JP4124747B2 - 微細構造検査装置及び微細構造検査方法 - Google Patents
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Description
この瑕疵にはいろいろなものが存在し得る。例えばフォトマスクに、転写され得るような傷やゴミが在ってはならないことは勿論である。
そして一般的には、フォトマスクにおけるこれらの瑕疵の有無を、フォトマスク上のパターン寸法を計測して設計値と比較する所謂「寸法計測」によって検査していた。しかし、ローカルCD欠陥は局所的でかつ極微細な寸法変動であるため、このような方法では分解能が不足していて検査できない場合が多かった。その理由は以下のようなものである。
R=0.61λ/NA
という関係式で表わされる。ここで、NAはNumerical Apertureの略で、光学系の口径を示し、空気中では点状のレンズのNAはゼロ、無限大口径レンズのNAは1である。つまり、現実のレンズは0より大きく1より小さいNAを持つ。
例えば、水銀ランプの発する最短波長の紫外線(λ=365nm)を用い、理論的限界の、即ち無限大口径のレンズ(NA=1)を用いたとしても、そのレーリー解像限界は223nmであり、これより微細なパターンを解像することは出来ない。このことは、約200nm以下のローカルCD欠陥を検知することは難しいことを意味する。あるいは、この光学系の解像力(分解能)は、5000本/mmであり、これ以上細かく分解することはできないと言ってもよい。
例えば100mm□(100mm×100mm角)のフォトマスク全体を検査するとし、30nmのローカルCD欠陥を見つけるものとすると、検査分解能は通常、検査エリアの千分の一程度であるから、一回の検査エリアが30μm□(30μm×30μm角)程度になるように倍率を設定しなければならない(30nmの1000倍=30μm)。そうすると、検査回数は千百万回強必要となる(一辺100mm/30μm=3333なので、検査回数は33332回)。
さらに、分解能の高い寸法検査装置を作成するためには高価な機材を用いなければならないため、検査装置のコストアップにつながるという問題もあった。
この発明は、このような問題を解決し、検査対象の物体の微細な構造を短時間で検査することを可能とすることを目的とし、特に、フォトマスクのEB段差欠陥のようなごく微細な欠陥の発見に好適な装置及び方法を提供することを目的とする。また、このような検査を安価な設備で行うことができるようにすることも目的とする。
なお、この目的については、上記の特許文献1あるいは特許文献2に記載の装置及び方法によっても相当程度達成されるが、本願発明は、これらとは全く異なる理論的背景に基づいて上記の課題を解決しようとするものである。
また、上記検査対象の物体がCCD作成用のフォトマスクであるとよい。
また、上記検査対象の物体がCCD作成用のフォトマスクであるとよい。
〔検査原理:図1乃至図27〕
この発明による微細構造検査装置及び微細構造検査方法は、従来のように検査対象の物体上のパターン寸法を計測するのではなく、その物体が作り出す回折光分布のうち高次の回折光を選択的に用い、その高次の回折光を結像させて得た像を解析するものである。そしてこのためには、光学系の開口数や、結像のためのレンズの配置を適切に定めることが重要である。
そこで、この検査原理について図1乃至図27を用いて説明する。以下の説明においては、検査対象の物体が半導体装置製造用のフォトマスクである場合を例として説明する。なお、以降の説明において「フォトマスク」といった場合には、このような半導体装置製造用のフォトマスクを指すものとする。
この例は、フォトマスク上のパターンの一部が製造工程上の不具合や誤差または「ゆらぎ」によって変動しているものである。欠陥部のフォトマスク上の寸法は、Dnm×Wμmである。パターン自体の線幅は透過部がLμm、不透過部がSμmである。図1には3本のパターンしか示していないが、実際には多数のパターンが並べられている。
ウエハ上にスポットを転写するローカルCD欠陥の実例としては、例えば、L,S=0.09μm,D=20nm,W=10μmのものがある。このように微細な寸法の欠陥は、通常の光学顕微鏡では解像力が不足するため見ることが出来ない。また、電子顕微鏡等を用いたとしても、寸法計測精度が不十分であったり、十分な精度があっても検査時間が膨大になってしまい、現実的な時間で検査することは至難である。
この図においては、(a)にはラインアンドスペースパターンを、(b)には格子状パターンを示しており、それぞれ矢視部にEB段差欠陥があるパターンを示している。この図に示した欠陥は、特に(b)においては、位置を示されなければ図Bのような明瞭な拡大図でも認識し難い程度のものであるが、この程度の欠陥であっても製造するデバイスの性能を損う場合がある。図Bに示したEB段差欠陥のサイズは、パターンの周期を0.1〜0.2μm程度とした場合、10〜20nm程度であり、このようなサイズの欠陥を通常の光学装置を用いて発見することはできない。
このためには、検査対象の物体に対する照明や、回折光を集光するための光学系の構成が重要となるが、ここで物体(フォトマスク)を照明する事によって生じる回折光分布と拡大光学系(顕微鏡)による像形成との関係を概略する。
この結像理論によれば、物体Xを平行ビームで照明すると、入射波(入射光)Iは物体によって回折され回折光Dが生じるが、回折角の小さな回折光はレンズYに入射する。そして、レンズに入射した回折波(回折光)はレンズの作用でその焦平面FPにフラウンホーファー回折像Zを形成する。フラウンホーファー回折像とは、物体寸法に比較して十分遠方に出来る回折像であるが、レンズの焦平面は無限遠の共役面であるから(つまり無限遠と同じであるから)、ここに出来る回折像は、フラウンホーファー回折像である。
sinθ<NA ……(1)
sinθ=nλ/d ……(2)
また、式(1),(2)から、開口数NAのレンズに入射できる回折光は、次数nの絶対値が下記式(3)で表される値n1以下のものであることがわかる。
n1=d・NA/λ ……(3)
またここでは、具体例として、CCD作成用フォトマスクのEB段差欠陥(〜10nm)を検知する例を念頭に置いて説明する。このようなフォトマスクには、現状で多くの問題が発生しており、欠陥検査の要求が強いものである。
このようなフォトマスクは、一般に約10〜15μmのホールパターンの繰り返しで構成されている。そこで、ここではマスクパターンの透過窓の配置周期は11μmとする。また、照明に使用する光源は波長0.546μmの単色光源とする。しかし、これらの数値が変動しても、回折光の回折角やレンズが満たすべきNAの条件が変化するのみで、定性的には同様な結果が得られる。
また、図5に示したフラウンホーファー回折像のうち絶対値が5以上の次数の成分をカットしてから再合成し、結像させて得られる像を図6に、その像の7−7線に沿う光強度分布を図7に示す。そして、これらの図から、特に図7から、フラウンホーファー回折像の高次回折光をカットすることは、物体の構造情報からこれをフーリエ変換した場合の高周波成分を除去することと全く同じ効果であることがわかる。
まず、図8に碁盤目状の透過窓を有する物体の例を示し、図9にその物体のフラウンホーファー回折像の例を示す。
図9の回折像は、図8に示したような碁盤目状の透過窓を持つ物体に図3に示したように平行ビームを当てた場合の回折光分布を示している。図8に示したような物体は、図で水平方向、垂直方向共に一様でないため、回折光も水平方向、垂直方向に共に分布し、図9に示したような回折光分布を形成する。
すなわち、図10に示したマスクを透過した回折光は、もはや垂直方向にのみスペクトルを有するようになる。そしてこのようなスペクトルは、図4及び図5を用いて説明したように、水平方向が均一なパターンによる回折光のスペクトルとして得られるものである。従って、このような回折光を再合成して結像させると、水平方向が均一な図11に示したようなパターンが得られるのである。
図16には、図4に示したような多重スリット状の透過窓を持つ物体Xを平行光線で照明した場合の回折光の進路を示しており、(a)にはレンズYの光軸に平行に照明した場合の例を、(b)にはその光軸に対して斜めに照明した場合の例を示している。
高次の回折光は、物体構造の微細な情報を含んでいるため、高次の回折光を再回折(合成)させて得た像は、低次の回折光のみを再回折させて得た像より微細な部分の再現性に優れることになる。ただし、+側の高次光と−側の高次光が均等に含まれていないため、像自体の忠実度は低下するので、寸法計測や形状確認の目的に使用するには注意を要する。
この図からわかるように、低次の(絶対値が小さい次数の)回折光のみを結像させた(a)の像よりも、より高次の(絶対値が大きい次数の)回折光の情報が含まれる(b)の像の方が、明部と暗部の境界がはっきりし、解像力が向上しているように見える。なお、(b)の像では、透過窓の縦横比が狂っていたり、透過窓の中央部にライン上の暗部が生じていたりと、忠実度は(a)の像よりも低下している。このように、斜光照明では物体と像との相似関係が狂うので寸法計測の目的に使うのには注意が必要である。
以上がAbbeの結像理論である。
そこで、次に高次の回折光だけを結像させて得られる像について考える。この場合、像はもはや照明光を透過させた物体と相似ではなくなる。というより、もとの物体とは似ても似つかないものになる。しかし、透過物体の微細な情報だけを抽出できるという面白い性質も併せ持っているのである。そして、この性質を利用することにより、格子状物体の微細なゆがみや位置ズレなどの情報だけを抽出することができる。すなわち、例えばフォトマスクからnmレベルのローカルCD欠陥やEB段差欠陥だけを抽出して像にすることができる。
図2を用いて上述した通り、EB段差欠陥は、EB描画装置を用いてフォトマスクを作成する際に生じることがある機械的段差による欠陥であり、最近のCCDデバイス等では、この段差が10nmを超えるとデバイス性能に影響があると言われている。
図18に、ここでの説明に使用する、EB段差欠陥を有するフォトマスクパターンの例を示す。このフォトマスクパターンは、周期的に配置された多重スリット状の透過窓を持ち、矢視部分にEB段差欠陥であるサイズ10nmの段差を有するものである。ただし、10nmの段差を図示することは困難であるので、図では段差を誇張して示している。
図19からわかるように、回折光分布には0次以外の偶数次の回折光は現われず、全体としてはEB段差欠陥がない場合のものとあまり変わらない。そして、現実には不可能であるが、全ての回折光を再合成し、結像させて像を得ると、もとのパターンと同様な像が得られる。また、このうち低次の回折光のみを再合成し、結像させて像を得ると、EB段差欠陥のないフォトマスクパターンの像が得られる。すなわち、微細な構造の欠落した像になってしまう。逆に高次回折光のみを結像させれば、段差部分のみが強調された像を得ることができる。
そして、図示は省略するが、EB段差欠陥のない図4に示したようなパターンについて得られる同様な高次光による像には、図20の像で出現したような縦線は現れない。従って、図20の像に出現している縦線は、EB段差欠陥に起因して出現したものであると考えることができる。
一般には、n次の回折光の周期は、透過窓の基本周期dの1/|n|倍となる。例えば、ここで例に挙げたようなd=11μmの場合には、+11次回折光は周期1μmの正弦波(正弦波的に変動している光強度分布)となる。そして、この+11次回折光の近辺には欠陥(微細構造)の情報を含んだ回折光成分があり、それが正弦波に重畳される。従って、レンズを通過するのは基本周期がd/|n|の正弦波が欠陥によってわずかに乱されたような強度分布を有する光になる。そして、ここで使用するレンズは低開口数(低NA)であるので、この強度分布を解像することはできず、像面上にはほとんど均一な強度分布の像ができる。
しかし、欠陥による乱れの部分は像面上に強度分布の変動となって現れる。そして、このような乱れは一般に正弦波の周期の1/100程度まで検出することができる。従って、このここで用いている条件下では1μm/100=10nm程度のサイズの欠陥に起因する乱れまで検出可能であるといえる。
|n|>0.01×d/Δd ……(4)
また一方で、低次の回折光ほど回折角が小さく検出機構の設計が容易であり、得られる像が明るくなるので、欠陥が検出可能な範囲でできるだけ低次の回折光を使用することが好ましい。実際に何次の回折光を検査に使用するかは、上記式(4)を参考に、検査対象に応じて得られる像のシミュレーションを行って定めることもできる。
図21から、複数の高次光を再合成し、これを結像させて得た像にも図20と場合と同様な縦線が出現していることがわかる。しかしこの場合には、次数の異なる回折光が互いに干渉するため、像にはその干渉による横縞が生じてしまう。この横縞の周期は、もとのパターンの周期とは異なるものである(19−15=4なので、もとの周期の1/4の高周波である)。
なお、以上のような複数の高次光を再合成した場合の縦線と横縞についても、単独の高次光の場合と同様、他の次数の高次光の再合成及び結像による得られる像にも出現する。
以上の図18乃至図21を用いて説明した内容は、実験的にも検証できるし計算によっても証明できる。
しかし、高次回折光は大きな回折角を持つため、レンズの光軸と平行に照明したのでは、極めて大きな開口数のレンズを用いなければこれをレンズに入射させることができない。例えば、図18に示したようなマスクパターンにおいて、パターンの周期d=11μm、照明光の波長λ=0.546μmであるとすると、上述の式(2)から、+15次光の回折角は48.12°、+19次光の回折角は70.58°である。そして、これを上記式(1)に当てはめると、+15次光と+19次光はそれぞれ開口数が約0.74及び0.94のレンズを用いなければ入射させることができないことがわかる。また、十分な開口数のレンズを用いた場合でも、別途高次光のみを分離する手段を設ける必要が生じる。
sinθ=n・λ/d ……(5)
また、対物レンズの光軸と物体面とが垂直であることは必須ではなく、照明光の物体面に対する入射角をα、回折光の回折角をβとすると、αとβの間には下記式(6)の関係がある。そこで、照明光の入射角αと対物レンズに入射させる次数nとに応じて定まる回折角βの位置に対物レンズを配置するようにすることも考えられる。
sinβ−sinα=n・λ/d ……(6)
ここで、n次光がレンズの光軸を通るような斜光照明を用いた場合、そのn次光だけを透過させ、傍にあるn−1次光やn+1次光を透過させないための開口数NAの条件は、上述の式(2)から次の式(7)のようになる。
NA<λ/d ……(7)
例えば、λ=0.546μm、d=11μmであるなら、NA<0.05が条件となる。またλ=0.75μm、d=11μmであるならNA<0.068が条件となる。この数値は、通常用いられるレンズのNAに比べてかなり低いものであるが、光学系に絞りを設けることにより、容易に実現することができる。
また、上述の式(2)からわかるように、光の回折角は、パターンの周期dに依存して変化する。従って、多様なパターン周期のフォトマスクにおけるEB段差欠陥を検出しようとする場合、レンズのNAが小さいと、回折角が変化した場合に高次回折光がレンズに入射しなくなってしまうことも考えられる。このような場合には、回折角が照明光の波長λにも依存することを利用し、照明光の波長をブロードにして、dが変化してもいずれかの波長に対する高次回折光がレンズに入射できるようにすると良い。
またこのとき、レンズのNAとパターン周期dが決まっているならば、λ>NA・dとなるような範囲の波長λの光のみを用いることにより、同一波長の光について複数の次数の回折光がレンズに入射することを防止できる。逆に言えば、この式を満たす範囲であれば、どのような波長成分を含む光で照明を行っても構わない。
図22に示したフォトマスクは、各矢視部分にEB段差欠陥を有するものである。そして、斜光照明は、図23においてZ軸をレンズの光軸とし、入射光束とX軸及びY軸とがなす角α,βをどちらも67.29°とし、入射光束とZ軸とがなす角γが約33.09°(下記の条件の場合、+11次光の回折角に相当)となるように行っている。また、フォトマスクM上のパターン配列方向に対して45°の角度をなす方向から入射光を照射している。なお、パターンの周期d=11μm(スペース部分が10μm、ライン部分が1μm)、照明光の波長λ=0.546μmである。結像に用いるレンズの開口数NA=0.035である。
また、フォトマスクを透過した直後(フォトマスクから2μm程度のごく近傍)での光の振幅分布は、図25に示す通りである。この図では、光の振幅が大きい位置ほど白っぽくなるように示している。この状態は、フレネル回折による光分布である。さらに、その状態での光の位相分布を図26に示す。この図では、位相(0〜360°)が0°に近い位置ほど黒っぽく、360°に近い位置ほど白っぽく示している。
ΔQ=λ/NA ……(8)
そして、ここで用いた条件では、λ=0.546μm、NA=0.035であるから、ΔQ=0.546/0.035=15.6μmとなる。そして、ごく微細なEB段差欠陥も、概ねこのサイズに拡大される。なお、像中に現れるサイズは、欠陥の大きさが異なってもほぼ同一である。例えば、10nmの欠陥の像は15.6μm+10nm≒15.61μm、50nmの欠陥の像は15.6μm+50nm≒15.65μmとなる。
また、例えば2倍の対物レンズを用いれば欠陥の像はさらに2倍に拡大され、約31μmの大きさとなる。そして、通常のCCD等による光センサの分解能が5〜10μmであることから、このような大きさの像は十分検出可能である。
従って、このような検査原理によって検査を行う場合、像を高倍率で拡大する必要がないことから、1回の検査エリアを広く取ることができるため、広い面積に亘って検査を行う必要がある場合でも短時間で検査を行うことができる。また、検査時の画像処理負担もあまり大きくならない。また、可視光の光源や低倍率、低NAの対物レンズといった安価な機材を用いて検査装置を構成することができるので、装置のコストが安いもので済み、検査を安価な設備で行うことができる。
さらに細かいパターンあるいは粗いパターンを有する物体の検査についても同様な手法を適用可能であることは、いうまでもない。また、このことからもわかるように、ここでいう「光」が可視光に限られることはない。
次に、以上のような検査原理に基づいて物体の微細構造を検査する、この発明の微細構造検査装置の実施形態について説明する。この微細構造検査装置は、この発明の微細構造検査方法の実施形態により検査対象の物体を検査する装置である。またここでは、この微細構造検査装置の一例としてフォトマスク上のEB段差欠陥の有無を検査するフォトマスク検査装置について説明する。
図28に示すように、このフォトマスク検査装置は、検査機本体1,ローダ2,画像処理装置3を備えている。
また、検査機本体1はCCDカメラ4,XYZテーブル5,マスクホルダ6,結像光学系8,架台13,照明系20を備えている。
CCDカメラ4は、撮像手段であり、結像光学系8によって形成される像の光強度分布をセンサによって検出してこれを画像データに変換する装置である。このCCDカメラ4は画像処理装置3に接続されていて、取得した画像データは画像処理装置3に転送されて解析される。
架台13は、検査機本体1の全体を強固に保持するためのもので、ゆれや振動を防止する構造を持つものである。
画像処理装置3は、架台15上に載置された画像解析手段であり、CPU,ROM,RAM等によって構成されるコンピュータ本体10と、表示装置(モニタ)11とを備え、公知のパーソナルコンピュータ(PC)を用いることもできる。CCDカメラ4が取得した画像データは、この画像処理装置3に転送してマスク処理やフィルタ処理等の後述する解析処理を行い、フォトマスク7におけるEB段差欠陥の有無を判定する。またこの画像処理装置3は、このフォトマスク検査装置全体を統括制御する制御手段でもある。
図29に示す光学系においては、光源であるランプ21として、なるべく照明に使用しようとする波長の光量の大きいランプを使用するとよい。観察対象にしようとする高次の回折光では、照明光に比べて光量が非常に小さくなってしまうためである。そして、このような用途に適するランプとしては、例えば波長0.546μmの光で照明する場合には、メタルハライドランプが考えられる。また、波長0.365μmの光であれば、水銀ランプが考えられる。しかし、ハロゲンランプ、キセノンランプ等の使用も考えられ、また他の波長で照明を行おうとする場合には、もちろん照明波長に対応して適切なランプを選択すればよい。もちろん、可視光線を発する光源に限られることはない。
カイルプリズム22を通過した光は第1のカレイドスコープ23に入射する。カレイドスコープは万華鏡セルであり、ランプの虚像を多数個作り、光を多重化することで照明光量の均一化を行うための光学素子である。
その後、照明光を単波長化するための干渉フィルタ26及び、平行光線で照明するケーラー照明を行うためのコンデンサ27を通してフォトマスク7を照明する。ここで、図2ではXYZテーブル5とマスクホルダ6は図示を省略しており、図1に示した照明系20は光ファイバ24からコンデンサ27までの構成である。また、ブロードな波長の照明光を使用しようとする場合には、干渉フィルタ26に代えてハイカット(短波長光カット)フィルタを使用するとよい。
そして、このために必要な条件は、検査原理の説明において述べた通り、照明光の波長をλμm、フォトマスク7における透過窓の周期をdμm、対物レンズ28に入射させる回折光の次数をn次として、照明光が対物レンズ28の光軸に対してsinθ=n・λ/dを満たす角度θでフォトマスク7に入射するようにすることと、対物レンズ28として開口数NAがNA<λ/dの条件を満たすレンズを使用することである。
また、斜光照明の角度を変更するためには、第2のカレイドスコープ25からコンデンサ27までの光学系の位置や、対物レンズ28からCCDカメラ4までの光学系の位置を、図29に示すようにこれらの光学系の位置をずらして調整するための駆動機構を設けることも考えられる。
さらに、照明に用いる光の波長を変化させることによって照明光の回折角度を制御し、光学系を移動させずに対物レンズ28に入射させる高次回折光の次数を変更したり、回折光が適当な光路を進むように回折角の調整を行ったりする手段を設けることも考えられる。
次に、この実施形態のフォトマスク検査装置の動作例として、実際の検査方法について説明する。ここでは、繰り返しパターンすなわち周期的な透過窓を有するフォトマスクを検査する場合を例に挙げて説明する。
前述したように、対物光学系としては低倍率低開口数のものを採用する。この実施形態では、2.5倍の対物レンズを用い、CCDカメラとして2/3インチのものを用いている。この場合には、一回に画像を取り込むことができる検査領域のサイズは約2.5mm□である。従って、100mm□のフォトマスク全体を検査するのに必要な回数は約1600回であり、1回の検査時間を0.1秒とすると、EB段差欠陥を数分程度という非常に短い時間で検査可能となる。
またこの場合、波長λ=0.546μmの可視光を用いてθ≒33°の斜光照明を行い、NA=0.035の対物レンズを使用するとすると、例えばd=11μmのパターン周期を有するフォトマスクに発生するサイズ10nmのEB段差欠陥を、約3900倍(サイズ39μm)に拡大して検出することができる。
そこで、画像の濃度分布(透過光強度分布)を検査し、微細パターンに対応する適切な濃度部分を切り出す処理を行う。換言すれば、粗パターン領域111を遮蔽するマスクを作成し、全画像に対してマスク処理を行う。このフォトマスク検査装置においては、光学系は低解像度で微細パターンを解像できないものであるから、微細パターン部分の標準的な濃度は、その透過部と不透過部の幅から求められる。そこで、この濃度から大幅にずれた部分が長く連続した領域をマスクするようにすればよい。なお、ここで「濃度」とは画像の白レベルのことである。従って、「濃度が高い」場合には画像が白く、マスクの透過率が大きいことになる。またこのマスクは、検査対象のフォトマスクの設計パターンを基に作成することもできる。
そして、図31に示すのは、対物レンズ28に入射した高次回折光の像をCCDカメラ4の撮像面上に結像させ、これを撮像して得た画像である。そして、この画像中には水平及び垂直方向にEB段差欠陥に起因する線状の部分が出現していることがわかる。
このような線状の部分を自動的に検出するための手法としては、例えば画像中の各画素の濃度値を列毎(縦方向)及び行毎(横方向)に足し合わせ、その和を解析することが考えられる。濃度値は、暗い画素ほど大きい値を取るものとするが、後述の絶対値微分フィルタによる処理を行う場合、明るい画素ほど大きい値を取る画素値を用いても、同様な結果を得ることができる。
また、和そのものには、EB段差欠陥以外に起因する濃度値の変動、CCDにおける暗電流ノイズ、照明系の照度不均一等により、列によって多少のゆらぎが生じる。そして、このようなゆらぎをEB段差欠陥に起因するピークPと明確に区別するためには、ある種の絶対値微分フィルタを用い、濃度値変化を増幅するとよい。ただし、ここで用いるフィルタはソーベルフィルタのように平均レベルが0になるものではなく、平均レベルは変化させないものが望ましい。
また、このフィルタ処理を行うことで、変化部分を強調すると同時に、欠陥部分の濃度が最大値を持つようにすることができる。すなわち、濃度値自体の変化方向が正の方向でも負の方向でも、この処理を行うことにより、変分を全て正の値として検出できる。図31に示した例では欠陥部が周囲に比較して黒くなっているが、高次回折光の位相は激しく反転するため、実際には欠陥部は周囲に比較して黒くなったり白くなったりするので、前処理としてこのような絶対値微分を行い、周囲との絶対値差を取ることが好ましい。
濃度の最大値からΔだけ下のレベルでフィルタ処理後の値を2値化すると、欠陥が無い場合は、図33(a)に示すように、ほとんど全ての列が「1」となる。ここで「1」は閾値より濃度値の和が大きいことを表わす。一方EB段差欠陥がある場合は、図33(b)に示すように、最大値からΔだけ下のレベルで2値化しても欠陥部分だけが安定して「1」である。
このような処理を行い、2値化により「0」レベルの中に安定した「1」レベルの場所ができるならば、その場所にEB段差欠陥が存在し、全体的に「1」レベルになるならば無欠陥であると判断することができる。
行方向についてももちろん同様な処理が可能である。そして、このような処理によれば、低い処理負荷でEB段差欠陥の位置を検出することができる。
また、以上のような解析を行うに当たっては、図21に示したような干渉による縞が存在すると大きなノイズとなるので、1つの次数のみの高次回折光による像を解析に使用することが好ましい。
このフォトマスク検査装置を用いてフォトマスクを検査する場合、ユーザは、まず図28に示したフォトマスク検査装置のマスクホルダ6に、検査対象であるフォトマスク7を手動又はローダ2を用いて自動でセットし、画像処理装置3の図示を省略したキーボードやマウスを用いて、検査するエリア、照明光量、フォーカスなどを適切に設定する。そして、検査の開始を指示すると、この装置は図34のフローチャートに示す動作を開始する。この動作は、画像処理装置3のCPUが所要の制御プログラムを実行し、フォトマスク検査装置全体を統括制御して行うものである。
そしてステップS3で、その画像データに前述したマスク処理を行い、検査対象となる微細パターン領域のデータのみを取り出す。このとき、図32及び図33を用いて説明した手法を用いて画像を解析するためには、取り出した画像が矩形状であることが好ましい。
これらの処理においては、まずステップS4で画像中の各画素の濃度値を列毎及び行毎にそれぞれ足し合わせ、その和を記憶する。そして、ステップS5でその和に対して上述した一種の絶対値微分フィルタによるフィルタ処理を行う。
その後、ステップS7に進んで2値化後のデータがほとんど「1」かどうか判断し、NoであればステップS8に進んで欠陥ありと判断する。ここで、「ほとんど」の基準は、データが「1」であるラインの数として、検査エリアにそれだけの数の欠陥があるとはとても考えられないような数、例えば総ライン数の1/10〜1/20(例えば総ライン数が500なら25〜50)などを適宜設定するとよい。
その後、ステップS10でΔを適当なだけ増加させて、再度フィルタ処理後のデータについてその最大値よりΔだけ小さい濃度を閾値としてその画像データを2値化した2値化データを作成する。そして、ステップS6に戻って処理を繰り返す。
ここで、EB段差欠陥が検出された場合にステップS10でΔを増加させていくと、次第に検出されるEB段差欠陥の数(すなわちデータが「1」のラインの数)が増してくるが、その数が実際には検査エリアに存在し得ないと考えられる数になった場合には、新たにEB段差欠陥として検出されるものはノイズであると考えられる。
初回であればステップS12に進んで現在の検査位置にはEB段差欠陥はないと判断し、ステップS14に進む。初回でなければ、ステップS13に進んで現在の検査位置にはこれまでに検出した以上のEB段差欠陥はないと判断し、ステップS14に進む。
ステップS14では、現在位置が検査の最終位置であるかどうか判断し、最終位置であれば終了する。最終位置でなければ、ステップS15に進んでXYZテーブル5によってフォトマスク7を次の検査エリアを検査する位置に移動し、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
なお、上記の処理において、ステップS3からS13の画像処理と、それ以外のデータ取り込み処理を順に行う例を示しているが、画像データを記憶する記憶手段の容量に余裕がある場合には、画像データの取り込みと画像処理を並列に行ってもよく、画像データを先に蓄積してしまうようにしてもよい。
また、発見した欠陥の位置情報を、電子顕微鏡等の、検査範囲は狭くともより詳細な解析を行うことができる外部の装置に転送する手段を設けてもよい。このようにすれば、高解像度の検査装置を有効に活用して欠陥の詳細を知ることができる。
次に、一般的な論理回路を形成するためのフォトマスク(以下「ロジックマスク」と呼ぶ)を検査する場合の動作例について説明する。
一定のパターンが繰り返すフォトマスクでは、欠陥のない部分では高次回折光による像が概ね均一となり、EB段差欠陥部に起因する線状部が像中に出現した。しかし、ロジックマスクでは同一パターンの繰り返しはほとんど無く、それに従って入射光の回折角も場所によって異なり、EB段差欠陥部に起因する像の変化も単純な形状で現れるとは限らない。従って、上述の第1の動作例の場合と同様な解析を行うことは困難である。
しかし、高次回折光に微細な構造の情報が含まれることは周期的なパターンの場合と変わりがなく、高次回折光による像を解析することにより、ある程度以上のサイズのパターンの情報を排除し、ロジックマスクの微細な構造変化、即ちローカルCD欠陥やEB段差欠陥のような欠陥を検出することは可能であると考えられる。
そこで、ロジックマスクの場合には、フォトマスク上の2つのパターンについて高次回折光による像の光強度分布(又は濃度分布)を比較することにより、ローカルCD欠陥の検出を行うことができる。両方とも正常なパターンであれば、光強度分布の差は0となり、一方に欠陥がある場合には、光強度分布の差が検出される。
また、繰り返しパターンの多いCCD作成用やメモリ作成用のフォトマスクの場合でも、この動作例の手法を適用することは当然可能であり、像中で光強度が変化する部分の形状が特定できないようなローカルCD欠陥の検出には、この手法が有効である。
また、この際、回路のルール(線幅)や、検査対象の物体のパターン周期のヒストグラム等に従って定める基本ピッチをパターンの周期dとして用いて、検査に適した照明光の波長、回折角やレンズの開口数を見積もることができる。
ただし、このような解析を行うためには、2つの光強度分布の位置を正確に合わせて差を求めなければならない。位置合わせの精度が不足する場合には、欠陥によらないパターンの光強度分布自体に依存する差が見えてしまう。従って、その差がローカルCD欠陥による光量の変動よりも十分に小さくなるように位置合わせをしなければならない。
まず、ステップS1で検査対象のフォトマスク7を検査開始点に移動し、ステップS21で1番目のパターンの検査エリアにおける高次回折光による像をCCDカメラ4によって画像データとして取り込み、画像処理装置3に転送する。
そしてステップS23で、取り込んだ2つの画像データの差の絶対値を求めて検査対象のデータとし、ステップS24でそのデータに対して絶対値微分フィルタによるフィルタ処理を施す。
そして、このフィルタ処理後のデータに対してステップS6以降の処理を図34を用いて説明した第1の動作例の場合とほぼ同様に行う。ただし、画像データの値は欠陥がない場合にはほぼ0である点が、第1の動作例の検査の場合と異なる。
また、その欠陥の形状、例えば透過部の拡大によるものなのか縮小によるものなのかも決定できない。この情報を得るためには例えば、検査完了後、発見された欠陥の位置を電子顕微鏡等の装置に与えてその位置を詳細に観察すればよい。
このようにすれば、フォトマスクを移動させる距離が減少し、検査時間を短縮することができる。また、画像データの取り込みと画像処理を並列して行うようにしてもよいことは、CCD作成用やメモリ作成用フォトマスクの検査の場合と同様である。
1つのフォトマスク上に3つ以上の同一のパターンが形成されている場合には、2つずつのパターンを選択して上述の検査手順を繰り返すか、1番目のパターンについて画像データを全て記憶しておき、他のパターンのデータを順次1番目のパターンのデータと比較するようにするとよい。
フォトマスク上の位置を指定すれば、その位置の設計上のパターン形状と寸法を求めることができる。光学系の開口数、収差、照明波長およびコヒーレンスレシオは既知であるので、H.H.Hopkinsの部分コヒーレント結像理論を用いて、そのパターンにより発生する高次回折光による像の光強度分布が計算できる。この計算を行う光強度分布算出手段としては、画像処理装置3を用いることもできるし、外部のコンピュータ等を用いて計算したデータを画像処理装置3に入力するようにしてもよい。この計算による値と実際にCCDカメラで測定した光量分布の差を求めても、上述の場合と同様にローカルCD欠陥を検出することができる。
このような微細構造検査装置によれば、任意のフォトマスクについてフォトマスク上の微細な欠陥を高速に検知することが可能となる。
また、欠陥のある場所やサイズのデータを電子顕微鏡その他の検査装置に転送するようにすれば、ローカルCD欠陥について効率的に観察を行うことができ、ローカルCD欠陥発生のプロセス解明や、欠陥修正を行う可能性を与えることもできる。
また、上述の実施形態及び動作例においては、ローカルCD欠陥の検査に用いる例について説明したが、ごみや傷あるいはむら等による欠陥の場合でも光量分布の変動は当然起こるため、これらを検出するための異物検査装置として用いることもできることは言うまでもない。
さらに、透過照明が可能なものであれば、水晶ガラスウエハや大容量記録装置のメディア等の欠陥検査、及び組織における異常細胞の検出等にも用いることができる。
従って、例えば半導体装置製造用フォトマスクの検査に適用することにより、フォトマスクにおけるローカルCD欠陥やEB段差欠陥を高速、高精度で発見することができ、半導体装置の歩留まり向上に大きく貢献することができる。
Claims (6)
- 周期的な透過窓を有する平面状の物体の微細構造を検査する微細構造検査装置であって、
検査対象の物体を検査領域の全面に亘り照明する照明手段と、
対物レンズと、
前記対物レンズによる前記物体のうち前記検査領域の像の光強度分布を検出するセンサと、
該センサによる検出結果を解析して前記物体が有する透過窓の周期の乱れを検出する解析手段とを備え、
前記照明手段による照明は、前記物体による回折光が発生する照明であり、
前記検査対象の物体が有する透過窓の周期をd、前記照明手段による照明光の波長をλ、前記検査領域に対する前記照明光の入射角をα、絶対値が11以上である回折光の次数をnとして、
前記対物レンズとして、開口数NAがNA<λ/dを満たすレンズを、前記検査対象の物体による、sinβ−sinα=n・λ/dを満たす回折角βを有する回折光が入射する位置に配置し、前記対物レンズに、前記回折光のうち前記n次の回折光を入射させる一方、n−1次及びn+1次の回折光を入射させないようにしたことを特徴とする微細構造検査装置。 - 請求項1に記載の微細構造検査装置であって、
前記解析手段により検出する欠陥の最小サイズの目標値をΔdとして、前記nを、
|n|>0.01×d/Δdを満たすように定めたことを特徴とする微細構造検査装置。 - 請求項1又は2に記載の微細構造検査装置であって、
前記検査対象の物体はCCD作成用のフォトマスクであることを特徴とする微細構造検査装置。 - 周期的な透過窓を有する平面状の物体の微細構造を検査する微細構造検査方法であって、
前記検査対象の物体を検査領域の全面に亘りその物体による回折光が生じるように照明する手順と、
対物レンズによる前記物体のうち前記検査領域の像の光強度分布をセンサによって検出する手順と、
該センサによる検出結果を解析手段によって解析して前記物体が有する透過窓の周期の乱れを検出する手順とを有し、
前記検査対象の物体が有する透過窓の周期をd、前記照明手段による照明光の波長をλ、前記検査領域に対する前記照明光の入射角をα、絶対値が11以上である回折光の次数をnとして、
前記対物レンズとして、開口数NAがNA<λ/dを満たすレンズを、前記検査対象の物体による、sinβ−sinα=n・λ/dを満たす回折角βを有する回折光が入射する位置に配置し、前記対物レンズに、前記回折光のうち前記n次の回折光を入射させる一方、n−1次及びn+1次の回折光を入射させないようにすることを特徴とする微細構造検査方法。 - 請求項4に記載の微細構造検査方法であって、
前記解析手段により検出する欠陥の最小サイズの目標値をΔdとして、前記nを、
|n|>0.01×d/Δdを満たすように定めることを特徴とする微細構造検査方法。 - 請求項5又は6に記載の微細構造検査方法であって、
前記検査対象の物体はCCD作成用のフォトマスクであることを特徴とする微細構造検査方法。
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