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JP4074925B2 - 抗菌性繊維とその製造法 - Google Patents

抗菌性繊維とその製造法 Download PDF

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JP4074925B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は繰り返し洗濯後も抗菌性が十分保持される抗菌性繊維とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
繊維に耐洗濯性のある抗菌性を付与する方法として、セルロースに対して反応性のある有機シリコン系四級アンモニウム塩を用いる方法がよく知られている。この有機シリコン系四級アンモニウム塩はセルロースの第一級水酸基に化学結合することが出来る為、セルロース繊維に対して耐洗濯性のある抗菌性を付与することが可能である。しかしながら水酸基の無い合成繊維などに対しては耐洗濯性のある抗菌性を付与することは極めて困難である。また該薬剤を用いて処理した繊維は一般に撥水性が大きくなり、その為水分を吸収する能力(吸水性)が低下する欠点も指摘されている。
【0003】
その他の薬剤としてポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩やクロルヘキシジングルコン酸塩などが知られている。ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩やクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて繊維を処理した場合、被処理物に対して吸水性を低下させることは無いが、耐洗濯性のある抗菌性を被処理物に付与することは、通常の方法では困難である。その他の抗菌性を有するカチオン系あるいは両性系の化合物を用いて繊維に抗菌処理をしても、やはり耐洗濯性のある抗菌性を合成繊維などに付与することは困難である。
【0004】
そこで本発明者は先に、この欠点を解消するために種々検討を加えた結果、抗菌性を有するカチオン系化合物等と有機フォスフォン酸またはその塩を成分とする水不溶性のアニオン、カチオンコンプレックスを繊維表面に吸着せしめてなる抗菌性繊維材料を特願平8−32583、特願平8−89853、特願平8−89854として特許出願した。
【0005】
上記発明による抗菌性繊維は繊維製品新機能評価協議会(以下JAFETと略称する)が定めた統一試験方法で抗菌試験を行なうと、確かに繰り返し洗濯後もグラム陽性細菌である黄色ブドウ球菌に対しては十分な抗菌性を保持していることがわかる。しかし、グラム陰性細菌である大腸菌や肺炎桿菌に対しては、統一試験方法で抗菌試験をすると抗菌性が十分現われないことが指摘されている。JAFETが以前に定めた試験方法には菌数測定法とシェークフラスコ法がある。この内シェークフラスコ法を用いて抗菌試験を行なうと、上記発明による抗菌性繊維は肺炎桿菌に対しても良好な抗菌性能を発揮する事が認められる。それにも拘らず統一試験方法では十分な抗菌性能が認められないのは、試験条件がシェークフラスコ法に比べて統一試験方法の方がより厳しいものと考えられる。したがって、カチオン系抗菌剤に比較的感受性が小さいとみられるグラム陰性菌に対しては、グラム陽性菌に対するような強い抗菌性が現われないものと推定される。
【0006】
抗菌防臭のみが要求される場合は上記発明でも一応目的は達せられるが、より強い抗菌性能が要求される場合は、グラム陰性細菌である肺炎桿菌等にも統一試験方法で十分な抗菌性能が示される事が不可欠である。実際、JAFETが制定した新規格に於いては、抗菌効果の評価方法を抗菌防臭加工と制菌加工の二種類に分けている。すなわち抗菌防臭加工に於いては、試験菌として黄色ブドウ球菌を用いる統一試験方法により、この試験菌に対し一定以上の抗菌効果を有する抗菌加工繊維製品が、抗菌防臭加工繊維製品としてJAFETより認定を受ける事ができる。一方、制菌加工に於いては、この統一試験方法により、黄色ブドウ球菌および肺炎桿菌を試験菌として使用し、この両試験菌に対して一定以上の抗菌効果を有する抗菌加工繊維製品のみが、制菌加工繊維製品としてJAFETより認定を受ける事ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況のもとで、グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌に対して、繰り返し洗濯後も十分な抗菌性を有する抗菌性繊維とその製造法を提供するものである。
【0008】
本発明は、本発明における有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸銅または亜鉛キレート化合物が、各々の有機フォスフォン酸や、そのアルカリ金属塩あるいは銀、銅、亜鉛イオン単独物からは予想出来ない程度の強力な抗菌性を有している事実および、抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少なくとも一種を成分とする水不溶性のコンプレックス(複合体)の水系分散液が比較的安定で、このまま処理液として用いて簡単に繊維に吸着処理する事ができるという事実、ならびに、このコンプレックスが特異的に天然繊維や合成繊維に対して極めて大きな親和性を有し、容易に繊維表面に吸着固定され、繰り返し洗濯によっても脱落せず、処理された繊維はグラム陽性細菌およびグラム陰性細菌に対して優れた抗菌性能を十分保持する事実を見出し完成した。
【0009】
本発明は次の構成からなっている。すなわち【請求項1】は、抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少なくとも一種を成分とするコンプレックスを吸着させた抗菌性繊維である。
【0010】
【請求項2】は、抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する処理剤で繊維を処理する事を特徴とする抗菌性繊維の製造法である。
【0011】
【請求項3】は、抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少なくとも一種ならびに、炭酸アンモニウムまたは重炭酸アンモニウムを含有する処理剤で繊維を処理する事を特徴とする抗菌性繊維の製造法である。
【0012】
本発明におけるカチオン系化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシアルキレントリアルキルアンモニウム塩、アルキルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルフェノキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコン酸塩、シアノグアニジンとポリアルキレンポリアミンの縮合反応物、ポリジアリルジメチルアンモニム塩、ポリ[(ジメチルイミノ)−2−ヒドロキシプロピレンクロライド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)ヒドロキシプロピレン(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド]、ポリ[2−ヒドロキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)メチレンジクロライド]、ポリ(N−メタクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリアルキルアンモニウムクロライド)、ポリ(N−アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリアルキルアンモニウムクロライド)、ポリジアリルアミン塩、ポリアリルアミン塩、ポリビニルアミン塩、ポリエチレンイミン、アルキルアミノアルキル系ジアンモニウム塩等が挙げられる。
【0013】
有機フォスフォン酸としては、アミノトリ(メチレンフォスフォン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンフォスフォン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジフォスフォン酸などが挙げられる。また、そのアルカリ金属塩としてはソーダ塩(ナトリウム塩)およびカリウム塩が挙げられる。
【0014】
これらの有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および銅イオン、亜鉛イオンのキレート化合物は、例えば有機フォスフォン酸または、そのアルカリ金属塩の水溶液に、銀塩、銅塩、亜鉛塩または、その水溶液を加えることにより得られる。
【0015】
有機フォスフォン酸を用いる替わりに、その他の陰イオン界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホ琥珀酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、ポリカルボン酸ナトリウムなどを用いた場合は所期の効果を発現させる事は出来ない。
【0016】
すなわち上記陰イオン界面活性剤の銀、銅、または亜鉛塩と、本発明のカチオン系化合物を混合して得られるコンプレックスの水系分散液は、このコンプレックスの粒子が粗く直ちに沈殿してしまうので、本発明の目的には使用出来ない。更にこのコンプレックスは繊維に対する親和性が殆ど無いので、繊維に吸着固定させる事は不可能である。
【0017】
また有機フォスフォン酸を用いる替わりに、カルボン酸系のキレート化剤、例えばエチレンジアミン四酢酸やニトリロ三酢酸を用いても、所期の効果を発現させる事は出来ない。すなわち、これらのキレート化剤の銅、亜鉛イオンのキレート化合物は、本発明で用いられるカチオン系化合物と水不溶性のコンプレックスを生成しないからである。
【0018】
本発明の対象になる繊維としては、セルロース繊維、天然ポリアミド繊維などの天然繊維、ポリエステル繊維、合成ポリアミド繊維、アクリル系繊維およびポリオレフィン系繊維などの合成繊維が挙げられる。
【0019】
本発明におけるコンプレックスの製造法としては、例えば本発明におけるカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種、またはその水溶液と、有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸の銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少なくとも一種またはその水溶液を混合するか、あるいは混合後水で希釈することで得られる。
【0020】
抗菌性繊維の製造法としては、浸漬法(連続法)、吸尽法またはスプレー法などの従来の方法が採用される。吸尽法に於いては合成繊維に対して高い吸尽率が得られるので、容易に優れた抗菌性繊維が製造出来る。浸漬法(連続法)で繊維を処理する場合は、本発明のコンプレックスを含有する処理液に、炭酸アンモニウムまたは重炭酸アンモニウムを加えると処理液の安定性が向上して、長時間の安定した、処理斑の無い浸漬(連続)処理が可能になる。炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムの含有量は通常0.05〜5.0%である。吸尽法に於いては、処理液中に炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムが含有されていると、処理液が透明になるのでチーズ型に巻き取った糸を処理する場合でも、内部まで処理液が浸透し易くなる。そして徐々に処理温度を上げていくと、処理液中の炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムが徐々に分解を始め、本発明における水不溶性のコンプレックスが生成し、これが繊維表面に効率良く吸着される。
【0021】
抗菌性繊維の製造法を詳しくのべる。本発明におけるカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、本発明における有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩または有機フォスフォン酸の銅、亜鉛キレート化合物とのコンプレックスを0.005〜10%、好ましくは0.005〜5.0%含有する水系分散液を用いて繊維を浸漬法、吸尽法あるいはスプレー法などで処理し必要に応じて水洗し乾燥する。吸尽法で処理する場合は、処理液の温度は通常、常温〜130℃で、処理時間は通常5分〜60分間で十分である。処理液のpHは通常3〜10の範囲であるがpHが低い時は、コンプレックスやキレート化合物が生成し難いので通常pH5以上が望ましい。乾燥温度は通常50〜150℃で格別制限は無い。必要に応じてその後熱処理しても良い。熱処理温度は通常120〜180℃で処理時間は30秒〜30分間である。
【0022】
或いは、本発明におけるカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、本発明における有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩または有機フォスフォン酸の銅、亜鉛キレート化合物とのコンプレックスを0.005〜10%好ましくは、0.005〜5.0%および炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムを0.05〜5%含有する透明処理液を用いて繊維を浸漬法、吸尽法、スプレー法で処理した後、必要に応じて水洗し乾燥する。吸尽法で処理する場合は、処理液の温度は通常、炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモニウムが分解し始める温度すなわち50℃以上130℃が望ましい。徐々に炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムが分解しはじめると、処理液中に上記コンプレックスが少しずつ生成し繊維表面に吸着される。
【0023】
本発明におけるコンプレックスの吸着量は通常、繊維重量部に対して0.01〜10%で、好ましいのは通常0.05〜5.0%の範囲である。この範囲より少ないと十分な抗菌効力は発揮されないし、過剰に使用しても格別の益はない。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
抗菌性試験方法
繊維製品新機能評価協議会(JAFET)の評価試験法に準じて、統一試験方法で実施した。試験菌として黄色ブドウ球菌(IFO12732)および肺炎桿菌(ATCC4352)を用いた。
評価基準値は抗菌防臭加工に於いては、黄色ブドウ球菌を用いた試験で静菌活性値が2.2以上で合格とされている。
静菌活性値=LogB−LogC
殺菌活性値=LogA−LogC
制菌加工に於いては、黄色ブドウ球菌および肺炎桿菌を用いた試験でA≧Cが評価基準になる。すなわち殺菌活性値が0以上で合格とされる。
A:標準布の接種直後に回収した菌数の平均値を示す。
B:標準布の18時間培養後回収した菌数の平均値を示す。
C:加工布の18時間培養後回収した菌数の平均値を示す。
【0026】
洗濯方法
家庭用洗濯機を用い、洗剤としてJAFET標準洗剤1.33グラム/リットル含有する約40℃の湯、30リットルを使用して5分間洗濯後、2分間すすぎを行い、脱水する。これを1回として同様の操作を10回繰り返し行なった
【0027】
試験例1(薬剤の抗菌性試験)
乾燥ブイヨンに肺炎桿菌(ATCC4352)1白金耳接種し20時間、37℃で培養した。これを乾燥ブイヨンで100倍希釈したものを試験菌液として、各試験管に1ミリリットルずつ加え、乾燥ブイヨンを各8ミリリットルずつ加える。さらに、この上から所定濃度に調製した各薬剤を1ミリリットルずつ加え、37℃で18時間培養する。培養前と培養後の生菌数を測定して抗菌力を判定した。結果を表1に示す。用いた薬剤は、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩、硫酸銅の5水和物およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩と硫酸銅の5水和物を3:1の割合で混合して得られたキレート化合物。薬剤濃度は硫酸銅以外は各々150および600ppm、硫酸銅は50および200ppmで行なった。結果を表1にに示す。この結果よりジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩と硫酸銅の5水和物を3:1で混合して得られたキレート化合物は、各々単独で用いるよりもはるかに強力な抗菌力を有している事がわかる。
【0028】
実施例1
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に硫酸銅5水和物0.1%添加すると青色透明液となりフォスフォン酸の銅キレートが生成する。ここへ塩化ベンザルコニウムを0.5%加えるとコンプレックスが生成して液は濁る。ここへ更に重炭酸アンモニウム1.5%を加えると、濁りは消え青色透明で安定な抗菌処理液が得られる。この処理液にポリエステルジャージおよびナイロンジャージを浸漬して、絞り率100%で絞り120℃で2分間乾燥し、更に140℃で90秒間熱処理し、水洗、乾燥して抗菌性繊維を得た。この繊維を抗菌性試験布として用いて抗菌性試験を実施した。結果を表2および表3に示す。
【0029】
実施例2
硫酸銅5水和物を硫酸亜鉛7水和物に替える他は実施例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表2および表3に示す。
【0030】
実施例3
硫酸銅5水和物を硝酸銀に替える他は、実施例1と同様にした。但し、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩に、硝酸銀を添加すると半透明の安定な液になる。ここへ塩化ベンザルコニウムを加えると液は白濁する。この処理液で実施例1と同様に処理して得られた抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表2および表3に示す。
【0031】
実施例4
塩化ベンザルコニウムをシアノグアニジンとジエチレントリアミン反応縮合物に替える他は実施例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。シアノグアニジンとジエチレントリアミン反応縮合物は以下のように合成した。反応釜にシアノグアニジン700部、ジエチレントリアミン600部、エチレングリコール400部、塩化アンモニウム100部を仕込み、140℃に加熱し4時間反応させる。アンモニアの発生が収まったら加熱を止め、水を600部加え更に塩酸を27部加えて反応物を中和すると、反応縮合物の水溶液が得られる。この水溶液の水分を加熱蒸発させ粉砕すると目的の反応縮合物の粉体が得られる。
【0032】
実施例5
塩化ベンザルコニウムをポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩に替える他は実施例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。
【0033】
実施例6
塩化ベンザルコニウムをポリジアリルアミン塩酸塩に替える他は実施例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。
【0034】
比較例1
塩化ベンザルコニウムを0.5%とジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)の7ソーダ塩を0.3%、水に加えると液は白濁して微粒子の分散液が得られる。この液に重炭酸アンモニウムを1.5%添加すると液の濁りが消えて殆ど無色透明な処理液が得られる。この処理液にポリエステルジャージをを浸漬して、絞り率100%で絞り120℃で2分間乾燥し、更に140℃で90秒間熱処理し、水洗、乾燥して抗菌性繊維を得た。この繊維を比較例の抗菌試験用試験布として用いて抗菌性試験を行なった。結果を表2および表3に示す。
【0035】
比較例2
塩化ベンザルコニウムをシアノグアニジンとジエチレントリアミン反応縮合物に替える他は比較例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。
【0036】
比較例3
塩化ベンザルコニウムをポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩に替える他は比較例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。
【0037】
比較例4
塩化ベンザルコニウムをポリジアリルアミン塩酸塩に替える他は比較例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。
【0038】
実施例7
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に硫酸銅5水和物を0.1%添加すると、青色透明液となりフォスフォン酸の銅キレートが生成する。ここへ塩化ベンザルコニウムを0.5%加えるとコンプレックスが生成して液は濁る。この液を水で20倍希釈して抗菌処理液とし、ポリエステルジャージおよびナイロンジャージをそれぞれ吸尽法で処理した。浴比は1:20、処理温度は室温で処理時間は20分間。処理後水洗し120℃で2分間乾燥して抗菌性繊維を得た。この繊維を抗菌性試験布として用いて実施例1と同様に抗菌性試験を実施した。結果を表6および表7に示す。
【0039】
実施例8
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に硫酸銅5水和物を0.1%添加すると、青色透明液となりフォスフォン酸の銅キレートが生成する。ここへシアノグアニジンとジエチレントリアミンの反応縮合物を0.5%加えるとコンプレックスが生成して液は濁る。この液を水で20倍希釈して抗菌処理液とし、ポリエステルジャージおよびナイロンジャージをそれぞれ吸尽法で処理した。浴比は1:20、処理温度は室温で処理時間は20分間。処理後水洗し120℃で2分間乾燥して抗菌性繊維を得た。この繊維を用いて抗菌試験布として用いて実施例1と同様に抗菌性試験を実施した。結果を表6および7に示す。
【0040】
実施例9
硫酸銅5水和物を硫酸亜鉛7水和物に替える他は実施例7と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0041】
実施例10
硫酸銅5水和物を硫酸亜鉛7水和物に替える他は実施例8と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0042】
実施例11
塩化ベンザルコニウムをポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩に替える他は実施例7と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0043】
実施例12
塩化ベンザルコニウムをポリジアリルアミン塩酸塩に替える他は、実施例7と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0044】
実施例13
塩化ベンザルコニウムをポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドに替える他は実施例7と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0045】
比較例5
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に、塩化ベンザルコニウムを0.5%加えるとコンプレックスが生成して液は濁る。この液を水で20倍希釈して抗菌処理液とし、ポリエステルジャージおよびナイロンジャージを吸尽処理した。浴比は1:20で処理温度、処理時間は室温下、20分間。処理後水洗し120℃で2分間乾燥して抗菌性繊維を得た。この繊維を抗菌試験用試験布として用いて抗菌性試験を実施した。結果を表6および表7に示す。
【0046】
比較例6
塩化ベンザルコニウムをシアノグアニジンとジエチレントリアミンの反応縮合物に替える他は比較例5と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0047】
比較例7
塩化ベンザルコニウムをポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩に替える他は比較例5と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用い比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0048】
比較例8
塩化ベンザルコニウムをポリジアリルアミン塩酸塩に替える他は比較例5と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用い比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0049】
比較例9
塩化ベンザルコニウムをポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドに替える他は比較例5と同様に抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用い比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0004074925
【0051】
【表2】
Figure 0004074925
【0052】
【表3】
Figure 0004074925
【0053】
【表4】
Figure 0004074925
【0054】
【表5】
Figure 0004074925
【0055】
【表6】
Figure 0004074925
【0056】
【表7】
Figure 0004074925
表1の結果より、有機フォスフォン酸のソーダ塩単独あるいは、硫酸銅単独では、いずれも肺炎桿菌に対して抗菌性が認められないのに対して、有機フォスフォン酸・銅キレート化合物には肺炎桿菌に対して強い抗菌性が認められる事が確認される。
【0057】
また、表2、表3、表4、表5、表6、表7の結果より、本発明におけるカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のソーダ塩と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少なくとも一種を成分とするコンプレックスを吸着した抗菌性繊維は、黄色ブドウ球菌および肺炎桿菌に対して抗菌性が優れており、繰り返し洗濯後も抗菌性能は保持される。これに対して、銀、銅、あるいは亜鉛イオンを含まないコンプレックスを吸着した抗菌性繊維は、グラム陽性細菌である黄色ブドウ球菌については、繰り返し洗濯後も十分抗菌性を保持している。しかし、グラム陰性細菌である肺炎桿菌については、統一試験方法では抗菌性が十分現われない事がわかる。
【0058】
【発明の効果】
本発明における抗菌性繊維はグラム陽性細菌である黄色ブドウ球菌およびグラム陰性細菌である肺炎桿菌に対して優れた抗菌性能を有しており、しかも繰り返し洗濯後も抗菌性能は保持される。また、本発明の抗菌性繊維の製造方法は極めて容易で、しかも処理斑の少ない優れた抗菌性繊維が製造できる。

Claims (3)

  1. 繊維の表面に、抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、銅又は亜鉛塩、有機フォスフォン酸の銅キレート化合物、有機フォスフォン酸の亜鉛キレート化合物及び有機フォスフォン酸の銀キレート化合物から選ばれる少なくとも一種を成分とするコンプレックスを吸着させた抗菌性繊維。
  2. 抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、銅又は亜鉛塩、有機フォスフォン酸の銅キレート化合物、有機フォスフォン酸の亜鉛キレート化合物及び有機フォスフォン酸の銀キレート化合物から選ばれる少なくとも一種を含有する処理剤で繊維を処理する事を特徴とする抗菌性繊維の製造法。
  3. 抗菌性を有するカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、銅又は亜鉛塩、有機フォスフォン酸の銅キレート化合物、有機フォン酸の銀、銅又は亜鉛塩、有機フォスフォン酸の銅キレート化合物、有機フォスフォン酸の亜鉛キレート化合物及び有機フォスフォン酸の銀キレート化合物から選ばれる少なくとも一種並びに炭酸アンモニムまたは重炭酸アンモニウムを含有する処理剤で繊維を処理する事を特徴とする抗菌性繊維の製造法。
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