JP4056212B2 - Gefs+関連遺伝子とgefs+診断方法 - Google Patents
Gefs+関連遺伝子とgefs+診断方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、熱性けいれんプラスを伴う全身性てんかん(GEFS+)の関連遺伝子とその診断方法に関するものでる。さらに詳しくは、点突然変異(またはsingle nucleotide polymorphisms:SNPs)によって特徴付けられるGEFS+関連遺伝子由来のポリヌクレオチドと、その遺伝子産物であるポリペプチド、並びにこれらポリヌクレオチドまたはポリペプチドを対象とするGEFS+の診断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱性けいれん(febrile seizure: FS)患者の少数は、後年、無熱性けいれんを発症する。FSのこの臨床上の亜集団には、熱性けいれんプラスを伴う全身性てんかん(generalized epilepsy with febrile seizure plus: GEFS+)の患者が含まれている。GEFS+の遺伝子座は染色体19q13.1にマッピングされているが、GEFS+に関連してNa+チャンネルβサブユニット遺伝子;SCN1Bの突然変異がこの領域で同定されている(Nature Genet. 19:366-370, 1998)。GEFS+の第2の遺伝子座は、3つのNa+チャンネルαサブユニット遺伝子(SCN1A、SCN2A、SCN3A)をコードしている染色体2q23-q331にマッピングされており(Am. J. Hum. Genet. 65:1396-1400, 1999; Am. J. Hum. Genet. 65:1078-1085, 1999)、GEFS+に関連してSCN1A遺伝子の2つの突然変異が報告されている(Nature Genet. 24:343-345, 2000)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
遺伝子の突然変異が同定されたことによって、GEFS+の診断や、あるいは予防・治療法の開発に新たな可能性がもたらされている。例えば、FS患者を対象として、変異遺伝子の存在や、変異遺伝子が発現する変異タンパク質の存在を調べることによって、後年のGEFS+の発症を事前に高い確率で診断することが可能となる。また、そのような事前診断によって、予防や治療のための処置を早い段階から処方することも可能となる。
【0004】
しかしながら、GEFS+の表現型は浸透度が不完全であり、また家族内変異も頻繁にみられるため、遺伝子変異をできる限り多く同定し、複数の変異の総合判断によって診断を行うことが必要である。
【0005】
この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであって、SCN1AおよびSCN2Aに存在するGEFS+に関連した新規の遺伝子変異と、この遺伝子変異を利用したGEFS+診断方法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この出願は、前記の課題を解決するものとして、以下の(1)〜(22)の発明を提供する。
(1) GEFS+の関連遺伝子から転写されるmRNAに相補的なポリヌクレオチドであって、配列番号1のDNA配列において、以下の1以上の塩基置換:
第3199位aがg;
第4283位tがc;および
第5054位cがt
を有するポリヌクレオチドまたはその相補配列。
(2) GEFS+の関連遺伝子から転写されるmRNAに相補的なポリヌクレオチドであって、配列番号3のDNA配列において、以下の1以上の塩基置換:
第56位gがa;
第562位cがt;および
第1571位gがa
を有するポリヌクレオチドまたはその相補配列。
(3) 前記発明(1)のポリヌクレオチドの一部であって、配列番号1の:
第3199位置換塩基g;
第4283位置換塩基c;または
第5054位置換塩基t
を含む20〜100の連続したDNA配列からなるオリゴヌクレオチドまたはその相補配列。
(4) 前記発明(2)のポリヌクレオチドの一部であって、配列番号3の:
第56位置換塩基a;
第562位置換塩基t;または
第1571位置換塩基a
を含む20〜100の連続したDNA配列からなるオリゴヌクレオチドまたはその相補配列。
(5) 前記発明(1)のポリヌクレオチドまたは前記発明(3)のオリゴヌクレオチド、もしくはそれらの相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヒト染色体DNA由来のポリヌクレオチド。
(6) 前記発明(2)のポリヌクレオチドまたは前記発明(4)のオリゴヌクレオチド、もしくはそれらの相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヒト染色体DNA由来のポリヌクレオチド。
(7) 前記発明(5)のポリヌクレオチドとその相補配列からなる二本鎖ポリヌクレオチド、または前記発明(5)のポリヌクレオチドから転写されるmRNAをPCR増幅するためのプライマーセットであって、一方のプライマーが配列番号1の:
第3199位置換塩基g;
第4283位置換塩基c;または
第5054位置換塩基t
含む15〜30の連続したDNA配列またはその相補配列からなるオリゴヌクレオチドであるプライマーセット。
(8) 前記発明(6)のポリヌクレオチドとその相補配列からなる二本鎖ポリヌクレオチド、または前記発明(6)のポリヌクレオチドから転写されるmRNAをPCR増幅するためのプライマーセットであって、一方のプライマーが配列番号3の:
第56位置換塩基a;
第562位置換塩基t;または
第1571位置換塩基a
を含む15〜30の連続したDNA配列またはその相補配列からなるポリヌクレオチドであるプライマーセット。
(9) 前記発明(1)または(5)のポリヌクレオチドの発現産物であって、配列番号2のアミノ酸配列において、以下の1以上のアミノ酸置換:
第1067位ThrがAla;
第1428位ValがAla;および
第1685位AlaがVal
を有するポリペプチド。
(10) 前記発明(2)または(6)のポリヌクレオチドの発現産物であって、配列番号4のアミノ酸配列において、以下の1以上のアミノ酸置換:
第19位ArgがLys;
第187位ArgがTrp;および
第524位ArgがGln
を有するポリペプチド。
(11) 前記発明(9)のポリペプチドの一部であって、配列番号2の:
第1067位置換アミノ酸残基Ala;
第1428位置換アミノ酸残基Ala;または
第1685位置換アミノ残基Val
を含む5〜30の連続したアミノ酸配列からなるオリゴペプチド。
(12) 前記発明(10)のポリペプチドの一部であって、配列番号4の:
第19位置換アミノ酸残基Lys;
第187位置換アミノ酸残基Trp;または
第524位置換アミノ酸残基Gln
を含む5〜30の連続したアミノ酸配列からなるオリゴペプチド。
(13) 前記発明(11)のオリゴペプチドを抗原として作製された抗体。
(14) 前記発明(12)のオリゴペプチドを抗原として作製された抗体。
(15) GEFS+の診断方法であって、被験者から単離した染色体DNA中に前記発明(5)または(6)のポリヌクレオチドが存在するか否かを検出することを特徴とする方法。
(16) 被験者から単離した染色体DNAまたはそのmRNAと、前記発明(1)または(2)のポリヌクレオチド、または前記発明(3)または(4)のオリゴヌクレオチド、もしくはそれらの相補配列がストリンジェントな条件下でハイブリダイズするか否かを検出する前記発明(15)の方法。
(17) 被験者から単離した染色体DNAまたはmRNAを鋳型とし、前記発明(7)または(8)のプライマーセットを用いてPCRを行った場合のPCR産物の有無を検出する前記発明(15)の方法。
(18) GEFS+の診断方法であって、被験者から単離した生体試料中に前記発明(9)または(10)のポリペプチドが存在するか否かを検出することを特徴とする方法。
(19) 被験者から単離した生体試料中に、前記発明(13)または(14)の抗体と反応するポリペプチドが存在するか否かを検出する前記発明(18)の方法。
(20) 前記発明(3)または(4)のオリゴヌクレオチドを標識化したことを特徴とするDNAプローブ。
(21) 前記発明(3)または(4)のオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とするDNAチップ。
(22) 前記発明(13)または(14)の抗体を標識化したことを特徴とする標識化抗体。
【0007】
以下、これらの各発明の実施形態について詳しく説明する。なお、この出願においては、101個以上のヌクレオチドの連続配列をポリヌクレオチド、2-100個の連続ヌクレオチド配列をオリゴヌクレオチドと定義する。また、31個以上のアミノ酸連続配列をポリペプチド、2−30個の連続アミノ酸配列をオリゴペプチドと定義する。
【0008】
【発明の実施の形態】
この出願の発明(1)は、ヒトSCN1A cDNA(配列番号1)の変異DNA配列であって、配列番号1のDNA配列における以下の塩基置換:
第3199位a(アデニン)がg(グアニン);
第4283位t(チミン)がc(シトシン);および
第5054位c(シトシン)がt(チミン)
のいずれか1または2以上を有するポリヌクレオチドまたはその相補配列である。
【0009】
また発明(2)は、ヒトSCN2A cDNA(配列番号3)の変異DNA配列であって、配列番号3のDNA配列における以下の塩基置換:
第56位gがa;
第562位cがt;および
第1571位gがa
のいずれか1または2以上を有するポリヌクレオチドまたはその相補配列である。なお、ヒトSCN2A cDNAはGenBank accession No. M94055として登録されているが、この登録配列ではそのコード領域の第1571位塩基はtとなっている。しかしながら、BACクローン(Research Genetics社)および156人のボランティア(日本人100、白人21、スペイン人18、インド人9、メキシコ人8)から得た312の対立遺伝子では、この位置の塩基はgであった。このため、配列番号3は第1571位塩基をgとして、そしてこのgを含むコドンがコードするアミノ酸残基をArg(アルギニン)として示した。
【0010】
これらの発明(1)および(2)のポリヌクレオチドは、例えば、後記の発明(3)または(4)のオリゴヌクレオチドをプローブとして、GEFS+患者の全mRNAから調製したcDNAライブラリーをスクリーニングすることによって単離することができる。また後記の発明(7)または(8)のプライマーセットを用い、GEFS+患者のmRNAを鋳型とするRT-PCRによって単離することもできる。あるいは、野生型SCN1Aまたは野生型SCN2AのcDNAに、市販のミューテーションキット等を用いて前記の塩基置換を導入することによって取得することもできる。
【0011】
これらの発明(1)および(2)のポリヌクレオチドは、後記発明(15)のGEFS+診断方法等に使用することができる。
【0012】
この出願の発明(3)および(4)は、それぞれ前記発明(1)および(2)のポリヌクレオチドの一部であって、各々の置換塩基を含む20〜100の連続したDNA配列からなるオリゴヌクレオチドまたはその相補配列である。
【0013】
これらの発明(3)および(4)のオリゴヌクレオチドは、公知の方法によって化学的に合成して作製することができる。また、発明(1)および(2)のポリヌクレオチドを適当な制限酵素で切断するなどの方法によって作製することもできる。
【0014】
発明(3)および(4)のポリヌクレオチドもまた、後記発明(15)のGEFS+診断方法等に使用することができる。
【0015】
この出願の発明(5)および(6)は、それぞれ、前記発明(1)〜(4)のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド、若しくはそれらの相補配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヒト染色体DNA由来のポリヌクレオチド(ゲノムDNA)である。ここで、ストリンジェント(stringent)な条件とは、配列番号(1)〜(4)のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドと、染色体由来のゲノムDNAとの選択的かつ検出可能な特異的結合を可能とする条件である。ストリンジェント条件は、塩濃度、有機溶媒(例えば、ホルムアミド)、温度、およびその他公知の条件によって定義される。すなわち、塩濃度を減じるか、有機溶媒濃度を増加させるか、またはハイブリダイゼーション温度を上昇させるかによってストリンジェンシー(stringency)は増加する。例えば、ストリンジェントな塩濃度は、通常、NaCl約750 mM以下およびクエン酸三ナトリウム約75 mM以下、より好ましくはNaCl約500 mM以下およびクエン酸三ナトリウム約50 mM以下、最も好ましくはNaCl約250 mM以下およびクエン酸三ナトリウム約25 mM以下である。ストリンジェントな有機溶媒濃度は、ホルムアミド約35%以上、最も好ましくは約50%以上である。ストリンジェントな温度条件は、約30℃以上、より好ましくは約37℃以上、最も好ましくは約42℃以上である。その他の条件としては、ハイブリダイゼーション時間、洗浄剤(例えば、SDS)の濃度、およびキャリアーDNAの存否等であり、これらの条件を組み合わせることによって、様々なストリンジェンシーを設定することができる。1つの好まし態様としては、750 mM NaCl、75 mM クエン酸三ナトリウムおよび1% SDSの条件で、30℃の温度によりハイブリダイゼーションを行う。より好ましい態様としては、500 mM NaCl、50 mM クエン酸三ナトリウム、1% SDS、35%ホルムアミド、100 μg/mlの変性サケ精子DNAの条件で、37℃の温度によりハイブリダイゼーションを行う。最も好ましい態様としては、250 mM NaCl、25 mM クエン酸三ナトリウム、1% SDS、50%ホルムアミド、200 μg/mlの変性サケ精子DNAの条件で、42℃の温度によりハイブリダイゼーションを行う。また、ハイブリダイゼーション後の洗浄の条件もストリンジェンシーに影響する。この洗浄条件もまた、塩濃度と温度によって定義され、塩濃度の減少と温度の上昇によって洗浄のストリンジェンシーは増加する。例えば、洗浄のためのストリンジェントな塩条件は、好ましくはNaCl約30 mM以下およびクエン酸三ナトリウム約3 mM以下、最も好ましくはNaCl約15 mM以下およびクエン酸三ナトリウム約1.5 mM以下である。洗浄のためのストリンジェントな温度条件は、約25℃以上、より好ましくは約42℃以上、最も好ましくは約68℃以上である。1つの好ましい態様としては、30 mM NaCl、3 mM クエン酸三ナトリウムおよび0.1% SDSの条件で、25℃の温度により洗浄を行う。より好ましい態様としては、15 mM NaCl、1.5 mMクエン酸三ナトリウムおよび0.1% SDSの条件で、42℃の温度により洗浄を行う。最も好ましい態様としては、15 mM NaCl、1.5 mMクエン酸三ナトリウムおよび0.1% SDSの条件で、68℃の温度により洗浄を行うことである。
【0016】
発明(5)および(6)のポリヌクレオチドは、例えば、発明(3)または(4)のオリゴヌクレオチドをプローブとして、以上のとおりのストリンジェントはハイブリダイゼーションおよび洗浄処理により、GEFS+患者の染色体DNAから調製したゲノムライブラリーをスクリーニングすることによって単離することができる。
【0017】
これらの発明(5)および(6)のポリヌクレオチドは、後記発明(15)の診断方法において検出対象等となる。
【0018】
この出願の発明(7)および(8)は、前記発明(5)および(6)のポリヌクレオチドとその相補配列からなる二本鎖ポリヌクレオチド(ゲノムDNA)、または前記発明(5)および(6)のポリヌクレオチドから転写されるmRNAをPCR増幅するためのプライマーセットである。そしてこれらのプライマーセットは、一方のオリゴヌクレオチドプライマーが、配列番号1(SCN1A)および配列番号3(SCN2A)のそれぞれの置換塩基を含む15〜30の連続したDNA配列またはその相補配列からなっている。他方のプライマーは、配列番号1および3のそれぞれの置換塩基の5'側または3'側の任意の連続DNA配列またはその相補配列とすることができる。
【0019】
これらのプライマーセットは、それぞれの置換塩基を含む配列番号1および3に基づいて公知のDNA合成法により作製することができる。また、プライマーの端部にはリンカー配列等を付加することもできる。
【0020】
発明(7)および(8)のプライマーセットは、後記発明(15)のGEFS+診断方法等に使用することができる。
【0021】
この出願の発明(9)は、発明(1)または発明(5)のポリヌクレオチドの発現産物であって、配列番号2のアミノ酸配列における以下のアミノ酸置換:
第1067位Thr(スレオニン)がAla(アラニン);
第1428位Val(バリン)がAla;および
第1685位AlaがVal
のいずれか1または2以上を有するポリペプチドである。
【0022】
また発明(10)は、発明(2)または発明(6)のポリヌクレオチドの発現産物であって、配列番号4のアミノ酸配列における以下のアミノ酸置換:
第19位Arg(アルギニン)がLys(リジン);
第187位ArgがTrp(トリプトファン);および
第524位ArgがGln(グルタミン)
のいずれか1または2以上を有するポリペプチドである。
【0023】
すなわち、前記発明(1)および(2)のポリヌクレオチドにおける塩基置換は、「ミスセンス変異(missense mutation)」であって、1塩基置換によって正常(野生型)ポリペプチドのアミノ酸が前記のとおりに変異している。
【0024】
これらのポリペプチドは、GEFS+患者の生体試料から公知の方法に従って単離する方法、それぞれの置換アミノ酸残基を含む配列番号2および4のアミノ酸配列に基づき化学合成によってペプチドを調製する方法、あるいは前記発明(1)または(2)のポリヌクレオチド(変異cDNA)を用いて組換えDNA技術で生産する方法などにより取得することができる。これらの発明(9)および(10)のポリペプチドは、例えば、後記発明(18)のGEFS+診断方法の検査対象とすることができる。
【0025】
この出願の発明(11)および(12)は、それぞれ前記発明(9)および(10)のポリペプチドの一部であって、各々の置換アミノ酸を含む5-30の連続したアミノ酸配列を有するオリゴペプチドである。これらのオリゴペプチドは、所定のアミノ酸配列に基づいて化学的に合成する方法、あるいは発明(9)または(10)のポリペプチドを適当なプロテアーゼによって消化する方法等によって作製することができる。これらのオリゴペプチドは、例えば、後記発明(13)および(14)の抗体作製のための抗原として使用することができる。
【0026】
発明(13)および(14)の抗体は、それぞれ、前記発明(11)および(12)のオリゴポリペプチドを抗原として作製されたポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体である。これらの抗体は公知の抗体作製法により作製することができる。またこれらの抗体は、それぞれ、発明(9)および(10)のポリペプチドを特異的に認識することができ、後記発明(18)の診断方法等に使用することができる。
【0027】
この出願の発明(15)は、被験者が後年、GEFS+を発症するか否かを診断する方法である。すなわち、被験者の生体試料から染色体DNAを単離し、このDNA中に、発明(5)および/または(6)のポリヌクレオチドが存在する場合に、この被験者をGEFS+ハイリスクと判定する。被験者は、FS経験者や、あるいはFS経験者もしくはGEFS+患者の家族とすることができるが、それらの者に限定されるものではない。ポリヌクレオチドの検出は公知の様々な方法によって行うことができるが、発明(16)または(17)の方法が好ましい。
【0028】
発明(16)の方法では、被験者から単離した染色体DNAまたはそのmRNAと、前記発明(1)から(4)のいずれか1以上のポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドがストリンジェントな条件下でハイブリダイズするか否かを検出する。被験者がGEFS+に関連した遺伝子変異を有している場合には、染色体DNAまたはそのmRNAとポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドは、ストリンジェントな条件下でもハイブリダイズする。ハイブリダイゼーションは公知の方法によって検出することができ、例えば、発明(20)のDNAプローブや、発明(21)のDNAチップを用いて簡便かつ高精度で行うことができる。
【0029】
また発明(17)の方法では、被験者から単離した染色体DNAまたはmRNAを鋳型とし、前記発明(7)または(8)のプライマーセットを用いてPCRを行った場合のPCR産物の有無を検出する。被験者がGEFS+に関連した遺伝子変異を有している場合には、プライマーセットによって規定されるポリヌクレオチドのPCR産物が得られる。PCRまたはRT-PCRは公知の方法により行うことができる。
【0030】
この出願の発明(18)もまた、被験者が後年、GEFS+を発症するか否かを診断する方法であり、被験者から単離した生体試料中に、前記発明(9)および/または(10)のポリペプチドが存在する場合に、その被験者をGEFS+ハイリスクと判定する。ポリペプチドの存在は様々な公知方法によって行うことができるが、発明(19)の方法が好ましい。発明(19)の方法は、発明(13)および(14)の抗体を用いる方法であって、特に発明(22)の標識化抗体を用いることによって、簡便かつ高精度の検出が可能となる。標識は、酵素やアイソトープ等の公知のものを使用することができる。
【0031】
以下、前記発明の基礎となった遺伝子変異を確認したスクリーニングの手続と結果を示す。
1.方法
FSまたはGEFS+患者を含む19の日本人家族(類縁関係なし)を対象として遺伝学的解析を行い、SCN1AおよびSCN2Aの変異を同定した。19家族のうち、3家族の家系図を図1(F1およびF2)、図2(F3)に示す。なお、GEFS+患者の判定は医師の問診、治療記録、脳電図(脳波記録)等によって行った。
【0032】
GEFS+患者および健常ボランティア(103名)の血液サンプルからゲノムDNAを抽出した。ヒトSCN1A遺伝子のイントロン−エクソン領域を、ラットSCN1A cDNA(GenBank accession No.M22235)およびドラフト配列(No.AC010127, AC021673)と比較することによって明らかにし、ヒトSCN1A cDNAのコード領域が配列番号1の塩基配列からなることを確認した。また、SCN2Aについは公知のヒトSCN2A cDNA(GenBank accession No. M94055)を参考とした。
【0033】
次いで、この遺伝子の26のエクソンと隣接する短いイントロン様配列をPCR増幅した。例えば、SCN2Aのエクソン26のPCRには配列番号5および6の合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いた。
【0034】
PCR産物を電気泳動し、エチジウム・ブロマイドで可視化した後、精製し、配列をABI3700オートシークエンサー(Perkin Elmer社)によって決定した。
2.結果
SCN1Aの変異は表1の右欄に示したとおりである。家族F1のGEFS+患者(P3)のSCN1A cDNAは、正常ヒトSCN1A cDNA(配列番号1)の第4283位tがcに置換変異(ヘテロ接合)していることが確認された。SCN1Aにおけるこの変位(T/C)は、その発現産物のアミノ酸配列(配列番号2)において第1428位ValをAlaに置換していた(図3a)。
【0035】
また、表1のP1を含む家族F2のGEFS+患者4名では、SCN1A cDNA(配列番号1)の第5045位cがtに置換変異(ヘテロ接合)しており、この塩基変異(C/T)により発現産物のアミノ酸配列(配列番号2)の第1685位AlaをValに変異させていることが確認された(図3b)。
【0036】
なお、以上の2種類の変異(T4283C、およびC5054T)は、健常者コントロールでは全く観察されなかったことから、これらの変異がGEFS+関連遺伝子変異であり、この変異を対象とすることによってGEFS+を確実に診断可能であることが確認された。
【0037】
さらに、家族F1の患者P3と、別の家族の患者P4では、SCN1A cDNA(配列番号1)の第3199位aがgに置換変異しており、その発現産物のアミノ酸配列(配列番号2)の第1067位ThrがAlaに変異していた。ただし、この変異(A3199G)は103人の健常コントロールでも20人(ヘテロ接合)および2人(ホモ接合)に観察されたことから、多型または良性バリアントであるとも考えられるが、GEFS+患者では優位な変異であることには相違なく、例えば前記2種類の変異(T4283CおよびC5054T)と併用するなどによって、診断対象となりうることが確認された。
【0038】
次に、SCN2Aの変異は表1の左欄に示したとおりである。すなわち、GEFS+患者では、SCN2A cDNA(配列番号3)における3種類の変異(G56A、C562T、G1571A)が確認された。そして、これらの変異(ミスセンス変異)は、SCN2Aの発現産物のアミノ酸配列(配列番号4)において、それぞれArg19Lys、Arg187TrpおよびArg524Glnのアミノ酸置換を生じされていた。図4は、家族F3(図3)の患者P2における配列決定の結果であり、2倍体染色体の一方の第562位CがTに変異し、その結果第187位ArgがTrpに変異していることが示されている。
【0039】
このSCN2Aタンパク質における第187位アミノ酸Argは、図5に模式的に示したように、ドメインIのS2からS3間の細胞質ループに存在し、図6に示したように、多くのナトリウムイオンチャンネルにおいて高度に保存されているアミノ酸残基である。事実、健常コントロールではこのような変異が全くみられないこと(0/112)からも、このミスセンス変異C562T(Arg187Trp)はGEFS+の発症に重要な役割を果たしていることが確認された。
【0040】
また、この家族F3の患者P2は、SCN2Aの3種類の変異を全て備えていた。変異G1571A(Arg524Gln)は、家族F2(図1b)の患者P1にもみられ、コントロールでは全対立遺伝子162中、1例にもの出現する変異であり、GEFS+に重要な関連性を有する遺伝子変異であることが確認された。なお、患者P1はSCN1Aの変異C5054T(Ala1685Val)も示しており、GEFS+においてSCN1AとSCN2Aの変異が関連していることが確認された。
【0041】
さらに、患者P2にみられた別の変異G56A(Arg19Lys)は、別の2名の患者P5およびP6にもみられた。この変異はコントロールでも僅かに出現することから(9/112)、多型もしくは良性バリアントとも考えられるが、GEFS+で有意に出現することから、診断対象としては有効であることが確認された。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、SCN1AおよびSCN2Aに存在するGEFS+に関連した新規な遺伝子変異と、この遺伝子変異を利用したGEFS+診断方法が提供される。これらの発明によって、GEFS+の事前診断を確実に行うことが可能となる。
【0044】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 GEFS+患者(P)の家族F1およびF2の家系図である。四角は男性、丸は女性、黒はGEFS+患者、白は健常者、矢印は被験者を示す。
【図2】別のGEFS+患者(P)の家族F3の家系図である。両親はFS歴があり、3種類の変異のうち、それぞれ2種類(父親)と1種類(母親)を有している。
【図3】 aおよびbはそれぞれ、図1に示した患者のSCN1Aにおける塩基置換部位を含む配列決定の結果である。
【図4】図2に示した患者のSCN2Aの変異部位を含む配列決定の結果と、コントロールの配列決定の結果である。
【図5】 SCNタンパク質の構造を示した模式図である。
【図6】各SCNタンパク質のドメインIのS2-S3リンカー配列の比較である。
Claims (15)
- GEFS+の関連遺伝子から転写されるmRNAに相補的なポリヌクレオチドであって、配列番号1のDNA配列において、以下の1以上の塩基置換:
第3199位aがg;
第4283位tがc;および
第5054位cがt
を有するポリヌクレオチドまたはその相補配列。 - GEFS+の関連遺伝子から転写されるmRNAに相補的なポリヌクレオチドであって、配列番号3のDNA配列において、以下の1以上の塩基置換:
第56位gがa;
第562位cがt;および
第1571位gがa
を有するポリヌクレオチドまたはその相補配列。 - 請求項1のポリヌクレオチドの一部であって、配列番号1の:
第3199位置換塩基g;
第4283位置換塩基c;または
第5054位置換塩基t
を含む20〜100の連続したDNA配列からなるオリゴヌクレオチドまたはその相補配列。 - 請求項2のポリヌクレオチドの一部であって、配列番号3の:
第56位置換塩基a;
第562位置換塩基t;または
第1571位置換塩基a
を含む20〜100の連続したDNA配列からなるオリゴヌクレオチドまたはその相補配列。 - 請求項1のポリヌクレオチドをPCR増幅するためのプライマーセットであって、一方のプライマーが配列番号1の:
第3199位置換塩基g;
第4283位置換塩基c;または
第5054位置換塩基t
を含む15〜30の連続したDNA配列またはその相補配列からなるオリゴヌクレオチドであるプライマーセット。 - 請求項2のポリヌクレオチドをPCR増幅するためのプライマーセットであって、一方のプライマーが配列番号3の:
第56位置換塩基a;
第562位置換塩基t;または
第1571位置換塩基a
を含む15〜30の連続したDNA配列またはその相補配列からなるポリヌクレオチドであるプライマーセット。 - 請求項1のポリヌクレオチドの発現産物であって、配列番号2のアミノ酸配列において、以下の1以上のアミノ酸置換:
第1067位ThrがAla;
第1428位ValがAla;および
第1685位AlaがVal
を有するポリペプチド。 - 請求項2のポリヌクレオチドの発現産物であって、配列番号4のアミノ酸配列において、以下の1以上のアミノ酸置換:
第19位ArgがLys;
第187位ArgがTrp;および
第524位ArgがGln
を有するポリペプチド。 - 請求項7のポリペプチドの一部であって、配列番号2の:
第1067位置換アミノ酸残基Ala;
第1428位置換アミノ酸残基Ala;または
第1685位置換アミノ残基Val
を含む5〜30の連続したアミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 - 請求項8のポリペプチドの一部であって、配列番号4の:
第19位置換アミノ酸残基Lys;
第187位置換アミノ酸残基Trp;または
第524位置換アミノ酸残基Gln
を含む5〜30の連続したアミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 - 請求項9のオリゴペプチドを抗原として作製され、請求項7のポリペプチドを特異的に認識する抗体。
- 請求項10のオリゴペプチドを抗原として作製され、請求項8のポリペプチドを特異的に認識する抗体。
- 請求項3または4のオリゴヌクレオチドを標識化したことを特徴とするDNAプローブ。
- 請求項3または4のオリゴヌクレオチドを含むことを特徴とするDNAチップ。
- 請求項11または12の抗体を標識化したことを特徴とする標識化抗体。
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