JP4051913B2 - パワートレーンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、駆動力源の出力側にクラッチが設けられている構成のパワートレーンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
駆動力源と車輪との間にクラッチが設けられている車両においては、各種の条件に基づいて、クラッチのトルク容量が制御される。このようなクラッチの制御に関する技術の一例が、特開平6−323425号公報に記載されている。この公報によれば、車速およびスロットル開度に基づいてロックアップクラッチを係合すべきか解放すべきかを判断するとともに、コースティング時にロックアップクラッチを解放する場合における締結力の低下速度を、コースティング時以外でロックアップクラッチを解放する場合における締結力の低下速度よりも早くすることにより、コースティング時におけるエンジンブレーキ力が弱められて、引き込みショックを抑制できるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、駆動力源に対して、ロックアップクラッチと並列に各種の補機装置、例えば、発電機、エアコン用コンプレッサなどを連結した車両が知られている。このような車両においては、駆動力源により補機装置が駆動され、かつ、車両がコースティング状態にある場合に、車輪からパワートレーン側に伝達される運動エネルギにより、駆動力源および補機装置が共に駆動されるため、上記運動エネルギに対する大きな負荷が発生する。そして、車両がコースディング状態にある場合にロックアップクラッチが解放されると、車輪からパワートレーン側に伝達される運動エネルギにより駆動される負荷が急激に減少することとなる。その結果、車両の加速度が急激に増加し、車両の乗員がショックを体感する可能性があった。しかしながら、上記公報においてはロックアップクラッチの解放にともなうショックに関しては認識がなく、未だ改善の余地が残されていた。
【0004】
この発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、車両が惰力走行し、かつ、駆動力源の出力側に設けられているクラッチのトルク容量を低下させる場合に発生するショックを抑制することのできるパワートレーンの制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、車両に設けられ、かつ、燃料の燃焼により動力を出力するエンジンと、前記車両に設けられ、かつ、前記エンジンの動力が伝達される車輪と、前記エンジンと車輪との間に設けられ、かつ、流体の運動エネルギにより動力伝達をおこなう流体伝動装置と、前記エンジンから車輪に至る動力伝達経路に前記流体伝動装置と並列に配置され、かつ、摩擦力により動力伝達をおこなうクラッチと、前記エンジンの動力で駆動される補機装置とを有し、前記クラッチのトルク容量と、前記補機装置を駆動する負荷とを制御することのできるパワートレーンの制御装置において、前記エンジンへの燃料の供給が停止され、かつ、前記車両が惰力走行しているとともに、前記クラッチが係合されて車両の運動エネルギが前記エンジンに伝達されている場合に、実際のエンジン回転数が前記エンジンに燃料を供給する制御をおこなう所定回転数よりも低くなったか否かを判断する回転数判断手段と、この回転数判断手段により、実際のエンジン回転数が前記エンジンに燃料を供給する制御をおこなう所定回転数よりも低くなったと判断された場合に、前記補機装置を駆動する負荷を減少させるとともに、この補機装置を駆動する負荷の減少状態を、その負荷の減少にともなう車両速度の増加状態に応じて設定する協調制御手段と、この協調制御手段により前記補機装置を駆動する負荷を減少させる制御をおこなった後、係合されているクラッチのトルク容量を低下させる制御をおこなうクラッチ制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0006】
請求項1の発明によれば、エンジンへの燃料の供給が停止され、かつ、車両が惰力走行しているとともに、クラッチが係合されている際に、実際のエンジン回転数が所定回転数よりも低くなり、エンジンへの燃料の供給をおこなう場合は、クラッチのトルク容量を低下させる前に、補機装置を駆動する負荷を減少させれば、クラッチのトルク容量の低下にともなう車両速度の急激な増加が制御される。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記協調制御手段は、前記クラッチのトルク容量が低下された後に、前記補機装置を駆動する負荷を減少前の負荷に戻す機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じる他に、クラッチのトルク容量が所定値まで低下された後に、補機装置の負荷が、負荷の減少前の負荷に戻される。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記補機装置は発電機を備えているとともに、前記協調制御手段は、この発電機の発電状態を制御することにより、前記負荷の減少状態を制御する機能を、更に備えていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の作用が生じる他に、発電機の発電状態を制御することにより、負荷の減少状態が制御される。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明を適用することのできる車両の一例を、図3に基づいて説明する。図3に示された車両1においては、駆動力源2と車輪3との間の動力伝達経路に、トルクコンバータ4および変速機5が設けられている。駆動力源2としては、エンジンを用いることができる。エンジンは、燃料を燃焼させて動力を出力する形式の動力装置である。このエンジンとしては、内燃機関、例えば、ガソリンエンジン、LPGエンジン、ディーゼルエンジン、メタノールエンジン、水素エンジンなどを用いることができる。以下、駆動力源2としてガソリンエンジンを用いた場合について説明し、駆動力源2に代えて、便宜上、“エンジン2”と記す。エンジン2は燃料噴射装置6および点火装置7を有する公知のものである。
【0012】
また、エンジン2のクランクシャフト8に対して、伝動装置9を介して連結されたエアコン用コンプレッサ10およびオルタネータ11が設けられている。また、伝動装置9とエアコン用コンプレッサ10との間の動力伝達を制御するクラッチ(電磁クラッチ)12が設けられている。なお、バッテリ13には、車両電気負荷、例えば、照明装置(図示せず)などが接続されている。
【0013】
前記トルクコンバータ4は、クランクシャフト8と変速機5の入力軸15との間で、流体の運動エネルギにより動力の伝達をおこなうものである。トルクコンバータ4は、クランクシャフト8に連結されたポンプインペラ14と、入力軸15に連結されたタービンランナ16と、ステータ(図示せず)とを有している。また、トルクコンバータ4と並列に、ロックアップクラッチ17が設けられている。言い換えれば、エンジン2に対して、ロックアップクラッチ17とエアコン用コンプレッサ10およびオルタネータ11とが並列に連結されている。ロックアップクラッチ17は、クランクシャフト8と入力軸15との間で、摩擦力により動力の伝達をおこなうものである。このロックアップクラッチ17は、その係合圧を制御することにより、クランクシャフト8と入力軸15との間で伝達されるトルクの容量が変化する。
【0014】
また、前記変速機5としては、マニュアル変速機能または自動変速機能の少なくとも一方を備えた変速機を用いることができる。マニュアル変速機能を備えた変速機とは、入力軸15の回転速度と出力軸16の回転速度との比、すなわち変速比を、運転者による変速比選択装置の操作状態に基づいて、変更することのできる変速機を意味している。これに対して、自動変速機能を備えた変速機とは、前記変速比を、変速比選択装置の操作状態以外の条件に基づいて、自動的に制御することのできる変速機を意味している。
【0015】
また、変速機5としては、無段変速機または有段変速機のいずれを用いてもよい。無段変速機とは、前記変速比を連続的もしくは無段階に制御することのできる変速機を意味している。この無段変速機としては、ベルト式無段変速機とトロイダル式無段変速機とが挙げられる。一方、有段変速機とは、前記変速比を、不連続もしくは段階的に制御することのできる変速機を意味している。有段変速機としては、選択歯車式変速機、遊星歯車式変速機などが挙げられる。
【0016】
上記のロックアップクラッチ17および変速機5を制御する油圧制御装置18が設けられている。油圧制御装置18は、オイルポンプ(図示せず)から吐出されるオイルが供給される油圧回路(図示せず)、および油圧回路に配置された電磁弁(図示せず)などを有している。この油圧制御装置18により、ロックアップクラッチ17のトルク容量、および変速機5の変速比などが制御される。ロックアップクラッチ17トルク容量は油圧に応じて制御される。すなわち、油圧制御装置18は、ロックアップクラッチ17のトルク容量を調整するアクチュエータであると言える。
【0017】
さらに、車両1の全体を制御するコントローラ(電子制御装置)19が設けられている。コントローラ19は、中央演算処理装置(CPU)と記憶装置(ROM、RAM)と入出力インタフェースとを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。このコントローラ19には、アクセル開度センサ20の信号、エンジン回転数センサ21の信号、車速センサ22の信号、加速度センサ23の信号、シフトポジションセンサ24の信号、ブレーキスイッチ25の信号、エアコンスイッチ26の信号、発電要求検知センサ27の信号などが入力される。
【0018】
シフトポジションセンサ24は、変速機5を制御するシフトポジションの選択状態を検知するものである。シフトポジションとしては、車両1を前進させるトルクを変速機5から出力することができる前進ポジション(例えば、D(ドライブ)ポジション)と、車両1を後進(後退)させるトルクを変速機5から出力することのできる後進ポジションと、車両1を走行させるトルクを変速機5から出力することのできない非駆動ポジション(例えば、N(ニュートラル)ポジション、P(パーキング)ポジション)とが挙げられる。
【0019】
コントローラ19には、エンジン出力を制御するためのエンジン制御データ、ロックアップクラッチ17を制御するためのロックアップクラッチ制御データ、変速機5を制御するための変速制御データなどが記憶されている。そして、コントローラ19に記憶されているデータ、およびコントローラ19に入力される信号に基づいて、エンジン2の出力およびロックアップクラッチ17の係合状態ならびに変速機5の変速比などが制御される。前記ロックアップクラッチ制御データには、シフトポジション、車速、エンジン回転数、アクセル開度などに基づいて、ロックアップクラッチ17の係合・スリップ・解放などの各領域が設定されてい。そして、コントローラ19からは、油圧制御装置18を制御する信号、燃料噴射装置6を制御する信号、点火装置7を制御する信号、クラッチ12を制御する信号、オルタネータ11を制御する信号などが出力される。
【0020】
つぎに、図3に示す車両1の動作を説明する。エンジン2のトルクがトルクコンバータ4またはロックアップクラッチ17を経由して車輪3に伝達されると駆動力が発生する。これに対して、車両1の走行中に、アクセル開度が全閉となり車両1が減速状態、言い換えれば、惰力走行状態となった場合は、車輪3側の運動エネルギが、変速機5を経由してエンジン2に伝達される。この時、選択されているシフトポジションおよび変速機5の変速比によっては、エンジンブレーキ力が発生する。また、このような惰力走行時において、車速が所定車速以上であり、かつ、エンジン回転数が所定回転数以上である場合は、ロックアップクラッチ17のトルク容量が所定値以上に制御される(係合される)とともに、燃料の供給を停止し、かつ、点火制御を停止することができる。つまり、車輪3側からエンジン2に伝達される動力により、クランクシャフト8が回転させられる。
【0021】
そして、車速の低下にともない、エンジン回転数が所定回転数以下に低下すると、燃料噴射制御および点火制御がおこなわれてもエンジン2を自律回転させることが困難になるため、そのようなエンジン回転数よりも高い回転数の時点で、ロックアップクラッチ17のトルク容量を低下させる制御と、燃料噴射制御および点火制御とがおこなわれて、エンジン2が自律回転させられる。
【0022】
つぎに、ロックアップクラッチ17の制御と、エアコン用プレッサ10およびオルタネータ11の制御とを協調させる制御の一例を、図1のフローチャートに基づいて説明する。まず、エアコンスイッチ26の信号に基づいてクラッチ12がオン(係合)されて、エンジン2のトルクがエアコン用コンプレッサ10に伝達され、エアコン用コンプレッサ10が駆動されて冷媒の圧縮がおこなわれるとともに、発電要求検知センサ27の信号に基づいて、オルタネータ11の界磁が調節され、その発電量が制御される(ステップS1)。
【0023】
このステップS1についで、車両1が惰力走行状態となり、かつ、ロックアップクラッチ17が係合されている状態において、実際のエンジン回転数が所定回転数NE1よりも低くなったか否かが判断される(ステップS2)。ここで、所定回転数NE1は、燃料噴射および点火制御をおこなったとしてもエンジン2の自律回転が困難な回転数よりも高い回転数である。このステップS2で否定的に判断された場合は、ステップS2が繰り返される。
【0024】
これに対して、ステップS2で肯定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ17のトルク容量を低下させる前に、オルタネータ11の発電量、すなわち、発電負荷を“零”まで低下させる信号と、クラッチ12を解放させる信号とが出力される(ステップS3)。このステップS3についで、オルタネータ11の発電負荷が“零”となり、かつ、クラッチ12が解放されたか否かが判断される(ステップS4)。このステップS4で否定的に判断された場合は、ステップS3に戻る。
【0025】
ステップS4で肯定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ17を解放させる制御がおこなわれる(ステップS5)。このようにして、ロックアップクラッチ17のトルク容量を所定値以下まで低下させた後、オルタネータ11の発電負荷およびクラッチ12の係合圧を、ステップS3の信号が出力される以前の値に復帰させる制御がおこなわれ(ステップS6)、この制御ルーチンを終了する。
【0026】
つぎに、図1の制御例に対応するタイムチャートの一例を図2に示す。実際のエンジン回転数が所定回転数NE1よりも高い場合は、クラッチ12が係合され、かつ、オルタネータ11の発電負荷が所定の発電負荷V1に制御されている。その後、実際のエンジン回転数が低下して、そのエンジン回転数が時刻t1で所定回転数NE1以下になると、クラッチ12が解放されるとともに、オルタネータ11の発電負荷が徐々に減少させられる。
【0027】
ここで、オルタネータ11の発電負荷の減少程度(言い換えれば、減少割合、減少率、減少勾配)は、発電負荷の減少に基づく車両1の加速度の増加が、乗員にショックとして体感されない程度となるように制御される。なお、発電負荷の減少程度の具体的な設定方法としては、予め決定されている固定的な減少値を用いる方法と、減少値を状況に応じて変更する方法とが挙げられる。減少値を変更する場合の具体例としては、各車速に対応させて発電負荷を設定した制御マップを用意しておき、この制御マップに基づいて、発電負荷の減少程度を制御する方法と、実際の加速度の増加状態に基づいて発電負荷を制御する方法とが挙げられる。
【0028】
そして、時刻t2でオルタネータ11の発電負荷が“零”になると、ロックアップクラッチ17が解放されるとともに、クラッチ12を係合させる制御がおこなわれ、かつ、オルタネータ11の発電負荷を高める制御が開始される。ついで、時刻t3において、オルタネータ11の発電負荷が、時刻t1よりも前の発電負荷V1に復帰させられる。
【0029】
以上のように、この実施例によれば、車両1が惰力走行し、かつ、ロックアップクラッチ17が係合されている状態から、エンジン回転数の低下に応じてロックアップクラッチ17のトルク容量を低下させる前に、オルタネータ11およびエアコン用コンプレッサ10を駆動するためのエンジン負荷が徐々に減少される。つまり、オルタネータ11による発電量の減少およびエアコン用コンプレッサ10の冷媒圧縮量の減少にともなう車両加速度の増加と、ロックアップクラッチ17の解放にともなう車両加速度の増加とが、2段階に分かれて発生する。したがって、ロックアップクラッチ17の解放にともなう車両加速度の急激な増加を抑制でき、乗員がショックとして体感することを回避できる。
【0030】
また、この実施例によれば、ロックアップクラッチ17のトルク容量が所定値まで低下された後に、クラッチ12が係合され、かつ、オルタネータ11の発電負荷が、ロックアップクラッチ17の解放前の状態に復帰される。したがって、エアコン用コンプレッサ10の機能および発電量機能の低下を抑制できる。さらに、この実施例によれば、オルタネータ11の界磁を調整して、その発電状態を制御しているため、発電負荷を微調整しやすくなっており、発電負荷の減少に伴うショックの発生を、一層確実に抑制することができる。
【0031】
また、図1の制御例のステップS2において、車速およびアクセル開度に基づいて、ロックアップクラッチのトルク容量を低下させるか否かを判断し、そのステップS2で肯定的に判断された場合は図1のステップS3に進むような制御ルーチンを採用することもできる。図3の実施例においては、トルク増幅機能を有するトルクコンバータ4に対してロックアップクラッチ17が設けられているが、トルク増幅機能のない流体伝動装置であるフルードカップリングに対して、ロックアップクラッチが設けられている車両(図示せず)に対しても、図1の制御例を適用することができる。
【0032】
また、この実施例は、係合されているロックアップクラッチ17を解放する場合の他に、係合されているロックアップクラッチをスリップさせる場合、または、スリップされているロックアップクラッチを解放させる場合に用いることができる。さらに、駆動力源と変速機との間に流体伝動装置を設ける代わりに、発進クラッチを設けた車両に対しても、図1の制御例を適用することができる。この場合、図1および図2で述べた“ロックアップクラッチ17”を“発進クラッチ”と読み替えればよい。この発進クラッチは、油圧または電磁力のいずれのアクチュエータにより制御されるものであってもよい。
【0033】
さらにまた、この発明のクラッチには、遊星歯車機構および摩擦係合装置を有し、摩擦係合装置を係合・解放させることにより、変速比を切り換える構成の変速機の摩擦係合装置(クラッチ)も含まれる。なお、エアコン用コンプレッサとして可変容量コンプレッサを用いている場合は、クラッチ12を係合・解放させることなく、容量を制御することにより、エンジン負荷を制御することもできる。
【0034】
ここで、図1に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS1が、この発明の回転数判断手段に相当し、ステップS3,S4,S6が、この発明の協調制御手段に相当し、ステップS5が、この発明のクラッチ制御手段に相当する。また、エンジン2が、この発明の駆動力源に相当し、ロックアップクラッチ17がこの発明のクラッチに相当し、エアコン用コンプレッサ10、オルタネータ11がこの発明の補機装置に相当し、オルタネータ11の発電量、エアコンプレッサの圧縮容量が、この発明の補機装置を駆動する負荷に相当する。
【0035】
なお、上記の具体例に基づいて開示されたこの発明の特徴的な構成を記載すれば、以下のとおりである。すなわち、駆動力源と車輪との間に設けられるクラッチのトルク容量と、駆動力源の動力により駆動され、かつ、駆動力源に対して前記クラッチと並列に連結される補機装置を駆動する負荷とを制御することのできるパワートレーンの制御装置において、前記クラッチのトルク容量を低下させる場合に前記補機装置を駆動する負荷を減少させる機能と、前記クラッチのトルク容量を低下させる制御が終了した場合は、前記補機装置を駆動する負荷を、前記クラッチのトルク容量を低下させる前の負荷に復帰させる機能とを有する協調制御手段(図1のステップS1ないし6)を備えていることを特徴とするパワートレーンの制御装置である。
【0036】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、エンジンへの燃料の供給が停止され、かつ、車両が惰力走行しているとともに、クラッチが係合されている際に、実際のエンジン回転数が所定回転数よりも低くなり、エンジンへの燃料の供給をおこなう場合は、クラッチのトルク容量を低下させる前に、補機装置を駆動させる負荷を減少させることができる。したがって、“クラッチの解放にともなう車両加速度が急激に増加すること”を抑制でき、乗員がショックを体感することを回避できる。
【0037】
また、請求項2の発明によれば請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、クラッチのトルク容量が所定値まで低下された後に、補機装置の負荷が元に戻される。したがって、補機装置の機能の低下を抑制できる。
【0038】
さらに、請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得られる他に、発電機の発電状態を制御しているため、エンジン負荷を微調整しやすくなっており、クラッチの解放にともなうショックの発生を、一層確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示すフローチャートである。
【図2】 この発明を適用することのできる車両の概念図である。
【図3】 図1のフローチャートに対応するタイムチャートの一例である。
【符号の説明】
1…車両、 2…駆動力源(エンジン)、 3…車輪、 4…トルクコンバータ、 5…変速機、 10…エアコン用コンプレッサ、 11…オルタネータ、12…クラッチ、 17…ロックアップクラッチ、 18…油圧制御装置、 19…コントローラ。
Claims (3)
- 車両に設けられ、かつ、燃料の燃焼により動力を出力するエンジンと、前記車両に設けられ、かつ、前記エンジンの動力が伝達される車輪と、前記エンジンと車輪との間に設けられ、かつ、流体の運動エネルギにより動力伝達をおこなう流体伝動装置と、前記エンジンから車輪に至る動力伝達経路に前記流体伝動装置と並列に配置され、かつ、摩擦力により動力伝達をおこなうクラッチと、前記エンジンの動力で駆動される補機装置とを有し、前記クラッチのトルク容量と、前記補機装置を駆動する負荷とを制御することのできるパワートレーンの制御装置において、
前記エンジンへの燃料の供給が停止され、かつ、前記車両が惰力走行しているとともに、前記クラッチが係合されて車両の運動エネルギが前記エンジンに伝達されている場合に、実際のエンジン回転数が前記エンジンに燃料を供給する制御をおこなう所定回転数よりも低くなったか否かを判断する回転数判断手段と、
この回転数判断手段により、実際のエンジン回転数が前記エンジンに燃料を供給する制御をおこなう所定回転数よりも低くなったと判断された場合に、前記補機装置を駆動する負荷を減少させるとともに、この補機装置を駆動する負荷の減少状態を、その負荷の減少にともなう車両速度の増加状態に応じて設定する協調制御手段と、
この協調制御手段により前記補機装置を駆動する負荷を減少させる制御をおこなった後、係合されているクラッチのトルク容量を低下させる制御をおこなうクラッチ制御手段と
を備えていることを特徴とするパワートレーンの制御装置。 - 前記協調制御手段は、前記クラッチのトルク容量が低下された後に、前記補機装置を駆動する負荷を減少前の負荷に戻す機能を、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のパワートレーンの制御装置。
- 前記補機装置は発電機を備えているとともに、前記協調制御手段は、この発電機の発電状態を制御することにより、前記負荷の減少状態を制御する機能を、更に備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のパワートレーンの制御装置。
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