JP4067672B2 - アンテナ装置並びにそれを用いた無線装置及び無線中継装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にPHS(Personal Handyphone System)などの移動体通信システムにおけるアンテナ装置並びにそれを用いた無線装置及び無線中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PHSなどの移動体通信システムにおける屋内用小型基地局装置(親機)では、スリーブアンテナ等の無指向性アンテナが使用されており、そのアンテナ利得は2dBi程度以下であった。また、PHSなどの移動体通信システムを利用したローカル無線網(ワイヤレスローカルループ:WLL)で使用される固定端末装置では、約10dBi用していた。
【0003】
近年、上記のような移動体通信システムにおいては、カバーエリア拡大のため、屋内用小型基地局装置(親機)や固定端末装置に使用されるアンテナについて高い利得が要求されるようになってきている。
【0004】
上記のような移動体通信システムの周波数は1900MHz帯や800MHz帯が主に使用されている。これらの周波数帯域において高い利得を有するアンテナとしては、例えば、特開平5-267932号公報、特開平9-232851号公報、特開平8-139521号公報に示されるように、多段コリニアアレイアンテナが知られている。この種のアンテナは、垂直偏波で水平面内無指向性のアンテナを垂直方向に多段配列して垂直面内の指向性を絞ることで高利得を確保しているものである。
【0005】
また、例えば、特開平5-259733号公報、特開平8-204433号公報に示されるように、八木アンテナや反射板付きダイポールアンテナに代表されるエンドファイヤアレイアンテナが知られている。この種のアンテナは、主放射方向に平行な方向に無給電素子を配列して高利得を確保しているものである。
【0006】
さらに、例えば、特開平6-334434号公報に示されるように、パッチアレイアンテナに代表されるブロードサイドアレイアンテナが知られている。この種のアンテナは、主放射方向に対して垂直な面内に複数のアンテナを配列して分配給電を行ない高利得を確保しているものである。
【0007】
また、例えば、特開平6-268432号公報、実開平6-44219号公報に示されるように、反射板付きループアンテナやスロットアンテナに代表される薄型のアンテナが知られている。
【0008】
そして、主にVHF帯で利用されていたブロードサイドアレイアンテナとして、例えば、アンテナハンドブック(CQ出版社)p.366に示されるような二つの1波長アンテナを正方形または円形に配置したアンテナが知られており、これを応用した菱形アンテナは1900MHz帯や800MHz帯において約6dBiの利得が得られ、反射板との組み合わせにより小型で簡単な構造で約10dBi程度の利得が得られることが知られている。
【0009】
また、上記の菱形アンテナを複数並列または直列に配列したアンテナが知られている。図3は従来から知られている6個の菱形アンテナを並列接続したアンテナ装置の構造とその電流分布を示す図である。このアンテナ装置は6個の菱形アンテナ14乃至19を並列に接続し中央に給電部20が接続されて構成される。菱形アンテナ14乃至19は、菱形の一辺の長さaが2分の1波長(λ/2)に設定されおり、半波長アンテナ4本のブロードサイドアレイアンテナとして動作してX方向と−X方向へ垂直偏波を放射する。例えば、アンテナ装置の動作周波数を1900MHzに設定した場合、菱形の一辺の長さaは79mmとなる。また、アンテナ装置の全幅は670mmとなる。ここで、図3に示すアンテナ装置では、各菱形アンテナ間の相互結合により、特に中央寄りの菱形アンテナ16乃至19の電流分布を最適にすることができない。このため、複数配列の効果が比較的低く、単体で約11.5dBi程度の利得を持ち、反射板と組み合わせて約15.5dBi程度の利得が得られることが知られている。
【0010】
また、例えば特開平6-188623号公報、特開平6-169216号公報、実開平4-44713号公報に示されるように、1波長ループアンテナを複数並列または直列に接続した双ループアンテナが知られている。図4は従来から知られている双ループアンテナの構造を示したものである。この双ループアンテナは二つの1波長ループアンテナを2分1波長伝送線路を介して並列に接続し中央に給電部を接続するように構成されている。1波長ループアンテナ21及び22は、垂直偏波をX方向と−X方向へ放射するように動作する。伝送線路23及び24はその長さが4分1波長に設定されており、1波長ループアンテナ21及び22を接続し、その中点に給電部25が接続される。このように構成することで、二つの1波長ループアンテナ21及び22を同位相で励振することができ、単体で約8dBi程度の利得を持ち、反射板と組み合わせて約12dBi程度の利得が得られることが知られている。
【0011】
一方、上記のような移動体通信システムに使用される無線中継装置としては、例えば、特開平8-8807号公報に示されるように、アンテナ共用フィルタと多数の挟帯域増幅器を用いたものや、特開平8-508377号公報に示されるように、時分割双方向通信(TDD:Time Division Duplexing)方式における上り下りの時刻に同期したスイッチと増幅器を用いたものや、特開平8-298485号公報に示されるように、時分割双方向通信方式において上り下りの2系統の中継系を備えたものが知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の多段コリニアアレイアンテナでは、高い利得を確保するためには、多数のアンテナを垂直方向に多段配列する必要があり、例えば、1900MHz帯で10dBの利得を得る場合は、約1mの高さを必要とするため、アンテナ設置場所の確保や機械強度の面で問題があった。また、その高さから無線装置に内蔵するには不向きであった。
【0013】
また、上記の従来のエンドファイヤアレイアンテナでは、高い利得を確保するためには、多数のアンテナを主放射方向に多数配列する必要があり、アンテナ設置場所の確保や機械強度の面で問題があった。また、その構造から、無線装置に内蔵するには不向きであった。
【0014】
さらに、上記の従来のブロードサイドアレイアンテナでは、高い利得を確保するためには、多数のアンテナを主放射方向に垂直な面に配列する必要があり、アンテナ全体の面積が大きくなるために、アンテナ設置場所の確保や機械強度の面で問題があった。そして、その面積の大きさから、無線装置に内蔵するには不向きであった。
【0015】
また、上記の従来の薄型アンテナでは、薄型な構造である反面、放射指向性を所望の特性に最適化できないという問題があった。
【0016】
そして、上記の二つの1波長アンテナを正方形または円形に配置したアンテナを応用した先端開放菱形アンテナでは10dBi以上の利得が得られないという問題があった。
【0017】
また、図3に示す先端開放菱形アンテナを複数並列または直列に配列したアンテナでは、隣接する1波長素子間の相互結合により、特に中央寄りのアンテナ素子の電流分布を最適にすることができないため、複数配列による利得向上の効果が低いという問題があった。
【0018】
一方、上記の従来の無線中継装置では、大きな中継利得を得るための増幅器の構成が複雑でかつ大型になり、屋内に設置する小型な中継装置には不向きであるという問題があった。
【0019】
本発明は、こうした従来の種々のアンテナの問題点を総合的に解決するものであり、UHF帯及び準マイクロ波帯の移動体通信システム用の高利得なアンテナ装置を小型・薄型でかつ簡単な構成で実現することを目的とする。また、屋内に設置する無線中継装置を小型で簡単な構成で実現することを目的とする。
【0020】
【課題を解決する手段】
本発明は、前記課題を解決するために、本発明に係るアンテナ装置は、それぞれ二つの1波長アンテナ素子の各々を中央で屈曲させ対向させて菱形に形成し、かつその一端を開放し、他端に接続部を設けた第1、第2のアンテナ素子を両端部に配置するとともに、二つの1波長アンテナ素子の各々の中央の半波長の部分をそのアンテナ素子と直交する直線に対して対称に屈曲させた第3のアンテナを中央部に配置してその両端を第1、第2のアンテナに接続し、共通の給電部を設ける構成とした。このように構成したことにより、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な平面構成で実現することができる。
【0021】
また、本発明に係るアンテナ装置は、それぞれ二つの1波長アンテナ素子の各々を中央で屈曲させ対向させて菱形に形成した複数のアンテナと、伝送線路と、反射板とを備え、複数のアンテナを菱形の面に対して垂直方向に半波長の整数倍の間隔を隔てて主偏波方向が同一になるように配列し、複数のアンテナを交互に伝送線路によって接続し、複数のアンテナを接続したアンテナ系の先端を開放すると共に他端に給電部を設け、複数のアンテナの菱形面に対して垂直方向に一定間隔を隔てて前記反射板を配置する構成とした。このように構成したことにより、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な構成で実現することができる。
【0022】
本発明に係る無線装置は、印刷パターンによりアンテナが構成されたプリント基板と、無線回路部とを備え、プリント基板と無線回路部とを一定間隔に固定し、無線回路部の筐体を反射部材と兼用させる構成とした。このように構成したことにより、高い利得を有するアンテナ装置を備えた無線装置を簡単な構成で実現することができる。
【0023】
また、本発明に係る無線中継装置は、複数のアンテナ装置をそれらの主放射方向を異なる方向へ向けて同一筐体に配置し、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部を電気的に接続する構成とした。このように構成したことにより、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。
【0024】
さらに、本発明に係る無線中継装置は、複数のアンテナ装置を異なる室内空間に配置し、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部をケーブルで接続する構成とした。このように構成したことにより、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。
【0025】
また、本発明に係る無線中継装置は、複数のアンテナ装置を異なる室内の壁に埋設し、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部をケーブルで接続する構成とした。このように構成したことにより、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、長さが1波長の第1乃至第12のアンテナ素子と、給電部とを有するアンテナ装置であって、前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第3のアンテナ素子と前記第4のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第5のアンテナ素子と前記第6のアンテナ素子は、それぞれ前記第1のアンテナ素子、前記第2のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第7のアンテナ素子と前記第8のアンテナ素子は、それぞれ前記第3のアンテナ素子、前記第4のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第9のアンテナ素子と前記第10のアンテナ素子は、それぞれ第5のアンテナ素子、第6のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記第11のアンテナ素子と前記第12のアンテナ素子は、それぞれ第7のアンテナ素子、第8のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記給電部は、前記第9のアンテナ素子、前記第10のアンテナ素子、前記第11のアンテナ素子、前記第12のアンテナ素子の他端部に接続されるアンテナ装置であり、前記菱形の面に垂直な方向に強い放射が得られると共に、第3のアンテナの電流分布が改善されるという作用を有する。
本発明の請求項2に記載の発明は、長さが1波長の第1乃至第12のアンテナ素子と、給電部とを有するアンテナ装置であって、前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第3のアンテナ素子と前記第4のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第5のアンテナ素子と前記第6のアンテナ素子は、それぞれ前記第1のアンテナ素子、前記第2のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第7のアンテナ素子と前記第8のアンテナ素子は、それぞれ前記第3のアンテナ素子、前記第4のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第9のアンテナ素子と前記第10のアンテナ素子は、それぞれ第5のアンテナ素子、第6のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記第11のアンテナ素子と前記第12のアンテナ素子は、それぞれ第7のアンテナ素子、第8のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記給電部は、前記第9のアンテナ素子、前記第10のアンテナ素子、前記第11のアンテナ素子、前記第12のアンテナ素子の他端部に接続されるアンテナ装置であり、前記菱形の面に垂直な方向に強い放射が得られると共に、第3のアンテナの電流分布が改善されるという作用を有する。
【0027】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記第1乃至第12のアンテナ素子をプリント基板上の印刷パターンで構成し、前記プリント基板と反射板とを一定間隔に固定したアンテナ装置であり、第1乃至第3のアンテナがプリント基板により保持されると共に、後方へ放射された電波が反射板により反射され、前方へ集中するという作用を有する。
【0028】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記第1乃至第12のアンテナ素子からなるアンテナ系を複数備え、前記複数のアンテナ系の主放射方向と主偏波方向を同一に揃えてプリント基板上の印刷パターンにより構成し、前記複数のアンテナ系それぞれの給電部第1端子をプリント基板上の一方の面上の第1給電パターンに接続し、前記複数のアンテナ系それぞれの給電部第2端子をプリント基板上の他方の面上の第2給電パターンに接続したアンテナ装置であり、複数のアンテナ系の給電部第1端子にはプリント基板上の一方の面上の第1給電パターンから、給電部第2端子にはプリント基板上の他方の面上の第2給電パターンから、それぞれ給電され、複数のアンテナ系から主放射方向と主偏波方向が揃った電波が放射されるという作用を有する。
【0029】
本発明の請求項5に記載の発明は、2つの1波長アンテナ素子の各々を略中央で屈曲させ、菱形に形成した第1のアンテナと、2つの1波長アンテナ素子の各々を略中央で屈曲させ、菱形に形成した第2のアンテナと、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナを接続する伝送線路と、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの菱形面に対して垂直方向に所定間隔を隔てて設けられた反射板と、を有し、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは、前記第1のアンテナの菱形の面と前記第2の菱形の面が、半波長の整数倍の間隔を隔て、かつ主偏波方向が同一になるように対向して設けられ、さらに前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは、アンテナ系の先端を開放すると共に他端に給電部を設けたアンテナ装置であり、複数のアンテナから放射される電波が菱形の面に垂直な方向で互いに強め合い、さらに反射板によって集中されるという作用を有する。
【0030】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明において、アンテナ装置を菱形の面に平行な方向に所定の間隔を隔てて二つ以上配列し、並列に給電するアンテナ装置であり、複数のアンテナ装置が同位相で給電され、それらのアンテナ装置から放射される電波が互いに強め合うという作用を有する。
【0031】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項5または6記載の発明において、前記複数のアンテナを複数のプリント基板上の印刷パターンで構成し、前記複数のプリント基板を一定の間隔で固定したアンテナ装置であり、複数アンテナがプリント基板により保持されると共に、複数のプリント基板が一定間隔に固定されるという作用を有する。
【0032】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7記載の発明において、伝送線路を印刷パターンで構成した中継プリント基板を備え、前記中継プリント基板によって前記複数のプリント基板の間を接続したアンテナ装置であり、複数のプリント基板が中継プリント基板により一定間隔に固定されると共に、中継プリント基板上に印刷パターンで構成された伝送線路により複数のアンテナが接続されるという作用を有する。
【0033】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のアンテナ装置を備えた無線装置であり、高い利得のアンテナで送受信するという作用を有する。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図21を用いて詳細に説明する。
【0042】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態のアンテナ装置では、一対の先端開放菱形アンテナを両端部に配置するとともに、二つの1波長アンテナ素子の各々の中央の半波長の部分をそのアンテナ素子と直交する直線に対して三箇所で対称に屈曲させた1波長ループアンテナを四つ接続し、その両端を前記一対の菱形アンテナに接続し、さらに共通の給電部を設ける。
【0043】
第1の実施の形態のアンテナ装置は、図1に示すように、アンテナ素子1乃至12と、給電部13とを備えている。
【0044】
アンテナ素子1乃至12は1波長の長さを持った導線で構成され、中央において角度αで折り曲げられている。角度αは一般には30乃至150度程度に設定されるが、本実施の形態では90度に設定した場合について説明する。
【0045】
一対のアンテナ素子1及び2と一対のアンテナ素子3及び4は、各々図1のように一対毎に対向して菱形に配置される。アンテナ素子1及び2の一端(図では右端)には一対のアンテナ素子5及び6が接続され、他の一端は電気的に開放される。また、アンテナ素子3及び4の一端(図では左端)には一対のアンテナ素子7及び8が接続され、他の一端は電気的に開放される。さらに、アンテナ素子5及び6のアンテナ素子1及び2との接続端と反対の端には一対のアンテナ素子9及び10が接続され、アンテナ素子7及び8のアンテナ素子3及び4との接続端と反対の端には一対のアンテナ素子11及び12が接続される。アンテナ素子9及び10とアンテナ素子11及び12の接続箇所には給電部13が設けられる。アンテナ素子5乃至12は3箇所を屈曲されて対向して配置される。
【0046】
一対のアンテナ素子1及び2と一対のアンテナ素子3及び4の菱形の一辺の長さaは、2分の1波長(λ/2)に設定される。また、アンテナ素子5乃至12の一辺の長さbは4分の1波長(λ/4)に設定される。例えば、アンテナ装置の動作周波数を1900MHzに設定した場合、アンテナ素子1乃至4の長さは約158mmとなり、菱形の一辺の長さaは79mmとなる。また、アンテナ素子5乃至12の長さは約158mmとなり、一辺の長さbは39.5mmとなる。そして、アンテナ装置の全幅は762mmとなる。
【0047】
上記のように構成されたアンテナ装置において、給電部13から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナ素子1乃至12の電流分布は図2の矢印に示すようになる。ここで、アンテナ素子1及び2は一つの菱形アンテナを構成し、半波長アンテナ4本のブロードサイドアレイアンテナとして動作してX方向と−X方向へ主偏波方向がZ方向の電波を放射し、アンテナ素子3及び4も同様の動作を行なう。また、アンテナ素子5及び6は1波長ループアンテナとして動作しX方向と−X方向へ主偏波方向がZ方向の電波を放射し、アンテナ素子7及び8とアンテナ素子9及び10とアンテナ素子11及び12についても同様の動作を行なう。
【0048】
このように構成することで、二つの菱形アンテナと四つの1波長ループアンテナを同位相で励振することができ、X方向と−X方向に主偏波方向がZ方向の強い放射が得られる。また、先端部に菱形アンテナを配置して、中央部に1波長ループアンテナを配置することで、図3に示す従来の菱形アンテナを複数配列したアンテナ装置における課題であった中央部のアンテナ素子の電流分布を改善することができる。図1に示すアンテナ装置においては、X方向と−X方向において約12.5dBiの利得が得られ、図3に示すアンテナ装置に比較して1dB高い利得が得られる。
【0049】
なお、本実施の形態では、主偏波方向を垂直(Z)方向としているが、図1のアンテナ装置を90度回転させて配置して、主偏波方向を水平(Y)方向としても水平偏波アンテナとして同様な動作を行なう。
【0050】
このように、第1の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な平面構成で実現することができる。
【0051】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態のアンテナ装置では、一対の先端開放菱形アンテナを両端部に配置するとともに、二つの1波長アンテナ素子の各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させた1波長ループアンテナを四つ接続し、その両端を前記一対の菱形アンテナに接続し、さらに共通の給電部を設けた。
【0052】
第2の実施の形態のアンテナ装置は、図5に示すように、アンテナ素子1及び2と、アンテナ素子26乃33とを備えている。図5において、図1と同一の符号のものは同一の構成を有し、かつ同一の動作を行なう。
【0053】
アンテナ素子26乃至33は、1波長の長さを持った導線で構成され、中央で長さcが2分の1波長の半円形に湾曲され、直線部分の長さbは4分の1波長に設定される。そして、アンテナ素子26及び27と、アンテナ素子28及び29と、アンテナ素子30及び31と、アンテナ素子32及び33とがそれぞれ一対毎に対向して配置される。アンテナ素子30及び31とアンテナ素子32及び33の接続箇所には給電部13が設けられる。このように接続することで、アンテナ素子26及び27は一つの1波長ループアンテナを構成し、アンテナ素子28及び29、アンテナ素子30及び31、アンテナ素子32及び33もそれぞれ1波長ループアンテナを構成する。
【0054】
上記のように構成されたアンテナ装置において、給電部13から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナ素子26乃至33は、図1におけるアンテナ素子5乃至12と同様な動作を行ない、X方向と−X方向に主偏波方向がZ方向の強い放射が得られる。図5に示すアンテナ装置は、図1に示すアンテナ装置と同様に、図3に示す従来の菱形アンテナを複数配列したアンテナ装置における課題であった中央部のアンテナ素子の電流分布を改善することができる。図5に示すアンテナ装置においては、X方向と−X方向において約12.5dBiの利得が得られ、図3に示すアンテナ装置に比較して1dB高い利得が得られる。
【0055】
このように、第2の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な平面構成で実現することができる。
【0056】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態のアンテナ装置では、第1の実施の形態のアンテナをプリント基板上に形成すると共に、そのプリント基板の背面から一定の距離の位置に反射板を固定する。
【0057】
第3の実施の形態のアンテナ装置は、図6に示すように、誘電体基板34と、アンテナパターン35と、給電部36と、支持柱37と、反射板38とを備えている。
【0058】
誘電体基板34は、例えばガラスエポキシ基板で構成されたプリント基板であり、アンテナパターン35は誘電体基板34上に形成された印刷パターンで構成される。アンテナパターン35は、図1に示すアンテナ装置におけるアンテナ素子1乃至12と同一の形状に形成される。給電部36はアンテナパターン35の中央に配置される。
【0059】
誘電体基板34は、支持柱37によって反射板38に間隔dをもって固定される。誘電体基板34及び反射板38は、YZ平面に平行に配置される。反射板38は誘電体基板とほぼ同一寸法の金属板で構成され、アンテナ装置からの放射をX方向へ集中させるように動作する。支持柱37は例えば樹脂などの非金属材質で構成されて、アンテナ装置の動作に影響を与えない。間隔dは、約0.3波長に設定される。動作周波数が1900MHzの場合は、誘電体基板の全幅は800mmとなり、間隔dは47mm程度となる。
【0060】
上記のように構成されたアンテナ装置において、給電部36から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナパターン35は図1に示す第1の実施の形態のアンテナ装置と同様な動作を行ない、その放射は反射板38によってX方向に集中される。図6に示すアンテナ装置では、X方向において約16.5dBiの利得が得られる。また、アンテナ素子を誘電体基板上の印刷パターンで構成しているため、アンテナ素子を保持する構造が簡単になり生産性が向上する。
【0061】
このように、第3の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な平面構成で実現することができる。
【0062】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態のアンテナ装置では、第1の実施の形態のアンテナをプリント基板上に主放射方向と主偏波方向を同一に揃えて複数形成し、そのプリント基板の背面から一定の距離の位置に反射板を固定する。
【0063】
第4の実施の形態のアンテナ装置は、図7に示すように、誘電体基板39と、二つのアンテナパターン40及び41と、第1給電パターン42と、第2給電パターン43と、給電部44と、支持柱45と、反射板46とを備えている。
【0064】
誘電体基板39は、例えばガラスエポキシ基板で構成されたプリント基板でありYZ平面に平行に配置される。アンテナパターン40及び41は誘電体基板39上に形成された印刷パターンで構成される。アンテナパターン40及び41は、図1に示すアンテナ装置におけるアンテナ素子1乃至12と同一の形状に形成される。アンテナパターン40と41は、それぞれの主放射方向がX方向と−X方向、主偏波方向がZ方向に統一されるように平行に配置される。また、アンテナパターン40と41の間隔eは約0.8波長程度に設定される。第1給電パターン42は、アンテナパターン40及び41の給電部の片側を接続するように誘電体基板39の表面に印刷パターンで形成される。第2給電パターン43は、アンテナパターン40及び41の給電部の他の片側を接続するように誘電体基板39の裏面に印刷パターンで形成される。給電部44は、第1給電パターン42と第2給電パターン43との間に接続される。
【0065】
誘電体基板39は、支持柱45によって反射板46に間隔dをもって固定される。反射板46は誘電体基板とほぼ同一寸法の金属板で構成され、アンテナ装置からの放射をX方向へ集中させるように動作する。支持柱45は例えば樹脂で構成されており、アンテナ装置の動作に影響を与えない。間隔dは、約0.3波長に設定される。動作周波数が1900MHzの場合は、誘電体基板39の全幅は800mmとなり、間隔dは47mm程度となる。
【0066】
上記のように構成されたアンテナ装置において、給電部44から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナパターン40及び41は図1に示す第1の実施の形態のアンテナ装置と同様な動作を行ない、その放射は反射板46によってX方向に集中される。図7に示すアンテナ装置では、約19.5dBiの利得が得られる。また、二つのアンテナ系であるアンテナパターン40と41へ分配給電する給電パターン42と43を誘電体基板39上の表裏の印刷パターンを用いているため構造が簡単になり生産性が向上する。
【0067】
このように、第4の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な平面構成で実現することができる。
【0068】
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態のアンテナ装置では、複数の菱形アンテナをその菱形の面に対して垂直方向に半波長の整数倍の間隔を隔てて主偏波方向が同一になるように配列し、かつその複数の菱形アンテナを接続したアンテナ系の先端を開放すると共に他端に給電部を設け、さらに給電部を設けた菱形アンテナの菱形面に対して垂直方向に一定間隔を隔てた後方に反射板を配置する。
【0069】
第5の実施の形態のアンテナ装置は、図8に示すように、アンテナ素子47乃至50と、伝送線路51及び52と、給電部53と、反射板54とを備えている。
【0070】
アンテナ素子47乃至50は、1波長の長さを持った導線で構成され、中央で角度αで折り曲げられている。角度αは一般には30乃至150度程度に設定されるが、本実施の形態では90度に設定した場合について説明する。
【0071】
アンテナ素子47及び48並びにアンテナ素子49及び50は、図8のようにそれぞれYZ平面に平行な菱形に対向して配置され、この菱形の一辺の長さaは2分の1波長(λ/2)に設定される。アンテナ素子47及び48並びにアンテナ素子49及び50は、二つの菱形アンテナを構成し、それぞれの主放射方向がX方向と−X方向、主偏波方向がZ方向に統一されるように平行に間隔fをもって固定される。間隔fは2分の1波長の整数倍に設定される。アンテナ素子47及び48並びにアンテナ素子49及び50は、間隔fと同一の長さの伝送線路51及び52で接続される。アンテナ素子49及び50において伝送線路51及び52に対向した端に給電部53が接続され、アンテナ素子47及び48において伝送線路51及び52に対向した端は開放される。また、アンテナ素子49及び50から間隔dを隔てて反射板54が配置される。反射板54は例えば一辺が約0.9波長以上の方形の金属板で構成される。間隔dは、約0.3波長程度に設定される。
【0072】
例えば、アンテナ装置の動作周波数を1900MHzに設定した場合、アンテナ素子47乃至50の長さは約158mmとなり、菱形の一辺の長さaは79mmとなる。また、間隔fは79mmの整数倍となり、間隔dは47mm程度になる。また、反射板の一辺の長さは約140mmとなる。
【0073】
上記のように構成されたアンテナ装置において、間隔fを1波長(158mm)に設定した場合について説明する。給電部53から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナ素子47乃至50と伝送線路51及び52の電流分布は図8の矢印に示すようになる。ここで、アンテナ素子47及び48は菱形アンテナを構成し、X方向と−X方向へ主偏波方向がZ方向の電波を放射し、アンテナ素子49及び50も同様の動作を行なう。また、アンテナ素子47及び48とアンテナ素子49及び50は同位相で励振されることになる。したがって、X方向と−X方向に1波長の間隔を隔てて配置された二つの菱形アンテナが同位相で励振されるため、それぞれの菱形アンテナからの放射はX方向と−X方向で互いに強め合い、さらに、その放射は反射板54によってX方向に集中されるために結果としてX方向において高い利得が得られる。
【0074】
また、間隔fを2分の1波長(79mm)に設定した場合においては、X方向と−X方向に2分の1波長の間隔を隔てて配置された二つの菱形アンテナが逆位相で励振される。この場合も上記と同様にそれぞれの菱形アンテナからの放射はX方向と−X方向で互いに強め合い、さらに、その放射は反射板54によってX方向に集中されるために結果としてX方向において高い利得が得られる。図8に示すアンテナ装置においては、約13.5dBiの利得が得られる。
【0075】
なお、本実施の形態においては、間隔fを1波長または2分1波長として説明しているが、2分の1波長の整数倍としても同様な動作を行なう。
【0076】
このように、第5の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な構成で実現することができる。
【0077】
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態のアンテナ装置では、第5の実施の形態のアンテナ装置を菱形の面に対して平行な方向に複数配置し、並列に給電する。
【0078】
第6の実施の形態のアンテナ装置は、図9に示すように、アンテナ素子47乃至50と、伝送線路51及び52と、給電部53と、アンテナ素子55乃至58と、伝送線路59及び60と、反射板61とを備えている。図9において、図8と同一の符号を付すものは同一の構成を有し、かつ同一の動作を行なう。
【0079】
アンテナ素子55乃至58と伝送線路59及び60は、それぞれアンテナ素子47乃至50と伝送線路51及び52と同一のアンテナ系として構成され、XZ面に対して対称に配置される。アンテナ素子49及び50とアンテナ素子57及び58には、給電部53が並列に接続され給電される。また、アンテナ素子49及び50から間隔dを隔てて反射板61が配置される。
【0080】
上記のように構成されたアンテナ装置において、間隔fを2分の1波長の整数倍に設定し、給電部53から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナ素子47乃至50と伝送線路51及び52は、図8におけるアンテナ装置と同様の動作を行ない、X方向において高い利得が得られる。また、アンテナ素子55乃至58と伝送線路59及び60も同様の動作を行ない、X方向において高い利得が得られる。さらに、上記二つのアンテナ系は同位相で励振されるため両者の放射はX方向において互いに強め合う。図9に示すアンテナ装置においては、約15.5dBiの利得が得られる。
【0081】
このように、第6の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な構成で実現することができる。
【0082】
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態のアンテナ装置では、第5の実施の形態における複数の菱形アンテナをプリント基板上に形成し、プリント基板の間を平行伝送線路で接続する。
【0083】
第7の実施の形態のアンテナ装置は、図10に示すように、誘電体基板62及び63と、アンテナパターン64及び65と、伝送線路66と、反射板67と、支持柱68及び69とを備えている。
【0084】
誘電体基板62及び63は、例えばガラスエポキシ基板で構成されたプリント基板であり、アンテナパターン64及び65は、それぞれ誘電体基板62及び63上に形成された印刷パターンで構成される。アンテナパターン64及び65は、図8に示すアンテナ装置におけるアンテナ素子47と48及びアンテナ素子49と50と同一の形状に形成される。
【0085】
誘電体基板62及び63は、支持柱68によって間隔fをもって固定され、誘電体基板63と反射板67は支持柱69によって間隔dをもって固定される。そして、誘電体基板62及び63と反射板67はYZ平面に平行に配置される。反射板67は、誘電体基板62及び63とほぼ同一寸法の金属板で構成され、アンテナ装置からの放射をX方向へ集中させるように動作する。伝送線路66は、長さfの例えば平行伝送線路が用いられ、アンテナパターン64と65を電気的に接続する。支持柱68及び69は、例えば、樹脂などの非金属材質で構成されて、アンテナ装置の動作に影響を与えない。
【0086】
間隔dは、約0.3波長に設定され、間隔fは2分の1波長の整数倍に設定される。例えば、アンテナ装置の動作周波数を1900MHzに設定した場合、間隔fは79mmの整数倍となり、間隔dは47mm程度になる。
【0087】
上記のように構成されたアンテナ装置において、給電部70から動作周波数の高周波信号で励振すると、アンテナパターン64及び65と伝送線路66と反射板67は、図8におけるアンテナ素子47乃至50と伝送線路51及び52と反射板54と同様の動作を行ない、X方向において高い利得が得られる。図9に示すアンテナ装置においては、約13.5dBiの利得が得られる。また、アンテナ素子を誘電体基板上の印刷パターンで構成しているため、アンテナ素子を保持する構造が簡単になり生産性が向上する。
【0088】
このように、第7の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な構成で実現することができる。
【0089】
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態のアンテナ装置では、第5の実施の形態における複数の菱形アンテナをプリント基板上に形成し、プリント基板の間を中継基板で接続する。
【0090】
第8の実施の形態のアンテナ装置は、図11に示すように、誘電体基板62及び63と、アンテナパターン64及び65と、反射板67と、支持柱68及び69と、中継基板71と、伝送線路72と、基板接続コネクタ73及び74とを備えている。図11において、図10と同一の符号を付すものは、同一の構成を有し、かつ同一の動作を行なう。
【0091】
中継基板71は、例えばガラスエポキシ基板で構成されたプリント基板であり、伝送線路72は中継基板上に形成された印刷パターンで構成される。基板接続コネクタ73及び74は、二つの基板上のパターンを電気的に接続するとともに、二つの基板を機械的に固定するものである。
【0092】
中継基板71は、その長さが誘電体基板62と63の間隔fと同一に設定されて、支持柱68とともに誘電体基板62と63を固定する。アンテナパターン64は基板接続コネクタ73の端子に接続され、基板接続コネクタ73はまた伝送線路72に接続される。同様に、アンテナパターン65は基板接続コネクタ74の端子に接続され、基板接続コネクタ74はまた伝送線路72に接続される。したがって、アンテナパターン64と65は、中継基板71上の伝送線路72を介して電気的に接続されることになる。
【0093】
上記のように構成されたアンテナ装置において、給電部70から動作周波数の高周波信号で励振すると、このアンテナ装置は、図10におけるアンテナ装置と同様の動作を行ない、X方向において高い利得が得られる。図11に示すアンテナ装置においては、約13.5dBiの利得が得られる。また、アンテナパターン間を接続する伝送線路を中継基板上の印刷パターンで実現するため、構造が簡単になり生産性が向上する。
【0094】
このように、第8の実施の形態のアンテナ装置では、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な構成で実現することができる。
【0095】
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態の無線装置は、第1の実施の形態のアンテナをプリント基板上に形成すると共に、そのプリント基板の背面から一定の距離の位置に無線回路部を固定し、無線回路部の筐体を反射板と兼用させる。
【0096】
第9の実施の形態の無線装置は、図12に示すように、誘電体基板34と、アンテナパターン35と、無線回路部75と、給電ケーブル76と、支持柱77とを備えている。図12において、図6と同一の符号を付すものは同一の構成を有し、かつ同一の動作を行なう。
【0097】
無線回路部75は無線装置の例えば送受信回路を収納したシールドケースである。給電ケーブル76はアンテナパターン35と無線回路部75内の送受信回路を接続する高周波ケーブルである。支持柱77は誘電体基板34と無線回路部75を間隔dをもって固定する。間隔dは約0.3波長に設定される。
【0098】
以上のように構成された無線装置において、無線回路部75のシールドケースが図6における反射板38と同一の機能を果たす。無線回路部75内の回路から給電ケーブル76を介して動作周波数の高周波信号を励振すると、アンテナパターン35は無線回路部75とともにX方向へ指向性をもつ高利得アンテナとして動作する。本実施の形態においては、X方向において約16.5dBiの利得が得られる。ここで、反射板を無線回路部75のシールドケースで構成しているため、構造が簡単になる。また、高い利得を有するアンテナ装置を内蔵した本実施の形態における無線装置を固定端末としてアンテナの主放射方向を無線基地局の方向へ向けて固定することで、無線システムの伝送損失を補うことができ、結果として無線システムのカバーエリアを拡大することができる。
【0099】
このように、第9の実施の形態の無線装置では、高い利得を有するアンテナ装置を備えた無線装置を簡単な構成で実現することができる。また、第9の実施の形態の無線装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0100】
(第10の実施の形態)
第10の実施の形態の無線中継装置では、複数の平面アンテナ装置をそれらの主放射方向を異なる方向へ向けて同一筐体に配置し、その複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部を電気的に接続する。
【0101】
第10の実施の形態の無線中継装置は、図13に示すように、平面アンテナ78及び79と、高周波ケーブル80と、筐体81とを備えている。
【0102】
平面アンテナ78及び79は、パッチアレイアンテナ等の高利得な平面アンテナであり、それぞれ主放射方向をX及びY方向へ向けて、筐体81内部に配置される。平面アンテナ78及び79のそれぞれの給電点は、高周波ケーブル80によって直接接続される。例えば、動作周波数を1900MHzとすると、平面アンテナ78及び79は利得が約15dBi程度のものが用いられる。また、高周波ケーブル80は数十cm乃至1m程度以内の長さに設定され、1900MHzにおける伝送損失は−1dB程度以内に抑えられる。
【0103】
以上のように構成された無線中継装置において、X方向から到来した電波は、平面アンテナ78によって主に受信され、高周波ケーブル80を介して平面アンテナ79を励振し、Y方向に電波を放射するように動作する。
【0104】
図13に示す無線中継装置を、例えば、PHS等の無線システムの中継装置として屋内において利用した場合の構成例を図14に示す。図14において、無線中継装置82は、屋内壁面85に設置される。無線中継装置82は、図13に示す無線中継装置と同一の構成で同一の動作を行なう。無線装置83及び84は、電磁遮蔽性能の高い間仕切り86で仕切られた部屋にそれぞれ設置された端末または基地局である。無線装置83及び84のアンテナは、一般に利得が2dBi程度以下の無指向性アンテナが使用される。ここで、距離Dの間の自由空間の伝送損失Lは、λを波長とすると、
L=10Log[(λ/4πD)2] (dB)・・・(1)
で示される。例えば、動作周波数を1900MHzとして、無線装置83と無線中継装置82との距離R1、無線装置84と無線中継装置82との距離R2を15mとし、無線装置83と無線装置84との直線距離R3を20mとした場合においては、各装置間の伝送損失L1、L2は式(1)より、L1=L2=−61(dB)となる。また、無線装置83から無線中継装置82を介して無線装置84までの総合伝送損失L12は、無線中継装置82の平面アンテナ78及び79の利得をG1及びG2とし、高周波ケーブル損失をLfとすると、
L12=L1+L2+G1+G2+Lf(dB)・・・(2)
となる。ここで、G1=G2=15(dB)、Lf=−1(dB)とすると、L12=−93(dB)となる。
【0105】
また、無線装置83と無線装置84との間の間仕切り86が無い場合の伝送損失L3は、式(1)より、L3=−64(dB)となるが、間仕切り86が存在することで間仕切り86の透過損失により、無線装置83と無線装置84との間の直接伝送損失Lsは−100dBを越える場合がある。仮に、Ls=−100(dB)とした場合、L12=−93(dB)であることから、無線中継装置82の設置により、無線装置83と無線装置84との間の伝送損失を7dB改善することができる。
【0106】
なお、無線中継装置の形状やアンテナの種類は本実施の形態の説明に限るものではない。また、無線システムの構成は本実施の形態の説明に限るものではなく、高い利得のアンテナを直接接続し、無線システムの伝送損失を改善するように配置すれば、同様な効果が得られる。
【0107】
このように、第10の実施の形態の無線中継装置では、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第10の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0108】
(第11の実施の形態)
第11の実施の形態の無線中継装置では、第3の実施の形態のアンテナ装置をそれらの主放射方向を異なる方向へ向けて一体的に配置し、その複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部を高周波ケーブルで電気的に接続する。
【0109】
第11の実施の形態の無線中継装置は、図15に示すように、誘電体基板87及び88と、アンテナパターン89及び90と、反射板91と、支持柱92と、高周波ケーブル93とを備えている。
【0110】
誘電体基板87とアンテナパターン89及び誘電体基板88とアンテナパターン90は、それぞれ図6における誘電体基板34とアンテナパターン35と同一の動作を行ない二つのアンテナ系を構成する。反射板91は1枚の金属板を中央で折り曲げて構成され、支持柱92によって、誘電体基板87及び88と間隔dをもって固定される。誘電体基板87とアンテナパターン89はX方向、誘電体基板88とアンテナパターン90はY方向を向くように配置される。高周波ケーブル93は、アンテナパターン89の給電部とアンテナパターン90の給電部との間に反射板91を貫通して接続される。
【0111】
支持柱92は例えば樹脂などの非金属材質で構成されて、アンテナ装置の動作に影響を与えない。間隔dは、約0.3波長に設定される。動作周波数が1900MHzの場合は、誘電体基板87及び88の全幅は800mmとなり、間隔dは47mm程度となる。
【0112】
上記のように構成された無線中継装置において、アンテナパターン89によるX方向における利得及びアンテナパターン90によるY方向における利得はそれぞれ約16.5dBiの利得が得られる。
【0113】
以上のように構成された無線中継装置において、X方向から到来した電波はアンテナパターン89によって主に受信され、高周波ケーブル93を介してアンテナパターン90を励振し、Y方向に電波を放射するように動作する。図15に示す無線中継装置を、例えば、図14に示すPHS等の無線システムの無線中継装置82として屋内において利用した場合においては、無線装置83から無線中継装置82を介して無線装置84までの総合伝送損失L12は、式(2)とG1=G2=16.5(dBi)より、L12=−90(dB)となる。したがって、無線装置83と無線装置84との間の直接伝送損失Ls=−100(dB)とした場合、図15に示す無線中継装置の設置により、無線装置83と無線装置84との間の伝送損失を10dB改善することができる。また、アンテナ素子を誘電体基板上の印刷パターンで構成しているため、アンテナ素子を保持する構造が簡単になり生産性が向上する。
【0114】
このように、第11の実施の形態の無線中継装置では、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第11の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0115】
(第12の実施の形態)
第12の実施の形態の無線中継装置では、第3の実施の形態のアンテナ装置をそれらの主放射方向を異なる方向へ向けて一体的に配置し、その複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部を基板接続コネクタで電気的及び機械的に接続する。
【0116】
第12の実施の形態の無線中継装置は、図16に示すように、誘電体基板94及び95と、アンテナパターン96及び97と、基板接続コネクタ98と、反射板99と、支持柱100とを備えている。
【0117】
誘電体基板94及びアンテナパターン96並びに誘電体基板95及びアンテナパターン97は、それぞれ図6における誘電体基板34及びアンテナパターン35と同一の動作を行ない二つの水平偏波アンテナ系を構成する。反射板99は1枚の金属板を中央で折り曲げて構成され、支持柱100によって、誘電体基板94及び95と間隔dをもって固定される。誘電体基板94とアンテナパターン96はX方向、誘電体基板95とアンテナパターン97はY方向を向くように配置される。アンテナパターン96の給電部とアンテナパターン97の給電部との間は、誘電体基板94及び95上の印刷パターンと基板接続コネクタ98を介して接続される。基板接続コネクタ98はまた、誘電体基板94と95の間を機械的に固定する。支持柱100は例えば樹脂などの非金属材質で構成されて、アンテナ装置の動作に影響を与えない。間隔dは、約0.3波長に設定される。動作周波数が1900MHzの場合は、間隔dは47mm程度となる。
【0118】
上記のように構成された無線中継装置において、アンテナパターン96によるX方向における利得及びアンテナパターン97によるY方向における利得はそれぞれ約16.5dBiの利得が得られる。
【0119】
以上のように構成された無線中継装置において、X方向から到来した電波はアンテナパターン96によって主に受信され、基板接続コネクタ98を介してアンテナパターン97を励振し、Y方向に電波を放射するように動作する。図16に示す無線中継装置を、例えば、図14に示すPHS等の無線システムの無線中継装置82として屋内において利用した場合においては、無線装置83から無線中継装置82を介して無線装置84までの総合伝送損失L12は、同様に、L12=−90(dB)となり伝送損失を10dB改善することができる。また、アンテナ間の接続を基板接続コネクタで実現しているため、高周波ケーブルの設置が不要となり構造が簡単になり生産性が向上する。
【0120】
このように、第12の実施の形態の無線中継装置では、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第12の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0121】
(第13の実施の形態)
第13の実施の形態の無線中継装置では、複数のアンテナ装置を異なる室内空間に配置し、前記複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部をケーブルで接続する。
【0122】
第13の実施の形態の無線中継装置は、図17に示すように、アンテナ装置101及び102と、高周波ケーブル103とを備えている。
【0123】
アンテナ装置101及び102は、図6乃至図11に示すような単方向指向性の高利得アンテナ装置であり、屋内空間107及び108内の例えば天井などに設置される。アンテナ装置101及び102の給電部は高周波ケーブル103によって建造物内を貫通して接続される。高周波ケーブル103は低損失なケーブルが使用されて、例えば動作周波数を1900MHzとして高周波ケーブル103の長さを10mとした場合、高周波ケーブル103における伝送損失Lf=−5(dB)程度となる。
【0124】
屋内空間107内には無線端末106が設置される。屋内空間108内には無線基地局104と無線端末105が設置される。無線基地局104と無線端末105は回線を接続して無線通信を行ない、無線基地局104と無線端末106も同様に無線通信を行なうものとする。
【0125】
以上のように構成された無線中継装置において、無線基地局104から送信された電波はアンテナ装置102によって主に受信され、高周波ケーブル103を介してアンテナ装置101を励振し、無線端末106に電波を放射するように動作する。同様に、無線端末106から送信された電波はアンテナ装置101、高周波ケーブル103、アンテナ装置102を介して無線基地局104で受信される。
【0126】
ここで、アンテナ装置101及び102は、それぞれ、無線端末106及び無線基地局104に主放射方向を向けて固定されているものとし、無線基地局104とアンテナ装置102の距離R1と無線端末106とアンテナ装置101の距離R2をそれぞれ10mとした場合、無線基地局104からアンテナ装置102、高周波ケーブル103及びアンテナ装置101を介して無線端末106までの総合伝送損失L12は、式(1)、(2)より、L12=−88(dB)となる。この中継系が無い場合の無線基地局104から無線端末106までの間の直接伝送損失Lsは、屋内空間107と108との間の電磁遮蔽による透過損失のため−100dBを越える場合がある。仮に、Ls=−100(dB)とした場合、アンテナ装置101、高周波ケーブル103、アンテナ装置102からなる無線中継装置の設置により、無線基地局104から無線端末106まで間の伝送損失を12dB改善することができる。
【0127】
なお、屋内空間の形状やアンテナ装置の取り付け位置は、本実施の形態の説明に限るものではなく、異なる屋内空間に配置した高い利得のアンテナを直接ケーブル接続し、無線システムの伝送損失を改善するように配置すれば、同様な効果が得られる。
【0128】
このように、第13の実施の形態の無線中継装置では、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第13の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0129】
(第14の実施の形態)
第14の実施の形態の無線中継装置では、複数のアンテナ装置を異なる室内の壁に埋設し、前記複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部をケーブルで接続する。
【0130】
第14の実施の形態の無線中継装置は、図18に示すように、アンテナ装置109及び110と、高周波ケーブル111とを備えている。
【0131】
アンテナ装置109及び110は、図6乃至図11に示すような単方向指向性の高利得アンテナ装置であり、屋内空間114及び115内の壁に埋設される。アンテナ装置109及び110の給電部は高周波ケーブル111によって建造物内を貫通して接続される。高周波ケーブル111は低損失なケーブルが使用される。例えば動作周波数を1900MHzとして高周波ケーブル111の長さを10mとした場合、高周波ケーブル111における伝送損失Lf=−5(dB)程度となる。屋内空間114内には無線基地局112が設置される。屋内空間115内には無線端末113が設置される。無線基地局112と無線端末113とは回線を接続して無線通信を行なうものとする。
【0132】
以上のように構成された無線中継装置において、無線基地局112から送信された電波はアンテナ装置110によって主に受信され、高周波ケーブル111を介してアンテナ装置109を励振し、無線端末113に電波を放射するように動作する。同様に、無線端末113から送信された電波はアンテナ装置109、高周波ケーブル111、アンテナ装置110を介して無線基地局112で受信される。このように、図18に示す無線中継装置においては、図17に示す無線中継装置と同様な動作により、無線基地局112と無線端末113との間の伝送損失を改善することができる。ここで、アンテナ装置109及びアンテナ装置110を屋内の壁に埋設しているため、屋内空間に突起する部分が少ないために屋内の事物との干渉がないため故障が少なく、また、景観上も好ましい。
【0133】
このように、第14の実施の形態の無線中継装置では、屋内に設置する高い中継性能を持つ無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第14の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0134】
(第15の実施の形態)
第15の実施の形態の無線中継装置では、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部の間に増幅器を接続した中継系を上り回線及び下り回線の2系統設ける。
【0135】
第15の実施の形態の無線中継装置は、図19に示すように、アンテナ装置116乃至119と、バンドパスフィルタ120及び121と、低雑音増幅器122及び123とを備えている。
【0136】
アンテナ装置116乃至119は、図6乃至図11に示すような単方向指向性の高利得アンテナ装置であり、図13乃至18に示すような無線中継装置と同様に無線システムの伝送損失を改善するように配置される。アンテナ装置116で受信された信号はバンドパスフィルタ120を介して低雑音増幅器122に入力され、増幅された後アンテナ装置118から放射される。同様に、アンテナ装置119で受信された信号はバンドパスフィルタ121を介して低雑音増幅器123に入力され、増幅された後アンテナ装置117から放射される。
【0137】
以上のように構成された無線中継装置は、周波数分割双方向通信(FDD:Frequency Division Duplexing)方式の無線システムに使用されるものである。周波数分割双方向通信(FDD)方式では、上り周波数帯域と下り周波数帯域が異なるため、本実施の形態における無線中継装置では、上り周波数帯域用の中継系と下り周波数帯域用の中継系を備えている。アンテナ装置116及び118は、例えば上り周波数帯域に対応したアンテナ装置であり、バンドパスフィルタ120及び低雑音増幅器122も上り周波数帯域に対応している。また、アンテナ装置117及び119とバンドパスフィルタ121及び低雑音増幅器123は下り周波数帯域に対応している。
【0138】
例えば、低雑音増幅器122及び123の利得を20dBとし雑音指数を無視すると、図19に示す無線中継装置は、図13乃至18に示す無線中継装置のようにアンテナ装置間を直接接続したものに対して、伝送損失の改善効果を20dB高くすることができる。
【0139】
このように、第15の実施の形態のアンテナ装置では、周波数分割双方向通信(FDD)方式の無線システムにおいて屋内に設置する高い中継性能を持つ無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第15の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0140】
(第16の実施の形態)
第16の実施の形態の無線中継装置では、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部の間にサーキュレータと増幅器とを有する双方向中継系を接続する。
【0141】
第16の実施の形態の無線中継装置は、図20に示すように、アンテナ装置124及び125と、サーキュレータ126及び127と、低雑音増幅器128及び129とを備えている。
【0142】
アンテナ装置124及び125は、図6乃至図11に示すような単方向指向性の高利得アンテナ装置であり、図13乃至18に示すような無線中継装置と同様に無線システムの伝送損失を改善するように配置される。アンテナ装置124で受信された信号はサーキュレータ126を介して低雑音増幅器128に入力され、増幅された後サーキュレータ127を介してアンテナ装置125から放射される。同様に、アンテナ装置125で受信された信号はサーキュレータ127を介して低雑音増幅器129に入力され、増幅された後サーキュレータ126を介してアンテナ装置124から放射される。
【0143】
以上のように構成された無線中継装置は、時間分割双方向通信(TDD)方式の無線システムに使用されるものである。時間分割双方向通信(TDD)方式では、上り回線と下り回線で同一の周波数帯域を共用し、時間的に分割された区間によって上り下りの回線分離している。したがって、本実施の形態における無線中継装置では、同一の周波数帯域を持つ中継系を二つ持ち、サーキュレータにより双方向特性を実現している。
【0144】
例えば、サーキュレータ126及び127の通過損失を1dBとし、低雑音増幅器128及び129の利得を20dBとし雑音指数を無視すると、図20に示す無線中継装置は、図13乃至18に示す無線中継装置のようにアンテナ装置間を直接接続したものに対して、伝送損失の改善効果を18dB高くすることができる。
【0145】
なお、本実施の形態においてはサーキュレータにより双方向特性を実現しているが、例えば、TDD方式における送受信切換時刻に同期した高周波スイッチを用いても同様な効果が得られる。
【0146】
このように、第16の実施の形態のアンテナ装置では、時間分割双方向通信(TDD)方式の無線システムにおいて屋内に設置する高い中継性能を持つ無線中継装置を簡単な構成で実現することができる。また、第16の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0147】
(第17の実施の形態)
第17の実施の形態の無線中継装置では、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部の間にアンテナ共用器と増幅器とを有する双方向中継系を接続する。
【0148】
第17の実施の形態の無線中継装置は、図21に示すように、アンテナ装置130及び131と、アンテナ共用器132及び133と、低雑音増幅器134及び135とを備えている。
【0149】
アンテナ装置130及び131は、図6乃至図11に示すような単方向指向性の高利得アンテナ装置であり、図13乃至18に示すような無線中継装置と同様に無線システムの伝送損失を改善するように配置される。アンテナ装置130で受信された信号はアンテナ共用器132を介して低雑音増幅器134に入力され、増幅された後アンテナ共用器133を介してアンテナ装置131から放射される。同様に、アンテナ装置131で受信された信号はアンテナ共用器133を介して低雑音増幅器135に入力され、増幅された後アンテナ共用器132を介してアンテナ装置130から放射される。
【0150】
以上のように構成された無線中継装置は、周波数分割双方向通信(FDD)方式の無線システムに使用されるものである。図19に示す無線中継装置においては、上り周波数帯域用の中継系と下り周波数帯域用の中継系を備えているが、図21に示す本実施の形態の無線中継装置では、アンテナ共用器132及び133を用いてアンテナ装置を上り下り周波数帯域において共用している。アンテナ装置130及び131は、上り周波数帯域及び下り周波数帯域の両方に対応している。また、低雑音増幅器134は例えば上り周波数帯域に対応し、低雑音増幅器135は下り周波数帯域に対応している。アンテナ共用器132はアンテナ装置130の入出力を上り周波数帯域においては低雑音増幅器134に接続し、下り周波数帯域においては低雑音増幅器135に接続するように動作する。また、アンテナ共用器133はアンテナ装置131の入出力を上り周波数帯域においては低雑音増幅器134に接続し、下り周波数帯域においては低雑音増幅器135に接続するように動作する。
【0151】
例えば、アンテナ共用器の通過損失を1dBとし、低雑音増幅器134及び135の利得を20dBとし雑音指数を無視すると、図21に示す無線中継装置は、図13乃至18に示す無線中継装置のようにアンテナ装置間を直接接続したものに対して、伝送損失の改善効果を18dB高くすることができる。このように、広帯域なアンテナ装置130及び131とアンテナ共用器132及び133を用意することでアンテナ数を2に削減することができる。
【0152】
このように、第17の実施の形態のアンテナ装置では、周波数分割双方向通信(FDD)方式の無線システムにおいて屋内に設置する高い中継性能を持つ無線中継装置をアンテナ装置数を2に抑えた簡単な構成で実現することができる。また、第17の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムでは、広いカバーエリアを実現することができる。
【0153】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るアンテナ装置では、それぞれ二つの1波長アンテナ素子の各々を中央で屈曲させ対向させて菱形に形成し、かつその一端を開放し、他端に接続部を設けた第1、第2のアンテナ素子を両端部に配置するとともに、二つの1波長アンテナ素子の各々の中央の半波長の部分をそのアンテナ素子と直交する直線に対して対称に屈曲させた第3のアンテナを中央部に配置してその両端を第1、第2のアンテナに接続し、共通の給電部を設けたので、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な平面構成で実現することができるという効果が得られる。
【0154】
また、本発明に係るアンテナ装置では、それぞれ二つの1波長アンテナ素子の各々を中央で屈曲させ対向させて菱形に形成した複数のアンテナと、伝送線路と、反射板とを備え、複数のアンテナを菱形の面に対して垂直方向に半波長の整数倍の間隔を隔てて主偏波方向が同一になるように配列し、複数のアンテナを交互に伝送線路によって接続し、複数のアンテナを接続したアンテナ系の先端を開放すると共に他端に給電部を設け、複数のアンテナの菱形面に対して垂直方向に一定間隔を隔てて前記反射板を配置したので、高い利得を有するアンテナ装置を簡単な構成で実現することができるという効果が得られる。
【0155】
本発明に係る無線装置では、印刷パターンによりアンテナが構成されたプリント基板と、無線回路部とを備え、プリント基板と無線回路部とを一定間隔に固定し、無線回路部の筐体を反射部材と兼用させたので、高い利得を有するアンテナ装置を備えた無線装置を簡単な構成で実現することができるという効果が得られる。
【0156】
本発明に係る無線中継装置では、複数のアンテナ装置をそれらの主放射方向を異なる方向へ向けて同一筐体に配置し、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部を電気的に接続したので、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができるという効果が得られる。
【0157】
また、本発明に係る無線中継装置では、複数のアンテナ装置を異なる室内空間に配置し、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部をケーブルで接続したので、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができるという効果が得られる。
【0158】
さらに、本発明に係る無線中継装置では、複数のアンテナ装置を異なる室内の壁に埋設し、複数のアンテナ装置のそれぞれの給電部をケーブルで接続したので、屋内に設置する無線中継装置を簡単な構成で実現することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図2】第1の実施の形態のアンテナ装置の電流分布を示す図、
【図3】従来のアンテナ装置の例を示す図、
【図4】従来のアンテナ装置の別の例を示す図、
【図5】第2の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図6】第3の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図7】第4の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図8】第5の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図9】第6の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図10】第7の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図11】第8の実施の形態のアンテナ装置を示す図、
【図12】第9の実施の形態の無線装置を示す図、
【図13】第10の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図14】第10の実施の形態の無線中継装置を用いた無線システムを示す図、
【図15】第11の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図16】第12の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図17】第13の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図18】第14の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図19】第15の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図20】第16の実施の形態の無線中継装置を示す図、
【図21】第17の実施の形態の無線中継装置を示す図である。
【符号の説明】
1〜12、26〜33、47〜50、55〜58 アンテナ素子
13、36、44、53、70 給電部
35、40、41、64、65、89、90、96、97 アンテナパターン
34、39、62、63、87、88 誘電体基板
38、46、54、61、67、91、99 反射板
42、43 給電パターン
51、52、66、72 伝送線路
72 中継基板
75 無線回路部
81 筺体
73、74、98 基板接続コネクタ
101、102、109、110 アンテナ装置
103、111 高周波ケーブル
107、108 室内空間
122、123、128、129、134、135 増幅器
126、127 サーキューレータ
132、133 アンテナ共用器
Claims (9)
- 長さが1波長の第1乃至第12のアンテナ素子と、給電部とを有するアンテナ装置であって、前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第3のアンテナ素子と前記第4のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第5のアンテナ素子と前記第6のアンテナ素子は、それぞれ前記第1のアンテナ素子、前記第2のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第7のアンテナ素子と前記第8のアンテナ素子は、それぞれ前記第3のアンテナ素子、前記第4のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第9のアンテナ素子と前記第10のアンテナ素子は、それぞれ第5のアンテナ素子、第6のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記第11のアンテナ素子と前記第12のアンテナ素子は、それぞれ第7のアンテナ素子、第8のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を三箇所で対称に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記給電部は、前記第9のアンテナ素子、前記第10のアンテナ素子、前記第11のアンテナ素子、前記第12のアンテナ素子の他端部に接続されることを特徴とするアンテナ装置。
- 長さが1波長の第1乃至第12のアンテナ素子と、給電部とを有するアンテナ装置であって、前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第3のアンテナ素子と前記第4のアンテナ素子は、それぞれ略中央部で屈曲し、対向して菱形形状に配置され、前記第5のアンテナ素子と前記第6のアンテナ素子は、それぞれ前記第1のアンテナ素子、前記第2のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第7のアンテナ素子と前記第8のアンテナ素子は、それぞれ前記第3のアンテナ素子、前記第4のアンテナ素子の端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長ループアンテナを構成し、前記第9のアンテナ素子と前記第10のアンテナ素子は、それぞれ第5のアンテナ素子、第6のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記第11のアンテナ素子と前記第12のアンテナ素子は、それぞれ第7のアンテナ素子、第8のアンテナ素子の他端部に接続され、各々の中央の半波長の部分を半円形に屈曲させ、対向して1波長のループアンテナを構成し、前記給電部は、前記第9のアンテナ素子、前記第10のアンテナ素子、前記第11のアンテナ素子、前記第12のアンテナ素子の他端部に接続されることを特徴とするアンテナ装置。
- 前記第1乃至第12のアンテナ素子をプリント基板上の印刷パターンで構成し、前記プリント基板と反射板とを一定間隔に固定したこと特徴とする請求項1又は2記載のアンテナ装置。
- 前記第1乃至第12のアンテナ素子からなるアンテナ系を複数備え、前記複数のアンテナ系の主放射方向と主偏波方向を同一に揃えてプリント基板上の印刷パターンにより構成し、前記複数のアンテナ系それぞれの給電部第1端子をプリント基板上の一方の面上の第1給電パターンに接続し、前記複数のアンテナ系それぞれの給電部第2端子をプリント基板上の他方の面上の第2給電パターンに接続することを特徴とする請求項3記載のアンテナ装置。
- 2つの1波長アンテナ素子の各々を略中央で屈曲させ、菱形に形成した第1のアンテナと、2つの1波長アンテナ素子の各々を略中央で屈曲させ、菱形に形成した第2のアンテナと、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナを接続する伝送線路と、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの菱形面に対して垂直方向に所定間隔を隔てて設けられた反射板と、を有し、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは、前記第1のアンテナの菱形の面と前記第2の菱形の面が、半波長の整数倍の間隔を隔て、かつ主偏波方向 が同一になるように対向して設けられ、さらに前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは、アンテナ系の先端を開放すると共に他端に給電部を設けたことを特徴とするアンテナ装置。
- 請求項5記載のアンテナ装置を菱形の面に平行な方向に所定の間隔を隔てて二つ以上配列し、並列に給電することを特徴とするアンテナ装置。
- 前記複数のアンテナを複数のプリント基板上の印刷パターンで構成し、前記複数のプリント基板を一定の間隔で固定したことを特徴とする請求項5または6記載のアンテナ装置。
- 伝送線路を印刷パターンで構成した中継プリント基板を備え、前記中継プリント基板によって前記複数のプリント基板の間を接続したことを特徴とする請求項7記載のアンテナ装置。
- 請求項1乃至8のアンテナ装置を備えた無線装置。
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