JP4083028B2 - アリールボラン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アリール化合物を原料としイリジウム錯体及び特定の配位子の存在下でのC−H活性化反応を利用したアリールボラン化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来技術】
アリール化合物を原料としイリジウム錯体及び特定の配位子の存在下でのC−H活性化反応を利用してアリールボラン化合物を製造する方法としては、配位子としてビピリジル誘導体、1,10−フェナンスロリンを用いる方法が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
J.Ame.Chem.Soc.,124,390−391(2002)
【本発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法は、配位子として用いられるビピリジル誘導体、1,10−フェナンスロリンが反応溶媒への溶解度が低いので、適用できるアリール化合物が限られている。このため、新たな配位子を用いたC−H活性化反応によるアリールボラン化合物の製造方法の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アリール化合物を原料とするイリジウム錯体及び配位子の存在下でのC−H活性化反応を利用したアリールボラン化合物の製造法について検討した。その結果、次の一般式(1)で示される化合物が配位子として作用して目的とするアリールボラン化合物が生成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
一般式(1):
【0006】
【化4】
(式中、R1、R2、R3及びR4は互いに同じか或いは異なってそれぞれ水素原子、アルキル基、アラルキル基または置換基としてアルキル基を有してもよいアリール基を表す。)で示される化合物(以下、一般式(1)の化合物という)
即ち、本発明は、イリジウム錯体及び配位子の存在下、アリール化合物をアルコキシボラン類と反応させてアリールボラン化合物を製造する際に、配位子として一般式(1)の化合物を用いることを特徴とするアリールボラン化合物の製造方法に関する。
【0007】
【発明実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】
本明細書においてアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状及び環状のいずれであってもよい。炭素数1〜6の直鎖状又は炭素数3〜6の分枝鎖状のアルキル基及び炭素数4〜6の環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を、環状のアルキル基としては、シクロブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等を例示できる。
【0009】
本明細書においてアルケニル基は、炭素数2〜6の直鎖又は分枝鎖状のアルケニル基が挙げられ、具体的には、エテニル基、プロぺニル基、ブテニル基、ペンテニル基等を例示できる。
【0010】
本明細書においてアルキニル基、炭素数2〜6の直鎖又は分枝鎖状のアルキニル基が挙げられ、具体的には、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等を例示できる。
【0011】
本明細書においてアリール基は芳香族化合物の1価の残基であって、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素残基が挙げられる。芳香族炭化水素残基としてはフェニル基、ナフチル基等、置換基を有していてもよいフェニル基としては、フェニル基、クロロフェニル基などのハロゲノフェニル基、メチルフェニル基等のアルキルフェニル基、ビニルフェニル基等のアルケニルフェニル基、エチニルフェニル基等のアルキニルフェニル基、ビフェニル基等のアリールフェニル基、ベンジルフェニル基等のアラルキルフェニル基、メトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、トリフロロメチルフェニル基等のフロロアルキルフェニル基、アセチルフェニル基等のアシルフェニル基、シアノフェニル基及びニトロフェニル基が挙げられる。
【0012】
本明細書においてアラルキル基はアリール基を置換基として有するアルキル基で、具体的には、ベンジル基、メチルベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ジフェニルメチル基等を例示できる。
【0013】
本明細書においてハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素が挙げられる。
【0014】
本明細書においてアルコキシ基は、アルキル基、アリール基、アラルキル基等の置換基が酸素原子に結合してなる有機基である。好ましくは、当該置換基が炭素数1〜6の直鎖状又炭素数3〜6の分枝鎖状のアルキル基であるアルコキシ基であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を例示でき、当該置換基が炭素数1〜4の直鎖又は炭素数3〜4分枝鎖状のアルキル基であるアルコキシ基が特に好ましい。
【0015】
本明細書においてアルコキシカルボニル基は、カルボキシル基の水酸基がアルコキシ基で置換されてなる有機基である。好ましくは、アルコキシ基を構成する置換基が炭素数1〜6の直鎖状又炭素数3〜6の分枝鎖状のアルキル基であるアルコキシカルボニル基であり、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基等を例示できる。特に好ましくはアルコキシ基を構成する置換基が炭素数1〜4の直鎖又は炭素数3〜4分枝鎖状のアルキル基であるアルコキシカルボニル基である。
【0016】
本明細書においてアシル基は、アルキルカルボニル基及びアリールカルボニル基が挙げられる。好ましいアルキルカルボニル基は、そのアルキル基が炭素数2〜7の直鎖状又は炭素数3〜7の分枝鎖状のものが挙げられる。アルキルカルボニル基の具体例としては、アセチル基、2−エチルカルボニル基、3−プロピルカルボニル基、4−ブチルカルボニル基、5−ペンチルカルボニル基、6−ヘキシルカルボニル基等を例示できる。また、好ましいアリールカルボニル基は、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基並びにこれらがアルキル基及びアラルキル基等の置換基を1又は2個有するものが挙げられる。
【0017】
本明細書においてフルオロアルキル基は、直鎖又は分枝鎖状の脂肪族炭化水素残基の水素原子の少なくとも1個をフッ素原子に置換したものが挙げられる。好ましくは、メチル基又はエチル基が有する水素原子の1個〜全部をフッ素原子に置換したものであり、具体的には、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、1,2−ジフルオロメチル基、1,1,2−トリフルオロエチル基、1,1,1,2−テトラフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロエチル基等を例示できる。
【0018】
本明細書においてアリールスルホニル基は、置換基としてアリール基を有するスルホニル基であり、フェニル基にアルキル基及びアラルキル基等の置換基を1又は2個有していてもよいフェニルスルホニル基が好ましい。
【0019】
本発明の配位子の具体例としては、N−(2−ピリジルメチリデン)−アニリン、N−(2−ピリジルメチリデン)−2,4,6−トリメチルアニリン、N−(2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジメチルアニリン、N−(2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジエチルアニリン、N−(2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジイソプロピルアニリン、N−(6−メチル−2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジメチルアニリン、N−(6−メチル−2−ピリジルメチリデン)−2,6−−ジイソプロピルアニリンアニリン等が挙げられるが、N−(6−メチル−2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジイソプロピルアニリンアニリンが好ましい。
【0020】
本発明の配位子の使用量は、イリジウム錯体中のイリジウム原子1.0モルに対し通常0.1〜10モル使用できるが1.0〜2.0モルが好ましい。
本発明の原料であるアリール化合物としては、例えば、一般式(2):
【0021】
【化5】
(式中、XはCH又は窒素原子を表す。R5及びR6は互いに同じか或いは異なってそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、窒素原子にアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基及びアリールスルホニル基からなる群より選ばれる置換基を有しても良いアミノ基、フルオロアルキル基、アシル基、アルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を硫黄原子に有するスルフィル基、スルフィニル基もしくはスルホニル基を表すかまたはR5及びR6が芳香環上の隣接する2個の炭素原子と共に互いに結合して環を形成してもよい。)で示される化合物、並びに一般式(3):
【0022】
【化6】
(式中、Yはアルキル基、アリール基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基を有してもよいシリル基、アルキル基、アラルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基並びにアリールスルホニル基からなる群より選ばれる置換基を有しても良い窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を表す。R7及びR8は互いに同じか或いは異なってそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、窒素原子にアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基及びアリールスルホニル基からなる群より選ばれる置換基を有しても良いアミノ基、フルオロアルキル基、アシル基、アルキル基、アリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を硫黄原子に有するスルフィル基、スルフィニル基もしくはスルホニル基を表すかまたはR7及びR8が芳香環上の隣接する2個の炭素原子と共に互いに結合して環を形成してもよい。)で示される化合物が挙げられる。
【0023】
R5、R6、R7及びR8で表される窒素原子にアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基及びアリールスルホニル基からなる群より選ばれる置換基を有していてもよいアミノ基は、具体的には、アミノ基、(ジ)メチルアミノ基、(ジ)エチルアミノ基、(ジ)n−プロピルアミノ基、(ジ)イソプロピルアミノ基、(ジ)n−ブチルアミノ基、(ジ)tert−ブチルアミノ基、(ジ)n−ペンチルアミノ基、(ジ)n−ヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基、アセチルアミノ基、2−エチルカルボニルアミノ基、3−プロピルカルボニルアミノ基、4−ブチルカルボニルアミノ基、5−ペンチルカルボニルアミノ基及び6−ヘキシルカルボニルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、トリルカルボニルアミノ基及びナフチルカルボニルアミノ基等のアリールカルボニルアミノ基、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、イソプロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−ペンチルオキシカルボニルアミノ基及びn−ヘキシルオキシカルボニルアミノ基等のアルコキシカルボニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、トシルアミノ基及びN−メチル−N−トシル基等のアリールスルホニル基を例示できる。
【0024】
R5、R6、R7及びR8で表されるアルキル基、アリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を硫黄原子に有するチオ基、スルフィニル基、またはスルホニル基は具体的には、メチルチオ基、フェニルチオ基、メチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、メチルスルホニル基、フェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0025】
R5及びR6、並びにR7及びR8が芳香環上の隣接する2個の炭素原子と共に互いに結合して環を形成するとき、当該形成される環は、好ましくは、5〜6員の環であり、環の構成原子が炭素原子のみであるもののほか、炭素原子と酸素原子、窒素原子及び硫黄原子等のヘテロ原子を含むものであってもよい。また形成される環は単環であっても縮合多環であってもよく、またこれらの環は芳香性であってもなくてもよい。さらに形成される環は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、窒素原子にアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基及びアリールスルホニル基からなる群より選ばれる置換基を有しても良いアミノ基、フルオロアルキル基、アシル基、アルキル基、アリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を硫黄原子に有するスルフィル基、スルフィニル基、またはスルホニル基からなる群から選ばれる置換基を1個以上有していてもよい。R5及びR6、並びにR7及びR8が芳香環上の隣接する2個の炭素原子と共に互いに結合して環を形成する場合、R5及びR6、並びにR7及びR8が置換する芳香環と共に縮合環を形成するが、当該縮合環としては、例えば、キノリン環、ジヒドロキノリン環、イソキノリン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環等が挙げられる。
【0026】
一般式(3)中のYで表されるアルキル基、アリール基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基を有してもよいシリル基としては、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基が挙げられる。
【0027】
アリール化合物の具体例としては、ベンゼン、(ジ)ブロモベンゼン、(ジ)クロロベンゼン、(ジ)メチルベンゼン、(ジ)メトキシカルボニルベンゼン、(ジ)メトキシジトリフルオロベンゼン、(ジ)アセチルベンゼン、ピリジン、(ジ)ブロモピリジン、(ジ)クロロピリジン、(ジ)メチルピリジン、(ジ)メトキシカルボニルピリジン、(ジ)メトキシピリジン、(ジ)トリフルオロピリジン、(ジ)アセチルピリジン、キノリン、(ジ)ブロモキノリン、(ジ)クロロキノリン、(ジ)メチルキノリン、(ジ)メトキシカルボニルキノリン、(ジ)メトキシジトリフルオロキノリン、(ジ)アセチルキノリン、ピロール、(ジ)ブロモピロール、(ジ)クロロピロール、(ジ)メチルピロール、(ジ)メトキシカルボニルピロール、(ジ)メトキシジトリフルオロピロール、(ジ)アセチルピロール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)ブロモピロール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)クロロピロール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)メチルピロール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)メトキシカルボニルピロール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)メトキシジトリフルオロピロール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)アセチルピロール、インドール、(ジ)クロロインドール、(ジ)インドール、(ジ)メトキシジトリフルオロピロール、(ジ)アセチルインドール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)ブロモインドール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)クロロインドール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)メチルインドール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)メトキシカルボニルインドール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)メトキシジトリフルオロインドール、N-トリイソプロピルシリル−(ジ)アセチルインドール、ベンゾチオフェンなどが挙げられるがこれらの化合物に限定されない。
【0028】
本発明の反応は無溶媒下また溶媒の存在下のいずれでも反応は進行する。使用できる溶媒としては、例えば、水、エーテル類、ケトン類、アルコール類及び脂肪族炭化水素類等が挙げられ、これらを1種単独又は2種以上混合して使用できる。
【0029】
エーテル類としては、例えば、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル等が、ケトン類としては、例えば、アセトン、エチルメチルケトン等が、アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等が、脂肪族炭化水素としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等がそれぞれ例示できる。
【0030】
溶媒の使用量は特に限定されないが、アリール化合物1重量部に対して、通常0.1〜1000重量部、好ましくは10〜100重量部となるようにするのがよい。
【0031】
本発明においてアリール化合物と反応させるアルコキシボラン類としては、一般式(4):
【0032】
【化7】
(式中、R9及びR10は互いに同じか或いは異なってそれぞれ同じか又は異なってアルコキシ基を表すか又はR9及びR10が一緒になって2個の酸素原子がホウ素原子と結合する2価のジオール残基を表す。Qは水素原子又は一般式(5):
【0033】
【化8】
(式中、R9及びR10は前記に同じ。)で示される基である。)
で示される化合物が挙げられる。
【0034】
上記一般式(2)において、R3及びR4が一緒になって2個の酸素原子がホウ素原子と結合する2価のジオール残基である場合、そのジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ピナコール、ネオペンチルグリコール、カテコール等が挙げられる。
【0035】
アルコキシボラン類の具体例としては、式:
【0036】
【化9】
で表されるビスピナコレートジボロン、
式:
【0037】
【化10】
で表されるピナコレートボラン、
式:
【0038】
【化11】
で表されるビスカテコレートジボロン、
式:
【0039】
【化12】
【0040】
で表されるカテコレートボラン、
式:
【0041】
【化13】
【0042】
で表されるビスネオペンチルグリコレートジボロン等を挙げることができるがこれらに限定されない。ビスピナコレートジボロンが好ましい。
本発明の反応におけるアリール化合物の使用量は、アリール化合物がベンゼン類の場合、アルコキシジボラン類1モルに対して通常0.5〜100モル、好ましくは0.5〜20モルとなるようにするのがよく、またアリール化合物が複素環化合物の場合。アルコキシジボラン類1重量部に対して通常0.5〜50モル、好ましくは0.5〜20モルとなるようにするのがよい。
【0043】
本発明の反応におけるイリジウム錯体として、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムまたはジ−μ-アルコキシビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム、ジ−μ-クロロテトラキス(η2−シクロオクタジエン)2イリジウム)が挙げられる。
【0044】
ジ−μ-アルコキシビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムのアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基が好ましい。
【0045】
ジ−μ-アルコキシビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムは、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムとアルカリ金属アルコキシドから調製されたものを使用できる。アルカリ金属アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムフェノキシド等を挙げられる。ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムとアルカリ金属アルコキシドからジ−μ-アルコキシビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムを調製する場合、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム1モルに対してアルカリ金属アルコキシドは通常1〜10モル、好ましくは1〜3モル使用するのがよい。
【0046】
本発明の反応におけるイリジウム錯体の使用量は、アルコキシジボラン類1モルに対して通常0.001〜1000ミリモル、好ましくは0.01〜100ミリモルとなるようにするのがよい。
【0047】
本発明の方法を実施するに当たっては、例えば反応器にアリール化合物、アルコキシボラン類、イリジウム錯体、配位子及び溶媒を所定量仕込み、攪拌下、通常50〜150℃程度、好ましくは通常75〜100℃程度の加熱下で、通常1〜20時間程度、好ましくは、2〜10時間程度反応させればよい。
【0048】
上記のようにして反応を行うと反応に使用したアルコキシボラン類に応じてアリールボラン化合物が高収率で得られる。
【0049】
このようにして得られる本発明の目的物質であるアリールボラン化合物は、原料アリール化合物の芳香環の水素原子がアルコキシボリル基で置換された化合物である。アリール化合物及びアルコキシボラン類がそれぞれ前記一般式(2)及び(4)で示される化合物である場合、そのアリールボラン化合物は、一般式(6):
【0050】
【化14】
(式中X、R5、R6、R9及びR10は前記に同じ。ただし、nは1又は2である)で示される化合物である。
【0051】
本発明の反応終了後の反応混合物からは、公知の単離精製手段、例えばろ過、抽出、濃縮、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の単離操作を組み合わせて目的とするアリール化合物を単離することができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、工業的に有利なアリール化合物の製造法が提供される。即ち、本発明の方法により、目的とするアリール化合物を高収率で製造することができる。
【0053】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0054】
実施例1
窒素雰囲気下、ビスピナコレートジボロン254mg(1.0ミリモル) 、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム 10.1mg(0.015ミリモル)及びN−(2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジイソプロピルアニリン6.7mg(0.03ミリモル)をベンゼン 5.35ml(60ミリモル)に溶解し、その溶液を80℃で16時間加熱撹拌して反応を行った。反応後、有機層を水2mlで洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧濃縮した。得られた残渣をクーゲルロールにて蒸留精製し、無色油状物である(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン257mg (ホウ素原子基準での収率63%) を得た。
【0055】
実施例2
窒素雰囲気下、ビスピナコレートジボロン254mg(1.0ミリモル)、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム10.1mg (0.015ミリモル)及びN−(6−メチル−2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジイソプロピルアニリン8.4mg(0.03ミリモル)をベンゼン 5.35ml(60ミリモル)に溶解し、その溶液を80℃で16時間加熱撹拌して反応を行った。反応後、有機層を水2mlで洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧濃縮した。得られた残渣をクーゲルロールにて蒸留精製し、無色油状物である(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン327mg (ホウ素原子基準での収率80%) を得た。
【0056】
実施例3
窒素雰囲気下、ビスピナコレートジボロン254mg(1.0ミリモル) 、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム10.1mg (0.015ミリモル)及びN−(6−メチル−2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジイソプロピルアニリン8.4mg(0.03ミリモル)を1,3−ジトリフルオロメチルベンゼン9.3ml(60ミリモル)に溶解し、その溶液を80℃で16時間加熱撹拌して反応を行った。反応後、有機層を水2mlで洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧濃縮した。得られた残渣をクーゲルロールにて蒸留精製し、無色油状物である1,3−ジトリフルオロメチル−5− (4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゼン437mg (ホウ素原子基準での収率64%) を得た。
【0057】
実施例4
窒素雰囲気下、ビスピナコレートジボロン254mg(1.0ミリモル) 、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム 10.1mg(0.015ミリモル)及びN−(2−ピリジルメチリデン)−2,6−ジエチルアニリン7.2mg(0.03ミリモル)、ピロール0.52ml(0.75ミリモル)をオクタン6mlに溶解し、その溶液を80℃で16時間加熱撹拌して反応を行った。反応後、析出した固体をろ取し、ヘキサンで再結晶することにより、2,5−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピロール152mg (ピロール基準での収率64%) を得た。
【0058】
実施例5
窒素雰囲気下、ビスピナコレートジボロン254mg(1.0ミリモル) 、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム 10.1mg(0.015ミリモル)、6−メチル−2−ピリジルメチリデン−2,6−ジイソプロピルアニリン 8.4mg(0.03ミリモル)2,6−ジクロロピリジン296mg(2.0ミリモル)をオクタン 6.0mlに溶解させ、その溶液を80℃で16時間加熱撹拌した。反応後、反応液を減圧濃縮し得られた残さをクーゲルロールにて蒸留精製し、無色固体である2,6−ジクロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン396mg (収率72.2%) を得た。
【0059】
実施例6
窒素雰囲気下、ピナコールボラン0.29ml(2.0ミリモル)、ジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム 10.1mg (0.015ミリモル)、6−メチル−2−ピリジルメチリデン−2,6−ジイソプロピルアニリン 8.4mg(0.03ミリモル)2,6−ジクロロピリジン296mg(2.0ミリモル)をオクタン 6.0mlに溶解させ、その溶液を80℃で16時間加熱撹拌した。反応後、反応液を減圧濃縮し得られた残さをクーゲルロールにて蒸留精製し、無色固体である2,6−ジクロロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン400mg (収率73.0%) を得た。
Claims (6)
- アリール化合物が
一般式(2):
- アリール化合物が
一般式(3):
- アルコキシボラン類がビスピナコレートジボロン、ピナコレートボラン、ビスカテコレートジボロン、カテコレートボランまたはビスネオペンチルグリコレートジボロンである請求項1に記載の方法。
- イリジウム錯体がジ−μ-クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムまたはジ−μ-アルコキシビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウム、ジ−μ-クロロテトラキス(η2−シクロオクタジエン)2イリジウム)である請求項1に記載の方法。
- ジ−μ−アルコキシビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムが、ジ−μ−クロロビス(1,5−シクロオクタジエン)2イリジウムとアルカリ金属アルコキシドから調製されたものである請求項5に記載の方法。
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