JP4117816B2 - 車両用始動兼発電装置 - Google Patents
車両用始動兼発電装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4117816B2 JP4117816B2 JP11901099A JP11901099A JP4117816B2 JP 4117816 B2 JP4117816 B2 JP 4117816B2 JP 11901099 A JP11901099 A JP 11901099A JP 11901099 A JP11901099 A JP 11901099A JP 4117816 B2 JP4117816 B2 JP 4117816B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- crankshaft
- starter
- brushless motor
- engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02N—STARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F02N11/00—Starting of engines by means of electric motors
- F02N11/04—Starting of engines by means of electric motors the motors being associated with current generators
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01P—COOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
- F01P2050/00—Applications
- F01P2050/16—Motor-cycles
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/02—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される内燃機関用の始動装置と発電装置とを一体に組み合わせて構成された車両用始動兼発電装置に係り、特に、内燃機関のクランク軸に直結される車両用始動兼発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の内燃機関(以下、「エンジン」という)に使用されている始動兼発電装置では、特開平10−148142号公報に記載されているように、モータのステータに始動コイルおよび発電コイルが設けられ、始動時には始動コイルへブラシ機構を介してバッテリから給電することでモータを始動装置として機能させ、ロータに直結されたクランク軸を回転させてエンジンを始動する。
【0003】
一方、モータの整流子片とブラシ機構とはガバナ機構を介して接触しており、エンジン始動後、エンジンの回転数が増大してロータが所定回転数以上に達すると、その遠心力によりガバナ機構が作動して前記整流子片とブラシ機構との接触が断たれる。したがって、これ以後はモータが発電装置として機能し、発電コイルに発生した起電力が電気負荷やバッテリへ供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の始動兼発電装置では、ガバナ機構やブラシ機構を設けるためのスペースをクランク軸上の軸方向に確保しなければならず、その分だけクランク軸が長くなってしまう。また、シリンダヘッドにカムシャフトを備えた4サイクルエンジンでは、クランク軸上にカムシャフトの駆動機構を配置することがあり、この場合もクランク軸を長くしなければならない。さらに、クランク軸の端部に自動変速機構を設けようとすると、クランク軸も必然的に長くなってしまう。したがって、始動兼発電装置を4サイクルエンジンの搭載車両に採用し、さらにクランク軸の端部に自動変速機構を設けようとすれば、クランク軸が長くなってしまう。
【0005】
一方、クランク軸の長さを抑えるために、上記したガバナ機構、ブラシ機構、カムシャフト駆動機構および自動変速機構等を近接配置してしまうと、クランク軸上に、その回転角度を検知するための角度センサを設けるスペースが確保できなくなってしまう。
【0006】
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、クランク軸を長くすることなく、その一端に配置可能な車両用始動兼発電装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、4サイクルエンジンのクランク軸の一端側に無段変速ユニットおよび遠心クラッチを備えたスイングユニットに適用される車両用始動兼発電装置において、前記クランク軸の他端側にブラシレスモータを備え、前記ブラシレスモータによるエンジンの始動および発電を制御する制御手段を具備したことを特徴とする。
【0008】
上記した特徴によれば、車両用始動兼発電装置をブラシレスモータ単体で構成することができるのでガバナ機構やブラシ機構が不要となり、クランク軸上での車両用始動兼発電装置の軸方向の占有領域(長さ)を狭くすることができる。したがって、車両用始動兼発電装置をクランク軸に直結しても、クランク軸部分でのクランク軸方向への張出を抑えることができ、この結果、車幅の抑制や車両の軽量化が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図6は、本発明の一実施形態である始動兼発電装置を搭載した自動二輪車の全体側面図である。車体前部2と車体後部3とは低いフロア部4を介して連結され、ダウンチューブ6とメインパイプ7とを含む車体フレームによって車体の骨格が構成されている。燃料タンクおよび収納ボックス(共に図示せず)はメインパイプ7により支持され、その上方にシート8が配置されている。シート8はその下部に設けられるラゲッジボックスの蓋を兼ねることができ、ラゲッジボックスは、その前部FRに設けられるヒンジ機構により開閉自在に構成されている。
【0010】
車体前部2ではダウンチューブ6にステアリングヘッド5が設けられ、このステアリングヘッド5によってフロントフォーク12Aが軸支されている。上方に延びたフロントフォーク12Aの上端にはハンドル11Aが取付けられる一方、下端には前輪13Aが軸支されている。ハンドル11Aの上部は計器板を兼ねたハンドルカバー33で覆われている。
【0011】
メインパイプ7の途中にはリンク部材(ハンガ)37が回動自在に軸支され、このハンガ37によりスイングユニット17がメインパイプ7に揺動自在に連結支持されている。スイングユニット17には、その前部に単気筒の4サイクルエンジン200が搭載されている。このエンジン200から後方にかけてベルト式無段変速機35が構成され、その後部には遠心クラッチを介して設けられた減速機構38に後輪21が軸支されている。減速機構38の上端とメインパイプ7の上部屈曲部との間にはリヤクッション22が介装されている。スイングユニット17の前部には、エンジン200のシリンダヘッド32から延出した吸気管23が接続され、さらにこの吸気管23には気化器24および同気化器24に連結されたエアクリーナ25が配設されている。
【0012】
ベルト式無段変速機35の伝動ケースカバー36から突出したキックシャフト27にキックアーム28の基端が固着され、キックアーム28の先端にキックペダル29が設けられている。スイングユニットケース31の下部に設けられた枢軸18にはメインスタンド26が枢着されており、駐車に際してはこのメインスタンド26を立てる(鎖線で図示)。
【0013】
図1は、前記スイングユニット17の断面図であり、前記図6のA−A面での断面構造を示している。スイングユニット17は、後に図2〜5を参照して詳述するように、車両前方に位置するエンジン200、クランク軸12の一端に連結された本発明の始動兼発電装置100、クランク軸12の他端に連結された自動変速機の駆動部300および従動部400を備える。
【0014】
図2は、前記始動兼発電装置100およびクランク部の構造を示した部分断面図である。スイングユニットケース31には主軸受10、11によってクランク軸12が回転自在に支持され、このクランク軸12にはクランクピン13を介してコンロッド14が連結されている。クランク室9から張出したクランク軸12の一端側には、始動兼発電装置100の主要部であるブラシレスモータ44のインナロータ15が設けられている。インナロータ15は、フランジ部材39と共にボルト20によりクランク軸12の一端に固定されている。
【0015】
インナロータ15の外周面には永久磁石19が嵌着されている。永久磁石19は、例えばネオジウム鉄ボロン系であり、クランク軸12を中心として等角度間隔で6か所に設けられている。インナロータ15の外周に配設されたアウタステータ47のステータコア48はスイングユニットケース31に固定されている。このステータコア49のヨーク49aには、発電コイル50と始動コイル51とが巻回されている。
【0016】
前記フランジ部材39にはラジエータファン57が取付けられ、このラジエータファン57に対向してラジエータ58が設けられている。クランク軸12上には、インナロータ15および主軸受11間にスプロケット59が固定されており、このスプロケット59にはクランク軸12からカムシャフト(図示せず)を駆動するための動力を得るためのチェーン60が掛けられている。なお、スプロケット59は潤滑オイルを循環させるポンプに動力を伝達するためのギヤ61と一体的に形成されている。
【0017】
スイングユニットケース31の一端側面31aの内側には、基板55がネジ41によりクランク軸12と平行に固定され、基板55の内側表面には、前記インナロータ15の外周面に装着された永久磁石19を検知するためのロータセンサ56が設けられている。前記ロータセンサ56は、後に図7を参照して説明するように、複数(本実施形態では、3つ)のホール素子をインナロータ15と同軸に所定の間隙を設けて円弧状に配置することで構成される。
【0018】
図3は、前記エンジン200のヘッド周辺の構造を示した部分断面図である。シリンダ62内に配置されているピストン63は、ピストンピン64を介してコンロッド14のスモールエンド側に連結されている。シリンダヘッド32には点火プラグ65が螺着され、その電極部がピストン63のヘッドとシリンダヘッド32との間に形成された燃焼室に臨んでいる。シリンダ62の周囲は水ジャケット66で囲まれている。
【0019】
シリンダヘッド32内の、前記シリンダ62の上方には、軸受67、68によって回転自在に支持されたカムシャフト69が設けられている。カムシャフト69にはアタッチメント70が嵌合しており、このアタッチメント70には、カムスプロケット72とカムセンサ155に関連してカムパルスを発生させるためのリラクタ部72aとがボルト71による共締めで固定されている。カムスプロケット72にはチェーン60が掛けられている。このチェーン60によって、前記スプロケット59(図1参照)の回転つまりクランク軸12の回転がカムシャフト69に伝達される。
【0020】
カムシャフト69の上部にはロッカアーム73が設けられていて、このロッカアーム73はカムシャフト69の回転に伴いカムシャフト69のカム形状に応じて揺動する。カムシャフト69には一体的に排気カムおよび吸気カムが形成されているが、これらのカムに隣接し、カムシャフト69に対して逆転方向にのみ係合しているデコンプカム98が設けられている。デコンプカム98はカムシャフト69の逆転時にカムシャフト69の回転に追従して排気カムの外周形状よりも突出した位置に回動する。
【0021】
したがって、カムシャフト69の正転時に排気弁96をわずかにリフトした状態にすることができ、エンジンの圧縮工程での負荷を軽減することができる。これにより、クランク軸を始動されるときのトルクを小さくできるので、4サイクルエンジンのスタータとしては小型のものを使うことができる。その結果、クランク周りをコンパクトにでき、バンク角を大きくできるという利点がある。なお、カムがしばらく正転することにより、デコンプカム98の外形は排気カムの外周形状内に戻る。
【0022】
シリンダヘッド32には水ポンプベース74と水ポンプハウジング75とで囲まれたポンプ室76が形成されている。ポンプ室76内にはインペラ77を有するポンプシャフト78が配置されている。ポンプシャフト78はカムシャフト69の端部に嵌合され、軸受79によって回転自在に保持されている。ポンプシャフト78の駆動力はカムスプロケット72の中心部に係合するピン80によって得られる。
【0023】
ヘッドカバー81には、エアリードバルブ94が設けられている。このエアリードバルブ94は、排気管に負圧が生じたときにエアを吸入してエミッションを改善する。なお、ポンプ室76の周辺の随所にはシール部材が設けられているが、個々の説明は省略する。
【0024】
図4、図5は、エンジン200の回転を変速して後輪に伝達する自動変速機の自動変速部分の断面図であり、それぞれ図4が駆動側、図5が従動側である。
【0025】
図4において、クランク軸12上の、前記始動兼発電装置100のインナロータ15が設けられた側とは反対側の端部にはVベルト82を巻き掛けるためのプーリ83が設けられている。プーリ83はクランク軸12に対して回転方向および軸方向の動きが固定された固定プーリ片83aとクランク軸12に対して軸方向に摺動自在な可動プーリ片83bとからなる。
【0026】
可動プーリ片83bの背面つまりVベルト82と当接しない面にはホルダプレート84が取付けられている。ホルダプレート84はクランク軸12に対して回転方向および軸方向の双方にその動きが規制されていて一体で回転する。ホルダプレート84と可動プーリ片83bとによって囲まれた空所はガバナウェイトとしてのローラ85を収容するポケットを形成している。
【0027】
一方、後輪21に動力をつなぐクラッチ機構は次のように構成されている。図5において、クラッチのメインシャフト125はケース126に嵌合された軸受127およびギヤボックス128に嵌合された軸受129で支持されている。このメインシャフト125には軸受130および131よってプーリ132の固定プーリ片132aが支持されている。メインシャフト125の端部にはナット133によってカップ状のクラッチ板134が固定されている。
【0028】
前記固定プーリ片132aのスリーブ135には、プーリ132の可動プーリ片132bがメインシャフト125の長手方向に摺動自在に設けられている。可動プーリ片132bは、メインシャフト125の周りで一体的に回転できるようにディスク136に係合している。ディスク136と可動プーリ片132bとの間には、両者間の距離を拡張する方向に反発力が作用する圧縮コイルばね137が設けられている。また、ディスク136にはピン138で揺動自在に支持されたシュー139が設けられている。シュー139はディスク136の回転速度が増大したときに遠心力が作用して外周方向に揺動し、クラッチ板134の内周に当接する。なお、ディスク136が所定の回転速度に達したときにシュー139がクラッチ板134に当接するように、ばね140が設けられている。
【0029】
メインシャフト125にはピニオン141が固定されていて、このピニオン141はアイドルシャフト142に固定されたギヤ143に噛合っている。さらに、アイドルシャフト142に固定されたピニオン144は出力シャフト145のギヤ146に噛合っている。後輪21はリム21aとリム21aの周囲に嵌込まれたタイヤ21bとからなり、リム21aが前記出力シャフト145に固定されている。
【0030】
上記構成において、エンジン回転数が最小の場合、ローラ85は図4の実線で示した位置にあり、Vベルト82はプーリ83の最小径部分に巻き掛けられている。プーリ132の可動プーリ片132bは圧縮コイルばね137に付勢された図5の実線の位置に偏倚させられていて、Vベルト82はプーリ132の最大径部分に巻き掛けられている。この状態では、遠心クラッチのメインシャフト125は最小回転数で回転させられるため、ディスク136に加わる遠心力は最小であり、シュー139はばね140によって内方に引き込まれているのでクラッチ板134に当接しない。つまり、エンジンの回転がメインシャフト125に伝達されず、車輪21は回転されない。
【0031】
一方、エンジン回転数が大きい場合にはローラ85が遠心力で外周方向に偏倚する。図4の鎖線で示した位置が最大回転数のときのローラ85の位置である。ローラ85が外周方向に偏倚すると、可動プーリ83bは固定プーリ83a側に押しやられるため、Vベルト82はプーリ83の最大径寄りに移動する。そうすると、遠心クラッチ側では、圧縮コイルばね137に打ち勝って可動プーリ片132bが偏倚し、Vベルト82はプーリ132の最小径寄りに移動する。したがって、ディスク136に加わる遠心力は増大し、シュー139はばね140に打ち勝って外方に張出し、クラッチ板134に当接する。その結果、エンジンの回転力がメインシャフト125に伝達され、ギヤトレインを介して車輪21に動力が伝わる。こうして、エンジンの回転数に応じて、クランク軸12側のプーリ83および遠心クラッチ側のプーリ132に対するVベルト82の巻き掛け径が変化し、変速作用が果たされる。
【0032】
上述のように、エンジン始動時は始動コイル51に通電してエンジンを付勢することができるが、本実施形態では、足踏み動作によってエンジン200を始動するキック始動装置を併用している。さらに図4を参照してキック始動装置を説明する。前記固定プーリ83aの背面にはキック始動用の従動ドッグギヤ86が固定されている。一方、カバー36側には、ヘリカルギヤ87を有する支持軸88が回転自在に支持されている。支持軸88の端部にはキャップ89が固定されていて、このキャップ89の端面には前記従動ドッグギヤ86と噛合する駆動ドッグギヤ90が形成されている。
【0033】
さらに、カバー36にはキックシャフト27が回動自在に支持されていて、このキックシャフト27には、前記ヘリカルギヤ87と噛合されるセクタヘリカルギヤ91が溶接されている。キックシャフト27の端部つまりカバー36から外部へ突出している部分にはスプラインが形成されていて、このスプラインにはキックアーム28(図6参照)に設けられたスプラインが係合される。なお、符号92、93は戻しばねである。
【0034】
上記構成において、キックペダル29を踏み込むと、戻しばね93に打ち勝ってキックシャフト27およびセクタヘリカルギヤ91が回動する。ヘリカルギヤ88およびセクタヘリカルギヤ91は、セクタヘリカルギヤ91がキックペダルの踏み込みによって回動した場合にプーリ83側に支持軸87を付勢する推力が生じるように互いのねじれ方向が設定されている。したがって、キックペダル29を踏み込むと支持軸87がプーリ83側に偏倚し、キャップ89の端面に形成された駆動ドッグギヤ90が従動ドッグギヤ86と噛合う。その結果、クランク軸12は回転させられ、エンジン200の始動が可能となる。エンジンが始動すると、キックペダル29の踏み込みを弱め、戻しばね92、93によってセクタヘリカルギヤ91を反転させると、駆動ドッグギヤ90と従動ドッグギヤ86との係合が解除される。
【0035】
図7は、前記始動兼発電装置100の制御系のブロック図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。
【0036】
制御ユニット40は、バッテリ42の出力電圧VBATTをロジック電圧VDDに変換してCPU101へ供給するDC−DC変換器102と、IGコイル54への給電を制御して点火プラグ65を所定のタイミングで点火させる点火制御装置103と、バッテリ電圧VBATTを3相交流電力に変換してブラシレスモータ44の始動コイル51へ供給する3相ドライバ104とを含む。
【0037】
スロットルセンサ53は、スロットル開度θthを検知してCPU101へ通知する。ロータセンサ56は、例えば3つのホール素子56a、56b、56cから構成され、インナーロータ15の回転位置を、その外周面に設けられた6つの永久磁石19の位置として検知し、CPU101へ通知する。レギュレータ52は、インナーロータ15の回転に応じて発電コイル50に発生した誘導起電力をバッテリ電圧VBATTに制御して電源ラインLへ供給する。
【0038】
このような構成において、エンジン始動時は、CPU101がロータセンサ56により検知されたインナーロータ15の回転位置に基づいて始動コイル51の励磁タイミングを決定し、3相ドライバ104の各パワーFETのスイッチングタイミングを制御して始動コイル51の各相へ交流電力を供給する。
【0039】
3相ドライバ104の各パワーFETはCPU101によりPWM制御され、そのデューティー比すなわちブラシレスモータ44の始動トルクは、前記スロットルセンサ53により検知されたスロットル開度θthに基づいて制御される。
【0040】
一方、エンジン200が始動されて所定回転数に達すると、3相ドライバ104から始動コイル51への給電が中止され、今度はブラシレスモータ44がエンジンにより従動的に駆動される。このとき、ブラシレスモータ44の発電コイル50には、クランク軸12の回転速度に応じて起電力が発生する。この起電力はレギュレータ52によってバッテリ電圧VBATTに制御され、その後、電気負荷へ供給されると共に余剰電力はバッテリへ充電される。
【0041】
上記したように、本実施形態では始動兼発電装置の発電電動機としてブラシレスモータを採用し、ブラシ機構やガバナ機構を廃止したので、クランク軸12の全長を短くすることができ、これを搭載する車両の幅を狭めることができる。
【0042】
また、ブラシレスモータ44のロータ位置を検知するためのロータセンサ56の検知結果をクランク角度の判定にも用いたので、クランク角度を検知するためのクランクセンサが不要となり、クランク軸12の更なる短縮が可能になる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1) 始動兼発電装置の発電電動機としてブラシレスモータを採用し、ブラシ機構やガバナ機構を廃止したので、クランク軸の全長を従来よりも短くすることができ、クランク軸部分での車幅の抑制や車両の軽量化が可能になる。
(2) ブラシレスモータのロータ位置を検知するためのロータセンサの検知結果をクランク角度の判定にも用いたので、クランク角度を検知するためのクランクセンサが不要となり、クランク軸の更なる短縮が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る始動兼発電装置を含むスイングユニットの断面図である。
【図2】 スイングユニットの始動兼発電装置周辺およびその近傍の部分断面図である。
【図3】 スイングユニットのエンジンのシリンダヘッド近傍の部分断面図である。
【図4】 スイングユニットの自動変速装置(駆動部)近傍の部分断面図である。
【図5】 スイングユニットの自動変速装置(従動部)近傍の部分断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係る始動兼発電装置を適用した自動二輪車の側面図である。
【図7】 本発明の一実施形態に係る始動兼発電装置の制御系のブロック図である。
【符号の説明】
9…クランク室、12…クランク軸、15…インナロータ、19…永久磁石、31…スイングユニットケース、32…シリンダヘッド、44…ブラシレスモータ、45…連結ピン、47…アウタステータ、50…発電コイル、51…始動コイル、56…ロータセンサ、59…スプロケット
Claims (5)
- 4サイクルエンジンのクランク軸の一端側に無段変速ユニットおよび遠心クラッチを備えたスイングユニットに適用され、
前記クランク軸の他端側にブラシレスモータを備え、前記ブラシレスモータによるエンジンの始動および発電を制御する制御手段を具備し、
前記制御手段は、スロットルセンサで検知されたスロットル開度に基づいて前記ブラシレスモータの始動トルクを制御することを特徴とする車両用始動兼発電装置。 - 前記ブラシレスモータのステータはロータの周囲に配置され、前記ロータは、その外周面に複数の永久磁石が配置されたインナーロータ磁石式であることを特徴とする請求項1に記載の車両用始動兼発電装置。
- 前記ロータの外周面に配置された永久磁石の磁気を検知するロータセンサと、
前記ロータセンサの出力信号に基づいてロータの回転角度を判定し、判定結果に基づいて前記始動コイルへの給電を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする請求項2に記載の車両用始動兼発電装置。 - 前記ロータセンサの出力信号に基づいてエンジンの点火制御を実行する点火制御手段を具備したことを特徴とする請求項3に記載の車両用始動兼発電装置。
- 前記ロータセンサは、スイングユニットケースの内側において、ネジによって前記クランク軸と平行に固定された基板に設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の車両用始動兼発電装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11901099A JP4117816B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 車両用始動兼発電装置 |
DE2000612812 DE60012812T2 (de) | 1999-04-27 | 2000-04-06 | Anlasser/Generator für Kraftfahrzeuge |
EP20000107492 EP1048845B1 (en) | 1999-04-27 | 2000-04-06 | Starter/generator for motor vehicles |
CN 00106901 CN1263950C (zh) | 1999-04-27 | 2000-04-21 | 车辆用起动兼发电装置 |
TW89107530A TW487775B (en) | 1999-04-27 | 2000-04-21 | Starter/generator for motor vehicles |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11901099A JP4117816B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 車両用始動兼発電装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000310134A JP2000310134A (ja) | 2000-11-07 |
JP4117816B2 true JP4117816B2 (ja) | 2008-07-16 |
Family
ID=14750764
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11901099A Expired - Fee Related JP4117816B2 (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 車両用始動兼発電装置 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1048845B1 (ja) |
JP (1) | JP4117816B2 (ja) |
CN (1) | CN1263950C (ja) |
DE (1) | DE60012812T2 (ja) |
TW (1) | TW487775B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI563167B (en) * | 2014-05-09 | 2016-12-21 | Sanyang Industry Co Ltd | A method for controlling engine starting of a starter and generator device |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19745652A1 (de) | 1997-10-16 | 1999-04-22 | Daimler Chrysler Ag | Vorrichtung zur Kontaktierung elektronischer Komponenten in einem herausnehmbaren Fahrzeugsitz |
JP3642418B2 (ja) * | 2000-12-21 | 2005-04-27 | 本田技研工業株式会社 | 往復動内燃機関およびその運転方法 |
JP3673201B2 (ja) * | 2001-09-14 | 2005-07-20 | 本田技研工業株式会社 | 減速休筒エンジン車両におけるモータ制御装置 |
US7202572B2 (en) * | 2002-07-30 | 2007-04-10 | Daimlerchrysler Ag | Generator/motor system and method of operating said system |
WO2004040100A1 (ja) * | 2002-09-26 | 2004-05-13 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | 4サイクル単気筒エンジン |
DE102007006167A1 (de) * | 2007-02-07 | 2008-08-14 | Ktm Sportmotorcycle Ag | Fahrzeug |
CN101676534B (zh) * | 2008-09-19 | 2013-03-27 | 重庆宗申技术开发研究有限公司 | 一种农用三轮车发动机 |
JP2014105626A (ja) * | 2012-11-27 | 2014-06-09 | Yamaha Motor Co Ltd | 鞍乗り型車両 |
TWI568927B (zh) * | 2015-02-06 | 2017-02-01 | 三陽工業股份有限公司 | 引擎減壓控制裝置 |
TWI613364B (zh) * | 2015-04-17 | 2018-02-01 | 三陽工業股份有限公司 | 啓動兼發電裝置控制引擎起動之方法 |
TWI561729B (en) * | 2015-10-29 | 2016-12-11 | Sanyang Motor Co Ltd | Method for controlling engines running |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3122492B2 (ja) * | 1991-09-10 | 2001-01-09 | ヤンマーディーゼル株式会社 | 機関の始動機構 |
IT1261543B (it) * | 1993-04-06 | 1996-05-23 | Fiat Auto Spa | Motore termico con motorino d'avviamento e generatore di corrente |
JPH10148142A (ja) | 1996-11-19 | 1998-06-02 | Honda Motor Co Ltd | 車両の始動制御装置 |
-
1999
- 1999-04-27 JP JP11901099A patent/JP4117816B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2000
- 2000-04-06 EP EP20000107492 patent/EP1048845B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-04-06 DE DE2000612812 patent/DE60012812T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2000-04-21 TW TW89107530A patent/TW487775B/zh active
- 2000-04-21 CN CN 00106901 patent/CN1263950C/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI563167B (en) * | 2014-05-09 | 2016-12-21 | Sanyang Industry Co Ltd | A method for controlling engine starting of a starter and generator device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE60012812D1 (de) | 2004-09-16 |
TW487775B (en) | 2002-05-21 |
EP1048845A1 (en) | 2000-11-02 |
CN1263950C (zh) | 2006-07-12 |
JP2000310134A (ja) | 2000-11-07 |
EP1048845B1 (en) | 2004-08-11 |
CN1271653A (zh) | 2000-11-01 |
DE60012812T2 (de) | 2005-01-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4055973B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP3690596B2 (ja) | エンジン始動制御装置 | |
JP4117816B2 (ja) | 車両用始動兼発電装置 | |
JP7007492B2 (ja) | エンジン再始動装置 | |
JP4144722B2 (ja) | エンジン自動停止始動制御装置 | |
TWI282653B (en) | Electric generation control apparatus and vehicle carrying such apparatus | |
JP2000352327A5 (ja) | ||
JP4076108B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP4640830B2 (ja) | 内燃機関の始動装置 | |
EP1039619B1 (en) | Starter/generator apparatus for four-cycle internal combustion engine | |
JP4121103B2 (ja) | エンジン自動停止始動制御装置 | |
JP2000352329A5 (ja) | ||
JPH10148142A (ja) | 車両の始動制御装置 | |
JP4111365B2 (ja) | エンジン自動停止始動制御装置 | |
JP2000103384A (ja) | ハイブリッド式パワーユニット付車両 | |
KR100347859B1 (ko) | 자동이륜차 | |
JPH04203226A (ja) | 自動二輪車の駆動装置 | |
JP4125429B2 (ja) | 自動二輪車 | |
JP3813921B2 (ja) | 内燃エンジンの始動方法及び始動装置 | |
US7210851B2 (en) | Arrangement structure of bearings | |
CN110506151B (zh) | 内燃机 | |
JP4141044B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP2001207943A (ja) | エンジンの自動停止始動制御装置 | |
JP3729304B2 (ja) | ランプ電圧調整装置 | |
JP2008045562A (ja) | 自動二輪車 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070919 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080416 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080418 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |