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JP4042244B2 - 半導体マイクロアクチュエータ及び半導体マイクロバルブ及び半導体マイクロリレー - Google Patents

半導体マイクロアクチュエータ及び半導体マイクロバルブ及び半導体マイクロリレー Download PDF

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JP4042244B2 JP04559299A JP4559299A JP4042244B2 JP 4042244 B2 JP4042244 B2 JP 4042244B2 JP 04559299 A JP04559299 A JP 04559299A JP 4559299 A JP4559299 A JP 4559299A JP 4042244 B2 JP4042244 B2 JP 4042244B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも2つの部材の熱膨張係数の差を利用して可動エレメントの変位を得る半導体マイクロアクチュエータ及び半導体マイクロバルブ及び半導体マイクロリレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
異なった熱膨張係数を有する少なくとも2つの材料を組み合わせ(バイメタル構造)、その部分を加熱し熱膨張係数の差を利用して変位を得る半導体マイクロアクチュエータについては、特表平4−506392号「半導体マイクロアクチュエータ」、特開平5−187574号「超小型バルブ」等がある。
【0003】
特表平4−506392号に記載されている半導体マイクロアクチュエータは、図13の上面図、図14の断面図に示すとおりであり、シリコンのダイアフラム100の一部にアルミニウム薄膜104が形成されたバイメタル構造になっている。シリコンからなるダイアフラム100中に形成されたヒータ101に電流を流すと発熱し、ダイアフラム100の温度が上昇する。ここで、シリコンとアルミニウムは熱膨張係数が大きく異なるため、熱応力が発生しダイアフラム100を撓ませ、可動部105の変位を生じる機構となっている。また、効率的な変位を得るために、ダイアフラム100の周辺とシリコン枠102の間に二酸化ケイ素薄膜のヒンジ103を設け、ダイアフラム100で発生した熱がシリコン枠102に逃げることを防ぐ構造となっている。
【0004】
しかし、このような構造をもつ半導体マイクロアクチュエータにおいては以下のような問題点がある。まず、二酸化ケイ素薄膜のヒンジ構造の熱絶縁効果について考察する。一般に、高温部分から低温部分へ逃げる熱Qは
Q(W)=−λ(t−t)/δ・A (式Z)
となる。
【0005】
ここで、Q;熱流(熱移動の速さ)
−t;温度差(℃)
δ;熱源からの距離(cm)
A;熱流の向きに垂直な断面(cm
λ;熱伝導率(J/cm・s・℃)
で与えられる。
【0006】
そこで、この関係式を用いてダイアフラム100からシリコン枠102へ逃げる熱量を計算する。ダイアフラム100とシリコン枠102の温度差を150℃、ヒンジ103の横幅を30μm、ダイアフラム100の直径を2.5mm、ヒンジ103の厚みを2μm(「Electrically‐Activated,Micromachined Diaphram Valves」 Technical Digest IEEE Solid−State Sensor and Actuator Workshop,pp65−69,June1990より推定)とすると、熱流の向きに垂直な断面A1は、
A1=2.5mm×π×2μm=0.25cm×π×2×10−4cm=1.57×10−4cm
となり、二酸化ケイ素の熱伝導率λ=0.084(W/cm℃)であるから、逃げる熱Q1は、
Q1=0.084(W/cm℃)×150℃/(30×10−4cm)×1.57×10−4cm=0.66W=660mW
となる。
【0007】
次に二酸化ケイ素のヒンジ構造を設けなかった場合を計算する。シリコンのダイアフラム100の厚みを10μmとし、熱流の向きに垂直な断面A2を計算すると、
A2=2.5mm×π×10μm=0.25cm×π×10×10−4cm=7.85×10−4cm
となり、シリコンの熱伝導率λ=1.48(W/cm℃)であるから、逃げる熱Q2は、
Q2=1.48(W/cm℃)×150℃/(30×10−4cm)×7.85×10−4cm=58W
となる。そこで、二酸化ケイ素薄膜のヒンジ103を設けることにより約90倍の熱絶縁効果が得られたことになる。このように特表平4−506392号に記載されている半導体マイクロアクチュエータは、従来の構造のものよりも熱効率の良い構造となっている。しかし、現状の使用用途を考えた場合には熱損失の更なる低減が望まれている。具体的には、この熱の逃げ(熱損失)はダイアフラム100を所定の温度(例えば150℃)に維持するために常時供給される電力(消費電力)と考えられる。
【0008】
そこで、特表平4−506392号に記載されている半導体マイクロアクチュエータの消費電力は数百mW(計算では660mW)と推定できるわけであるが、小型・携帯等の電池駆動用途の場合を考えた場合には百mW以下であることが望ましい。
【0009】
また、特表平4−506392号記載の半導体マイクロアクチュエータは、二酸化ケイ素薄膜がヒンジ103の部分は、厚さ2μmと厚くなっている。このヒンジ103の二酸化ケイ素薄膜の厚みを決める要因については、明細書中に明確に記載されていない。しかし、特表平4−506392号記載の半導体マイクロアクチュエータがマイクロバルブ等に使用された場合には、可動エレメントに加えられた圧力がこのヒンジ103に集中することが予想され、この圧力に対し破壊しない程度の膜厚が必要となる。ところが、ヒンジ103の膜厚を増すと上記熱の逃げの計算式より熱絶縁効果が低下する。そこで、ある程度の強度をもち、かつ熱絶縁効果を有する二酸化ケイ素薄膜の膜厚として2μmが決定されたものと推定できる。
【0010】
次に、ヒンジ103の二酸化ケイ素薄膜を厚くする必要性について考察する。特表平4−506392号公報記載の半導体マイクロアクチュエータは、明細書にも記載のごとくシリコンからなるダイアフラム100とアルミニウム薄膜104により構成されたバイメタルにより可動する構造となっているが、ダイアフラム100とアルミニウム薄膜104の間には電気的絶縁を得るために二酸化ケイ素薄膜106が挿入されている。
【0011】
半導体製造プロセスでは、この二酸化ケイ素薄膜106とヒンジ103の二酸化ケイ素薄膜は同時に形成され、これらの膜厚は同じであることが望ましい。しかし、ダイアフラム100とアルミニウム薄膜104の間に挿入された二酸化ケイ素薄膜106の膜厚が2μmと厚くなった場合には、駆動源となるバイメタル特性を劣化させることが予想できる。文献(「Electrically‐Activated,Micromachined Diaphram Valves」 Technical Digest IEEE Solid−State Sensor and Actuator Workshop,pp65−69,June1990)に記載されている実施例においてはアルミニウム薄膜104の膜厚5〜6μmとなっている。そこで膜厚2μmの二酸化ケイ素薄膜106がダイアフラム100とアルミニウム薄膜104の間に挿入されれば、加熱時のダイアフラム100の撓みを阻害する要因となることは容易に推定できる。
【0012】
また半導体製造プロセスでは、二酸化ケイ素の薄膜は通常1000℃程度の高温で形成されるため、シリコンと二酸化ケイ素の熱膨張係数を考慮するとシリコンのダイアフラム100−二酸化ケイ素薄膜106間でかなりの内部応力が発生するものと考えられる。この内部応力は二酸化ケイ素薄膜106の厚みが増すにつれ大きくなり、バイメタル特性を低下させる要因となるのである。以上のような点から考えて、ダイアフラム100−アルミニウム薄膜104間の二酸化ケイ素薄膜106はできるだけ薄く(200Å)、またヒンジ103の二酸化ケイ素の膜はある程度厚く(2μm)しなければならない。しかし、このような二酸化ケイ素の薄膜構造を形成するためには、非常に複雑な半導体製造プロセスが必要となり、特表平4−506392号の明細書においては製造方法については言及されていない。
【0013】
またこの改善策としてUS.Pat.5,271,597に他のヒンジ構造が開示されている。これは上記のような二酸化ケイ素の薄膜構造ではなく、ヒンジ部分の二酸化ケイ素とダイアフラム−アルミニウム薄膜間の二酸化ケイ素薄膜は同一膜厚となっている。この方法はヒンジ部分の二酸化ケイ素薄膜を薄くし、このために生じるヒンジ部の強度低下を補うために、ヒンジ以外にダイアフラムとシリコン枠の結合をダイアフラムの一部のシリコンを用いており、半導体マイクロアクチュエータの消費電力を小さくする構造になっていない。
【0014】
このように本発明に係わる半導体マイクロアクチュエータにおける熱絶縁構造においては、まだ多くの問題点が残されている。
【0015】
また、特開平5−187574号に記載されている超小型バルブも異なった熱膨張係数を有する少なくとも2つの材料を組み合わせ、その部分を加熱し熱膨張係数の差を利用して変位を得る半導体マイクロアクチュエータが使用されている。このマイクロアクチュエータの熱絶縁構造はトーション・バー式サスペンションを設けることにより行われている。この構造は、熱流に垂直な断面の減少と熱流が通過する経路長の増加の双方により、シリコン枠への熱損失を最小化するものとなっている。しかし、このトーション・バー式サスペンション構造がシリコンにより形成されているため、熱の逃げの計算において考察したように、熱絶縁効果が十分に得られないと考えられる。
【0016】
これは、文献「SILICONMICROVALVES FOR GAS FLOW CONTROL」The 8th International Conference on Solid-State Sensor andActuators,Stockholm,Sweden,1995,p276-279に記載されているマイクロバルブ性能比較表より推定できる。この文献には、特表平4−506392号に開示の「半導体マイクロアクチュエータ」に係わるマイクロバルブと、特開平5−187574号に開示の「超小型バルブ」に係わるバイクロバルブの比較がなされており、後者は前者に比べて耐圧が6倍、流量範囲が10倍であるが、消費電力は約2倍、熱抵抗で約1/3となっている。
【0017】
このように特開平5−187574号に記載されている超小型バルブは、シリコンにより形成されたトーション・バー式サスペンション構造により大きな力を発生できるマイクロアクチュエータとなっているが、消費電力については、小型・携帯用のニーズに応えるものではない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は熱絶縁効率が高く、かつ製造プロセスが簡単で、小型・低消費電力で駆動可能な半導体マイクロアクチュエータ及び半導体マイクロバルブ及び半導体マイクロリレーを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段とから成り、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位することを特徴とする。
【0020】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの前記半導体基板に対する変位が非回転的変位であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの前記半導体基板に対する変位が回転的変位であることを特徴とする。
【0022】
また、請求項4の発明は、請求項1又は2に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、十字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項5の発明は、請求項1又は3に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、卍字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする。
【0024】
また、請求項6の発明は、請求項1又は3に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、前記半導体基板の一部を固定端とする片持梁の一部であることを特徴とする。
【0025】
また、請求項7の発明は、請求項4から6のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの梁の一部は、前記梁を加熱するための加熱手段を含むことを特徴とする。
【0026】
また、請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントがシリコンで構成され、前記懸垂手段を構成する材料の熱膨張係数が略1.0×10−5/℃以上の特性を有することを特徴とする。
【0027】
また、請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記懸垂手段を構成する材料の熱伝導率が略0.4W/m℃以下の特性を有することを特徴とする。
【0028】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記懸垂手段を構成する材料がフッ素化樹脂であることを特徴とする。
【0029】
また、請求項11の発明は、請求項9に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記懸垂手段を構成する材料がポリイミドであることを特徴とする。
【0030】
また、請求項12の発明は、半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段と、前記可動エレメントの変位に応じてそこに流れる流体の制御が成される流路を有する流体制御エレメントとからなり、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位し、前記流路を流れる流体の制御が成されることを特徴とする。
【0031】
また、請求項13の発明は、請求項12に記載の半導体マイクロバルブにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、十字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする。
【0032】
また、請求項14の発明は、請求項12に記載の半導体マイクロバルブにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、卍字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする。
【0033】
また、請求項15の発明は、半導体基板と、接点が設けられ外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段と、前記可動エレメントの接点に対応する部分にその接点と接触可能なそれぞれ離間した接点を有する固定エレメントとから成り、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位し、前記固定エレメントの離間した接点の開閉が行われることを特徴とする。
【0034】
また、請求項16の発明は、請求項15に記載の半導体マイクロリレーにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、前記半導体基板の一部を固定端とする片持梁の一部であることを特徴とする。
【0035】
この発明は、ポリイミドまたはフッ素化樹脂などの樹脂材料が、高い熱絶縁性(二酸化ケイ素の約80倍)を有し、さらに液状で加工し易くスピンコートなどの半導体製造工程により所望の厚さ(数μm〜数十μm)の膜厚を容易に得ることができ、さらにシリコンに対して大きな熱膨張係数をもつという優れた特徴に着目してなされたものである。詳細には半導体基板、外部要因により変位する可動エレメントと、この半導体基板と可動エレメントに接合されていて、可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数をもち、可動エレメントを半導体基板から懸垂する懸垂手段から構成されていて、少なくとも可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なりあうようになっている。
【0036】
さらに、この懸垂手段は熱絶縁機能を持つようになっている。ここで、可動エレメントの一部が加熱されることにより、可動エレメントと懸垂手段との熱膨張係数の差により可動エレメントと懸垂手段の重なりある部分において熱応力が発生し、半導体マイクロアクチュエータに変位を発生させる駆動源となる。また、懸垂手段は可動エレメントと半導体基板とを接合する役割を果たしているのであるが、熱絶縁効果を有しているため、可動エレメントで発生した熱が半導体基板へ逃げるのを防ぎ、効率のよい半導体マイクロアクチュエータを実現できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を説明する。図1は本発明の半導体マイクロアクチュエータの構造を示す斜視図であり、図2(a)(b)はそれぞれ断面図、上面図である。本実施形態の半導体マイクロアクチュエータ7は、図示したように、シリコン等により成る中空で略四角形状の枠体となる半導体基板3と、その内方に懸垂手段4を介して4箇所にて接合され、半導体基板3から懸垂されるシリコン等からなる可動エレメント1により構成される。
【0038】
この可動エレメント1は、上面が四角形状に開口し下方に向かうにつれて幅が狭くなるように、中空の四角錐台形状に形成された中央のボス2をその上面の開口部4辺のそれぞれより外方に延びる片状の梁6で支える構造となっており、4つの各梁6のそれぞれがボス2を挟んで略十字形状となっているその脚部を構成している。そして、この梁6の上部に重なり合うように接触し形成されたポリイミド、フッ素化樹脂等からなる懸垂手段4が半導体基板3の表面と接合されて、半導体基板3と可動エレメント1が接合される。また、梁6には梁6を加熱するための拡散抵抗などからなる加熱手段5が設けられている。
【0039】
本実施形態においては、懸垂手段4の材料としてポリイミド(商品名「フォトニース」、以下ポリイミドという)を用いた場合について述べるが、材料はこれに限定されるものではなく、熱絶縁機能を有し、可動エレメント1を構成する材料、例えばシリコンの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を持つものであればよい。ここで、両者の熱膨張係数の差が大きいことが望ましい。また、熱伝導率が0.4W/m℃以下の材料を懸垂手段として用いることにより、二酸化ケイ素以上の熱絶縁効果を得ることができる。上記ポリイミドは、熱伝導率1.17×10−3(W/cm℃)で二酸化ケイ素の約1/80であり、熱膨張係数は((2.23×10−5/K))でシリコンの約5倍の特性をもち、上記懸垂手段4に必要な特性を満たす材料である。
【0040】
ところで、上記加熱手段5により可動エレメント1の梁6が加熱されると、ポリイミドからなる懸垂手段4とシリコンからなる可動エレメント1の梁6の接触部分の温度が上昇する。ここで、この接触部分の温度変化について考察する。図3は接触部分の構成モデルを示した斜視図であり、具体的な各部の寸法は可動エレメント1と懸垂手段4の重なり部分を600μm(幅)×800μm(長)とし、可動エレメント1の接触部分の厚さを10μm、懸垂手段4の厚みを20μmとする。
【0041】
まず、図3に示す接触部分にエネルギーが加えられたときの温度上昇について考える。シリコンからなる可動エレメント1を1℃上昇させるのに必要な熱量を求める。図3における接触部分の可動エレメント1の体積は、
10μm×800μm×600μm=4.8×10−6cm
となる。シリコンの密度は2.33g/cm、原子量は28.1、熱容量は20.0J/molであるから
モル数=(重さ)/(原子量)=(体積×密度)/(原子量)=(4.8×10−6×2.33)/28.1=3.6×10−7(mol)
となる。したがって、接触部分の可動エレメント1の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量は、
熱量(J)=熱容量(J/mol)×モル数=20×3.6×10−7=7.2×10−6(J)
となる。
【0042】
同様にして接触部分の懸垂手段4の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量を求める。図3における懸垂手段4の体積は、
20μm×800μm×600μm=9.6×10−6cm
となり、ポリイミドの密度は1.39g/cmであるから、懸垂手段4の重さは、
重さ=密度×体積=1.39×9.6×10−6=1.33×10−5(g)
となる。ポリイミドの比熱は1.13J/g℃であるから、図3における懸垂手段4の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量は熱量(J/℃)=比熱(J/g℃)×重さ(g)=1.13×1.33×10−5=1.50×10−5(J/℃)
となる。電池駆動などを考慮して、加熱のための入力電力(消費電力)を10mWとすると、
10mW=10mJ/秒
であるから、図3に示す接触部分の温度上昇ΔTは、
ΔT=(入力電力)/(シリコンの熱量+ポリイミドの熱量)=10×10−3(J/秒)/(7.2×10−6(J/℃)+1.5×10−5(J/℃))=450(℃/秒)
となる。すなわち、熱損失を考慮しなければ10mWの入力電力に対し、図3に示した可動エレメント1と懸垂手段4の接触部分は450℃程度に加熱される。しかし、実際は懸垂手段4を通して半導体基板3への逃げ、大気中への熱放射等により200℃程度までしか温度は上昇しないと考えられる。そこで、以後接触部分の温度上昇ΔT=200℃として考察していく。
【0043】
次に、この接触部分の変位について考える。シリコンとポリイミドの熱膨張係数が異なるため温度上昇があると、図3に示す接触部分は変位し、この変位は一般に次式(チモチェンコの式)で与えられる。
【0044】
【式1】
Figure 0004042244
【0045】
ここで、ρは曲率、wは変位、Ephはポリイミドのヤング率(4.90×10N/m)、ESiはシリコンのヤング率(1.90×1011N/m)、αphはポリイミドの線膨張係数(2.30×10−5/K)、αSiはシリコンの線膨張係数(4.15×10−6/K)、tphはポリイミドの厚み(20μm)、tSiはシリコンの厚み(10μm)となる。
【0046】
上記の値をチモチェンコの式に代入し曲率ρを算出すると、
【0047】
【式2】
Figure 0004042244
【0048】
となる。またこのとき、可動エレメント1をシリコンで形成し、懸垂手段4を熱膨張係数が1.0×10−5/℃以上のものを用いればその変位は10μm程度の大きな変位を得ることができる。
【0049】
図1で示したように可動エレメント1の梁6の一端が懸垂手段4によって半導体基板3に接合され固定されているので、この変位は可動エレメント1のボス2を下方向へ押し下げる変位となる。これは、半導体基板3に対して非回転的変位であり、変位の制御精度がよくなる。
【0050】
図4は図3で示した接触部分のポリイミドの厚みを20μmの場合のシリコンの厚みを変化させた場合の接触部分の変位、すなわち撓み量の変化を示しており、図5はシリコンの厚みを10μm、12μmとした場合の、ポリイミドの厚さの変化に対する接触部分の撓み量の変化を示している。図5に示すようにポリイミドの厚みはシリコンの厚みにより最大変位を発生させる厚みが変化するが、概ね20μm以上の変位は実現可能である。
【0051】
次に半導体マイクロアクチュエータ7の熱絶縁効果について説明する。図6は、図1,図2で示した可動エレメント1の梁6と半導体基板3が懸垂手段4よって接合された部分を拡大した断面図である。ここで、従来例で示した二酸化ケイ素薄膜のヒンジ構造の場合と比較するために、懸垂手段4を構成するポリイミドの接合された部分の長さを30μm、接合部のポリイミドの厚みを20μmとして、シリコンからなる可動エレメント1の梁6から懸垂手段4を通して半導体基板3へ逃げる熱Q3を計算する。
【0052】
熱Q3(W)は従来例で示した(式Z)に従い、熱流の向きに垂直な断面A3は、
A3=(ポリイミドの厚み)×(ポリイミドの奥行きの幅)=20μm×600μm=1.2×10−4cm
となり、懸垂手段4を構成するポリイミドの熱伝導率λは1.17×10−3(W/cm℃)、熱源からの距離、すなわち梁6と半導体基板3の距離δは30μmであるから、200℃に加熱された可動エレメント1の梁6から半導体基板3へ逃げる熱Q3は、
Q3=1.17×10−3(W/cm℃)×(200℃/(30×10−4cm))×1.2×10−4(cm)=9.3×10−3(W)=9.3(mW)
となる。図1、図2に示すように、半導体アクチュエータ7は4本の梁6から構成されているので、逃げる熱量は全体で37.2mWとなる。これは、入力電力37.2mWを投入することにより、梁6の温度を200℃に絶えず維持できることを示しており、従来例と比較すると、消費電力を約1/18に低減できるものである。
【0053】
上記のように図1、図2で示した半導体マイクロアクチュエータにおいては、可動エレメント1を半導体基板3から懸垂させる懸垂手段4が可動エレメント1の梁6と重なり合うように接触し、そして懸垂手段4の熱膨張係数が可動エレメント1の梁6の熱膨張係数と異なり、梁6の温度が変化したときに梁6と懸垂手段4の熱膨張係数の差により梁6が撓み、可動エレメント1が変位するように構成するため、可動エレメント1を変位させるために、可動エレメント1と熱膨張係数の異なる手段を新たに設ける必要がなく、構造が簡単になり、製造プロセスも簡単になる。また、上記した懸垂手段にポリイミド、フッ素化樹脂などの熱絶縁性の高いものを使用するため、半導体基板3と可動エレメント1間の熱絶縁効果が優れており、小型・低消費電力で半導体マイクロアクチュエータ7の駆動が可能となる。また、梁6には拡散抵抗などからなる加熱手段5が設けられており、半導体マイクロアクチュエータ7を小型化できる。
【0054】
(実施形態2)
次に、図7、図8を用いて半導体マイクロアクチュエータの他の実施形態を説明する。図7は半導体マイクロアクチュエータの一部破断した斜視図であり、図8は上面図である。図示したように、本実施形態の半導体マイクロアクチュエータ10は、シリコンなどにより成る中空で略四角形状の枠体となる半導体基板13とその内方に懸垂手段14を介して、4箇所にて接合され、半導体基板13から懸垂されるシリコン等からなる可動エレメント11により構成される。
【0055】
この可動エレメント11は、上面が四角形状に開口し下方に向かうにつれて幅が狭くなるように中空の四角錐台形状に形成された中央のボス12をその上面の開口部4辺のそれぞれより外方に延びる略L字片状の4本の梁16で支える構造となっており、4つの各梁16のそれぞれがボス12を挟んで略卍形状となっているその脚部を構成している。そして、この梁16のそれぞれの上部に重なり合うように接触し形成されたポリイミド、フッ素化樹脂等からなる懸垂手段14が半導体基板13の表面と接合されて、半導体基板13と可動エレメント11が接合される。
【0056】
また、図示されていないが、可動エレメント11の各梁16には拡散抵抗などからなる加熱手段が形成されている。この加熱手段に電流が流れ可動エレメント11の梁16が加熱されると、梁16と懸垂手段14の熱膨張係数の差により梁16が撓み、可動エレメント11のボス12が変位する。この場合、可動エレメント11の変位は半導体基板3に対し平面方向への回転を含んでいる。本実施形態では、各梁16が図1、図2で示した十字形状の脚部を構成するものと異なり卍形状の脚部を構成するものであるため、梁16の長さをより長くとることができる。梁の長さを長くすると加熱したときの梁の撓みが大きくなり、可動エレメント11の変位を大きくすることができる。
【0057】
本実施形態においても、懸垂手段14の材料としてフッ素化樹脂、ポリイミドを挙げているが、図1、図2の実施例と同様に、材料はこれに限定されるものではない。また本実施形態の半導体マイクロアクチュエータ10においても、図1,図2で示した半導体マイクロアクチュエータ1と同様、構造が簡単になり、製造プロセスが簡単になるとともに、小型・低消費電力で駆動可能となる。
【0058】
(実施形態3)
次に、図9を用いて半導体マイクロアクチュエータの更に他の実施形態を説明する。図9は本発明の実施形態3に対応する半導体マイクロアクチュエータの構造を示す一部破断した斜視図を示している。この半導体マイクロアクチュエータ20はシリコン等からなる半導体基板23と、その端部下面が半導体基板23の表面部と接合された懸垂手段24に接合されて半導体基板23から懸垂するシリコン等からなる可動エレメント21により構成される。
【0059】
この可動エレメント21は、一端に下方に突出形成される中空状のボス22を有し、このボス22に連接して形成される四角片状の梁26の上面に上記懸垂手段24が重なり合うように接触して接合されている。梁26は半導体基板23の一部を固定端とする片持梁となっている。また、梁26には拡散抵抗などにより成る加熱手段25が形成されている。尚、半導体基板23の表面には、加熱手段25の電極パッド27が設けられている。また、この懸垂手段24は、フッ素化樹脂、ポリイミド等により構成されるが、上述した実施形態同様これに限定されるものではない。
【0060】
この加熱手段25に電流が流れ、可動エレメント21の梁26が加熱されると、梁26と懸垂手段24の熱膨張係数の差により梁26が撓み、可動エレメント21が変位する。片持梁形状であるため、この場合の変位は半導体基板23に対し垂直方向の回転を含み大きな変位となる。
【0061】
また、本実施形態の半導体マイクロアクチュエータ20においても、上述した実施例と同様、構造が簡単になり、製造プロセスが簡単になるとともに、小型・低消費電力で駆動可能となる。
【0062】
(実施形態4)
次に、本発明に係わる半導体マイクロバルブの実施形態を説明する。図10は、本発明の実施形態4に対応する半導体マイクロバルブの構造を示す一部破断した斜視図である。この半導体マイクロバルブ30は、流体制御エレメントである弁座31とその上部に陽極接合、金共晶接合などにより接合されている弁体32とにより構成されている。この弁体32は図1、図2で示した半導体マイクロアクチュエータ7と同じ構成をしており、同じものには同じ符号を付しその説明を省略する。
【0063】
弁座31はその表面上に、弁体32のボス2と対応する位置に、流体の流路に相当する孔部であるオリフィス35が設けられており、そのオリフィス35を取り囲むように、その周囲部より突出し上面が略平面状の台部36が形成される。
【0064】
このとき上記した加熱手段5に電流が流れ可動エレメント1の梁6が撓み、可動エレメント1が変位する。この可動エレメント1の変位により弁体32のボス2の下面部と弁座31の台部36との隙間の間隔が変化し、オリフィス35を流れる流体の流量が制御される。
【0065】
本実施形態の半導体マイクロバルブ30は、図1、図2で説明した半導体マイクロアクチュエータを用いたものであり、構造が簡単になり、製造プロセスが簡単になるとともに、小型・低消費電力で駆動可能となるという同様の効果を有している。また、図1、図2の実施形態と同様に可動エレメント1の各梁6はボス2を挟んで十字形状となる脚部を構成しているため、可動エレメントの変位の制御精度が良くなり、流体の制御精度がよくなる。
【0066】
(実施形態5)
次に、本発明に係わる半導体マイクロバルブの他の実施形態を説明する。図11は本発明の実施形態5に対応する半導体マイクロバルブの構造を示す一部破断した斜視図である。半導体マイクロバルブ40は、流体制御エレメントである弁座41とその上部に陽極接合、金共晶接合などにより接合されている弁体42とにより構成されている。この弁体42は図7、図8で示した半導体マイクロアクチュエータ10と同じ構成をしており、同じものには同じ符号を付しその説明を省略する。
【0067】
弁座41はその表面上に、弁体42のボス12と対応する位置に、流体の流路に相当する孔部であるオリフィス45が設けられており、そのオリフィス45を取り囲むように、その周囲部より突出し上面が略平面状の台部46が形成される。
【0068】
ここで、梁16に形成された図示せぬ加熱手段に電流が流れ可動エレメント11の梁16が撓み、可動エレメント11が変位する。この可動エレメント11の変位により弁体42のボス12の下面部と弁座41の台部46との隙間の間隔が変化し、オリフィス45を流れる流体の流量が制御される。
【0069】
本実施形態の半導体マイクロバルブ40は、図7、図8で説明した半導体マイクロアクチュエータを用いたものであり、構造が簡単になり、製造プロセスが簡単になるとともに、小型・低消費電力で駆動可能となるという同様の効果を有している。また、図7、図8の実施形態と同様に可動エレメント11の各梁16はボス12を挟んで卍字形状となる脚部を構成しているため、可動エレメント11の変位が大きくなり、流体の流量制御範囲が広くなる。
【0070】
(実施形態6)
次に本発明に係わる半導体マイクロリレーの実施形態を説明する。図12は本発明の実施形態6に対応する半導体マイクロリレーの構造を示す一部破断した斜視図である。半導体マイクロリレー50は、表面に固定接点56,57が設けられた固定エレメントである固定片51と、その上部に陽極接合、金共晶接合などにより接合された可動片52とにより構成される。この可動片52は図9で示した半導体マイクロアクチュエータ20と同様の構成をしており、同じものには同じ符号を付しその説明を省略する。可動片52のボス22の下面には可動接点55が設けられており、固定片51上の固定接点56,57は可動接点55と接触可能で対応する位置に分離されて設けられている。
【0071】
ここで、加熱手段25に電流が流れ可動エレメント21の梁26が加熱されると、梁26と懸垂手段24との熱膨張係数の差により梁26が撓み、可動エレメント21が変位する。この変位により可動エレメント21の下面に設けられた可動接点55と固定接点56,57が接触し、各接点が閉じられるよう半導体マイクロリレー50が動作する。
【0072】
本実施形態の半導体マイクロリレー50は、図9で説明した半導体マイクロアクチュエータを用いたものであり、構造が簡単になり、製造プロセスが簡単になるとともに、小型・低消費電力で駆動可能となるという同様の効果を有している。また、図9の実施例と同様に梁26は半導体基板23を固定端とした片持梁であり、大きな力の変位が得られ、リレーの接点圧力が大きくなる。
【0073】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の半導体マイクロアクチュエータにおいては、半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段とから成り、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位するため、前記半導体基板から可動エレメントを懸垂する懸垂手段が前記可動エレメントを変位させる機能を有しており、可動エレメントを変位させるための可動エレメントと熱膨張係数と異なる部材を新たに設ける必要がなく、構造が簡単で製造プロセスが簡単な半導体マイクロアクチュエータを提供できる。また、懸垂手段が熱絶縁機能を有するので、熱効率がよく小型・低消費電力で駆動できる半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0074】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの前記半導体基板に対する変位が非回転的変位であるため、可動エレメントの変位の制御精度のよい半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0075】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの前記半導体基板に対する変位が回転的変位であるため、可動エレメントの大きな変位が得られる半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0076】
また、請求項4の発明は、請求項1又は2に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、十字形状の脚部を構成する梁の一部であるため、可動エレメントの半導体基板に対する変位を非回転にして、可動エレメントの変位の制御精度のよい半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0077】
また、請求項5の発明は、請求項1又は3に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、卍字形状の脚部を構成する梁の一部であるため、可動エレメントの大きな変位が得られる半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0078】
また、請求項6の発明は、請求項1又は3に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、前記半導体基板の一部を固定端とする片持梁の一部であるため、大きな力が得られる半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0079】
また、請求項7の発明は、請求項4から6のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントの梁の一部は、前記梁を加熱するための加熱手段を含むため、小型の半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0080】
また、請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記可動エレメントがシリコンで構成され、前記懸垂手段を構成する材料の熱膨張係数が略1.0×10−5/℃以上の特性を有するため、大きな変位が得られる半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0081】
また、請求項9の発明は、請求項1から8のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記懸垂手段を構成する材料の熱伝導率が略0.4W/m℃以下の特性を有するため、二酸化ケイ素薄膜以上の熱絶縁効果を得ることができる。
【0082】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記懸垂手段を構成する材料がフッ素化樹脂であるため、フォトリソ工程及びエッチング工程などの半導体プロセスを使って微細加工が可能で製造プロセスが簡単であり、また大きな変位と熱絶縁効果が得られ、小型・低消費電力で駆動可能な半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0083】
また、請求項11の発明は、請求項9に記載の半導体マイクロアクチュエータにおいて、前記懸垂手段を構成する材料がポリイミドであるため、フォトリソ工程及びエッチング工程などの半導体プロセスを使って微細加工が可能で製造プロセスが簡単であり、また大きな変位と熱絶縁効果が得られ、小型・低消費電力で駆動可能な半導体マイクロアクチュエータを提供できる。
【0084】
また、請求項12の発明は、半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段と、前記可動エレメントの変位に応じてそこに流れる流体の制御が成される流路を有する流体制御エレメントとからなり、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位し、前記流路を流れる流体の制御が成されるため、構造の簡単で製造プロセスが簡単な半導体マイクロバルブを提供できる。
【0085】
また、請求項13の発明は、請求項12に記載の半導体マイクロバルブにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、十字形状の脚部を構成する梁の一部であるため、可動エレメントの半導体基板に対する変位を非回転にして、流体の制御精度のよい半導体マイクロバルブを提供できる。
【0086】
また、請求項14の発明は、請求項12に記載の半導体マイクロバルブにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、卍字形状の脚部を構成する梁の一部であるため、流体の流量制御範囲の広い半導体マイクロバルブを提供できる。
【0087】
また、請求項15の発明は、半導体基板と、接点が設けられ外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段と、前記可動エレメントの接点に対応する部分にその接点と接触可能なそれぞれ離間した接点を有する固定エレメントとから成り、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位し、前記固定エレメントの離間した接点の開閉が行われるため、構造の簡単で製造プロセスの簡単な半導体マイクロリレーを提供できる。
【0088】
また、請求項16の発明は、請求項15に記載の半導体マイクロリレーにおいて、前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、前記半導体基板の一部を固定端とする片持梁の一部であるため、接点圧力の大きい半導体マイクロリレーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に対応する半導体マイクロアクチュエータの構造を示す一部破断の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に対応する半導体マイクロアクチュエータの構造を示す(a)は断面図(b)は上面図である。
【図3】本発明の半導体マイクロアクチュエータの作用を説明するために用いる懸垂手段と可動エレメントが接触した部分の構成モデルの斜視図である。
【図4】図3で示した構成モデルのシリコンの厚みの変化に対する撓み量の関係を示した特性図である。
【図5】図3で示した構成モデルのポリイミドの厚みの変化に対する撓み量の関係を示した特性図である。
【図6】図1、図2で示した半導体基板と可動エレメントが懸垂手段を介して接合された部分の構造を示す拡大図である。
【図7】本発明の実施形態2に対応する半導体マイクロアクチュエータの構造を示す一部破断の斜視図である。
【図8】本発明の実施形態2に対応する半導体マイクロアクチュエータの構造を示す上面図である。
【図9】本発明の実施形態3に対応する半導体マイクロアクチュエータの構造を示す一部破断の斜視図である。
【図10】本発明の実施形態4に対応する半導体マイクロバルブの構造を示す一部破断の斜視図である。
【図11】本発明の実施形態5に対応する半導体マイクロバルブの構造を示す一部破断の斜視図である。
【図12】本発明の実施形態6に対応する半導体マイクロリレーの構造を示す一部破断の斜視図である。
【図13】従来の半導体マイクロアクチュエータの構造を示す上面図である。
【図14】従来の半導体マイクロアクチュエータの一部の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 可動エレメント
2 ボス
3 半導体基板
4 懸垂手段
5 加熱手段
6 梁
7 半導体マイクロアクチュエータ

Claims (16)

  1. 半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段とから成り、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位することを特徴とする半導体マイクロアクチュエータ。
  2. 前記可動エレメントの前記半導体基板に対する変位が非回転的変位であることを特徴とする請求項1に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  3. 前記可動エレメントの前記半導体基板に対する変位が回転的変位であることを特徴とする請求項1に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  4. 前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、十字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  5. 前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、卍字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする請求項1又は3に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  6. 前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、前記半導体基板の一部を固定端とする片持梁の一部であることを特徴とする請求項1又は3に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  7. 前記可動エレメントの梁の一部は、前記梁を加熱するための加熱手段を含むことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  8. 前記可動エレメントがシリコンで構成され、前記懸垂手段を構成する材料の熱膨張係数が略1.0×10−5/℃以上の特性を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  9. 前記懸垂手段を構成する材料の熱伝導率が略0.4W/m℃以下の特性を有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  10. 前記懸垂手段を構成する材料がフッ素化樹脂であることを特徴とする請求項9に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  11. 前記懸垂手段を構成する材料がポリイミドであることを特徴とする請求項9に記載の半導体マイクロアクチュエータ。
  12. 半導体基板と、外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段と、前記可動エレメントの変位に応じてそこに流れる流体の制御が成される流路を有する流体制御エレメントとからなり、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位し、前記流路を流れる流体の制御が成されることを特徴とする半導体マイクロバルブ。
  13. 前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、十字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする請求項12に記載の半導体マイクロバルブ。
  14. 前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、卍字形状の脚部を構成する梁の一部であることを特徴とする請求項12に記載の半導体マイクロバルブ。
  15. 半導体基板と、接点が設けられ外部要因により変位する可動エレメントと、前記可動エレメントの熱膨張係数と異なる熱膨張係数を有するとともに、前記半導体基板と可動エレメントに接合されて前記可動エレメントを前記半導体基板から懸垂するための懸垂手段と、前記可動エレメントの接点に対応する部分にその接点と接触可能なそれぞれ離間した接点を有する固定エレメントとから成り、前記半導体基板と前記可動エレメントとの間は、前記懸垂手段を介してのみ両者が橋渡しされるように隔離され、前記懸垂手段は、前記半導体基板と前記可動エレメント間の熱絶縁機能を有し、前記可動エレメントの一部と前記懸垂手段の一部が重なり合うように接触し、前記可動エレメントの一部が温度変化したときに、前記懸垂手段との熱膨張差により前記可動エレメントが変位し、前記固定エレメントの離間した接点の開閉が行われることを特徴とする半導体マイクロリレー。
  16. 前記可動エレメントの一部と懸垂手段の一部が重なり合うように接触している部分が、前記半導体基板の一部を固定端とする片持梁の一部であることを特徴とする請求項15に記載の半導体マイクロリレー。
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