JP4035006B2 - 光通信用スリーブおよびそれを用いた光コネクタ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、光通信等で光ファイバの接続に用いる光通信用スリーブおよびその光通信用スリーブを用いた光コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より一般的な光ファイバ同士を接続する光コネクタの構造は、図5に示すように光ファイバ30を挿通して収納したフェルール31同士を割スリーブ10の両端から挿入して互いに当接させるようにしている。
【0003】
この割スリーブ10は、ジルコニア等のセラミックス、結晶化ガラス、りん青銅等の金属等からなり、図6に示すように円筒体で長手方向にスリット11が設けられ、その内周面12はフェルール31の外径よりわずかに小さく精密研磨されている。この割スリーブ10にフェルール31を挿入すると、割スリーブ10が弾性変形して若干広がることにより、割スリーブ10の内周面12でフェルール31を強固に保持することが出来るようになっている(特開平2−231545号公報参照)。
【0004】
また、図7(a)、(b)のように、りん青銅等の金属の内周面12にめっき層等の硬化層40を施し、耐摩耗性を良くしたものがある(特開2000−206371号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記図6に示す従来の割スリーブ10は、コストの点からりん青銅等の金属を用いていたが、摩耗による光接続損失の増大という問題がある。すなわちフェルール31を繰り返し着脱することにより発生する摩耗粉がフェルール31先端や外周面に付着して、フェルール31の突き合わせ面の密着不良や軸ずれを起こし、光伝送における接続損失を増大させてしまう。
【0006】
一方、ジルコニアセラミックス製及び結晶化ガラス製の割スリーブ10は、耐摩耗性に優れており、上述の摩耗粉による問題は起こらない。しかし金属に比べて脆いため、繰り返し着脱等により、フェルール31が斜めに挿入された場合に、必要以上に押し拡げられ、割れ等の破壊を生じるという問題がある。
【0007】
また、ジルコニアセラミックス製の場合、内周面、外周面を研削もしくは研磨等で仕上げ加工しているために同芯度の値にばらつきが生じ、それによりフェルールを把持する力である抜去力の値が安定しないという問題を生じている。
【0008】
更に、結晶化ガラスの場合は、ジルコニアセラミックスに比べ強度が1/3程度しかないので、実用的には脱着が少なくしかも斜めに挿入する可能性が極めて少ないある特殊な領域にしか使うことが出来ないという課題を有している。
【0009】
また図7に示す従来の割スリーブ10では、内周面12に施しためっき層等の硬化層40は、フェルール31を繰り返し着脱することにより剥離しやすく、微小な剥離片がフェルール31先端や外周面に付着して、上述のような光接続損失の増大を生じるという問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記に鑑みて本発明の光通信用スリーブは、結晶化ガラスからなる円筒体の外周面に、該円筒体の両端部のみにおいて、弾性層が圧入により固定されていることを特徴とする。また、上記弾性層は、好ましくは、上記円筒体の長手方向において、該両端面から1.0mm以上の長さであることを特徴とする。
【0011】
また、好ましくは、上記弾性層の厚さを0.05〜0.25mmとしたことを特徴とする。更に、上記弾性層が、好ましくは、金属もしくは樹脂からなることを特徴とする。
【0012】
また、好ましくは、上記円筒体と上記弾性層との間において上記円筒体の表面に金属酸化物膜または圧縮応力層が形成されていることを特徴とする。
【0013】
しかも、光ファイバ端部が収納された2つのフェルールを上記光通信用スリーブの両端から挿入して、フェルール同士を当接させることで光ファイバを接続した光コネクタを提供することを特徴とする。
【0014】
すなわち光通信用割スリーブにおいて、結晶化ガラス製円筒体の外周面に弾性層を備えることにより、フェルールが斜めに挿入された場合でも必要以上に押し拡げられるのを抑制し、割れ等の破壊を生じないことを見いだしたのである。またこの弾性層の厚さを0.05〜0.25mmとすることで、フェルールが斜めに挿入された場合でも必要以上に押し拡げられるのを抑制して割れ等の破壊を防止するのに最大の効果があることを見いだしたのである。
【0015】
またこの弾性層は、ジルコニアセラミックス製円筒体の外周面に、円筒体の両端部のみにおいて、圧入により固定されるため、内周面は結晶化ガラスであり、耐摩耗性に優れ、フェルールを繰り返し着脱することにより生じる摩耗や剥離という問題がない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態を図を用いて説明する。
【0017】
図1(a)は本発明の実施形態による割スリーブ10を示す斜視図であり、図1(b)は同断面図である。また図1(c)は端面側付近のA−A断面図である。
【0018】
割スリーブ10は、結晶化ガラスからなる円筒体14の長手方向にスリット11が設けられ、その内周面12は挿入するフェルール31(図5)の外径よりも僅かに小さな内径となるような円形に精密研磨されている。また割スリーブ10の内周面の算術平均粗さ(Ra)を0.2μm以下に加工し、両端面の内周側にC0.2mm以下またはR0.2mm以下のフェルールの挿入ガイドとなる面取り部14aを形成して、フェルール31を挿入し易くしている。スリット11は割スリーブ10が弾性変形してフェルール31を強固に保持するよう0.5〜1.0mmの寸法に加工される。
【0019】
また本実施形態の割スリーブ10は、結晶化ガラス製の円筒体14の外周面13に、円筒体14の両端部のみにおいて、弾性層20を形成している。この弾性層20は弾性変形する金属もしくは樹脂を用いることが出来る。
【0020】
金属としては、例えば、フェルール31を強固に保持できるりん青銅、ベリリウム銅、ステンレス鋼、バネ鋼等のばね性を有する金属が望ましい。
【0021】
また、樹脂としては、精密成形が可能であれば使用することができ、必ずしも高弾性を有する必要はない。従って、エンジニアリングプラスチックと呼ばれ、最近に到るまで各種のものが、開発されてきた中で「汎用エンプラ」と呼ばれる範中に入るものとして、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリアセタール(POM)があげられる。
【0022】
また「高性能エンプラ」と呼ばれる範中に入るものとして、ポリアリレート(PAR)、ポリサルホン(PSF)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)があげられる。
【0023】
ここで、上述の樹脂はいわゆる熱可塑性樹脂に分類されるもので、室温で固体の樹脂をその溶融温度以上に加熱すると液状になり、この状態で金型中に流し込み、固化させることで成形品を作製するものである。しかし熱可塑性樹脂に限定せずに熱硬化性樹脂を用いてもよい。この樹脂は加熱した直後の状態では重合することなく、完全な液状にある。
これを金型中に流し込み、一定時間加熱すると樹脂が架橋反応を起こして、樹脂成形体が形成されるものである。こうした熱硬化性樹脂としては、フエノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂等を用いることが出来る。この中でも特にガラス繊維強化エポキシ樹脂、熱可塑性ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマ(LCP)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)などを用いることが特に望ましい。
【0024】
次に、この弾性層20は、円筒体14の外周面13に、円筒体14の両端部のみにおいて、圧入により固定される。
【0025】
また、本発明に用いる結晶化ガラスは、様々な材質のものを用いることが出来るが、SiO2を60〜70重量%、Al2O3を16〜25重量%、Li2Oを1.5〜3重量%、MgOを0.5〜2.5重量%、TiO2を1.3〜4.5重量%、ZrO2を0.5〜3重量%、TiO2+ZrO2を2〜6.5重量%、K2Oを1〜5.5重量%、ZnOを0〜7重量%、BaOを0〜3重量%の組成を有し、しかも平均粒径が2μm以下のβ−スポジュメン固溶体又はβ−石英固溶体を30〜70体積%析出してなり、かつ曲げ強度が200MPa以上の範囲にある結晶化ガラスからなることが望ましい。
【0026】
本実施形態の結晶化ガラス製の円筒体14において、使用する結晶化ガラスの析出結晶量は30〜70体積%、好ましくは35〜60体積%である。析出結晶量は、熱膨張係数や機的強度にも影響を及ぼすが、特に耐摩耗性、被研磨特性及び成形性に著しい影響を及ぼす。即ち、結晶の析出量が30体積%未満であると耐摩耗性が不十分になり、フェルールの繰り返し挿抜を行った場合に結晶化ガラス製の円筒体14の内周面に傷が発生し、初期の接続特性を維持できなくなる。これに対し、30体積%以上の量の結晶が析出している場合には、耐摩耗性は著しく向上し、数百回におよぶ挿抜でも傷が発生しない。
【0027】
ところが、必要以上に多量の結晶が析出していると被研磨特性や成形性を悪化させることになる。即ち、70体積%より多くの結晶が析出すると、被研磨速度が石英ガラスに比べて小さくなり、両者の被研磨速度の差を軽滅させるような特殊な研磨方法を必要とするためコスト高になる。さらに、そのように結晶性の強いガラスは成形時に失透を発生し易く、効率の高い生産を行うことが出来ない。
【0028】
また、本実施形態の結晶化ガラス製の円筒体14において、結晶化ガラスの析出結晶の平均粒径は2μm以下、好ましくは1μm以下である。平均粒径が2μm以下であれば、200MPa以上の曲げ強度が得られ、かつ、スリーブ10として十分な耐摩耗性を有する結晶化ガラスとなる。
【0029】
結晶の平均粒径が2μm以下であれば、十分に高い機械的強度を得ることができ、このような要求を満たし得る。しかし、平均粒径が大きくなりすぎると、結晶とガラスマトリックスの熱膨張差によって、両者の界面での熱応力が大きくなり、マイクロクラックが生じて機械的強度が低下する。また平均粒径が大きすぎると耐摩耗性が劣化してしまう。
【0030】
次に、本実施形態の結晶化ガラス製の円筒体14の表面に金属酸化物膜を形成して円筒体14の抗折強度を向上させることが更に望ましい。この金属酸化物膜は弾性層20との間と円筒体14の内周面の少なくともいずれか一方に形成することでよい。この金属酸化物膜は結晶化ガラスと反応して結晶化ガラス表面の結晶化度を高める効果を有する析出結晶成分あるいは核形成成分からなり、例えば、ZrO2、SiO2、SnO2、Al2O3及びTiO2から選択される少なくとも一種で構成されている金属酸化物膜が適しており、適宜組み合わせてもよい。また、金属酸化物膜を結晶化ガラスよりも小さい熱膨張係数を有する金属酸化物で構成すると、熱膨張係数の差によって膜表面に圧縮応力が発生し、さらに抗折強度を向上させることができる点で好ましい。
【0031】
また、本実施形態の結晶化ガラス製の円筒体14の表面に圧縮応力層を形成しておくことにより、抗折強度を向上させたものが更に望ましい。この圧縮応力層は弾性層20との間と円筒体14の内周面の少なくともいずれか一方に形成することでよい。一般に、抗折強度は、試料に徐々に曲げ荷重を負荷してゆき、試料の表面に生じた引張応力が破壊強度を超えて破壊が起こる際の応力の値として表わされる。結晶化ガラス製の円筒体14の表面に予め圧縮応力層が形成されている場合、結晶化ガラス製の円筒体14に破壊が起こる際の曲げ荷重値を圧縮応力層の圧縮応力値とほぼ同程度だけ大きくすることができるので抗折強度が向上する。
【0032】
次に、光通信用割スリーブ10としての外径寸法は、SC形光コネクタの場合にφ3.2mmと規定されているので、弾性層20を施す場合、弾性層20の厚み分だけ円筒体14の厚みを薄くしなければならない。この弾性層20の厚みは、0.05〜0.25mmとするのが良い。したがって円筒体14の厚みは、2.70〜3.10mmとするのが良い。これは弾性層20が0.05mmより薄いとフェルール31が斜めに挿入された場合でも必要以上に押し拡げられるのを抑制する力が小さくなって、割れ等の破壊を生じるためであり、また弾性層20が0.25mmより厚いと逆に円筒体14が薄くなりすぎて、それ自体の強度が低くなり、割れ等の破壊を生じるためである。
【0033】
またこの弾性層20は、図1のように、割スリーブ10の両端面から1.0mm以上の長さの範囲に備えれば、割れ等の破壊を防ぐのに同等の効果がある。これはフェルール31が斜めに挿入された場合、割れ等の破壊が端面側から発生するためであり、破壊せずに1.0mm以上フェルール31が挿入されれば、その後は真っ直ぐに挿入でき、斜めになって割スリーブ10が必要以上に押し拡げられることはないからである。
【0034】
また、図2に示す様に、内周面12の長手方向に3カ所以上の突起15を備え、この突起15によりフェルール31を保持する方法でも良い。
【0035】
次に本実施形態の割スリーブ10について製造方法をもとにさらに詳細に説明する。
【0036】
上記組成の結晶化ガラスのインゴット母材を作成し、次に得られた結晶化ガラス母材の内周面を真円度及び同芯度が1μm以内になるように精密研削を行い、最後にその結晶化ガラス母材を加熱延伸加工し、割スリーブ10が少なくとも1個以上の長手方向に長い円筒状の長物を得る。この段階ですでに、内周面、外周面が完成されており、このあと長手方向に割スリーブ10の所定の長さになるように切断加工を行い円筒体14を得る。
【0037】
次に図3(a)のフローチャートに示す様に、円筒体14の長手方向に平面研削盤によりスリット11を加工し、該円筒体14の外周面に、円筒体14の両端部のみにおいて、弾性層20を圧入により固定する。
【0038】
また、この方法とは別に、図3(b)のフローチャートに示す様に、円筒体14の外周面に、円筒体14の両端部のみにおいて、弾性層20を圧入により固定した後、平面研削盤を用いてスライシング用の薄手のダイヤモンド砥石によりスリット11を加工する。
【0039】
上記2方法のいずれであっても、本発明の効果を奏することが出来る。
【0040】
この結晶化ガラス製の円筒体14の外周面13に施す弾性層20は、圧入によって固定する場合、まず平板を精密プレス加工、引き抜き加工もしくはパイプ状のものから切削して円筒体14と同様のスリット11を持ち、円筒体14の外径よりやや小さい内径形状に加工する。そして円筒体14の端面側から加工された円筒体状の弾性層20をスリット11の方向が合うように圧入、固定する。この場合、弾性層20の内径は、過大とならない範囲で十分な引き抜き力とするため、結晶化ガラス製の円筒体14の外径に対して、0.003〜0.010mm程度小さくするのが良い。
【0041】
さらに圧入性を良くするため、弾性層20の内周面の面粗さをRa0.8μm以下とし、また図1(c)に示すように、両端面側にC面またはR面の面取り20aを形成するのが良い。ただし割れ等の破壊は端面側から起こるため、面取り寸法は0.1mm以下とする。
【0042】
以上、本発明のスリーブを割スリーブにて説明してきたが、これに限ることなく、スリットの形成されていない精密スリーブにも適用することが出来る。
【0043】
【実施例】
ここで、以下に示す方法で実験を行った。
【0044】
本実施例の割スリーブ10として、SiO2を66量%、Al2O3を18重量%、Li2Oを3量%、MgOを1.5重量%、TiO2を1.5重量%、ZrO2を1重量%、TiO2+ZrO2を2重量%、K2Oを3重量%、ZnOを2重量%、BaOを2量%の組成を有した結晶化ガラス製の円筒体14を作成した。
【0045】
次にリン青銅の平板を精密プレス加工して、結晶化ガラス製の円筒体14と同様のスリット11を持った弾性層20を作製した。次にこのりん青銅製の弾性層20を円筒体14にハンドプレス機で圧入して固定し、割スリーブサンプルを作製した。
【0046】
ここで弾性層20の厚さを0.04、0.05、0.15、0.25、0.28mmと変化させて、割スリーブの最終の外径をφ3.2mm、内径をφ2.493mmとなるように図1に示す形状で5種類のサンプルを各10個作製した。
【0047】
また、従来例のサンプルとして図5に示すジルコニアセラミックス製と結晶化ガラスのみからなる割スリーブ10を各10個作製した。
【0048】
上記7種類のサンプルを垂直に固定し、その上端からテーパーピンゲージを挿入し、破壊に至る荷重をロードセルで測定する破壊荷重試験を行い、各サンプル10個の平均値を測定した。
【0049】
その試験結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
従来例であるジルコニア製割スリーブでは破壊荷重が12.35Kg、結晶化ガラスのみからなる割スリーブでは破壊荷重が4.19Kgとかなり低い値となった。また、弾性層20を有したサンプルでは厚さが0.04mmでは13.92Kgと小さくまた、0.28mmのサンプルでは結晶化ガラスの厚さが0.07mmしか残らないので弾性層を圧入した際に全数が破壊してしまい、試験は出来なかった。
【0052】
これに対し、弾性層20の厚さが0.05〜0.25mmの本実施例のサンプルでは18.77Kg以上の値を示し、かなり強度が向上したことがわかる。
【0053】
【発明の効果】
このように本発明によれば、光通信用スリーブにおいて、結晶化ガラスからなる円筒体の外周面に、円筒体の両端部のみにおいて、弾性層を圧入により固定したことで、フェルールが斜めに挿入された場合でも必要以上に押し拡げられるのを抑制し、割れ等の破壊を生じないようにできる。またこの弾性層は、結晶化ガラス製円筒体の外周面に圧入により固定されるため、内周面は結晶化ガラスであり、耐摩耗性に優れ、フェルールを繰り返し着脱することにより生じる摩耗や剥離という問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施形態による光通信用割スリーブを示す斜視図、(b)はその断面図、(c)は端面側付近のA−A断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態による光通信用スリーブの製造方法を示すフローチャートである。
【図4】光ファイバ同士を接続する一般的な光コネクタの構造を示す断面図である。
【図5】従来の光通信用割スリーブを示す斜視図である。
【図6】(a)は内周面にめっき層等の硬化層を施した従来の金属製割スリーブを示す斜視図であり、(b)はその断面図である。
【符号の説明】
10:割スリーブ11:スリット12:内周面13:外周面14:円筒体15:突起20:弾性層30:光ファイバ31:フェルール40:めっき層等の硬化層
Claims (6)
- 結晶化ガラスからなる円筒体の外周面に、該円筒体の両端部のみにおいて、弾性層が圧入により固定されていることを特徴とする光通信用スリーブ。
- 前記弾性層は、前記円筒体の長手方向において、前記円筒体の両端面から1.0mm以上の長さであることを特徴とする請求項1に記載の光通信用スリーブ。
- 上記弾性層の厚さを0.05〜0.25mmとしたことを特徴とする請求項1又は2記載の光通信用スリーブ。
- 上記弾性層が金属もしくは樹脂からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光通信用スリーブ。
- 上記円筒体と上記弾性層との間において上記円筒体の表面に金属酸化物膜または圧縮応力層が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光通信用スリーブ。
- 光ファイバ端部が収納された2つのフェルールを請求項1から5のいずれかに記載された光通信用スリーブの両端から挿入して、フェルール同士を当接させることで光ファイバを接続することを特徴とする光コネクタ。
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