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JP4079590B2 - パック電池と電池の充電方法 - Google Patents

パック電池と電池の充電方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパック電池と電池を充電する方法に関し、とくに電池の劣化を防止しながら充電するパック電池と充電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池をパルス充電する充電方法は、短時間に大きな電流を流して、急速充電できる。パルス充電は、電池電圧や充電電流を検出しながら短い周期で充電する。図1は、パルス充電するときの電池電圧が変化する特性を示している。この図に示すように、充電スイッチがオンになると電池電圧は上昇し、充電スイッチをオフにすると電池電圧が低下する。この図に示すパルス充電は、充電している電池の電圧が第1設定電圧よりも高くなる時間が、第1設定時間(T1)よりも長くなると充電スイッチをオフにする。また、充電スイッチをオフにして電池の電圧が第2設定電圧よりも低下する時間が第2設定時間(T2)よりも長くなると、充電スイッチをオンに切り換えてパルス充電する。
【0003】
たとえば、電池電圧を125msecのサンプリング周期で検出して、電池電圧が第1設定電圧よりも高くなる第1設定時間(T1)が500msecになると、充電スイッチをオフに切り換える。125msecのサンプリング周期は、4回目の計測時間が500msecとなるので、4回連続して検出する電池電圧が、第1設定電圧よりも高いと充電スイッチをオフに切り換える。また、4回連続して検出する電池電圧が第2設定電圧よりも低いと、充電スイッチをオンに切り換える。
【0004】
以上のようにして、パルス充電される電池は、満充電に接近するにしたがって、電池電圧の低下がゆっくり遅くなる。したがって、充電スイッチがオフになる時間を検出して満充電を検出できる。また、充電スイッチをオンオフに切り換えるデューティー比から平均電流を検出して満充電を検出して充電を終了することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようにしてパルス充電する方法は、短時間で電池を満充電できる特長はあるが、電池の温度が低いときに電池電圧が異常に高くなって電池を劣化させる欠点がある。温度の低い電池をパルス充電すると、充電スイッチをオンに充電しているときに、図1の鎖線で示すように、電池電圧が急激に上昇するからである。この弊害は、充電スイッチのオン時間を短くして防止できる。しかしながら、この方法は、1パルスで電池を充電する容量が少なくなるので、満充電するまでに時間がかかる欠点がある。
【0006】
パルス充電は、リチウムイオン二次電池のように、電池電圧の最高電圧を制限しながら電池を短時間で満充電できる特長があるので、このタイプの電池の充電に好んで使用される。リチウムイオン二次電池は、ニッケル−水素電池やニッケル−カドミウム電池のように、満充電されるまで大きな電流で定電流充電すると、電池電圧が異常に高くなって電池を劣化させる。このため、満充電になるにしたがって充電電流を小さくする必要があり、満充電するまでの時間が長くなる。充電時間の長い電池を短時間で満充電するためにパルス充電が使用される。このため、パルス充電で充電時間が長くなることは、パルス充電の最大の特長が失われる。したがって、パルス充電は、いかにして満充電できる時間を短縮できるかが特に大切である。ただ、充電時間を短くするために、1パルスの充電時間を長くすると、温度が低い電池の電圧が異常に高くなって、電池性能を著しく低下させる。このため、1パルスの充電時間を短くする必要があるが、これを短くすると充電時間が長くなる。このように、パルス充電において、満充電する時間を短くすることと、電池性能を低下させないことは、互いに相反する特性であって、短時間で劣化させることなく充電するのは極めて難しい。
【0007】
本発明は、この極めて難しい課題を解決することを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、電池性能を低下させることなく短時間で充電できるパック電池と電池の充電方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載しているパック電池は、充電できる電池1と、この電池1の温度を検出する温度センサーと、温度センサーから入力される信号で電池1の充電を制御する制御回路14を内蔵している。制御回路14は、温度センサーで検出する検出温度が設定温度よりも高いときに限ってパルス充電する。電池温度が設定温度よりも低いときにパルス充電しないので、温度の低い電池をパルス充電して電池電圧を上昇させて性能を低下することがない。
【0009】
パック電池に内蔵している制御回路14は、電池温度が設定温度よりも低いときには、パルス充電することなく定電圧定電流充電する。パルス充電を開始するかしないかを判定する設定温度は、好ましくは5〜15℃のいずれかの温度に特定する。制御回路14は、温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも高いときは、満充電するまでパルス充電する。温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも低いときは、満充電するまで定電圧定電流充電し、あるいは、定電圧定電流充電した後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電する。
【0010】
本発明の電池の充電方法は、電池1の充電を始めるときに、電池温度を検出して、電池温度が設定温度よりも高いときに限ってパルス充電を開始する。電池温度が設定温度よりも低いときには、パルス充電することなく、好ましくは、定電圧定電流充電する。
【0011】
パルス充電を開始するか、あるいは定電圧定電流充電するかを判定する設定温度は、好ましくは、5〜15℃のいずれかの温度に特定する。温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも高いときには、好ましくは、電池1が満充電されるまでパルス充電する。温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも低いときは、満充電するまで定電圧定電流充電し、あるいは、定電圧定電流充電した後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのパック電池と電池の充電方法を例示するものであって、本発明はパック電池と電池の充電方法を以下に特定しない。
【0013】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0014】
本発明は、リチウムイオン二次電池を内蔵するパック電池を充電するのに最適であるから、以下リチウムイオン二次電池のパック電池とその充電方法を詳述する。ただし、本発明の充電方法は、リチウムイオン二次電池以外の二次電池、たとえば、ニッケル−水素電池やニッケル−カドミウム電池等も充電できる。
【0015】
リチウムイオン二次電池を内蔵するパック電池は、充電スイッチをオンオフに切り換えてパルス充電される。ただ、パック電池は、充電を開始するときに温度を検出して、電池温度が設定温度よりも高いときに限ってパルス充電する。電池温度が設定温度よりも低いときはパルス充電しないで、定電圧定電流充電して満充電する。パルス充電しないときに定電圧定電流充電するのは、リチウムイオン二次電池の充電に適している。リチウムイオン二次電池のパック電池は、定電圧充電して満充電することもできる。また、ニッケル−水素電池やニッケル−カドミウム電池を内蔵するパック電池は、パルス充電しないときに、必ずしも定電圧定電流充電する必要はなく、たとえば、定電流充電して満充電することができる。
【0016】
電池温度が設定温度よりも低いとき、最初に定電圧定電流充電し、その後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電することもできる。充電切換温度は、パルス充電するかしないかを判別する設定温度と同じ温度に設定し、あるいは、設定温度よりも高く設定する。
【0017】
図2は、定電圧定電流充電してリチウムイオン二次電池のパック電池を満充電する特性を示している。このパック電池は、約1時間で満充電容量の80%まで充電され、約3時間で満充電される。図3は、パルス充電してパック電池を満充電する特性を示している。この図のパック電池は、約50分で満充電容量の80%まで充電され、約2時間で満充電される。この図に示すように、パルス充電は、パック電池の満充電時間を短くできる。
【0018】
図4は、パック電池の回路図である。この図のパック電池は、二次電池1と、この電池1の充電を制御する制御回路14を内蔵している。制御回路14は、電池1の温度を検出して電圧に変換する温度検出回路2と、温度検出回路2の出力信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換する温度A/Dコンバータ3の出力信号を設定温度に比較する温度測定回路4と、電池1の電圧を検出する電圧検出回路5と、この電圧検出回路5の出力信号をデジタル信号に変換する電圧A/Dコンバータ6と、電圧A/Dコンバータ6の出力信号を第1設定電圧と第2設定電圧に比較する電圧測定回路7と、温度A/Dコンバータ3と電圧A/Dコンバータ6がアナログ信号をデジタル信号に変換するタイミングを特定するタイマー8と、電圧測定回路7と温度測定回路4の出力信号でもって充電スイッチ9をオンオフに切り換える制御信号を出力するパルス充電制御回路10と、パルス充電制御回路10の出力信号でオンオンに切り換えられて電池1をパルス充電する充電スイッチ9と、この充電スイッチ9に接続している充電端子と、温度測定回路4の出力信号でパック電池を充電する電圧を切り換える充電電圧信号を出力する充電電圧判定回路12と、この充電電圧判定回路12の充電電圧信号をパック電池を装着している充電器やマイコン等に出力する通信データ処理回路13とを備えている。
【0019】
温度検出回路2は、パック電池に内蔵している電池1に接触して電池1の温度を検出する温度センサー(図示せず)を備える。温度センサーは、温度によって抵抗が変化する素子であるサーミスタ、バリスタ、PTC等が使用できる。温度検出回路2は、温度センサーの抵抗変化を電圧の変化に変換して出力する。
【0020】
温度A/Dコンバータ3と電圧A/Dコンバータ6は、タイマー8からサンプリングのためのトリガー信号が入力されるときに、入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。サンプリング周期は、たとえば125msecとする。
【0021】
温度測定回路4は、温度A/Dコンバータ3から出力される温度信号を設定温度に比較する。温度信号が設定温度よりも高いときは、”高温”信号を、低いときは、”低温”信号を出力する。設定温度は、たとえば10℃に設定する。ただ、本発明のパルス充電方法は、設定温度を10℃には特定しない。設定温度は5℃〜15℃の範囲で最適値とすることもできる。
【0022】
充電電圧判定回路12は、温度測定回路4から入力される”高温”または”低温”の信号で、パック電池を充電する電圧を切り換える充電電圧切換信号を出力する。パック電池は、パルス充電するときと、定電圧定電流充電するときとで充電電圧が異なる。たとえば、リチウムイオン二次電池のパック電池は、4.2V/セルの充電電圧で定電圧定電流充電し、4.5V/セルの充電電圧でパルス充電する。
【0023】
通信データ処理部13は、充電電圧判定回路12から出力される充電電圧切換信号を充電器やマイコンに出力するインターフェース回路である。この回路の出力は、たとえばSMBus等のバスラインで充電器やマイコンに出力される。
【0024】
電圧測定回路7は、電圧A/Dコンバータ6から出力される電圧信号を第1設定電圧及び第2設定電圧に比較し、電圧信号が第1設定電圧よりも高いと”高電圧”の信号を、第2設定電圧よりも低いと”低電圧”の信号を、第1設定電圧と第2設定電圧の間の電圧であるときは、”中間電圧”の信号を出力する。
【0025】
パルス充電制御回路10は、電圧測定回路7から入力される信号で充電スイッチ9をオンオフに切り換える。電池電圧が第1設定電圧よりも高くなる時間が第1設定時間(T1)よりも長くなると、充電スイッチ9をオンからオフに切り換え、第2設定電圧よりも低くなる時間が第2設定時間(T2)よりも長くなると、充電スイッチ9をオフからオンに切り換える信号を充電スイッチ9に出力する。
【0026】
パルス充電制御回路10は、第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を記憶している。第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)は、一定の値としている。
【0027】
以上のパック電池は、制御回路が以下の動作で電池の充電を制御する。
(1) 温度センサーが電池温度を検出して温度検出回路2が温度信号を出力し、この温度信号が温度A/Dコンバータ3でデジタル信号に変換される。
(2) 温度A/Dコンバータ3の出力信号が温度測定回路4に入力される。
(3) 温度測定回路4は、入力される温度信号を設定温度に比較し、温度信号が設定温度よりも高いと”高温”、低いと”低温”の信号を出力し、この信号がパルス充電制御回路10と充電電圧判定回路12に入力される。
(4) パルス充電制御回路10は、”高温”信号が入力されるとパルス充電して電池を満充電する。パルス充電制御回路10は、”低温”の信号が入力されると電池1をパルス充電しない。電池1は、充電電源11によって、定電圧定電流充電されて満充電される。
このとき、充電電圧判定回路12は、入力される”高温”または”低温”の信号に対応した充電電圧切換信号を通信データ処理回路13から充電器やマイコンに出力する。充電器やマイコンは、バスラインから入力される充電電圧切換信号で、パック電池を充電する電圧を切り換える。電池1を定電圧定電流充電するときは、充電電圧をたとえば4.2V/セルと低くし、パルス充電するときは充電電圧をたとえば4.5V/セルと高くする。
【0028】
ただ、制御回路14は、電池温度が設定温度よりも低いと、最初に定電圧定電流充電し、その後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電することもできる。充電切換温度は、設定温度と同じ温度に設定し、あるいは、設定温度よりも高く設定することができる。温度測定回路4は、電池1を定電圧定電流充電しているときに入力される温度信号を充電切換温度に比較し、温度信号が充電切換温度よりも高いと”切換高温”の信号を出力する。この信号は、パルス充電制御回路10と充電電圧判定回路12に入力される。パルス充電制御回路10は、”切換高温”信号が入力されると、定電圧定電流充電からパルス充電に切り換えて電池1を満充電する。
このとき、充電電圧判定回路12は、入力される”切換高温”の信号に対応した充電電圧切換信号を通信データ処理回路13から充電器やマイコンに出力する。充電器やマイコンは、バスラインから入力される充電電圧切換信号で、出力電圧をパック電池をパルス充電する電圧に切り換える。
【0029】
パルス充電して電池1を満充電するときは、充電スイッチ9を、電池1の電圧で切り換える。すなわち、充電している電池1の電圧が第1設定電圧よりも高くなる時間が第1設定時間(T1)よりも長くなると、充電スイッチ9をオンからオフに切り換える。充電を中断して電池電圧が、第2設定電圧よりも低くなる時間が第2設定時間(T2)よりも長くなると、充電スイッチ9をオフからオンに切り換える。第2設定電圧は、第1設定電圧よりも低く設定された電圧である。
【0030】
以上のパック電池は、第1設定時間(T1)を一定の時間に特定して、電池をパルス充電しているが、第1設定時間(T1)を電池温度や充電している電池の電圧が上昇する勾配で変更しながらパルス充電することもできる。この充電方法は、後に述べるように、タイマー8のサンプリング周期を変更して、第1設定時間(T1)を変更することができる。この方法においては、標準サンプリング周期と短縮サンプリング周期の比率が、第1設定時間(T1)を変更する割合となる。したがって、この方法においては、第1設定時間(T1)が最適時間となるように、短縮サンプリング周期を特定する。
【0031】
この充電方法に使用する電圧測定回路7は、電圧A/Dコンバータ6から出力される電圧信号を第1設定電圧及び第2設定電圧に比較し、電圧信号が第1設定電圧よりも高いと”高電圧”の信号を、第2設定電圧よりも低いと”低電圧”の信号を、第1設定電圧と第2設定電圧の間の電圧であるときは、”中間電圧”の信号を出力する。
【0032】
さらに、第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)をつねに一定にしない充電方法に使用するパック電池は、第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を「電池の温度」、あるいは電池電圧が上昇する「電圧上昇勾配」で変化させるので、パルス充電制御回路10に、電池の温度、または電圧上昇勾配に対する第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を記憶させる。
【0033】
パルス充電制御回路10が、電池温度等で変化される第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を記憶する方法はふたつある。第1の方法は、電圧測定回路7からパルス充電制御回路10に連続して入力される”高電圧”または”低電圧”をカウント値として記憶する。この方法は、電池温度または電圧上昇勾配でサンプリング周期を変更して、第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を変化させる。この方法は、電池温度や電圧上昇勾配で、記憶しているカウント値を変更する必要がない。第2の方法は第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を電池温度と電圧上昇勾配によって異なる時間として記憶する。この方法は、連続して出力される”高電圧”または”低電圧”信号をカウント値として記憶することもできる。この方法は、サンプリング周期を電池の温度や電圧上昇勾配で変更する必要がない。ただ、この方法は、電池の温度や電圧上昇勾配によって、第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)を異なる時間として記憶する必要がある。
【0034】
パルス充電制御回路10が、電池の温度や電圧上昇勾配でサンプリング周期を変更する方法は、電池温度がパルス充電設定温度よりも低くなり、あるいは電圧上昇勾配が設定勾配よりも大きくなると、サンプリング周期を、標準サンプリング周期から短縮サンプリング周期に変更する。サンプリング周期が標準サンプリング周期から短縮サンプリング周期に変更されると、1回のサンプリング周期が短くなるので、カウント値が同じであっても時間は短くなる。この方法は、パルス充電制御回路10が記憶しているカウント値から1を減算した値とサンプリング周期の積が第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)になる。
【0035】
たとえば、電圧A/Dコンバータ6の標準サンプリング周期を125msecとし、パルス充電制御回路10が第1設定時間(T1)のカウント値として”高電圧”が連続して出力される回数を5回と記憶していると、第1設定時間(T1)は500msecとなる。また、第2設定時間(T2)のカウント値として”低電圧”が連続して出力される回数を5回として記憶していると、第2設定時間(T2)も500msecとなる。電池の温度がパルス充電設定温度よりも低くなり、あるいは電圧上昇勾配が設定勾配よりも高くなって、サンプリング周期を、標準サンプリング周期の125msecから短縮サンプリング周期の40msecに短縮すると、第1設定時間(T1)と第2設定時間(T2)は、500msecから160msecに短縮される。
【0036】
さらに、パルス充電制御回路10は、電圧測定回路7から入力される信号から、充電している電池1の電圧上昇勾配を演算する。電圧上昇勾配は、第1設定電圧と第2設定電圧の電圧差(ΔV)を、第2設定電圧から第1設定電圧に上昇するまでの上昇時間(ΔT)で割って演算される。上昇時間(ΔT)は、電圧測定回路7から出力される信号が、”低電圧”から”中間電圧”に変わったときをスタート時間として”中間電圧”から”高電圧”に変わったときまでの時間で検出できる。
【0037】
以上の充電回路は、以下の動作で第1設定時間を変更しながら電池をパルス充電する。
[電池温度で第1設定時間を切り換える方法]
(1) 温度センサーが電池温度を検出して温度検出回路2が温度信号を出力し、この温度信号が温度A/Dコンバータ3でデジタル信号に変換される。
(2) 温度A/Dコンバータ3の出力信号が温度測定回路4に入力される。
(3) 温度測定回路4は、入力される温度信号をパルス充電設定温度に比較し、温度信号がパルス充電設定温度よりも高いと”充電中高温”、低いと”充電中低温”の信号を出力し、この信号がパルス充電制御回路10に入力される。
(4) パルス充電制御回路10は、”充電中高温”信号が入力されると、タイマー8のサンプリング周期を標準サンプリング周期とし、”充電中低温”信号が入力されるとサンプリング周期を短縮サンプリング周期に設定する。
(5) パルス充電制御回路10は、電圧をサンプリングする回数で第1設定時間(T1)を記憶しているので、サンプリング周期が変更されると、第1設定時間(T1)は変更される。電池温度が低下して、サンプリング周期が短くなると、第1設定時間(T1)はサンプリング周期に比例して短くなる。
【0038】
[電圧上昇勾配で第1設定時間を切り換える方法]
(1) 電圧検出回路7が充電している電池1の電圧を検出し、この電圧信号が電圧A/Dコンバータ6でデジタル信号に変換される。
(2) 電圧A/Dコンバータ6の電圧信号が電圧測定回路7に入力される。
(3) 電圧測定回路7は、入力される電圧信号を第1設定電圧と第2設定電圧に比較し、電圧信号が第1設定電圧よりも高いと”高電圧”、第2設定電圧より低いと”低電圧”、第2設定電圧と第1設定電圧との間の電圧であると”中間電圧”の信号を出力し、この信号がパルス充電制御回路10に入力される。
(4) パルス充電制御回路10は、”低電圧”から”中間電圧”に切り換えられるタイミングから、”中間電圧”から”高電圧”が出力されるまでの時間、言いかえると”中間電圧”を出力している時間(ΔT)と、第1設定電圧と第2設定電圧の差電圧(ΔV)から、電圧上昇勾配を演算し、この電圧上昇勾配を記憶している設定勾配に比較する。電圧上昇勾配が設定勾配よりも小さいときは、タイマー8のサンプリング周期を標準サンプリング周期とし、設定勾配よりも大きいときは、サンプリング周期を短縮サンプリング周期に設定する。
(5) パルス充電制御回路10は、電圧をサンプリングする回数で第1設定時間(T1)を記憶しているので、サンプリング周期が変更されると、第1設定時間(T1)は変更される。電圧上昇勾配が大きくなって、サンプリング周期が短くなると、第1設定時間(T1)はサンプリング周期に比例して短くなる。
【0039】
以上の方法は、サンプリング周期で第1設定時間(T1)を変更する方法であるが、サンプリング周期によらず、パルス充電制御回路10に記憶している第1設定時間(T1)を変更することもできる。
【0040】
以上のようにして、第1設定時間(T1)が変更される充電回路は、以下のようにして電池をパルス充電する。
(1) パルス充電制御回路10は、電圧測定回路7から入力される信号が、”中間電圧”または”低電圧”の信号であることを確認して、充電スイッチ9をオンにする。電圧測定回路7から”高電圧”の信号が入力されるときは、充電スイッチ9をオフ状態に保持し、”中間電圧”または”低電圧”となるまで待機して充電スイッチ9をオンにする。
(2) 電圧検出回路5は、電池電圧を電圧A/Dコンバータ6に連続して出力している。電圧A/Dコンバータ6は、タイマー8からトリガー信号が入力される毎に、電圧信号をデジタル信号に変換して電圧測定回路7に出力する。タイマー8は、サンプリング周期に同期してトリガー信号を電圧A/Dコンバータ6に出力する。したがって、電圧測定回路7には、サンプリング周期に同期して電圧信号が入力される。電圧測定回路7は、電圧信号を第1設定電圧と第2設定電圧に比較して、”高電圧”、”中間電圧”、”低電圧”のいずれかの信号をパルス充電制御回路10に出力する。
(3) 充電している電池1の電圧が上昇して、電池電圧が第1設定電圧よりも高くなって、”高電圧”の信号がパルス充電制御回路10に入力されると、パルス充電制御回路10は、”高電圧”の信号が入力される回数を記憶している回数に比較し、入力される回数が記憶している回数になると、充電スイッチ9をオフにする信号を充電スイッチ9に出力する。
(4) 充電スイッチ9がオフに切り換えられて、電池1の充電が中断される。
(5) 充電が中断された電池1は、電圧が低下する。電池電圧が低下すると、電圧測定回路7の出力信号は、”高電圧”から”中間電圧”を経過して”低電圧”となる。
(6) パルス充電制御回路10は、”低電圧”の信号が入力される回数を記憶している回数に比較し、入力される回数が記憶している回数になると、充電スイッチ9をオンにする信号を充電スイッチ9に出力する。
(7) 充電スイッチ9がオンに切り換えられて、電池1の充電が再開される。
(8) その後、(3)〜(7)の工程で電池1が充電されて満充電になると、充電スイッチ9をオフにする時間が長くなる。したがって、充電スイッチ9がオフになる時間、あるいはオンとオフのデューティ比を検出して、電池1の満充電を検出する。電池1が満充電されると、パルス充電を終了する。
【0041】
以上の充電方法は、パック電池に内蔵される制御回路で電池をパルス充電し、あるいは定電圧定電流充電して満充電する。このパック電池は、充電器やマイコンに装着され、充電器やマイコンから出力される電力で充電される。充電器やマイコンは、パック電池から出力される充電電圧切換信号で出力電圧を制御して、パック電池を満充電する。
【0042】
本発明の充電方法は、電池の充電を制御する制御回路を、必ずしもパック電池に内蔵させる必要はない。制御回路は、パック電池を装着して充電する充電器やマイコンに内蔵して充電することもできるからである。また、制御回路の一部をパック電池に内蔵し、残りの一部を充電器やマイコンに内蔵して電池を充電することもできる。
【0043】
【発明の効果】
本発明のパック電池と充電方法は、電池性能を低下させることなく短時間で充電できる特長がある。それは、本発明のパック電池と充電方法が、充電される電池の電池温度を検出して、検出温度が設定温度よりも高いときに限ってパルス充電するようにしているからである。このように、本発明のパック電池と充電方法は、電池温度が設定温度よりも低いときにパルス充電しないので、温度の低い電池をパルス充電して電池電圧を上昇させることがなく、電池性能の低下を防止しながら理想的に充電できる。
【0044】
さらに、本発明のパック電池と充電方法は、電池温度が設定温度よりも低いときに、電池を定電圧定電流充電することによってより理想的に充電できる。さらに、本発明のパック電池と充電方法は、電池温度が設定温度よりも低いときには定電圧定電流充電し、その後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電することによって、極めて理想的に、短時間で満充電できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パルス充電するときの電池電圧が変化する特性を示すグラフ
【図2】定電圧定電流充電して電池を満充電する特性を示すグラフ
【図3】パルス充電して電池を満充電する特性を示すグラフ
【図4】本発明の実施例のパック電池の回路図
【符号の説明】
1…電池
2…温度検出回路
3…温度A/Dコンバータ
4…温度測定回路
5…電圧検出回路
6…電圧A/Dコンバータ
7…電圧測定回路
8…タイマー
9…充電スイッチ
10…パルス充電制御回路
11…充電電源
12…充電電圧判定回路
13…通信データ処理回路
14…制御回路

Claims (10)

  1. 充電できる電池(1)と、この電池(1)の温度を検出する温度センサーと、温度センサーから入力される信号で電池の充電を制御する制御回路(14)を内蔵しており、温度センサーで検出する検出温度が設定温度よりも高いときにパルス充電し、
    温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも低いときに、制御回路 (14) が電池 (1) を定電圧定電流充電するパック電池。
  2. パルス充電を開始する設定温度を5〜15℃のいずれかの温度に設定している請求項1に記載されるパック電池。
  3. 制御回路(14)は、温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも高いときは、満充電するまでパルス充電する請求項1に記載されるパック電池。
  4. 制御回路(14)は、温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも低いときは、満充電するまで定電圧定電流充電する請求項1に記載されるパック電池。
  5. 制御回路(14)は、温度センサーが検出する電池温度が設定温度よりも低いときは、定電圧定電流充電した後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電する請求項1に記載されるパック電池。
  6. 電池を充電する方法であって、電池温度を検出して、電池温度が設定温度よりも高いときに限ってパルス充電を開始し、
    温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも低いときに、電池の定電圧定電流充電を開始する電池の充電方法。
  7. パルス充電を開始する設定温度を5〜15℃のいずれかの温度に設定している請求項に記載される電池の充電方法。
  8. 温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも高いときに、電池が満充電されるまでパルス充電する請求項に記載される電池の充電方法。
  9. 温度センサーで検出する電池温度が設定温度よりも低いときは、満充電するまで定電圧定電流充電する請求項に記載される電池の充電方法。
  10. 温度センサーが検出する電池温度が設定温度よりも低いときは、定電圧定電流充電した後、電池温度が充電切換温度よりも高くなるとパルス充電に切り換えて満充電する請求項に記載される電池の充電方法。
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