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JP4071301B2 - 光時分割多重装置 - Google Patents

光時分割多重装置 Download PDF

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JP4071301B2
JP4071301B2 JP28745295A JP28745295A JP4071301B2 JP 4071301 B2 JP4071301 B2 JP 4071301B2 JP 28745295 A JP28745295 A JP 28745295A JP 28745295 A JP28745295 A JP 28745295A JP 4071301 B2 JP4071301 B2 JP 4071301B2
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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、複数チャネルの光信号を時分割多重する光時分割多重装置に係り、たとえば、光交換システムあるいは光LAN などの光伝送系に用いて好適な光時分割多重装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速データ通信、画像伝送などの大容量通信の必要性から超高速、超大容量の光通信技術の研究および実用化が図られている。たとえば、公衆通信網の光交換システムでは、各方路からの10Gbit/s近くのビットレートの光信号を光−電気変換などを行なわずに、100Gbit/s オーダ近くのビットレートの光信号に多重化する全光型の時分割多重装置が必要になっている。
【0003】
このような100Gbit/s オーダの全光型時分割多重装置としては、たとえば、エレクトロニクス・レターズ(Electronics Letters),Vol.30,No.20,pp.1697 〜1698,(1994) に記載された四波混合による波長変換を用いた光時分割多重装置が提案されている。
【0004】
この光時分割多重装置は、たとえば、エルビウムドープファイバレーザ(EDFL)などにより、第1の波長λ1 、たとえば、1.547 μm の波長の光を発生し、これをプレーナ型のマルチプレクサなどにより合成して、所望のビットレートの時分割多重信号のタイムスロットと同じタイミングの所定の周波数、たとえば、100GHzのパルストレイン光を生成しておく。一方、時分割多重されるそれぞれのチャネルの光信号は、エルビウムドープファイバレーザなどを用いた変調器にて、第2の波長λ2 たとえば、1.537 μm の波長にて所定のビットレート、たとえば、6.3Gbit/s の変調光にそれぞれ変調される。
【0005】
変調された信号光は、それぞれのチャネル毎に100GHzのパルストレイン光の所定の位置に重畳されて、変調光の第1の波長λ1 とパルストレイン光の第2の波長λ2 とが三次の光非線形効果を利用した四波混合により第3の波長λ3 の光に変換されて100Gbit/s のビットレートの時分割多重光が形成される。たとえば、第1のチャネルの変調光は、合波器によりパルストレイン光と合波されて四波混合ファイバに入力される。周知のように四波混合ファイバでは、複数の波長の光がファイバなどの媒質中を伝搬する際に、光非線形相互作用により複数の波長の光を発生する。たとえば、この場合、1.547 μm のパルストレイン光と、1.537 μm の変調光とから、1.557 μm と1.527 μm の波長の光が得られている。
【0006】
第1の四波混合ファイバの出力は、分波器により第1のチャネルの1.537 μm の変調光が取り除かれ、第1の波長の100GHzのパルストレイン光の所定の位置に第3の波長の多重信号が搭載された状態にて出力される。その出力に、上記と同様に、変調器からの第2のチャネルの変調光が所定の時間遅延されて多重化される。つまり、第1のチャネルの多重信号が重畳された100GHzのパルストレイン光の異なるパルスに第2のチャネルの変調光が合波されて、第1のチャネルと同様に四波混合ファイバにより、第3の波長の多重信号が得られる。これを複数段縦続接続して、それぞれのチャネルの光信号が時間軸上にて多重化された時分割多重信号が得られる。それぞれのチャネルの光が多重化されると、その最終段の出力は、1.557 μm の第3の波長の光のみを通過させる光帯域通過フィルタ(OBPF)を通して、100Gbit/s のビットレートの時分割多重が実現されるものであった。
【0007】
このように上記文献によれば、あらかじめ100GHzの所望の周波数のパルストレイン光を生成して、これと複数のチャネルの信号光をそれぞれ変調した変調光とを三次の光非線形効果を用いた四波混合により合成することにより、電気的処理を一斉用いることなく、100Gbit/s の所望のビットレートの時分割多重信号光を得ることができた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術では、三次非線形の四波混合を利用しているので、パルストレイン光の波長λ1 と変調光の波長λ2 とをきわめて接近させた波長とする必要があり、しかも生成された時分割多重信号光の波長もまたそれらに接近した波長λ3 となるため、これを通過させる帯域フィルタとして、きわめて狭帯域のフィルタを用いなければならないという問題があった。たとえば、上記例では、時分割多重信号として1.557 μm の波長の光を得る場合に、1.547 μm の波長のパルストレイン光と1.537 μm の変調光とが必要であった。これらは、それぞれ10nmの波長間隔であるので、これらを帯域分割する優れた狭帯域の帯域フィルタが必要となっていた。また、四波混合の場合、他の混合成分も同時に発生するので、さらに時分割多重信号光の取り出しが容易ではないという問題があった。さらに、四波混合素子としてファイバ線を用いると、その長さが通常数十kmの長さとなるため、装置が大型になるという問題があった。
【0009】
本発明は上記課題を解決して、帯域フィルタに対する要求を緩和することができ、他の波長の混和のない正確な波長の時分割多重信号を小型な装置にて得ることができる光時分割多重装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による光時分割多重装置は上記課題を解決するために、複数チャネルの光信号をそれぞれ所定のタイムスロットに割り当てて時間軸上にて多重化する光時分割多重装置において、タイムスロットの時間間隔に応動した所定の周波数のパルストレイン光を生成するパルストレイン光生成手段であって、パルストレイン光として第1の波長のパルス光を順次生成するパルストレイン光生成手段と、それぞれのチャネルの光信号を所定のビットレートにて変調した第2の波長の変調光をそれぞれ出力する変調光出力手段と、変調光をそれぞれのチャネル毎にパルストレイン光の所定の位置に順次割り当てて時分割多重信号光を形成する多重手段と、多重手段に接続されて、その出力から時分割多重信号光以外の波長の光を帯域制限して時分割多重信号光のみを通過させる帯域通過フィルタとを含み、多重手段は、パルストレイン光生成手段からのパルストレイン光と変調光出力手段からの所定のチャネルの変調光とを順次合波する合波手段と、合波された第1の波長のパルストレイン光と第2の波長の変調光との差周波成分を生成して第3の波長の光を生成する差周波成分生成手段であって、それぞれ異なる波長の光の伝搬定数の差による位相不整合を補正しつつ、それらの差周波成分を第3の波長の時分割多重信号光として生成する擬位相整合による差周波成分生成手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
この場合、差周波成分生成手段は、二次光非線形媒質の基板に、所定の周期にてグレーティングが施されて、グレーティングに直交する方向に光導波路が形成された擬位相整合素子であることを特徴とする。
【0012】
また、擬位相整合素子は、二次非線形媒質の基板としてニオブ酸リチウムを含むと有利である。擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質の基板としてタンタル酸リチウムを含むものであってもよい。また、擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質の基板としてチタン酸燐酸カリウムを含むものであってもよい。同様に、擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質としてガリウム素系の半導体材料を含むものであってもよい。さらに、擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質としてインジウム燐系の半導体材料を含むものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による光時分割多重装置の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。図1には本発明による光時分割多重装置の一実施例が示されている。本実施例による光時分割多重装置は、時分割多重信号の所定のタイムスロットを形成する第1の波長λ1 の100GHzのパルストレイン光と、複数チャネルの信号光をそれぞれ所定のビットレートにて変調した第2の波長λ2 の変調光とから第3の波長λ3 の時分割多重信号光を波長変換により形成する全光型の時分割多重装置である。特に、本実施例では、第3の波長λ3 の時分割多重信号光を得る場合に、周期構造を有する2次光非線形素子にて形成された擬位相整合素子にて、その2次光非線形効果を利用して第1の波長λ1 と第2の波長λ2 の差周波成分(1/λ3=1/λ1-1/λ2)を生成して第3の波長λ3 の時分割多重信号を出力する。なお、本実施例では、説明を容易にするため、2チャネルの信号光を時分割多重する場合を例に挙げて説明する。
【0014】
詳細には、本実施例による光時分割多重装置は、図1に示すように、パルストレイン光生成部100 と、変調器110 と、遅延素子120 と、第1のマルチプレクサ(MUX1)130 と、分波器140 と、第2のマルチプレクサ(MUX2)150 と、帯域通過フィルタ160 とを含み、第1のマルチプレクサ130 に、パルストレイン生成部100 の出力と変調器110 の第1の出力とが接続されて、第1のチャネルの信号光をパルストレイン光に多重化し、第2のマルチプレクサ150 に、分波器140 を介在して第1のマルチプレクサ130 の出力と、遅延素子120 を介する変調器110 の第2の出力とが接続されて、第2のチャネルの信号光を多重化し、第2のマルチプレクサ150 の出力に帯域フィルタ160 が接続されて、2つのチャネルが多重化された所望のビットレートの時分割多重信号光が得られる。もちろん、マルチプレクサ130,150 と同様の回路を多段に接続して、複数チャネルの信号光を時分割多重するようにしてもよい。
【0015】
各部の詳細を説明すると、パルストレイン光生成部100 は、所望のビットレートの時分割多重信号のタイムスロットと同じ間隔のタイミング、たとえば、100GHzの繰り返しパルスを生成するパルス源であり、本実施例では目的の時分割多重信号の波長λ3 よりきわめて短い第1の波長λ1 のパルストレイン光を出力する光生成回路である。
【0016】
つまり、本実施例では、後述するように二次非線形効果を用いた擬位相整合素子にて2つの光の波長λ12 の差周波成分を生成するため、目的とする1.5 μm 帯の波長λ3 の信号光の半分以下の波長、たとえば、本実施例では、0.7749μm の波長のパルストレイン光を生成するレーザ発振器が有効に適用される。たとえば、0.7749μm の波長の光を発振する発振器として、ガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料が用いられた半導体レーザなどが有効に適用される。
【0017】
これにプレーナ型のマルチプレクサが縦続接続されて、レーザにて発振した数GHz の周波数のパルス光をマルチプレクサにて繰り返すことにより、0.7749μm の単一波長のパルス光を時分割多重信号のビットレートとなる100GHzのパルストレイン光として生成する。
【0018】
この場合、半導体レーザを適用したが、もちろん所定の媒質を添加したファイバレーザなどを用いてもよい。生成された100GHzのパルストレイン光は、順次第1のマルチプレクサ130 に供給されて、これに変調器110 からの第1のチャネルの変調光が順次重畳される。
【0019】
変調器110 は、複数チャネルの信号光を所定のビットレート、たとえば、6.3Gbit/s のビットレートにて変調した第2の波長λ2 、たとえば1.53μm の波長の変調光を生成して、それぞれ第1のマルチプレクサ130 および第2のマルチプレクサ150 に順次供給する信号源である。
【0020】
本実施例の変調器110 は、たとえば、エルビウムドープファイバレーザ(EDFL)が有効に適用されて、入力する信号光に応動して高出力の励起光を与えることにより1.53μm 〜1.55μm の単一波長の変調光を出力するレーザ変調器である。この場合、ファイバレーザを適用したが、上記パルストレイン光生成部100 と同様に半導体レーザを適用してもよい。生成された変調光は、第1のチャネルの変調光が第1のマルチプレクサ130 に直接的に供給されて、第2のチャネルの変調光が遅延回路120 を介して第2のマルチプレクサ150 にそれぞれ供給される。
【0021】
マルチプレクサ130,150 は、パルス源100 からのパルストレイン光を入力し、その所定の位置のパルス光と変調器110 からの変調光とを合波して、これら第1の波長λ1 の光および第2の波長λ2 の光から第3の波長λ3 の光を生成して、時分割多重信号光を得る多重化回路である。本実施例のマルチプレクサ120,130 は、図1に示すように光合波器200 と、擬位相整合素子210 とを含む。
【0022】
光合波器200 は、たとえば半透過鏡などの光カップラが適用され、図1に示すように波長λ1 のパルストレイン光を直進させ、同時に紙面下方からの波長λ2 の変調光を紙面右方向に反射させて、波長λ12 の光を波長多重するカップラである。合波された光λ1,λ2 は、擬位相整合素子210 に供給される。
【0023】
擬位相整合素子210 は、2つの異なる波長λ12 の光の伝般定数による位相不整合を補正しつつ、それらの波長λ12 の差周波成分 (1/λ1-1/λ2=1/λ3)を形成して出力する差周波成分生成素子である。本実施例の擬位相整合素子210 は、図2に示すように、ニオブリチウム (LiNbO3)の基板300 の表面付近に、所定の周期Λにてチタン(Ti)の熱拡散によりドメイン反転グレーティング310 が形成され、これと直交する方向にプロトン交換法による光導波路320 が形成された周期的屈折率分布構造を有する2次光非線形素子である。この2次光非線形素子は、光導波路320 に入力した波長λ12 の光が光導波路320 を進行する際に、2次非線形光学効果を受けて、その差周波成分λ3 の光を生成して、その成分が最大となるように、グレーティングの周期Λが形成されている。本実施例では、擬位相整合素子210 として、ニオブリチウムの基板を適用したが、同様な効果を得る非線形材料として、たとえば、タンタルリチウム (LiTaO3)またはチタン酸燐酸カリウム(KTP) などの無機材料あるいは、ガリウム砒素(GaAs)またはインジウム燐(InP) などの半導体材料を適用してもよい。擬位相整合素子210 からの波長λ123 の光は、分波器140 を介して第2のマルチプレクサ150 または帯域フィルタ160 に供給される。
【0024】
分波器140 は、合波器200 と同様に半透過鏡などにて形成されて、1.53μm の変調光を他方に反射して、残りのパルストレイン光および形成された時分割多重信号光を透過する出力回路である。この分波器140 は、3段以上のマルチプレクサを用いる場合にはマルチプレクサの出力にそれぞれ接続されて、その前段にて多重信号を形成した後の変調光を順次取り除く変調光分離回路である。帯域フィルタ160 は、第2のマルチプレクサ150 からの第3の波長λ3 の時分割信号光を通過させるフィルタであり、本実施例ではその通過帯域は、1.53μm の変調光と1.57μm の多重信号光を分離する40nm程度の帯域特性を有すればよい。
【0025】
次に、本実施例による光時分割多重装置の動作を説明すると、まず、パルストレイン生成部100 から100GHzのパルストレイン光を順次発振する。この場合、本実施例では、パルストレイン光は、変調光よりきわめて短い0.7749μm の第1の波長λ1 のパルス光にてそれぞれ形成されている。生成されたパルストレイン光は、第1のマルチプレク130 に供給され、これを通過して第2のマルチプレクサ150 に順次供給されている。なお、この状態では、第2のマルチプレクサ150 を通過したパルストレイン光は、帯域フィルタ160 にて遮断されて、本装置からの出力は得られない。
【0026】
このような状態にて、第1のチャネルの信号光および第2のチャネルの信号光が変調器110 にそれぞれ供給されると、変調器110 ではそれぞれのチャネルの信号光を変調速度6.3Gbit/s にてたとえば、1.53μm の第2の波長λ2 の変調光として変調して出力する。変調器110 からそれぞれ出力された変調光は、第1のチャネルの変調光が第1のマルチプレクサ130 に直接的に遅延なく供給され、第2のチャネルの変調光が遅延素子120 を介して所定の時間遅延した状態にて第2のマルチプレクサ150 にそれぞれ供給される。
【0027】
第1のマルチプレクサ130 に供給された変調光は、順次、パルストレイン光生成部100 から供給されているパルストレイン光の所定の位置のパルス光とともに合波器200 にて合波されて、擬位相整合素子210 に供給される。擬位相整合素子210 に供給された第1の波長λ1 のパルストレイン光と、第2の波長λ2 の第1のチャネルの変調光は、その光導波路320 に沿って順次伝搬する際に、ニオブリチウムの基板300 の二次の光非線形効果によって、差周波成分 (1/λ1-1/λ2=1/λ3)の波長が生成される。この場合、第3の波長λ3 は、1.57μm の波長となる。しかも、生成された第3の波長λ3 の光は、グレーティング310 によって、順次位相整合されて、第1の波長λ1 および第2の波長λ2 とともに有効な値となって出力される。
【0028】
第1のマルチプレクサ130 から出力された3つの波長λ1,λ23 の光は、分波器140 により第2の波長λ2 の変調光が他方に反射されて、パルストレイン光と形成された多重信号光とが第2のマルチプレクサ150 に供給される。第2のマルチプレクサ150 では、これらの波長λ13 はほとんど影響を受けずに帯域フィルタ160 に順次供給される。これにより、パルストレイン光の所定の位置に第1のチャネルの時分割多重信号光が重畳された状態となる。
【0029】
以降、変調器110 に第1のチャネルの信号光が入力されると、これが第2の波長λ2 に変調されて、第1のマルチプレクサ130 に供給され、パルストレイン光の所定の位置、つまり所定のタイムスロットの位置に重畳されて、擬位相整合素子210 にて第3の波長λ3 に生成されてパルストレイン光とともに出力される。生成された第1のチャネルの多重光は、順次パルストレイン光とともに帯域フィルタ160 に供給される。
【0030】
一方、遅延された第2のチャネルの変調光は、第1のマルチプレクサ130 を通ったパルストレイン光のうち第1のチャネルの信号光が重畳されたパルスとは異なる所定の位置のパルス光とともに合波器200 にて合波されて第2のマルチプレクサ150 の擬位相整合素子210 に供給される。これにより、上記第1のチャネルの変調光と同様に、第1の波長λ1 のパルストレイン光との差周波成分が擬位相整合されて、3つの波長λ123 が第2のマルチプレクサ150 から出力される。以降、第2のチャネルの信号光が変調器110 に入力されると、上記第1のチャネルの信号光と同様に変調されて、遅延素子120 を介して第2のマルチプレクサ150 に供給され、パルストレイン光の所定の位置に重畳されて第3の波長λ3 となって帯域フィルタ160 に順次出力される。
【0031】
これら第1および第2のチャネルの時分割多重信号光が重畳されたパルストレイン光を受けた帯域フィルタ160 では、生成された第3の波長λ3 の多重信号光のみを通過させ、パルストレイン光の波長λ1 と変調光の波長λ2 を遮断する。これにより、帯域フィルタ160 からは、第1のチャネルと第2のチャネルのそれぞれ第3の波長λ3 の信号光のみが100Gbit/s のビットレートにて時分割多重された信号光として出力される。
【0032】
以上のように本実施例の光時分割多重装置によれば、第1の波長λ1 のパルストレイン光と第2の波長λ2 の変調光とから第3の波長λ3 の多重信号を形成する素子が擬位相整合による差周波発生素子を使用しているので、それぞれの波長λ123 の波長間隔を広くとることができる。この結果、時分割多重信号を通過させる帯域フィルタの帯域特性を緩やかなものにすることができる。つまり本実施例では、ニオブリチウムの基板300 に周期的屈折率分布構造を形成した2次非線形素子にて、その2次非線形効果を利用して多重信号を形成することができるので、原理的に1/λ3=1/λ1-1/λ2 の関係さえ満足すればよい。この結果上記実施例のように、第1の波長λ1 のトレイン光を0.7749μm という第2の波長λ2 および第3の波長λ3 に比べてその半分程度の波長にすることができる。また、第2の波長λ2 および第3の波長λ3 もパルストレイン光の波長λ1 を適度に調整することにより、1.53μm および1.57μm という40nm以上の波長間隔にとることができた。この結果、第1のマルチプレクサ130 の出力での波長λ2 の光の分離および帯域フィルタ160 での波長λ1 の光の抽出を比較的容易に実行することができ、特に、帯域フィルタ160 に対する要求がかなり緩和される。また通常数十kmの長さになる四波混合ファイバなどを用いずに、2次非線形素子による擬位相整合素子210 (通常数cm長)を使用しているため、小型な装置を実現することができる。
【0033】
なお、上記実施例では、変調光を除去する分波器140 を第1のマルチプレクサ130 と第2のマルチプレクサ150 の間にそれぞれのマルチプレクサ130,150 とは独立して設けたが、本発明においてはマルチプレクサ130,150 の中に含めてもよい。この場合、マルチプレクサを多段に縦列接続して3つ以上のチャネルを時分割多重する場合にも適用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明における光時分割多重装置によれば、所望の時分割多重信号のタイムスロットのタイミングを形成する第1の波長のパルストレイン光と、複数チャネルの信号光を所定のビットレートにて変調した第2の波長の変調光とから第3の波長の時分割多重信号光を得る際に、第1の波長のパルストレイン光と第2の波長の変調光とを合波して、それらの異なる波長の光の伝搬定数の差による位相不整合を補正しつつ、それらの差周波成分を第3の波長の時分割多重信号光として生成する擬位相整合による差周波成分生成手段を用いたので、少なくとも第1の波長のパルストレイン光と、形成される第3の波長の時分割多重信号光との波長間隔を広く設定することが可能となる。したがって、これらの波長が含まれる多重化手段の最終段の出力から第3の波長の時分割多重信号を通過させる帯域フィルタの帯域特性を比較的緩やかなものとすることができ、その出力から得られる時分割多重信号を雑音のない正確な信号光とすることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光時分割多重装置を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例に適用される擬位相整合素子を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 パルストレイン光生成部
110 変調器
130,150 マルチプレクサ
160 帯域フィルタ
200 合波器
210 擬位相整合−差周波発生素子
300 2次非線形素子
310 グレーティング
320 光導波路

Claims (7)

  1. 複数チャネルの光信号をそれぞれ所定のタイムスロットに割り当てて時間軸上にて多重化する光時分割多重装置において、該装置は、
    前記タイムスロットの時間間隔に応動した所定の周波数のパルストレイン光を生成するパルストレイン光生成手段であって、該パルストレイン光として第1の波長のパルス光を順次生成するパルストレイン光生成手段と、
    それぞれのチャネルの光信号を所定のビットレートにて変調した第2の波長の変調光をそれぞれ出力する変調光出力手段と、
    該変調光をそれぞれのチャネル毎に前記パルストレイン光の所定の位置に順次割り当てて時分割多重信号光を形成する多重手段と、
    該多重手段に接続されて、該多重手段の出力から時分割多重信号光以外の波長の光を帯域制限して時分割多重信号光のみを通過させる帯域通過フィルタとを含み、
    前記多重手段は、前記パルストレイン光生成手段からのパルストレイン光と前記変調光出力手段からの所定のチャネルの変調光とを順次合波する合波手段と、該合波された第1の波長のパルストレイン光と第2の波長の変調光との差周波成分を生成して第3の波長の光を生成する差周波成分生成手段であって、それぞれ異なる波長の光の伝搬定数の差による位相不整合を補正しつつ、それらの差周波成分を第3の波長の時分割多重信号光として生成する擬位相整合による差周波成分生成手段とを前記変調光ごとに含むことを特徴とする光時分割多重装置。
  2. 請求項1に記載の光時分割多重装置において、前記差周波生成手段は、二次光非線形媒質の基板に、所定の周期にてグレーティングが施されて、該グレーティングに直交する方向に光導波路が形成された擬位相整合素子であることを特徴とする光時分割多重装置。
  3. 請求項2に記載の光時分割多重装置において、前記擬位相整合素子は、二次非線形媒質の基板としてニオブリチウムを含むことを特徴とする光時分割多重装置。
  4. 請求項2に記載の光時分割多重装置において、前記擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質の基板としてタンタル酸リチウムを含むことを特徴とする光時分割多重装置。
  5. 請求項2に記載の光時分割多重装置において、前記擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質の基板としてチタン酸燐酸カリウムを含むことを特徴とする光時分割多重装置。
  6. 請求項2に記載の光時分割多重装置において、前記擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質としてガリウム素系の半導体材料を含むことを特徴とする光時分割多重装置。
  7. 請求項2に記載の光時分割多重装置において、前記擬似位相整合素子は、二次光非線形媒質としてインジウム燐系の半導体材料を含むことを特徴とする光時分割多重装置。
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