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JP4052112B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置 Download PDF

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JP4052112B2
JP4052112B2 JP2002356818A JP2002356818A JP4052112B2 JP 4052112 B2 JP4052112 B2 JP 4052112B2 JP 2002356818 A JP2002356818 A JP 2002356818A JP 2002356818 A JP2002356818 A JP 2002356818A JP 4052112 B2 JP4052112 B2 JP 4052112B2
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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、例えば自動車用エンジンマウントやボデーマウント等として採用され得る、内部に封入された非圧縮性流体の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、振動伝達系を構成する部材間に装着される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、ゴム弾性体の弾性変形に基づく防振効果だけでなく、内部に非圧縮性流体を封入せしめて振動入力時における非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づく防振効果も利用するようにした流体封入式の防振装置が知られている。例えば、特許文献1,2,3等に記載されているものが、それである。
【0003】
【特許文献1】
特開昭57−9340号公報
【特許文献2】
特開平8−14311公報
【特許文献1】
特開平10−252813号公報
【0004】
このような流体封入式防振装置は、一般に、第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、第二の取付部材で支持された仕切部材を挟んだ各一方の側に、壁部の一部が本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が惹起される受圧室と、壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を形成した構造とされている。そして、振動入力時には、受圧室と平衡室の間に惹起される圧力変動に基づいてオリフィス通路を通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、かかる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果が発揮されることとなるのである。
【0005】
ところで、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果は、オリフィス通路が予めチューニングされた所定周波数域の振動に対して有効に発揮されることから、防振を目的とする振動周波数域に応じてオリフィス通路の断面積や長さ等を適当に調節してチューニングを施す必要がある。特に、オリフィス通路のチューニング自由度を充分に確保して、例えば自動車のシェイク振動等の低周波数域の振動に対しても有効な防振効果を得ることが出来るようにするためには、オリフィス通路の長さを充分に大きく設定できるようにすることが重要となる。
【0006】
そこで、前記特許文献1,2,3にも記載されているように、仕切部材の外径寸法を出来るだけ大きくして、その外周部分を周方向に延びるようにしてオリフィス通路を形成することが有効である。
【0007】
しかしながら、仕切部材は、略円筒形状をもって形成された第二の取付部材に嵌め込まれて軸直角方向に広がって配設されており、外周縁部を軸方向で挟持されることによって第二の取付部材に対して位置決め保持されるようになっていることから、仕切部材の最外周縁部にオリフィス通路を形成すると、仕切部材を防振装置に組み付けた状態下では、オリフィス通路における受圧室や平衡室への連通孔が、仕切部材を挟圧保持せしめる本体ゴム弾性体やその他の固定金具等によって狭窄されたり覆蓋されてしまうおそれがあった。
【0008】
また、仕切部材の防振装置への組付状態下でオリフィス通路の受圧室や平衡室への連通孔が開口状態とされていても、防振装置の装着状態下で自動車パワーユニット等の載荷重や振動荷重が及ぼされて本体ゴム弾性体が弾性変形せしめられることにより、オリフィス通路の特に受圧室への連通孔が、弾性変形した本体ゴム弾性体によって狭窄される場合があり、それによって、オリフィス通路を通じての流体流動が阻害されてしまうことから目的とする防振効果を安定して得ることが出来なくなるおそれがあったのである。
【0009】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、受圧室と平衡室を仕切る仕切部材において、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を、充分な長さをもって形成することが出来ると共に、かかるオリフィス通路の連通状態が安定して維持され得て、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等に基づく防振効果が有効に且つ安定して発揮され得る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
【0010】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0011】
(本発明の態様1)
本発明の態様1は、第一の取付部材を、筒状の第二の取付部材の一方の開口部側に離隔位置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の該一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、該第二の取付部材の他方の開口部を可撓性膜で流体密に閉塞する一方、該本体ゴム弾性体と該可撓性膜の対向面間で該第二の取付部材の中心軸に略直交して広がる仕切部材を配設せしめて、該仕切部材の外周縁部を該第二の取付部材によって固定的に支持せしめることにより、該仕切部材を挟んだ一方の側において壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が惹起される受圧室を形成すると共に、該仕切部材を挟んだ他方の側において壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成し、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を該仕切部材によって形成した流体封入式防振装置において、前記仕切部材の外周縁部を軸方向両側から挟持せしめて前記第二の取付部材に対して軸方向に位置決め保持せしめる一方、該仕切部材の外周縁部に沿って周方向に延びる外周通路と、該外周通路の一方の端部から該仕切部材の内周側に延び出して該外周通路の内周側に沿って周方向に延びる第一の内周通路と、該第一の内周通路の周方向両端部の周方向対向部間で該第一の内周通路が形成されていない部分を利用して該外周通路の他方の端部から該仕切部材の内周側に向かって延び出した第二の内周通路とを、それぞれ形成し、該外周通路の一方の端部から延び出した該第一の内周通路の通路先端部に第一の連通孔を設けて該第一の内周通路の先端部を前記受圧室と前記平衡室の一方に連通せしめると共に、該外周通路の他方の端部から延び出した該第二の内周通路の通路先端部に第二の連通孔を設けて該第二の内周通路の先端部を該受圧室と該平衡室の他方に連通せしめることによって前記オリフィス通路を構成してなり、且つ、前記仕切部材の外周縁部をそれぞれ周方向に一周弱の長さで延びる複数の環状路を該仕切部材の軸方向で複数段に重ね合わせて設けると共に、それら複数の環状路を互いに直列的に接続することにより、該仕切部材の外周縁部を周方向に一周以上の長さで延びる形態をもって、前記外周通路を形成したことを、特徴とする。
【0012】
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、仕切部材において最も長さを有利に確保出来る外周縁部を周方向に延びるように形成された外周通路によってオリフィス通路の通路長さを充分に大きく設定することが可能となる。しかも、かかるオリフィス通路における受圧室および平衡室への連通孔は、何れも、第一及び第二の内周通路によって仕切部材の外周縁部よりも内周側に離隔位置せしめられることから、仕切部材の外周縁部を軸方向に挟持せしめて仕切部材を第二の取付部材に対して強固に位置決め支持せしめることが出来ると共に、仕切部材において、軸方向で挟持される外周縁部を内周側に避けた位置に、オリフィス通路の受圧室や平衡室への連通孔を位置せしめることが可能となる。
【0013】
それ故、オリフィス通路の受圧室や平衡室への連通孔の開口面積を、仕切部材の組付状態下においても安定して設定確保せしめつつ、オリフィス通路の長さを充分に大きく設定することが出来るのであり、それによって、オリフィス通路のチューニング自由度が大きく確保されると共に、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等に基づく所期の防振効果を安定して有効に得ることが可能となるのである。
【0014】
また、例えば、仕切部材の外周縁部における軸方向一方の側を、本体ゴム弾性体の外周縁部を押圧せしめて軸方向に支持せしめた構造を採用した場合であっても、オリフィス通路の受圧室への連通孔を仕切部材の内周側に位置せしめることによって、外部からの振動や荷重の入力に際して本体ゴム弾性体が弾性変形せしめられてオリフィス通路の受圧室への連通孔を狭窄乃至は閉塞することを回避できるのであり、オリフィス通路を一定の連通状態に常時保つことが出来ることから、外力の作用に拘わらず、オリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用等に基づく所期の防振効果を安定して得ることが可能となるのである。
さらに、本態様においては、仕切部材の外径サイズひいては第二の取付部材における筒状部の外径サイズを大型化することなく、オリフィス通路の通路長さを一層大きく設定することが出来るのであり、それによって、オリフィス通路のチューニング自由度の更なる拡大が図られ得る。
(本発明の態様2)
本発明の態様2は、第一の取付部材を、筒状の第二の取付部材の一方の開口部側に離隔位置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の該一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、該第二の取付部材の他方の開口部を可撓性膜で流体密に閉塞する一方、該本体ゴム弾性体と該可撓性膜の対向面間で該第二の取付部材の中心軸に略直交して広がる仕切部材を配設せしめて、該仕切部材の外周縁部を該第二の取付部材によって固定的に支持せしめることにより、該仕切部材を挟んだ一方の側において壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が惹起される受圧室を形成すると共に、該仕切部材を挟んだ他方の側において壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成し、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を該仕切部材によって形成した流体封入式防振装置において、前記仕切部材の外周縁部を軸方向両側から挟持せしめて前記第二の取付部材に対して軸方向に位置決め保持せしめる一方、該仕切部材の外周縁部に沿って周方向に延びる外周通路と、該外周通路の一方の端部から該仕切部材の内周側に延び出して該外周通路の内周側に沿って周方向に延びる第一の内周通路と、該第一の内周通路の周方向両端部の周方向対向部間で該第一の内周通路が形成されていない部分を利用して該外周通路の他方の端部から該仕切部材の内周側に向かって延び出した第二の内周通路とを、それぞれ形成し、該外周通路の一方の端部から延び出した該第一の内周通路の通路先端部に第一の連通孔を設けて該第一の内周通路の先端部を前記受圧室と前記平衡室の一方に連通せしめると共に、該外周通路の他方の端部から延び出した該第二の内周通路の通路先端部に第二の連通孔を設けて該第二の内周通路の先端部を該受圧室と該平衡室の他方に連通せしめることによって前記オリフィス通路を構成してなり、且つ、前記外周通路が、前記仕切部材の外周面に開口して周方向に延びる周方向溝を前記第二の取付部材の筒状部で流体密に覆蓋することによって形成されていることを、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、仕切部材の最外周縁部に外周通路を形成することが可能となり、オリフィス通路の通路長さを一層有利に確保することが出来る。しかも、第二の取付部材の筒状部を壁部の一部に利用して外周通路が形成されることから、外周通路を形成する仕切部材の構造を簡略化することも可能となる。
【0015】
なお、上述の態様1及び2において採用される外周通路や第一及び第二の内周通路の具体的形態や長さ等は、要求される防振性能や装置サイズ等に応じて適宜に決定されるものであって特に限定されるものでなく、例えば以下に記載する如き幾つかの態様に従う構造が、何れも好適に採用され得る。
【0016】
(本発明の態様
本発明の態様は、前記態様に係る流体封入式防振装置において、前記仕切部材の外周縁部を周方向に延びると共に周上の一カ所において仕切壁で分断されることにより、周方向に一周弱の長さで延びる形態をもって、前記外周通路を形成したことを、特徴とする。
【0018】
(本発明の態様4)
本発明の態様4は、前記態様1乃至3の何れかに係る流体封入式防振装置において、前記第一の内周通路および前記第二の内周通路の少なくとも一方を、前記外周通路の一方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成したことを、特徴とする。このような本態様においては、外周通路と内周通路によって略多重の形態をもって周方向に延びるオリフィス通路を形成することが可能となり、面積の限定された仕切部材においてオリフィス通路の通路長さを一層大きく設定することが出来、オリフィス通路のチューニング自由度の更なる拡大が実現され得る。
【0019】
(本発明の態様5)
本発明の態様5は、前記態様に係る流体封入式防振装置において、前記第一の内周通路を、前記外周通路の周方向一方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成する一方、前記第二の内周通路を、該外周通路の周方向他方の端部から前記仕切壁に沿って前記仕切部材の略中央に向かって延びる形態をもって形成したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、仕切部材の軸方向で単一の層構造において、外周通路と第一及び第二の内周通路を全体として大きな通路長さをもって、優れたスペース効率で形成することが可能となる。
【0020】
(本発明の態様6)
本発明の態様6は、前記態様に係る流体封入式防振装置であって、前記仕切部材の前記受圧室側において、前記第一の内周通路を、前記外周通路の一方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成する一方、該仕切部材の前記平衡室側において、前記第二の内周通路を、前記外周通路の他方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成することにより、それら第一の内周通路と第二の内周通路を該仕切部材の軸方向に重ね合わせて形成したことを、特徴とする。このような本態様に従えば、仕切部材の軸方向で複数の層構造において、外周通路と第一及び第二の内周通路を形成することが出来るのであり、それによって、オリフィス通路全体として一層大きな通路長さを設定することが可能となる。
【0021】
(本発明の態様7)
本発明の態様7は、前記態様1乃至6の何れかに係る流体封入式防振装置において、前記外周通路と前記第一及び第二の内周通路を前記仕切部材の外周部分に形成する一方、該仕切部材の中央部分に可動ゴム板を変位乃至は変形可能に配設せしめて、該可動ゴム板の一方の面に前記受圧室の圧力が及ぼされると共に、該可動ゴム板の他方の面に前記平衡室の圧力が及ぼされるようにしたことを、特徴とする。このような本態様においては、可動ゴム板の弾性変形乃至は変位に基づいて、オリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時における受圧室の圧力変動が軽減乃至は吸収されることにより、高周波数域の防振性能が向上され得る。特に、オリフィス通路を形成しても長さを充分に確保し難い仕切部材の中央部分に可動ゴム板が配設されることから、オリフィス通路の通路長さの設定自由度を充分に確保しつつ、効率的な配設スペースをもって可動ゴム板を仕切部材に組み付けることが出来るのである。
【0023】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0024】
先ず、図1には、本発明に係る流体封入式防振装置の一実施形態としての自動車用エンジンマウント10が、示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16で連結された構造を有しており、図面上に明示はされていないが、自動車のパワーユニットとボデーの間に装着されてパワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として図1中の上下方向をいうものとする。
【0025】
より詳細には、第一の取付金具12は、逆円錐台形状を呈しており、軸方向上側の大径部外周縁には、外周側に向かって広がるフランジ状部18が一体形成されている。また、第一の取付金具12には、大径側端面に開口して中心軸上で延びるねじ穴20が設けられており、このねじ穴20に螺着される固定ボルト(図示せず)によって、第一の取付金具12が、図示しないパワーユニットに固定的に取り付けられるようになっている。
【0026】
また、第二の取付金具14は、全体として大径の略円筒形状を有しており、軸方向上側の開口周縁部には、外周側に向かって広がるフランジ部22が一体形成されている。なお、かかる第二の取付金具14は、例えば図示しないブラケットが外嵌固定されて、該ブラケットを介して、図示しない自動車のボデーに固定的に取り付けられるようになっている。そして、この第二の取付金具14の軸方向上側の開口部側に上述の第一の取付金具12が配設されており、第二の取付金具12の略中心軸上で、第二の取付金具14の上側開口部から上方に飛び出して、第一の取付金具12が第二の取付金具14から離隔位置せしめられている。
【0027】
更にまた、本体ゴム弾性体16は、全体として大径の略円錐台形状を有しており、大径側端面には、逆向きの略すり鉢状の凹所24が形成されている。そして、この本体ゴム弾性体16の小径側端部には、第一の取付金具12が、軸方向に差し込まれた状態で加硫接着されており、第一の取付金具12のフランジ状部18が、本体ゴム弾性体16の小径側端面に重ね合わされて固着されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面には、第二の取付金具14が外挿状態で重ね合わされて加硫接着されている。而して、第二の取付金具14の軸方向上側の開口部が、本体ゴム弾性体16によって流体密に覆蓋されている。
【0028】
一方、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部には、可撓性膜としてのダイヤフラム26が配設されている。このダイヤフラム26は薄肉のゴム弾性膜で形成されており、弾性変形が容易に許容されるように充分な弛みを持ち、外力が及ぼされていない自由状態下で中央部分か大きく軸方向に湾曲せしめられた略円板形状とされている。また、ダイヤフラム26の外周縁部には、第二の取付金具14よりも充分に短い軸方向長さの嵌着筒金具28が加硫接着されている。
【0029】
そして、嵌着筒金具28が、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部に嵌め込まれており、第二の取付金具14が絞り加工等で縮径されることによって、かかる嵌着金具28が第二の取付金具14に対して嵌着固定されている。これにより、ダイヤフラム26が、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部で、略軸直角方向に広がって配設されており、第二の取付金具14の軸方向下側の開口部がダイヤフラム26によって流体密に覆蓋されている。
【0030】
これにより、第二の取付金具14の内部には、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム26の対向面間において、外部空間から遮断された密閉状の封入領域30が形成されており、この封入領域30に非圧縮性流体が充填されている。なお、かかる封入流体としては、後述するオリフィス通路を通じての流体の共振作用等の流動作用が有効に発揮されるように、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体であって、例えば水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が好適に採用され得る。
【0031】
さらに、封入領域30には、仕切部材32が収容配置されている。この仕切部材32は、略ハット形状の溝金具34と、略円環板形状の蓋金具36によって構成されている。
【0032】
溝金具34は、図2にも示されているように、下方に向かって開口する逆カップ形状の中央嵌合部38に対して、その開口周縁部から径方向外方に向かって広がる円環板形状を有する鍔状部40が一体形成されている。更に、鍔状部40には、幅方向中央部分において上方に向かって突出して周方向に一周弱の長さで延びる隔壁42が突設されている。また、隔壁42の周方向両端部の間には、中央嵌合部38の外周面から径方向外方に延び出して鍔状部40の外周縁に至る仕切壁44が、鍔状部40上に突設されていると共に、隔壁42の周方向一端部は、径方向に延びる端壁46によって中央嵌合部38の外周面に対して一体的に接続されている。更に、隔壁42の内周側には、端壁46で行き止まりとされた周方向一方の端部に位置して、鍔状部40に連通孔48が貫設されている。
【0033】
一方、蓋金具36は、平坦な円環板形状を有しており、中央部分には大径の嵌着孔50が形成されている。また、嵌着孔50の周上の一カ所には、外周側に広がる切欠形状の連通窓52が形成されている。
【0034】
そして、図4にも示されているように、かかる蓋金具36は、溝金具34に対して上方から軸方向で重ね合わされており、嵌着孔50において、溝金具34の中央嵌合部38に対して密着状態で外嵌固定されている。また、かかる組付状態下、蓋金具36は、溝金具34における隔壁42,仕切壁44および端壁46の各突出先端面に対して、それらの全面に亘って密着状態で重ね合わされている。更にまた、蓋金具36は、溝金具34に対して周方向で位置合わせされており、連通窓52が、溝金具34における仕切壁44と端壁46の周方向対向面間に開口位置せしめられている。
【0035】
このようにして溝金具34と蓋金具36を固定的に組み合わせて構成された仕切部材32においては、溝金具34の鍔状部に、中央嵌合部38や隔壁42,仕切壁44,端壁46によって協働して形成されて周方向に延びる溝状部分が蓋金具36で覆蓋されており、以て、全体として一つの内部通路60が形成されている。即ち、仕切部材32には、鍔状部40と蓋金具36の対向面間において、隔壁42の外周側を周方向に一周弱の長さで延びる外周通路54が、仕切部材32の外周縁部において外周面に開口する構造をもって形成されている。また、外周通路54の一方の端部から仕切壁44に沿って隔壁42の端部から内方に回り込み、周方向に折り返して隔壁42の内周側に至り、周壁42の内周側を周方向に一周弱の長さで端壁46に至るまで延びることによって、外周通路54の一方の端部から連続して内周側に延びる第一の内周通路56が形成されている。更にまた、外周通路54の他方の端部から仕切壁44にそって隔壁42の端部から内方に回り込み、仕切壁44と端壁42の対向面間において中央嵌合部38に至るまで延びることによって、外周通路54の他方の端部から連続して径方向内方に向かって内周側に延びる第二の内周通路58が形成されている。
【0036】
そして、これら外周通路54と第一及び第二の内周通路56,58が相互に直列的に接続されていることにより、全体として、仕切部材32の外周部分を周方向に一周以上の長さで延びる内部通路60が形成されている。また、この内部通路60は、一方の端部(第一の内周通路56側の端部)において、連通孔48を通じて仕切部材32の下面に開口せしめられている一方、他方の端部(第二の内周通路58側の端部)において、連通窓52を通じて仕切部材32の上面に開口せしめられている。
【0037】
このような構造とされた仕切部材32は、本体ゴム弾性体16が加硫接着された第二の取付金具14に対して、その軸方向下側の開口部から嵌め込まれて、第二の取付金具14の軸方向中間部分において軸直角方向に広がって配設されている。そして、第二の取付金具14が絞り加工等で縮径されて、第二の取付金具14が仕切部材32の外周面に嵌着固定されることにより、仕切部材32が第二の取付金具14に対して嵌着固定されている。
【0038】
なお、第二の取付金具14に対する縮径処理は、第二の取付金具14に仕切部材32と嵌着筒金具28を嵌め込んだ後に実施することにより、それら仕切部材32と嵌着筒金具28を同時に第二の取付金具14に嵌着固定せしめることが望ましい。また、第二の取付金具14の内周面には、略全面を覆うシールゴム層62が、本体ゴム弾性体16と一体形成されており、仕切部材32や嵌着筒金具28と第二の取付金具14との嵌着部位が、かかるシールゴム層62で流体密にシールされている。
【0039】
また、図5に単品図が示されているように、第一及び第二の取付金具12,14を備えた本体ゴム弾性体16とシールゴム層62の一体加硫成形品64には、仕切部材32が嵌め込まれる第二の取付金具14の内周面において、本体ゴム弾性体16の下端外周縁部とシールゴム層62の上端縁部との境界部分において、周方向の全周に亘って連続して延びる環状の段差66が形成されている。そして、図1,4に示されているように、第二の取付金具14に嵌着された仕切部材32は、上面の外周縁部が段差66に重ね合わされて、第二の取付金具14に対する軸方向上方への変位が阻止された状態で組み付けられている。
【0040】
また一方、第二の取付金具14の軸方向下側の開口周縁部には、僅かに内方に突出する環状の係止部68が形成されている。そして、この係止部68が、第二の取付金具14に内挿されて嵌着固定された嵌着筒金具28の軸方向下端面に対して係止されることにより、嵌着筒金具28の軸方向外方への抜け出しが強固に阻止されている。更に、かかる嵌着筒金具28の軸方向上端面は、第二の取付金具14に嵌め込まれた仕切部材32の下面の外周縁部に対して重ね合わされている。これにより、仕切部材32の下面は、嵌着筒金具28を介して係止部68によって位置決めされており、第二の取付金具14に対する軸方向下方への変位が阻止された状態で組み付けられている。
【0041】
而して、仕切部材32が第二の取付金具14に組み付けられて封入領域30内に配設されることにより、かかる封入領域30が仕切部材32によって仕切られて上下に二分されており、以て、仕切部材32の上側に受圧室70が形成されていると共に、仕切部材32の下側に平衡室72が形成されている。受圧室70は、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成されており、第一の取付金具12と第二の取付金具14の間への振動入力時に本体ゴム弾性体16の弾性変形に伴って圧力変動が及ぼされるようになっている。一方、平衡室72は、壁部の一部がダイヤフラム26で構成されており、ダイヤフラム26の変形に基づいて容積変化が容易に許容されることにより、圧力変動が速やかに解消されるようになっている。
【0042】
また、仕切部材32においては、外周通路54における仕切部材32の外周面上での開口が全周に亘って第二の取付金具14で流体密に覆蓋されている。更に、内部通路60の一方の端部が連通窓52を通じて受圧室70に接続されていると共に、内部通路60の他方の端部が連通孔48を通じて平衡室72に接続されている。これにより、受圧室70と平衡室72を相互に連通せしめて、それら両室70,72間での流体流動を許容するオリフィス通路74が形成されている。
【0043】
このような構造とされたエンジンマウント10においては、自動車への装着状態下、第一及び第二の取付金具12,14の略中心軸方向に振動が入力されると、受圧室70と平衡室72の間に惹起される相対的な圧力変動に基づいてオリフィス通路74を通じての流体流動が生ぜしめられることとなり、かかる流体の共振作用に基づいて、例えばシェイクに対する高減衰効果や、アイドリング振動に対する低動ばね効果等が発揮されて、有効な防振性能が実現可能となる。
【0044】
そこにおいて、本実施形態のエンジンマウント10では、周方向長さの大きい仕切部材32の外周部分を、周方向に一周以上の長さで延びるようにオリフィス通路74が形成されていることから、オリフィス通路74の通路長さの設定自由度が大きく確保され得るのであり、オリフィス通路74の通路長さや通路断面積の設定に基づくオリフィス通路74のチューニング自由度が充分に確保され得る。
【0045】
しかも、かかるエンジンマウント10では、仕切部材32がその外周縁部を軸方向に挟持されて第二の取付金具14に取り付けられていることから、第二の取付金具14を第二の取付金具14に対して充分な位置決め強度をもって組み付けることが出来るのであり、それ故、例えば衝撃的な大荷重が及ぼされて受圧室70に惹起された過大な正圧や負圧が仕切部材32の一方の面に作用せしめられた場合でも、仕切部材32が強固に支持されて安定した防振性能が発揮され得ることとなる。
【0046】
さらに、仕切部材32におけるオリフィス通路74は、その受圧室70や平衡室72への開口部としての連通孔48および連通窓52が、何れも、第一及び第二の内周通路56,58により、仕切部材の外周縁部から径方向内方に離れた位置に設定されていることから、例えば段差66や嵌着筒金具28の仕切部材32に対する重ね合わせ部位を内方に避けた位置に、それら連通孔48と連通窓52が設けられる。それ故、仕切部材32を軸方向に充分に大きな保持面をもって支持せしめて、第二の取付金具14に対して仕切部材32を強固に固定することが可能となると共に、連通孔48や連通窓52が段差66や弾性変形せしめられた本体ゴム弾性体16で狭窄されたり覆蓋されることを防止せしめて、オリフィス通路74の受圧室70や平衡室72への連通部位おける開口面積を充分に大きく且つ安定して確保することが出来るのであり、以て、目的とするオリフィス通路74による防振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となるのである。
【0047】
以上、本発明の第一の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は係る実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0048】
特に、仕切部材に形成されてオリフィス通路を構成する外周通路や第一及び第二の内周通路の具体的構造は、要求される防振特性やマウントサイズ等に応じて多様な形態を採用し得るものであり、その具体的な形態の幾つかを、図7〜11に例示して、簡単に説明する。なお、図7〜11において、上述の第一の実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、それぞれ、図中に、第一の実施形態と同じ符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0049】
すなわち、図6に示された仕切部材の溝金具76においては、第一の実施形態における第一の内周通路56を、更に内周側に向かって渦巻形状をもって延ばすことにより、仕切部材の略中央部分に連通孔48が形成されている。このような本態様においては、仕切部材の全体を一層巧く利用して、より長いオリフィス通路を形成することが可能となる。
【0050】
また、図7〜8に示された仕切部材82の溝金具78においては、第一の実施形態と同様な外周通路54の周方向両端部に接続された第一及び第二の内周通路56,58が、何れも、仕切壁44に沿って隔壁42の端部から内方に回り込み、周方向に折り返して隔壁42の内周側に至り、周壁42の内周側を周方向に延びるように形成されている。また、隔壁42と中央嵌合部38の外周壁部との間には、隔壁42の周方向中間部分において径方向に延びる内側隔壁80が形成されており、この内側隔壁80によって隔壁42と中央嵌合部38の間の溝が仕切られている。これにより、第一及び第二の内周通路56は、隔壁42の周方向両端部からそれぞれ内側隔壁80に至るまで周方向に略半周弱の長さで形成されている。
【0051】
更に、図7〜8に示された仕切部材82には、溝金具78における中央嵌合部38の先端面において、上面に開口する円形の収容凹所84が形成されている一方、蓋金具36が略円板形状とされて、該蓋金具36の中央部分で収容凹所84が覆蓋されている。また、かかる収容凹所84には、収容凹所84よりも一回り小さな外形寸法を有する可動ゴム板86が収容配置されている。更にまた、収容凹所84の上下の壁部には、通孔88,90が形成されており、これらの通孔88,90を通じて、受圧室70と平衡室72の各内圧が、可動ゴム板86の上面と下面にそれぞれ及ぼされるようになっている。
【0052】
このような構造とされた仕切部材82を採用すれば、オリフィス通路92の受圧室70や平衡室72への開口部の連通面積を安定して確保しつつ、オリフィス通路92の長さを充分に大きく設定することが出来、第一の実施形態と同様な効果が何れも有効に発揮され得るのであり、また、それに加えて、収容凹所84内での可動ゴム板86の変位に基づいて、オリフィス通路92が実質的に閉塞状態となる高周波数域での受圧室70の圧力変動が吸収乃至は軽減され得て、高周波数域での防振効果の向上が図られ得るのである。
【0053】
また、図9〜11に示された仕切部材94においては、溝金具78の外周縁部の上面と下面にそれぞれ周方向に延びる略二重の隔壁106,108が突設されており、それによって、外周縁部を周方向に一周弱の長さで延びる上側外周通路96と下側外周通路98が形成されている。そして、これら上下の外周通路96,98が各一端部において接続孔100で相互に直列的に接続されることにより、全体として仕切部材94の外周縁部を周方向に2周程度の長さで2層構造をもって延びる外周通路が形成されている。更にまた、上側外周通路96の端部と、下側外周通路98の端部には、第一の内周通路102と第二の内周通路104が接続されており、それぞれ、外周通路96,98の端部から内方に回り込み、周方向に折り返して外周通路96,98の各内周側を周方向に略平行に一周弱の長さで延びるように形成されている。要するに、第一の内周通路102と第二の内周通路104は、2層構造をもって形成されており、上側外周通路96と下側外周通路98の各内周側に位置して設けられている。
【0054】
そして、かかる溝金具78には、それぞれ円環板形状を呈する上下の蓋金具110,112が重ね合わされて固定的に組み付けられており、これら上下の蓋金具110,112で溝金具78における上下の外周通路96,98と第一及び第二の内周通路102,104が何れも流体密に覆蓋されることによって、全体として一つのオリフィス通路114が形成されている。
【0055】
また、溝金具78の中央部分には、中央透孔116が形成されていると共に、この中央透孔116内に軸直角方向に広がる可動ゴム板118が配設されており、可動ゴム板118外周面が中央透孔116の内周面に加硫接着されて流体密に閉塞されている。
【0056】
このような構造とされた本実施形態の仕切部材94においては、オリフィス通路114を、仕切部材94の内部で軸方向に多層構造をもって形成したことにより、仕切部材94の大径化を抑えつつ、オリフィス通路114の長さを一層大きく設定することが可能となり、オリフィス通路114のチューニング自由度の一層の向上が実現され得る。また、仕切部材94の中央透孔116に配設された可動ゴム板118の弾性変形に基づいて、例えばオリフィス通路114のチューニング周波数を超えた高周波数域の振動入力時における受圧室70の小振幅な圧力変動が吸収され得ることから、前記図7〜8に示された可動ゴム板(86)を備えた構造と同様に、高周波数域の防振性能の向上も、併せて実現可能となる。
【0057】
また、図面には示されていないが、本発明は、例示の如き受動タイプの流体封入式防振装置の他、例えば特開平10−196708号公報等に開示されている能動タイプの流体封入式防振装置に対しても同様に適用することが出来る。
【0058】
その他、一々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、仕切部材の外周縁部を軸方向で挟持することにより第二の取付部材に対して精度良く強固に位置決めすることが出来ると共に、仕切部材の外周部分を利用して充分な長さのオリフィス通路を効率的に形成することが可能となる。しかも、オリフィス通路の受圧室や平衡室への連通孔は、仕切部材の外周縁部から内周側に離隔位置して形成されることから、かかる連通孔が、仕切部材に対する軸方向での挟持部分や本体ゴム弾性体などによって狭窄されたり覆蓋されるようなことがなく、オリフィス通路を通じての流体の流動作用に基づく所期の防振効果が安定して発揮され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウントを示す縦断面図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントを構成する溝金具を示す平面図である。
【図3】図1に示されたエンジンマウントを構成する蓋金具を示す平面図である。
【図4】図1に示されたエンジンマウントを構成する仕切部材を示す縦断面説明図であって、図2におけるIV−IV断面に相当する図である。
【図5】図1に示されたエンジンマウントを構成する本体ゴム弾性体の一体加硫成形品を示す縦断面図である。
【図6】図1に示されたエンジンマウントにおいて採用され得る溝金具の別の態様を示す、図2に対応する平面図である。
【図7】図1に示されたエンジンマウントにおいて採用され得る仕切部材の別の態様を示す横断面図であって、図8におけるVII −VII 断面に対応する図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII断面に相当する縦断説明図である。
【図9】図1に示されたエンジンマウントにおいて採用され得る溝金具の別の態様を示す、図2に対応する平面図である。
【図10】図9に示された溝金具の底面図である。
【図11】図9に示された溝金具を用いて構成された仕切部材を示す、図4に対応する縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
26 ダイヤフラム
32 仕切部材
48 連通孔
52 連通窓
54 外周通路
56 第一の内周通路
58 第二の内周通路
60 内部通路
70 受圧室
72 平衡室
74 オリフィス通路

Claims (8)

  1. 第一の取付部材を、筒状の第二の取付部材の一方の開口部側に離隔位置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の該一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、該第二の取付部材の他方の開口部を可撓性膜で流体密に閉塞する一方、該本体ゴム弾性体と該可撓性膜の対向面間で該第二の取付部材の中心軸に略直交して広がる仕切部材を配設せしめて、該仕切部材の外周縁部を該第二の取付部材によって固定的に支持せしめることにより、該仕切部材を挟んだ一方の側において壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が惹起される受圧室を形成すると共に、該仕切部材を挟んだ他方の側において壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成し、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を該仕切部材によって形成した流体封入式防振装置において、
    前記仕切部材の外周縁部を軸方向両側から挟持せしめて前記第二の取付部材に対して軸方向に位置決め保持せしめる一方、該仕切部材の外周縁部に沿って周方向に延びる外周通路と、該外周通路の一方の端部から該仕切部材の内周側に延び出して該外周通路の内周側に沿って周方向に延びる第一の内周通路と、該第一の内周通路の周方向両端部の周方向対向部間で該第一の内周通路が形成されていない部分を利用して該外周通路の他方の端部から該仕切部材の内周側に向かって延び出した第二の内周通路とを、それぞれ形成し、該外周通路の一方の端部から延び出した該第一の内周通路の通路先端部に第一の連通孔を設けて該第一の内周通路の先端部を前記受圧室と前記平衡室の一方に連通せしめると共に、該外周通路の他方の端部から延び出した該第二の内周通路の通路先端部に第二の連通孔を設けて該第二の内周通路の先端部を該受圧室と該平衡室の他方に連通せしめることによって前記オリフィス通路を構成してなり、且つ、
    前記仕切部材の外周縁部をそれぞれ周方向に一周弱の長さで延びる複数の環状路を該仕切部材の軸方向で複数段に重ね合わせて設けると共に、それら複数の環状路を互いに直列的に接続することにより、該仕切部材の外周縁部を周方向に一周以上の長さで延びる形態をもって、前記外周通路を形成したことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 第一の取付部材を、筒状の第二の取付部材の一方の開口部側に離隔位置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の該一方の開口部を流体密に閉塞すると共に、該第二の取付部材の他方の開口部を可撓性膜で流体密に閉塞する一方、該本体ゴム弾性体と該可撓性膜の対向面間で該第二の取付部材の中心軸に略直交して広がる仕切部材を配設せしめて、該仕切部材の外周縁部を該第二の取付部材によって固定的に支持せしめることにより、該仕切部材を挟んだ一方の側において壁部の一部が該本体ゴム弾性体で構成されて振動入力時に圧力変動が惹起される受圧室を形成すると共に、該仕切部材を挟んだ他方の側において壁部の一部が該可撓性膜で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室を形成し、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を該仕切部材によって形成した流体封入式防振装置において、
    前記仕切部材の外周縁部を軸方向両側から挟持せしめて前記第二の取付部材に対して軸方向に位置決め保持せしめる一方、該仕切部材の外周縁部に沿って周方向に延びる外周通路と、該外周通路の一方の端部から該仕切部材の内周側に延び出して該外周通路の内周側に沿って周方向に延びる第一の内周通路と、該第一の内周通路の周方向両端部の周方向対向部間で該第一の内周通路が形成されていない部分を利用して該外周通路の他方の端部から該仕切部材の内周側に向かって延び出した第二の内周通路とを、それぞれ形成し、該外周通路の一方の端部から延び出した該第一の内周通路の通路先端部に第一の連通孔を設けて該第一の内周通路の先端部を前記受圧室と前記平衡室の一方に連通せしめると共に、該外周通路の他方の端部から延び出した該第二の内周通路の通路先端部に第二の連通孔を設けて該第二の内周通路の先端部を該受圧室と該平衡室の他方に連通せしめることによって前記オリフィス通路を構成してなり、且つ、
    前記外周通路が、前記仕切部材の外周面に開口して周方向に延びる周方向溝を前記第二の取付部材の筒状部で流体密に覆蓋することによって形成されていることを特徴とする流体封入式防振装置。
  3. 前記仕切部材の外周縁部を周方向に延びると共に周上の一カ所において仕切壁で分断されることにより、周方向に一周弱の長さで延びる形態をもって、前記外周通路を形成した請求項に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記第一の内周通路および前記第二の内周通路の少なくとも一方を、前記外周通路の一方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成した請求項1乃至3の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  5. 前記第一の内周通路を、前記外周通路の周方向一方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成する一方、前記第二の内周通路を、該外周通路の周方向他方の端部から前記仕切壁に沿って前記仕切部材の略中央に向かって延びる形態をもって形成した請求項に記載の流体封入式防振装置。
  6. 前記仕切部材の前記受圧室側において、前記第一の内周通路を、前記外周通路の一方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成する一方、該仕切部材の前記平衡室側において、前記第二の内周通路を、前記外周通路の他方の端部から周方向に折り返して該外周通路の内周側を該外周通路に沿って周方向に延びる形態をもって形成することにより、それら第一の内周通路と第二の内周通路を該仕切部材の軸方向に重ね合わせて形成した請求項に記載の流体封入式防振装置。
  7. 前記外周通路と前記第一及び第二の内周通路を前記仕切部材の外周部分に形成する一方、該仕切部材の中央部分に可動ゴム板を変位乃至は変形可能に配設せしめて、該可動ゴム板の一方の面に前記受圧室の圧力が及ぼされると共に、該可動ゴム板の他方の面に前記平衡室の圧力が及ぼされるようにした請求項1乃至6の何れかに記載の流体封入式防振装置。
  8. 前記外周通路と前記第一及び第二の内周通路が、何れも、同じ軸直角方向の平面上に形成されている請求項1乃至の何れかに記載の流体封入式防振装置。
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