JP4092717B2 - ロッカ部の結合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗用車等の車両において、特にボディロッカ部を構成するパネル材の結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
特にセダン型車両において、側面からの衝突(側突)時、ボディ変形が起きても車室内での乗員に対する生存空間を確保することは、乗員の安全を図る上で極めて重要である。従来では、生存空間が減少するのを防ぐ対策として、ロッカパネル部の折れ位置に対してロッカアウタリインフォース(R/F)の板厚を増加したり、バルクヘッドを追加し、またフロアクロスの追加、板厚アップ等の補強等の対策が講じられている。
【0003】
これらの対策によれば、側突時にセンタピラー基部と結合するロッカパネルの折れが生じても、その位置を後方へ移動させることで、ロッカパネルの変形を抑制することができる。そして、ロッカパネルの変形抑制によって生存空間を確保するというものである。
【0004】
図4〜図6は、従来のロッカ部まわりの構成例を示している。ここで、1はサイドアウタ、2はロッカアウタリインフォース(R/F)、3はロッカインナ、4はクロスメンバである。そして、たとえば、図示例のようにロッカアウタR/F2内にバルクヘッド5を追加し、ロッカアウタR/F2を補強することでロッカパネルの変形を抑制しようとしている。
【0005】
図7は、このような対策を講じる前と後のロッカ部変形モードの例を示す。図における変形量は、ロッカ部の外側から内側(車幅方向)への変形を表し、この変形量が小さい程、生存空間としては大きくなる。対策前の折れ位置P1 に対応する変形量L1 と対策後の折れ位置P2 に対応する変形量L2 を比べると、折れ位置P2 は後方(矢印Rr)へ移動し、変形量L2 が抑制されている。この例からも分かるように、バルクヘッド5の追加等により、ロッカパネルの変形抑制によって生存空間を確保する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の例のようにバルクヘッド5などを追加すると、質量(重量)が増える結果となる。
【0007】
この発明は以上の点に鑑み、安全性確保と軽量化等を同時に実現するロッカ部の結合構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、センタピラー基部と結合するロッカパネルを有するロッカ部の結合構造であって、センタピラーと結合するロッカアウタリインフォースを中央部パネル材と両端部パネル材に3分割構成し、センタピラー基部と結合する中央部パネル材の板厚をその両端部パネル材よりも厚くしたことにより、側突時には両端部パネル材で二点折れを起こさせることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、中央部パネル材とその両端部パネル材がスポット溶接により結合されることを特徴とする。
【0009】
この発明では、ロッカパネルのセンタピラー結合部だけを補強することで、センタピラー結合部の折れを防止しつつ、補強されていない部分での2点折れを狙う。これによりロッカパネルの変形量は幾何学的に抑制することができる。同時に、部品を追加せずに主要骨格部材自体の耐力差を設けることで、効果的に軽量化することができる。
【0010】
この発明によるロッカアウタR/Fの中央部分の耐力を上げる具体的方法としては、ロッカアウタR/Fを3分割し、センタピラー結合部である中央部R/Fの板厚のみを増加する。中央部R/Fの前後のR/Fとスポット溶接により一体化する。
【0011】
この発明によれば、3分割ロッカ構造によって側突時に2点折れにすることで、ロッカパネルの構成部材の部品追加を行うことなく、部品追加した場合と同等以上の生存空間を確保することができ、軽量化を実現する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3に基づき、従来例と実質的に同一または対応する部材には同一符号を用いて、この発明によるロッカ部の結合構造の好適な実施の形態を説明する。
図1および図2はこの発明の実施形態におけるロッカ部まわりの構成例を示している。1はサイドアウタ、3はロッカインナ、そして6は本発明に係るロッカアウタR/Fである。
【0013】
本発明にあっては、センタピラーとの結合部位のロッカパネルを補強し、他の部位よりも曲げ耐力を高めたことを特徴とする。すなわち、センタピラーと結合するロッカアウタリインフォース6を図1のように3つのパネル材6a,6b,6cに3分割構成し、センタピラー基部と結合する中央部パネル材6bの板厚をその両端部パネル材6a,6cよりも厚くしたものである。この場合、中央部パネル材6bとその両端部パネル材6a,6cとはそれぞれスポット溶接により結合される。
【0014】
この発明によれば、ロッカパネルにおけるセンタピラー結合部、すなわち中央部パネル材6bだけを補強し、センタピラー結合部の折れを防止しつつ、補強されていない部分、すなわち両端部パネル材6a,6cで2点折れを起こさせるようになっている。これによりロッカパネルの変形量を幾何学的に抑制することができると共に、部品を追加せずに主要骨格部材自体の耐力差を設けることで、効果的に軽量化を図ることができる。
【0015】
図3はこの発明によるロッカ部変形モード(実線)を示している。側突時には2つの折れ位置P2 ,P3 で2点折れにすることで、対策前の折れ位置P1 に対応する変形量L1 と比べると、変形量L2 が大幅に小さくなる。このようにバルクヘッドの追加等を行うことなく、部品を追加した場合と同等以上の生存空間を確保することができ、軽量化を実現する。
【0016】
ここで、つぎの表1は、本発明によるロッカ部結合構造と他の補強対策の内容およびその効果等を比較したものである。表から明らかなように、本発明では、板厚をアップした場合と同等の生存空間を確保している。この場合、板厚をアップすることにより質量が170%も増加するのに対して、本発明では僅かに10%の質量増加に過ぎない。また、バルクヘッドの追加の場合と比べても、生存空間を大きくしながら質量増加は少なくて済む。
なお、表中の数値は、「補強なし」の場合を基準値「1」にして、その基準値に対する比率をとったものである。また、本発明の板厚比(1+1.4+1)中の「1.4」は、センタピラー基部と結合する中央部パネル材6bの板厚を、他のパネル材6a,6cに比べて1.4倍と設定した場合を示す。
【0017】
【表1】
【0018】
また、本発明においてセンタピラーと結合するロッカアウタR/Fをいわゆる3段階差厚結合し、センタピラー基部と結合する中央部の板厚をその両端部パネル材よりも厚くすることによっても上記と同等な効果を得ることができる。
【0019】
上記実施形態における具体的数値等は、必要に応じて適宜変更可能であり、それらの数値のみに限定されるものではない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、3分割ロッカ構造によって側突時に2点折れにすることで、生存空間を大きく確保するとともに軽量化を図り、安全性の確保と軽量化等を同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のロッカ部結合構造の実施形態におけるロッカ部まわりの構成例を示す図である。
【図2】図1のB−B線に沿う断面図である。
【図3】この発明のロッカ部結合構造の実施形態におけるロッカ部の変形モードを示す図である。
【図4】従来のロッカ部まわりの構成例を示す図である。
【図5】従来のロッカ部に係るバルクヘッドの追加構造例を示す分解斜視図である。
【図6】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】従来のロッカ部の変形モード例を示す図である。
【符号の説明】
1 サイドアウタ
2 ロッカアウタリインフォース(R/F)
3 ロッカインナ
6 ロッカアウタR/F
6a,6c 両端部パネル材
6b 中央部パネル材
Claims (2)
- センタピラー基部と結合するロッカパネルを有するロッカ部の結合構造であって、
センタピラーと結合するロッカアウタリインフォースを中央部パネル材と両端部パネル材に3分割構成し、センタピラー基部と結合する中央部パネル材の板厚をその両端部パネル材よりも厚くしたことにより、側突時には前記両端部パネル材で二点折れを起こさせることを特徴とするロッカ部の結合構造。 - 請求項1に記載のロッカ部の結合構造において、
中央部パネル材とその両端部パネル材がスポット溶接により結合されることを特徴とするロッカ部の結合構造。
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