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JP4100386B2 - インクジェット記録装置のインク流路を構成する材料の選別方法、及び該選別された材料を用いたインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置のインク流路を構成する材料の選別方法、及び該選別された材料を用いたインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置のインク流路にインクが充填された初期状態だけでなく、温度変化や経時変化があった場合でも、安定して高信頼性、高画品質が得られるインクジェット記録装置のインク流路を構成するのに好適な材料を選別する方法に関する。
インクジェット記録方式は、急激な加熱により発生した気泡により微細ノズルからインクを吐出するバブル方式、電圧印加により変形する圧電素子を用いて微細ノズルからインクを吐出するピエゾ方式等が知られており、基本色となる数色のインクを、数ピコリットル〜数十ピコリットルという微小液滴として選択的に紙面上に着弾させることにより画像を形成する印字技術である。近年ではインクジェット記録装置の小型化が検討されており、例えば特許文献1には、インクを保持するインク保持部をヘッドとは別に設け、インク保持部からチューブを介してヘッドにインクを供給する装置が開示されている。
インクジェット記録方式の長所は、微小液滴の吐出制御による高印字品質及び高印画品質であり、数ピコリットルの微小液滴を高精度で紙面上に着弾させることにより、フルカラーに近い色再現を持ち、かつ、粒状感のない画像形成が可能となることである。このような微小液滴の吐出を可能にするためには充分に細い吐出ノズルからの高精度の着弾制御技術が必要である。このような精密なインクの吐出を可能とするためには、装置内のインク流路中にインクの流動を妨げるような異物の混入を防止する必要がある。そのため、インク流路の組み立て及びインクの製造をクリーンルームで行い、さらにインクとしては0.2μmのメンブランフィルターで精密濾過を行ったものを用いたりする等、異物の混入の防止を図っている。
インクジェット記録装置のインク流路を構成する材料としては、一般に、安価で加工し易い樹脂又はゴム材料が使用されている。これらの樹脂又はゴム材料は、通常、主成分以外にも多くの添加剤を含んでいる。このような添加剤としては、例えば、成形時の熱による変質を防ぐためのスズ化合物、脂肪酸カルシウム塩、亜リン酸エステル等の安定剤;耐熱性や耐磨耗性等を改善するためのガラス、シリカ、金属粉等の充填剤;紫外線による強度低下を防止するための2−ヒドロキシベンゾフェノン系、トリアゾール系、アクリロニトリル誘導体系等の紫外線吸収剤;難燃性向上のための酸化アンチモン、メタホウ酸バリウム、リン酸エステル等の難燃剤;加工性を調整するためのフタル酸ジエステル、ジオクチルフタレート、ブタノールジエステル等の可塑剤;空気酸化による強度低下を防ぐための酸化防止剤;ステアリン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド等の脂肪酸グリセリド等の静電気蓄積防止のための帯電防止剤;着色剤;離型剤等が挙げられる。また、樹脂又はゴム材料のなかでも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のイオン重合法を用いて製造されるものは、四塩化塩素を含有した塩素系触媒をはじめとする反応触媒が必ず用いられている。これらの塩素系触媒を用いた場合には、成形時に金型を腐食させないように中和剤を添加することが必要であり、この中和剤として最も一般的に使用されているのがステアリン酸カルシウム等の脂肪酸誘導体である。
これらの添加剤のなかには、水中に溶出する性質を有するものがある。従って、インク流路の組み立て及びインクの製造をクリーンルームで行ったとしても、クリーンな状態を保てるのはインク流路にインクが充填された初期だけで、インク流路にインクが充填された状態で温度変化や経時変化があると、インク流路に使用されている樹脂又はゴム材料から添加剤が溶出し、インク中の成分と反応等をして不溶物を発生させることがある。このような不溶物が発生した場合には、ノズルでの目詰まりが発生し、高精度なインク吐出が達成されず画品質の低下を招くという問題があった。
このような問題を解決する技術として、特許文献2には、脂肪酸又は脂肪酸誘導体の含有量が100ppm以下であるインク容器が開示されている。しかしながら、インク容器の材料中の脂肪酸又は脂肪酸誘導体の含有量を100ppm以下とすると材料の選択の幅が極端に狭くなり現実的ではない。さらに、本発明者の実験によると、脂肪酸又は脂肪酸誘導体の含有量が50ppm程度の材料を用いたにもかかわらず、脂肪酸又は脂肪酸誘導体の溶出が原因と思われる吐出不良が発生することがあった。
特開2003−175631号公報(US2003/0107625A1) 特許第2658034号公報
本発明の第1の目的は、上述した問題を解決するためになされたものであり、インク流路にインクが充填された初期状態だけでなく、温度変化や経時変化があった場合でも、安定して高信頼性、高画品質が得られるインクジェット記録装置のインク流路を構成するのに好適な材料を選別する方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、インクジェット記録装置のインク流路を構成する材料を高価な分析機器を用いて組成分析することなく、極めて簡便に評価し且つ選別する新規な方法を提供することにある。
本発明に従えば、樹脂又はゴム材料を密閉容器内で、インクジェット記録装置に用いられるインクを加熱した加熱インク中に、所定期間浸漬すること;樹脂又はゴム材料を浸漬後のインクをろ過してろ過時間を求めること;当該ろ過時間に基づいて、当該樹脂又はゴム材料がインクジェット記録装置のインク流路の少なくとも一部に用いる材料として適するか否かを判断すること;を含むインクジェット記録装置のインク流路の少なくとも一部に用いられる樹脂又はゴム材料を選別する方法が提供される
本発明の方法では、前記樹脂又はゴム材料を、密閉容器内で60℃の前記インク中に2週間浸漬する場合には、浸漬後のインクをろ過してろ過時間を求め、当該ろ過時間に基づいて、インク中に溶出する溶出物の量を求め得る。この際、樹脂又はゴム材料を浸漬せずに前記インクを密閉容器内で60℃で2週間保持した後、インクをろ過して基準ろ過時間を求め、基準ろ過時間と前記樹脂又はゴム材料をインク中に浸漬した場合のろ過時間とを比較することによってインク中に溶出する溶出物の量を求め得る。
本発明のインクジェット記録装置のインク流路を構成する材料の選別方法によれば、上述の構成よりなるので、インク流路にインクが充填された初期状態だけでなく、温度変化や経時変化があった場合でも、安定して高信頼性、高画品質が得られるインクジェット記録装置のインク流路を構成する材料を提供できる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、インク中に溶出する脂肪酸誘導体等の溶出物の量は、必ずしも樹脂又はゴム材料中に含まれている脂肪酸誘導体等の添加物の含有量によらないことを見出した。例えば、樹脂又はゴム材料に含まれる添加剤の中でも、最もノズルからのインクの安定吐出に影響を与えるのが、安定剤、帯電防止剤、中和剤として添加されている脂肪酸塩等の脂肪酸誘導体であることは本発明者らの実験によりわかっているが、樹脂又はゴム材料中の脂肪酸誘導体量が100ppmを超えていても、脂肪酸誘導体が樹脂又はゴム材料からほとんど溶出しない場合があることを本発明者らは見出した。すなわち、材料の種類により、又は、同一材料であっても含有する他の添加剤の種類や量により、脂肪酸誘導体等の添加剤がほとんど溶出しない場合がある。これより、安定して高信頼性、高画品質が得られるインクジェット記録装置を提供するためには、インク流路に用いられる樹脂又はゴム材料中に含まれる脂肪酸誘導体等の添加剤の濃度や成分を制御するのではなく、実際の使用状況下で樹脂又はゴム材料からインクに溶出又は放出する脂肪酸誘導体等の添加剤の量に注目すべきことを見出し、本発明を完成するに至った。さらに、本発明者の実験によれば、樹脂又はゴム材料からインクへの脂肪酸誘導体等の添加剤の溶出又は放出は、樹脂又はゴム材料を水中に所定条件下で、所定時間浸漬することにより、より顕著に現れることがわかった。この水中浸漬法を用いることにより、簡便な材料選別が可能となる。
本発明の対象とするインクジェット記録装置では、インク流路の少なくとも一部が、樹脂又はゴム材料からなる。使用可能な上記樹脂又はゴム材料の種類としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン樹脂及びポリエチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、シリコン樹脂、酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂、フッ素系樹脂、ブチルゴム、ブタジエンゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、スチレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、フッ素系ゴム等が挙げられる。これらの樹脂又はゴム材料は、本発明の目的を阻害しない範囲内において、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の従来公知の添加剤を含有していてもよい。
本発明に従えば、上記のような樹脂又はゴム材料は、以下のような方法によって選別される。最初に、上記樹脂又はゴム材料を、密閉容器内で加熱した水中に所定期間浸漬する。例えば、60℃に加熱した水中に2週間浸漬し得る。浸漬後、水中に溶出する脂肪酸誘導体等の溶出物の量を測定する。脂肪酸誘導体を測定する場合には、その測定値が、所定量以下、特に、60℃に加熱した水中に2週間浸漬した場合には、樹脂又はゴム材料の全量に対して20ppm以下になる材料が好適な材料として判断され得る。20ppmを超えると、溶出した脂肪酸誘導体がインク中の成分と反応等をして不溶物を発生させ、吐出不良の原因となり易い。前記浸漬条件下では脂肪酸誘導体の溶出量は、好ましくは18ppm以下である。脂肪酸誘導体は、例えば、FT−IR法、GC分析法、GC−MS分析法等の従来公知の分析方法を組み合わせることにより定性及び定量が可能である。
あるいは、上記方法において、水に代えて、インクジェット記録装置に使用されるインクを用いてもよい。この場合、上記樹脂又はゴム材料を、密閉容器内で加熱したインク中に所定期間浸漬する。例えば、60℃に加熱したインク中に2週間浸漬し得る。インクを用いることにより、実際のインクジェット記録装置の使用状態に則した結果が得られる。しかしながら、本発明者の実験によると、樹脂又はゴム材料をインクよりも水に浸漬した場合の方が、少なくとも脂肪酸誘導体が早く溶出する傾向があることがわかった。それゆえ、脂肪酸誘導体を主体に測定する場合には、浸漬媒体として水、特に、蒸留水や純水のような純度の高い水を用いるのが好適である。
浸漬媒体としてインクを用いる場合にも、脂肪酸誘導体等の溶出物は、前述のように、例えば、FT−IR法、GC分析法、GC−MS分析法等の従来公知の分析方法を組み合わせることにより定性及び定量が可能である。脂肪酸誘導体等の溶出物の量を直接定量する代わりに、樹脂又はゴム材料をインクに2週間の浸漬後、樹脂又はゴム材料をインクから取り出し、インクをろ過してろ過時間を計測することで脂肪酸誘導体等の溶出物の量を簡便に予測することができる。この場合、樹脂又はゴム材料をインクに浸漬させずに、前記浸漬条件下で保存したインクのろ過時間を基準値とし、基準値に対する所定倍数を閾値と定め、閾値を超えた材料を不適とすることができる。あるいは、予め、既知量の脂肪酸誘導体等の添加物を含むインクをろ過してろ過時間を求めておき、そのろ過時間を用いて、樹脂又はゴム材料を浸漬したインクに溶出する溶出物の量を求めることもできる。すなわち、樹脂又はゴム材料及びインクごとに許容できる量の脂肪酸誘導体等の溶出物(放出物)を含む複数のインク(基準インク)を用意し、基準インクのろ過時間よりもろ過時間が短いものをインク流路を構成するのに適した材料と判断することができる。前述の閾値や基準インクは、インクの種類や色ごとに規定することができる。
本発明の方法において、水又はインクに浸漬中に溶出(放出)する溶出物は、樹脂又はゴム材料の添加剤を含む。添加剤は、例えば、成形時の熱による変質を防ぐためのスズ化合物、脂肪酸カルシウム塩、亜リン酸エステル等の安定剤;耐熱性や耐磨耗性等を改善するためのガラス、シリカ、金属粉等の充填剤;紫外線による強度低下を防止するための2−ヒドロキシベンゾフェノン系、トリアゾール系、アクリロニトリル誘導体系等の紫外線吸収剤;難燃性向上のための酸化アンチモン、メタホウ酸バリウム、リン酸エステル等の難燃剤;加工性を調整するためのフタル酸ジエステル、ジオクチルフタレート、ブタノールジエステル等の可塑剤;空気酸化による強度低下を防ぐための酸化防止剤;ステアリン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド等の脂肪酸グリセリド等の静電気蓄積防止のための帯電防止剤;着色剤;離型剤;重合用塩素系触媒;金型腐食防止用中和剤として使用されるステアリン酸カルシウム等の脂肪酸誘導体;ジチオカルバミン酸塩等の加硫促進剤を含み得る。
本発明の別の態様において、インク流路に使用される樹脂又はゴム材料を、樹脂又はゴム材料を大量の加熱した水、例えば60℃に加熱した水中に、所定期間、例えば、3日間浸漬する操作を複数回(4〜6回程度)繰り返すことにより、脂肪酸誘導体等を除去して製造(精製)することができる。
本発明が適用されるインクジェット記録装置の好ましい一実施態様を図1に示した。図1のインクジェット記録装置100は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンインク等の各カラーをそれぞれ含んだ4つのインクカートリッジ61、用紙62上にインク滴を吐出するヘッド6を有するヘッドユニット63、インクカートリッジ61とヘッドユニット63とが設けられられているキャリッジ64、キャリッジ64を直線方向に往復させるドライブユニット65、キャリッジ64が往復する方向に延在しヘッド6と対向して配置されているプラテンローラー66、及び、パージユニット67とを含む。
ドライバユニット65は、キャリッジシャフト71、ガイドプレート72、2つのプーリー73、74、及び、無端ベルト75とからなる。ここで、キャリッジシャフト71及びガイドプレート72はプラテンローラー66と平行に延在し、キャリッジ64を摺動可能に支持している。また、無端ベルト75は、プーリー73と74の間に張られている。プーリー73がモーターにより正及び逆方向に回転させられると、無端ベルト75に接続されているキャリッジ64は、プーリー73の正回転及び逆回転に伴いキャリッジシャフト71とガイドプレート72に沿って直線方向に往復する。
用紙62は、インクジェット記録装置100に接続された用紙カセット(図示せず)から供給され、ヘッド6とプラテンローラー66の間に送り込まれて、ヘッド6から吐出されるインク滴により予定の印字が実施された後、外部に排出される。なお、用紙給紙機能及び用紙排出機能は図1には示していない。
パージユニット67は、プラテンローラー66の一方の側に設置されている。パージユニット67は、パージキャップ81、ポンプ82、カム83、及び、廃インクリザーバー84からなる。ヘッドユニット63がパージキャップ81と対向する位置に置かれているとき、パージキャップ81はカム83により上昇してヘッド6のノズル面に接触し、ヘッド6内に形成された複数のノズルをカバーする。ポンプ82によりヘッド6内のインクを吸引し、それによりヘッド6内の増粘したインクや気泡を排出する。吸引されたインクは廃インクリザーバー84に貯蔵される。また、インクを乾燥から防ぐためにキャップ85が設置されており、キャリッジ64が印字後リセット位置に戻ったときに、キャリッジ64に設けられたヘッド6のノズル15(図2)をカバーする。
図2にヘッドユニット63を説明するための模式図を示した。なお、図2に示されているヘッドユニット63は、図1で示されている状態に対し、上下が逆となっている。図2に示したように、ヘッドユニット63は、用紙62に沿って動くキャリッジ64に接続されており、実質的には図1に示す状態において上部がオープン構造の箱型である。ヘッドユニット63は、金属プレートで作られたカバープレート44を有する。カバープレート44はヘッドユニット63のインク吐出面側に固定され、ヘッド6をカバーする。また、ヘッドユニット63は、4つのインクカートリッジ61が図1に示す状態において上部から着脱可能に取り付けられるマウント部2を有する。インク供給路4a、4b、4c、4dのそれぞれは、各インクカートリッジ61のそれぞれのインク排出部に接続して、ヘッドユニット63のボトムプレート5の底と連通している。インク供給路4a、4b、4c、4dには、それぞれヘッド6に密着するようにラバーパッキング47が設けられている。
ヘッド6は、互いに平行に配置された4つのブロックから構成されている。ボトムプレート5の下側(図2では上側)にヘッド6のそれぞれのブロックが支持される。ボトムプレート5内では、複数のくぼみ9a、9bに紫外線硬化型接着剤が充填されてヘッド6のそれぞれのブロックを結合しており、くぼみ9a、9bはボトムプレート5を貫通するように形成されている。
ヘッド6内には、複数の圧力室16がある。図3にヘッド6内の圧力室の一つを示す断面図を示した。各圧力室16とそれぞれ連通している複数のノズル15は、ヘッド6の一方の面でほぼ一列に設けられている。ヘッド6はキャビティプレート10と圧電アクチュエーター20とからなる。キャビティプレート10は、インク供給路4a、4b、4c、4dと接続されているマニホルド12と、狭部16dと、圧力室16と、通り孔17と、ノズル15とを有し、これらは互いに連通している。コントロ−ラ3は、駆動パルスをクロック信号に同期して圧電アクチュエーター20に与える。駆動パルスは、例えば、米国特許第6312089号、第6412923号又は第6460959号明細書に開示されている技術により制御することができる。さらに、インクジェット記録装置の詳細な構造とヘッドユニットの制御方法は、これらの米国特許に開示されており、これらの米国特許の開示の内容を援用して本文の記載の一部とする。
図1〜3に示したインクジェット記録装置100において、インク流路は、カートリッジ61、インク供給路4a、4b、4c、4d、ラバーパッキング47、ヘッド6、キャップ85である。ただし、一般にヘッド6は樹脂又はゴム材料以外の材料が用いられる。また、別の構造のインクジェット記録装置では、例えば、US2003/0107625A1に記載のようなカートリッジからヘッドへのインク流路が樹脂又はゴム材料で形成されたフレキシブルチューブで構成されている場合がある。そのようなフレキシブルチューブにも本発明で選択された樹脂又はゴム材料を用いることができる。US2003/0107625A1の開示内容をを援用して本文の記載の一部とする。
本発明が適用されるインクジェット用記録装置に用いるインクとしては特に限定されないが、水を50重量%以上含有するインクジェット用インクを用いる場合に、特に本発明は効果的である。上記インクジェット用インクは、色材や、湿潤剤、浸透剤となる有機溶剤等を含有する。また、さらに必要に応じて、pH調整剤、金属封鎖剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防錆剤、樹脂バインダー、界面活性剤、染料溶解剤、防腐防カビ剤等を含有してもよい。さらに、インクジェット記録装置が熱エネルギーの作用によってインクを吐出させるタイプのものである場合には、熱的な物性値(例えば、比熱、熱膨張係数及び熱電導率等)が調整されていてもよい。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
参考例1
図1に示した構成のインクジェット記録装置を作製するために、表1に示した各材料をインク流路を構成する材料として用意した。各材料は、縦:約50mm×横:約10mm×厚さ:約2mmの寸法の試験片とした。それぞれの試験片を、密閉容器内で蒸留水に浸漬し、恒温槽を用いて蒸留水の温度を60℃に調整した。なお、密閉容器内の気相は空気であった。この温度条件で容器を2週間保持した。2週間後、試験片を容器から取り出し、容器に残留した液体から脂肪酸成分(脂肪酸誘導体)をジエチルエーテルを用いて抽出した。得られた抽出液中の脂肪酸成分をトリメチルシリル誘導体化した後、GC−MS分析法により測定した。結果を表1に示した。なお、表中の脂肪酸誘導体の重量は、試験片に対する溶出した脂肪酸誘導体の重量比(ppm)で表した。
Figure 0004100386
参考例2
表2に示した材料を用いた以外は、参考例1と同様の条件で材料を蒸留水中に浸漬し、各材料から溶出した脂肪酸誘導体量を測定した。
Figure 0004100386
参考例3
表3に示した材料を用いた以外は参考例1と同様の条件で材料を蒸留水中に浸漬し、各材料から溶出した脂肪酸誘導体量を測定した。なお、ここで用いた各材料は、参考例1と同種であるがグレードの異なるものである。
Figure 0004100386
参考例4
表4に示した材料を用いた以外は参考例1と同様の条件で材料を蒸留水中に浸漬し、各材料から溶出した脂肪酸誘導体量を測定した。なお、ここで用いた各材料は、参考例2と同種であるがグレードの異なるものである。
Figure 0004100386
<インクジェット記録装置の製造>
参考例1〜4の材料を用いて図2及び図3に示すようなインク流路を構成し、図1に示したインクジェット記録装置を組立てた。
<評価>
表5に示した各色インク組成を混合攪拌した後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過して各色インクを調製した。得られたインクを用いて、インク流路の材料として参考例1〜4の材料を用いて作製したインクジェット記録装置について、下記手順により噴射性を評価した。
(1)インクカートリッジをインクジェット記録装置に取り付け、インクを流路に導入する。
(2)テスト印字を行い、全ノズルからインクが噴射することを確認する。
(3)インクジェット記録装置を40℃(湿度未調整)の環境下に2週間放置する。
(4)室温に戻した後、さらに1週間放置する。
(5)パージ及びテスト印字を繰り返す。
このときのインクの吐出から、以下の基準により評価し、結果を表6に示した。
〇:5回以下のパージにて、全ノズルからの吐出が回復した
△:6〜10回のパージにて、全ノズルからの吐出が回復した
×:11回以上のパージにおいても、全ノズルからの吐出が回復しなかった
Figure 0004100386
Figure 0004100386
<実施例
ブチルゴム、カーボンブラック及びシリコーンオイルを、ブチルゴム:カーボンブラック:シリコーンオイル=100:50:20の重量比で含むゴム材料の試験片を複数用意した。それらの試験片のうち、#1〜#3は、それぞれ、加硫促進剤として下記式(1)に示すようなジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)を表7に示すような割合(重量%)で含む。また、試験片#4及び#5は、それぞれ、加硫促進剤として下記式(2)に示すようなテトラメチルチウラウジスルフィド(TT)を表7に示すような割合(重量%)で含む。また、試験片#6は、加硫促進剤としてテトラメチルチウラウジスルフィド(TT)及び下記式(3)に示すようなベンゾチアジルジスルフィド(DM)をそれぞれ表7に示すような割合(重量%)で含む。
Figure 0004100386
Figure 0004100386
Figure 0004100386
#1〜#6の試験片を、それぞれ、密閉容器内のブラックインクに浸漬し、恒温槽を用いて60℃に保温して2週間維持した。なお、密閉容器内の気相は空気であった。インク組成は、表5に記載のブラックインクの組成と同一である。その後、各ブラックインクを、孔径13μmの電鋳フィルターでろ過した。ろ過に要した時間は#1〜#6の各試験片を浸漬したブラックインクにより異なることがわかった。比較のために、いずれの試験片も加えないブラックインクのみを上記と同じ条件で保存して同じフィルタでろ過した時の時間(基準時間)を求めた。#1〜#6の各試験片を浸漬させたインクのろ過に要した時間の、基準時間に対する百分率を求め、表7に記した。フィルタでろ過された溶出物は、FT−IRにより同定して、主に脂肪酸成分と前記式(1)〜(3)の加硫促進剤であることがわかった。また、FT−IRの結果より、ろ過に要した時間が長いほど、インク中に溶出する溶出物量が多いことがわかった。このようにろ過時間は溶出物の量を表す基準となるので、ろ過時間を測定することで簡便な溶出物量の評価が可能となる。
Figure 0004100386
別途用意した#1〜#6の試験片を、上記と同様の浸漬条件で、表5に記載のイエロー、マゼンタ及びシアンのインク中にそれぞれ浸漬して、ろ過した。上記と同様にしてろ過に要した時間を、試験片を浸漬しなかったインクのろ過時間(基準時間)に対する百分率として、表7中に表した。以下の判断基準で各試験片を浸漬したインクを評価した。
◎:基準時間の130%未満のろ過時間を要したインク
○:基準時間の130%以上200%未満のろ過時間を要したインク
△:基準時間の200%以上400%未満のろ過時間を要したインク
×:基準時間の400%以上のろ過時間を要したインク
本実施例の各材料を用いて、図2及び図3に示すようなインク流路を構成し、図1に示したインクジェット記録装置を組み立て、前記と同様な噴射性評価を行うと、本実施例で200%未満の評価が得られた材料でインク流路が構成されているインクジェット記録装置の方が、200%以上の評価が得られた材料でインク流路が構成されているインクジェット記録装置よりも良好な噴射性評価が得られると予想されるという理由より、基準時間の200%を超えない範囲のインクは良好といえる。良好な評価を満たすインクはインクの色によっても異なることがわかる。また、表7の結果より、加硫促進剤としてジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)を含んでいる方が、他の加硫促進剤に比べて溶出物の溶出量が多いこともわかる。したがって、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)を含有しているか否かがインク流路の材料を選択するための基準のひとつとなり得る。いずれにしても、上記実施例及び参考例の結果に基づいて、インクのろ過時間、すなわち、溶出量を所定量に低減する材料を選定することによって、インクジェットヘッドのノズル等の詰まりを抑制又は防止できることがわかる。
本発明によれば、インクジェット記録装置のインク流路を構成する各材料の成分及び組成を調べることなく、実際の使用状況に最適なインク流路材料を簡便な方法を選定することができる。そのような方法で選定された材料を用いることにより、インクジェット記録装置に充填されたインク中に溶出する脂肪酸誘導体等の異物を低減することができる。それゆえ、安定した、高信頼性、高画品質が得られるインクジェット記録装置を提供できる。
インクジェット記録装置の一実施態様を表す模式図である。 ヘッドユニットを説明するための模式図である。 ヘッド内の圧力室の一つを示す断面図である。
符号の説明
100 インクジェット記録装置
61 インクカートリッジ
62 用紙
63 ヘッドユニット
64 キャリッジ
65 ドライブユニット
66 プラテンローラー
67 パージユニット

Claims (5)

  1. 樹脂又はゴム材料を密閉容器内で、インクジェット記録装置に用いられるインクを加熱した加熱インク中に所定期間浸漬すること;
    樹脂又はゴム材料を浸漬後のインクをろ過してろ過時間を求めること;
    当該ろ過時間に基づいて、当該樹脂又はゴム材料がインクジェット記録装置のインク流路の少なくとも一部に用いる材料として適するか否かを判断すること;
    を含むインクジェット記録装置のインク流路の少なくとも一部に用いられる樹脂又はゴム材料を選別する方法。
  2. 前記樹脂又はゴム材料を密閉容器内で、インクジェット記録装置に用いられるインクを60℃に加熱した加熱インク中に2週間浸漬する請求項1に記載の選別方法。
  3. 前記樹脂又はゴム材料を浸漬せずにインクジェット記録装置に用いられるインクを密閉容器内で加熱し、所定期間保持した後、インクをろ過して基準ろ過時間を求め、基準ろ過時間と前記樹脂又はゴム材料をインク中に浸漬した場合のろ過時間とを比較する請求項1又は2に記載の選別方法。
  4. 前記インクを密閉容器内で、60℃に加熱し、2週間保持する請求項3に記載の選別方法。
  5. 前記インク流路が、インクカートリッジ、インク供給路、ラバーパッキング、ヘッド、キャップ及びインク供給チューブの少なくとも一つを含む請求項1〜4のいずれかに記載の選別方法
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