JP4093114B2 - 情報信号の処理装置および処理方法、コードブックの生成装置および生成方法、並びに各方法を実行するためのプログラム - Google Patents
情報信号の処理装置および処理方法、コードブックの生成装置および生成方法、並びに各方法を実行するためのプログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、標準あるいは低解像度に相当する標準テレビジョン信号(SD信号)を高解像度の信号(HD信号)に変換する際に適用して好適な情報信号の処理装置および処理方法、コードブックの生成装置および生成方法、並びに各方法を実行するためのプログラムに関する。
【0002】
詳しくは、この発明は、複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に、第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、このブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量を用いて、第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成することによって、第1の情報信号を高解像度の第2の情報信号に良好に変換できるようにした情報信号処理装置等に係るものである。
【0003】
【従来の技術】
例えば、画像信号について、その画像信号を、複数のクラスのうちのいずれかにクラス分けするクラス分類を行い、そのクラスに対応する処理を行う画像信号処理方法がある(特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
このような画像信号処理方法によれば、例えば、画像信号のアクティビティに基づいてクラス分類を行うこととした場合、変化の激しい画像信号などのアクティビティの高い画像信号と、平坦な画像信号などのアクティビティの低い画像信号とを別のクラスにクラス分類することができ、その結果、アクティビティの高い画像信号およびアクティビティの低い画像信号に対し、それぞれに適した処理を施すことが可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−95591号公報
【特許文献2】
特開2000−59740号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなクラス分類を行う画像信号処理によれば、各クラスに分類される画像信号毎に、そのクラスの画像信号に適した画像信号処理を施すことができる。したがって、理論的には、クラス数が多いほど、各クラスに分類される画像信号に対して、より適した処理を施すことができる。しかし、クラス数が膨大になると、クラスに応じて行われる処理のパターンも膨大になり、装置が大規模化するいうことになる。
【0007】
例えば、上述のように、アクティビティに基づいてクラス分類を行う場合には、そのアクティビティが取り得る値の数と同一のクラスを用意することになり、各アクティビティの画像信号に対して、そのアクティビティに適した処理を施すことができる。しかし、アクティビティとして、例えば、水平方向に並ぶ複数の画素の隣接するものどうしのN個の差分値を採用した場合、その差分値がKビットであれば、全クラス数は、(2K)Nクラスという膨大な数になる。
【0008】
このため、クラス分類は、例えば、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)等の、何らかの圧縮処理を利用して行われる。ADRCを利用したクラス分類では、クラス分類に用いられるデータ(以下、適宜、「クラスタップ」という)としての、例えば、上述したような、N個の差分値が、ADRC処理され、その結果得られるADRCコードに従ってクラス決定が行われる。
【0009】
なお、KビットADRCにおいては、例えば、クラスタップを構成するデータの値の最大値MAXと最小値MINが検出され、DR=MAX−MINを、集合の局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、クラスタップを構成するデータの値の中から、最小値MINが減算され、その減算値がDR/2Kで除算(量子化)される。そして、以上のようにして得られる、クラスタップを構成するデータについてのKビットの値を、所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。
【0010】
したがって、クラスタップが、例えば1ビットADRC処理された場合には、そのクラスタップを構成する各データは、最小値MINが減算された後に、(MAX−MIN)/2で除算され、これにより、各データが1ビットとされる。そして、その1ビットのデータを所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。
【0011】
ここで、クラス分類は、ADRC処理の他、例えば、ベクトル量子化等によって行うことも可能である。上述のように、圧縮処理を利用してクラス分類を行う場合には、クラス数を少なくすることができる。しかしながら、その反面、圧縮処理を行わずにクラス分類を行う場合に比較して、細かなクラス分けを行うことができなくなり、画像信号に適切な処理を施すことができなくなることがある。
【0012】
例えば、第1の画像信号のクラス分類をベクトル量子化を利用して行い、各クラス毎に、第2の画像信号を生成する画像信号処理を考える。
【0013】
この場合、第1の画像信号が、複数の画素データのブロックに分割され、各ブロックについて、そのブロックを構成する複数の画素データをコンポーネントとするベクトル(以下、適宜、「ブロックベクトル」という)が構成される。さらに、そのブロックベクトルが、予め求められたコードブックを用いてベクトル量子化され、そのベクトル量子化結果としてのコード(シンボル)が、そのブロックベクトルのクラスを表すクラスコードとして出力される。
【0014】
そして、クラスコード毎に、第2の画像信号の画素データが生成される。すなわち、クラスコードが、コードブックを用いてベクトル逆量子化され、そのクラスコードに対応するブロックベクトルが求められる。そして、そのブロックベクトルのコンポーネントを画素データとして含むブロックが求められ、そのブロックを対応する位置に配置することで、第2の画像信号が生成される。
【0015】
しかしながら、いま、ベクトル逆量子化によって得られる第2の画像信号を高画質の画像信号というと共に、ベクトル量子化の対象となる第1の画像信号を低画質の画像信号というものとすると、上述の処理では、低画質の画像信号のブロックベクトルのうちの、同一のクラスコードにベクトル量子化されるものは、全て、同一のコードベクトル、すなわち、同一の高画質の画像信号のブロックベクトルにベクトル逆量子化される。つまり、ベクトル逆量子化で求められるブロックベクトルは、いわゆる量子化誤差を有する。したがって、上述の処理で生成される画像信号は、高画質であるといっても、ベクトル逆量子化用のコードブック作成に用いられた高画質の画像信号の画質からすれば、量子化誤差分だけ画質が劣化したものとなる。
【0016】
この発明の目的は、第1の情報信号を第2の情報信号に良好に変換することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る情報信号処理装置は、複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理装置であって、第1の情報信号を複数個の情報データからなるブロックに分割し、ブロック毎に、このブロックに含まれる情報データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出手段と、このクラスタップ抽出手段で抽出されたクラスタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類手段と、クラスタップ抽出手段で抽出されたクラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めてこのクラスタップに係る特徴量を取得する特徴量取得手段と、クラス分類手段で得られたクラスコードおよび特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている代表ベクトルをデータ生成用コードブックから求め、クラスタップに対応した、第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成するデータ生成手段とを備え、クラス分類手段は、クラスタップ抽出手段で抽出されたクラスタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得るものである。
【0018】
また、この発明に係る情報信号処理方法は、複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理方法であって、第1の情報信号を複数個の情報データからなるブロックに分割し、ブロック毎に、このブロックに含まれる情報データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出工程と、このクラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類工程と、クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該クラスタップに係る特徴量を取得する特徴量取得工程と、クラス分類工程で得られたクラスコードおよび特徴量取得工程で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている代表ベクトルをデータ生成用コードブックから求め、クラスタップに対応した、第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成するデータ生成工程とを有し、クラス分類工程には、クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得る処理が含まれるものである。
【0019】
また、この発明に係るプログラムは、上述の情報信号処理方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0020】
この発明においては、複数個の情報データからなる第1の情報信号を、複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する。ここで、情報信号は、例えば複数個の画素データ(サンプルデータ)からなる画像信号、あるいは複数個のサンプルデータからなる音声信号等である。
【0021】
第1の情報信号が複数個の情報データからなるブロックに分割され、ブロック毎に、このブロックに含まれる情報データがクラスタップとして抽出される。そして、このクラスタップが、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類され、該ブロックの特徴を表すクラスコードが得られる。例えば、クラスタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルが、データ生成用コードブックを用いて、ベクトル量子化され、このクラスタップに対応したクラスコードが得られる。
【0022】
また、クラスタップに基づいて、このクラスタップに係る特徴量が取得される。この特徴量は、クラスタップ内の情報データのダイナミックレンジ、分散値、標準偏差、波形パターン、あるいはタップベクトルとクラスコードに対応したコードベクトルとの差分データ等とされる。
【0023】
そして、上述したようにクラスタップに基づいて得られたクラスコードおよび特徴量を用いて、当該クラスタップに対応した、第2の情報信号を構成する複数個の情報データが生成される。例えば、このクラスコードが、データ生成用コードブックを用いて逆量子化され、第2の情報信号を構成する複数個の情報データをコンポーネントとするコードベクトルが得られる。このコードブックは、予め学習によって求められる。
【0024】
このように、この発明は、複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に、第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、このブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている代表ベクトルをデータ生成用コードブックから求め、第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成するものであり、クラスコードのみに基づく場合に比べて適切な変換処理を行うことができ、第1の情報信号を第2の情報信号に良好に変換できる。
【0025】
また、この発明に係るコードブック生成装置は、複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用されるコードブックであって、第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、このブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよび特徴量の組み合わせに、第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成装置において、第1の情報信号に対応した生徒信号を分割して得られた、複数個の情報データからなる各第1のブロックに含まれる情報データを第1のタップとして抽出する第1のタップ抽出手段と、第2の情報信号に対応した教師信号を、第1のブロックに対応して分割して得られた、複数個の情報データからなる各第2のブロックに含まれる情報データを第2のタップとして抽出する第2のタップ抽出手段と、第1のタップ抽出手段で抽出された第1のタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類手段と、第1のタップ抽出手段で抽出された第1のタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該第1のタップに係る特徴量を取得する特徴量取得手段と、第2の情報信号についての、それぞれ第2のタップ抽出手段で抽出される第2のタップに対応して複数個の情報データをコンポーネントとする複数個の代表ベクトルを記憶する記憶手段と、クラス分類手段で得られたクラスコード、特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量、第2のタップ抽出手段で抽出された第2のタップおよび記憶手段に記憶されている複数個の代表ベクトルに基づいて、クラスコードおよび特徴量の組み合わせのそれぞれに、複数個の代表ベクトルから選択された一個の代表ベクトルを割り当ててデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成手段とを備え、クラス分類手段は、第1のクラスタップ抽出手段で抽出された第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該第1のタップに対応したクラスコードを得るものである。
【0026】
また、この発明に係るコードブック生成方法は、複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用されるコードブックであって、第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、このブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよび特徴量の組み合わせに、第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成方法において、第1の情報信号に対応した生徒信号を分割して得られる複数個の情報データからなる各第1のブロックに含まれる情報データを第1のタップとして抽出する第1のタップ抽出工程と、第2の情報信号に対応した教師信号を、第1のブロックに対応して分割して得られる複数個の情報データからなる各第2のブロックに含まれる情報データを第2のタップとして抽出する第2のタップ抽出工程と、第1のタップ抽出工程で抽出された第1のタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類工程と、第1のタップ抽出工程で抽出された第1のタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該第1のタップに係る特徴量を取得する特徴量取得工程と、クラス分類工程で得られたクラスコード、特徴量取得工程で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量、第2のタップ抽出工程で抽出された第2のタップ、および第2の情報信号についての、それぞれ第2のタップ抽出工程で抽出される第2のタップに対応して複数個の情報データをコンポーネントとする複数個の代表ベクトルを用いて、クラスコードおよび特徴量の組み合わせのそれぞれに、複数個の代表ベクトルから選択された一個の代表ベクトルを割り当ててデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成工程とを有し、クラス分類工程には、第1のクラスタップ抽出工程で抽出された第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該第1のタップに対応したクラスコードを得る処理が含まれるものである。
【0027】
また、この発明に係るプログラムは、上述したコードブック生成方法をコンピュータに実行させるためのものである。
【0028】
この発明においては、第1の情報信号を第2の情報信号に変換する際に使用されるデータ生成用コードブックを生成するものである。ここで、第1の情報信号から第2の情報信号への変換は、第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、このブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量を用いて、第2の情報信号を構成する複数個の情報データをコンポーネントとする代表ベクトルを求めることで行われる。
【0029】
第1の情報信号に対応した生徒信号を分割して得られる複数個の情報データからなる各第1のブロックに含まれる情報データが第1のタップとして抽出される。また、第2の情報信号に対応した教師信号を、第1のブロックに対応して分割することにより得られる複数個の情報データからなる各第2のブロックに含まれる情報データが第2のタップとして抽出される。
【0030】
そして、この第1のタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードが得られる。例えば、第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルが、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化され、この第1のタップに対応したクラスコードが得られる。
【0031】
また、第1のタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該第1のタップに係る特徴量が取得される。この特徴量は、第1のタップ内の情報データのダイナミックレンジの他、分散値、標準偏差、波形パターン、あるいはタップベクトルとクラスコードに対応したコードベクトルとの差分データ等とされる。
【0032】
そして、上述したように第1のタップに基づいて得られたクラスコードおよび特徴量、第2のタップ、および第2の情報信号についての、それぞれ第2のタップに対応して複数個の情報データをコンポーネントとする複数個の代表ベクトルを用いて、クラスコードおよび特徴量の組み合わせのそれぞれに、複数個の代表ベクトルから選択された一個の代表ベクトルを割り当てることで、データ生成用コードブックが生成される。
【0033】
例えば、クラスコードおよび特徴量の組み合わせ毎に、その組み合わせに該当する複数の第1のタップに対応した複数の第2のタップのそれぞれについて該第2のタップに含まれる情報データと代表ベクトル内のコンポーネントとの誤差が求められ、この求められた複数の誤差が加算されて誤差和が得られ、これが複数個の代表ベクトル分だけ繰り返され、誤差和を最小にする代表ベクトルがその組み合わせに割り当てられる。
【0034】
これにより、この発明によれば、第1の情報信号を画素数の多い第2の情報信号に変換する際に使用されるコードブックであって、第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、クラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに、第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを良好に生成できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としての画像信号処理装置100の構成を示している。この画像信号処理装置100は、低解像度または標準解像度の画像信号(以下、「SD(Standard Definition)信号」という)を、高解像度の画像信号(以下、「HD(High Definition )信号に変換する。
【0036】
図2は、SD信号とHD信号の画素位置関係を示している。「×」がSD信号の画素位置を表し、「○」がHD信号の画素位置を表している。この場合、SD信号の2画素にHD信号の4画素が対応している。
【0037】
図1に戻って、画像信号処理装置100は、タップ抽出部101を有している。このタップ抽出部101には、変換対象としてのSD信号が供給される。このSD信号は、複数個の8ビットの画素データからなるものである。タップ抽出部101は、SD信号を複数個、本実施の形態においては水平方向に隣接する2個の画素データp1,p2からなるブロックに分割し(図2参照)、ブロック毎に、このブロックに含まれる画素データp1,p2をクラスタップとして抽出する。
【0038】
また、画像信号処理装置100は、クラス分類部102を有している。このクラス分類部102は、タップ抽出部101で抽出されたクラスタップを複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類し、このクラスタップに対応したクラスコードを求める。
【0039】
このクラス分類部102は、例えばクラスタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、クラスタップに対応したクラスコードを求める。クラス分類部102は、例えば、図3に示すように、コードブック記憶部102aおよびベクトル量子化部102bからなっている。
【0040】
コードブック記憶部102aには、予め求められたクラス分類用コードブックが記憶されている。このクラス分類用コードブックは、図4に示すように、複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、SD信号についての代表ベクトルとしてのSDコードベクトル(P1,P2)に、対応するクラスを示すクラスコード(SDコード)#cを割り当てた割り当て情報である。
【0041】
本実施の形態において、ベクトル量子化の対象となるタップベクトル(p1,p2)が二次元ベクトルであるので、SDコードベクトル(P1,P2)も二次元ベクトルである。クラス分類用コードブックの生成方法については後述する。
【0042】
ベクトル量子化部102bは、コードブック記憶部102aに記憶されているクラス分類用コードブックに基づいて、上述したタップベクトル(p1,p2)と複数のクラスのSDコードベクトル(P1,P2)それぞれとの間の距離を求め、この距離を最小にするSDコードベクトル(P1,P2)に割り当てられたクラスコード#cを出力する。
【0043】
図1に戻って、また、画像信号処理装置100は、特徴量取得部103を有している。この特徴量取得部103は、タップ抽出部101で抽出されるクラスタップに基づいて、このクラスタップに係る特徴量を取得する。この特徴量は、例えばクラスタップ内の画素データのダイナミックレンジDRである。このダイナミックレンジDRは、クラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分である。なお、特徴量は、上述したダイナミックレンジDRの他に、クラスタップ内の画素データの分散値、標準偏差、波形パターン、あるいはタップベクトルとクラスコードに対応したコードベクトルとの差分データ等であってもよい。
【0044】
また、画像信号処理装置100は、データ生成部104を有している。このデータ生成部104は、クラス分類部102で得られたクラスコードおよび特徴量取得部103で取得された特徴量を用いて、タップ抽出部101で抽出されたクラスタップに対応した、HD信号を構成する複数個、本実施の形態においては水平方向に隣接する4個の画素データq1〜q4(図2参照)を生成する。
【0045】
このデータ生成部104は、例えばクラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに、HD信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを用いて、このクラスコードをベクトル逆量子化し、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするHDコードベクトル(q1,q2,q3,q4)を得る。データ生成部104は、例えば、図3に示すように、コードブック記憶部104aおよびベクトル逆量子化部104bからなっている。
【0046】
コードブック記憶部104aには、予め求められたデータ生成用コードブックが記憶されている。このデータ生成用コードブックは、図5に示すように、クラスコードおよび特徴量の組み合わせに、HD信号についての代表ベクトルとしてのHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を割り当てた割り当て情報である。図5において、HDコード#Cは、HDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)に対応するクラスコードである。
【0047】
なお、図5に示すデータ生成用コードブックにおいては、特徴量がダイナミックレンジDRである場合の例である。またこの例では、特徴量は、各SDコード#cに対して2個あるいは3個で切り分けられているが、この切り分け数はこれに限定されるものではない。この切り分け数は、特徴量を一番細かいところで設定しておいて、対応するHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)が同じくなれば結合していき、最終的に結合できなくなった数として定義することもできる。
【0048】
本実施の形態において、ベクトル逆量子化で得られるHDコードベクトル(q1,q2,q3,q4)が四次元ベクトルであるので、HDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)も四次元ベクトルである。データ生成用コードブックの生成方法については後述する。
【0049】
ベクトル量子化部104bは、コードブック記憶部104aに記憶されているデータ生成用コードブックを用いて、クラス分類部102で得られたクラスコードおよび特徴量取得部103で取得された特徴量の組み合わせに割り当てられているHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を求め、これをHDコードベクトル(q1,q2,q3,q4)として出力する。
【0050】
次に、図1の画像信号処理装置100の動作を説明する。
SD信号がタップ抽出部101に供給される。タップ抽出部101では、SD信号が、水平方向に隣接する2個の画素データからなるブロックに分割され、ブロック毎に、このブロックに含まれる画素データp1,p2(図2参照)がクラスタップとして抽出される。
【0051】
クラスタップ抽出部101で抽出されたクラスタップは、クラス分類部102および特徴量取得部103に供給される。クラス分類部102では、クラスタップが複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類され、このクラスタップに対応したクラスコードが得られる。この場合、例えばクラスタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)が、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化され、クラスタップに対応したクラスコードが得られる。
【0052】
また、特徴量取得部103では、クラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分を求めて、このクラスタップに係る特徴量、例えばクラスタップ内の画素データのダイナミックレンジDRが取得される。
【0053】
クラス分類部102で得られたクラスコードおよび特徴量取得部103で取得された特徴量は、データ生成部104に供給される。このデータ生成部104では、クラスコードおよび特徴量の組み合わせに、HD信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックが用いられて、タップ抽出部101で抽出されたクラスタップに対応した、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4(図2参照)が生成される。
【0054】
この場合、このクラスコードが、データ生成用コードブックを用いられて、ベクトル逆量子化され、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするHDコードベクトル(q1,q2,q3,q4)が得られる。
【0055】
このように、図1に示す画像信号処理装置100においては、SD信号をHD信号に変換する際に、SD信号を分割して得られる2個の画素データp1,p2からなるブロック毎に、このブロックに含まれる画素データからなるクラスタップのクラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量を用いて、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4を生成するものであり、クラスコードのみに基づく場合に比べて適切な変換処理を行うことができ、SD信号をHD信号に良好に変換できる。この画像信号処理装置100は、例えば、テレビ受信機、画像信号再生装置等の画像信号を出力する装置等に適用できる。
【0056】
次に、上述したコードブック記憶部102aに記憶されるクラス分類用コードブックおよびコードブック記憶部104aに記憶されるデータ生成用コードブックの生成について説明する。
【0057】
図6は、クラス分類用コードブック及びデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成装置200の構成を示している。
このコードブック生成装置200は、学習用データベース201を有している。この学習用データベース201には、HD信号に対応した教師信号としての学習用画像信号が記憶されている。
【0058】
また、コードブック生成装置200は、第1のタップ抽出手段としての生徒データ生成部202を有している。この生徒データ生成部202は、学習用画像信号(教師信号)の画素データ数を水平方向に1/2となるように間引きフィルタ(ローパスフィルタ)を用いて間引き、SD信号に対応した生徒信号を得、この生徒信号を水平方向に隣接する2個の画素データp1,p2(図2参照)からなる第1のブロックに分割し、ブロック毎に、この第1のブロックに含まれる画素データを第1のタップ(生徒データ)として抽出する。
【0059】
また、コードブック生成装置200は、第2のタップ抽出手段としての教師データ生成部203を有している。この教師データ生成部203は、学習用画像信号(教師信号)を、上述した生徒データ生成部202で分割して得られる第1のブロックに対応した、水平方向に隣接する4個の画素データq1〜q4(図2参照)からなる第2のブロックに分割し、ブロック毎に、この第2のブロックに含まれる画素データを第2のタップ(教師データ)として抽出する。
【0060】
ここで、生徒データ生成部202で抽出される一個の第1のタップ(生徒データ)と、これに対応する、教師データ生成部203で抽出される一個の第2のタップ(教師データ)とで、一個の学習対が構成される。このコードブック生成装置200では、複数個の学習対を用いて、クラス分類用コードブックおよびデータ生成用コードブックが生成される。
【0061】
なお、生徒データ生成部202は、学習用画像信号(教師信号)の画素データ数を水平方向に1/2となるように間引いてSD信号に対応した生徒信号を得て用いるものであるが、学習用データベース201にSD信号に対応した生徒信号としての学習用画像信号も記憶しておき、この学習用画像信号(生徒信号)を用いる構成としてもよい。
【0062】
また、コードブック生成装置200は、クラス分類部204を有している。このクラス分類部204は、生徒データ生成部202で抽出される第1のタップを複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類し、この第1のタップに対応したクラスコードを求める。
【0063】
このクラス分類部204は、例えば第1のタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、第1のタップに対応したクラスコードを求める。クラス分類部204は、クラス分類用コードブック生成部204aおよびベクトル量子化部204bからなっている。
【0064】
クラス分類用コードブック生成部204aには、生徒データ生成部202で抽出される第1のタップが供給される。このコードブック生成部204aは、第1のタップに含まれる2個の画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を用いて、例えばLBG(Linde Buzo Gray)アルゴリズムに従い、クラス分類用コードブックを生成する。
【0065】
このクラス分類用コードブックは、コードブック生成部204aに内蔵された記憶部204cに記憶され、必要に応じてこの記憶部204cから読み出されて使用される。このクラス分類用コードブックは、上述の図3のコードブック記憶部102aに記憶されて使用されるものであり、図4に示すように、複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、SD信号についての代表ベクトルとしてのSDコードベクトル(P1,P2)に、対応するクラスを示すクラスコード(SDコード)#cを割り当てた割り当て情報である。
【0066】
ベクトル量子化部204bは、上述の図3のベクトル量子化部102bと同様に構成されており、コードブック生成部204aの記憶部204cに記憶されているクラス分類用コードブックを用いて、上述したタップベクトル(p1,p2)と、複数のクラスのSDコードベクトル(P1,P2)それぞれとの間の距離を求め、この距離を最小にするSDコードベクトル(P1,P2)に割り当てられたクラスコード#cを出力する。
【0067】
また、コードブック生成装置200は、特徴量取得部205を有している。この特徴量取得部205は、上述の図1、図3の特徴量取得部103と同様に構成されており、生徒データ生成部202で抽出される第1のタップに係る特徴量を取得する。この特徴量は、例えばクラスタップ内の画素データのダイナミックレンジDR等である。
【0068】
また、コードブック生成装置200は、コードブック生成部206を有している。このコードブック生成部206には、教師データ生成部203で抽出される第2のタップが供給される。このコードブック生成部206は、第2のタップに含まれる4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするタップベクトル(q1,q2,q3,q4)を用いて、例えばLBGアルゴリズムに従い、HD信号に係るコードブックを生成する。
【0069】
このコードブックは、図7に示すように、複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、HD信号についての代表ベクトルとしてのHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)に、対応するクラスを示すクラスコード(HDコード)#Cを割り当てた割り当て情報である。このコードブックは、HD信号についてのクラス分類用コードブックに相当する。このコードブックは、コードブック生成部206に内蔵された記憶部206aに記憶され、必要に応じてこの記憶部206aから読み出されて使用される。
【0070】
また、コードブック生成装置200は、コードブック生成手段としての最適リンク検出部207を有している。この最適リンク検出部207は、クラス分類部204で得られたクラスコード、特徴量取得部205で取得された特徴量、教師データ生成部203で抽出された第2のタップ、およびコードブック生成部206で生成されたコードブックを用いて、クラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせのそれぞれに、複数個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)から選択された一個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を割り当ててデータ生成用コードブックを生成する。
【0071】
この最適リンク検出部207で生成されたデータ生成用コードブックは、この最適リンク検出部207に内蔵された記憶部207aに記憶され、必要に応じてこの記憶部207aから読み出されて使用される。このデータ生成用コードブックは、上述の図3のコードブック記憶部104aに記憶されて使用されるものであり、図5に示すように、クラスコードおよび特徴量の組み合わせに、HD信号についての代表ベクトルとしてのHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を割り当てた割り当て情報である。
【0072】
この場合、最適リンク検出部207は、具体的には、例えば以下のような処理をする。すなわち、クラスコードおよび特徴量の組み合わせ毎に、その組み合わせに該当する、つまりその組み合わせのクラスコードおよび特徴量が得られる複数の第1のタップに対応した複数の第2のタップのそれぞれについてこの第2のタップに含まれる画素データq1〜q4とHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)のコンポーネントQ1〜Q4との間で誤差(例えば、画素データ毎の差分をそれぞれ自乗して加算した差分自乗和)を求め、この求められた複数の誤差を加算して誤差和を得ることを、複数個のHDコードベクトル分だけ繰り返し、誤差和を最小にするHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を、その組み合わせに割り当てる。
【0073】
ここで、ある組み合わせとなる第1のタップがM個存在するとして、そのm番目の第1のタップに対応した第2のタップに含まれる画素データをq1(m)〜q4(m)と表すこととする。この場合、ある一個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)に対応した誤差和は、例えば(1)式で表される。ここで、Σはmを1からMに変えてのサメーションを表している。
誤差和=Σ{(q1(m)−Q1)2+(q2(m)−Q2)2+(q3(m)−Q3)2+(q4(m)−Q4)2}・・・(1)
【0074】
次に、図6に示すコードブック生成装置200の動作を説明する。
学習用データベース201に記憶されているHD信号に対応した教師信号としての学習用画像信号が生徒データ生成部202に供給される。この生徒データ生成部202では、学習用画像信号(教師信号)に基づいて、第1のタップが抽出される。
【0075】
すなわち、学習用画像信号の画素データ数が水平方向に1/2となるように間引きフィルタを用いて間引かれ、SD信号に対応した生徒信号が得られ、さらにこの生徒信号が水平方向に隣接する2個の画素データp1,p2(図2参照)からなる第1のブロックに分割され、ブロック毎に、この第1のブロックに含まれる画素データが第1のタップ(生徒データ)として抽出される。
【0076】
また、学習用データベース201に記憶されているHD信号に対応した教師信号としての学習用画像信号が教師データ生成部203に供給される。この教師データ生成部203では、学習用画像信号(教師信号)に基づいて、第2のタップが抽出される。すなわち、学習用画像信号(教師信号)が、上述した生徒データ生成部202で分割して得られる第1のブロックに対応した、水平方向に隣接する4個の画素データq1〜q4(図2参照)からなる第2のブロックに分割され、ブロック毎に、この第2のブロックに含まれる画素データが第2のタップ(教師データ)として抽出される。
【0077】
生徒データ生成部202で抽出された第1のタップはクラス分類部204を構成するクラス分類用コードブック生成部204aに供給される。このコードブック生成部204aでは、第1のタップに含まれる2個の画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を用いて、例えばLBGアルゴリズムに従い、クラス分類用コードブック(図4参照)が生成される。
【0078】
このクラス分類用コードブックは、上述の図3のコードブック記憶部102aに記憶されて使用されるものである。このクラス分類用コードブックは、コードブック生成部204aに内蔵された記憶部204cに記憶され、必要に応じてこの記憶部204cから読み出されて使用される。
【0079】
また、教師データ生成部203で抽出された第2のタップはコードブック生成部206に供給される。このコードブック生成部206は、第2のタップに含まれる4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするタップベクトル(q1,q2,q3,q4)を用いて、例えばLBGアルゴリズムに従い、コードブック(図7参照)が生成される。このコードブックは、コードブック生成部206に内蔵された記憶部206aに記憶され、必要に応じてこの記憶部206aから読み出されて使用される。
【0080】
また、生徒データ生成部202で抽出された第1のタップは、クラス分類部204を構成するベクトル量子化部204bに供給される。クラス分類部204では、第1のタップが複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類され、この第1のタップに対応したクラスコードが得られる。すなわち、ベクトル量子化部204bでは、第1のタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)が、コードブック生成部204aの記憶部204cに記憶されているクラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化され、第1のタップに対応したクラスコードが得られる。
【0081】
また、生徒データ生成部202で抽出された第1のタップは、特徴量取得部205に供給される。特徴量取得部205では、第1のタップに係る特徴量、例えば第1のタップ内の画素データのダイナミックレンジDRが取得される。
【0082】
ベクトル量子化部204bで得られたクラスコードおよび特徴量取得部205で取得された特徴量は、最適リンク検出部207に供給される。また、この最適リンク検出部207には、教師データ生成部203で抽出された第2のタップおよびコードブック生成部206の記憶部206aに記憶されたコードブックも供給される。
【0083】
最適リンク検出部207では、クラスコード、特徴量、第2のタップ、およびコードブックを用いて、クラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせのそれぞれに、複数個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)から選択された一個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)が割り当てられてデータ生成用コードブック(図5参照)が生成される。
【0084】
この場合、クラスコードおよび特徴量の組み合わせ毎に、その組み合わせに該当する複数の第1のタップに対応した複数の第2のタップのそれぞれについてこの第2のタップに含まれる画素データq1〜q4とHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)のコンポーネントQ1〜Q4との間で誤差が求められ、この求められた複数の誤差が加算されて誤差和((1)式参照)が得られ、これが複数個のHDコードベクトル分だけ繰り返され、誤差和を最小にするHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)がその組み合わせに割り当てられる。
【0085】
このデータ生成用コードブックは、上述の図3のコードブック記憶部104aに記憶されて使用されるものである。このデータ生成用コードブックは、コードブック生成部207に内蔵された記憶部207aに記憶され、必要に応じてこの記憶部207aから読み出されて使用される。
【0086】
このように、図6に示すコードブック生成装置200によれば、図1の画像信号処理装置100で使用されるクラス分類用コードブックおよびデータ生成用コードブックを良好に生成できる。
【0087】
なお、図6に示すコードブック生成装置200においては、クラス分類部204のクラス分類用コードブック生成部204aおよびコードブック生成部206では、例えばLBGアルゴリズムに従い、コードブックを生成するものを示したが、このコードブックを、ベクトル量子化に用いられるコードブック生成に利用される手法以外の手法で生成してもよい。
【0088】
すなわち、クラス分類用コードブックは、例えば、図8に示すようにして生成することが可能である。
【0089】
ここで、図8においては、第1のタップに含まれる2個の画素データp1,p2を表現する2次元空間(SD画像空間)が格子状に区切られることにより、矩形状の領域r(i,j)が構成されている、なお、図8では、画素データp1,p2の画素値が、それぞれ横軸と縦軸に取られている。
【0090】
本実施の形態では、画素データp1,p2は、上述したように、8ビットのデータであるから、SD画像空間における横軸および縦軸が取り得る値は、0〜255(=28−1)である。また、図8において、r(i,j)は、SD画像空間において、左からi番目で、下からj番目の領域を表し、各領域r(i,j)には、クラスを表すユニークなクラスコード#cが割り当てられている。
【0091】
クラス分類用コードブック生成部204aは、各領域r(i,j)について、その領域r(i,j)内に含まれる第1のタップを求め、さらに、例えば、それらの第1のタップの重心を求める。すなわち、いま、領域r(i,j)内に含まれる第1のタップがK個あり、そのk番目の第1のタップを、(p1,r(i,j)(k),p2,r(i,j)(k))と表すと、クラス分類用コードブック生成部204aは、(Σp1,r(i,j)(k)/K,Σp,r(i,j)(k)/K)で表される、領域r(i,j)に割り当てられたクラスコード#cの第1のタップの重心を求める。ここで、Σは、kを1からKに変えてのサメーションを表している。
【0092】
そして、クラス分類用コードブック生成部204aは、クラスコード#cの第1のタップの重心を、そのクラスコード#cで表されるクラスを代表する、SD信号についてのSDコードベクトル(P1,P2)として、クラスコード#cに対応付ける。これにより、図4に示すような、クラス分類用コードブックが生成される。
【0093】
なお、詳細説明は省略するが、コードブック生成部206で生成されるコードブック(図7参照)についても、上述したクラス分類用コードブックと同様にして生成できる。
【0094】
その場合には、第2のタップに含まれる4個の画素データq1〜q4を表現する4次元空間(HD画像空間)が区切られることにより、領域r(i,j,s,t)が構成される。
【0095】
この場合、r(i,j,s,t)は、HD画像空間において、画像データq1の画素値の軸ではi番目で、画像データq2の画素値の軸ではj番目で、画像データq3の画素値の軸ではs番目で、画像データq4の画素値の軸ではt番目の領域を表し、各領域r(i,j,s,t)には、クラスを表すユニークなクラスコード#Cが割り当てられる。
【0096】
コードブック生成部206は、各領域r(i,j,s,t)について、その領域r(i,j,s,t)内に含まれる第2のタップを求め、それらの第2のタップの重心を求める。そして、コードブック生成部206は、クラスコード#Cの第2のタップの重心を、そのクラスコード#Cで表されるクラスを代表する、HD信号についてのHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)として、クラスコード#Cに対応付ける。これにより、図7に示すような、コードブックが生成される。
【0097】
なお、上述した図1の画像信号処理装置100における処理を、例えば図9に示すような画像信号処理装置(コンピュータ)500によって、ソフトウェアにより行うこともできる。
【0098】
まず、図9に示す画像信号処理装置500について説明する。この画像信号処理装置500は、装置全体の動作を制御するCPU501と、このCPU501の制御プログラムやコードブック等が格納されたROM(Read Only Memory)502と、CPU501の作業領域を構成するRAM(Random Access Memory)503とを有している。これらCPU501、ROM502およびRAM503は、それぞれバス504に接続されている。
【0099】
また、画像信号処理装置500は、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)505と、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read only Memory)、MO(Magneto Optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体を取り扱うドライブ506とを有している。これらドライブ505,506は、それぞれバス504に接続されている。
【0100】
また、画像信号処理装置500は、インターネット等の通信網507に有線または無線で接続する通信部508を有している。この通信部508は、インタフェース509を介してバス504に接続されている。
【0101】
また、画像信号処理装置500は、ユーザインタフェース部を備えている。このユーザインタフェース部は、リモコン送信機510からのリモコン信号RMを受信するリモコン信号受信回路511と、CRT(Cathode-Ray Tube)、LCD(liquid Crystal Display)等からなるディスプレイ513とを有している。受信回路511はインタフェース512を介してバス504に接続され、同様にディスプレイ513はインタフェース514を介してバス504に接続されている。
【0102】
また、画像信号処理装置500は、SD信号を入力するための入力端子515と、HD信号を出力するための出力端子517とを有している。入力端子515はインタフェース516を介してバス504に接続され、同様に出力端子517はインタフェース518を介してバス504に接続される。
【0103】
ここで、上述したようにROM502に制御プログラムやコードブック等を予め格納しておく代わりに、例えばインターネットなどの通信網507より通信部508を介してダウンロードし、ハードディスクドライブ505やRAM303に格納して使用することもできる。また、これら制御プログラムやコードブック等をリムーバブル記録媒体で提供するようにしてもよい。
【0104】
また、処理すべきSD信号を入力端子515より入力する代わりに、リムーバブル記録媒体で供給し、あるいはインターネットなどの通信網507より通信部508を介してダウンロードしてもよい。また、処理後のHD信号を出力端子517に出力する代わり、あるいはそれと並行してディスプレイ513に供給して画像表示をしたり、さらにはハードディスクドライブ505に格納したり、通信部508を介してインターネットなどの通信網507に送出するようにしてもよい。
【0105】
図10のフローチャートを参照して、図9に示す画像信号処理装置500における、SD信号からHD信号を得るための処理手順を説明する。
【0106】
まず、ステップST11で、処理を開始し、ステップST12で、例えば入力端子515より装置内に1フレーム分または1フィールド分のSD信号を入力する。このように入力されるSD信号はRAM503に一時的に記憶される。
【0107】
そして、ステップST13で、SD信号の全フレームまたは全フィールドの処理が終わっているか否かを判定する。処理が終わっているときは、ステップST14で、処理を終了する。一方、処理が終わっていないときは、ステップST15に進む。
【0108】
ステップST15では、SD信号が、水平方向に隣接する2個の画素データからなるブロックに分割され、ブロック毎に、このブロックに含まれる画素データp1,p2(図2参照)がクラスタップとして抽出される。
【0109】
そして、ステップST16で、クラスタップを複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類してクラスコードを求める。この場合、クラスタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を、ROM502に格納されているクラス分類用コードブック(図4参照)を用いて、ベクトル量子化し、クラスタップに対応したクラスコードを求める。
【0110】
次に、ステップST17で、クラスタップに係る特徴量、例えばクラスタップ内の画素データp1,p2のダイナミックレンジDRを取得する。
【0111】
次に、ステップST18で、ステップST16で得られたクラスコードおよびステップST17で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量を用いて、ステップST15で抽出されたクラスタップに対応した、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4(図2参照)を生成する。この場合、このクラスコードを、ROM502に格納されているデータ生成用コードブック(図5参照)を用いて、ベクトル逆量子化し、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするHDコードベクトル(q1,q2,q3,q4)を求める。
【0112】
次に、ステップST19で、ステップST12で入力された1フレーム分または1フィールド分のSD信号の画素データの全領域において、HD信号の画素データを得る処理が終了したか否かを判定する。終了しているときは、ステップST12に戻り、次の1フレーム分または1フィールド分のSD信号の入力処理に移る。一方、処理が終了していないときは、ステップST15に戻って、次のクラスタップについての処理に移る。
【0113】
このように、図10に示すフローチャートに沿って処理をすることで、入力されたSD信号の画素データを処理して、HD信号の画素データを得ることができる。このように処理して得られたHD信号は出力端子517に出力されたり、ディスプレイ513に供給されてそれによる画像が表示されたり、さらにはハードディスクドライブ505に供給されて記録されたりする。
【0114】
また、処理装置の図示は省略するが、図6に示すコードブック生成装置200における処理も、ソフトウェアにより行うこともできる。
【0115】
図11のフローチャートを参照して、クラス分類用コードブックおよびデータ生成用コードブックを生成するための処理手順を説明する。
まず、ステップST21で処理を開始し、ステップST22で、HD信号に対応した教師信号を1フレーム分または1フィールド分だけ入力する。そして、ステップST23で、ステップST22で入力された教師信号から、SD信号に対応した生徒信号を生成する。この場合、HD信号に対応した教師信号の画素データ数を水平方向に1/2となるように間引いて、SD信号に対応した生徒信号を生成する。
【0116】
次に、ステップST24で、ステップST23で生成された生徒信号を第1のタップ(生徒データ)として抽出する。この場合、生徒信号を水平方向に隣接する2個の画素データp1,p2(図2参照)からなる第1のブロックに分割し、ブロック毎に、この第1のブロックに含まれる画素データを第1のタップとして抽出する。
【0117】
次に、ステップST25で、ステップST22で入力された教師信号を第2のタップ(教師データ)として抽出する。この場合、教師信号を、上述したステップST24で分割して得られる第1のブロックに対応した、水平方向に隣接する4個の画素データq1〜q4(図2参照)からなる第2のブロックに分割し、ブロック毎に、この第2のブロックに含まれる画素データを第2のタップとして抽出する。
【0118】
このステップST24およびステップST25の処理により、1フレーム分または1フィールド分の教師信号および生徒信号から、複数対の学習データが生成される。因みに、一個の学習データは、一個の第1のタップ(生徒データ)および一個の第2のタップ(教師データ)で構成される。
【0119】
次に、ステップST26で、教師信号の全フレームまたは全フィールドの処理が終了したか否かを判定する。終了していないときは、ステップST22に戻って、次の1フレーム分または1フィールド分の教師信号の入力を行って、上述したと同様の処理を繰り返す。一方、終了しているときは、ステップST27に進む。
【0120】
ステップST27では、クラス分類用コードブックを生成する。この場合、ステップST22〜ステップST26の処理で生成された複数対の学習データを構成する複数の第1のタップ(生徒データ)に基づき、この第1のタップに含まれる2個の画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を用いて、例えばLBGアルゴリズムに従い、クラス分類用コードブックを生成する。
【0121】
このクラス分類用コードブックは、図4に示すように、複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、SD信号についての代表ベクトルとしてのSDコードベクトル(P1,P2)に、対応するクラスを示すクラスコード(SDコード)#cを割り当てた割り当て情報である。
【0122】
次に、ステップST28で、HD信号に係るコードブックを生成する。この場合、ステップST22〜ステップST26の処理で生成された複数対の学習データを構成する複数の第2のタップ(教師データ)に基づき、この第2のタップに含まれる4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするタップベクトル(q1,q2,q3,q4)を用いて、例えばLBGアルゴリズムに従い、コードブックを生成する。
【0123】
このクラスコードは、図7に示すように、複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、HD信号についての代表ベクトルとしてのHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)に、対応するクラスを示すクラスコード(HDコード)#Cを割り当てた割り当て情報である。
【0124】
次に、ステップST29で、ステップST22〜ステップST26の処理で生成された複数対の学習データを構成する複数の第1のタップ(生徒データ)に基づき、各第1のタップを複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類し、各第1のタップに対応したクラスコードを求める。
【0125】
この場合、第1のタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を、ステップST27で生成されたクラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、第1のタップに対応したクラスコード#cを求める。
【0126】
次に、ステップST30で、ステップST22〜ステップST26の処理で生成された複数対の学習データを構成する複数の第1のタップ(生徒データ)に基づき、各第1のタップに係る特徴量、例えば第1タップ内の画素データのダイナミックレンジを取得する。
【0127】
次に、ステップST31で、ステップST22〜ステップST26の処理で生成された複数対の学習データ、ステップST28で生成されたコードブック(図7参照)、ステップST29およびステップST30で生成された複数対の学習データを構成する各第1のタップ(生徒データ)に対応したクラスコード#cおよび特徴量#aを用いてデータ作成用コードブックを生成し、ステップST32で、処理を終了する。
【0128】
なおここで、特徴量#aは、ステップST30で取得される特徴量の最も細かな切り分けにおける、各切り分け範囲の番号を示している。例えば、特徴量がダイナミックレンジDRで、このダイナミックレンジDRが0〜255の範囲にあって、最も細かな切り分けが「1」毎に行われる場合、切り分け範囲は256個存在し、従って特徴量#aは0〜255に変化していく。
【0129】
このデータ生成用コードブックは、図5に示すように、クラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせのそれぞれに、ステップST28で生成されたコードブック(図7参照)に登録されている複数個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)から選択された一個のHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)が割り当てられた割り当て情報である。
【0130】
ステップST31の処理では、クラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせ毎に、その組み合わせに該当する複数の第1のタップに対応した複数の第2のタップのそれぞれについてこの第2のタップに含まれる画素データq1〜q4とHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)のコンポーネントQ1〜Q4との間で誤差を求め、この求められた複数の誤差を加算して誤差和((1)式参照)を得ることを、複数個のHDコードベクトル分だけ繰り返し、誤差和を最小にするHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を、その組み合わせに割り当てる。
【0131】
すなわち、まず、ステップST41で、クラスコード(SDコード)#cを0に設定し、ステップST42で、特徴量#aを0に設定し、ステップST43で、クラスコード(HDコード)#Cを0に設定する。
【0132】
そして、ステップST44で、設定されたクラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせにおける、設定されたクラスコード#Cに対応した誤差和を算出する。この場合、設定されたクラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせに該当する複数の第1のタップに対応した複数の第2のタップのそれぞれについてこの第2のタップに含まれる画素データq1〜q4と、設定されたクラスコード#Cに対応したHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)のコンポーネントQ1〜Q4との間で誤差を求め、この求められた複数の誤差を加算して誤差和を求める。
【0133】
次に、ステップST45で、設定されたクラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせにおける、全てのクラスコード(HDコード)#Cに対応した誤差和を算出する処理が終了したか否かを判定する。処理が終了していないときは、ステップST46で、クラスコード#Cをインクリメントし、その後にステップST44に戻り、設定されたクラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせにおける、次のクラスコード#Cに対応した誤差和を得る処理に移る。一方、処理が終了したときは、ステップST47に進む。
【0134】
ステップST47では、設定されたクラスコード(SDコード)#cと全ての特徴量#aとの組み合わせにおける、全てのクラスコード(HDコード)#Cに対応した誤差和を算出する処理が終了したか否かを判定する。処理が終了していないときは、ステップST48で、特徴量#aをインクリメントし、その後にステップST43に戻り、設定されたクラスコード(SDコード)#cと次の特徴量#aとの組み合わせにおける、全てのクラスコード(HDコード)#Cに対応した誤差和を得る処理に移る。一方、処理が終了したときは、ステップST49に進む。
【0135】
ステップST49では、全てのクラスコード(SDコード)#cで、全ての特徴量#aとの組み合わせにおける、全てのクラスコード(HDコード)#Cに対応した誤差和を算出する処理が終了したか否かを判定する。処理が終了していないときは、ステップST50で、クラスコード#cをインクリメントし、その後にステップST42に戻り、次のクラスコード(SDコード)#cで、全ての特徴量#aとの組み合わせにおける、全てのクラスコード(HDコード)#Cに対応した誤差和を得る処理に移る。一方、処理が終了したときは、ステップST51に進む。
【0136】
ステップST49で、処理が終了したと判定されるとき、クラスコード#cおよび特徴量#aの各組み合わせにおける、全てのクラスコード(HDコード)#Cに対応した誤差和が得られている。ステップST51では、クラスコード#cおよび特徴量#aの組み合わせ毎に、誤差和を最小とするクラスコード#Cに対応したHDコードベクトル(Q1,Q2,Q3,Q4)を求め、これをその組み合わせに割り当て、データ生成用コードブック(図5参照)を生成する。
【0137】
このように、図11に示すフローチャートに沿って処理をすることで、図6に示すコードブック生成装置200と同様の手法によって、クラス分類用コードブックおよびデータ生成用コードブックを生成できる。
【0138】
なお、図1に示す画像信号処理装置100においては、SD信号を、水平方向に隣接する2個の画素データからなるブロックに分割し、ブロック毎に、このブロックに含まれる画素データp1,p2(図2参照)をクラスタップとして抽出し、このクラスタップ毎に、HD信号を構成する水平方向に隣接する4個の画素データq1〜q4(図2参照)を生成するものであるが、クラスタップおよびこのクラスタップに対応して生成されるHD信号の画素データの個数や配置はこれに限定されるものではない。すなわち、クラスタップに含まれる画素データの個数は2個に限定されるものではなく、さらに水平方向に隣接していなくてもよい。また、クラスタップに対応して生成されるHD信号の画素データは4個の限定されるものではなく、さらに水平方向に隣接していなくてもよい。
【0139】
また、図1に示す画像信号処理装置100においては、クラスタップに含まれる画素データp1,p2をコンポーネントとするタップベクトル(p1,p2)を、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、クラスタップに対応したクラスコードを求めるものを示したが、クラスタップに対応したクラスコードを求める手法は、これに限定されるものではない。すなわち、このクラス分類を、クラスタップを構成する画素データそのもの、あるいはそれを加工して得られたデータ、例えば隣接する画素データどうしの差分値に、上述したADRC処理等を施して求めることも可能である。その場合、図6に示すコードブック生成装置200におけるクラス分類部204も同様の構成とする。
【0140】
また、図1に示す画像信号処理装置100においては、クラスコードをデータ生成用コードブックを用いて、ベクトル逆量子化し、HD信号を構成する4個の画素データq1〜q4をコンポーネントとするHDコードベクトル(q1,q2,q3,q4)を得るものを示したが、クラスコードおよびダイナミックレンジからなる特徴量に対応した、HD信号を構成する画素データを生成する手法は、これに限定されるものではない。例えば、クラスコードおよび特徴量から、所定の関係式をもってHD信号を構成する画素データを算出することも可能である。この場合、所定の関係式の係数は、予め学習により生成することができる。
【0141】
また、図1に示す画像信号処理装置100においては、SD信号を水平方向に画素数を2倍としたHD信号に変換するものを示したが、画素数を増やす方向は、水平方向に限定されるものではなく、垂直方向、さらには時間方向(フレーム方向)も考えられる。また、逆に、HD信号から画素数を減らしたSD信号を得る場合にも、この発明を同様に適用できる。すなわち、この発明は、一般に第1の画像信号を、この第1の画像信号と同一または異なる画素数の第2の画像信号に変換する場合に適用できる。
【0142】
また、上述実施の形態においては、複数個の情報データからなる情報信号が、複数個の画素データからなる画像信号であるものを示したが、この発明は情報信号がその他、例えば音声信号であるものにも同様に適用できる。音声信号の場合、複数個のサンプルデータからなっている。
【0143】
【発明の効果】
この発明に係る情報信号処理装置、情報信号処理方法およびプログラムによれば、複数個の情報データからなる第1の情報信号をサンプルの画素数の多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に、本発明に係るコードブック作成装置、コードブック作成方法およびプログラムによって作成されたデータ生成用コードブックが使用されるので、第1の情報信号を高解像度の第2の情報信号に良好に変換できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】SD信号とHD信号の画素位置関係を示す図である。
【図3】クラス分類部およびデータ生成部の構成を示すブロック図である。
【図4】クラス分類用コードブックの一例を示す図である。
【図5】データ生成用コードブックの一例を示す図である。
【図6】コードブック生成装置の構成を示すブロック図である。
【図7】HD信号に係るコードブックの一例を示す図である。
【図8】コードブック生成方法の他の例を説明するための図である。
【図9】ソフトウェアで実現するための画像信号処理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】画像信号処理を示すフローチャートである。
【図11】コードブック生成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100・・・画像信号処理装置、101・・・タップ抽出部、102・・・クラス分類部、102a・・・コードブック記憶部、102b・・・ベクトル量子化部、103・・・特徴量取得部、104・・・データ生成部、104a・・・コードブック記憶部、104b・・・ベクトル逆量子化部、200・・・コードブック生成装置、201・・・学習用データベース、202・・・生徒データ生成部、203・・・教師データ生成部、204・・・クラス分類部、204a・・・クラス分類用コードブック生成部、204b・・・ベクトル量子化部、204c・・・記憶部、205・・・特徴量取得部、206・・・コードブック生成部、206a・・・記憶部、207・・・最適リンク検出部、207a・・・記憶部、500・・・画像信号処理装置
Claims (13)
- 複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理装置であって、
上記第1の情報信号を複数個の情報データからなるブロックに分割し、ブロック毎に、該ブロックに含まれる情報データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出手段と、
上記クラスタップ抽出手段で抽出されたクラスタップを、各クラスタップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類手段と、
上記クラスタップ抽出手段で抽出されたクラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該クラスタップに係る特徴量を取得する特徴量取得手段と、
上記クラス分類手段で得られたクラスコードおよび上記特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている代表ベクトルをデータ生成用コードブックから求め、上記クラスタップに対応した、第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成するデータ生成手段とを備え、
上記クラス分類手段は、
上記クラスタップ抽出手段で抽出されたクラスタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得ることを特徴とする情報信号処理装置。 - 上記クラス分類手段は、
上記複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、上記第1の情報信号についての代表ベクトルに、対応するクラスを示すクラスコードを割り当てたクラス分類用コードブックを記憶する記憶手段と、
上記クラス分類用コードブックを用いて、上記タップベクトルと複数のクラスの代表ベクトルそれぞれとの間の距離を求め、該距離を最小にする上記代表ベクトルに割り当てられたクラスコードを出力するベクトル量子化手段とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。 - 上記データ生成手段は、
上記クラス分類手段で得られたクラスコードおよび特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに、上記第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを用いて、該クラスコードを、ベクトル逆量子化し、上記第2の情報信号を構成する複数個の情報データをコンポーネントとするコードベクトルを得る
ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。 - 上記データ生成手段は、
上記データ生成用コードブックを記憶する記憶手段と、
上記データ生成用コードブックを用いて、上記クラス分類手段で得られたクラスコードおよび上記特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている上記代表ベクトルを求め、該求められた代表ベクトルを上記コードベクトルとして出力するベクトル逆量子化手段とを有する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報信号処理装置。 - 上記データ生成用コードブックは、予め学習によって求められたものである
ことを特徴とする請求項3に記載の情報信号処理装置。 - 上記第1及び第2の情報信号は、画像信号または音声信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報信号処理装置。 - 複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する情報信号処理方法であって、
上記第1の情報信号を複数個の情報データからなるブロックに分割し、ブロック毎に、該ブロックに含まれる情報データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出工程と、
上記クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップを、各クラスタップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類工程と、
上記クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該クラスタップに係る特徴量を取得する特徴量取得工程と、
上記クラス分類工程で得られたクラスコードおよび上記特徴量取得工程で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている代表ベクトルをデータ生成用コードブックから求め、上記クラスタップに対応した、上記第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成するデータ生成工程とを有し、
上記クラス分類工程には、
上記クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得る処理が含まれることを特徴とする情報信号処理方法。 - 複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換するためのプログラムであって、
上記第1の情報信号を複数個の情報データからなるブロックに分割し、ブロック毎に、該ブロックに含まれる情報データをクラスタップとして出力するクラスタップ抽出工程と、
上記クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップを、各クラスタップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類工程と、
上記クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該クラスタップに係る特徴量を取得する特徴量取得工程と、
上記クラス分類手段で得られたクラスコードおよび上記特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量の組み合わせに割り当てられている代表ベクトルをデータ生成用コードブックから求め、上記クラスタップに対応した、上記第2の情報信号を構成する複数個の情報データを生成するデータ生成工程とを有し、
上記クラス分類工程には、
上記クラスタップ抽出工程で抽出されたクラスタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得る処理が含まれる情報信号処理方法をコンピュータで実行可能とすることを特徴とするプログラム。 - 複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用されるコードブックであって、上記第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、該ブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよび特徴量の組み合わせに、上記第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成装置において、
上記第1の情報信号に対応した生徒信号を分割して得られた、複数個の情報データからなる各第1のブロックに含まれる情報データを第1のタップとして抽出する第1のタップ抽出手段と、
第2の情報信号に対応した教師信号を、上記第1のブロックに対応して分割して得られた、複数個の情報データからなる各第2のブロックに含まれる情報データを第2のタップとして抽出する第2のタップ抽出手段と、
上記第1のタップ抽出手段で抽出された第1のタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類手段と、
上記第1のタップ抽出手段で抽出された第1のタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該第1のタップに係る特徴量を取得する特徴量取得手段と、
上記第2の情報信号についての、それぞれ上記第2のタップ抽出手段で抽出される第2のタップに対応して複数個の情報データをコンポーネントとする複数個の代表ベクトルを記憶する記憶手段と、
上記クラス分類手段で得られたクラスコード、上記特徴量取得手段で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量、上記第2のタップ抽出手段で抽出された第2のタップおよび上記記憶手段に記憶されている複数個の代表ベクトルに基づいて、上記クラスコードおよび特徴量の組み合わせのそれぞれに、上記複数個の代表ベクトルから選択された一個の代表ベクトルを割り当てて上記データ生成用コードブックを生成するコードブック生成手段とを備え、
上記クラス分類手段は、
上記第1のクラスタップ抽出手段で抽出された第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得ることを特徴とするコードブック生成装置。 - 上記コードブック生成手段は、
上記クラスコードおよび上記特徴量の組み合わせ毎に、その組み合わせに該当する複数の上記第1のタップに対応した複数の上記第2のタップのそれぞれについて該第2のタップに含まれる情報データと上記代表ベクトル内のコンポーネントとの誤差を求め、該求められた複数の誤差を加算して誤差和を得ることを、上記複数個の代表ベクトル分だけ繰り返し、該誤差和を最小にする一個の代表ベクトルをその組み合わせに割り当てる
ことを特徴とする請求項9に記載のコードブック生成装置。 - 上記クラス分類手段は、
上記複数のクラスのそれぞれについて、各クラスを代表する、上記第1の情報信号についての代表ベクトルに、対応するクラスを示すクラスコードを割り当てたクラス分類用コードブックを記憶する記憶手段と、
上記クラス分類用コードブックを用いて、上記第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするベクトルと上記複数のクラスの代表ベクトルそれぞれとの間の距離を求め、該距離を最小にする上記代表ベクトルに割り当てられたクラスコードを出力するベクトル量子化手段とを有する
ことを特徴とする請求項9に記載のコードブック生成装置。 - 複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用されるコードブックであって、上記第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、該ブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよび特徴量の組み合わせに、上記第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを生成するコードブック生成方法において、
上記第1の情報信号に対応した生徒信号を分割して得られる複数個の情報データからなる各第1のブロックに含まれた情報データを第1のタップとして抽出する第1のタップ抽出工程と、
上記第2の情報信号に対応した教師信号を、上記第1のブロックに対応して分割することにより得られる複数個の情報データからなる各第2のブロックに含まれる情報データを第2のタップとして抽出する第2のタップ抽出工程と、
上記第1のタップ抽出工程で抽出された第1のタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類工程と、
上記第1のタップ抽出工程で抽出された第1のタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該第1のタップに係る特徴量を取得する特徴量取得工程と、
上記クラス分類工程で得られたクラスコード、上記特徴量取得工程で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量、上記第2のタップ抽出工程で抽出された第2のタップ、および上記第2の情報信号についての、それぞれ上記第2のタップ抽出工程で抽出される第2のタップに対応して複数個の情報データをコンポーネントとする複数個の代表ベクトルに基づいて、上記クラスコードおよび上記特徴量の組み合わせのそれぞれに、上記複数個の代表ベクトルから選択された一個の代表ベクトルを割り当てて上記データ生成用コードブックを生成するコードブック生成工程とを有し、
上記クラス分類工程には、
上記第1のクラスタップ抽出手段で抽出された第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得る処理が含まれることを特徴とするコードブック生成方法。 - 複数個の情報データからなる第1の情報信号を当該第1の情報信号よりもサンプルの画素数が多い複数個の情報データからなる第2の情報信号に変換する際に使用されるコードブックであって、上記第1の情報信号を分割して得られる複数個の情報データからなるブロック毎に、該ブロックに含まれる情報データからなるクラスタップのクラスコードおよび特徴量の組み合わせに上記第2の情報信号についての代表ベクトルとしてのコードベクトルを割り当てたデータ生成用コードブックを生成するためのプログラムであって、
上記第1の情報信号に対応した生徒信号を分割して得られる複数個の情報データからなる各第1のブロックに含まれる情報データを第1のタップとして抽出する第1のタップ抽出工程と、
上記第2の情報信号に対応した教師信号を、上記第1のブロックに対応して分割することにより得られる複数個の情報データからなる各第2のブロックに含まれる情報データを第2のタップとして抽出する第2のタップ抽出工程と、
上記第1のタップ抽出工程で抽出された第1のタップを、当該各タップの信号値に基づいて複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類して、該ブロックの特徴を表すクラスコードを得るクラス分類工程と、
上記第1のタップ抽出工程で抽出された第1のタップ内の画素データの最大値と最小値との差分であるダイナミックレンジを求めて該第1のタップに係る特徴量を取得する特徴量取得工程と、
上記クラス分類工程で得られたクラスコード、特徴量取得工程で取得されたダイナミックレンジからなる特徴量、上記第2のタップ抽出工程で抽出された第2のタップ、および上記第2の情報信号についての、それぞれ上記第2のタップ抽出工程で抽出される第2のタップに対応して複数個の情報データをコンポーネントとする複数個の代表ベクトルに基づいて、上記クラスコードおよび上記特徴量の組み合わせのそれぞれに、上記複数個の代表ベクトルから選択された一個の代表ベクトルを割り当てて上記データ生成用コードブックを生成するコードブック生成工程とを有し、
上記クラス分類工程には、
上記第1のクラスタップ抽出手段で抽出された第1のタップに含まれる情報データをコンポーネントとするタップベクトルを、クラス分類用コードブックを用いて、ベクトル量子化し、該クラスタップに対応したクラスコードを得る処理が含まれるコードブック生成方法をコンピュータで実行可能とすることを特徴とするプログラム。
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