JP4102466B2 - 抗癌剤の副作用軽減剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗癌剤の副作用軽減剤、特に植物組織原料の存在下でバシディオマイセテス(Basidiomycetes、担子菌類)に属する菌を培養した液中から抽出される成分を含有する抗癌剤の副作用軽減剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、多種類の抗癌剤の開発が進んでいる。抗癌剤は造血器腫瘍のみならず多くの固形腫瘍治療の主要な治療法となっている。しかしながら周知のごとく、殆どの抗癌剤は、腫瘍細胞にのみ特異的に作用するものではなく、正常細胞にも影響し、副作用を誘起する。多剤併用療法、短期大量投与療法により抗癌剤の有効率が上昇し、幅広く臨床へ応用されている反面、投与量の増加による副作用もさらに深刻な問題となっている。重篤な副作用のために、投薬を中止せざるをえず、十分な効果を得られない事例が数多くある。
【0003】
例えば、現在臨床で用いられている抗癌剤には、ナイトロジェンマスタードやシクロフォスファミド等のアルキル化剤、5−フルオロウラシルやシトシンアラビノサイド等の代謝拮抗剤、マイトマイシンやブレオマイシン等の抗生物質、その他植物アルカロイド、シスプラチン、ホルモン剤など多種類の抗癌剤があり、その副作用は骨髄抑制、脱毛、嘔吐、消化管障害、肝毒性、腎毒性、心毒性、肺毒性、口内炎、皮膚障害、神経毒性などほぼ全身に及んでいる。
【0004】
中でも、抗癌剤による骨髄毒性は、血液障害を引き起こす。抗癌剤は、旺盛に増殖している骨髄の造血幹細胞や白血球・血小板や赤血球系の幼若細胞に作用してその分裂・成熟を阻害する。その結果引き起こされる白血球・血小板減少、貧血等の骨髄毒性はほとんどの抗癌剤の投与規制因子となっている。
【0005】
また、シスプラチンに代表される腎毒性は、時には患者の生命を脅かす強力な副作用である。シスプラチンは、睾丸腫瘍や卵巣癌などの多種類の癌に対して、有用な優れた抗癌剤ではあるが、腎毒性が投与規制因子となる。腎毒性を抑えるため、臨床ではシスプラチン投与と同時に大量の輪液を行ない尿量を増加させているが、大量の輸液は循環器系に負担を与えるため有効な軽減法とは言えない。
【0006】
また、抗癌剤の投与量、投与間隔に相関して強く顕れる副作用である脱毛は、抗癌剤の投与規制因子ではないが、患者のQOL(Quality Of Life)を低下せ しめる深刻な問題となっている。
従来、抗癌剤が招来する脱毛は、頭皮血流を減少させる物理的方法の頭皮冷却法及び頭皮締め付け法により予防されてきた。しかし、頭皮冷却法や、頭皮締め付け法は、一時的に頭部の血流を減少させるため、初期血漿半減期が長く、代謝物が長期間血中に存在する薬剤に対して有効でない。さらに、重要な問題点として、頭皮冷却法により、頭皮に再発が認められた症例が報告されている。
こうした背景から、抗癌剤投与継続による寛解率および患者のQOL向上のために、現在、安全な抗癌剤の副作用軽減剤が求められている。
【0007】
抗癌剤の副作用軽減剤として、種々の化合物が検討されている。例えば、特開平2-172914号公報には、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4−アミノジフェニルエーテルあるいは4,4′−ジアミノジフェニルケトンが血小板減少症に対して有効であることが記載されている。また、特公平3-25407号公報には、 ヌートロピック化合物が脱毛軽減効果を有することが記載されている。特公平5-2649号公報にはホスホマイシンが腎毒性の緩和に効果があることが記載されている。これらの化合物には特定の抗癌剤の副作用に対しては効果が認められるが、さらに幅広い副作用に対し効果のある副作用軽減剤の提供が望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、毒性がなく安全に抗癌剤による副作用を幅広く軽減できる新たな製剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
バシディオマイセテス(Basidiomycetes)培養抽出物が生物応答修飾剤(BRM)としての性質を示すことは公知である(特開平1-153701号、特開平8-259602号参照)。本発明者は、上記課題に鑑み、バシディオマイセテス(Basidiomycetes)培養抽出物の更なる作用を検討した結果、抗癌剤が誘発する種々の副作用を軽減する事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
【発明の構成】
本発明は、以下の抗癌剤の副作用軽減剤に関する。
1) 植物組織原料の存在下でバシディオマイセテス(Basidiomycetes)に属する菌を培養した培養液と菌糸体との混合物から抽出される成分を含有することを特徴とする、抗癌剤の副作用軽減剤。
2) 抗癌剤による骨髄抑制、脱毛、嘔吐、消化管障害、肝毒性、腎毒性、心毒性、肺毒性、口内炎、皮膚障害または神経毒性を軽減する前記1に記載の抗癌剤の副作用軽減剤。
【0011】
本発明は、植物組織原料の存在下でバシディオマイセテス(Basidiomycetes)に属する菌を培養した培養液と菌糸体との混合物から抽出される成分を含有することを特徴とする。菌種および培養条件(これらは上記の特開平8-259602号公報記載と同様である。)、抽出条件、剤形等の詳細は以下の通りである。
【0012】
(1)菌種
本発明に用いるバシディオマイセテス(Basidiomycetes)に属する菌の例としては、例えば、レンチナス・エドデス(Lentinus edodes,シイタケ)、アガリ クス・ビスポラス(Agaricus bisporus,マッシュルーム)、グリフォラ・フロ ンドサ(Grifola frondosa,マイタケ)、フォリオタ・ナメコ(Pholiota nameko,ナメコ)、プリュロタス・オストレアタス(Pleurotus ostreatus,ヒラタケ)、フラムリナ・ヴェラチペス(Flammulina velutipes,エノキタケ)、ゴノデルマ・ルシダム(Gonoderma lucidum,マンネンタケ)、アウリカラリア・アウ リカラ(Auricularia auricula,キクラゲ)、ゴノデルマ・アパラナタム(Gonoderma applanalum,コフキサルノコシカケ)、コリオラス・ルシダム(Coriolus lucidum,カワラタケ)、グリフォラ・アンベラッタ(Grifola umbellate,チ ョレイマイタケ)、シゾフィラム・コミュネ(Schizphyllum commune,スエヒロタケ)、ヴォルヴァリエラ・ヴォルヴァセアエ(Volvariella volvaceae,フク ロタケ)等があげられる。これらは単独で、または数種類組み合わせて用いることができる。
【0013】
(2)培養条件
本発明においては、上記の菌を植物組織原料の存在下において培養する。
植物組織原料は、植物組織に由来するものであれば特に制限されず、おがくず等を用いることも可能であるが、草本類植物由来の材料、例えば、米ぬか、ふすま、バガス、とうもろこしの根茎、稲藁、麦藁、大豆かす等が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。かかる原料を用いることにより、効率的に有効成分を得ることができる。これらの原料において熱水に溶解する成分が特に有用であり、従って、熱水で抽出した抽出液が好適に用いられる。
【0014】
培地には、上記植物組織原料の他に各種の炭素源あるいは窒素源を添加してもよい。炭素源の例としては、ブドウ糖、ショ類、マルトース、サッカロース、上白糖、黒糖、糖蜜、廃糖蜜、マルツエキス等が挙げられる。窒素源の例としては、肉エキス、ペプトン、グルテンミール、大豆粉、乾燥酵母、酵母エキス、硫酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム塩、尿素等が挙げられる。その他、必要に応じて、ナトリウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩、カルシウム塩、リン酸塩等の無機塩類や、イノシトール、ビタミンB1塩酸塩、L−アスパラギン、ビオチン等のビタミン類を添加してもよい。培養は、通常の中温菌の培養に準じればよく、pH2〜6、10〜45℃、好ましくは15〜30℃の温度で行なう。培養を継続する時間は、菌の量や植物組織原料の形態にもよるが、通常は4〜20日間、好ましくは6〜12日間程度である。
【0015】
(3)抽出
抗癌剤の副作用軽減剤の有効成分は、以上のようにして得られた培養液と菌糸体との混合物から抽出することにより得られる。抽出は、上記混合物にセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、キチナーゼ等の酵素を加え、至適温度条件にて2〜20時間反応を行なって菌体を破砕し、その後、加熱処理して酵素反応を失活させ、該処理物から遠心分離等により菌糸体残渣を除去して行なう。得られる液部分が本発明の有効成分を含有している。有効成分の具体的な構造等は不明であるが、置換基を有する多糖類を主成分とし、その他に、植物組織原料由来の物質、菌糸体由来の物質、菌の代謝産物等を含有し、これらが相乗的に作用しているものと考えられる。
【0016】
(4)剤形および処方
本発明の副作用軽減剤は、上記のようにして得られた混合物に必要に応じ乾燥等の処理を行ない、薬理学的、製剤学的に認容される製造助剤を加えることにより常法に従って製造される。製造助剤の例としては、ショ糖、でんぷん、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、グルコース、セルロース、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の賦形剤の他、慣用の結合剤、崩壊剤、滑沢剤、保存剤、安定化剤、分散剤、希釈剤、香料、甘味料等が挙げられる。経口投与剤および非経口投与剤のいずれも可能である。
経口投与剤としては、散剤、顆粒剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、錠剤、トローチ剤などの固形製剤、あるいはドリンク剤、シロップ剤、エリキシル剤などの液状製剤とすることができる。また、非経口投与剤としては注射剤、軟膏剤あるいは座薬等とすることができる。
本発明の抗癌剤の副作用軽減剤の投与量は、治療すべき個々の患者の年令、体重および症状、剤形等によっても増減されるが、一般的には薬剤0.01〜10g、好ましくは0.5〜5gを1日当りの投与量として、1日1〜4回投与される。
【0017】
(5)急性毒性
本発明の副作用軽減剤は、非常に毒性の低いものであり、医薬として使用するためには十分安全であると判断できる。
【0018】
(6)副作用軽減効果
本発明の副作用軽減剤は、種々の抗癌剤に対して有効である。具体的には、シクロフォスファミド等のアルキル化剤、5−フルオロウラシルやシトシンアラビノサイド等の代謝拮抗剤(核塩基誘導体)、マイトマイシンやブレオマイシン等の抗生物質、その他植物アルカロイド、シスプラチン等のプラチナ化合物、ホルモン剤などによる副作用を軽減する。特にアルキル化剤、代謝拮抗剤(核塩基誘導体)、プラチナ化合物の副作用を軽減する効果に優れている。軽減される副作用も広い範囲に及んでおり、骨髄抑制、脱毛、嘔吐、消化管障害、肝毒性、腎毒性、心毒性、肺毒性、口内炎、皮膚障害及び神経毒性を含む。
【0019】
【実施例】
以下実施例及び試験例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲がこれらの例により限定されるものではない。なお、実施例に示した表中の測定数値は、表2を除き、すべて対照試験の値を100%として換算し、パーセンテージ(%)表示とした。
【0020】
実施例1:
(1)培養
直径90mmのガラスシャーレを用い、固体培地(マルトース1%、ぺプトン0.2%、酒石酸アンモニウム0.2%、寒天1.5%)において培養保存したシイタケ (Lentinus edodes)から菌を接種し、液体培地8リットル(米ぬか150gに 800mlの水を加え120℃15分間加熱した後、ろ過した抽出液にマルトース10g、ぺプトン2.5g、酒石酸アンモニウム2.0gを加え適当量の水を加える。pH4.0)を入れた10リットル培養瓶に植菌し、20℃で7日間通気培養し た。ついで、この培養液8リットルを同組成の液体培地300リットルを入れた培養タンクに接種し23℃で9日間通気下にて穏やかに撹拌し、培養を行なった。
【0021】
(2)抽出
上記培養により得られた培養液と菌糸体との混合物を90℃に加熱し、アミラーゼ8gを加え3時間反応を行なった後、60℃まで冷却し、セルラーゼ15g、プロテアーゼ15gを加え、55℃で10時間反応を行なった。120℃、20分間加熱して、酵素を失活させた。該培養処理物から遠心分離により菌糸体残渣を除去し抽出液を得た。抽出液中の固形分の濃度は2.5重量%であった。
【0022】
(3)濃縮
上記抽出工程で得られた抽出液を、減圧下で10倍に濃縮し、濃縮液を得る。
【0023】
(4)製剤
(a)製剤例A:実施例1(2)の抽出液を無菌的にバイアルに分注してドリンク 剤を得る。
(b)製剤例B:実施例1(3)の濃縮液330リットルにサイクロデキストリン を4.8kg、分岐デキストリン19.2kgを配合し、常法により凍結乾燥後、粉砕 して粉剤80kgを得る。
(c)製剤例C:上記(b)で得られた粉剤100kg、硬化油40kgの配合比で、常法によりマイクロカプセル化し、マイクロカプセル剤130kgを得る。
【0024】
実験例1:急性毒性試験
本発明抽出物の安全性確認のため、経口単回投与による毒性試験を行なった。使用動物は生後4週齢の雄性および、生後5週齢の雌性SDラットを、雄雌同数にて行なった。最大投与量12500mg/kgで実施例1(4)(b)の製剤を単回投与し、1週間以内の致死の有無を観察した。結果は、雄雌のいずれも、最大投与量群においても死亡例は認められなかった。つまり、本発明抽出物は高い安全性を有するものであることが示された。
【0025】
実験例2:抗癌剤誘発骨髄毒性に対する軽減作用
生後8週齢、雄性、ddYマウス5頭ずつからなる群a〜eを用意し、各群について以下の薬剤を投与した。
(a)a群(対照):薬剤投与なし
(b)b群:シクロフォスファミド100mg/kgを、1日1回14日間連続腹 腔内投与した。
(c)c群:シクロフォスファミド100mg/kgを、1日1回14日間連続腹 腔内投与した。また、実施例1(4)(b)の製剤を5%濃度で飼料に混合し同期 間自由摂食させた。
(d)d群:5−フルオロウラシル50mg/kgを、1日1回14日間連続腹腔 内投与した。
(e)e群:5−フルオロウラシル50mg/kgを、1日1回14日間連続腹腔 内投与した。また、実施例1(4)(b)の製剤を5%濃度で飼料に混合し同期間 自由摂食させた。
なお、a、bおよびd群は、本発明の抽出物を添加しない他はcおよびe群と同じ飼料を自由摂食させた。投与14日目に採血し、赤血球数および白血球数をカウントした。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
表1に示すように、5−フルオロウラシルまたはシクロフォスファミドを投与した実験群b〜eでは、血球数の減少が見られた(骨髄毒性)。しかし、本発明抽出物を添加した実験群cとeでは、血球数の減少が群b、dよりも緩和されており、5−フルオロウラシルおよびシクロフォスファミド投与による副作用(骨髄毒性)の軽減作用が明確に認められる。
【0028】
実験例3:抗癌剤誘発脱毛に対する軽減作用
実験動物に抗癌剤性脱毛を惹起するため、生後8日目、SDラット(雌雄混合)にシトシンアラビノサイド25mg/kgを、8日間連続腹腔内投与した。また、本発明抽出物をシトシンアラビノサイドの投与と同期間、連続経口、腹腔、背部皮下および背部塗布投与し、脱毛予防作用を肉眼的観察により調べた。なお、経口、腹腔、背部皮下投与は、実施例1(3)の濃縮液を、固形含量500mg/kgで注入することにより、また背部塗布は、固形含量50mg/ml溶液を1ml背部に塗布することにより行なった。また、脱毛度の評価基準は以下の通りである。
脱毛度A:対照と同じレベルで、実質的に脱毛は認められない(正常)。
〃 B:体表面の半分以下の脱毛が認められる。
〃 C:体表面の半分以上の脱毛が認められるが全脱毛には至っていない。
〃 D:全脱毛。
【0029】
【表2】
【0030】
表2に示すように、本発明抽出物は、いずれの投与経路においてもシトシンアラビノサイドが誘発する脱毛を抑制した。
【0031】
実験例4:抗癌剤誘発消化管障害および腎毒性に対する軽減作用
生後6週齢、雄性、フィッシャー系ラット5頭ずつからなる3つの群を用意し、対照群および2つの実験群とした。実験群のラットにはシスプラチン1mg/kgを12日間静脈内に連続投与し、うち一方の群については本発明の抽出物を添加しない飼料を与え、他方の群については実施例1(4)(b)の製剤を5%濃 度で混合した飼料を与え、それぞれ実験期間中自由摂食させた。投与最終日に採血を行ない、血液検査を実施した。消化管障害について血液検査した結果を表3に、腎毒性について血液検査した結果を表4に示す。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
上記各表に示すように、シスプラチン投与により、一般血液状態の悪化が認められる。すなわち、グルコース、トリグリセライド、総蛋白質、アルブミンの減少、およびコリンエステラーゼの上昇から消化管障害の発症が示唆され、尿素体窒素およびクレアチニンの著増から腎障害の発症がそれぞれ示唆される。しかし、本発明の抽出物を接取したマウスでは血液状態の悪化が緩和されており、本発明抽出物は、シスプラチン投与により招来される上記に示すような各種の副作用を軽減する効果が明確に認められる。特に、表4の結果からは、シスプラチン投与による死亡例の主たる要因と考えられる、強度の腎障害が顕著に軽減されていることがわかる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のバシディオマイセテス(Basidiomycetes)培養抽出物は、抗癌剤投与による副作用を幅広くかつ顕著に抑制する。さらに、本発明抽出物の毒性は極めて低く、抗癌剤の副作用軽減剤としての有用性が高い。
Claims (1)
- 植物組織原料の存在下でレンチナス・エドデス( Lentinus edodes ,シイタケ)を培養した培養液と菌糸体との混合物から抽出される成分を含有することを特徴とする、骨髄抑制、脱毛、消化管障害および腎毒性から選ばれる抗癌剤の副作用軽減剤。
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