JP4086631B2 - 無線基地局装置およびパスサーチ方法 - Google Patents
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Description
本発明は、移動通信、特に、光回線を使用したCDMA(Code Division Multiple Access )方式の無線通信において用いられる無線基地局装置およびそのような装置において行われるパスサーチ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信方式の1つとして、スペクトラム拡散方式をベースにしたCDMA方式が知られている。CDMA方式の中でも、特に、情報信号に直接、高速符号系列を乗積する直接拡散(DS:Direct Sequence)方式のものは、耐雑音特性、耐干渉特性に優れていることから、携帯電話や携帯端末などを移動端末とする無線通信システムにおいて有効である。
【0003】
無線通信では、送信側から送信された信号は、建物などでの反射、回折により様々な伝送経路(マルチパス)を通って受信側に到来する。このため、DS方式の場合、そのようなマルチパスを介して到来する信号を個々に分離して合成するレイク(RAKE)受信を行うのが一般的である(特許文献1参照)。
【0004】
レイク受信を行う場合、マルチパルのそれぞれにおける受信タイミングや受信レベルを取得するためのパスサーチが行われる。このパスサーチでは、予め与えられている拡散コード(送信時の拡散変調に使用した拡散コード(高速符号系列)と同じ)を一定の時間間隔でタイミングを徐々にずらしながら受信信号に乗積することで、それぞれのタイミングでの相関値をとり、これにより遅延プロファイルを得る。通常、この遅延プロファイルの検出は、予め設定されたサーチウィンドの範囲で行われ、その検出した遅延プロファイルから各パスの受信タイミングや受信レベルを取得する。
【0005】
上記の遅延プロファイルにおいて、相関値が最も高いピークのタイミングが、最も受信レベルの高いパスにおける受信タイミングとなる。通常は、相関値の高い順から、複数のピークにおける受信タイミングを取得して、これら受信タイミングに基づいて、受信信号を分離してレイク合成が行われる。
【0006】
最近では、DS方式を採用する無線通信システムにおいて、上記のようなレイク受信を行う無線基地局側が、無線基地局と、移動端末との間で無線通信が行われる複数の無線中継装置(送受信機)とからなり、各無線中継装置がそれぞれ光ファイバを介して無線基地局と相互通信可能に接続されたものもある。このシステムによれば、1つの基地局に複数の通信エリアを設定することができる(特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−111548号公報
【特許文献2】
特開2001−309423号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、送受信機が光ファイバを介して無線基地局に接続される無線基地局装置において、光ファイバを介した光回線における遅延量を正確に測定する手法はこれまでに提供されていなかった。このため、課題として以下に挙げるような問題や開発要求があった。
【0009】
サーチウィンドは、送信側(移動端末)から送信された信号が受信側のパスサーチ部に入力されるまでの通信路における遅延を考慮した範囲に設定される。例えば、送受信機が光ファイバを介して無線基地局に接続される場合のサーチウィンドは、固定遅延(「無線基地局内における遅延」+「送受信機内における遅延」)、光ファイバを介した光回線における遅延、および無線経路(マルチパスを含む)の遅延(送受信機の通信エリアの半径(距離)に対応する遅延)とを考慮した範囲に設定される。通常、サーチウィンドの範囲は一律で、固定とされる。このため、例えばトンネルや地下等の不感帯をカバーする事を目的として、複数の送受信機をファイバ長の異なる光ファイバで無線基地局に接続した場合には、最もファイバ長の長い光ファイバにおける遅延を考慮したサーチウィンドを設定する必要がある。この場合、サーチウィンドの範囲は非常に大きなものとなる。
【0010】
サーチウィンドの範囲が大きくなると、パスサーチ部の回路規模が大きくなり、さらにはパスサーチに要する時間が長くなる、といった問題を生じる。以下、その理由を具体的に説明する。
【0011】
DS方式では、送信時に、例えば図12に示すような、ビットデータよりなる情報信号にチップデータよりなる拡散コード(高速符号列)を乗積(拡散)する。拡散変調された信号は、情報信号と拡散コードの排他的論理和をとったものになる。受信時は、拡散変調された信号に図12に示す拡散コードと同じものを乗積(逆拡散)する。逆拡散後の信号は、拡散変調された信号と拡散コードの排他的論理和をとったものになり、これにより元の情報信号が復元される。
【0012】
パスサーチにおける遅延プロファイルの検出は、サーチウィンドの範囲にわたって、上記拡散コードを1/nチップの時間間隔でタイミングを徐々にずらしながら受信信号に乗積することで行われる。例えば、光ファイバの長さが20kmで、通信エリアの半径(距離)が10kmの場合は、合計30kmの伝送路における遅延を考慮したサーチウィンドを設定し、このサーチウィンドの範囲にわたってパスサーチを行うことで、図13に示すような遅延プロファイルを得る。この遅延プロファイルは、縦軸に受信電力(相関値に対応する)、横軸に遅延時間をとったもので、サーチウィンドの約3分の2が光回線における遅延量を考慮した部分である。ファイバ長が長くなればこの部分が長くなり、その分、サーチウィンドの範囲が広くなって、パスサーチに要する時間が長くなる。
【0013】
また、パスサーチ部は、拡散コードを1/nチップの時間間隔で遅延させるための遅延器群と、各遅延器で遅延した拡散コードのそれぞれを受信信号に乗積して相関値(受信電力)をとるパワー計算部群とを有しており、その遅延器およびパワー計算部の数は、基本的には、時間分解能(時間間隔)とサーチウィンドの範囲で決まる。サーチウィンドの範囲が広くなると、遅延器およびパワー計算部の数が増えてしまい、その結果、パスサーチ部の回路規模が大きくなってしまう。
【0014】
なお、無線基地局装置を設置する際にそれぞれの光ファイバの長さを測定しておき、その測定結果を利用して、サーチウィンドの範囲から光回線における遅延量に対応する部分を除外するようなことも可能である。しかし、この場合は、光ファイバの長さを測定する作業が必要となる分、無線基地局装置を設置する際の作業工数が増えてしまう、という問題がある。
【0015】
また、最近では、無線通信システムにおいて位置情報サービスを提供することも試みられている。そのような位置情報サービスを提供するシステムの1つに、3つの無線基地局と移動端末との間の距離を信号到達時間に基づいてそれぞれ測定するOTDOA(Observed Time Difference of Arrival)方式の測位システムがある。このOTDOA方式を上記のような無線通信システムに適用する場合は、光ファイバを介した光回線における遅延量を送受信機毎に正確に測定する必要がある。しかし、そのような測定手段はこれまでになく、その開発が望まれていた。
【0016】
本発明の目的は、光回線(光ファイバ)の遅延量を正確に測定することのできる、サーチャーの回路規模が小さく、かつ、パスサーチに要する時間の短い、無線基地局装置およびパスサーチ方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の無線基地局装置は、移動端末から送出された情報信号が複数の無線経路を介して受信される送受信機と、
前記送受信機が光回線を介して接続された無線基地局とを有し、
前記無線基地局は、
前記移動端末から送出された情報信号の、前記光回線において生じる遅延量を測定する遅延測定手段と、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出するサーチャー手段とを有し、
前記サーチャー手段は、前記遅延測定手段にて算出された遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記送受信機から受信した前記情報信号の受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の無線基地局装置は、互いが第1の光回線を介して接続され、それぞれにおいて移動端末から送出された情報信号が複数の無線経路を介して受信される第1および第2の送受信機と、
前記第1の送受信機が第2の光回線を介して接続された無線基地局とを有し、
前記無線基地局は、
前記移動端末から送出された情報信号の、前記第2の光回線において生じる第1の遅延量を測定する第1の遅延測定手段と、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出するサーチャー手段を有し、
前記第2の送受信機は、前記移動端末から送出された情報信号の、前記第1の光回線において生じる第2の遅延量を測定する第2の遅延測定手段を有し、
前記サーチャー手段は、
前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1の遅延測定手段にて算出された第1の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第1の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得し、
前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1の遅延測定手段にて算出された第1の遅延量および前記第2の遅延測定手段にて算出された第2の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第2の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得することを特徴とする。
【0019】
本発明のパスサーチ方法は、移動端末との間で無線通信が行われる送受信機が光回線を介して無線基地局に接続された装置において行われるパスサーチ方法であって、
前記移動端末から送出された情報信号を複数の無線経路を介して前記送受信機にて受信する第1のステップと、
前記送受信機にて受信された前記情報信号の、前記光回線において生じる遅延量を算出する第2のステップと、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出する第3のステップとを含み、
前記第3のステップは、前記第2のステップで算出された遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記送受信機から受信した前記情報信号の受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得するステップを含むことを特徴とする。
【0020】
また、本発明のパスサーチ方法は、互いが第1の光回線を介して接続され、それぞれにおいて移動端末との間で複数の無線経路を介した無線通信が行われる第1および第2の送受信機と、前記第1の送受信機が第2の光回線を介して接続された無線基地局とを有する装置において行われるパスサーチ方法であって、
前記第1の送受信機にて受信された前記情報信号の、前記第2の光回線において生じる第1の遅延量を算出する第1のステップと、
前記第2の送受信機にて受信された前記情報信号の、前記第1の光回線において生じる第2の遅延量を算出する第2のステップと、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出する第3のステップとを含み、
前記第3のステップは、前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1のステップにて算出された第1の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第1の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得し、前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1のステップにて算出された第1の遅延量および前記第2のステップにて算出された第2の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第2の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得するステップを含むことを特徴とする。
【0021】
上記のとおりの本発明によれば、サーチウィンドの範囲は、従来のものにおけるサーチウィンドの範囲より十分に狭い。具体的には、サーチウィンドの範囲は、光回線の遅延量を考慮しなくて良くなる分だけ従来のものより狭くなる。したがって、サーチウィンドの範囲が狭くなった分だけ、回路規模は小さくなり、また、パスサーチに要する時間も短くなる。さらに、光回線の遅延量を検出することにより、送受信機と移動端末の間の無線伝播時間を高精度に検出することが可能となる。
【0022】
また、本発明によれば、無線基地局装置を設置する際に、従来のような、光回線の長さや遅延時間を測定する必要はないので、設置作業工数は大幅に削減される。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態である無線基地局装置の概略構成を示すブロック図である。この無線基地局装置は、CDMA方式の移動通信無線システムにおいて使用されるものであって、無線基地局1と、移動端末(不図示)との間で無線通信が行われる送受信機2と、これらを接続する光ファイバ3とからなり、上位装置(例えば移動交換局)から入力された情報信号が、無線基地局1から光ファイバ3を介して送受信機2へ出力され、さらにそこから無線を介して移動端末へ送信される下り回線と、移動端末から無線により受信した情報信号が送受信機2から光ファイバ3を介して無線基地局1へ出力され、さらにそこから上位装置に出力される上り回線とを有する。
【0025】
無線基地局1は、所定のチップデータ(高速符号系列)よりなる拡散コードを使用したDS(直接拡散)方式での情報信号の送受信およびレイク(RAKE)受信を行うものであって、その構成はベースバンド信号処理部4、遅延測定部5、多重部6a、分離部7a、E/O部(光電変換部)8aからなる。
【0026】
ベースバンド信号処理部4は、下り回線において、上位装置から入力されたデジタル情報信号(1次変調が施された信号)に拡散コード(高速符号系列)を乗積(2次変調)し、これを送信信号として多重部6aに供給し、また、上り回線において、分離部7aで分離された受信信号をレイク(RAKE)受信する。
【0027】
遅延測定部5は、光ファイバ3を含む光回線における遅延量を測定するものであって、所定のフラグ信号を送出して、そのフラグ信号が送受信機2で折り返されて受信されるまでの時間から上り回線における光回線の遅延量を測定する。
【0028】
多重部6aは、拡散変調(2次変調)が施された送信信号に遅延測定部5から供給されるフラグ信号を多重する。E/O部8aは、下り回線において、多重部6aからの多重信号(送信信号+フラグ信号)を8B10B等のNRZ信号に変換して光信号に変換し、また、上り回線において、送受信機2から光ファイバ3を介して入力された光信号(受信信号+フラグ信号)を電気信号に変換する。
【0029】
送受信機2は、下り回線において、無線基地局1からの送信信号を例えばシステム運用に用いるための高周波の信号に周波数変換して移動端末へ送信したり、また、上り回線において、移動端末から受信した高周波の受信信号を中間周波数信号に変換して無線基地局1へ出力したりするものであって、その構成は、多重部6b、分離部7b、E/O部8b、無線部9からなる。
【0030】
E/O部8bは、下り回線において、無線基地局1から光ファイバ3を介して入力される光信号(送信信号+フラグ信号)を電気信号に変換し、上り回線において、多重部6bから出力される多重信号を8B10B等のNRZ信号に変換して光信号に変換する。分離部7bは、E/O部8bで電気信号に変換された多重信号(送信信号+フラグ信号)を送信信号とフラグ信号に分離する。無線部9は、下り回線において、分離部7bで分離された送信信号を無線通信により移動端末へ送信し、上り回線において、移動端末から無線通信により情報信号を受信する。多重部6bは、無線部9で受信した情報信号(受信信号)に分離部7bで分離されたフラグ信号を多重し、これをE/O部8bへ入力する。
【0031】
移動端末は、無線基地局1と同様、拡散コード(高速符号系列)を使用したDS(直接拡散)方式での情報信号の送受信およびレイク(RAKE)受信を行うことができる。この移動端末から無線部9に受信される情報信号(受信信号)は、ベースバンド信号処理部4で用いられた拡散コードと同じ拡散コードで2次変調が施されている。
【0032】
次に、本実施形態の無線基地局装置の動作について具体的に説明する。
【0033】
(1)下り回線における動作:
1次変調が施された情報信号が上位装置から無線基地局1に入力されると、無線基地局1では、まず、ベースバンド信号処理部4が、その入力された情報信号に対して拡散変調(2次変調)を施すとともに、遅延測定部5がフラグ信号を出力して光回線における遅延時間の測定を開始する。次いで、多重部6aが、その拡散変調された送信信号と遅延測定部5から入力されるフラグ信号とを多重する。そして、E/O部8aが、その多重信号(送信信号+フラグ信号)を光信号に変換して光ファイバ3上に送出する。
【0034】
無線基地局1から光ファイバ3上に送出された光信号(送信信号+フラグ信号)が送受信機2に入力されると、送受信機2では、まず、E/O部8bが、その入力された光信号(送信信号+フラグ信号)を電気信号に変換する。次いで、分離部7bが、その電気信号に変換された多重信号(送信信号+フラグ信号)を送信信号とフラグ信号に分離する。そして、無線部9がその分離された送信信号を移動端末へ送信する。
【0035】
移動端末では、送受信機2からの送信信号を、無線基地局1で使用した拡散コードと同じ拡散コードを用いてレイク受信を行う。これにより、拡散変調された情報信号を元の信号に戻すことができる。
【0036】
(2)上り回線における動作:
所定の拡散コードで拡散変調(2次変調)が施された情報信号が移動端末から送受信機2へ送信されると、送受信機2では、まず、無線部9が、その送信された情報信号を受信する。次いで、多重部6bが、その受信した情報信号(受信信号)と分離部7bで分離されたフラグ信号とを多重する。そして、E/O部8bが、その多重信号(受信信号+フラグ信号)を光信号に変換して光ファイバ3上に送出する。
【0037】
送受信機2から光ファイバ3上に送出された光信号(受信信号+フラグ信号)が無線基地局1に入力されると、無線基地局1では、まず、E/O部8aが、その入力された光信号(受信信号+フラグ信号)を電気信号に変換する。次いで、分離部7aが、その電気信号に変換された多重信号(受信信号+フラグ信号)を受信信号とフラグ信号に分離する。次いで、遅延測定部5が、分離部7aで分離されたフラグ信号の送出から受信までに要した時間、すなわち、フラグ信号が光ファイバ3を介した光回線を往復した時間から、その光回線の上り回線における遅延量を算出する。次いで、ベースバンド信号処理部4が、遅延測定部5で算出した遅延量に基づいてサーチウィンドの範囲を補正する。この補正により、無線経路の遅延のみを考慮したサーチウィンドの範囲で、分離部7aにて分離された受信信号に関する遅延プロファイルを検出することができる。最後に、ベースバンド信号処理部4が、その検出した遅延プロファイルに基づいて複数の有効パスにおける受信タイミングを決定し、それぞれの有効パスにおける受信信号をレイク合成する。このレイク合成により得られた受信信号は、無線基地局1から上位装置へ出力される。
【0038】
以上の動作において、最も特徴とするところは、遅延測定部5が上り回線における光回線の遅延量を算出する点と、ベースバンド信号処理部4が、その算出した遅延量を利用してサーチウィンドの範囲を補正する点の2つである。以下に、それら特徴点についてさらに詳細に説明する。
【0039】
まず、上り回線における光回線の遅延量を算出する点について説明する。図2に、遅延測定部5の具体的な構成を示し、図3に、光回線上に送出される多重信号のデータフォーマットの一例を示す。
【0040】
図2を参照すると、遅延測定部5は、制御部51およびカウンタ52からなる。制御部51は、多重部6aから入力されるフレーム信号に同期してフラグ信号を多重部6aへ送出すると同時に、カウンタ52に対してカウントの開始を指示する。フレーム信号は、図3に示すように、一定の間隔で「Lowパルス」が出力される信号であって、多重部6aでは、このフレーム信号に同期して、フラグ信号が送信信号と多重される。同様に、多重部6bにおいても、同様なフレーム信号に同期して、フラグ信号が受信信号と多重される。
【0041】
制御部51から送出されたフラグ信号は、多重部6aにて送信信号に多重された後、E/O部8aにて光信号に変換されて光ファイバ3上に送出される(下り回線)。光ファイバ3上に送出されたフラグ信号は、E/O部8bにて電気信号に変換され、分離部7bにて送信信号から分離される。分離部7bにて分離されたフラグ信号は、多重部6bにて受信信号に多重された後、E/O部8bにて再び光信号に変換されて光ファイバ3上に送出される(上り回線)。光ファイバ3上に送出されたフラグ信号は、分離部7aにて受信信号から分離されてカウンタ52に入力される。
【0042】
カウンタ52は、制御部51から入力されるカウント開始指示に応じてカウント動作を開始し、制御部51が送出したフラグ信号が送受信機2にて折り返されて戻ってきたタイミングでカウント動作を停止し、そのときのカウント値Aを制御部51に送出する。このカウント値Aは、送出したフラグ信号が光ファイバ3を介した光回線上を往復した時間であり、制御部51は、そのカウント値Aから、上り回線における光回線の遅延量B(=A/2)を算出する。
【0043】
次に、遅延量Bに基づいてサーチウィンドの範囲を補正する点を、ベースバンド信号処理部4の具体的な構成とともに説明する。
【0044】
図4に、ベースバンド信号処理部4の一構成例を示す。図4において、ベースバンド信号処理部4は、サーチャー部10、フィンガー部20a〜20c、レイク合成部30からなる。
【0045】
サーチャー部10は、無線経路の遅延のみを考慮したサーチウィンドの範囲で分離部7aにて分離された受信信号に関する遅延プロファイルを検出する部分であって、その構成は、拡散コード発生部11、遅延量補正部12、m個の遅延器131〜13m、n個のパワー計算部141〜14n、比較器15からなる。
【0046】
拡散コード発生部11は、分離部7aにて分離された受信信号に逆拡散を施すための拡散コード(移動端末が受信信号に対応する信号を無線通信により送信する際に使用した拡散コードに同じ)を発生する。遅延量補正部12は、拡散コード発生部11から入力される拡散コードに対して、遅延測定部5から入力された遅延量Bだけ遅延を与える。この遅延量補正部12の出力は、遅延器131〜13mを直列に接続したラインの一端に供給されており、それぞれの遅延器で一定時間だけ遅延が与えられるようになっている。
【0047】
パワー計算部141〜14nは並列に接続されており、それぞれの一方の入力には、分離部7aで分離された受信信号が入力されている。パワー計算部141の他方の入力には、遅延量補正部12の出力がそのまま供給されている。パワー計算部142〜14nの他方の入力には、それぞれ遅延器131〜13mの出力が供給されている。
【0048】
比較器15は、各パワー計算部141〜14nの出力が入力されており、これら入力から得られる遅延プロファイル上で、受信レベル(受信電力)の高い方から順に3つのピークを検出し、それら3つのピークの遅延時間に対応する、受信タイミングC1、C2、C3をそれぞれフィンガー部20a、20b、20cに供給する。
【0049】
フィンガー部20a〜20cは並列に接続されており、それぞれの一方の入力には、分離部7aで分離された受信信号が供給されている。フィンガー部20a、20b、20cは、それぞれ比較器15から供給された受信タイミングC1、C2、C3のタイミングで相関検波を行う。レイク合成部30は、これらフィンガー部20a〜20cで検波されたパスについて、それぞれの遅延時間を調整した上で受信信号の合成を行う。
【0050】
上記のように構成されたベースバンド信号処理部4では、サーチャー部10のパワー計算部141〜14nにおいて、遅延量補正部12から入力される、遅延量Bだけ遅延補正された拡散コードが、一定の時間間隔(この時間間隔は遅延器131〜13mによって与えられる。)でタイミングを徐々にずらしながら分離部7aから入力される受信信号に乗積される。この結果、パワー計算部141〜14nの出力から、例えば図5に示すように、無線経路の遅延のみを考慮したサーチウィンドの範囲で遅延プロファイルを取得することが可能となる。この図5の例は、無線通信エリアの半径を10kmとした場合に検出された遅延プロファイルである。
【0051】
サーチャー部10を構成する、遅延器131〜13mおよびパワー計算部141〜14nの数は、時間分解能((1/n)チップ:nは自然数)が一定であれば、サーチウィンドの大きさで決まる。サーチウィンドの範囲を小さくすることで、遅延器およびパワー計算部の数も少なくなる。図5に示した遅延プロファイルにおけるサーチウィンドの範囲は、図13に示した遅延プロファイルにおけるサーチウィンドの範囲に比べて、光回線における遅延(距離20km)を考慮しない分だけ狭くなっている。したがって、サーチウィンドの範囲が狭くなっている分だけ、遅延器およびパワー計算部の数を少なくすることができ、その分、サーチャー部10の回路規模は小さくなる。また、パスサーチに要する時間も短くなる。
【0052】
(実施例)
図6は、図1に示した無線基地局装置を用いた無線通信システムの一例を示すブロック図である。この無線通信システムでは、送受信機2aはファイバ長が100mの光ファイバ3aを介して無線基地局1と相互通信可能に接続され、送受信機2bはファイバ長が10kmの光ファイバ3bを介して無線基地局1と相互通信可能に接続されている。各送受信機2a、2bの通信エリア(セル)の半径はともに10kmである。各光ファイバ3a、3bにおける遅延量はともに、1kmあたり5μsである。
【0053】
送受信機2a、2bは、図1に示した送受信機2と同じものである。無線基地局1も、図1に示したものと同じもので、図2に示した遅延測定部5および図4に示したベースバンド信号処理部4を備える。遅延測定部5のカウンタ52のカウントクロックは50MHz(1クロック=20ns)である。装置固定遅延(無線基地局1内における遅延および送受信機2a(または送受信機2b)内における遅延であって、光ファイバ3a(または光ファイバ3b)を介した光回線部における遅延は含まない。)は1μsである。
【0054】
図7に、送受信機2bを介した伝送路における光回線の遅延量を測定する際の、遅延測定部5の入出力信号のタイミングチャートを示す。図7において、カウントクロックは、カウンタ52のカウントの基準となるクロックで、ここでは、50MHz(1クロック=20ns)である。フレーム信号は、多重部6aから遅延測定部5に供給される信号であって、図3に示したように一定の間隔で「Lowパルス」が出力される。カウント値は、カウンタ52におけるカウント値で、ここでは、10進数で示されている。
【0055】
制御部51は、多重部7bから入力されるフレーム信号の「Lowパルス」に同期して、フラグ信号を出力し、且つ、カウントを開始する。カウンタ52では、50MHz(1クロック=20ns)のカウントクロックによりカウントが行われる。出力したフラグ信号が送受信機2bで折り返され、再び遅延測定部5に入力されると、カウンタ52はカウントを停止する。本例では、カウンタ52は、カウント”10000”にて停止される。
【0056】
制御部51は、カウント値”10000”と、カウントクロックが「1クロック=20ns」であることから、光回線の片道の遅延量Tを
T=10000×20ns/2=100μs
より算出する。このようにして算出された遅延量T(100μs)は、サーチャー部12へ供給される。
【0057】
サーチャー部12では、まず、遅延量補正部12が、拡散コード発生部11から供給される拡散コードに対して、遅延測定部5から供給された遅延量T(100μs)の時間分だけ遅延を与える補正を行う。この遅延補正により、図5に示したような、無線経路(10km)の遅延のみを考慮したサーチウィンドの範囲で遅延プロファイルを検出することができる。遅延プロファイルが検出されると、比較器15が、その遅延プロファイル上で、受信レベル(受信電力)の高い方から順に複数のピークを検出し、それらのピークの遅延時間に対応する、受信タイミングをそれぞれ複数のフィンガー部に供給する。これにより、複数のフィンガー部での相関検波が可能となり、レイク受信を行うことができる。
【0058】
(他の実施形態)
図8は、本発明の他の実施形態である無線基地局装置の概略構成を示すブロック図である。この無線基地局装置は、送受信機100と無線基地局1が光ファイバ3a’を介して光通信可能に接続され、さらに送受信機100と送受信機200が光ファイバ3b’を介して光通信可能に接続された、デージーチェーン構造のものである。光ファイバ3a’、3b’のファイバ長はそれぞれ5km、10kmである。
【0059】
本実施形態の無線基地局装置では、送受信機100、200のいずれかの通信エリア(セル)において移動端末(不図示)との間で情報信号の送受信が行われる。移動端末が送受信機100の通信エリアにあるときは、下り回線において、上位装置(例えば移動交換局)から入力された情報信号が、無線基地局1から光ファイバ3a’を介して送受信機100へ出力されて、そこから無線により移動端末へ送信される。また、上り回線において、移動端末から無線により受信した情報信号が、送受信機100から光ファイバ3a’を介して無線基地局1へ出力されて、そこから上位装置に供給される。
【0060】
移動端末が送受信機200の通信エリアにあるときは、下り回線において、上位装置から入力された情報信号が、無線基地局1から光ファイバ3a’を介して送受信機100へ出力され、さらに送受信機100から光ファイバ3b’を介して送受信機200へ出力されて、そこから無線により移動端末へ送信される。また、上り回線において、移動端末から無線により受信した情報信号が、送受信機200から光ファイバ3b’を介して送受信機100へ出力され、さらに送受信機100から光ファイバ3a’を介して無線基地局1へ出力されて、そこから上位装置に供給される。
【0061】
上記のように、本実施形態の無線基地局装置では、移動端末が送受信機200の通信エリアにあるときは、送受信機100を中継することになるため、それぞれの送受信機において、光回線における遅延量を測定する機能を備えている。図9に、無線基地局装置の具体的な構成を示す。以下、図8および図9を参照して装置構成を具体的に説明する。
【0062】
無線基地局1は図1に示したものと同じもので、その構成は、ベースバンド信号処理部4、遅延測定部5、多重部6a、分離部7aおよびE/O部8aからなる。ここでは、遅延測定部5は、光ファイバ3a’を含む第1の光回線における遅延量を測定するものとし、フラグ信号Aを送出して、そのフラグ信号Aが送受信機100で折り返されて受信されるまでの時間から上り回線における第1の光回線の遅延量を測定する。
【0063】
送受信機100は、下り回線において、無線基地局1からの送信信号を例えばシステム運用に用いるための高周波の信号に周波数変換して移動端末へ送信したり、また、上り回線において、移動端末から受信した高周波の受信信号を中間周波数信号に変換して無線基地局1へ出力したりするものであって、その構成は、無線部101、遅延測定部102、多重/分離部103、E/O部104a、104bからなる。
【0064】
無線部101および多重/分離部103は、図2に示した多重部6b、分離部7b、無線部9と基本的には同じである。E/O部104aは、下り回線において、光ファイバ3a’を介して供給される光信号(送信信号+フラグ信号A)を電気信号に変換し、また、上り回線において、多重/分離部103から入力される多重信号(受信信号+フラグ信号A)を光信号に変換するものであって、基本的には図2に示したE/O部8bと同じものである。遅延測定部102は、光ファイバ3b’を含む第2の光回線における遅延量を測定するものであって、フラグ信号Bを送出して、そのフラグ信号Bが送受信機200で折り返されて受信されるまでの時間から上り回線における第2の光回線の遅延量を測定する。E/O部104bは、下り回線において、多重/分離部103から入力される多重信号(送信信号+フラグ信号B)を光信号に変換し、また、上り回線において、光ファイバ3b’を介して供給される光信号(受信信号+フラグ信号B)を電気信号に変換するものである。
【0065】
送受信機200も送受信機100と同様な構成で、無線部201、遅延測定部202、多重/分離部203、E/O部204a、204bからなる。遅延測定部202およびE/O部204bは、送受信機200をさらに中継点とする場合に必要となるものである。そのような中継点を構成しない場合は、遅延測定部202およびE/O部204bは削除してもよい。
【0066】
次に、本実施形態の無線基地局装置において行われるレイク受信動作について具体的に説明する。レイク合成については、図1に示した構成におけるレイク合成と基本的には同じであるので、ここでは、遅延プロファイルの検出を重点的に説明する。
【0067】
まず、移動端末が送受信機100の通信エリア内にある場合の遅延プロファイルの検出動作を説明する。この場合は、基本的には、図1に示した構成における遅延プロファイルの検出動作と同じ動作で遅延プロファイルが検出される。まず、無線基地局1において、遅延測定部5が、フラグ信号Aを送出し、この送出したフラグ信号Aが送受信機100で折り返されて再び受信されるまでの時間から上り回線における第1の光回線の遅延量Aを測定する。次いで、ベースバンド処理部4が、内部で発生した拡散コードに対して、遅延測定部5から供給された遅延量Aの時間分だけ遅延を与える補正を行う。この遅延補正により、図5に示したような、無線経路の遅延(送受信機100または送受信機200の通信エリアの半径に相当する距離の遅延で、予め与えられている。)のみを考慮したサーチウィンドの範囲で遅延プロファイルを検出する。
【0068】
次に、移動端末が送受信機100の通信エリア内にある場合の遅延プロファイルの検出動作を説明する。この場合は、上記の無線基地局1における遅延測定部5による第1の光回線(光ファイバ3a’の部分)の遅延測定に加えて、送受信機100における遅延測定部102による第2の光回線(光ファイバ3b’の部分)の遅延測定が行われる。具体的には、遅延測定部102が、フラグ信号Bを送出し、この送出したフラグ信号Bが送受信機200で折り返されて再び受信されるまでの時間から上り回線における第2の光回線の遅延量Bを測定する。そして、送受信機100が、上り回線において、その遅延測定部102で遅延測定された遅延量Bを無線基地局1の遅延測定部5に送出する。
【0069】
無線基地局1では、遅延測定部5が、第1の光回線における遅延量Aと第2の光回線における遅延量Bを合計した遅延量(A+B)をベースバンド信号処理部4に供給する。そして、ベースバンド信号処理部4が、内部で発生した拡散コードに対して、遅延測定部5から供給された遅延量(A+B)の時間分だけ遅延を与える補正を行う。この遅延補正により、図5に示したような、無線経路の遅延(送受信機100または送受信機200の通信エリアの半径に相当する距離の遅延で、予め与えられている。)のみを考慮したサーチウィンドの範囲で遅延プロファイルを検出することができる。
【0070】
上述した本実施形態の無線基地局装置においても、サーチウィンドの範囲を小さくすることができる。したがって、サーチウィンドの範囲が狭くなっている分だけ、遅延器およびパワー計算部の数を少なくすることができ、その分、サーチャー部の回路規模は小さくなる。また、パスサーチに要する時間も短くなる。
【0071】
また、本実施形態のようなデージーチェーン構造を採用する場合、下り回線上に送出される送信信号および上り回線上に送出される受信信号は、いずれも時分割多重により送信してもよい。例えば、無線基地局1から送出される送信信号(または、移動端末から受信する受信信号)を、図10に示すように、送受信機100宛の信号と送受信機200宛の信号とに時分割多重して送信してもよい。
【0072】
以上の説明は、本発明の一実施形態であり、構成は設計に応じて種々変更可能である。例えば、図1の構成では、送受信機は1つしか示されていないが、複数の送受信機がそれぞれ異なる光ファイバを介して無線基地局に接続されてもよい。また、図9の構成において、3個以上の送受信機が接続されたデージーチェーン構造とすることも可能である。また、図1の構成と図9の構成とを組み合せることも可能である。
【0073】
(応用例:測位システム)
上述した各実施形態の無線基地局装置を備える無線通信システムを利用して、移動端末の現在位置を検出することができる。そのような位置検出が可能なシステムの一例としてOTDOA方式の測位システムがある。図11に、そのOTDOA方式の測位システムにおける位置検出の概念図を示す。
【0074】
図11において、3つの無線基地局21a〜21cは、前述した各実施形態の無線基地局装置のいずれかの形態を採用するものである。なお、図11中には、便宜上、送受信機は示していないが、各無線基地局21a〜21cには、光ファイバを介して複数の送受信機が接続されている。また、各無線基地局21a〜21cのそれぞれには、接続された複数の送受信機の位置情報(例えば、緯度、経度)が予め与えられている。
【0075】
移動端末22の位置は、移動端末22と3つの無線基地局21a〜21cとの距離(実際は、移動端末22と各無線基地局21a〜21cの送受信機との距離)を信号到達時間から測定することにより行われる。例えば、それぞれの無線基地局(実際は、送受信機)を中心として、移動端末22までの距離を半径とした円をそれぞれ描いた場合、それぞれの円の交点が移動端末22の位置となることから、無線基地局(実際は、送受信機)の位置が予め分かっていれば、移動端末22の位置を求めることができる。
【0076】
各無線基地局21a〜21cにおける、移動端末22との距離の測定は以下のようにして行われる。ここでは、各無線基地局21a〜21cが図1に示した無線基地局装置の構成を備えるものとして、移動端末22の位置検出動作を説明する。
【0077】
無線基地局21aでは、遅延測定部5が、フラグ信号を送出し、この送出したフラグ信号が送受信機2で折り返されて再び受信されるまでの時間から上り回線における光回線の遅延量を測定する。次いで、ベースバンド処理部4が、内部で発生した拡散コードに対して、遅延測定部5から供給された遅延量の時間分だけ遅延を与える補正を行う。この遅延補正により、図5に示したような、無線経路の遅延(送受信機100または送受信機200の通信エリアの半径に相当する距離の遅延で、予め与えられている。)のみを考慮したサーチウィンドの範囲で遅延プロファイルを検出することができる。
【0078】
ベースバンド処理部4は、上記のようにして検出した遅延プロファイル上で、最も高いピークから受信電力の最も大きなパスの受信タイミングCを取得し、これを遅延測定部5へ報告する。例えば、図5の例では、受信タイミングCとして20μsを取得する。遅延測定部5は、既知の装置固定遅延量Dから、送受信機2と移動端末22の間の無線伝搬時間E(=C−D)を算出する。例えば、受信タイミングCが20μsで、装置固定遅延量Dが1μsであれば、無線伝搬時間Eは19μsである。この算出結果は、上位装置である測位システムに供給される。
【0079】
他の2つの無線基地局21b、21cにおいても、上記の無線基地局21aの場合と同様な手順で、送受信機2と移動端末22の間の無線伝搬時間E(=C−D)が算出され、その算出結果が上位装置である測位システムに供給される。
【0080】
測位システムでは、各無線基地局21a〜21cから供給された無線伝搬時間Eと、それぞれの無線基地局の送受信機の位置情報とから、移動端末22の位置を求める。
【0081】
上述した測位システムによれば、各無線基地局21a〜21cにおいて、光ファイバを含む光回線における遅延量を正確に測定することができるので、移動端末22の正確な位置を検出することができる。
【0082】
また、図11の例では、少なくとも3つの無線基地局と移動端末との距離から位置検出を行っているが、図1の構成または図9の構成において、1つの無線基地局に接続された少なくとも3つの送受信機と移動端末との距離から位置検出を行うことも可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来に比べて、サーチウィンドの範囲を小さくすることができるので、その分、サーチャー部の回路規模を小さくすることができる。よって、消費電力がすくなく、小型で、低コストな無線基地局を提供することができる。
【0084】
また、光回線(光ファイバの部分)の遅延量を自動的に測定することができるので、設置作業工数を大幅に削減することができる。
【0085】
さらに、送受信機と移動端末の間の無線伝播時間を正確に算出することができるので、OTDOA方式の測位システムへの応用において、移動端末の現在位置を高精度に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である無線基地局装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す遅延測定部の具体的な構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す無線基地局装置の光回線上に送出される多重信号のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図4】図1に示すベースバンド信号処理部の具体的な構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す無線基地局装置において検出される遅延プロファイルの一例を示す図である。
【図6】図1に示す無線基地局装置を用いた無線通信システムの一例を示すブロック図である。
【図7】図6に示す送受信機を介した伝送路における光回線の遅延量を測定する際の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態である無線基地局装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す無線基地局装置の具体的な構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示す無線基地局装置において検出される遅延プロファイルの一例を示す図である。
【図11】本発明の無線基地局装置の応用例であるOTDOA方式の測位システムにおける位置検出を説明するための概念図である。
【図12】DS方式を説明するための図である。
【図13】従来の無線基地局装置において検出される遅延プロファイルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 無線基地局
2、2a、2b、100、200 送受信機
3、3a、3b、3a’、3b’ 光ファイバ
4 信号処理部
5、102、202 遅延測定部
6a、6b 多重部
7a、7b 分離部
8a、8b、104a、104b、204a、204b E/O部
9、101、201 無線部
10 サーチャー部
11 拡散コード発生部
12 遅延量補正部
131〜13m 遅延器
141〜14n パワー計算部
15 比較器
20a〜20c フィンガー部
21a〜21b 無線基地局
22 移動端末
30 レイク合成部
51 制御部
52 カウンタ
103、203 多重/分離部
Claims (16)
- 移動端末から送出された情報信号が複数の無線経路を介して受信される送受信機と、
前記送受信機が光回線を介して接続された無線基地局とを有し、
前記無線基地局は、
前記移動端末から送出された情報信号の、前記光回線において生じる遅延量を測定する遅延測定手段と、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出するサーチャー手段とを有し、
前記サーチャー手段は、前記遅延測定手段にて算出された遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記送受信機から受信した前記情報信号の受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得することを特徴とする無線基地局装置。 - 前記遅延測定手段は、所定のタイミングでフラグ信号を送出して、該送出したフラグ信号が前記送受信機で折り返されて戻ってくるまでの時間を測定し、該測定した時間から前記遅延量を算出することを特徴とする請求項1に記載の無線基地局装置。
- 前記サーチャー手段は、
所定の拡散コードを発生する拡散コード発生手段と、
前記拡散コード発生手段で発生した所定の拡散コードに前記遅延測定手段で算出した前記遅延量の分だけ遅延を生じさせる遅延量補正手段と、
前記遅延量補正手段で遅延させた前記所定の拡散コードを用いて前記遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
前記遅延プロファイル検出手段にて検出された遅延プロファイルに基づいて、前記複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得する比較手段とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の無線基地局装置。 - 前記サーチャー手段は、前記遅延プロファイルから得られる、前記複数の有効な無線経路のうちの最も受信レベルの高い無線経路における前記情報信号の受信タイミングを前記遅延測定手段に出力し、
前記遅延測定手段は、算出した前記遅延量と、前記サーチャー手段から入力された前記受信タイミングとから、前記送受信機と前記移動端末の間の無線伝播時間を算出することを特徴とする請求項3に記載の無線基地局装置。 - 互いが第1の光回線を介して接続され、それぞれにおいて移動端末から送出された情報信号が複数の無線経路を介して受信される第1および第2の送受信機と、
前記第1の送受信機が第2の光回線を介して接続された無線基地局とを有し、
前記無線基地局は、
前記移動端末から送出された情報信号の、前記第2の光回線において生じる第1の遅延量を測定する第1の遅延測定手段と、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出するサーチャー手段を有し、
前記第2の送受信機は、前記移動端末から送出された情報信号の、前記第1の光回線において生じる第2の遅延量を測定する第2の遅延測定手段を有し、
前記サーチャー手段は、
前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1の遅延測定手段にて算出された第1の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第1の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得し、
前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1の遅延測定手段にて算出された第1の遅延量および前記第2の遅延測定手段にて算出された第2の遅延量に 基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第2の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得することを特徴とする無線基地局装置。 - 前記第1の遅延測定手段は、所定のタイミングで第1のフラグ信号を送出して、該送出した第1のフラグ信号が前記第1の送受信機で折り返されて戻ってくるまでの時間を測定し、該測定した時間から前記第1の遅延量を算出し、
前記第2の遅延測定手段は、所定のタイミングで第2のフラグ信号を送出して、該送出した第2のフラグ信号が前記第2の送受信機で折り返されて戻ってくるまでの時間を測定し、該測定した時間から前記第2の遅延量を算出することを特徴とする請求項5に記載の無線基地局装置。 - 前記サーチャー手段は、
所定の拡散コードを発生する拡散コード発生手段と、
前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記拡散コード発生手段で発生した所定の拡散コードに対して、前記第1の遅延測定手段で算出した前記第1の遅延量の分だけ遅延を生じさせ、前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記拡散コード発生手段で発生した所定の拡散コードに対して、前記第1の遅延測定手段で算出した前記第1の遅延量に前記第2の遅延測定手段で算出した前記第2の遅延量を加算した遅延量の分だけ遅延を生じさせる遅延量補正手段と、
前記第1の送受信機で受信された前記情報信号については、前記遅延量補正手段にて前記第1の遅延量の分だけ遅延を生じさせた前記所定の拡散コードを用いて前記遅延プロファイルを検出し、前記第2の送受信機で受信された前記情報信号については、前記遅延量補正手段にて前記第1および第2の遅延量を合計した遅延量の分だけ遅延を生じさせた前記所定の拡散コードを用いて前記遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
前記遅延プロファイル検出手段にて検出された遅延プロファイルに基づいて、前記複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得する比較手段とを有することを特徴とする請求項5または6に記載の無線基地局装置。 - 前記サーチャー手段は、前記遅延プロファイルから得られる、前記複数の有効な無線経路のうちの最も受信レベルの高い無線経路における前記情報信号の受信タイミングを前記第1の遅延測定手段に出力し、
前記第1の遅延測定手段は、前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1の遅延量と、前記サーチャー手段から入力された前記受信タイミングとから、前記第1の送受信機と前記移動端末の間の無線伝播時間を算出し、前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1および第2の遅延量を合計した遅延量と、前記サーチャー手段から入力された前記受信タイミングとから、前記第2の送受信機と前記移動端末の間の無線伝播時間を算出することを特徴とする請求項7に記載の無線基地局装置。 - 移動端末との間で無線通信が行われる送受信機が光回線を介して無線基地局に接続された装置において行われるパスサーチ方法であって、
前記移動端末から送出された情報信号を複数の無線経路を介して前記送受信機にて受信する第1のステップと、
前記送受信機にて受信された前記情報信号の、前記光回線において生じる遅延量を算出する第2のステップと、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出する第3のステップとを含み、
前記第3のステップは、前記第2のステップで算出された遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記送受信機から受信した前記情報信号の受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得するステップを含むことを特徴とするパスサーチ方法。 - 前記第2のステップは、
所定のタイミングでフラグ信号を送出し、該送出したフラグ信号が前記送受信機で折り返されて戻ってくるまでの時間を測定し、該測定した時間から前記遅延量を算出するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載のパスサーチ方法。 - 前記第3のステップは、
所定の拡散コードを発生するステップと、
前記発生した所定の拡散コードに前記第2のステップで算出した遅延量の分だけ遅延を生じさせるステップと、
前記遅延させた所定の拡散コードを用いて前記遅延プロファイルを検出するステップと、
前記検出された遅延プロファイルに基づいて、前記複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するステップとを含むことを特徴とする請求項9または10に記載のパスサーチ方法。 - 前記遅延プロファイルから得られる、前記複数の有効な無線経路のうちの最も受信レベルの高い無線経路における前記情報信号の受信タイミングと、前記第2のステップで算出した前記遅延量とから、前記送受信機と前記移動端末の間の無線伝播時間を算出する第4のステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のパスサーチ方法。
- 互いが第1の光回線を介して接続され、それぞれにおいて移動端末との間で複数の無線経路を介した無線通信が行われる第1および第2の送受信機と、前記第1の送受信機が第2の光回線を介して接続された無線基地局とを有する装置において行われるパスサーチ方法であって、
前記第1の送受信機にて受信された前記情報信号の、前記第2の光回線において生じる第1の遅延量を算出する第1のステップと、
前記第2の送受信機にて受信された前記情報信号の、前記第1の光回線において生じる第2の遅延量を算出する第2のステップと、
前記複数の無線経路のうちの複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するための遅延プロファイルを検出する第3のステップとを含み、
前記第3のステップは、前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1のステップにて算出された第1の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第1の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得し、前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記第1のステップにて算出された第1の遅延量および前記第2のステップにて算出された第2の遅延量に基づいて遅延補正された所定の拡散コードを、一定の時間間隔でタイミングをずらしながら、前記第2の送受信機から受信した受信信号に乗算して前記遅延プロファイルを取得するステップを含むことを特徴とするパスサーチ方法。 - 前記第1のステップは、所定のタイミングで第1のフラグ信号を送出して、該送出した第1のフラグ信号が前記第1の送受信機で折り返されて戻ってくるまでの時間を測定し、該測定した時間から前記第1の遅延量を算出するステップを含み、
前記第2のステップは、所定のタイミングで第2のフラグ信号を送出して、該送出した第2のフラグ信号が前記第2の送受信機で折り返されて戻ってくるまでの時間を測定し、該測定した時間から前記第2の遅延量を算出するステップを含むことを特徴とする請求項13に記載のパスサーチ方法。 - 前記第3のステップは、
所定の拡散コードを発生するステップと、
前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記所定の拡散コードに対して、前記第1のステップで算出した前記第1の遅延量の分だけ遅延を生じさせ、前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記所定の拡散コードに対して、前記第1のステップで算出した前記第1の遅延量に前記第2のステップで算出した前記第2の遅延量を加算した遅延量の分だけ遅延を生じさせるステップと、
前記第1の送受信機で受信された前記情報信号については、前記第1の遅延量の分だけ遅延を生じさせた前記所定の拡散コードを用いて前記遅延プロファイルを検出し、前記第2の送受信機で受信された前記情報信号については、前記第1および第2の遅延量を合計した遅延量の分だけ遅延を生じさせた前記所定の拡散コードを用いて前記遅延プロファイルを検出するステップと、
前記検出された遅延プロファイルに基づいて、前記複数の有効な無線経路における前記情報信号の受信タイミングを取得するステップとを含むことを特徴とする請求項13または14に記載のパスサーチ方法。 - 前記第1の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記遅延プロファイルから得られる、前記複数の有効な無線経路のうちの最も受信レベルの高い無線経路における前記情報信号の受信タイミングと前記第1の遅延量とから、前記第1の送受信機と前記移動端末の間の無線伝播時間を算出し、前記第2の送受信機により前記情報信号を受信した場合は、前記遅延プロファイルから得られる、前記複数の有効な無線経路のうちの最も受信レベルの高い無線経路における前記情報信号の受信タイミングと、前記第1および第2の遅延量を合計した遅延量とから、前記第2の送受信機と前記移動端末の間の無線伝播時間を算出する第4のステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載のパスサーチ方法。
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