 この発明に係る通信システムの実施の形態6を示す構成図である。
【図25】 実施の形態6において共に図1に示す構成を有する局1と局2同士が通信し合う時の通信システムを示す構成図である。
【図26】 実施の形態6における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図27】 この発明に係る通信システムの実施の形態7を示す構成図である。
【図28】 実施の形態7において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図29】 実施の形態7における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図30】 この発明に係る通信システムの実施の形態8を示す構成図である。
【図31】 実施の形態8において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図32】 実施の形態8における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【図33】 この発明に係る通信システムの実施の形態9を示す構成図である。
【図34】 実施の形態9において、局1と局2との広帯域無線伝送路を伝搬するバーストフォーマットの例を示す図である。
【図35】 実施の形態9における局1、局2の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 局、2 局、8 復調部、9 伝送パラメータ抽出部、10 伝搬路応答推定部、15 信号電力対干渉電力比推定部、11 変調条件選択部、12 変調部、13 受信アンテナ、14 送信アンテナ、43 変調部、44 伝搬路応答抽出部、46 変調部、47 伝送パラメータ推定部、48 伝送パラメータ記憶部、50 変調部、51 伝送パラメータ推定部、401 相関器、402 判定回路、403 N乗器、404 積算器、405 M乗器、406 遅延量検出回路、407 積算器、408 除算器、409 比較器、615 信号電力対干渉電力比推定部、710 信号電力対干渉電力比推定部、743 変調部、744 信号電力対干渉電力比抽出部、815 信号電力対干渉電力比推定部、915 信号電力対干渉電力比推定部。
Claims (10)
- 先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定部と、
前記伝搬路応答推定部が推定した前記伝搬路応答の内、前記先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した前記信号電力および前記干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
前記信号電力対干渉電力比推定部が推定した前記信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を選択する変調条件選択部と、
前記変調条件選択部が選択した変調方式を用いて伝送する情報データ系列を変調する変調部と
を備えたことを特徴とする送信装置。 - 変調方式の選択は、前記受信部が受信した信号と雑音より信号電力対雑音電力比を算出し、この信号電力対雑音電力比と信号電力対干渉電力比とに基づいて行われることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
- 前記ガードインターバル長は、
前記受信部が受信する先行波または遅延波に含まれる情報データ系列に付加されたガードインターバルの長さであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の送信装置。 - 所定の変調方式で変調された信号を送受信する互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とからなる通信システムにおいて、
前記第1の局または前記第2の局は、
相手局からの先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定部と、
前記伝搬路応答推定部が推定した前記伝搬路応答の内、前記先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した前記信号電力および前記干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
前記信号電力対干渉電力比推定部が推定した前記信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を選択する変調条件選択部と、
前記変調条件選択部が選択した変調方式を用いて伝送する情報データ系列を変調する変調部と
を備えたことを特徴とする通信システム。 - 所定の変調方式で変調された情報データ系列とこの情報データ系列の変調方式を示す第1の伝送パラメータとを有する信号を送受信する、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とからなる通信システムにおいて、
前記第1の局または前記第2の局は、
相手局からの先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した信号から前記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出部と、
前記伝送パラメータ抽出部が抽出した前記第1の伝送パラメータを用いて前記情報データ系列を復調する復調部と、
前記受信部が受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定部と、
前記伝搬路応答推定部が推定した前記伝搬路応答の内、前記先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した前記信号電力および前記干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定部と、
前記信号電力対干渉電力比推定部が推定した前記信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を示す第2の伝送パラメータを選択する変調条件選択部と、
前記変調条件選択部が選択した前記第2の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、この変調された情報データ系列と共に前記第2の伝送パラメータを第1の伝送パラメータとして相手局に伝送する変調部と
を備えたことを特徴とする通信システム。 - 先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定ステップと、
前記伝搬路応答推定ステップで推定した前記伝搬路応答の内、前記先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した前記信号電力および前記干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定ステップと、
前記信号電力対干渉電力比推定ステップで推定した前記信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を選択する変調条件選択ステップと、
前記変調条件選択ステップで選択した変調方式を用いて伝送する情報データ系列を変調する変調ステップと
を備えたことを特徴とする送信方法。 - 前記変調条件選択ステップにおける変調方式の選択は、前記受信ステップで受信した信号と雑音より信号電力対雑音電力比を算出し、この信号電力対雑音電力比と信号電力対干渉電力比とに基づいて行われることを特徴とする請求項6に記載の送信方法。
- 前記ガードインターバル長は、
前記受信ステップで受信する先行波または遅延波に含まれる情報データ系列に付加されたガードインターバルの長さであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の送信方法。 - 所定の変調方式で変調された信号を送受信する互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とからなる通信システムの通信方法において、
前記第1の局または前記第2の局では、
相手局からの先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定ステップと、
前記伝搬路応答推定ステップで推定した前記伝搬路応答の内、前記先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した前記信号電力および前記干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定ステップと、
前記信号電力対干渉電力比推定ステップで推定した前記信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を選択する変調条件選択ステップと、
前記変調条件選択ステップで選択した変調方式を用いて伝送する情報データ系列を変調する変調ステップと
を備えたことを特徴とする通信方法。 - 所定の変調方式で変調された情報データ系列とこの情報データ系列の変調方式を示す第1の伝送パラメータとを有する信号を送受信する、互いに同じ構成を有する第1の局と第2の局とからなる通信システムの通信方法において、
前記第1の局または前記第2の局では、
相手局からの先行波と遅延波とを含む信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した信号から前記第1の伝送パラメータを抽出する伝送パラメータ抽出ステップと、
前記伝送パラメータ抽出ステップで抽出した前記第1の伝送パラメータを用いて前記情報データ系列を復調する復調ステップと、
前記受信ステップで受信した信号に含まれる第1の既知情報及び予め保有する前記第1の既知情報と同一または略同一である第2の既知情報に基づき、先行波および遅延波に対応する伝搬路応答を推定する伝搬路応答推定ステップと、
前記伝搬路応答推定ステップで推定した前記伝搬路応答の内、前記先行波と遅延量がガードインターバル長より小さい遅延波とに対応する部分のみに基づいて信号電力を算出し、遅延量がガードインターバル長より大きい遅延波に対応する部分のみに基づいて干渉電力を算出し、この算出した前記信号電力および前記干渉電力に基づいて信号電力対干渉電力比を推定する信号電力対干渉電力比推定ステップと、
前記信号電力対干渉電力比推定ステップで推定した信号電力対干渉電力比に基づいて使用するべき変調方式を示す第2の伝送パラメータを選択する変調条件選択ステップと、
前記変調条件選択ステップで選択した前記第2の伝送パラメータを用いて新たな情報データ系列を変調し、この変調された情報データ系列と共に前記第2の伝送パラメータを第1の伝送パラメータとして相手局に伝送する変調ステップと
を備えたことを特徴とする通信方法。
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