JP4119823B2 - ガス中の微量成分計測装置及び方法 - Google Patents
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また、還元気化部で用いる還元剤を定期的に調合することが必要である、という問題がある。
図1は、実施例1に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。
図1に示すように、微量成分計測装置は、減圧装置の一例である真空ポンプ11を備えた減圧セル12と、該減圧セル12内に排ガス13を導入する試料導入管14と、前記減圧セル12内に供給された排ガス13中の微量成分をプラズマ化するプラズマ化装置15と、一定のディレイ時間を経た後に、上記プラズマ化により発生したプラズマ光16の周辺領域を検出する光検出装置17とを具備するものである。
例えば計測対象物を水銀とした場合について説明する。前記レーザ照射装置23からレーザ光24を計測場27内に存在する水銀に照射してプラズマ発光を行うと、プラズマ中心部は例えば10,000℃となる。この場合、プラズマ温度が高くなるとプラズマの膨張率が高くなる。この際、プラズマ周囲が急膨張(又は超音速膨張)される結果、周囲の温度が急冷却し、周辺部分は1000℃となる。なお、図1中、測定場27の拡大図のプラズマ16においては、プラズマ温度の高低を濃淡で示す。
この場合において、プラズマ中心部はプラズマ発光によりノイズは多いものの、プラズマ周辺部分は温度が低いのでノイズが少なくなる。
この結果、プラズマ16の周辺部分の計測部28にて計測することで、ノイズが少ない水銀の濃度を測定することができる。
これにより、ppm程度からppbレベルの高感度な微量成分の計測が可能となる。
図12、13に示すように、プラズマ生成中心部からの距離をパラメータとすると、プラズマ中心部が最大の信号強度となるが、距離が中心部から離れるにつれ、ノイズ強度は信号強度に比べ急激に低下する。そのため,信号強度とノイズの比であるS/N比は距離が大きいほど、大きな値をとる。精度の良い計測には,検出可能な信号強度範囲内で、S/N比が最大の条件が必要となり、例えば圧力4kPaの条件の場合においては,プラズマ生成中心部からの距離が7〜13mm、好適には、10mm前後が最も良い計測結果を得ることができた。
なお、レーザ照射装置23として、パルスレーザを用いる場合には、前記ICCDカメラ22は、同期ラインを介してレーザ照射装置23と接続されており、ICCDカメラ22のゲート制御と、レーザ照射装置23の発振とを同期させている。
一般にレーザ誘起ブレークダウン(LIBS)法では、S/N比が計測感度を決定する。S(信号光)は計測対象元素からの原子発行強度、N(ノイズ光)は黒体輻射的な連続発光となる。レーザによるプラズマ発生後はノイズ光が支配的となり、その後、時間経過に伴い、ノイズ光は急激に低下し、信号光が発生し出すため、あるディレイ時間でS/Nが最適となる。しかしながら、高感度な計測を行う場合には、S/N比向上が不可欠となる。レーザによるプラズマ生成後にノイズ光及び信号光の強度が低下する原因は以下の通りである。
(1)ノイズ光:輻射及び周囲気体との混合
(2)信号光:プラズマ内の衝突及び周囲気体との混合
これはレーザ光24を照射した直後であると、微量成分に対応したプラズマ16を効率よく計測することができないからである。なお、上記ディレイ時間は好適には、例えば10〜100μSとするのが好ましい。
図2は、実施例2に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。なお、図1にかかる微量成分計測装置と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例では、実施例1において用いたレーザ照射装置によるプラズマ化の代わりに、放電電極により行うものである。
図2に示すように、本実施例にかかるプラズマ化装置15は、スパークを発生させる電極31,31と、該電極31,31間に電圧を供給する放電ユニット32とから構成されている。ここで、放電パルス幅は1μs以下とすることが好ましい。
図3は、実施例3に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。なお、図1にかかる微量成分計測装置と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例では、実施例1において排ガス中のガス中の気体成分を計測対象としているが、本実施例では、排ガス中に浮遊する粉体をもその計測対象とするものである。
図3に示すように、本実施例では、排ガス中の試料導入管14に、プラズマ化装置35を設け、ガス中の粉体を気化させるようにしている。
通常は、ガス計測においては、試料導入管14にはフィルタを介装することで、減圧セル12内に粉体等の侵入を防止している。よって、排ガス中の気体成分のみをレーザ計測することとなるが、本実施例では、排ガス中の粉体成分をプラズマ化させることで、ガス化させ、これにレーザ光を照射することでプラズマ化させて濃度を計測することができる。
図4は、実施例4に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。なお、図1にかかる微量成分計測装置と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例では、実施例1において排ガス中のガス中の気体成分を減圧セル12内に試料導入管14を介して導入するようにしているが、本実施例では、排ガス13を超音速ジェトノズル37により導入するようにしたものである。
そして、図5に示すように、減圧セル12内に挿入された超音速ジェットノズル37により導入される排ガスは計測場27内に超音速膨張しつつ導入される。この導入された排ガスにレーザ光24を照射させることによりプラズマ16を生成するが、超音速膨張によりプラズマ16自体がそのまま膨張することとなる。そして、膨張したプラズマの周辺領域を計測部28とすることで、その膨張領域に存在するプラズマを計測することとなり、計測感度が向上する。
図6は、実施例5に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。なお、図1にかかる微量成分計測装置と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
実施例3においては、排ガス中に浮遊する粉体をその計測対象としているが、本実施例では、排ガス中の気体成分と粉体成分との両方を計測するようにしたものである。
図6に示すように、本実施例では、排ガス13を導入する試料導入管14を分岐して第1のガス導入管14−1と第2のガス導入管14−2とすると共に、これらが各々独立して前記減圧セル12に接続されている。そして、該分岐部に切替え部41を設置し、第1の試料導入管14−1に、プラズマ化装置35を設け、ガス中の粉体を気化させて粉体気化ガス36を得ると共に、第2の試料導入管14−2にはフィルタ42を介装し、粉体を除去するようにしている。
図7は、実施例6に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。なお、図1にかかる微量成分計測装置と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
実施例1においては、分光器21とICCDカメラ22とからなる光検出装置17を構成しているが、本実施例では、光検出装置を簡易な構成としたものである。
図7に示すように、本実施例では、検出光Lを特定波長に限定する第1のフィルタ45−1、第2の45−2とを用い、ビームスプリッタ46により、第1の光検出器47−1と第2の光検出器47−2とに導くようにして、光検出装置17を構成するようにしている。
そして、第1の光検出器47−1では、図11の(a)の第1の光検出器47−1の測定スペクトルに示すような計測結果を得る。また、第2の光検出器47−1では、図11の(b)の第2の光検出器の測定スペクトルに示すような計測結果を得る。
そして、これらを画像処理することで、図11の(C)の処理後のスペクトルを得る。
これにより、高価な分光装置21とICCDカメラ22を用いることなく、計測対象の特定の元素の計測が可能となる。
図8は、実施例7に係るガス中の微量成分計測装置を示す概念図である。なお、図1にかかる微量成分計測装置と同一部材については、同一符号を付してその説明は省略する。
実施例6においては、計測対称の元素を一種類としているが、本実施例では、実施例6にかかる光検出装置を複数設け、複数の元素を同時に計測する構成としたものである。
また、第2のビームスプリッタ51−2で分離された検出光L−2については、例えば硫黄を計測する特定波長に限定する第1のフィルタ52−1、第2のフィルタ52−2とを用い、第4ビームスプリッタ51−4により、第3の光検出器53−3と第4の光検出器53−4とに導くようにしている。
そして、第1の光検出装置17−1では、水銀の濃度を計測することができると共に、第2の光検出装置17−2では、硫黄の濃度を計測することができる。
12 減圧セル
13 排ガス
14 試料導入管
15 プラズマ化装置
16 プラズマ光
17 光検出装置
21 分光器
22 ICCDカメラ
23 レーザ照射装置
24 レーザ光
25 レンズ
26 計測窓
27 測定場
28 計測部
Claims (9)
- 排ガス中の微量成分元素を計測するガス中の微量成分装置であって、
減圧装置により減圧されてなる減圧セル内で、前記排ガス中の微量成分をプラズマ化させるプラズマ化装置と、
該プラズマ化装置により発生したプラズマの周辺部を計測する光検出装置とを具備してなることを特徴とするガス中の微量成分計測装置。 - 請求項1において、
前記減圧セル内に、排ガスを超音速によって導入する試料導入装置を具備することを特徴とするガス中の微量成分計測装置。 - 請求項1において、
前記減圧セル内の圧力が0.5〜10kPaの範囲であることを特徴とするガス中の微量成分計測装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記減圧セル内に排ガスを導入するガス導入管に、ガス中の粉体成分をプラズマ化するプラズマ化装置を介装してなることを特徴とするガス中の微量成分計測装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つにおいて、
前記排ガスを減圧セル内に導入するガス導入管を分岐して第1のガス導入管と第2のガス導入管とすると共に、これらが各々独立して前記減圧セルに接続されてなり、
前記第1のガス導入管に、ガス中の粉体成分をプラズマ化するプラズマ化装置を介装してなると共に、
前記第2のガス導入管にフィルタを介装してなり、
第1のガス導入管と第2のガス導入管からの減圧セル内へのガスの導入を切替えてなることを特徴とするガス中の微量成分計測装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一つにおいて、
前記光検出装置がビームスプリッタを介して複数設けられ、該ビームスプリッタにより分岐された複数のプラズマ光のそれぞれを、測定対象元素に対応するフィルタを介して光検出装置により計測してなることを特徴とするガス中の微量成分計測装置。 - 排ガス中の微量成分元素を計測するガス中の微量成分方法であって、
前記排ガスを減圧セル内に導入してプラズマ化させ、膨張により非平衡状態でプラズマの温度を下げつつプラズマの周辺領域を計測することを特徴とするガス中の微量成分計測方法。 - 請求項7において、
超音速により排ガスを減圧セル内に導入し、断熱膨張領域に存在するプラズマを計測することを特徴とするガス中の微量成分計測方法。 - 請求項7又は8において、
前記減圧セル内の圧力が0.5〜10kPaの範囲であることを特徴とするガス中の微量成分計測方法。
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