JP4094786B2 - ハンドレバー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のスロットル弁等の被駆動部材をケーブルを介して操作するためのハンドレバー装置に係り、特に、ヘッジトリマーや刈払機等の作業機におけるハンドルのグリップ部近傍に配設されてスロットルケーブルを介して前記スロットル弁を開閉操作するのに好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、内燃機関により刈刃等の作業部を駆動するようにされているヘッジトリマーや刈払機等の作業機においては、前記内燃機関の出力を手元で調節するため、それに備えられているU形ハンドルやバーハンドル等のグリップ部近傍に、前記内燃機関のスロットル弁の開度を調節するハンドレバー装置が配設されている。
【0003】
このハンドレバー装置は、通常、作業者の手指で操作されるスロットルトリガ(スロットルレバー)を備えており、このスロットルレバーを揺動操作することにより、スロットルケーブルを介して前記スロットル弁の開度を調節するようにされている。前記スロットル弁は、通常、常時最小開度(アイドル回転開度)方向に付勢されていて、前記スロットルレバーが非操作状態にあるときにはアイドル回転開度で保持され、前記スロットルケーブルが所定長以上引っ張られたときに遊びが無くされて、前記アイドル回転開度から高速回転側へ開き始めるようにされる。
【0004】
このようなスロットル弁の開度調節用のハンドレバー装置としては、前記スロットルレバーを回動操作状態から解放したときに、該レバーを自動的に前記スロットル弁と共に元の位置(アイドル回転開度)に戻すようにした、自動アイドル回転開度復帰タイプのものと、手指を離してもスロットルレバーを所望の回動操作位置にて常時不動状態で保持し得るようにした、固定タイプのものとが知られている(実公昭57−19944号公報等を参照)。
【0005】
前記自動復帰タイプのものは、スロットルレバーから指を離せば機関が自動的にアイドリング状態に戻り、機関回転駆動力を遠心クラッチを介して刈刃等からなる作業部に伝達するようにした作業機であれば、前記遠心クラッチが遮断状態となって作業部への動力伝達が断たれるので、不測の事態が生じた際には即座にスロットル弁をアイドル回転開度に戻して作業部を停止させることができ、安全性が高められるという利点が得られる反面、スロットルレバーを常時手指で保持して所望の回動操作位置に維持しなければならないので、中間開度が使いづらい、手指が疲れる、操作量(回転数)が一定しない、等の問題が生じる。
【0006】
一般に、使い勝手を考慮すると、スロットルレバー等の、手指によって操作される回動操作レバーは、中間開度をとらせることなく解放位置とセット位置(握り位置)との二位置のみをとらせるようになすことが望ましく、スロットル弁を中間開度(パーシャル開度)にするときも、全開(WOT)にするときも、同一の回動操作位置(セット位置)とする方が操作性に優れると考えられる。
【0007】
一方、前記固定タイプのものは、前記自動アイドル回転開度復帰タイプの問題を解消し得、スロットルレバーを常時所望の回動操作位置に手離しでも不動状態に保持しておくことができるので、手指が自由になって作業を楽に行える等の利点は得られるものの、不測の事態が生じた際には、スロットルレバーの位置保持機能を解除する別操作が必要となり、即座に作業部を停止させることができないので、安全性の面では前記自動アイドル回転開度復帰タイプのものより劣るという問題があった。
【0008】
また、前記したいずれのタイプも、スロットルレバーを一旦解放して作業を中断した後、作業を再開すべくスロットル弁を以前の開度に戻す(刈払機等の作業機ではこのようなことが多い)には、スロットルレバーの回動操作位置を再調整しなければならず、操作が面倒である等、操作性の面でも改善の余地が残されていた。
【0009】
前記のようなハンドレバー装置に関する従来の問題及び課題を解消ないし達成すべく、本発明の出願人は、先に、例えば、特開平8−303262号公報に所載のように、回動操作されるメインレバーとサブレバーとを有し、被駆動部材に連結されたケーブルを動滑車等の折返し部材を介して前記サブレバーで引っ張るようにされ、かつ、前記メインレバーにより前記折返し部材を移動させるようにしたハンドレバー装置を提案している。
【0010】
かかるハンドレバー装置によれば、被駆動部材としてのスロットル弁等の開度を、ケーブルを介して調節できるとともに所望の開度に容易に保持させ得、かつ、即座に最小開度(アイドル回転開度)に戻すことができて高い安全性を確保できるとともに、手指を疲れ難くでき、さらには、スロットル弁をアイドル回転開度に戻す前の開度に再設定したい場合にも再調節を不要にできる等、の利点が得られる。
【0011】
しかしながら、前記提案のハンドレバー装置においては、前記メインレバーが回動操作されていない解放位置にあるとき(アイドリング時)には、スロットルケーブルに弛み(遊び)が生じているので、サブレバーを回動操作すると、スロットルケーブルが僅かではあるが動き、それに伴い、被駆動部材であるスロットル弁の開度が変化してアイドル回転数が変動するという問題があった。かかるアイドル回転数の変動は、実際の作業上は殆ど問題とはならないが、ハンドレバー装置の信頼性、商品価値を下げるおそれがあり、改善することが望まれる。
【0012】
また、前記提案のハンドレバー装置では、前記問題に加えて、ケーブルに弛みが生じることから、ケーブルが連結部や折り返し部材から外れやすくなる、ケーブルが複数本必要となる、組み付け性が悪い、といった問題もあった。
そこで、本発明の出願人は、前記問題をも解消すべく、先に、次のような構成のハンドレバー装置を提案した(特願平11−153802号参照)。
【0013】
このハンドレバー装置は、回動操作されるメインレバーと、第一回動軸線を支点として回動操作されるとともに、任意の回動操作位置にて不動状態で保持されるサブレバーと、このサブレバーと一体に回動せしめられる一体回動部上に配在された第二回動軸線を中心として回動せしめられる引張レバーと、を備え、被駆動部材を制御するためのケーブルが前記引張レバーに連結されていて、前記メインレバーにより前記引張レバーを前記第二回動軸線を中心として回動させることによって前記ケーブルを引っ張るようにされてなり、前記メインレバーが回動操作されていない解放位置にあるときには、前記サブレバーの回動操作位置が何処であっても、前記引張レバーと前記ケーブルとの結合点の位置が一定となるようにされ、好ましい態様では、前記結合点の位置は、前記サブレバーの回動支点である前記第一回動軸線上に設定される。
【0014】
かかる構成のハンドレバー装置においては、前記メインレバーが解放位置にあるとき(アイドリング時)においても、被駆動部材(スロットル弁)を制御するケーブルに弛み(遊び)が生じないように予めケーブル長等が設定されており、前記メインレバーをセット位置まで回動操作すると、前記ケーブルが引っ張られ、それに伴い、前記スロットル弁が最小開度(アイドル開度)から開方向に回動せしめられて、前記サブレバーの回動操作位置に応じた開度に調節される。
【0015】
ここで、前記メインレバーが解放位置にあるとき(アイドリング時)における前記引張レバーと前記ケーブルとの結合点の位置が、前記サブレバーの回動支点である第一回動軸線上に設定され、前記サブレバーの回動操作位置が高速側乃至低速側の何処であっても、前記引張レバーと前記ケーブルとの結合点の位置が一定となるようにされるので、アイドリング時に、前記サブレバーを回動操作しても、前記ケーブルは動かず、したがって、前記スロットル弁もアイドル回転開度を保持したままとなるので、アイドル回転数が変動せず安定したものとなり、また、前記ケーブルに弛みが生じさせないことから、前記ケーブルが連結部等から外れ難くなり、その結果、信頼性が増し、商品価値が向上する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した如くのハンドレバー装置は、種々の機器類に共通に使用できる汎用性を持たせることが、装置コストや生産性の面で望ましいが、前記提案のハンドレバー装置においては、例えば、携帯型動力作業機に搭載されている気化器スロットル弁の仕様〔寸法等〕が相違すると、該気化器スロットル弁を最小開度(アイドル開度)から最大開度(WOT)まで開かせるのに要求されるスロットルケーブルの引張量(要求全開引張量)が異なってくる。
【0017】
ところが、前記ハンドレバー装置に汎用性を持たせるためには、前記サブレバーの最大開度(最大回動位置)を、前記要求全開引張量が最も大きな気化器スロットル弁に対応できるように設定しておく必要があるので、前記要求全開引張量が比較的小さな気化器スロットル弁の開度制御に同一のハンドレバー装置を使用すると、次のような問題が生じる。
【0018】
すなわち、前記メインレバーを前記解放位置にしている状態では、前記要求全開引張量が比較的小さい場合でも、前記サブレバーを高速側の最大回動位置まで回動させることができる。ところが、前記提案のハンドレバー装置では、前記メインレバーが前記解放位置にあるときにおいても、前記スロットルケーブルに弛み(遊び)が生じないように予めケーブル長等が設定されているので、前記サブレバーを前記最大回動位置まで回動させた状態で、前記メインレバーを握って前記セット位置まで回動操作すると、前記サブレバー及び前記引張レバーは、前記要求全開引張量が最大の気化器スロットル弁と前記要求全開引張量が比較的小さな気化器スロットル弁との、前記要求全開引張量の差に相当する開度分だけ、前記低速側に戻ってしまう。かかる前記サブレバーが戻る動きは、実際の作業上は、殆ど問題とはならないが、予期せぬ不所望な動きであり、使用者に不安を与え、当該ハンドレバー装置の信頼性、商品価値を下げるおそれがあり、改善することが望まれる。
【0019】
また、前記メインレバーを握って前記セット位置にした状態で、前記サブレバーを低速側から高速側に回動させる場合、前記気化器スロットル弁が全開した後も、前記サブレバーをさらに回動させることができるので、前記気化器スロットル弁やケーブル周りの部品等に過負荷がかかり、損傷するおそれが生じるとともに、前記気化器スロットル弁やケーブル周りの部品等に必要以上の剛性、強度を持たせることが要求され、装置コストの上昇を招くという問題もあった。
【0020】
前記した如くの問題は、各気化器スロットル弁の要求全開引張量に応じて、前記メインレバー、前記サブレバー、前記引張レバー、ケース部材等の構成部品を変更すれば解消できるが、構成部品の変更は、寸法形状の異なる多種類の構成部品を用意しておかなければならないので、金型等を多種類用意しなければならず、結果的に、装置コストが高くなるとともに、生産性の低下等もまねく。
【0021】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、被駆動部材としてのスロットル弁等の開度を、ケーブルを介して制御できるとともに所望の開度に容易に保持させ得、かつ、即座に最小開度(アイドル回転開度)に戻すことができて高い安全性を確保できるとともに、手指を疲れ難くでき、さらには、スロットル弁をアイドル回転開度に戻す前の開度に設定したい場合には再調節を不要にでき、しかも、前記ケーブルの要求最大(全開)引張量が相違する場合でも、構成部品の変更を不要ないし最小限に抑えることができるとともに、前記サブレバーに予期せぬ動きを生じさせないようにでき、もって、汎用性を増大させることができるとともに、装置コストを低く抑えることができ、さらに、生産性、信頼性、商品価値の向上等も図り得るようにされたハンドレバー装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成すべく、本発明に係るハンドレバー装置は、基本的には、回動操作されるメインレバーと、第一回動軸線を支点として回動操作されるとともに、任意の回動操作位置にて不動状態で保持されるサブレバーと、該サブレバーと一体に回動せしめられる一体回動部上に配在された第二回動軸線を中心として回動せしめられる引張レバーと、該引張レバーを押動させる押動レバーとを備え、内燃機関のスロットル弁を制御するためのケーブルが前記引張レバーに連結されていて、前記サブレバーの回動操作により前記第二回動軸線の位置を移動させるとともに、前記メインレバーの回動操作により回動する前記押動レバーの押動ピンで前記引張レバーを前記第二回動軸線を中心として回動させることによって前記ケーブルを引っ張るようにされたハンドレバー装置であって、前記サブレバー、前記引張レバー、及びケース部材とは別体に、前記サブレバーの最大回動位置を制限する位置制限部材が備えられ、該位置制限部材は、前記サブレバーの最大回動位置を変えるために前記ケース部材又は前記サブレバーに対して、その姿勢を変更可能に装着保持され、前記位置制限部材によって前記サブレバーの最大回動位置が制限されることによって、前記引張レバーの前記第二回動軸線の位置の移動が制限されることで前記押動レバーの前記押動ピンと前記引張レバーとの間に押動の遊び間隙が形成されて、前記メインレバーの回動操作による前記ケーブルの最大引張量が制限されることを特徴としている。
【0023】
そして、より具体的な好ましい態様では、前記サブレバーに停止用ピンが突設されるとともに、前記ケース部材の外側面に、前記停止用ピンが移動可能に挿入される円弧状の長穴が形成され、該長穴における前記サブレバーの回動方向終端部に前記位置制限部材が装着保持される。
【0024】
前記位置制限部材は、さらに具体的な好ましい態様では、固定中心点からの突出長が異なる複数のストッパ面を有する十字状又は凸字状断面を有するストッパ片からなっている。
他の好ましい態様では、前記メインレバーが回動操作されていない解放位置にあるときには、前記サブレバーの回動操作位置が何処であっても、前記引張レバーと前記ケーブルとの結合点の位置が一定となるようにされる。
【0025】
より好ましい態様では、前記メインレバーが前記解放位置にあるときにおける前記結合点の位置は、前記第一回動軸線上に設定される。
【0026】
本発明に係るハンドレバー装置において、前記位置制限部材は、被駆動部材とされる、例えば、携帯型動力作業機に搭載される気化器スロットル弁を、最小開度(アイドル開度)から最大開度(WOT)まで開かせるのに要求されるスロットルケーブルの引張量(要求全開引張量)に応じて、前記サブレバーの最大回動位置を制限するものであり、前記要求全開引張量の異なる複数種の気化器スロットル弁に、前記サブレバーの最大回動位置をそれぞれ対応させるべく、予め、制限位置固定型の位置制限部材を複数種用意しておき、当該ハンドレバー装置の組立て時に、それら複数種の位置制限部材のうちの適当するものを、例えば前記ケース部材等に装着保持せしめてもよいし、あるいは、装着保持姿勢を変えることによって、前記サブレバーの最大回動位置を変えることができる、制限位置可変型の(例えば、前記十字形の)位置制限部材を用意しておき、当該ハンドレバー装置の組立て時に、それを、例えば前記ケース部材等に、対応する姿勢(向き)で装着保持せしめるようにしてもよい。
【0027】
前記の如くの構成とされた本発明に係るハンドレバー装置の好ましい態様においては、前記メインレバーが解放位置にあるとき(アイドリング時)においても、被駆動部材(スロットル弁)を制御するケーブルに弛み(遊び)が生じないように予めケーブル長等が設定されており、前記メインレバーをセット位置まで回動操作すると、前記ケーブルが引っ張られ、それに伴い、前記スロットル弁が最小開度(アイドル開度)から開方向に回動せしめられて、前記サブレバーの回動操作位置に応じた開度に調節される。
【0028】
ここで、前記サブレバーは、前記のように位置制限部材がケース部材等に装着保持(位置固定)されているので、その最大回動位置が制限される。つまり、前記気化器スロットル弁の要求全開引張量が小さい場合は、それが大きい場合より、前記サブレバーの最大開度が小さくされ、前記サブレバーの最大回動位置が低速側寄りの位置に制限される。
【0029】
このため、前記メインレバーが解放位置にあるときにおいては、前記要求全開引張量が小さい程、前記引張レバーに対する前記メインレバーの回動作用点(後述する実施形態では押動ピン44)と前記引張レバーとの間に、より大きな遊び間隙が形成される。前記遊び間隙が形成されることにより、前記メインレバーを握って前記セット位置まで回動させる際、その握り始めには、前記引張レバーを回動させることができず、したがって、前記ケーブルは引っ張られず、ある程度握ったときから、前記引張レバーが回動し始め、前記ケーブルが引っ張られることになる。
【0030】
すなわち、前記要求全開引張量が小さい程、前記遊び間隙が大きくされ、そのため、前記メインレバーにおける前記解放位置から前記セット位置までの回動操作開度のうちの、前記引張レバーを回動させることができる(前記ケーブルを引っ張ることができる)有効開度は、前記要求全開引張量が小さい程、小さくされ、その結果、前記要求全開引張量が小さい程、その最大引張量が小さくされる。
【0031】
これにより、前記要求全開引張量が比較的小さい場合であっても、前記サブレバーを高速側の最大回動位置まで回動させた状態で、前記メインレバーを握って前記セット位置まで回動させても、前記サブレバーは動かず、したがって、前述したごとくの、サブレバーの予期せぬ不所望な動きは発生しない。
【0032】
また、前記メインレバーを握って前記セット位置にした状態で、前記サブレバーを低速側から高速側に回動させる場合、前記位置制限部材により、前記サブレバーの最大回動位置が、前記要求全開(最大)引張量に応じて制限されるので、前記気化器スロットル弁が全開した後においては、それ以上前記ケーブルが引っ張られることはなくなる。そのため、前記気化器スロットル弁やケーブル周りの部品等に無理な力は加わらず、前記気化器スロットル弁やケーブル周りの部品等に必要以上の剛性、強度を持たせることは不要となる。
【0033】
また、本発明のハンドレバー装置では、前記メインレバーが解放位置にあるとき(アイドリング時)における前記引張レバーと前記ケーブルとの結合点の位置が、前記サブレバーの回動支点である第一回動軸線上に設定され、前記サブレバーの回動操作位置が高速側乃至低速側の何処であっても、前記引張レバーと前記ケーブルとの結合点の位置が一定となるようにされるので、アイドリング時に、前記サブレバーを回動操作しても、前記ケーブルは動かず、したがって、スロットル弁もアイドル回転開度を保持したままとなるので、アイドル回転数が変動せず安定したものとなり、また、前記ケーブルに弛みが生じさせないことから、ケーブルが連結部等から外れ難くなり、その結果、信頼性が増し、商品価値が向上する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明に係るハンドレバー装置の第一実施形態が採用された刈払機の一例を示している。図示例の刈払機1は、所定間隔をあけてグリップ部11,12が並設された筒状のバーハンドル(操作桿)7の先端側に刈刃13や安全カバー14等からなる作業部3が設けられ、後端側には、前記刈刃13を前記バーハンドル7に内挿されたドライブシャフト8(図2〜図4参照)を介して駆動する動力源としての、リコイルスターター6や燃料タンク4が付設された内燃機関(小型空冷2サイクルガソリンエンジン)2が配備されており、この内燃機関2にスロットル弁CVを有する気化器や点火プラグ5が備えられている。
【0035】
本実施形態では、前記スロットル弁CVは、気化器において一般的な方式として常時最小(アイドル回転)開度方向に付勢されていて、それに接続されている後述のスロットル(インナー)ケーブル16(図2〜図4))は、前述した従来のもののような弛み(遊び)は生じておらず、非操作状態から引っ張られたときには、直ちに前記最小開度から開き始めるようにされている。
そして、前記グリップ部11,12のうちの、通常は右手で握る後側のグリップ部11近傍に、前記スロットル弁CVの開度を調整すべく、本実施形態のハンドレバー装置10が取り付けられている。
【0036】
前記ハンドレバー装置10は、前記バーハンドル7の前記後グリップ部11近傍に外嵌固定されたケース部材20を有し、該ケース部材20に、前記スロットル弁CVに連結されたボーデンケーブル15のアウターチューブ17に挿通された前記スロットルケーブル16を引っ張るための、後述するメインレバー30、サブレバー50、引張レバー40、ロックレバー80等が回動可能に配設されている(図2〜図4参照)。
前記ケース部材20は合成樹脂製であり、後方から見て左側に位置する左側カバーケース21と、後方から見て右側に位置する右側カバーケース22と、からなる二分割構造となっている。
【0037】
前記左側カバーケース21及び前記右側カバーケース22は、それぞれ深さの異なる概略角皿状の外観を有しており、それらは、前記バーハンドル7を挟むように、それぞれ上下二箇所に挿入螺合せしめられたビス23、24、及び、それらの前部側に内装された緊締バンド66を締め付けるためのビス25により、外嵌固定されており、前記メインレバー30、前記サブレバー50、及び前記引張レバー40は、前記両ケース21、22のうちの前記右側カバーケース22側に偏って配設され、前記左側カバーケース21側には、前記ロックレバー80が配設されている。
【0038】
前記ケース部材20に回動自在に保持された前記メインレバー30は、合成樹脂製とされ、図3〜図4を参照すればよくわかるように、前記後グリップ部11の下面に近接するように手指で回動操作されるヘの字状の操作部32と、前記右側カバーケース22に突設された第一ピン状支軸33Aに緩く外嵌されたボス部31と、を有し、このボス部31の一端側(前記右側カバーケース22側)の斜め上部には歯車部36が形成されている。前記ボス部31の他端側(前記左側カバーケース21側)には、前記左側カバーケース21側に軸支される第二ピン状支軸33Bが突設されている。また、前記メインレバー30には、それを常時前記後グリップ部11から遠ざける方向(解放位置F方向)に付勢するねじりコイルばね35が外装されている。該ねじりコイルばね35の一端部35aは、前記ケース部材20内に係止され、他端部35bは、前記ボス部31の切欠部32aに係止されている。
【0039】
前記メインレバー30に形成された前記歯車部36には、前記右側カバーケース22に突設された第三ピン状支軸39Aに緩く外嵌された概略C字状の押動レバー37の下端ボス部37Aに設けられた歯車部38が噛合せしめられており、前記メインレバー30(の操作部32)を図6において仮想線で示される如くの解放位置Fから実線で示される如くの前記後グリップ部11に近接するセット位置Sまで回動操作(回動角度α)すると、前記押動レバー37は、前記第三ピン状支軸39Aを中心として時計回りに回転する。また、前記押動レバー37の先端部には、前記ロックレバー80の係止部84に接当することにより係止されるL字状のロック用係止部47が設けられている。
【0040】
また、前記押動レバー37の中間部には、前記メインレバー30を前記解放位置Fから前記セット位置Sまで回動操作したとき、後述する引張レバー40を回動させるための、回動作用点となる押動ピン44が突設されている。
前記右側カバーケース22における後方から見て右側面は、図3、図5に示される如くに、おむすび状の張出部22A及び厚肉突出部22aが設けられており、前記張出部22Aの前記厚肉突出部22aの外側に、前記サブレバー50が配設されている。該サブレバー50の基端側ボス部51には、非円形断面(両面平行面取り形)の嵌合穴51Aが形成されており、この嵌合穴51Aに、前記右側カバーケース22に形成された軸受穴26に軸支された一体回動部60の軸部61に形成された嵌合凸部62が嵌合せしめられて、ビス53により一体回動可能に連結されており、前記サブレバー50は、第一回動軸線Oa(前記ビス53の中心軸線)を支点にして前後に回動操作されるようになっている。
【0041】
また、前記サブレバー50と前記右側カバーケース22との間には、前記サブレバー50を任意の回動操作位置にて不動状態で保持するためのウエーブワッシャ55が介装されている。該ウエーブワッシャ55は、前記ビス53の締め付け力により、前記サブレバー50と前記右側カバーケース22に圧接せしめられ、それらの間の摩擦抵抗により、前記サブレバー50を任意の回動操作位置で保持するようになっている。
【0042】
そして、本実施形態では、前記サブレバー50に停止用ピン57が突設されるとともに、前記右側カバーケース22の前記厚肉突出部22aに、前記停止用ピン57が移動可能に挿入される、前記第一回動軸線Oaを中心とする円弧状の長穴27が形成されるとともに、該長穴27における前記サブレバー50の回動方向で見た終端(前端)部27bに装着穴29が連設され、さらに、該装着穴29に位置決め穴28が穿設されており、前記装着穴29及び前記位置決め穴28に、前記気化器スロットル弁CVの要求全開引張量に応じて、前記スロットルケーブル16の最大引張量を制限すべく、前記サブレバー50の最大回動位置を制限する位置制限部材としてのストッパ片90及びそれに突設された位置決めピン95が、例えば、軽い圧入により装着保持されている。
【0043】
前記装着穴29は、前記長穴27の前記終端部27bを含めた、十字形に並ぶ四つの溝29a、29b、29c、29dからなっており、ここに装着保持される前記ストッパ片90は、その装着保持姿勢を変える(90°ずつ回して向きを変更する)ことによって、前記サブレバー50の最大回動位置を四変させられるように、固定中心点J(前記位置決めピン95の中心線)からの突出長が異なる四つのストッパ面91、92、93、94を有する凸字状断面の、前記右側カバーケース22及び前記サブレバー50とは別体の部品からなっている。
【0044】
ここで、図2〜図7に示される実施形態では、前記ストッパ片90は、図8に示される如くに、前記ストッパ面91〜94のうちの、前記固定中心点Jからの突出長が最も短いストッパ面91を、前記長穴27における前記終端部27bに対接させた状態で装着保持(第一装着保持態様)されており、前記サブレバー50は、最大で、前記停止用ピン57が前記長穴27の始端(後端)部27aに接当する最小回動位置L(A)から前記最短のストッパ面91に接当して停止せしめられる最大回動位置H(A)までの開度角度θa分回動せしめられる。
【0045】
また、図9に示される如くに、前記ストッパ面91〜94のうちの、前記固定中心点Jからの突出長が2番目に短いストッパ面92を、前記長穴27における前記終端部27bに対接させた状態で前記装着穴29に装着保持(第二装着保持態様)した場合は、前記サブレバー50は、最大で、前記停止用ピン57が前記長穴27の前記始端部27aに接当する最小回動位置L(A)から、前記2番目に短いストッパ面92に接当して停止せしめられる最大回動位置H(B)までの開度θb(<θa)分回動せしめられる。
【0046】
さらに、図10に示される如くに、前記ストッパ面91〜94のうちの、前記固定中心点Jからの突出長が2番目に長いストッパ面93を、前記長穴27における前記終端部27bに対接させた状態で前記装着穴29に装着保持(第三装着保持態様)した場合は、前記サブレバー50は、最大で、前記停止用ピン57が前記長穴27の前記始端部27aに接当する最小回動位置L(A)から、前記2番目に長いストッパ面93に接当して停止せしめられる最大回動位置H(C)までの開度θc(<θb)分回動せしめられる。
【0047】
最後に、図11に示される如くに、前記ストッパ面91〜94のうちの、前記固定中心点Jからの突出長が最も長いストッパ面94を、前記長穴27における前記終端部27bに対接させた状態で前記装着穴29に装着保持(第四装着保持態様)した場合は、前記サブレバー50は、最大で、前記停止用ピン57が前記長穴27の前記始端部27aに接当する最小回動位置L(A)から前記最長のストッパ面94に接当して停止せしめられる最大回動位置H(D)までの開度θd(<θc)分回動せしめられる。
【0048】
一方、前記一体回動部60には、L字状断面(図3参照)を有する前記引張レバー40が、ビス45及びスリーブ46を介して回動自在に保持されている。前記ビス45及び前記スリーブ46は、前記引張レバー40の縦辺部42の略中央部に挿入されており、前記引張レバー40は、前記ビス45及び前記スリーブ46の中心線である第二回動軸線Obを支点にして回動せしめられ、該第二回動軸線Obは、前記サブレバー50の回動操作位置によりその位置が移動するようになっている(図4、図6参照)。
【0049】
前記引張レバー40の底辺部41には、前記スロットルケーブル16の先端に取り付けられた端金具16aが装着係止されている。前記スロットルケーブル16が挿通せしめられている前記ボーデンケーブル15の前記アウターチューブ17の先端は、前記後グリップ部11に設けられた係止部18(図2、図4)で係止され、前記スロットルケーブル16は、前記係止部18から真っ直ぐに伸ばされて前記引張レバー40の前記底辺部41に連結されている。ここでは、前記メインレバー30が解放位置Fにあるアイドリング時においては、前記引張レバー40と前記ケーブル16との結合点Kの位置が、前記第一回動軸線Oa上となるように、前記ケーブル16長等が設定されている。
【0050】
前記左側カバーケース21側に配置されている前記ロックレバー80は、前記後グリップ部11の上面に近接するように、前記後グリップ部11を握る掌で時計回りの方向に回動操作される、後方斜め上に伸びる直線状の操作部81と、前記左側カバーケース21に突設された第四のピン状支軸83Bに緩く外嵌されたボス部82と、前記押動レバー37の先端部に設けられたロック用係止部47により係止される係止部84と、を有している。該係止部84は、その一端85aが前記ケース部材20に係止されたねじりコイルばね85により反時計回りの方向に付勢されている。
【0051】
したがって、前記メインレバー30及びロックレバー80が共に、図4に示される如くの解放位置Fにあるとき、前記係止部84が、前記メインレバー30と連動して回動せしめられる前記押動レバー37の前記ロック用係止部47に当接して、それらの不測の回動を阻止するようになっている。
また、前記左側カバーケース21と右側カバーケース22の上面部間には、前記内燃機関2の前記点火プラグ5の放電を遮断して前記機関2を停止させるための、スライド式の停止スイッチ67が設けられている。
【0052】
このような構成とされた本実施形態のハンドレバー装置10においては、前記メインレバー30が図4、図7に示される如くに解放位置Fにあるとき(アイドリング時)においても、前記スロットル弁CVを制御する前記スロットルケーブル16に弛み(遊び)が生じないように予めケーブル長等が設定され、前記引張レバー40と前記ケーブル16との前記結合点Kの位置が、前記サブレバー50の回動支点である、前記第一回動軸線Oa上に設定されているので、前記サブレバー50の回動操作位置が低速L側(図4)乃至高速H側(図7)の何処にあっても、前記結合点Kの位置が一定(不動)であり、前記メインレバー30が解放位置Fにあるアイドリング時に、前記サブレバー50を回動操作しても、前記ケーブル16は動かず、したがって、前記スロットル弁CVもアイドル回転開度を保持したままとなるので、アイドル回転数が変動せず安定したものとなり、また、前記ケーブル16に弛みを生じさせないことから、前記ケーブル16が連結部等から外れ難くなり、その結果、信頼性が増し、商品価値も向上する。
【0053】
一方、図6に示される如くに、前記サブレバー50が高速位置Hにあるとき、前記ロックレバー80及び前記メインレバー30を前記後グリップ部11に近接するセット位置Sまで回動操作すると、前記押動レバー37の前記押動ピン44により前記引張レバー40の上半側が時計回りに押動され、これによって、下半側の前記引張レバー40と前記ケーブル16との前記結合点Kの位置が、前記第一回動軸線Oa上から前方(図6で見て左方)に移動し、前記ケーブル16が引っ張られて、前記スロットル弁CVが最小開度(アイドル回転開度)から開方向に回動せしめられて、前記サブレバー50の回動操作位置に応じた開度に調節される。
【0054】
さらに、前記スロットル弁CVの開度を調節した状態で、例えば不測の事態が生じる等して直ちに前記機関2の回転数を大幅に低下させたいときには、前記メインレバー30を解放する。それにより、前記スロットルケーブル16は常時前記スロットル弁CVの閉方向に付勢されているので、前記引張レバー40が前記とは逆方向(反時計回り)に回動せしめられ、前記引張レバー40と前記ケーブル16との結合点Kが前記第一回動軸線Oa上の位置まで戻され、前記ケーブル16が前記非操作状態となり、前記スロットル弁CVが前記アイドル回転開度に戻り、前記機関2は自動的にアイドリング状態となる。
【0055】
ここで、機関回転駆動力を、それ自体周知の構成の図示しない遠心クラッチを介して刈刃等からなる作業部3に伝達するようにした作業機1であれば、前記遠心クラッチが遮断状態となって前記作業部3への動力伝達が断たれるので、刈刃等の作動が直ちに停止せしめられる。
【0056】
このように、一旦前記メインレバー30を解放した後、再びそのメインレバー30を前記後グリップ部11に近接するセット位置Sまで回動操作すると、前記サブレバー50は先の操作位置に保持されたままなので、前記スロットル弁CVが、前記メインレバー30が解放される前の開度に再び戻され、前記サブレバー50の再調節は不要となる。
【0057】
したがって、本実施形態のハンドレバー装置10においては、被駆動部材としてのスロットル弁CVの開度をケーブル16を介して調節できるとともに所望の開度に容易に保持させ得、かつ、即座に最小開度(アイドル回転開度)に戻すことができて高い安全性を確保できるとともに、手指を疲れ難くでき、さらには、スロットル弁CVをアイドル回転開度に戻す前の開度に設定したい場合には再調節を不要にできる。
【0058】
そして、さらに、本実施形態のハンドレバー装置10においては、前記のように位置制限部材とされるストッパ片90が、右側カバーケース22に形成された装着溝29に装着保持されるので、前記サブレバー50の最大回動位置は、前記ストッパ片90の装着保持姿勢(第一〜第四装着保持態様)に応じて、図8〜図11において、H(A)、H(B)、H(C)、H(D)で示される如くの位置に制限される。つまり、前記気化器スロットル弁CVの要求全開引張量が小さい場合は、それが大きい場合より、前記サブレバー50の最大開度が小さくされ(θa>θb>θc>θd)、前記サブレバー50の最大回動位置が低速側寄りの位置に制限される。
【0059】
このため、前記メインレバー30が解放位置Fにあるときにおいては、前記要求全開引張量が小さい程、前記引張レバー40に対する前記メインレバー30の回動作用点とされる押動ピン44と前記引張レバー40との間に、より大きな遊び間隙G(図7参照)が形成される。前記遊び間隙Gが形成されることにより、前記メインレバー30を握って前記セット位置Sまで回動させる際、その握り始めには、前記引張レバー40を回動させることができず、したがって、前記スロットルケーブル16は引っ張られず、ある程度握って前記間隙Gがゼロになったときから、前記引張レバー40が回動し始め、前記ケーブル16が引っ張られることになる。
【0060】
すなわち、前記要求全開引張量が小さい程、前記遊び間隙Gが大きくされ、そのため、前記メインレバー30における前記解放位置Fから前記セット位置Sまでの回動操作開度のうちの、前記引張レバー40を回動させることができる(前記ケーブル16を引っ張ることができる)有効開度は、前記要求全開引張量が小さい程、小さくされ、その結果、前記要求全開引張量が小さい程、その最大引張量が小さくされる。
【0061】
これにより、前記要求全開引張量が比較的小さい場合であっても、前記サブレバー50を高速H側の最大回動位置まで回動させた状態(図7)で、前記メインレバー30を握って前記セット位置Sまで回動させても、前記サブレバー50は動かず、したがって、前述した如くの、サブレバーの予期せぬ不所望な動きは発生しない。
【0062】
また、前記メインレバー30を握って前記セット位置Sにした状態で、前記サブレバー50を低速L側から高速H側に回動させる場合、前記ストッパ片90により、前記サブレバー50の最大回動位置が、前記した如くにして、前記要求全開(最大)引張量に応じて制限されるので、前記気化器スロットル弁CVが全開した後においては、それ以上前記スロットルケーブル16が引っ張られることはなくなる。そのため、前記気化器スロットル弁CVやケーブル周りの部品等に無理な力は加わらず、前記気化器スロットル弁CVやケーブル周りの部品等に必要以上の剛性、強度を持たせることは不要となる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において、種々の変更ができるものである。
例えば、図示実施形態においては、ハンドレバー装置を内燃機関2のスロットル弁CVの開度を調整するために使用しているが、本発明のハンドレバー装置はスロットル弁CVの開度調整以外の用途にも利用できることはいうまでもない。
さらに、ハンドレバー装置は、前記バーハンドル7だけでなくU形ハンドル等にもそのまま取り付けて使用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明のハンドレバー装置によれば、被駆動部材としてのスロットル弁等の開度をケーブルを介して制御できるとともに所望の開度に容易に保持させ得、かつ、即座に最小開度(アイドル回転開度)に戻すことができて高い安全性を確保できるとともに、手指を疲れ難くでき、さらには、スロットル弁をアイドル回転開度に戻す前の開度に設定したい場合には再調節を不要にでき、しかも、前記ケーブルの要求最大(全開)引張量が相違する場合でも、構成部品の変更を不要ないし最小限に抑えることができるとともに、前記サブレバーに予期せぬ動きを生じさせないようにでき、もって、汎用性を増大させることができるとともに、装置コストを低く抑えることができ、さらに、生産性、信頼性、商品価値の向上等も図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハンドレバー装置の一実施形態が採用された刈払機の一例を示す斜視図。
【図2】図1に示されるハンドレバー装置の水平断面図。
【図3】図2のIII−III矢視断面図。
【図4】図1に示されるハンドレバー装置の動作説明に供される、サブレバーが低速位置で、メインレバーが解放位置にあるときの、左側カバーケースを取り去りた状態を示す部分切欠左側面図。
【図5】図1に示されるハンドレバー装置の右側に配在されたサブレバー等を分解して示す斜視図。
【図6】図1に示されるハンドレバー装置の動作説明に供される、サブレバーが高速位置で、メインレバーがセット位置にあるときの、左側カバーケースを取り去った状態を示す部分切欠左側面図。
【図7】図1に示されるハンドレバー装置の動作説明に供される、サブレバーが高速位置で、メインレバーが解放位置にあるときの、左側カバーケースを取り去った状態を示す左側面図。
【図8】図1に示されるハンドレバー装置の、位置制限部材が第一装着保持態様で装着保持されているときのサブレバーの最大回動位置を示す右側面図。
【図9】図1に示されるハンドレバー装置の、位置制限部材が第二装着保持態様で装着保持されているときのサブレバーの最大回動位置を示す右側面図。
【図10】図1に示されるハンドレバー装置の、位置制限部材が第三装着保持態様で装着保持されているときのサブレバーの最大回動位置を示す右側面図。
【図11】図1に示されるハンドレバー装置の、位置制限部材が第四装着保持態様で装着保持されているときのサブレバーの最大回動位置を示す右側面図。
【符号の説明】
2 内燃機関
16 ケーブル(スロットルケーブル)
20 ケース部材
27 長穴
27b 終端部
30 メインレバー
40 引張レバー
50 サブレバー
57 停止用ピン
60 一体回動部
90 ストッパ片(位置制限部材)
91〜94 ストッパ面
CV 被駆動部材(スロットル弁)
J 固定中心点
Oa 第一回動軸線
Ob 第二回動軸線
K 結合点
F 解放位置
Claims (5)
- 回動操作されるメインレバー(30)と、第一回動軸線(Oa)を支点として回動操作されるとともに、任意の回動操作位置にて不動状態で保持されるサブレバー(50)と、該サブレバー(50)と一体に回動せしめられる一体回動部(60)上に配在された第二回動軸線(Ob)を中心として回動せしめられる引張レバー(40)と、該引張レバー(40)を押動させる押動レバー(37)とを備え、内燃機関のスロットル弁(CV)を制御するためのケーブル(16)が前記引張レバー(40)に連結されていて、前記サブレバー(50)の回動操作により前記第二回動軸線(Ob)の位置を移動させるとともに、前記メインレバー(30)の回動操作により回動する前記押動レバー(37)の押動ピン(44)で前記引張レバー(40)を前記第二回動軸線(Ob)を中心として回動させることによって前記ケーブル(16)を引っ張るようにされたハンドレバー装置(10)であって、
前記サブレバー(50)、前記引張レバー(40)、及びケース部材(20)とは別体に、前記サブレバー(50)の最大回動位置を制限する位置制限部材(90)が備えられ、該位置制限部材(90)は、前記サブレバー(50)の最大回動位置を変えるために前記ケース部材(20)又は前記サブレバー(50)に対して、その姿勢を変更可能に装着保持され、
前記位置制限部材(90)によって前記サブレバー(50)の最大回動位置が制限されることによって、前記引張レバー(40)の前記第二回動軸線(Ob)の位置の移動が制限されることで前記押動レバー(37)の前記押動ピン(44)と前記引張レバー(40)との間に押動の遊び間隙が形成されて、前記メインレバー(30)の回動操作による前記ケーブル(16)の最大引張量が制限されることを特徴とするハンドレバー装置。 - 前記サブレバー(50)に停止用ピン(57)が突設されるとともに、前記ケース部材(20)の外側面に、前記停止用ピン(57)が移動可能に挿入される円弧状の長穴(27)が形成され、該長穴(27)における前記サブレバー(50)の回動方向で見た終端部(27b)に前記位置制限部材(90)が装着保持されていることを特徴とする請求項1に記載のハンドレバー装置。
- 前記位置制限部材は、固定中心点(J)からの突出長が異なる複数のストッパ面(91、92、93、94)を有する十字状又は凸字状断面を有するストッパ片(90)からなっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハンドレバー装置。
- 前記メインレバー(30)が回動操作されていない解放位置(F)にあるときには、前記サブレバー(50)の回動操作位置が何処であっても、前記引張レバー(40)と前記ケーブル(16)との結合点(K)の位置が一定となるようにされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のハンドレバー装置。
- 前記メインレバー(30)が前記解放位置(F)にあるときにおける前記結合点(K)の位置が、前記第一回動軸線(Oa)上に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のハンドレバー装置。
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