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JP4114944B2 - 地盤の改良工法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Description

本発明は、建設分野の土壌改良技術における地盤の改良工法であって、地上部から地盤内部にエアーセメントミルクや発泡材等のグラウト材を供給することによって前記地盤の強度を向上させることを目的とする。
一般に土木、建築の基礎工、地下鉄、地下街など地下での作業の安全性、経済性は地下水対策の良否に大きく左右される。
従来、地下水対策として、地下水が流入するのを遮水壁で防止する止水工、或いは地下水を地上に排水することによって地下水位を低下させる地下水位低下方法が知られている。
そして、本願の発明者及び出願人らは、下記の特許発明を所有している。
特開2000− 27170(特許第3243501号)公報 特開2001− 11846(特許第3280935号)公報
上記の特許発明は、いわゆるスーパーウェルポイント工法と呼ばれる地下水位を低下して地盤改良工法に関するものである。
そのスーパーウェルポイント工法の概略は次の通りである。すなわち、ストレーナ部を二重管構造(特殊セパレートスクリーン)にすることにより、井戸内を真空に保ちながら、強制排水を行う工法である。
特殊セパレートスクリーンの構造セパレートスクリーンは内筒管と巻線ストレーナの二重管造になっている。巻線ストレーナから流入した地下水は、二重管の間で空気と水に分離され、下部の通気孔を通って井戸内に流入する。真空ポンプにより二重管の内部に負圧を作用させることで連続した真空排水を可能にする。
これによって、次のような効果がある。
第1に、特殊セパレートスクリーンの開発により大深度でバキューム効果を発揮、かつ広範囲に伝播して強制排水することができる。
第2に、深さが6〜7mに限定されていたウェルポイント工法と異なり、ディープウェルと同等の深度で真空での強制排水を可能になった。
第3に、重力排水のため井戸効率が悪く多本数を要するディープウェルに対し、バキューム効果により井戸効果が向上するため、施工本数を減らすことができる。
第4に、バキュームディープウェル工法でスクリーン位置まで水位が低下すると井戸内に空気が入りバキューム効果が低下するのを解消できる。
第5に、本工法は、大深度でのバキューム効果による強制排水を可能としており、揚水量は従来工法と比べて地質により1.2倍から数10倍と大きく、より広範囲の地下水を早く低下することができる大深度真空排水、圧密脱水工法である。
本発明は、所定間隔をあけて2本以上の井戸を設け、上記のスーパーウェルポイント工法を実施することによりさらに地盤改良を行うようにしたものである。
本発明の第1は、地盤改良工法において、地盤の地中を囲繞するように、必要深さまで鋼矢板などで遮水壁を構築し、当該遮水壁内において、地盤の地表面からグラウト材を地中に供給する有孔配管を当該地中に延設する工程と、上記遮水壁内の地表面に気密シート又はコンクリート材若しくはアスファルト材による舗装又は新しいヘドロ等の気密性材料を覆設する工程と、当該気密材料で地表面を覆設した遮水壁内における地中に2本以上の井戸を所定の間隔をあけて設けたスーパーウェルポイント工法により井戸から地下水を揚水して所要の水位まで地下水面を下げ、当該揚水することによって遮水壁に囲まれた領域内の不飽和地盤の空気泡を脱気することにより真空状態にして地中の水分を真空気化して脱水を行う工程と、地表面から地中に延設した有孔配管を通じてエアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材を供給する工程と、自然地下水位まで地中地下水を戻す工程からなるものである。
本発明の第2は、第1の発明に係る地盤改良工法において、汚染土壌における地盤の地表面から新鮮な空気又は清水を地中に供給する有孔配管を当該地中に延設する工程と、地盤の地表面に気密シート又はコンクリート材若しくはアスファルト材による舗装又は新しいヘドロ等の気密性材料を覆設する工程と、地中に2本以上の井戸を所定の間隔をあけて設けたスーパーウェルポイント工法により地中の近傍の地下水を揚水する同時に当該地中の周辺域を減圧することによって地中をほぼ真空状態にする工程と、地表面から地中に延設したグラウト材供給設備の有孔配管を通じて新鮮な空気又は清水を供給することを繰り返す工程と、自然地下水位まで地中の地下水を戻す工程からなるものである。
本発明の第3は、第1の発明に係る地盤の改良工法において、地表面に設置してある既存の構造物基礎及び地上構造物の左右から下層地盤を曲線ボーリングマシンで横方向に向けて削孔し、その削孔に有孔配管を挿入して渡設し、当該有孔配管から地中にグラウト材を注入して不等沈下した構造物をリフトアップするようにしたものである。
本発明は上記の構成であるから次の効果がある。すなわち、大深度で大きなバキューム度Pv≒−0.085Mpで揚水及び圧密脱水を行うと、諸々なバキューム効果が発生する。この効果を利用し、早期圧密脱水が可能であり、複合的にその特長を用いて、新たな地盤改良が図れる。
また、バキューム効果により2本以上のスーパーウェルポイント工法で吸引し合うことにより、部分的に大きく水位低下が望める。また、そのことにより、粘性土の地盤改良として、盛土で加圧する方法ではなく、粘性土下部の揚圧力を低下することにより、応力荷重を増加することにより載荷できる。また、請求項2にあっては、汚染されている土壌の浄化が効率的にできる効果を有する。
さらに、発生してしまった構造物の不等沈下を永久グラウト材にて、リフトアップして修正することができる。
そして、上記2本以上のスーパーウェルポイント工法で吸引し合うことにより、粘性土の残留沈下量を既設構造物の下でも、沈下促進させることができる。
また、2本以上のスーパーウェルポイント工法とこれを囲う遮水壁と当該遮水壁内における地表面を気密材料との組み合わせで、深い所まで水位を低下させ、不飽和状態の地盤を作り、衝撃の伝播を深い所まででき、広範囲の地盤改良が可能となった。
本発明は上記の構成において、発明を実施するための最良の形態は次のとおりである。本発明を実施するための最良の形態として、地表面に気密材料を覆設し、且つ、地下水の揚水手段として揚水効率の高い2本の井戸を掘削してスーパーウェルポイント工法を利用し、さらに2本の井戸間に有孔配管を埋設した場合を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の地盤の液状化防止方法を示すフローチャートである。同図において、本実施形態における粘性土の地盤改良工事において、工程(1):準備工として、対象地盤を囲繞するように遮水壁を構築する。工程(2):複数本の井戸(スーパーウェルポイント)を設置する。工程(3):地上及び地盤内にエアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材9の供給設備を設置する。工程(4):地表面に気密性材料を覆設する。工程(5):前記工程(2)で設置したスーパーウェルポイント工法により地盤の地下水の揚水及び空気泡を脱気する。工程(6):前記工程(3)のエアーセメントミルク又は発泡材等の液状物供給設備の有孔配管により供給して地中にグラウト材9を真空浸透させる。そして、当該液状物は、地中に均一に真空浸透していく。工程(7):前記工程(4)で覆設した気密性材料を全部又は一部を撤去する。工程(8):前記工程(3)で設置した供給設備を撤去する。工程(9):地盤の地下水を自然水位まで復水する。工程(10):前記工程(2)で設置した2本の井戸を撤去する。工程(11):前記工程(1)で構築した遮水壁を撤去する。
上記実施の形態において、対象とする地盤の構造及び地上部に存在する構造物や地表面の状態等によっては、工程(1)・(4)及びそれぞれこれらに対応する工程(7)・(11)を省略することが可能な例もある。以下、上記の各工程について詳細に説明し、続いて地中の状態変化について説明する。
「工程(1):遮水壁5の構築」
図2に示すように、まず改良の対象とする砂層11・13、粘性土層12から成る互層地盤1の地中1bを囲繞するように、必要深さまで鋼矢板などで遮水壁5を地上部から施工し構築する。この際、遮水壁5の天端高さは地表面1aから突出するように構築し、かつ遮水壁5を構成する鋼矢板等の部材相互間では遮水性が確保されているものとする。
「工程(2):井戸2(スーパーウェルポイント)の設置」
次に、上記工程(1)において構築された速水壁5の内部に複数本(図示例では2本)の井戸2(スーパーウェルポイント)を設置する。
ここで、図8に示すように、井戸2(スーパーウェルポイント)は、ケーシング2a、気密蓋2b、ストレーナ2c、土砂ピット2d、揚水ポンプ2e、真空ポンプ2g、配管2h、2i、及び水槽2jを主要構成部材としてなる、井戸2内への真水機能と井戸2外への揚水機能とを独立した真空ポンプ2g及び揚水ポンプ2eで満足させる大容量且つ高揚程型の揚水システムであり、本出願人により提案されたものである(特許文献1参照)。
ここで、図8は地下水面1Cの低下の状態を現し、図面内の矢印は地下水及び空気の流れ方向を示している。且つ、同図の井戸2の下部において負圧が伝播している状態となる
また、図2においては、図8に記載の地上設備を省略して記載している。
「工程(3):グラウト材供給設備3の設置」
次に、図2に示すように、上記(1)において構築された遮水壁3dの内部に必要本数の有孔配管3aをボーリング工等の穿孔削孔方法を用いて設置し、有孔配管3aの上端部には配管3b、3b及びバルブ3cを設備し、地上からのグラウト材導入路として機能させる供給設備3を構成する。なお、エアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材供給設備3の設置段階ではバルブ3c を閉止しておく。ここで、矢印は地表面1aから、及び地中1bへのグラウト材9の流れ方向を示している。図3におけるグラウト材供給設備3は、既設の基礎構造物7に設置されている地上構造物8を挟んで設置されている2本の井戸のうち、一方の井戸から他方の井戸に向かって地表面1aから地中1bにボーリング工等の穿孔削孔方法を用い、且つ既設構造物7・8の下側を通って有孔配管3aを横方向に埋設したものを示す。前記の供給設備3はエアーセメントミルク又は発泡材のほか、新鮮な
空気若しくは清水の供給に用いることもできる。
「工程(4):気密性材料6の覆設」
続いて、前記工程(1)において構築された遮水壁3dで囲繚された液状化防止の対象となる地中1bの地表面1aに気密性材料6を覆設し、気密性材料の端部及び有孔配管3aや井戸2により生じる一部の開口部について気密性材料を保持できるように処理することで、地上部からのグラウト9の流通経路を上記(3)で設置した供給設備3の一系統に制限する。前記の気密性材料6には、気密性シート、アスファルト材又はコンクリート材による舗装、悪臭を発散しない新しいヘドロ等を用いることができる。また、グラウト材9としては、エアーセメントミルク又は発泡材がある。
以上の(1)〜(3)の各工程を経ることにより、対象となる地中1bは、ある一定の範囲において側部及び上部を密閉した領域が構築される。
「工程(5):地下水揚水、空気泡脱気」
ここで、スーパーウェルポイント工法を利用して上記(2)で設置した井戸2を機能させることで、地中1bに存在する地下水を井戸2内に水し、且つ井戸2内から集水された地下水を地上まで揚排水し、所要の地下水位まで地下水面1cを下げる。このとき、地中1bの状態は、地下水面1cより上位の領域において地中1bに存在していた地下水が揚水排除されていると共に、地中1bに存在していたグラウト材9についても脱出排除されており、地中1bを構成する土粒子こそ存在するものの非常に真空度の高い状態(以下、「ほぼ真空」という)が形成される。図8では、自然地下水位となる地下水面1cの低下の状態を現している。
「工程(5):エアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材9の供給」
次に、上記の工程(3)で設置した供給設備3により、地上からエアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材9を配管3b、3b及び有孔配管3aを経由してバルブ3cを開放することで地中1bに気圧差を利用して供給する。ただし、地中1bにグラウト材9を供給する本工程に移行する前に、井戸2の揚排水及び脱気の機能を停止しておく。ここで、地中1bは前記のようにほぼ真空状態となっていることから、非常に速い拡散速度で均一に地中1bに充填される。また、前記グラウト材9の代わりに新鮮な空気若しくは清水を供給するときも上記の供給設備3を使って行う。
「工程(7):気密性材料6の撤去」
次に、上記工程(4)において覆設した気密性材料6を撤去する。このとき、上記工程(3)の工程により、地中1bの地表面1a近傍の気圧は大気圧相当に近づいているため地中1bと地上との内外圧差がなくなり容易に撤去可能となる。
「工程(8):グラウト材供給設備3の撤去」
続いて、グラウト材供給設備3を撤去し、配管坑を埋め戻す。
「工程(9):復水」
ここで、上記工程(5)において揚水した地下水を井戸2を利用して自然地下水位となる地下水面1cまで復水する。この工程において、地下水の揚水後の地下水面1c自然状態の地下水面1cとの水頭差が小さい施工物件については、井戸2から取水した地下水を戻すことなく次の工程(10)に進んでもよく、施工規模によって決定すればよい。
「工程(10):井戸2(スーパーウェルポイント)の撤去」
次に、井戸2を撤去し、井戸坑を埋め戻す。
「工程(11):遮水壁5の撤去」
最後に、遮水壁5を撤去し、一連の工程を終える。ここで、地盤1の改良対策を定期的に繰り返す必要がある場合等は、供給設備3の有孔配管3a、井戸2、及び遮水壁5を撤去することなく、次期施工の工数低減のため残置しておけばよい。
次に、前記の工程(1)〜(10)の工程とは異なった環境下における実施例について説明する。ただし、前記の工程で重複する部分は省略し、変更部分のみを説明する。
図3に示すような、地表面1aがコンクリート又はアスファルト等によって気密性材料6が舗装で為されている場合、さらに改良の対象となる地中1bに構造物基礎7及び大形のオイルタンクや石灰タンクのような地上構造物8が築造されている場合、さらには改良の対象となる地中1bが広範に渡る場合などのそれぞれの例について、まとめて説明する。
このような例では、前記の工程(1)・(4)・(7)・(11)を省略することが可能であり、広範囲の地中1bを対象とする理由から前記工程(1)における速水壁5を構築することなく、目的とする地中1bの周域に渡って地下水面1cを低下させることで対応可能となり、前記工程(11)に記載の遮水壁5の撤去も不要となる。また、地表面1aに気密性材料6が施されているが、その材料としては、ビニールシート、防水テント、セメントやアスファルト等による舗装、悪臭が発散しない新鮮なヘドロ等を目的や調達し易さに応じて用いるものとする。また、気密性材料6が施工されていない場合であっても、地盤改良を目的とする地中1bの上層域に気密性の高い不透水層が広範に形成されているような地盤構造である場合は、この不透水層が気密性材料6の代替材料となり得る(図示は省略する)。
しかし、既設の構造物基礎7及び地上構造物8が改良の対象となる砂層11・13と粘性土層12から成る互層基盤1の地中1bの地表1a位置に存在するため、前記工程(3)における供給設備3の構成を変え、図2に示したような鉛直配置の有孔配管3aではなくして構造物基礎7のさらに下層地盤を曲線ボーリングし、構造物塞礎7の左右を渡設する形態で有孔配管3aを横方向に向けて設置することで、前記工程(6)に記載の効果的な発泡材等の永久グラウト9の供給が可能となる。
その他の構成は前記の工程(2)、(3)、(5)、(6)、(8)〜(10)と同様にする。
ここからは、本実施例の地下水揚水工程としてスーパーウェルポイント工法を採用することで、より効果的に機能する説明も併せて、地盤改良の対象となる地中1bで生じている物理現象を微視的に説明する。
図4に示すように、地盤改良の施工前における定常状態では、地中1bの主要構成材料となる土粒子4a、自由水の形態を採る地下水4b、物理化学的(電気的)な結合力をもって土粒子4aに吸着する吸着水4c、及び自由水4bに介在する空気泡4dがそれぞれ存在する。
次に、図5に示すように、前記の工程(5)において、地中1bの減圧作用及び地下水4bの揚排水がなされた後の地中1bの状態は、地下水4bが自由水4bの状態にあることから井戸2内に集水されるため、土粒子4a及び吸着水4cのみが存在する形になる。ここで、土粒子4a及び吸着水4cの場の圧力はほぼ真空4eの状態となる。この真空度の向上が、一般的なウェルポイント工法とスーパーウェルポイント工法との差異となり、以降の段落に記載する地中1bへのエアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材9の供給を円滑に行うことができると共に当該グラウト材の供給量も極大にすることから、スーパーウェルポイント工法が採用可能な条件下においては非常に有効的手段となる。
次に、図6に示すように、前記工程(6)において、地中1bに地表面1aから前記のグラウト材を供給した状態は、一時的にほぼ真空4eの状態におかれていた領域が供給された空気で充填される。
次に、図7に示すように、前記の工程(9)において、地中1bに地下水4bを復水し地下水面1cを定常状態における地下水位まで回復させた状態は、空気が充満した領域に自由水4bが浸水することから、地下水4bに介在する空気量が増えるため、地下水4bの空気含有量が増加する。これより、一般的に不飽和状態である地下水4bの不飽和度が一層のこと進行するため、相対的に水比を低減させて土粒子間に存在する間隙水の水圧上昇を抑制し土粒子間摩擦力の低減を回避することで地盤改良が可能となる。
図9及び図10は、水平桁8”を左右2本の支柱8′で支受するクレーンのような門型の構造物8であり、当該構造物を支受する基礎部7′の不等沈下に対して2本以上のスーパーウェルポイント工法を用いて真空脱水により、早期に圧密脱水した後、図3の湾曲有孔配管3によって発泡材を可とする永久グラウト材9を上記基礎部7′の下方に注入することによって、当該基礎部を上方に押し上げるようにアップリフトできる。
図11は、ゆるい砂地盤の地盤改良工事の比較を示す。すなわち、従来の動圧密工法(図11(b))だけであると、その動圧密工法による地下水面下の衝撃が弱く、強度増加が小さいため、粘性土以下は強度の期待ができなかった。そこで、上記の動圧密工法に加えて、図11(a)のように、2本以上のスーパーウェルポイント工法を用いると、真空脱水により、早期に圧密脱水することにより、地下水位を低下することにより、動圧密工法による衝撃をより深い深部まで伝えることができ、粘性土層12は真空効果で脱水できる。
図12は、2本以上のスーパーウェルポイント工法では、大量の水(Q≒1〜4.0 t/Min)を地中に送水し、その後、高いバキューム度(Pv=−0.1〜0.08MP)でバキューム吸引を行なう。時間等は同じ位で送水及び吸引する。
砂の度粒子の微細分を除去することにより、粒子のマトリックスを整え、砂地盤の強度が上がる(図13参照)。なお、砂地盤の強度低下は、砂分の中のコロイド、シルト分が多く含むことによる。また、スイング効果により、水締めの効果が期待できる。
本発明に係る実施形態の地盤の改良工法を示すフローチャートである。 本発明に係る実施形態の地盤の改良工法における井戸、遮断壁、鉛直有孔配管及び気密シートによる構成を示す断面図である。 本発明に係る実施形態の地盤の改良工法における井戸、地上構造物、湾曲有孔配管及び舗装による構成を示す断面図である。 本発明に係る実施形態の地盤改良工法の定常状態における土粒子、自由水、吸着水及び空気泡との関係を示す部分断面図である。 本発明に係る実施形態の地盤改良工法の地下水(自由水)及び空気泡排除状態における土粒子及び吸着水との関係を示す部分断面図である。 本発明に係る実施形態の地盤改良工法の空気送気状態における土粒子、吸着水及び空気との関係を示す部分断面図である。 本発明に係る実施形態の地盤改良工法の復水状態における土粒子、自由水、吸着水及び空気泡との関係を示す部分断面図である。 本発明に係る実施形態の地盤改良工法における地下水を揚水する工程及び地盤内の減圧工程で利用する井戸(スーパウェルポイント工法)を示す断面図である。 本発明により構造物が門型クレーンの基礎部位に永久グラウト材を注入するリフトアップ工事を示す概略図である。 図9の一部の拡大横断面図である。 砂質地盤改良における従来工法の説明図である。 本発明による砂質地盤改良工法の説明図である。 スイング洗浄システムを採り入れた本発明の概略説明図である。 2本以上の井戸(スーパウェルポイント工法)でスイング洗浄システムを採り入れた本発明の概略説明図である。 図13のスイング洗浄後における土粒子の粒度を示す分析図である。
符号の説明
1……地盤、
1a……地表面
1b……地中
1c……地下水面
1……砂層
2……粘性土層
3……粘性土層より下位の砂層
2……井戸(スーパーウェルポイント、
2a……ケーシング
2b……気密蓋
2c……ストレーナ
2d……土砂ピット
2e……揚水ポンプ
2f……排水ポンプ
2g……真空ポンプ
2h……揚水用配管
2i……配管
2j……水槽
3……エアーセメントミルク又は発泡材量のグラウト供給設備
3a……有孔配管
3b……配管
3c……バルブ
4a……土粒子
4b……自由水(地下水)
4c……吸着水
4d……空気または空気泡
4e……真空部
5……遮水壁
6……気密性材料
7……構造物基礎
8……地上構造物
8′……支柱、
8”……水平桁
9……グラウト材

Claims (3)

  1. 地盤(1)の地中(1b)を囲繞するように、必要深さまで鋼矢板などで遮水壁(5)を構築し、当該遮水壁(5)内において、地盤(1)の地表面(1a)からグラウト材(9)を地中(1b)に供給する有孔配管(3a)を当該地中に延設する工程と、上記遮水壁(5)内の地表面(1a)に気密シート又はコンクリート材若しくはアスファルト材による舗装又は新しいヘドロ等の気密性材料(6)を覆設する工程と、当該気密材料(6)で地表面(1a)を覆設した遮水壁(5)内における地中(1b)に2本以上の井戸(2)を所定の間隔をあけて設けたスーパーウェルポイント工法により井戸から地下水を揚水して所要の水位まで地下水面を下げ、当該揚水することによって遮水壁(5)に囲まれた領域内の不飽和地盤を脱気することにより真空状態にして地中(1b)の水分を真空気化して脱水を行う工程と、地表面(1a)から地中(1b)に延設した有孔配管(3a)を通じてエアーセメントミルク又は発泡材等のグラウト材(9)を供給する工程と、自然地下水位まで地中(1b)に地下水を戻す工程からなる地盤の改良工法。
  2. 2本以上の井戸(2)を所定の間隔をあけて設けたスーパーウェルポイント工法の運転を停止し、又はスーパーウェルポイント工法の運転の停止と共に地表面(1a)に覆設した気密性材料(6)を除去して地中(1b)及び地表面(1a)との内外圧力差による自然給気で空気を供給する請求項1記載の地盤の改良工法。
  3. 地表面(1a)に設置してある既存の構造物基礎(7)及び地上構造物(8)の左右から下層地盤を曲線ボーリングマシンで横方向に向けて削孔し、その削孔に有孔配管(3a)を挿入して渡設し、当該有孔配管から地中(1b)にグラウト材(9)を注入して不等沈下した構造物(8)をリフトアップするようにした請求項1記載の地盤改良工法。
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