JP4046009B2 - 車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を保温貯蔵する車両用蓄熱タンクへの、ポンプ組付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジン冷却水を循環させる循環回路中に蓄熱タンクを設け、当該タンクにて高温となった冷却水を保温貯蔵して、次回のエンジン始動時に貯蔵された高温冷却水をエンジンに供給することにより、暖機運転の促進及び冷間始動時におけるエミッションの低減を図ったシステムが知られている。
【0003】
そして、上記循環回路にホースで接続されてエンジン冷却水を循環させるポンプを、蓄熱タンクに組み付けてユニット化するにあたり、本発明者らは次のようなポンプ組付構造を試作検討した。すなわち、蓄熱タンクとポンプとの間にゴムブッシュを介在させて、該ゴムブッシュにより、ポンプ運転時に生じるポンプ自体の振動を吸収させてポンプの防振を図り、ひいては、ポンプの振動が蓄熱タンクに伝播してしまうことを抑制している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ゴムブッシュのゴム硬度は、ポンプの振動を充分に吸収するために軟らかめの硬度(例えば40〜50)に設定しなければならない。すると、上記ホースをポンプに接続する作業を行う際に、ゴムブッシュが大きく変形してポンプがグラグラと大きくぶれてしまうので、ホース接続の作業性が悪いといった問題が生じる。
【0005】
本発明は上記点に鑑みて、ホース接続の作業性向上とポンプ防振との両立を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、流体を循環させる循環回路中に設けられ、流体を保温貯蔵する蓄熱タンク(10)と、循環回路にホース(H1)で接続され、流体を循環させるポンプ(20)とを備え、蓄熱タンク(10)とポンプ(20)との間に、ポンプ(20)自体の振動を吸収する振動吸収部材(80)を介在させるようにした、車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造において、
蓄熱タンク(10)に設けられたタンク側ブラケット(42)と、ポンプ(20)に設けられたポンプ側ブラケット(60)と、両ブラケット(42、60)のうちいずれか一方のブラケット(42)に形成された貫通穴(42c)と、貫通穴(42c)の内面に沿って貫通方向に延びる筒状部(91)、筒状部(91)の一端側にて一方のブラケット(42)の貫通穴縁部に沿って拡がる第1鍔部(92)、及び筒状部(91)の他端側にて一方のブラケット(42)の貫通穴縁部に沿って拡がる第2鍔部(93)を有する緩衝部材(90)と、両ブラケット(42、60)のうち他方のブラケット(60)から延びるように形成され、筒状部(91)の挿通穴(90a)に挿入配置される挿入部(73a)、第1鍔部(92)に対向する第1対向部(73b)、及び第2鍔部(93)に対向する第2対向部(73c)を有する延出部材(70)とを備え、挿入部(73a)と筒状部(91)の間、第1対向部(73b)と第1鍔部(92)の間、及び第2対向部(73c)と第2鍔部(93)の間のそれぞれに、所定の大きさの隙間(CLx、CLy、CLz)を設けたことを特徴とする。
【0007】
これにより、ポンプ側ブラケット(60)に延出部材(70)を形成した場合には、隙間(CLx、CLy、CLz)の大きさを、ポンプ運転にともなって振動する延出部材(70)の振幅よりも大きく設定して、ポンプ振動による延出部材(70)と緩衝部材(90)との干渉を回避しつつ、ポンプ運転時に生じるポンプ(20)自体の振動を振動吸収部材(80)で吸収できる。
【0008】
そして、ホース(H1)をポンプ(20)に接続する作業の時には、延出部材(70)が緩衝部材(90)に当接することでポンプ(20)のぶれ(変位)を小さくできる。具体的には、前記変位のうち、貫通方向の一端側への変位は、第1対向部(73b)が第1鍔部(92)に当接することで規制され、貫通方向の他端側への変位は、第2対向部(73c)が第2鍔部(93)に当接することで規制され、貫通方向に垂直な方向への変位は、挿入部(73a)が筒状部(91)に当接することで規制される。従って、ホース接続時のポンプ(20)のぶれを、貫通穴(42c)の貫通方向に小さくできるとともに、貫通方向に垂直な方向にも小さくできる。
【0009】
同様にして、ポンプ側ブラケット(60)に緩衝部材(90)を形成した場合には、隙間(CLx、CLy、CLz)の大きさを、ポンプ運転にともなって振動する緩衝部材(90)の振幅よりも大きく設定して、ポンプ振動による延出部材(70)と緩衝部材(90)との干渉を回避しつつ、ポンプ運転時に生じるポンプ(20)自体の振動を振動吸収部材(80)で吸収できる。そして、貫通方向の一端側への変位は、第1鍔部(92)が第1対向部(73b)に当接することで規制され、貫通方向の他端側への変位は、第2鍔部(93)が第2対向部(73c)に当接することで規制され、貫通方向に垂直な方向への変位は、筒状部(91)が挿入部(73a)に当接することで規制される。
【0010】
以上により、本発明によれば、ホース(H1)をポンプ(20)に接続する作業の時には、緩衝部材(90)と延出部材(70)との当接によりポンプ(20)のぶれを小さくでき、ホース(H1)接続の作業性向上を図ることができるとともに、ポンプ運転時には、ポンプ(20)の防振を図ることができる。
【0011】
また、貫通穴(42c)と延出部材(70)との間には緩衝部材(90)が介在するので、ホース(H1)のポンプ(20)接続時に、貫通穴(42c)が形成された一方のブラケット(42)と延出部材(70)との当接による衝撃を緩衝部材(90)で吸収できる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、他方のブラケットはポンプ側ブラケット(60)であり、延出部材(70)は、ポンプ側ブラケット(60)に対して分割可能に組み付けられていることを特徴とする。
【0013】
ここで、延出部材(70)を、緩衝部材(90)の挿通穴(90a)に挿入して所定位置に組み付ける作業では、はじめに、第2対向部(73c)を筒状部(91)の一端側から挿通穴(90a)に挿入し、その後、第2対向部(73c)を他端側に貫通させながら、挿入部(73a)を挿通穴(90a)に挿入させるといった手作業となる。
【0014】
一方、第1および第2対向部(73b、73c)を挿入部(73a)に対して略直角に延びる形状にすることで、各対向部(73b、73c)を各鍔部(92、93)に対向させる形状に形成した場合には、上記手作業では、延出部材(70)の向きを変えながら延出部材(70)を組み付けなければならないため、作業性が悪い。従って、ポンプ側ブラケット(60)に延出部材(70)を分割不能に形成してしまうと、延出部材(70)の向きを変える際の作業性が極めて悪くなってしまう。
【0015】
これに対し、上記請求項2に記載の発明によれば、延出部材(70)をポンプ側ブラケット(60)に対して分割可能に組み付けているので、延出部材(70)を、緩衝部材(90)の所定位置に組み付けた後に、ポンプ側ブラケット(60)に組み付ける作業を行うことができる。よって、延出部材(70)を挿通穴(90a)に挿入して所定位置に組み付ける作業の作業性を向上できる。
【0016】
請求項3に記載の発明では、第1対向部(73b)、挿入部(73a)および第2対向部(73c)は、1枚の金属製板材を折り曲げて形成されていることを特徴とするので、上述のように両対向部(73b、73c)が挿入部(73a)に対して略直角に延びる形状となる延出部材(70)の製造を、容易にできる。
【0017】
請求項4に記載の発明では、緩衝部材(90)にゴム製グロメットを採用したことを特徴とする。
【0018】
これにより、挿入部(73a)および両鍔部(92、93)からもともと構成されている既製品としてのグロメットを採用することができるので、緩衝部材(90)を安価にできる。また、グロメットは一般的にゴム製であるので、上述したホース(H1)接続時の当接による衝撃を、効果的に吸収できる。
【0019】
また、請求項5に記載のように、蓄熱タンク(10)およびポンプ(20)はエンジンルームの外方に配置されており、ホース(H1)は、エンジンルームからポンプ(20)まで延びるように配設されている場合には、ポンプ(20)を蓄熱タンク(10)に組み付けた後でなければ、ホース(H1)をポンプ(20)に組み付けることが困難である。
【0020】
従って、このような場合に上記請求項1ないし4のいずれか1つに記載の発明を採用して好適である。
【0021】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。
【0023】
図1は、車両用蓄熱タンク10にウォータポンプ20を組み付けてサブアッシーとしてユニット化した状態を示す三面図であり、図1(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【0024】
また、当該サブアッシーは、エンジンルームの外方に配置され、車両のサイドメンバに組み付けられるものであり、車両前輪の前方に位置し、フェンダーパネルに覆われている。なお、図1中の矢印は、サブアッシーをサイドメンバに組み付けた状態における上下方向を示している。
【0025】
はじめに、蓄熱タンク10およびウォータポンプ20の機能を簡単に説明すると、蓄熱タンク10は、エンジン冷却水を循環させる冷却水回路中に設けられて走行用エンジンの冷却水を保温貯蔵するものである。また、ウォータポンプ20は、冷却水回路中に接続されて前記冷却水を循環させるものである。なお、本実施形態では、約3リットルのタンク容量の蓄熱タンク10を採用している。
【0026】
そして、冷却水が高温となっている時には、蓄熱タンク10にて高温冷却水を保温貯蔵し、次回のエンジン始動時には、貯蔵された高温冷却水をウォータポンプ20によりエンジンに供給することにより、暖機運転の促進及び冷間始動時におけるエミッションの低減を図っている。
【0027】
なお、上記ウォータポンプ20は蓄熱タンク6に冷却水を循環させる電動式のポンプであり、この放出水量制御手段としてのウォータポンプ20への印加電圧を制御することにより、蓄熱タンク10から放水される冷却水量が調節されるようになっている。因みに、冷却水回路中には、上記ウォータポンプ20の他に、エンジンから駆動力を得て作動するウォータポンプが設けられており、当該ポンプにより冷却水をラジエータ等に循環させる。
【0028】
次に、蓄熱タンク10の構造およびその車両組付構造を説明する。
【0029】
蓄熱タンク10のタンク本体11は、冷却水が保温貯蔵される空間を構成するものであり、上下方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、タンク本体11は、耐食性に優れた材質(本実施形態ではステンレス)製の内側タンク部(図示せず)と外側タンク部11aとからなる二重タンク構造である。なお、両タンク部11aの間は、断熱層を形成すべく、略真空に保たれている。
【0030】
また、タンク本体11の下方側部位には、タンク本体11内に流入する冷却水の流入通路12a、及びタンク本体11内から流出する冷却水の流出通路12bが設けられた配管部材12が、Oリングやガスケット等の液密に隙間を密閉するシール手段を介して装着されている。
【0031】
タンク本体11には、蓄熱タンク10を下方から支持する支持部材30が取り付けられている。支持部材30は、外側タンク部11aの外周を径方向に締め付ける鉢巻部31と、鉢巻部31から下方に延びてタンク本体11の下方側部位に固定される下側ステー32と、鉢巻部31から上方に延びる上側ステー33と、鉢巻部31から側方に張り出された側方ステー34とから構成されている。
【0032】
本実施形態では支持部材30に金属製の板材を採用しており、鉢巻部31は締結手段B1により径方向に締め付けられている。下側ステー32は、締結手段B2によりタンク本体11の下方側部位に固定されるとともに、締結手段B3により鉢巻部31に固定されている。上側ステー33は、鉢巻部31と一体に折り曲げ加工にて形成されている。側方ステー34は、鉢巻部31に溶接により固定されている。
【0033】
そして、上側ステー33を、車体(サイドメンバ)に固定された上側ブラケット41に固定するとともに、側方ステー34を、サイドメンバに固定されたタンク側ブラケット42に固定することにより、2つの側方ステー34および1つの上側ステー33の3箇所で、蓄熱タンク10をサイドメンバに支持させるようになっている。なお、タンク側ブラケット42は、図1(b)に示すように三角形状であり、三角形のうち上下方向に延びる辺に設けられたボルト挿入穴42aにて、サイドメンバにボルト締めされている。
【0034】
また、上側ステー33と上側ブラケット41との間、及び側方ステー34とタンク側ブラケット42との間にはタンク用ゴムブッシュ50を介在させており、当該タンク用ゴムブッシュ50により、蓄熱タンク10の防振を図っている。なお、これらのステー33、34、ブラケット41、42およびゴムブッシュ50は、ボルトナット等による締結手段B4により固定されている。因みに、図1(a)では、ポンプ側の側方ステー34における、タンク用ゴムブッシュ50および締結手段B4の図示を省略している。
【0035】
次に、ウォータポンプ20の蓄熱タンク10への組付構造を説明する。
【0036】
ウォータポンプ20には周知の渦巻きポンプが採用されており、ウォータポンプ20のケーシング21には冷却水を流入する流入パイプ21aと、冷却水を吐出する吐出パイプ21bとが備えられている。
【0037】
流入パイプ21aには、エンジンルームから延びるように配設された第1ホースH1が接続され、図示しないホースクリップにより締結されている。吐出パイプ21bには、配管部材12の流入通路12aに接続された第2ホースH2が接続され、前記ホースクリップと同様のクリップKにより締結されている。
【0038】
これらのホースH1、H2は可撓性を有するものであり、ホースH1の材質には、エンジンルーム内の高温空気に対する耐熱性を有する材質が好ましい。本実施形態ではEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合ゴム)等のゴム製のホースを採用している。
【0039】
図2は図1(b)の拡大図、図3は図1(a)の拡大図であり、これら図2、図3に示すように、ケーシング21には、ウォータポンプ20を下方から支持するポンプ側ブラケット60が取り付けられている。ポンプ側ブラケット60は、ケーシング21下方側部位に締結手段B5により固定されている。そして、当該下方側部位からケーシング21外面に沿って上方に延び、図3に示すようにコの字状に形成されて、ケーシング21を上下方向に挟み込む形状になっている。
【0040】
ポンプ側ブラケット60の上方側部位には、延出部材70が分割可能に組み付けられている。本実施形態ではボルトナット等による締結手段B6によりポンプ側ブラケット60と延出部材70とが締結されている。
【0041】
延出部材70は、ポンプ側ブラケット60とタンク側ブラケット42とを連結するものであり、本実施形態ではボルトナット等による締結手段B7によりタンク側ブラケット42と締結されている。また、延出部材70とタンク側ブラケット42との間にはポンプ用ゴムブッシュ80を介在させており、当該ポンプ用ゴムブッシュ80により、ウォータポンプ20の防振を図っている。なお、延出部材70、タンク側ブラケット42およびゴムブッシュ80は、ボルトナット等による締結手段B7により固定されている。
【0042】
ポンプ用ゴムブッシュ80は、ウォータポンプ20自体の振動を吸収する振動吸収部材として機能しており、ポンプ20の振動を充分に吸収するために軟らかめの硬度(例えば40〜50)のゴム材質を採用している。また、本実施形態のポンプ用ゴムブッシュ80には、上下方向に延びる略円柱形状のゴムブッシュを採用している。
【0043】
ここで、図2に示すように、タンク側ブラケット42の底面部42bには、上下方向に貫通する貫通穴42cが形成されている。そして、図4および図5に示すように、貫通穴42cにはゴム製のグロメット(緩衝部材)90が填め込まれている。なお、図4は、グロメット90および延出部材70を示す斜視図であり、図5は、グロメット90、延出部材70およびタンク側ブラケット42の底面部42bを示す断面図である。
【0044】
当該グロメット90は周知の形状であり、貫通穴42cの内面に沿って貫通方向に延びる筒状部91、筒状部91の上方側にてタンク側ブラケット42の貫通穴縁部42dに沿って拡がる第1鍔部92、及び筒状部91の下方側にてタンク側ブラケット42の貫通穴縁部42eに沿って拡がる第2鍔部93を有する形状である。なお、筒状部91は円筒形状であり、第1および第2鍔部92、93は円盤形状である。
【0045】
図6は延出部材70単体を示す三面図であり、図6(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。この図に示すように、延出部材70は、ポンプ用ゴムブッシュ80が締結される締結部71と、締結部71からポンプ側ブラケット60に向けて延びる第1延出部72と、締結部71からグロメット90の挿通穴90aに向けて延びる第2延出部73とから構成されている。なお、これらの締結部71および両延出部72、73は1枚の金属製板部材を折り曲げ加工して、一体に形成されている。
【0046】
そして、第2延出部73は、グロメット90の挿通穴90aに挿入されている。詳細に説明すると、第2延出部73は、グロメット90筒状部91の挿通穴90aに挿入配置される挿入部73a、第1鍔部92に対向する第1対向部73b、及び第2鍔部93に対向する第2対向部73cを有する。
【0047】
第1対向部73bは延出部材70の締結部71より下方に位置し、第2対向部73cは第1対向部73bより下方に位置するように、第2延出部73は段々形状に形成されている。また、第1および第2対向部73b、73cは挿入部73aに対して略直角に延びる形状に形成されている。
【0048】
そして、図4および図5の符号CLx、CLy、CLzに示すように、グロメット90と延出部材70との間には、所定の大きさの隙間CLx、CLy、CLzが設けられている。より詳細に説明すると、挿入部73aと筒状部91の間、第1対向部73bと第1鍔部92の間、及び第2対向部73cと第2鍔部93の間のそれぞれには、所定の大きさの隙間CLx、CLy、CLzが設けられている。これらの各隙間CLx、CLy、CLzの大きさは、ポンプ運転にともなって振動する第2延出部73の振幅よりも大きく設定されている
次に、蓄熱タンク10にウォータポンプ20を組み付ける手順等を説明する。なお、以下に説明する作業は全て手作業によるものであり、はじめに、グロメット90を、タンク側ブラケット42の底面部42bに形成された貫通穴42cに填め込む。
【0049】
次に、第2延出部73の第2対向部73cを、グロメット90の筒状部91の上方側から挿通穴90aに挿入する。その後、第2対向部73cを下方側に貫通させながら延出部材70の向きを変えて、挿入部73aを挿通穴90aに挿入させる。
【0050】
次に、締結部71を、ポンプ用ゴムブッシュ80とともにタンク側ブラケット42の底面部42bにボルトナットB7で固定する。
【0051】
次に、予めウォータポンプ20にボルトナットB5で固定されたポンプ側ブラケット60を、第1延出部72にボルトナットB6で固定する。従って、ウォータポンプ20はポンプ側ブラケット60のうちボルトナットB6の一箇所のみで吊り下げられて支持されている。
【0052】
その後、第2ホースH2を、ウォータポンプ20の吐出パイプ21bと、蓄熱タンク10の流入通路12aとに接続して、蓄熱タンク10にウォータポンプ20が組み付けられた図1に示す状態のサブアッシーが組立完了する。
【0053】
そして、当該サブアッシーを車両のサイドメンバにボルトナット等の締結手段で組み付けた後、エンジンルームから延びるように配設された第1ホースH1をウォータポンプ20の流入パイプ21aに接続する。なお、第1ホースH1を流入パイプ21aに接続する方向は、挿通穴90aの挿通方向(上下方向)に対して略垂直の方向である。
【0054】
ここで、第1ホースH1を流入パイプ21aに接続する作業の時には、第2延出部73がグロメット90に当接することで、ウォータポンプ20のぶれ(変位)を、挿通穴90aの挿通方向及びその垂直な方向にも小さくできる。
【0055】
具体的には、前記変位のうち、上方への変位(図4の矢印Zに示す向きの変位)は、第1対向部73bが第1鍔部92に当接することで規制され、下方への変位は、第2対向部73cが第2鍔部93に当接することで規制される。
【0056】
また、水平方向への変位であって、挿入部73aの幅方向(図4の矢印Xに示す方向)及び挿入部73aの板厚方向(図4の矢印Yに示す方向)は、挿入部73aが筒状部91に当接することで規制される。
【0057】
以上により、ウォータポンプ20の流入パイプ21aに第1ホースH1を接続する作業を行う際に、ポンプ用ゴムブッシュ80が大きく変形してポンプ20がグラグラと大きくぶれてしまうことを規制でき、第1ホースH1接続の作業性を良好にできる。
【0058】
しかも、上述の各隙間CLx、CLy、CLzの大きさは、ポンプ運転にともなって振動する第2延出部73の振幅よりも大きく設定されているので、ポンプ振動による第2延出部73とグロメット90との干渉を回避しつつ、ポンプ運転時に生じるウォータポンプ20自体の振動をポンプ用ゴムブッシュ80で吸収できる。
【0059】
なお、第2延出部73とグロメット90とが干渉してしまうと、グロメット90が摩耗してしまい、摩耗の度合によってはタンク側ブラケット42の底面部42bと第2延出部73とが直接あたって異音が発生してしまうのに対し、本実施形態によれば、このような異音発生の問題を回避できる。
【0060】
以上の点に鑑みれば、各隙間CLx、CLy、CLzは、第2延出部73の振幅より大きく設定しつつも、可能な限り小さく設定するほど、上述のホース接続時のポンプ20のぶれを小さくできる。
【0061】
本実施形態では、このような思想に基づいて各種寸法を次のように設定して、ホース接続時のポンプ20のぶれを最小限にすることを図っている。すなわち、グロメット90の挿通穴90a内径L1=13mm、延出部材70の挿入部73a板厚=1.6mmとした場合において、延出部材70の挿入部73a幅寸法L2=7.8mm、第1対向部73bと第1鍔部92との隙間CLz=2.7mm、第2対向部73cと第2鍔部93との隙間CLz=2.7mmに設定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るもので、車両用蓄熱タンク10にウォータポンプ20を組み付けてサブアッシーとしてユニット化した状態を示す三面図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。
【図2】図1(b)の拡大図である。
【図3】図1(a)の拡大図である。
【図4】図2に記載のグロメット90及び延出部材70を示す斜視図である。
【図5】図2および図4に記載された、グロメット90、延出部材70及びタンク側ブラケット42の底面部42bを示す断面図である。
【図6】図1ないし図6に記載の延出部材70単体を示す三面図であり、図6(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【符号の説明】
10…蓄熱タンク、20…ウォータポンプ、42…タンク側ブラケット、
42c…貫通穴、60…ポンプ側ブラケット、70…延出部材、
73a…挿入部、73b…第1対向部、73c…第2対向部、
80…ポンプ用ゴムブッシュ(振動吸収部材)、
90…グロメット(緩衝部材)、90a…挿通穴、91…筒状部、
92…第1鍔部、93…第2鍔部、CLx、CLy、CLz…隙間、
H1…第1ホース。
Claims (5)
- 流体を循環させる循環回路中に設けられ、前記流体を保温貯蔵する蓄熱タンク(10)と、
前記循環回路にホース(H1)で接続され、前記流体を循環させるポンプ(20)とを備え、
前記蓄熱タンク(10)と前記ポンプ(20)との間に、前記ポンプ(20)自体の振動を吸収する振動吸収部材(80)を介在させるようにした、車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造において、
前記蓄熱タンク(10)に設けられたタンク側ブラケット(42)と、
前記ポンプ(20)に設けられたポンプ側ブラケット(60)と、
前記両ブラケット(42、60)のうちいずれか一方のブラケット(42)に形成された貫通穴(42c)と、
前記貫通穴(42c)の内面に沿って貫通方向に延びる筒状部(91)、前記筒状部(91)の一端側にて前記一方のブラケット(42)の貫通穴縁部に沿って拡がる第1鍔部(92)、及び前記筒状部(91)の他端側にて前記一方のブラケット(42)の貫通穴縁部に沿って拡がる第2鍔部(93)を有する緩衝部材(90)と、
前記両ブラケット(42、60)のうち他方のブラケット(60)から延びるように形成され、前記筒状部(91)の挿通穴(90a)に挿入配置される挿入部(73a)、前記第1鍔部(92)に対向する第1対向部(73b)、及び前記第2鍔部(93)に対向する第2対向部(73c)を有する延出部材(70)とを備え、
前記挿入部(73a)と前記筒状部(91)の間、前記第1対向部(73b)と前記第1鍔部(92)の間、及び前記第2対向部(73c)と前記第2鍔部(93)の間のそれぞれに、所定の大きさの隙間(CLx、CLy、CLz)を設けたことを特徴とする車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造。 - 前記他方のブラケットは前記ポンプ側ブラケット(60)であり、
前記延出部材(70)は、前記ポンプ側ブラケット(60)に対して分割可能に組み付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造。 - 前記第1対向部(73b)、前記挿入部(73a)および前記第2対向部(73c)は、1枚の金属製板材を折り曲げて形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造。
- 前記緩衝部材(90)にゴム製グロメットを採用したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造。
- 前記蓄熱タンク(10)および前記ポンプ(20)はエンジンルームの外方に配置されており、
前記ホース(H1)は、前記エンジンルームから前記ポンプ(20)まで延びるように配設されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用蓄熱タンクへのポンプ組付構造。
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