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JP4101340B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法 Download PDF

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JP4101340B2
JP4101340B2 JP36254597A JP36254597A JP4101340B2 JP 4101340 B2 JP4101340 B2 JP 4101340B2 JP 36254597 A JP36254597 A JP 36254597A JP 36254597 A JP36254597 A JP 36254597A JP 4101340 B2 JP4101340 B2 JP 4101340B2
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舜平 山崎
光範 坂間
武 深田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘッパーフィルターを用いたクリーンルーム内でのプロセス等の炭素汚染を避けることのできない半導体装置製造工程において、その汚染を除去して、清浄な半導体界面を提供する半導体装置の製造方法に関するものである。
特に、液晶ディスプレイ分野などの薄膜半導体を利用した薄膜トランジスタ(TFT)の作製方法において、ゲート絶縁膜と活性層の界面の炭素による汚染物の除去、ならび有機シラン系ソースを用いて成膜するゲート絶縁膜中の炭素不純物の除去に関しており、清浄な半導体界面と、低炭素濃度のゲート絶縁膜を提供する薄膜半導体装置の作製方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】
半導体装置の製造方法において、表面の汚染物の除去ならびに汚染の防止は、昔からの課題としてその除去方法には色々な手法が確立してきている。重金属の除去に対しては、過酸化水素水に塩酸を加えたものによって除去する方法などはかなり広く知られている。また、物理吸着物の除去に関しては、超音波のキャビテーションを利用した洗浄やブラシによる洗浄などがよく利用されている。
【0003】
また、絶縁基板上に多数の薄膜トランジスタを形成する、液晶ディスプレイ分野においても、正珪酸四エチル 化学式Si(OC254 (いわゆるTEOS)をソースガスとして用いて、その段差被覆性の良さを利用して、薄膜トランジスタ配線のいわゆる段切れなどを低減させている。また、シリコンウェハなどの高温ではなく、600℃以下のプロセスを用いる液晶ディスプレイ分野では、層間絶縁膜以外にもゲート酸化膜や下地膜としても用いられている。
【0004】
液晶ディスプレイなどにも応用されている薄膜トランジスタ(TFTとも呼ぶ)では、ガラス基板などの絶縁基板の上に成膜する下地膜、ゲート絶縁膜、層間絶縁膜などにも、正珪酸四エチルをソースガスとして熱CVD法、プラズマCVD法などによって成膜されている。しかしながら、炭素の残存が多く、酸化膜としての特性に問題を残している。
【0005】
表面に付着している炭素等の有機物に関しては、過酸化水素水に硫酸を加えた溶液での洗浄やオゾンあるいは酸素プラズマによるドライアッシングなどがよく知られている。しかしながら、本発明者らの研究によって炭素の除去に関しては、さらに複雑な状況があることが判明した。炭素の汚染混入がどこからあるのかといえば、フォトリソプロセス中に、任意のパターンを形成するために用いるフォトレジストは感光性有機物であり、炭素汚染の原因にもなる。
【0006】
また、半導体装置の作製において、薄膜プロセスはもはや必須用件であり、そのための真空装置も必須装置となっているが、真空装置の真空にするための真空ポンプには、いまだ油を用いているものもあり、炭素汚染の原因にもなる。それ以外にも、基板キャリアとして用いるテフロン(PFA)、ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、3フッ化エチレン共有合樹脂(ECTFE)、4フッ化エチレン共有合樹脂(ETFE)、ポリエチレン(PE)などからの蒸気圧や、クリーンルーム内の床材、壁材フィルターなどからの汚染もある。
【0007】
フォトリソ工程後にドライアッシングを行い、各工程の直前に、過酸化水素水に塩酸を1対1で加えた溶液を80℃に加熱して用いていることで有機物の除去を行い(以後、ウェットアッシングと呼ぶ)、すぐに次の処理を行なうようにすることが従来の方法である。ドライアッシングとウェットアッシングによって、ほとんどの有機物を取り除くことができるように思われていたが、公知のXPS測定によって、基板表面の炭素汚染を評価すると、C−Cの結合(炭素の一重結合)のみほとんど除去されていないことが判明した。
【0008】
図2に、フォトレジスト塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベーク、レジスト剥離後の基板表面21(図2の中の破線グラフ)と、その基板をドライアッシングとウェットアッシングを行なった後の基板の表面22(図2の中の実線グラフ)を、XPSを用いて測定したものである。測定条件としては、出来るだけ表面の情報を得るためにディテクターの角度を15°にし、基板表面での1mmΦのエリアを測定した。横軸は、結合エネルギーを示しており単位はeVであり、縦軸はディテクターの強度であり単位は任意単位である。
【0009】
図2のグラフを見るとドライアッシングとウェットアッシングを行なう前(破線)と後(実線)で284.8eV付近のピークが大きくなり、それ以外のピークは全て減少していることがわかる。284.8eVのピークは、C−Cの一重結合の存在を示している。
【0010】
これは、炭素の一重結合を取り除くことが、従来のドライアッシングとウェットアッシングでは非常に難しく、ほとんど不可能であることを示している。この炭素は不純物として、その基板表面に残存するために、その上に例えば酸化膜などを形成すると、酸化膜との界面に炭素が残り、界面での再結合中心となりまた電荷捕獲などを起こし、薄膜トランジスタの移動度等の半導体の電気特性を低下させ、また結合状態が安定していないために、電界がかかりつづけることで時間的に界面状態が変化し信頼性をも落としていた。
【0011】
また、本出願人による発明特開平4─177735号には、スパッタ装置によって成膜する前に、100%水素を用いて基板にバイアスを印加して半導体表面のプラズマ水素クリーニングを行うことに関して記載されている。しかしながら、この発明を出願する時点では、炭素の一重結合に対して水素ラジカルが効果をもたらすことが判明していなかったために、基板にバイアスを印加して水素イオンによるスパッタ効果を用いて半導体表面のクリーニングを行っていた。
【0012】
そのために、界面特性を良好にするためには不純物の除去の効果と、スパッタによる損傷とのバランスをとる必要があるためにプロセスマージンを余り大きくできない。そのために、このプラズマ水素クリーニングを利用できるプロセスが限定されていた。
【0013】
また、表面の炭素汚染のみらず有機シラン系ソースを用いた、成膜中の炭素汚染も大きな問題となっている。正珪酸四エチルを用いた成膜方法として、従来からよく用いられているものとして、プラズマCVD法として、平行平板電極を有する真空引き可能なチャンバーの中に、成膜を行いたい基板を配置する。
【0014】
この時、平行平板電極の片側を高周波電源に接続し、いわゆるカソードに接続する。他方の電極をアースに接続してあり、基板はアース側の電極いわゆるアノード側に配置される。正珪酸四エチルは、常温で液体のために加熱して蒸気圧を高めてチャンバーへ導入するか、タンクにキャリアガスをバブリングさせてキャリアガスとともにチャンバーへ導入させる。プラズマ中で分解された正珪酸四エチルは、前駆体を形成し、基板上にて、流動的に動くことが特徴的で、それによって段差被覆性のよい膜を形成できる特徴をもっている。
【0015】
基板を動く前駆体同士がぶつかり合い、またそれにプラズマ中で形成された酸素イオンや酸素ラジカル、オゾンが衝突して、表面にて引抜き反応を起こし、そこでSiOX を形成する。酸素の量を多く導入すると、表面での正珪酸四エチルから形成された前駆体からの引抜き反応が促進して、炭素の量は減少するが、逆に段差被覆性が悪い膜となる。
【0016】
酸素の導入量を少なめにすると、段差被覆性は向上するが、炭素や酸素と水素の結合が多く残存し、吸湿性の高い膜になる。赤外吸収による測定を行うと、3660cm-2付近の吸収が、時間の経過とともに増えてくるような膜となる。3660cm-2付近の吸収は、主にSi−OHの結合による吸収であり、成膜された膜が吸湿性であることをしめしている。
【0017】
正珪酸四エチルを用いた、他の成膜方法としては、オゾンと熱による常圧CVD法がある。これは、300〜400℃に加熱させた基板上に、N2 によって正珪酸四エチルのタンクをバブリングして反応室に導入させ、また酸素はオゾナイザーを通してオゾンを発生させてチャンバーに導入させるものである。この方法では、段差被覆性が高くかつ成膜速度も大きいことから、LSIやDRAM等のメモリなどの多層配線が必要とされる層間絶縁膜等にも用いられる。その後、エッチバックやSOG(SPIN ON GLASS)やCMP(CHEMICAL MECHANICAL POLISHING)などを併用して、いわゆる平坦化を行っている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
薄膜半導体装置製造工程における、基板表面の炭素の汚染物の中でも特に、従来のウェットアッシング、ドライアッシングではほとんど除去できない炭素の一重結合(C−C)による不純物を低減させることによって各種半導体形成界面での炭素による不純物による電気特性の劣化、信頼性の低下等を低減させる。特に、活性層半導体とゲート絶縁膜の界面の炭素汚染物を減少させる。
【0019】
また、正珪酸四エチルのごとき有機系ガスをソースとして成膜を行う場合に、段差被覆性を向上させると吸湿性および炭素含有量が増え、その結果信頼性の欠如、半導体特性の不良好性をまねいていた。また、含有炭素量を減少させるために、正珪酸四エチルのごとき有機シラン系ガスに酸素を多量に加えると、段差被覆性を悪化させ、配線切れなどをおこし、その結果信頼性の欠如、半導体特性の不良好性をまねいていた。
【0020】
本発明を用いることで上記のような問題を解消して、段差被覆性がよく、炭素の含有量を従来より減少させ、吸湿性を少なくし、成膜速度も大きくすることが可能である。本発明を用いることで、半導体界面の炭素不純物を減少させ、かつ、有機シラン系ソースを用いて成膜するゲート絶縁膜中の炭素を、その段差被覆性を失わせずして、減少させることができる。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本明細書で開示する本発明の第1の構成は、
絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層があり、半導体層には、ソース・ドレイン領域をもつボトムゲート型の薄膜半導体装置の作製方法において、
前記半導体層を成膜する前に、被膜形成面上を、活性水素によって炭素汚染物を減少させることを特徴とする薄膜半導体装置作製方法である。
【0022】
また、本発明の第2の構成は、
絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層があり、半導体層には、ソース・ドレイン領域をもつボトムゲート型の薄膜半導体装置の作製方法において、
前記半導体層を成膜する前に、被膜形成面上を、活性酸素に触れさせる工程を有し、
その工程の後で活性水素によって被膜形成面上の炭素汚染物を減少させることを特徴とする薄膜半導体装置作製方法である。
【0023】
また、本発明の第3の構成は、
絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層があり、半導体層には、ソース・ドレイン領域をもつボトムゲート型の薄膜半導体装置の作製方法において、
前記半導体層を成膜する前に、被膜形成面上を、活性水素によって炭素汚染物を減少させ、
その工程の後で活性化した酸素に被膜形成面を触れさせることを特徴とする薄膜半導体装置作製方法。
【0024】
また、本発明の第4の構成は、
絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層があり、半導体層には、ソース・ドレイン領域をもつボトムゲート型の薄膜半導体装置の作製方法において、
前記半導体層を成膜する前に、前記半導体層の被膜形成面上を、活性水素と活性酸素の混合によって炭素汚染物を減少させることを特徴とする薄膜半導体装置作製方法である。
【0025】
また、本発明の第5の構成は、
絶縁基板上に、半導体層、ゲート絶縁膜、ゲート電極があり、半導体層には、ソース・ドレイン領域をもつボトムゲート型の薄膜半導体装置の作製方法において、
前記ゲート絶縁膜の成膜工程において、
少なくとも有機シラン系ソースと活性酸素と活性水素を用いて炭素不純物の少ない前記ゲート絶縁膜を形成することを特徴とする薄膜半導体装置作製方法である。
【0026】
また、上記第1乃至第5の構成において、前記活性水素の発生をプラズマ法あるいは、触媒法によっておこなうことを特徴としている。
【0027】
また、上記第1乃至第5の構成において、活性水素および/または活性酸素によって半導体層の被膜形成面の炭素汚染物を減少させた後に、前記半導体層の被膜形成面を大気に触れさせることなく、
半導体層を形成することを特徴としている。
【0028】
また、上記第1乃至第5の構成において、H2 Oを用いて前記半導体層の被膜形成面の炭素汚染物を減少させた後に、前記半導体層の被膜形成面を大気に触れさせることなく、
半導体層を形成することを特徴としている。
【0029】
また、上記構成において、前記半導体層を横方向に結晶化させたことを特徴としている。
【0030】
また、上記構成において、前記ゲート電極がポリシリコンであることを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】
基板表面に付着したC−Cの一重結合による不純物を取り除くことに関して本発明者は、水素ラジカルあるいは水素イオンなどの活性水素が有効に作用することを発見した。これは、前述の水素のスパッタ効果も利用したクリーニングのプロセスマージンを広げるための研究の中で発見されたものである。スパッタによる界面の損傷がほとんどなく、しかも炭素の不純物を取り除くことに、活性水素が有効に作用するために、良好な界面を作製できる。
【0032】
また、スパッタによるクリーニングでは、スパッタ損傷を含むために不純物の除去の効果と、損傷のバランスを取る必要があるためにプロセスマージンを大きくできなかったが、活性水素を用いるために、スパッタ損傷が無く不純物除去を行えるためにプロセスマージンを大きくすることができる。水素ラジカルだけでも十分な効果があるが、それに酸素ラジカルあるいはオゾンまたは酸素イオンなどの活性酸素を加えるとその除去効果は増大することもわかった。これは、炭素結合に対して水素ならびに酸素のラジカル等が反応しCHX 、COX 、COH等の気体を形成し、それによって結果的に炭素がガス化する。
【0033】
水素のラジカルあるいは水素イオンを発生させるためには、例えば平行平板電極型のプラズマ装置の中に、基板を配置する。この時の基板は、プラズマイオン等の損傷を受けないようにするために、陽極(アノード)側に配置した方がよく、基板を加熱できるようにすると、熱による離脱も作用し効果は増進される。
【0034】
熱を加える場合は、基板が石英やSiウェハのような比較的耐熱性の高いものであれば基板温度を900℃やそれ以上にすることも可能であるので、プラズマ装置のチャンバーは、石英製のものを用いることは有効である。また、Siウェハや石英基板上にAlなど融点の低い金属等がすでに存在している場合や硝子基板を用いる場合などは基板温度をそう高くすることができないので、プラズマ装置のチャンバーは、ステンレス等の金属を使う方が便利である。
【0035】
水素ガスを、導入して平行平板電極の間に、高周波電力を印加すると、プラズマが発生する。プラズマ中では、水素イオン、電子とともに活性の高い中性の水素ラジカルが発生する。このラジカルあるいはイオンなどの活性なものの量を増やすには、高周波電力を増加することも有用ではあるが、電子サイクロトロン共鳴を利用したマイクロ波を用いるとさらに水素ラジカルとイオンの量を増加することが可能である。発生した水素ラジカルとイオンは、基板表面に達し、そこで炭素の一重結合C−Cと反応して、其を除去する。反応して、ガス化した炭素は、ポンプによって排気される。
【0036】
また、加熱された水素をPd/Al23 やPd/CやRu/Cなどの触媒に触れさせると、触媒作用によって水素ラジカルが発生するために、プラズマ損傷を起こさずに、水素ラジカルを基板表面まで運び、そこで炭素の一重結合を除去することができる。
【0037】
炭素の一重結合以外の、C=C、C−O、C=O、などを効果的に取り除くためには、酸素ラジカルあるいはオゾンや酸素イオンを用いることは非常に有効である。酸素ラジカル等が炭素の結合に触れると、COX の形でガス化しいわゆるアッシング処理をすることが可能である。
【0038】
酸素のラジカルあるいはオゾンまたは酸素イオンなどの活性酸素を発生させるためには、例えば平行平板電極型のプラズマ装置の中に、基板を配置する。この時の基板は、プラズマ中のイオン等の損傷を受けないようにするために、陽極(アノード)側に配置した方がよく、基板を加熱できるようにすると、熱による離脱も作用し効果は増進される。
【0039】
酸素ガスを、導入して平行平板電極の間に、高周波電力を印加すると、プラズマが発生する。プラズマ中では、酸素イオン、電子とともに活性の高い中性の酸素ラジカルやオゾンが発生する。このラジカル等の量を増やすには、高周波電力を増加することも有用ではあるが、電子サイクロトロン共鳴を利用したマイクロ波を用いるとさらに酸素ラジカル等の量を増加することが可能である。発生した酸素ラジカル等は、基板表面に達し、そこで炭素結合と反応して、其を除去する。反応してガス化した炭素は、ポンプによって排気される。
【0040】
また、酸素ガスに紫外線を照射すると大量のオゾンを発生するために、プラズマ損傷を起こさずに、水素ラジカルを基板表面まで運び、そこで炭素重結合を除去することができる。
【0041】
活性水素ならびに活性酸素によって、基板表面の炭素を除去するに際して、双方を用いることは非常に有効である。まず、活性酸素を用いて主に炭素の一重結合以外の炭素結合からなる炭素不純物を除去し、その後に、活性水素によって主に炭素の一重結合からなる炭素不純物を除去することも可能である。また、活性水素と活性酸素を混在させて同時に除去することも可能である。
【0042】
活性水素と活性酸素を混在させるためには、プラズマの発生が可能な、平行平板型プラズマ装置や電子サイクロトロンを利用したマイクロ波プラズマ装置などに水素ガスと酸素ガスを同時に導入して、そこでプラズマを発生することで水素イオン、水素ラジカル、酸素イオン、酸素ラジカル、オゾンを同時に発生させ、基板表面の炭素を除去し、除去された炭素は真空ポンプによって排気される。
【0043】
特に、加熱されたPd/Al23 やPd/CやRu/Cなどの触媒があり、さらに紫外線が照射されている処理室に水素と酸素を導入すると、水素は触媒反応によって水素ラジカルを発生し、酸素は紫外線によってオゾンを発生し、基板にプラズマ損傷を与えずに基板表面の炭素不純物を除去することができる。
【0044】
水素と酸素を用いて、活性水素、活性酸素を発生させる以外に、H2 Oを用いることもできる。プラズマの発生が可能な平行平板型プラズマ装置や電子サイクロトロンを利用したマイクロ波プラズマ装置などにH2 Oを導入する。
【0045】
2 Oを導入するには、幾つかの方法がある。He、Ne、Arなどの不活性ガスをキャリアガスとしてH2 Oの入ったタンクをバブリングし、それによってH2 Oを気体として処理室へ運ぶ。また、H2 Oの入ったタンクから処理室までの全てを加熱して、H2 Oの蒸気圧を大きくし気体のまま処理室にはこぶ方法もある。
【0046】
導入されたH2 Oはプラズマによって分解され水素イオン、水素ラジカル、酸素イオン、酸素ラジカル、オゾンを同時に発生する。これによって基板表面の炭素不純物を除去することができる。除去された炭素は真空ポンプによって排気される。
【0047】
図1に、本発明によって得られた基板表面のXPSによる炭素不純物の除去程度を示すグラフを示す。
フォトレジスト塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベーク、レジスト剥離、その後1日クリーンルーム内にて放置した後の基板表面11(図1の中の破線グラフ)と、その基板をドライアッシングとウェットアッシングを行なった後の基板の表面(図1の中の一点破線グラフ)を、フォトレジスト塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベーク、レジスト剥離、その後1日クリーンルーム内にて放置した後に本発明を用いて炭素不純物を除去した後の基板表面13(図1の中の実線グラフ)を、XPSを用いて測定したものである。測定条件としては、出来るだけ表面の情報を得るためにディテクターの角度を15°にし、基板表面での1mmΦのエリアを測定した。横軸は、結合エネルギーを示しており単位はeVであり、縦軸はディテクターの強度であり単位は任意単位である。
【0048】
図1のグラフを見ると、ドライアッシングとウェットアッシングを行なう前11と後12で284.8eV付近のピークが大きくなり、それ以外のピークは全て減少していることがわかる。また、本発明を用いたグラフ13では284.8eV付近のピークも大幅に減少していることが判る。
【0049】
本発明を用いてもピークが完全にゼロにならない理由としては、測定がその場測定になっておらず本発明を用いて炭素不純物を除去した後に、間が空いたために、付着した炭素不純物もあると思われる。しかしながら、本発明を用いない場合と比較して、大幅な効果が見られる。本発明を用いることで、炭素の一重結合をもつ炭素汚染物を減少させることができる。
【0050】
また、正珪酸四エチルを用いて、プラズマCVD法によって酸化膜を形成する場合に、成膜中に炭素を減少させる方法として、酸素と正珪酸四エチルを混合して成膜していたが、水素ラジカルと水素イオンなどの活性水素を成膜中に用いることにその効果のあることを発見した。水素ラジカルと水素イオンなどの活性水素は、炭素と反応してCHX を形成し炭素をガス化してしまう。特に炭素の一重結合であるC−Cの結合を切りCH4 やC−OHなどとして、ガス化することで成膜中の炭素を除去することが可能である。
【0051】
水素は、酸素と比較して、炭素に対するいわゆる脱炭素の効果があり、かつ原子が小さいために膜および基板に対する水素イオンによるスパッタ効果は、酸素と比較した場合にほとんど無視してよい程度しかない。そのため、正珪酸四エチル、酸素、水素を混合させてプラズマCVDにより成膜をする場合に、正珪酸四エチルと酸素の混合比は、段差被覆性がよく生産性のよい成膜速度となるように決定し、脱炭素のために水素を混合させる系をとる。特に正珪酸四エチルの0.01〜0.5倍の量を導入した時に効果が大きい。
【0052】
それによって、プラズマによって発生した正珪酸四エチルからの前駆体と酸素イオンやオゾンや酸素ラジカルは、基板表面での成膜に関する表面反応を繰り返しながら、前駆体はいろいろ種類の前駆体に変化しながら基板表面を流動して段差被覆性の良い酸化膜を形成していく。そこで酸化膜を前駆体と酸素イオンやオゾンや酸素ラジカルの反応によって形成させていく中で、水素イオンや水素ラジカルが基板表面の炭素原子と反応して炭素をガス化する。ガス化された炭素は、真空ポンプによって排気される。
【0053】
常圧CVDを用いた成膜に対して本発明を利用する場合は、水素の一部水素ラジカルにするために触媒法を用いる。触媒としては、白金、パラジューム、還元ニッケル、コバルト、チタン、ナジウム、タンタル等の3−d遷移金属またはアルミニウム、ニッケル、白金・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケル・モリブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合物、又は上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合または化合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合または化合物が適当であるが、これを粒状、網状または粉末状態で使用する。
【0054】
ただし、低融点で反応性物質の初期吸着速度を著しく高める物質、および物質内に容易に気化し易いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、例えば銅、タングステン、等は好ましくない。実験によると反応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化がみられた。触媒の量、密度に関しては反応性気体との有効接触面積に関係するものであり、必要に応じて調整すればよい。水素を加熱した触媒中を通すことで、活性な水素ラジカルを発生させる。酸素はオゾナイザーを通すことで、活性なオゾンを発生させる。
【0055】
水素ラジカルを発生させることに関しては、プラズマCVD法では、プラズマによって水素ラジカルを発生させ、常圧CVD法では、触媒法によって発生させたがこれは逆にすることも可能である。あらかじめ触媒法にて活性な水素ラジカルを発生させておいて、それをプラズマCVD装置に導入することもできるし、予め放電によって活性な水素ラジカルを形成してその後に、常圧CVD装置のガスノズルで混合することも可能である。
【0056】
また、正珪酸四エチルをもちいて酸化膜を形成する場合は、酸素ラジカルや酸素イオンやオゾンなどの活性酸素を用いるためにソースとして酸素を使う。しかしながら本発明では、それに活性な水素ラジカルあるいは水素イオンを用いるためにH2 Oを用いることも可能である。ただしH2 Oと正珪酸四エチルは、反応性が高いので、基板上で反応させる前に、配管内で混合をする場合は、配管が詰まるようなことを起こしかねない。プラズマCVDでは、正珪酸四エチルの導入配管とH2 Oの導入配管を分離することがよい。
【0057】
正珪酸四エチルの代わりに、FSi(OC254 などのFを含む有機シランを用いることで、炭素の含有量が少なく、しかもSiOX よりも誘電率の低いFドープのSiOX を作製することができるために、層間絶縁膜による配線間の横方向の容量を低減することが可能である。また、炭素を含む有機シラン系をソースとして用いる場合の、脱炭素および段差被覆性の向上ならびに、成膜速度の確保を行うためにも本発明は非常に有効である。
【0058】
本発明は、特にゲート電極、ゲート絶縁膜を形成して、その後に半導体層を形成するボトムゲート型の薄膜トランジスタ(TFT)に関するものである。基本的にボトムゲート型のTFTは、連続成膜によって作製される。このような連続成膜を行う場合、油を用いた真空ポンプからの炭素汚染が特に問題となっている。そのために、ゲート絶縁膜の表面における炭素の汚染が激しく、それを除去せずに半導体層を成膜することは、トランジスタ特性の不良好性とともに信頼性を落とす原因にもなっている。このような炭素汚染において本発明は特に有効である。また、連続成膜を用いずにボトムゲート型のTFTを作製する場合にも、一般的な通常の炭素汚染に本発明が有効であることは言うまでもない。
【0059】
このように、ボトムゲート型のTFTは連続成膜、即ち、真空を破らずにゲート絶縁膜と半導体層を形成することができる。そして、本発明を用いても真空を破らずに作製することができるために、他の構造のTFTと比較して、ボトムゲート型のTFTはより良好な界面(ゲート絶縁膜と半導体層との)を得ることが可能である。
【0060】
また、ゲート絶縁膜に有機シラン系ソースをもちいた酸化膜を成膜する、薄膜トランジスタの作製に関しては、段差被覆性もよく炭素を減少させ、吸湿性の少ない酸化膜を得ることは、非常に重要である。
【0061】
【作用】
本発明を用いることによって、MOS構造を利用した半導体装置製造において、従来のドライアッシングやウェットアッシングでは除去しきれなかった炭素不純物を大幅に減少させることができ、成膜中の有機シラン系ソースを用いた酸化膜中の炭素不純物を大幅に減少させることができる。特に、C−Cで表せられる炭素の一重結合を含む不純物や汚染物の除去に効果的であり、そのために半導体の積層形成時の界面が清浄になり、また、有機シラン系ソースを用いた酸化膜の炭素不純物を減少させ薄膜半導体装置の電気的特性の向上、信頼性の向上など、その効果は計り知れない。
【0062】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、この実施例に限定されないことは勿論である。
〔実施例1〕
図3に実施例におけるトランジスタの形成過程の断面を示す。
本実施例では、チャネルストップ型のボトムゲート型薄膜トランジスタを形成する場合に本発明を用いている。
【0063】
まず、ガラス基板300(または石英、シリコン基板)上に珪素を主成分とする絶縁膜でなる下地膜を形成する。その上に導電性膜でなるゲート電極301(第1配線)を形成する。ここで、一回目のパターニング工程(ゲート電極形成)が行われる。
【0064】
ゲート電極301の膜厚としては、200〜500nmが好ましい。本実施例では、300nm厚のTa膜を用いて形成した。このゲート電極301としては、少なくとも600℃程度の温度に耐えうる耐熱性を有する材料(タンタル、タングステン、チタン、クロム、モリブデン、導電性シリコン、導電性ポリシリコン等)を用いることが可能である。
【0065】
次に、窒化珪素膜、SiOxNyで示される酸化窒化珪素膜または酸化珪素膜からなるゲート絶縁層302(膜厚としては、10〜200nmが好ましく、本実施例では、有機シランであるTEOSと酸素を混合してプラズマCVD法を利用して125nm厚の酸化窒化珪素膜を用いる)を形成した。(図3(A))
【0066】
ゲート絶縁層を形成した後、ゲート絶縁層の表面には、少なくともその一部において炭素の一重結合を含む炭素による汚染物が残存している。それを除去するために本発明を用いる。(図3(B))特に、ゲート電極上方のゲート絶縁層表面上には、TFT特性で最も重要なチャネル領域が形成される。そのため、ゲート絶縁層と半導体層(特にチャネル形成領域)との界面における炭素汚染物を除去することが重要である。除去の方法として以下の方法1〜4のうち、1つの方法を用いた。
【0067】
方法1として、プラズマ処理を行う方法として、平行平板型のプラズマ処理装置のアノード側に、ゲート絶縁層が形成されている基板を配置した。平行平板の電極であるアノードとカソードの電極間隔は、30〜150mmの間で調整した。典型的には70mmで行ったが、それより大きくても小さくても条件を選べば問題は少ない。
【0068】
ガスは、カソード電極が、シャワーヘッドになっておりそこからガスが反応空間に導入され、基板の表面で均一に流れるように、シャワーヘッド内に拡散板等の工夫が施されている。水素ガスと酸素ガスを同量導入させた。量的には、処理室の大きさにもよるが、プラズマ処理を行う圧力が50mTorr〜10Torrの間であり、ガスのレジデンスタイムが5秒以下となるようにした。レジデンスタイムが10秒を越えると、ガス化した炭素の再付着が発生することが時折みられたためにできるだけ、除去した炭素は速やかに排気するためにレジデンスタイムを5秒以下にしたが、大体10秒以下であれば問題ない。例えば40リットルのチャンバーで、圧力1Torrで316SCCMのガスを流せばレジデンスタイムは、約10秒になる。
【0069】
レジデンスタイムは、チャンバー容積とチャンバー内圧力の積をガスの流量で割ったものになるために、レジデンスタイムを小さくするためには、チャンバー容積や圧力を小さくするか、ガス流量を増加することが必要になってくる。本実施例では、チャンバー容積40リットル、処理圧力1Torr、酸素400SCCM、水素400SCCMでレジデンスタイムを約4秒とした。
【0070】
プラズマ発生手段としては、高周波放電にて行った。高周波の周波数としては、10〜100MHzを用いたが、実施例では20MHzを用いた。印加電力としては、0.1〜2W/cm2 を投入した。電力が0.1W/cm2 を下回ると、除去は可能だが、処理時間がかかりすぎる。また、2W/cm2 を越えると、電極が加熱されるために其を冷却すること等が必要となり装置の大型化、高価格化をまねいてしまう。本実施例では0.8W/cm2 を投入した。
【0071】
基板は、加熱すると除去能力は増加する。典型的には基板温度200〜500℃程度にすると除去能力が増加する。しかし、室温〜200℃でも充分な効果があるために、本実施例では、室温にて行っている。プラズマ処理時間としては、1〜10分間程度である。これは、各種の条件(ガスのレジデンスタイム、高周波数、投入電力、基板温度)によって大きく変わってくるが、あまり時間をかけることは製造プロセスとしては好ましくない。本実施例では2分間行った。
【0072】
また、水素と酸素を用いて、水素ラジカル等、酸素ラジカル等を発生させる以外に、H2 Oを用いることもできる。H2 Oを導入するには、幾つかの方法がある。He、Ne、Arなどの不活性ガスをキャリアガスとしてH2 Oの入ったタンクをバブリングし、それによってH2 Oを気体として処理室へ運ぶ。また、H2 Oの入ったタンクから処理室までの全てを加熱して、H2 Oの蒸気圧を大きくし気体のまま処理室にはこぶ方法もある。
【0073】
導入されたH2 Oはプラズマによって分解され水素イオン、水素ラジカル、酸素イオン、酸素ラジカル、オゾンを同時に発生する。発明者らの実験では、キャリアガスとしてHeを500〜1000SCCMでH2 Oの入ったタンクをバブリングしても同様の効果がみられた。
【0074】
方法2として、プラズマ処理を行う方法として、電子サイクロトロン共鳴を利用したマイクロ波のプラズマ処理装置に、ゲート絶縁層が形成されている基板を配置する。マイクロ波2.45GHzと磁場875ガウスによる共鳴点で高密度なプラズマが発生する。共鳴点から拡散磁場によってイオン、電子、ラジカルが基板へ運ばれてくるように基板は、配置される。ガスは、電子サイクロトロン共鳴点の基板から遠ざかる位置から水素と酸素を導入した。
【0075】
水素ガスと酸素ガスを同量導入させた。量的には、処理室の大きさにもよるが、プラズマ処理を行う圧力が1×10-5〜1×10-3Torrの間であり、ほとんど分子流領域での圧力であるためガス流をあまり考慮する必要はない。圧力が分子流領域で低いために除去された炭素は速やかに排気される。
【0076】
低圧力でプラズマ処理を行うためにターボ分子ポンプや複合ターボ分子ポンプ、拡散ポンプなどを用いてガスおよび除去物を排気させるとよい。ガスの流量としては、流量自体よりも電子サイクロトロン共鳴によってプラズマが発生する程度の圧力1×10-5〜1×10-3Torrになるようにガス流量を決定する必要がある。本実施例では、酸素50SCCM、水素150SCCMとした。印加電力としては1.0〜3KWを投入した。本実施例では1.5KWを投入した。
【0077】
基板は、加熱すると除去能力は増加する。典型的には基板温度200〜500℃程度にすると除去能力が増加する。しかし、室温〜200℃でも充分な効果がある。本実施例では、基板温度250℃にて行っている。
【0078】
プラズマ処理時間としては、1〜10分間程度である。これは各種の条件(ガス流量、投入電力、基板温度)によって大きく変わってくるが、あまり時間をかけることは製造プロセスとしては好ましくない。本実施例では1分間行った。
また、水素と酸素を用いて、水素ラジカル等、酸素ラジカル等を発生させる以外に、H2 Oを用いることもできる。H2 Oを導入するには、幾つかの方法がある。He、Ne、Arなどの不活性ガスをキャリアガスとしてH2 Oの入ったタンクをバブリングし、それによってH2 Oを気体として処理室へ運ぶ。また、H2 Oの入ったタンクから処理室までの全てを加熱して、H2 Oの蒸気圧を大きくし気体のまま処理室にはこぶ方法もある。導入されたH2 Oはプラズマによって分解され水素イオン、水素ラジカル、酸素イオン、酸素ラジカル、オゾンを同時に発生する。発明者らの実験では、H2 Oの入ったタンクを80℃に加熱し、タンクから処理室までの全てを120℃で加熱してH2 Oを20〜100SCCMを導入しても同様の効果がみられた。
【0079】
方法3として、触媒法での処理を行う方法として、横型加熱炉の熱処理装置の加熱ゾーン側に、ゲート絶縁層が形成されている基板を配置した。触媒が配置されている所も加熱ゾーンの中にある。
【0080】
触媒としては、白金、パラジューム、還元ニッケル、コバルト、チタン、ナジウム、タンタル等の3−d遷移金属またはアルミニウム、ニッケル、白金・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケル・モリブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合物、又は上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合または化合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合または化合物が適当であるが、これを粒状、網状、綿状または粉末状態で使用する。
【0081】
ただし、低融点で反応性物質の初期吸着速度を著しく高める物質、および物質内に容易に気化し易いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、例えば銅、タングステン、等は好ましくない。実験によると反応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化がみられた。
【0082】
触媒の量、密度に関しては反応性気体との有効接触面積に関係するものであり、必要に応じて調整すればよい。本実施例では、パラジウムを10重量%としてアルミナに混合したものを粒状にして表面積の大きなものを触媒として用いた。また、加熱ゾーンの手前にオゾン発生用の紫外線照射装置を備えてある。ガスは常圧〜500Torr程度の減圧で流せるようになっている。
【0083】
水素と酸素は導入されるとまず、紫外線照射によって、酸素からオゾンが発生し、触媒に触れた水素は活性な水素ラジカルとなり、オゾンと水素ラジカルが基板へ到達する。紫外線照射ならびに触媒と、基板との距離は50mm〜1m程度が適当であった。この程度の距離が基板の表面で均一に流れるようにでき、かつ水素ラジカルとオゾンの寿命が充分にある距離でもある。
【0084】
加熱ゾーンは、300〜700℃に加熱することで、触媒反応によって水素ラジカルを形成できる。温度を700℃以上にすると触媒の劣化が顕著になった。しかし、用いる触媒によって温度も変化するので、その用いる触媒によって、調整する必要がある。本実施例では、水素150SCCM 酸素250SCCMで、加熱ゾーンの温度を500℃にして行った。時間は1〜30分間程度でよく、本実施例では、10分間行った。
【0085】
また、水素と酸素を用いて、水素ラジカル等、酸素ラジカル等を発生させる以外に、H2 Oを用いることもできる。H2 Oを導入するには、幾つかの方法がある。He、Ne、Arなどの不活性ガスをキャリアガスとしてH2 Oの入ったタンクをバブリングし、それによってH2 Oを気体として処理室へ運ぶ。また、H2 Oの入ったタンクから処理室までの全てを加熱して、H2 Oの蒸気圧を大きくし気体のまま処理室にはこぶ方法もある。導入されたH2 Oはプラズマによって分解され水素イオン、水素ラジカル、酸素イオン、酸素ラジカル、オゾンを同時に発生する。発明者らの実験では、キャリアガスとしてN2 50SCCMでH2 Oの入ったタンクをバブリングしても同様の効果がみられた。
【0086】
方法4として比較のために、ゲート絶縁層をもつ基板を、公知の硫酸:過酸化水素水=1:1を80℃に加熱したもので10分間洗浄した後に公知のプラズマドライアッシングをおこなったものも作製した。
【0087】
次に、上記方法により炭素汚染物が除去されたゲート絶縁層表面に、活性層としてアモルファスをシリコン成膜した。アモルファスシリコンは、厚み50〜3000Å程度であり、典型的には400〜1000Åを成膜した。成膜方法としては、プラズマCVD法、減圧熱CVD法、スパッタ法等を用いることが可能であった。本実施例では、プラズマCVD法によって500Å成膜した。
【0088】
その後、このままアモルファスシリコンを活性層として用いてもよいが、電界効果移動度(モビリティ)の高い結晶性を有する珪素膜にすることが望ましい。如何なる公知の方法(熱処理による固相成長等)を用いてアモルファスシリコンを結晶化させてもよいが、本実施例においては、アモルファスシリコンをレーザーにより結晶化させて、多結晶化(ポリシリコン化)させた。レーザの条件は、レーザ源としてArF、ArCl、KrF、KrCl、XeF、XeClなどのいわゆるエキシマレーザを用いる。照射エネルギーとしては、レーザ本体からの出口エネルギーで400〜1000mJで、レーザを光学系にて加工して、基板301表面にて、150〜500mJ/cm2 程度にして照射する。エネルギーはレーザの1回当たりのエネルギーである。基板温度は、室温〜300℃に加熱する。照射の繰り返し周波数は、20〜100Hz程度であり、レーザの基板301上での移動速度は1〜5mm/秒で、ビームをスキャンさせるか、基板301を移動するステージに配置してステージを移動させる。
【0089】
本実施例では、KrFエキシマレーザを用いて、本体出口出力550〜650mJで、基板上で、180〜230mJ/cm2 で、照射の繰り返し周波数35〜45HZで、基板を乗せているステージを2.0〜3.0mm/秒の速度で移動させた。
【0090】
また、結晶化する前に、アモルファスシリコン中の、水素をある程度取り除いておかなけば、加熱によって、水素が急激にアモルファスの中から外にでるためひどい場合は、穴があくことがある。そのために、結晶化する前に、400〜500℃で0.5〜5時間窒素中での水素出し工程を入れることは有効である。典型的には400℃で1〜2時間、窒素中にて行った。
【0091】
その後、公知のフォトリソグラフィー法を用いて、レジストをパターニングしてマスクを形成し、ポリシリコンをCF4 +O2 を用いたドライエッチングを用いてエッチングし、その後レジストをアルカリ系の剥離液を用いて剥離してアイランドを形成した。303は、ポリシリコンアイランド(結晶性を有する珪素膜からなる)である。
【0092】
次に、ポリシリコンアイランド303を覆って、酸化珪素膜(好ましくは膜厚100〜300nm、本実施例では、膜厚150nmとした)を成膜した後、パターニングを行い、チャネル形成領域を保護するチャネルストッパー309を形成した。(図3(C))
【0093】
チャネルストッパー形成後に、ソース・ドレイン領域となる第1の導電性膜307としてAl、ドープドポリシリコン、Cr、Ta、等を積層し、その上に、ドレイン電極305・ソース電極306となる第2の導電性膜304としてAl、Ti、Cr、Ta等を連続積層した。本実施例では第1の導電性膜307として、アモルファスシリコンにドーピングが行われたドープドポリシリコンを用いた。このドーピングは、Pをイオン注入によって5×1014cm-2のドーズ量になるように、ソース・ドレイン領域を形成した。注入はイオン注入に限らず、プラズマドープによってPHX を注入してもよい。また、第2の導電性膜304としてTiとAlの積層膜を用いた。
【0094】
この後に、フォトリソグラフィー工程によってレジストをパターニングして、これらの導電性膜を所望の形にエッチングしてソース・ドレイン領域及びドレイン電極305・ソース電極306を作製した。(図3(D))
【0095】
その後、保護膜308(層間絶縁膜)を形成し、ゲート電極の取り出し配線電極とソース・ドレインの取り出し配線電極を形成して、(Nチャネル型)ボトムゲート型ポリシリコン薄膜トランジスタが完成した。また、この保護膜408は窒化珪素膜、酸化珪素膜、有機性樹脂膜、またはそれらの積層膜で構成してもよい。(図3(E))
【0096】
本発明を用いていない方法4の場合と比較して、方法1〜3での本発明を用いた本実施例のTFTは、信頼性試験後もその劣化は確認できないぐらいの変化であり良好なTFT特性を有していた。
【0097】
本発明をTFTのゲート絶縁層形成に用いて、ゲート絶縁膜と活性層との界面を清浄にすることで、初期特性が高く、信頼性の良いTFTを形成することができた。
【0098】
また、本実施例においては、ゲート絶縁膜形成前に、下地膜及びゲート電極表面の炭素汚染物を除去する本発明の工程を加えて、清浄な(ゲイト電極とゲート絶縁膜との)界面を得る構成としてもよい。加えて、チャネルストッパー形成前に活性層表面の炭素汚染物を除去する本発明の工程を加えて、さらに清浄な(活性層とチャネルストッパーとの)界面を得る構成としてもよい。また、下地膜を成膜する直前に、本発明を用いてもよい。
【0099】
また、本実施例においては、ゲート絶縁膜を形成する装置と半導体層を形成する装置を真空を破らずに連続して形成できるインライン型マルチチャンバー、クラスター型マルチチャンバーあるいは成膜室と炭素除去を同室で行うシングルチャンバーまたはロードロックチャンバーを用いれば、炭素除去後に直ちに、半導体層を形成することができるために、さらに清浄な(ゲート絶縁膜と活性層との)界面を得ることができる。
【0100】
通常、ボトムゲート構造のTFTは、連続成膜で作製されることが多く、そのための真空装置の真空ポンプには、いまだ油を用いているものもあり、特に、本発明は、この炭素汚染物の除去に有効である。
【0101】
〔実施例2〕
図4に実施例におけるトランジスタの形成過程の断面を示す。
この実施例では、チャネルエッチ型のボトムゲート型薄膜トランジスタを形成する場合に本発明を用いている。実施例1との主な違いは、チャネルストッパーを設けない点である。
【0102】
まず、実施例1と同様に、ガラス基板400(または石英、シリコン基板)上に、珪素を主成分とする絶縁膜でなる下地膜、その上に導電性膜でなるゲート電極401(第1配線)、その上に正珪酸四エチル(TEOSとも呼ぶ)と酸素と水素を用いてゲート絶縁層402を積層した。(図4(A))
【0103】
その後、ゲート絶縁層402表面上の炭素汚染物の除去を行った。ゲート絶縁膜表面上の炭素汚染物の除去方法としては、実施例1記載の方法1〜4のうち、どれを用いてもよいが、本実施例においては、方法1に従って、炭素の一重結合を少なくともその一部において含んでいる、炭素汚染物を除去するためのプラズマ処置を行う。(図4(B))
【0104】
平行平板型のプラズマ処理装置のアノード側に、ゲート絶縁膜が形成されている基板を配置した。平行平板の電極であるアノードとカソードの電極間隔は、30〜150mmの間で調整した。典型的には70mmで行った。
【0105】
水素ガスと酸素ガスを同量導入させた。本実施例では、チャンバー容積40リットル、処理圧力1Torr、酸素400SCCM、水素400SCCMでレジデンスタイムを約4秒とした。高周波放電にてプラズマを発生するために、高周波の周波数としては、10〜100MHzを用いたが、実施例では20MHzを用いた。印加電力としては、0.1〜2W/cm2 を投入した。本実施例では0.8W/cm2 を投入した。
【0106】
基板温度200〜500℃程度にすると除去能力が増加する。本実施例では、その後にアモルファスシリコン(非晶質珪素膜とも呼ぶ)を形成する際の基板温度を同様にするために、300〜400℃にて行っている。
【0107】
プラズマ処理時間としては、1〜10分間程度である。これは、各種の条件(ガスのレジデンスタイム、高周波数、投入電力、基板温度)によって大きく変わってくるが、あまり時間をかけることは製造プロセスとしては好ましくない。本実施例では2分間行った。
【0108】
炭素の一重結合をすくなくとその一部において含んでいる、ゲート絶縁膜上の炭素汚染物を除去するための工程の後に、非晶質珪素膜を形成する。本実施例は、チャネルエッチ型のボトムゲート構造であるので、非晶質珪素膜の膜厚は、厚く形成しておく。膜厚範囲は100〜600nm(典型的には、200〜300nm)とする。本実施例では200nmとする。
【0109】
なお、本実施例では減圧CVD法により非晶質珪素膜を成膜するが、成膜の際に炭素、酸素、窒素といった不純物の濃度を徹底的に管理することは言うまでもない。
【0110】
その次に、本実施例では、レーザーを用いて非晶質珪素膜を結晶化させた。結晶化させる方法は、実施例1と同様に、特に限定されない。
【0111】
次に、成膜またはドーピングにより高濃度のリンを含むn+ 層(第1導電性膜407)を積層する。このn+ 層の厚さは30〜100nm(代表的には30〜50nm)の範囲で決定する。この場合、n+ 層は後にソース・ドレイン電極の一部として機能する。本実施例では、厚さ30nmのn+ 層を形成した。こうして得られた結晶性珪素膜及びn+ 層のパターニングを行い、アイランドを形成する。403は、ポリシリコンアイランドである。
【0112】
ここで、図面上には図示されないが、露出したゲート絶縁膜の一部をエッチングし、ゲート電極と次に形成する電極との電気的接続をとるためのコンタクトホールを開口する。
【0113】
次に、導電性を有する金属膜を成膜し、パターニングによりソース電極405、ドレイン電極406を形成する。本実施例ではTi(50nm)/Al(200〜300nm)/Ti(50nm)の三層構造からなる積層膜を用いる。また、上述のように、ゲート電極と電気的に接続するための配線も同時に形成されている。
【0114】
ここで、ゲート電極401の真上の領域、即ちソース電極405とドレイン電極406とで挟まれた領域(以下、チャネルエッチ領域と呼ぶ)が後にチャネル形成領域とオフセット領域の長さにより決定される。
【0115】
次に、ソース電極405およびドレイン電極406をマスクとしてドライエッチングを行い、自己整合的にアイランドをエッチングする。この時、本実施例では最終的に10〜100nm(代表的には10〜75nm、好ましくは15〜45nm)の半導体層のみ残す。本実施例では、30nm厚の半導体層を残した。
【0116】
こうして、アイランド403のエッチング(チャネルエッチ工程)が終了したら保護膜408として酸化珪素膜または窒化珪素膜または有機性樹脂膜を形成して、TFTを完成させた。また、この保護膜408は積層膜で構成してもよい。
【0117】
この状態において、チャネルエッチされたアイランド403のうち、ゲート電極の真上に位置する領域はチャネル形成領域となる。また、ゲート電極の端部よりも外側に位置する領域はゲート電極からの電界が及ばずオフセット領域となる。
【0118】
本発明を用いていない場合と比較して、方法1を用いた本実施例2のTFTは、信頼性試験後もその劣化は確認できないぐらいの変化であり良好なTFT特性を有していた。
【0119】
本発明をTFTのゲート絶縁膜形成前に用いて、ゲート絶縁膜と活性層との界面を清浄にすることで、初期特性が高く、信頼性の良いTFTを形成することができた。
【0120】
また、本実施例においては、ゲート絶縁膜形成前に、下地膜及びゲート電極表面の炭素汚染物を除去する本発明の工程を加えて、さらに清浄な(ゲート絶縁膜と活性層との)界面を得る構成としてもよい。加えて、n+ 層形成前に活性層表面の炭素汚染物を除去する本発明の工程を加えて、さらに清浄な(活性層とn+ 層との)界面を得る構成としてもよい。また、下地膜形成前に、炭素汚染物を除去する本発明の工程を加えてもよい。
【0121】
また、実施例1と同様に本実施例においては、ゲート絶縁膜を形成する装置と半導体層を形成する装置を真空を破らずに連続して形成できるインライン型マルチチャンバー、クラスター型マルチチャンバーあるいは成膜室と炭素除去を同室で行うシングルチャンバーまたはロードロックチャンバーを用いれば、炭素除去後に直ちに、半導体層を形成することができるために、さらに清浄な(ゲート絶縁膜と活性層との)界面を得ることができる。
【0122】
〔実施例3〕
本実施例においては、固相成長において、触媒元素を用いて結晶化を行った半導体層を実施例1または実施例2の薄膜トランジスタ(TFTとも呼ぶ)構造に応用して本発明を用いた例を以下に示す。
【0123】
まず、用いる絶縁基板としては、ホウケイ酸ガラス、石英などの可視光に対して透光性の大きいものを用いた。本実施例では、コーニング社のコーニング7059ガラスを用いた。
【0124】
次に、実施例1または実施例2と同様に、基板上に、珪素を主成分とする絶縁膜でなる下地膜、その上に導電性膜でなるゲート電極(第1配線)、その上に正珪酸四エチル(TEOSとも呼ぶ)と酸素と水素を用いてゲート絶縁膜を積層した。
【0125】
その後、ゲート絶縁膜表面上の炭素汚染物の除去を行った。ゲート絶縁膜表面上の炭素汚染物の除去方法としては、実施例1記載の方法1〜4のうち、どれを用いてもよいが、本実施例においては、方法1に従って、炭素の一重結合を少なくともその一部において含んでいる、炭素汚染物を除去するためのプラズマ処置を行った。
【0126】
平行平板型のプラズマ処理装置のアノード側に、ゲート絶縁膜が形成されている基板を配置した。平行平板の電極であるアノードとカソードの電極間隔は、30〜150mmの間で調整した。典型的には70mmで行った。
【0127】
水素ガスと酸素ガスを同量導入させた。本実施例では、チャンバー容積40リットル、処理圧力1Torr、酸素400SCCM、水素400SCCMでレジデンスタイムを約4秒とした。高周波放電にてプラズマを発生するために、高周波の周波数としては、10〜100MHzを用いたが、実施例では20MHzを用いた。印加電力としては、0.1〜2W/cm2 を投入した。本実施例では0.8W/cm2 を投入した。
【0128】
基板温度200〜500℃程度にすると除去能力が増加する。本実施例では、その後にアモルファスシリコン(非晶質珪素膜とも呼ぶ)を形成する際の基板温度を同様にするために、300〜400℃にて行っている。
【0129】
プラズマ処理時間としては、1〜10分間程度である。これは、各種の条件(ガスのレジデンスタイム、高周波数、投入電力、基板温度)によって大きく変わってくるが、あまり時間をかけることは製造プロセスとしては好ましくない。本実施例では2分間行った。
【0130】
炭素の一重結合をすくなくとその一部において含んでいる、ゲート絶縁膜上の炭素汚染物を除去するための工程の後に、アモルファスシリコンを形成する。
【0131】
なお、本実施例では減圧CVD法によりアモルファスシリコンを成膜するが、成膜の際に炭素、酸素、窒素といった不純物の濃度を徹底的に管理することは言うまでもない。
【0132】
本実施例においては、アモルファスシリコンをいわゆる固相成長させて、多結晶化(ポリシリコン化)させる。その方法には、本出願人による特開平6−232059、特開平6−244103、特開平6−244104に記載された発明を用いることで、600℃以下で、固相成長させることができる。固相成長させる前に、アモルファスシリコン中の、水素をある程度取り除いておかなけば、固相成長させるときの加熱によって、水素が急激にアモルファスの中から外にでるため、ひどい場合は、穴があくことがある。そのために、固相成長前に、400〜500℃で0.5〜5時間窒素中での水素出し工程を入れることは有効である。典型的には400℃で1〜2時間、窒素中にて行った。
【0133】
固相成長を行うと、基板が石英のように歪み点が高温のもの以外は、熱のサイクルによって、基板が縮むいわゆるシュリンケージの問題が発生する。このシュリンケージは、事前に一度高温にして、その後のプロセスをその温度以下で行うことによって、ある程度回避することが可能である。つまり、固相成長を行うときにこのシュリンケージの対策も同時に行うことになる。本出願人による特開平6−232059、特開平6−244103、特開平6−244104に記載された発明を用いることで、600℃以下で、固相成長させることができ、例えば500℃による固相成長も可能である。また、この方法を利用しないで固相成長させるためには、600℃で4〜24時間の固相成長時間を必要とする。固相成長が終了して、活性層がアモルファスシリコンからポリシリコンに変化するが、活性層が、ポリシリコンの中に微量のアモルファス成分をもつような場合は、活性層に、レーザを照射してレーザ結晶化させることも有効である。
【0134】
この後、リンを用いたゲッタリング手段(特願平9−65406号)で結晶化に利用した触媒元素を低減させる工程を加えてもよい。また、ハロゲン元素を含む雰囲気中で加熱処理(特願平8−301249号)を行って触媒元素を低減させる工程を加え、さらに良好なTFT特性を得る構成としてもよい。
【0135】
本実施例においては、本出願人による特開平7─74366(特願平6─131416)に記載されている、横方向への結晶成長を用いた活性層を利用した。
【0136】
このようにして得られた結晶性を有する珪素膜を用いて、実施例1または実施例2と同様に薄膜トランジスタ(ボトムゲート型TFT)を完成させた。
【0137】
本発明を利用して、完成したTFTは、移動度が大きく良好なTFT特性を有していた。炭素が下地膜、チャネルストッパー、層間絶縁膜のすべてで、本発明を利用しない場合に比較して大幅に少ないために、TFT特性の向上ならびに、信頼性の向上が可能となった。
【0138】
〔実施例4〕
本実施例においては、上記各実施例における下地膜を形成する前に炭素汚染物除去を行った場合の例を示す。
【0139】
TFTが完成した後に、ゲート電圧をオン方向に大きくしたときに、チャネルの下にチャネルを流れるキャリア、例えばチャネルがNチャネル型であればチャネルを流れるキャリアは電子であり、チャネルがPチャネル型であればチャネルを流れるキャリアはホールであるが、ゲート電圧をオン方向に大きくしていくと、チャネルの下の基板側に、逆型のチャネルのようなものが発生することがある。
【0140】
ゲート電圧を大きくした時のドレイン電流が、本来はチャネルがオン状態になれば、ゲート電圧を大きくしても飽和するが、チャネルの下の基板側に逆型のチャネルが発生するとそのときにドレイン電流が急激に上がり、ゲート電圧に対するドレイン電流が段をもったようになる。いわゆるキンク効果が発生する。本発明を、下地膜を成膜するときに用いることで、キンク効果の発生を防止あるいは減少させる。下地膜の膜が、不純物を含まない、SiOX であればキンク効果の発生は少なくなる。
【0141】
下地膜の成膜で、平行平板プラズマCVD装置を用いて正珪酸四エチル(TEOSとも呼ぶ)と酸素と水素を用いる構成としてもよい。正珪酸四エチルの代わりにOMCTS(Octamethylcyclotetrasiloxane)やHMDS(Hexamethyldisiloxane)などの有機シランを用いることも有効である。
【0142】
基板温度200〜500℃で、典型的には400℃に加熱して、成膜圧力0.1〜2Torrで典型的には1Torrに設定するのが望ましい。プラズマ電源としては5〜50MHzの高周波を用いるが、典型的には20MHzを用いることが好ましい。プラズマ電源の供給電力は、0.1〜2W/cm2 を用いたが、典型的には0.3W/cm2 で行うのが望ましい。正珪酸四エチルと酸素の比率は、正珪酸四エチル:酸素=1:5〜20で典型的には、正珪酸四エチル:酸素=1:5で行うのが望ましい。水素の量は、正珪酸四エチル:水素=1:0.01〜1の範囲で行ったが、典型的には、正珪酸四エチル:水素=1:0.5で行うことが望ましい。下地膜は500〜3000Å成膜したが、典型的には2000Åを成膜することが好ましい。
【0143】
下地膜の成膜は、平行平板プラズマCVD以外にも、他のプラズマCVD法においても、有機シランを用いて酸化膜を形成する場合は、水素ラジカルと水素イオンによって成膜中の炭素を除去することは非常に効果が大きく、どの様なプラズマCVD法においても有効である。
【0144】
また、常圧CVDによって、下地膜を成膜する場合も、触媒法によって水素ラジカルを発生させてそれを成膜中にも用いることで、やはり成膜中の炭素を除去することが可能であり、有機シランを用いた常圧CVD法においても本発明は有効である。常圧CVDを用いた成膜に対して本発明を利用する場合は、水素を水素ラジカルにするために触媒法を用いる構成としてもよい。
【0145】
触媒としては、白金、パラジューム、還元ニッケル、コバルト、チタン、ナジウム、タンタル等の3−d遷移金属またはアルミニウム、ニッケル、白金・珪素、白金・塩素、白金・レニウム、ニッケル・モリブデン、コバルト・モリブデン、等の金属化合物、又は上記遷移金属とアルミナ、シリカゲル等の混合または化合物あるいは、ラネーコバルト、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、等あるいはそれらと炭素の混合または化合物が適当であるが、これを粒状、網状または粉末状態で使用する。
【0146】
ただし、低融点で反応性物質の初期吸着速度を著しく高める物質、および物質内に容易に気化し易いナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質、例えば銅、タングステン、等は好ましくない。実験によると反応性物質の分解温度以上では触媒に著しい劣化がみられた。触媒の量、密度に関しては反応性気体との有効接触面積に関係するものであり、必要に応じて調整すればよい。
【0147】
水素を加熱した触媒中を通すことで、活性な水素ラジカルを発生させる。酸素はオゾナイザーを通すことで、活性なオゾンを発生させる。基板を加熱した常圧CVD装置において、正珪酸四エチルの入ったタンクを窒素等のキャリアガスでバブリングして、オゾナイザーを通して酸素を導入し、触媒を通して水素を導入する。
【0148】
ガスは拡散機構を有するガスノズルから、全て混合して基板上に供給される。常圧CVDにおいて正珪酸四エチルとオゾンのみで成膜を行う場合に、表面の親水性である場合と疎水性である場合とで、形成される酸化膜に大きな違いがある。疎水性の表面をもつ基板上では、清浄な成膜が可能であるが、親水性をもつ表面では成膜異常や成膜速度の低下などが発生しやすい。
【0149】
水素ラジカルを伴う本発明では、脱炭素効果とともに、基板表面を活性な水素がターミネートすることで疎水性の表面を形成し、成膜異常や成膜速度の低下を防ぐことが可能である。特にN2 キャリアガスの0.01〜0.2倍程度の水素を導入すると効果が大きく、正珪酸四エチルを加熱して直接ガス化した場合は、その0.1〜0.5倍程度が効果が大きい。
【0150】
このようにして、良好な界面(基板と下地膜との)を得る。この下地膜を用いて、実施例1または実施例2と同様に薄膜トランジスタ(ボトムゲート型TFT)を完成させた。
【0151】
本発明を利用して完成したTFTは、界面(基板と下地膜との)が良好なため、初期特性が高く、信頼性のよいTFTを形成することができた。
【0152】
〔実施例5〕
本実施例においては、上記各実施例におけるアイランドを形成した後、炭素汚染物除去を行う場合の例を示す。
【0153】
上記各実施例においては、アイランドの上に、チャネルストッパー、層間絶縁膜等が積層される。このアイランドと接する層とアイランドとの界面も、最終的なTFTの特性に影響を及ぼすために、アイランド形成後のアイランド上のクリーニングが重要になってくる。
【0154】
アイランドの表面を清浄にするため、硫酸:過酸化水素水=1:1を80℃に加熱して、その中に5〜10分間浸して、炭素汚染物をある程度除去し、その後塩酸:過酸化水素水=1:1を80℃に加熱して、その中に5〜10分間浸して、重金属を除去する。このような洗浄は、基板等に、影響を与える場合には、その洗浄を行わない。その後、アイランドの表面から、炭素の一重結合を少なくともその一部において含んでいる、炭素汚染物を除去するために、プラズマ処理装置に基板を配置する。
【0155】
本実施例では、平行平板型のプラズマCVD装置を用い、実施例1の〔方法1〕の条件に従って、アイランド表面の炭素の一重結合を少なくともその一部において含んでいる炭素汚染物を除去する。
【0156】
本実施例での炭素汚染物を除去するための工程の後に、チャネルストッパーを形成した場合を例にとり以下に示す。チャネルストッパーは、正珪酸四エチル(TEOSとも呼ぶ)と酸素と水素を用いて、成膜を行った。基板温度は、200〜500℃で、典型的には300〜400℃で成膜する。成膜圧力0.1〜2Torrで典型的には0.5〜1Torrに設定した。プラズマ電源としては5〜50MHzの高周波を用いるが、典型的には20MHzを用いた。プラズマ電源の供給電力は、0.1〜2W/cm2 を用いたが、典型的には0.3〜0.5W/cm2 で行った。正珪酸四エチルと酸素の比率は、正珪酸四エチル:酸素=1:5〜20で典型的には、正珪酸四エチル:酸素=1:10で行った。水素の量は、正珪酸四エチル:水素=1:0.1〜10の範囲で行ったが、典型的には、正珪酸四エチル:水素=1:5で行った。チャネルストッパーは250〜2000Å成膜したが、典型的には500〜1200Åを成膜した。水素ラジカルと水素イオンによって、成膜中の炭素は、CHX あるいはCOHのような形でガス化して、チャンバーの外へ排気される。工程終了後に、チャネルストッパー中の炭素の量をSIMSで測定したところ、水素を添加しないで成膜をしたチャネルストッパーとしての酸化膜中の、炭素の深さ方向のプロファイルの中で、最も低い値が1×1019cm-3であったのに対して、水素を添加して成膜したチャネルストッパーとしての酸化膜中の、炭素の深さ方向のプロファイルの中で、最も低い値が2×1018〜7×1018cm-3であった。
【0157】
チャネルストッパーを成膜する際に、水素あるいはH2 Oを添加して、成膜しているために、ポリシリコンを用いたTFTでは必須工程とされている水素化をこの工程にて同時に行うこともできる。チャネルストッパーを、正珪酸四エチルと酸素に水素を添加して成膜した酸化膜は、段差被覆性がよく、炭素含有量が少なく、かつプラズマ水素化をも成している。この水素化されたポリシリコンから、水素が抜けないようにするために、その上に、SiNX あるいはSiOX Y などの窒素を含んだ膜を形成して、水素抜けを防ぐことによってあとの工程での水素化をなくすことが可能である。
【0158】
こうして得られたチャネルストッパーを用いて、実施例1と同様に薄膜トランジスタ(ボトムゲート型TFT)を完成させた。
【0159】
本発明を利用して、完成したTFTは、移動度が大きく、また、キンク効果は全く観測されなかった。耐湿性に関しても、150℃ 60%RH に12時間放置した後に、特性の変化は見られなかった。本来このTFTの上にSiNX の保護膜があればさらに耐湿性は向上する。炭素が下地膜、チャネルストッパー、層間絶縁膜のすべてで、本発明を利用しない場合に比較して大幅に少ないために、TFT特性の向上ならびに、信頼性の向上が可能となった。
【0160】
また、本発明は、上記各実施例のTFT構造に限定されないことは言うまでもなく、MOS構造を有している素子を用いた装置全般に適用することができる。例えば、不揮発性半導体記憶装置のメモリトランジスタの製造に本発明を適用することも可能である。
【0161】
〔実施例6〕
本実施例では、上記各実施例1〜5で説明したTFTにおいて、保護膜308(図3(E)参照)、または、408(図4(E)参照)に窒化珪素膜または有機性樹脂膜を用いた場合、保護膜の上にDLC(Diamond Like Corbon )膜を積層する場合の例について説明する。
【0162】
DLCとは、ダイヤモンドの如き物性を示す炭素または炭素を主成分とする硬度の高い材料である。また、i−カーボンとも呼ばれ、sp3 結合を主体として構成されている。
【0163】
ダイヤモンドは室温において最も熱伝導率の高い材料(室温で約10〜20W/cm・k )であり、それと同等の物性を示すDLC膜も高い熱伝導率を示す。本実施例ではその熱伝導率の高さを利用してヒートシンクとして機能させている。
【0164】
また、DLC膜は有機性樹脂膜との密着性に優れているため、保護として有機性樹脂膜を用い、その上にヒートシンクを設ける場合には非常に有効な材料である。
【0165】
なお、DLC膜の成膜手段としてはプラズマCVD法、ECRプラズマCVD法、スパッタ法、イオンビームスパッタ法、イオン化蒸着法等の気相成膜法を用いることができる。
【0166】
また、DLC膜を形成する際の原料ガスとしては炭化水素が用いられる。炭化水素としてはメタン、エタン、プロパン等の飽和炭化水素、エチレン、アセチレン等の不飽和炭化水素が挙げられる。また、炭化水素分子の水素のうち1個若しくは複数個がハロゲン元素に置換したハロゲン化炭化水素を用いても良い。
【0167】
また、炭化水素の他に水素を添加することは有効である。水素を添加するとプラズマ中での水素ラジカルが増加し、膜中の余分な水素を引き抜き、膜質を向上させる効果が期待できる。この時、全ガス流量に対する水素ガス流量の比は30〜90%、好ましくは50〜70%が良い。この比が多すぎると成膜速度が減少し、少なすぎると余分な水素の引き抜き効果がなくなる。
【0168】
さらに、原料ガスを希釈するキャリアガスとしてヘリウムを添加することもできるし、スパッタ法の場合にはスパッタリングガスとしてアルゴンを添加する場合もある。また、特開平6-208721号公報に記載される様に13〜15族の元素を添加することも有効である。
【0169】
また、反応圧力は 5〜1000mTorr 、好ましくは10〜100mTorrが良い。高周波電力は通常13.56MHzを用いる。この時、印加するRF電力は0.01〜1W/cm2、好ましくは0.05〜0.5W/cm2とする。さらに、原料ガスの分解を助長するために2.45GHz のマイクロ波による励起効果を付加したり、その励起空間に対して875 ガウスの磁場を形成し、電子スピン共鳴を利用することも有効である。
【0170】
本実施例ではプラズマCVD装置の反応空間に原料ガスとしてメタンガスを50sccm、水素ガスを50sccmを導入し、成膜圧力は10mTorr 、RF電力は100W、反応空間の温度は室温とする。また、基板バイアスとして 200Vの直流バイアスを加え、プラズマ中の粒子(イオン)が被形成面上に入射する様な電界を形成することで膜質の緻密化と硬度の向上を図っている。
【0171】
また、DLC膜は膜厚が10nm程度でも非常に高い耐摩耗性を持っている。そのため、保護膜およびTFTを機械的な衝撃から保護する効果が得られる。これは、ラビング工程等による摩擦工程に対して非常に効果的である。
【0172】
なお、摩擦係数はDLC膜厚に依存性を有し、DLC膜厚が厚くなる程小さくなる。従って、DLC膜の膜厚は10nm以上あれば良いことになるが、厚すぎると液晶に印加される電界が弱くなるので10〜30nm程度が良い。
【0173】
なお、DLC膜のさらに詳細な成膜方法および成膜装置等については、本発明者らによる特公平3-72711 号公報、同4-27690 号公報、同4-27691 号公報を参考にすると良い。
【0174】
以上の様な構成で得られた構造は、TFTで発生した熱が高い効率で逃がされるので、蓄熱による動作不良を防ぐことができる。特に、プロジェクションタイプの電子機器に用いる液晶表示装置には、この様な耐熱構造を利用した方が好ましい。
【0175】
〔実施例7〕
実施例1〜6に示したTFTを有するアクティブマトリクス基板を用い、液晶表示装置を構成した例を図5に示す。図5は液晶表示装置の本体に相当する部位であり、液晶モジュールとも呼ばれる。
【0176】
図5において、501はアクティブマトリクス基板である。
【0177】
そして、この基板上にシリコン薄膜でもって複数のTFTが形成されている。これらのTFTは基板上に画素マトリクス回路502、ゲイト側駆動回路503、ソース側駆動回路504、ロジック回路505を構成する。そして、その様なアクティブマトリクス基板に対して対向基板506が貼り合わされる。アクティブマトリクス基板と対向基板506との間には液晶層(図示せず)が挟持される。
【0178】
また、図5に示す構成では、アクティブマトリクス基板の側面と対向基板の側面とをある一辺を除いて全て揃えることが望ましい。こうすることで大版基板からの多面取り数を効率良く増やすことができる。また、前述の一辺では、対向基板の一部を除去してアクティブマトリクス基板の一部を露出させ、そこにFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)507を取り付ける。ここには必要に応じてICチップ(単結晶シリコン上に形成されたMOSFETで構成される半導体回路)を搭載しても構わない。
【0179】
本実施例の回路を構成するTFTは極めて高い動作速度を有しているため、数百MHz〜数GHzの高周波数で駆動する信号処理回路を画素マトリクス回路と同一の基板上に一体形成することが可能である。即ち、図5に示す液晶モジュールはシステム・オン・パネルを具現化したものである。
【0180】
なお、本実施例では本願発明を液晶表示装置に適用した場合について記載しているが、アクティブマトリクス型EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置などを構成することも可能である。また、光電変換層を具備したイメージセンサ等を同一基板上に形成することも可能である。
【0181】
なお、上述の液晶表示装置、EL表示装置及びイメージセンサの様に光学信号を電気信号に変換する、又は電気信号を光学信号に変換する機能を有する装置を電気光学装置と定義する。本願発明は絶縁表面を有する基板上に半導体薄膜を利用して形成しうる電気光学装置ならば全てに適用することができる。
【0182】
〔実施例8〕
本願発明は実施例7に示した様な電気光学装置だけでなく、機能回路を集積化した薄膜集積回路(または半導体回路)を構成することもできる。例えば、マイクロプロセッサ等の演算回路や携帯機器用の高周波回路(MMIC:マイクロウェイブ・モジュール・IC)などを構成することもできる。
【0183】
さらには、薄膜を用いるTFTの利点を生かして三次元構造の半導体回路を構成し、超高密度に集積化されたVLSI回路を構成することも可能である。この様に、本願発明のTFTを用いて非常に機能性に富んだ半導体回路を構成することが可能である。なお、本明細書中において、半導体回路とは半導体特性を利用して電気信号の制御、変換を行う電気回路と定義する。
【0184】
〔実施例9〕
本実施例では、実施例7や実施例8に示された電気光学装置や半導体回路を搭載した電子機器(応用製品)の一例を図6に示す。なお、電子機器とは半導体回路および/または電気光学装置を搭載した製品と定義する。
【0185】
本願発明を適用しうる電子機器としてはビデオカメラ、電子スチルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、PHS等)などが挙げられる。
【0186】
図6(A)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体2001、カメラ部2002、受像部2003、操作スイッチ2004、表示装置2005で構成される。本願発明はカメラ部2002、受像部2003、表示装置2005等に適用できる。
【0187】
図6(B)はヘッドマウントディスプレイであり、本体2101、表示装置2102、バンド部2103で構成される。本発明は表示装置2102に適用することができる。
【0188】
図6(C)は携帯電話であり、本体2201、音声出力部2202、音声入力部2203、表示装置2204、操作スイッチ2205、アンテナ2206で構成される。本願発明は音声出力部2202、音声出力部2203、表示装置2204等に適用することができる。
【0189】
図6(D)はビデオカメラであり、本体2301、表示装置2302、音声入力部2303、操作スイッチ2304、バッテリー2305、受像部2306で構成される。本願発明は表示装置2302、音声入力部2303、受像部2306等に適用することができる。
【0190】
図6(E)はリア型プロジェクターであり、本体2401、光源2402、表示装置2403、偏光ビームスプリッタ2404、リフレクター2405、2406、スクリーン2407で構成される。本発明は表示装置2403に適用することができる。
【0191】
図6(F)はフロント型プロジェクターであり、本体2501、光源2502、表示装置2503、光学系2504、スクリーン2505で構成される。本発明は表示装置2503に適用することができる。
【0192】
以上の様に、本願発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。また、電気光学装置や半導体回路を必要とする製品であれば全てに適用できる。
【0193】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明は、半導体装置製造方法における、炭素汚染物除去に関し、スパッタ損傷の影響を殆ど受けずに炭素の一重結合をも含む全ての炭素汚染による基板表面の汚染を除去することで、半導体界面が特に重要になる、MOS型、MIS型構造の半導体装置の特性ならびに信頼性の向上に大きな効果がある。
【0194】
特に、有機シラン系ソースを用いた酸化膜中の炭素不純物も除去し、薄膜半導体装置のゲート絶縁膜等を良好にすることができるため、特性の向上と信頼性の向上に大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による、基板表面のXPSによる炭素不純物の除去程度をしめすグラフ。
【図2】 従来の技術による、基板表面のXPSによる炭素不純物の除去程度をしめすグラフ。
【図3】 実施例1におけるトランジスタの形成過程の断面を示す図。
【図4】 実施例2におけるトランジスタの形成過程の断面を示す図。
【図5】 液晶モジュールの構成を示す図。
【図6】 電子機器の構成を示す図。
【符号の説明】
300 ガラス基板
301 ゲ─ト電極
302 ゲート絶縁層
303 ポリシリコンアイランド
304 第2の導電性膜
305 ソース電極
306 ドレイン電極
307 第1の導電性膜
308 保護膜
309 エッチングストッパー
400 ガラス基板
401 ゲ─ト電極
402 ゲート絶縁層
403 ポリシリコンアイランド
405 ソース電極
406 ドレイン電極
407 第1の導電性膜
408 保護膜

Claims (15)

  1. 絶縁基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第1のプラズマ処理によって前記ゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第2のプラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 絶縁基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第1のプラズマ処理によって前記ゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第2のプラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有し、
    前記第1及び第2のプラズマ処理は、平行平板の電極の一方に前記絶縁基板を配置し、シャワーヘッド型でなる前記平行平板の電極の他方から前記酸素ガス及び水素ガスを反応空間に導入し、高周波放電によってプラズマを発生させて行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 絶縁基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第1のプラズマ処理によって前記ゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第2のプラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有し、
    前記第1及び第2のプラズマ処理は、電子サイクロトロン共鳴を利用して行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 絶縁基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第1のプラズマ処理によって前記ゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第2のプラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有し、
    前記第1及び第2のプラズマ処理は、マイクロ波と磁場との共鳴点で高密度なプラズマを発生させて行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 絶縁基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第1のプラズマ処理によって前記ゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第2のプラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有し、
    前記第1及び第2のプラズマ処理は、白金、パラジューム、ニッケル、コバルト、チタン、バナジウム、タンタル、アルミニウム、レニウム、モリブデン、ルテニウムから選ばれたいずれか一を触媒に用いた触媒法によって行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 絶縁基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第1のプラズマ処理によって前記ゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、第2のプラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有し、
    前記第1及び第2のプラズマ処理は、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間に紫外線を照射することによって行うことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 絶縁基板上に、珪素を主成分とする絶縁膜でなる下地膜を形成する工程と、
    前記下地膜上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記下地膜表面及びゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 絶縁基板上に、珪素を主成分とする絶縁膜でなる下地膜を形成する工程と、
    前記下地膜上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜上に、リンを含む導電性膜を形成する工程と、
    前記導電性膜上に、金属膜を成膜し、パターニングによりソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記ソース電極及びドレイン電極をマスクとして、自己整合的に前記半導体膜及び前記導電性膜をエッチングして、少なくともチャネル形成領域を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記下地膜表面及びゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 絶縁基板上に、珪素を主成分とする絶縁膜でなる下地膜を形成する工程と、
    前記下地膜上に、ゲート電極を形成する工程と、
    前記ゲート電極を覆って、ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜上に、半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜上に、リンを含む導電性膜を形成する工程と、
    前記導電性膜上に、金属膜を成膜し、パターニングによりソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記ソース電極及び前記ドレイン電極をマスクとして、自己整合的に前記半導体膜及び前記導電性膜をエッチングして、少なくともチャネル形成領域を形成する工程と、
    前記ソース電極、前記ドレイン電極及び前記チャネル形成領域を覆って成膜される保護膜を形成する工程と、を有し、
    前記ゲート絶縁膜を形成する工程の前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記下地膜表面及びゲート電極表面の炭素汚染物を除去する工程と、
    前記半導体膜を形成する工程の前に、前記酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記ゲート絶縁膜表面の炭素汚染物を除去する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 請求項において、
    前記保護膜は酸化珪素膜、窒化珪素膜、または有機性樹脂膜を用いて形成されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 請求項乃至10のいずれか1項において、
    前記下地膜を形成する前に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記絶縁基板表面の炭素汚染物を除去する工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項において、
    前記半導体膜を形成した後に、酸素ガス及び水素ガスが導入された反応空間において、プラズマ処理によって前記半導体膜表面の炭素汚染物を除去する工程を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項において、
    前記ゲート絶縁膜は有機シランを用いて形成されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項において、
    前記ゲート電極はタンタル、タングステン、チタン、モリブデン、導電性シリコン、または導電性ポリシリコンを用いて形成されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項において、
    前記半導体膜を形成する工程は、前記半導体膜の被膜形成面を大気に触れさせることなく、半導体膜を形成する工程であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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