JP4055214B2 - CdTe放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するためのシステム - Google Patents
CdTe放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するためのシステム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カドミウムテルル化物検出器の電荷損失(charge losses)を補正するために、該検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生ずる電子パルスを処理するためのシステムに関する。
【0002】
本発明は、ガンマ分光測定の分野において、特に例えば医薬及び多くの核分野において使用することができる携帯分光計及びCdTe結晶撮像の実現に用途がある。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ガンマ分光測定分野において、冷却ゲルマニウム分光計がしばしば用いられ、非常に良い分解能を有する。しかしながら、それらは様々な不利益を有する。従って、ゲルマニウムの冷却のために液体窒素か又は冷熱モータのどちらかを用いることが必要となり、ある程度の重さ及び全体がある程度の大きさを伴う。結果として、冷却ゲルマニウム検出器に基づいた、楽に持ち運べ、自律型で、コンパクトで、軽いシステムの製品を予見することはできない。
【0004】
加えて、ゲルマニウムは、32の比較的低い原子番号を有し、200keV以上のエネルギに対して大きい総吸収量を招く。結果として、これは撮像システムに基づく冷却ゲルマニウムの空間分解能を1cmに限定する。
【0005】
ゲルマニウムはまた、小さい禁止帯幅(0.7eV)を有し、周囲温度で動作することができない。
【0006】
しかしながら、広い禁止帯半導体は、存在し、周囲温度で動作できる。これらの関係の間でヨウ化水銀、及びカドミウムテルル化物(CdTe)が作られる。従って、CdTeは周囲温度で動作する1.45eVの十分に広い禁止帯の利点を有する。それはまた、比較的高い密度(6g・cm−3)、及び高い原子番号(48及び52)を有していおり、わずか数mmの検出器において全吸収とすることができる。
【0007】
従って、カドミウムテルル化物は分光測定において特別の関係を有する。低いエネルギ即ち50eV未満のエネルギに対して、カドミウムテルル化物の分光測定の効率特性は、従来のシンチレータによって提案されたものと、冷却ゲルマニウムによって提案されたものとの中間にある。
【0008】
しかしながら、このような効率特性は現在のところ高いエネルギで維持され得ない。なぜなら、カドミウムテルル化物検出器が非常に有意性のある電荷損失を有するためである。従って、スペクトルにおいて、大きく左へ連続するスペクトルラインになる。高いエネルギにおけるこの好ましくないスペクトル応答は、結果としてカドミウムテルル化物検出器の分解能を限定し、しばしば低いエネルギに限定されて用いられる。
【0009】
従って、それらを補正するために、このようなCdTe検出器の電荷損失の量を測定することが必要となる。検出器の電荷損失に対する唯一の補正基準は、CdTe検出器のガンマ粒子の相互作用から生じるパルスの立ち上がり時間である。このパルス立ち上がり時間は、前記パルスの振幅の減衰を表している。従って、電荷損失がより大きく、パルス立ち上がり時間がより長く、減衰がより大きくなる。従って、パルスの振幅及び立ち上がり時間の組み合わせに基づいて、入射するガンマ粒子の真のエネルギを再び見出すことができる。
【0010】
EURORADは、現在のところ、このような電荷損失を補正することができるガンマ分光測定装置を製造している。この測定装置は、CdTe検出器を用いたガンマ粒子の相互作用から生ずるパルスの振幅の測定と、前記パルスの立ち上がり時間の測定とを実行することができる巡回ヒーター方法(THM)型のCdTe結晶検出器に適合可能である。この測定装置はまた、検出器の電荷損失を直接補正できる。なぜなら、前述の測定装置の出力から得られた情報が単一のエネルギスペクトルとして直接解釈され得るためである。
【0011】
CdTe結晶は、約500nsから8μsまでの間の立ち上がり時間を有する。しかしながら、前述の測定装置は、設計上の理由から2μsの最大立ち上がり時間で制限されてしまい、これを越えるパルスはもはや電子処理回路によって考慮されない。これは、測定装置に比較的高い効率損失を招く。
【0012】
加えて、前述の測定装置において電荷損失の補正は、アナログ電子技術によって行われるが、このようなアナログ電子技術は、較正処理中に行われる電位差の設定又は制御による検出器の変更に常に適合されなければならない。しかしながら、用いられる種々の検出器が広い分散特性を有するので、前述の較正処理が複雑になる。従って、CdTeの結晶が変わる毎にこの較正処理を繰り返さなければならない。
【0013】
従って、前述の測定装置はマルチ結晶撮像を構成することができない。その理由は、この場合、用いられる検出器と同数の特別の電子機器が必要となるので、制御機器の数及び全体の大きさが受け入れることができないほど増加するためである。
【0014】
本発明の目的は、前述の不利益を除去することにある。このため、前記検出器の電荷損失を補正するために、CdTe検出器からのパルスを処理するためのシステムを提案する。電子制御することなしに1つ以上のCdTe検出器に接続され得るこの処理システムは、500nsから8μsまでの間の立ち上がり時間を有する全てのパルスに適用でき、かつ各検出器に対する非常に簡単な較正処理を提案する。
【0015】
【課題を解決するための手段】
特に、本発明は、カドミウムテルル化物(CdTe)放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生じるパルスを処理するためのシステムであって、これらアナログパルスを増幅できる電荷前置増幅器と、各パルスの振幅の測定、及び該パルスの立ち上がり時間の測定を保証する電子測定手段とを有しており、電子測定手段が、パルスの振幅の取得を保証する振幅回路と、パルスのノイズを最小化、及びパルス立ち上がり時間の終端の検出を保証する時間回路とから構成しており、該2つの回路がパルス立ち上がり時間の決定を保証するように結合されていることに関する。
【0016】
有利な点として、電子測定手段が、振幅回路及び時間回路に接続されているランプ回路を備えている。
【0017】
本発明の1つの実施形態によれば、電子測定手段はまた、振幅回路、時間回路及びランプ回路の間の情報交換を制御するために、これら回路に接続されている論理制御ユニットを備えている。
【0018】
好ましくは、カドミウムテルル化物(CdTe)放射検出器を有する、ガンマ粒子の相互作用から生ずるパルスのための処理システムはまた、検出器の電荷損失を、パルスの立ち上がり時間及び振幅の関数として、補正するための補正手段を有する。
【0019】
好ましくは、前記補正手段は、検出器の電荷損失をモデリングし、検出器の電荷損失のモデリングと測定手段によって決定された立ち上がり時間との関数として、検出器の電荷損失を補正及び決定するデータ処理手段である。
【0020】
本発明はまた、カドミウムテルル化物検出器によって供給されたパルスの振幅及び立ち上がり時間のデジタル的な測定に基づく電荷損失の補正に対する処理に関する。この処理は、較正ストレスに対する検出器の応答、及び立ち上がり時間の関数として該応答の変動関係を、各立ち上がり時間について測定し、新しい測定に該関係を加えることによって電荷損失を補正することを含んでいる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明及びそれらの相互接続によるシステム、及びそのシステムが接続されているCdTe検出器に従ってシステムを構成する様々な手段を示す。図1において、CdTe検出器は1であり、本発明によるシステムを構成する要素は2である。
【0022】
図1に表されるように、検出器1の出力は、電子的に処理され得るアナログパルスとして検出器1から直接来る情報の変換を保証する電荷前置増幅器3の入力e3に接続される。この電荷前置増幅器3は極性化回路を含む。前置増幅器及び極性化回路は公知の型を有しているので、ここで詳細に説明する必要性はない。
【0023】
電荷前置増幅器3は、2変数の測定、即ちパルスの振幅及びその立ち上がり時間の測定ができる電子カードからなる電子測定手段4に、その出力s3によって接続される。この電子カードは、「BIPARカード」と呼ばれる。
【0024】
以下に説明されているように、前記電子BIPARカードは、一方では検出器1からのパルスの振幅を、他方では前記パルスの立ち上がり時間を決定することができるようにする。前記電子BIPARカード4の出力は、結果として処理の後方で必要な3つの信号、即ち、検出器1からのパルスの振幅に対応する振幅信号SAMP 、検出器1からのパルスの立ち上がり時間を示す時間信号STPS 、及びSAMP 及びSTPS で実行すべき処理動作の全てを同期するために、電子カード4によって出される同期信号SSYN が得られる。
【0025】
振幅信号SAMP及び同期信号SSYNは、両方とも、5aで示されたアナログ/デジタルコーダ(A/D)へ供給される。並列に、時間信号STPS及び同期信号SSYNはアナログ/デジタルコーダ5bへ転送される。
【0026】
A/Dコーダ5a及び5bの各々は、電子カード4から受信したアナログ信号を、データ処理手段6によって処理され得るデジタル信号へ変換する。これらA/Dコーダ5a及び5bは、信号SSYNに互いに同期して信号SAMP及びSTPSの変換を実行する。A/Dコーダ5a及び5bによって出されたデジタル信号は、これにより、データバスBdによってデータ処理手段6へ供給される。
【0027】
本発明によれば、コーダ5a及び5bの各々は、データ、即ち電子カードから受信される別々の信号SAMP及びSTPSが記憶されるRAMメモリを有しており、データバスBdを経由してデータ処理手段6がアクセスできる。
【0028】
データ処理手段6は、電荷損失の量を測定するために、CdTe検出器からのパルスの振幅及び立ち上がり時間に関するデータを処理する。これら処理は以下により詳細に記述される。
【0029】
図1の電子BIPARカード4は、図2により詳細に表されている。図1でわかるように、電荷前置増幅器3の出力s3に接続される電子カード4は、電荷前置増幅器3からのアナログパルスを入力e4で受信する。
【0030】
この電子カード4は、同軸接続ケーブルによって前置増幅器からのアナログパルスが導かれる入力回路7を有する。アナログカード4の入力e4はまた、結果として以下の機能を有する入力回路7の入力に対応する。
・予め定められた値に電子カード4の入力インピーダンスを適合し、これが有利な50Ωであり、前記インピーダンスの値は電子BIPARカード4へ電荷前置増幅器3を接続する同軸ケーブルの特性であり、前記インピーダンス適合又は整合は転送されるアナログパルスの過電圧の状況を避けるという利点を有する。
・適合とつながる損失を除去するように、所定の利得で受信されるアナログパルスを増幅し、該増幅利得が例えば5である。
・電荷増幅器からのパルスの極性の関数としてアナログパルスの極性を選択し、従って続けて実行される処理が正パルスでのみ実行される。
【0031】
これら機能を実行するために、入力回路7は、予め定められた値に整合するインピーダンスと、前置増幅器によって供給されたパルスの増幅とを保証する入力増幅器8を有する。増幅器8は、極性を任意に反転するためにストラップ9a、9b及び9cを備えたインバータ9に接続される。
【0032】
入力回路7の出力s7で得られるこの信号は、従って振幅回路10及び時間回路18によって処理されるように結果として適合される。従って、同時に2つのチャネルで、即ち振幅チャネル10(又は振幅回路10)及び時間チャネル18(又は時間回路18)で動作する。
【0033】
振幅回路10の第1の目的は、S/N比を最適に成形することによって、前記パルスの最大値を正確に得るために、検出器からのパルスの振幅の測定ができることである。
【0034】
パルスの最大値を検出するこの機能は、前記振幅回路10に基づいて構成する2つの要素、即ちS/N比を最適にする帯域通過フィルタ及びピーク検出器によって保証される。
【0035】
特に、振幅回路10は入力回路7の出力s7に接続されたC−R受動微分器11を組み込んでいる。この微分器11は、パルスの通過が続く0V電圧レベルへの早い戻りを保証するように、疑似極ゼロ解除(pseudo-pole-zero cancellation)を実行することができるようにし、従って続くパルスの到着を準備することができるようにする。例えば、前記微分器11は、−3dBで234kHzのカットオフ周波数を有することができ、かつ極ゼロ解除機能を実現するために約8.6nFのキャパシタンスと並列の約10KΩの抵抗に基づいて実現され得る。
【0036】
振幅回路10は、微分器11の出力s11へ接続され、パルスのS/N比の最適化ができる低域通過フィルタ12を有する。本発明によれば、フィルタ12は、後方において過電圧を生じることのないパルスで動作することができるように、−6dBで500kHzのカットオフ周波数を有する8次のベッセル積分フィルタである。
【0037】
フィルタ12の出力s12は、2つの増幅段13及び14に接続される。特に、これら利得増幅器13及び14は、前記パルスの最大値のより正確な検出ができるように、処理すべきパルスの利得を増加する機能を有する。
【0038】
本発明によれば、これら増幅器は反転増幅器であり、増幅器13は利得Aを有し、増幅器14は利得Bを有する。詳細には、増幅器13の利得Aは−4にでき、増幅器14の利得Bは−5.75にできる。
【0039】
本発明の1つの実施形態によれば、第2の反転増幅器14はオフセット制御を組み込むことができる。
【0040】
第2の利得増幅器14の出力s14は、一方がピーク検出器15へ、他方が比較器17へ接続され、信号SPULSEAを供給する。
【0041】
ピーク検出器15は、パルスの最大値を得ることができるようにし、かつ以下に説明される論理制御ユニット30によって供給される論理TTL信号STDPによって制御される。特に、論理ユニット30によって出された信号が1であるとき、ピーク検出器15は0Vで封鎖される。逆に、論理ユニット30によって出された信号が0なら、ピーク検出器15は取得モードになる。
【0042】
特に、論理ユニット30によって出された信号STDPは、過負荷にしないために図に表されてない2つのトランジスタ、即ちメモリ容量をゼロにするための第1のトランジスタと、ノイズでオンするピーク検出器を避けるための第2のトランジスタとを制御しており、これによって干渉の切り替えが発生する。
【0043】
このピーク検出器の出力s15は、最大振幅値の記憶を保証するサンプル及び保持回路16に接続される。このサンプル及び保持回路16はまた、信号SSHAによって論理制御ユニット30から制御される。
【0044】
前記サンプル及び保持回路の出力s16では、処理されるパルスの最大振幅を表す振幅信号SAMPが得られる。この信号SAMPは、その後で電荷損失を決定するためにデータ処理手段6によって用いられる。
【0045】
ピーク検出器15と並列に、前記第2の利得増幅器14の出力s14は比較器17に接続される。比較器17は、低いスレッショルドSBと増幅器13及び14によって増幅された信号との比較を行って、パルスの測定を始めることができるようにし、かつ立ち上がり時間の決定に対する絶対開始パルス又はキューをマークする。従って、図2に表されるように、比較器17からの信号SSB が論理制御ユニット30へ供給される。論理制御ユニット30は、時間回路18に接続されており、従って振幅回路10の時間回路18との同期を可能にする。
【0046】
信号SSBの立ち上がり端は、パルスの立ち上がり時間の始端に対応する。論理ユニット30がこの信号SSB を受け取ることにより、残りの処理が行われる。
【0047】
以上に説明したように、入力回路7の出力s7は、振幅回路10と並列に時間回路18へ接続されている。時間回路18は、振幅回路10と対比できる構成を有しており、従って新規の即ち異なった要素だけが説明されている。
【0048】
時間回路18は、入力回路の出力s7に接続された微分回路19を組み込んでいる。前記微分回路19は、振幅回路10の微分器11と異なって、疑似極ゼロ解除を有さない。なぜなら0Vへの戻りを正確に知るべき必要がないからである。時間回路18内の微分回路19の機能は、前記測定に対する極めて重要な時間であるパルスの最大値の通過をよりよくマークすることである。
【0049】
本発明の1つの実施形態によれば、前記機能が二重受動C−Rフィルタによって実行され、例えば前記フィルタは−6dBで7.2kHzのカットオフ周波数を有することができる。
【0050】
微分回路19の出力s19は、低域通過フィルタ20の入力e20に接続される。有利な点としては、前記フィルタ20が8次のベッセル積分フィルタであり、振幅チャネルのフィルタ12と同じ機能を有する。しかし、好ましくは、パルスの原形を劣化することなくノイズをフィルタするために、−6dBで約1MHzのカットオフ周波数を有する。
【0051】
フィルタの選択が、フィルタの引き起こす時間遅延に特に条件付けられることに注目すべきである。最大の時間遅延は、最低周波数フィルタを含む振幅チャネルによって引き起こされる。しかしながら、振幅チャネルのフィルタと異り、時間チャネルフィルタは、あまりにも高い低カットオフ周波数を有する必要はない。さもなければ、それは、時間チャネルでのピークの通過に続くピーク検出を許可するであろう。
【0052】
振幅チャネル10と同様に、低域通過フィルタ20の出力s20は、利得A及びBのそれぞれの2つの反転増幅段21及び22へ接続される。1つの実施形態によれば、増幅器21の利得Aは−2であり、増幅器22の利得Bは−3.75である。
【0053】
第2の増幅段階即ち利得増幅器22の出力s22において、このパルスは1Vの連続的なレベルにある。この連続的な電圧の制御は、計算がオフセット電圧の関数として最適化される電位差計又は分周ブリッジによって実現され得る。
【0054】
これらの反転増幅器21及び22の出力s22は、基本動作が振幅チャネル10のピーク検出器15と同じであるピーク検出器23へ接続される。
【0055】
しかしながら、このピーク検出器23は、振幅チャネル10の場合と比較して異なって用いられる。従って、時間チャネル18のために、パルスの立ち上がり時間の終端を決定するように用いられる。これは、(立ち上がり時間のガンマが500nsから8μsの間である)遅く若しくは早いパルス及びこれらの形に関係なく両方とも動作できるようにする。言い換えれば、この回路は、電荷損失の関数としておおよそ広範囲であるパルスのスペクトルの低周波部に自動的に適合される。
【0056】
ピーク検出器23の動作を最適化するために、修正は、ピーク検出器15の公知のダイアグラムを基準に比較して、抵抗及びキャパシタの追加によって必要となる。例えば、これら部品の値は、それぞれおよそ10KΩ及び33pFにできる。
【0057】
前記時間回路18において、ピーク検出器23の機能は、パルス立ち上がり時間の終端に関する情報を供給することである。これは、このような情報を得ることができる取得フェーズにおいて、前記ピーク検出器23の内部信号STAS及びSTSOの特性による。STASはピーク検出器23の制御信号であり、STSOはピーク検出器23の入力e23におけるパルスの最大電圧に等しい出力信号である。従って、このパルスが立ち上がりフェーズにあるとき、この電圧信号STSOが電圧信号STASより低くなる。しかしながら、パルスが最大値となることにより、電圧の変化、即ちSTSOがSTASよりもより高くなることが生じる。即ち、これら2つの電圧信号STSO及びSTASは比較器24へ導かれ、前述したように、STSOがSTASより高いかどうかを確かめるために前記2つの信号を比較する。これによりパルスが立ち上がり状態にあるか又はその最大値に達したかを確かめるための決定がなされる。
【0058】
比較器24の出力s24は、論理制御ユニット30の入力の1つに接続され、立ち上がり前に立ち上がり時間の終端をマークする論理信号SFTMを供給する。
【0059】
論理制御ユニット30はまた、振幅回路10のピーク検出器15と同じ方法で、時間回路のピーク検出器23へ接続される。従って、これらの同期を保証する同じ論理信号STDPを2つのピーク検出器15及び23に供給する。
【0060】
論理ユニット30はまた、干渉する過渡電圧を避けるために、測定の開始で0で信号SFTMを封鎖することができるようにする別の論理信号Stsを有する比較器24を供給できる。
【0061】
本発明によれば、振幅チャネル10及び時間チャネル18は、これらの結合動作が、一方で立ち上がり時間の測定ができ、他方で数学的に処理するように立ち上がり時間の測定を伴う振幅測定干渉ができるように設計されている。これにより、これら2つのチャネルが結合されることがいえる。この結合は、振幅チャネル10の(低スレッショルドをクリアする)信号SSB、及び時間チャネル18の(立ち上がり時間の終端をマークするパルス)信号SFTMの立ち上がり前の決定に基づいて、パルス立ち上がり時間を決定することができるようにする。従って、パルスの立ち上がり時間は、一方では振幅チャネル10で測定される信号SSB、及び他方では時間チャネル18で測定される信号SFTMにより間接的に決定される。これら2つのデータは、低スレッショルドのクリアリングに関しており、立ち上がり時間の終端をマークするこのパルス又はキューが、論理制御ユニット30に両方とも与えられ、スレッショルド/ランプ回路25に前記情報を戻す。
【0062】
前記2つの時間及び振幅チャネルが結合することにより、CdTe検出器から供給されるパルス形状がいかなるものであっても立ち上がり時間を求めることができる。狭帯域通過フィルタの結果として、振幅チャネル10は一定のパルス形状となる。従って、立ち上がり時間測定のための信号SSBによってマークされる開始パルスは、システムによって処理されなければならないパルスの全てに対する同じ開始関係に対応する。更に、時間チャネル18は、広帯域通過フィルタのために、パルスの立ち上がり時間の真の終端を検出し、従って電荷損失の変化を考慮するこのような方法で電圧の真の形に対して動作する。
【0063】
従って、これら振幅及び時間チャネルの結合は、前記立ち上がり時間の表す情報によってパルスの立ち上がり時間を、間接的で電気的に測定することができるようになる。
【0064】
以上に明記したように、BIPAR電子カードは、スレッショルド/ランプ回路のような公知の回路25を組み込んでおり、一方で比較器17及び29に用いられるリファレンス電圧を伴う完全なBIPARカードを供給する電圧源26を有する。低スレッショルドとして公知のリファレンス電圧SBは、特に比較器17に用いられ、信号SPULSEAと比較される。この電圧源26はまた、安全スレッショルドと呼ばれるリファレンス電圧SSを供給し、以下に説明されるものを用いる。本発明の1つの実施形態によれば、前記リファレンス電圧源は、選択されるスレッショルド制御に影響することができるアクセス可能な電位差計を組み込むことができる。スレッショルド/ランプ回路25はまた、論理制御ユニット30によって出される信号STRを入力e27で受信するランプ回路27を有する。前記信号STRが0であるときは定電流発生器がキャパシタを線形に充電するが、信号STRが1であるときは前記同じキャパシタが0Vに強制させる。
【0065】
ランプ回路27はまた、キャパシタに接続される反転利得増幅器を有し、かつ例えば−6.45の利得を有することができる。
【0066】
これにより、ランプ回路27の出力s27で得られたこの信号は、線形部分がパルスの立ち上がり時間を表す信号である。
【0067】
ランプ回路27の連続的な開始電圧の制御又は設定は、立ち上がり時間信号をデジタル化するための出力s28へ接続されるアナログ/デジタルコーダ5bの電圧と両立するウインドウのランプを調整することができるようにする。
【0068】
本発明の別の形態によれば、回路27の定電流発生器の結果として得られた電圧ランプが制御でき、異なる変換タイプに適合できる。
【0069】
ランプ回路27の出力s27からこの方法で得られた信号は、取得モードにおいてランプに従うサンプル及び保持回路28へ導かれ、続いて信号SFTMの立ち上がり前は制御論理30からの信号SSHRがそれを命令するとき、ランプにおいて値を記憶する。
【0070】
サンプル及び保持回路28の出力s28において、CdTe検出器からのパルスの立ち上がり時間を表す信号STPSが得られる。
【0071】
ランプ回路27の出力s27はまた、ランプ27からのs27での信号とリファレンス電圧回路26によって供給される安全スレッショルドSSとの間の比較を保証する比較器29へ接続される。これは、(スペクトルの分解能品質を増加するため)立ち上がり時間の最大限を固定し、又はノイズのような干渉する事象を検出することができるようにし、低スレッショルドSBをトリガできるが、立ち上がり時間SFTMの終端ではない。比較器29は、論理信号SSRを発生し、論理制御ユニット30へ供給され、前述された回路の全てを制御する。
【0072】
ユニット30は、特に以下の機能を有する。それは、通常の測定の間の動作、特に低スレッショルドSBのクリアリング及び測定モードの入口を検出する動作の連続を保証する。また、立ち上がり時間及び振幅最大値の取得と、サンプル及び保持回路のデータの記憶と、図1に表されたA/Dコンバータへ電子BIPARカードを接続する同期の矩形波パルスSSYNによるデジタル変換要求とを保証する。それは、低スレッショルドをモニタするスタックを検出する。この機能は、振幅チャネル10に対するフィルタ12の分割実行の特性によって条件付けられる。単語「スタック」は、CdTe検出器からの第2のパルスによって第1のパルスのオーバラップを導く2つのガンマ相互作用の結果に対して用いられる。また、ベースラインをモニタし、即ち0Vの電圧が安定してもしなくてもチェックする。前記サイクルが「正確な」ベースラインから開始することを保証するために、測定が終了されたとき、論理制御ユニット30は、パルスが新しいサイクルをオーソライズする前に提供されないことをチェックする。反対に、論理ユニット30は、通常の測定モードが再び可能になるまで実行すべき待ち手続を決定する。それはランプの上限にマークする信号SSRの制御を実行する。
【0073】
図3は、BIPAR電子カード内に発生する種々の信号を明らかにする種々のタイミングチャートを表しており、主として論理制御ユニット30によって制御される。
【0074】
図3のチャネルAにおいて、時間チャネル18の二重増幅段21、22の出力s22で得られるようなパルス、即ちピーク検出器23の入力e23で発生するパルスが表わされている。
【0075】
チャネルBにおける曲線C1は、振幅チャネル10の二重増幅段13及び14の出力s14で得られた信号、即ちピーク検出器15の入力e15で発生する信号を表す。一点破線は低スレッショルド電圧SBを表す。曲線C2は、振幅チャネル10の出力で得られた信号SAMP、即ちCdTe検出器からのパルスの最大振幅を表す信号を表す。この信号は、チャネルAの信号と比較して時間遅延Rによってオフセット又はスタッガされている。信号CからKまでの全ては、チャネルAの信号と比較される前記時間遅延Rによってオフセットされる。
【0076】
図3のチャネルCにおいて、ピーク検出器23の出力s23で得られた信号STASに対応する曲線C3、更にはピーク検出器23の同じ出力で得られた信号STSOに対応する曲線C4が表わされている。
【0077】
図3のチャネルDにおいて、ランプ回路27の出力s27で得られたランプ信号である曲線C5によって表され、曲線C6はBIPAR電子カードの出力s28で得られた立ち上がり時間信号STPSを表している。
【0078】
図3のチャネルEにおいて、振幅チャネル10の比較器17の出力s17で得られた信号SSBの形が表されている。
【0079】
チャネルFにおいて、ピーク検出器23及び15の各々に論理制御ユニット30によって供給された信号STDPが表されている。
【0080】
図3のチャネルGは、時間チャネル18の比較器24の出力s24で得られた信号SFTMを表している。
【0081】
図3のチャネルHは、論理制御ユニット30によってランプ回路27に供給された信号STRを表している。
【0082】
図3のチャネルIは、論理制御ユニット30によって出され、かつサンプル及び保持回路28に供給される信号SSHRを表している。
【0083】
図3のチャネルJは、論理制御ユニット30によってサンプル及び保持回路16に供給された信号SSHAを表している。
【0084】
図3のチャネルKは、振幅信号SAMP及び立ち上がり時間信号STPSのデジタル化の間に同期できるように論理制御ユニット30によってアナログ/デジタル変換器5a及び5bに供給された同期信号SSYNを表している。
【0085】
これら様々なタイミングチャートを考慮すると、パルスがBIPAR電子カードの入力に現れると、信号SSBの立ち上がりが測定を開始させ、信号STDP及び信号STRを0にすることが分かる。これにより信号SFTMの立ち上がりが、信号SSHRの指示によるこの時のランプ値を記憶することと、信号SSHAの指示による振幅値を記憶することとをもたらす。すぐに信号STRは1に設定され、再びランプ値を0にもたらす。例えば6μsに選択された期間のクロックは、立ち上がり時間信号及び振幅信号をアナログ/デジタルコーダへ順次送ることを許可され、これは信号SSYNの発生を意味している。
【0086】
本発明の他の形態によれば、ディレイラインがフェーズ移行期間中に両立しないフィルタの周波数の使用ができるように時間チャネル18に挿入され、時間チャネルの伝搬時間が振幅チャネル10の伝搬時間よりも小さい。
【0087】
本発明の他の形態によれば、特定のベースラインの回復及びスタック検出回路を加えることができ、論理制御ユニット30によって実現されるよりも更に効率特性を良くする。このような他の形態は、BIPAR電子カードのカウント回数を増すことができるようになる。
【0088】
さらに他の形態によれば、同じBIPAR電子構造、フィルタカットオフ周波数、増幅器利得、時間チャネル18のピーク検出器23の制御、及びランプ27の勾配の保持は、振幅及び立ち上がり時間の同時測定が関係するために、CdTe検出器以外の検出器タイプに適合するために修正され得る。
【0089】
振幅チャネル10及び時間チャネル18を有意的に複雑にする他の形態によれば、電子BIPARカードはバイポーラパルスを処理できる。
【0090】
図1でわかるように、アナログ/デジタルコンバータ5a及び5bは、PCタイプのデータ処理手段6へデータバスBdによって接続される。
【0091】
更に、以上で説明したように、BIPAR電子カードは、検出器の電荷損失の補正を決定することを考慮して、CdTe検出器から来るパルスの振幅及び立ち上がり時間の測定を決定可能にする。立ち上がり時間及び電荷損失の間の関係が直接的でないために、この電荷損失の補正はコンピュータ6によって決定される。従って、立ち上がり時間及び電荷損失の間の関係は、用いられる電子回路及びCdTe検出器の両方に依存する。従って、各検出器について較正を実行することを必要とする。本発明によれば、データ処理手段6は、結果として各検出器及び所与のBIPAR電子カードに対する「振幅/立ち上がり時間」の関係を決定することができるようになる。
【0092】
この較正処理は、各パルス立ち上がり時間について、入力された放射である較正ストレ ス、即ち公知の放射性元素のスペクトルライン、に対する検出器応答を測定することからなる。満足な補正を行うには、2つのスペクトルラインで十分である。
【0093】
全ての立ち上がり時間に対する検出器応答を測定するために、前記2つのラインは、各検出器に結晶深さ方向への透過を引き起こすために、ある程度の最小エネルギを有するが、同時に較正時間が長くなりすぎないように過渡のエネルギではないエネルギを有する必要がある。言い変えれば、装置の較正は、使用したい検出器をこれらの2つのソースの混合にさらし、各振幅及び立ち上がり時間について受け取った事象の数を記録することからなる。
【0094】
例えば2mmの厚さの結晶を有する検出器に対して、122KeVで57COライン及び356KeVで133BA のラインが完全に満足できる。これら2つの元素もまた、それぞれの長い寿命期間の利益を有する。
【0095】
特に、データ処理手段6によって用いられたデータ処理及び較正処理は以下の方法で動作する。
・データは、横軸が振幅軸及び縦軸が時間軸である振幅/時間図に表されている。
・各立ち上がり時間に対して、振幅ラインのスペクトルがプロットされる。
・較正フェーズにおいて、この処理は、所望の正確さに依存する数学的基準に従って、エネルギ及び立ち上がり時間の関数としてラインの最大値の変化を表す数学的法則を自動的に計算することからなる。
・通常の測定フェーズにおいて、較正から導き出される補正法則はメモリへ読み出されるデータに直接適用される。
【0096】
図4Aは、振幅/立ち上がり時間/事象数の図を表している。これは、x軸は1024チャネルを、z軸は512チャネルを備え、各振幅及び立ち上がり時間に対して受け取られる事象の数である。このプロット破線に基づいて、エネルギE1及びE2に対応する最大値の位置を表している。これらの位置は、振幅の機能としての立ち上がり時間の図である図4Bへ移される。最小時間から開始する各立ち上がり時間のために、第1の有意的な最大値が探される。各々のより長い立ち上がり時間のために、決定は、即座により低い立ち上がり時間に対して得られた結果に基づいて、ラインに対応する各々の関係の2つの領域で起こる。
【0097】
この動作は、最大値C1t及びC2tの位置、及び各立ち上がり時間tに対する関係のこれらの領域におけるラインの幅を決定することからなる。以下の方法で利得及びオフセットの補正パラメータの計算ができる。
GAIN(t) =(E2−E1)/(C2t−C1t)
OFFSET(t)=(E1−GAIN(t)×C1t)
【0098】
これにより、これらパラメータはファイルに記録され、検出器の較正ファイルを構成する。従って動作を再開することなく同じ検出器で測定群を実行することができる。なぜなら、必要なデータは初期較正の間に記憶されるからである。
【0099】
検出器の任意の変化は、新しい検出器が既に較正されていなければ、新しい較正を要求する。放射性較正源が測定に対して害となることはないために、較正及び測定段は同時にできる。
【0100】
特に、この動作はスペクトルの関係(N1、N2)の領域において最大値の検索を実行することからなる。スペクトルは、DIM=(N2−N1)/4のチャネル数のDIMに関する電流手段を得ることによって平坦にされる。
【0101】
平坦なスペクトル(SL)の派生Dは、これにより計算される。
D(i)=SL(i+DIM/2)−SL(i−DIM/2)
【0102】
0からDへの移行は、その周辺の2つのチャネルの間の線形補間法によって得られ、前記値はラインの位置になる。Dの右及び左の先端の位置は、
FWHM=[RIGHT−LEFT]2−0.87×(DIM/2)2
の関係の領域の大きさに依存する関係を加えることによって、ライン(FWHM)のピークの中間の高さの幅の全体を評価することができるようにし、LEFT及びRIGHTの値は、時間tの関係の領域の限界N1及びN2を定義する時間t−1で得られる。
【0103】
前記データ処理手段によって実現される処理は、電荷損失に対して補正されたスペクトルを発生するために、較正ファイルのデータに基づく任意の連続する測定を補正することからなる。この動作は、
GAIN(t)×c+OFFSET(t)
及び
GAIN(t)×(c+l)+OFFSET(t)
のエネルギ間の立ち上がり時間tを有するチャネルCで測定された事象を再分散することからなる。
【0104】
較正された検出器を用いる任意に連続して行われた測定は、実時間又は延期された時間の同じ方法で補正され得る。
【0105】
前述された補正処理は、1つの較正されたスペクトルラインを用いることによって明らかに簡単化されるが、明らかに、精度を劣化させる。しかしながら、較正の精度をより増大するために、2つ以上のスペクトルラインを用いることもできる。
【0106】
この処理はまた、前記測定がBIPAR電子カード以外の、例えばEURORADによって製造された装置及び本文の「従来技術」の欄で参照されるような電子装置によって供給される場合、電荷損失を有する検出器によって供給されるパルスの振幅及び立ち上がり時間のデジタル化された測定で実行され得る。
【0107】
本発明による装置は、簡単なシステムを得ることができるようする高品質のCdTe検出器に適用され、使用において自由度があり、楽に持ち運べ、比較的低価格で、かつ特性を実行する非常に良い分光を有する。
【0108】
更に、光電子逓倍管がなくかつそれによって全ての生じる材料利得を有するカメラガンマを実現できるようになる。このカメラガンマは、数多くの分野、即ち医療撮像、原子力発電所の制御及び分解、ガンマ天文学等に用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるCdTe検出器からのパルスから処理システムを構成する種々の手段の接続回路を表すブロック図である。
【図2】 CdTe検出器からパルスの振幅及び立ち上がり時間の決定ができる電子カードの模式図である。
【図3】 電子カード及び後方の出力に発生する種々の信号のタイミングチャートである。
【図4A】 CdTe検出器からのパルスのラインのスペクトルを表す振幅/時間図である。
【図4B】 CdTe検出器からのパルスのラインのスペクトルを表す振幅/時間図である。
【符号の説明】
1 CdTe検出器
2 電子測定手段
3 入力回路
4 電子測定手段
5a、5b アナログ/デジタルコーダ
6 補正手段、データ処理手段
7 入力回路
8 増幅器
9 インバータ
10 振幅回路
11 受動微分器
12 低域通過フィルタ
13、14、21、22 反転増幅器
15 ピーク検出器
16 記憶回路
17、29 比較器
18 時間回路
19 微分回路
20 低域通過フィルタ
23 ピーク検出器
24 比較器
25 スレッショルド/ランプ回路
26 電圧源
27 ランプ回路
28 サンプル及び保持回路
30 論理制御ユニット
Claims (6)
- 半導体検出器からのパルスを処理するためのシステムであって、前記パルスを入力し、アナログパルスを発生することができる入力回路(3)と、各アナログパルスの振幅の測定及び該アナログパルスの立ち上がり時間の測定を行う電子測定手段(4)とを有しており、
前記電子測定手段(4)が、前記アナログパルスの振幅の最大値を得る振幅回路(10)と、該アナログパルスのノイズを最小化しかつ該アナログパルスの立ち上がり時間の終端を検出する時間回路(18)とを備えており、前記2つの回路がパルス立ち上がり時間を求めるように結合されており、前記時間回路(18)が、前記パルスの振幅を表す信号(STSO)及び前記振幅を取得可能な制御信号を表す信号(STAS)を提供するピーク検出器(23)と、該信号(STSO、STAS)を受け取る2つの入力を有する比較器(24)とを備えていることを特徴とするシステム。 - 前記電子測定手段が、前記振幅回路及び前記時間回路に接続されているランプ回路(25)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
- 前記電子測定手段が、前記振幅回路、前記時間回路及び前記ランプ回路の間の情報交換を制御するために、これら回路に接続されている論理制御ユニット(30)を備えていることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
- 前記半導体検出器の電荷損失を、パルスの立ち上がり時間及び振幅の関数として補正するための補正手段(6)を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
- 前記補正手段(6)は、前記半導体検出器の電荷損失をモデリングし、該半導体検出器の電荷損失の該モデリングと前記測定手段によって決定された立ち上がり時間との関数として、該半導体検出器の電荷損失を補正及び決定するデータ処理手段であることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
- 前記データ処理手段が、各立ち上がり時間について、既知の放射性元素のスペクトルラインに対する前記半導体検出器(1)の応答を測定し、立ち上がり時間の関数として前記応答の変動関係を決定し、新しい測定結果に該関係を加えることによって前記電荷損失を補正して、前記半導体検出器の電荷をモデリングするように構成されていることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
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