JP4030795B2 - 弾性表面波デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性表面波デバイスに関し、特に、複数の一端子対弾性表面波共振子を梯子型に接続した弾性表面波デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話等の移動体通信端末は小型化および高性能化が急速に進んでいる。移動体通信端末の小型化、高性能化に伴ってRF部を小型化するために、弾性表面波デバイスの開発が期待されている。
【0003】
移動体通信端末のRF部の分波器には、1W〜数W程度の電力がかかるため、従来、耐電力性能の良い誘電体フィルタが主に使用されてきた。しかし、誘電体フィルタは体積が大きいため、移動体通信端末の小型化を阻害する要因となっていた。
【0004】
そのため、現在では、800MHz帯の分波器においては、誘電体フィルタよりも小型化が可能な弾性表面波デバイスが用いられるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
弾性表面波デバイスは複数の電極指を持った電極で構成されており、周波数が高い場合には電極指を細くする必要がある。そのため、1.5GHz帯のような高い周波数では電極指形状が細いために、弾性表面波デバイスの耐電力性が低いという欠点があった。
【0006】
例えば、移動体通信端末のRF部で用いられる分波器は受信フィルタおよび送信フィルタを有している。弾性表面波デバイスで分波器の受信フィルタおよび送信フィルタを構成する場合、受信フィルタおよび送信フィルタのそれぞれにラダー型弾性表面波フィルタを用いることができる。図19は、ラダー型表面弾性波フィルタの構成例を示す回路図である。図19(a)のラダー型弾性表面波フィルタは、直列腕Sa1、Sa2および並列腕Pa1、Pa2、Pa3からなる梯子型である。図19(b)のラダー弾性表面波フィルタは、直列腕Sb1、Sb2、Sb3および並列腕Pb1、Pb2からなる梯子型である。直列腕は、入力端子と出力端子の間に直列に配置されている。並列腕は、各直列腕の端子と基準電位との間に配置されている。
【0007】
図19(a)のラダー型弾性表面波フィルタでは、入力端の最も近くに並列腕がある。図19(b)のラダー型弾性表面波フィルタでは、入力端の最も近くに直列腕がある。これらの直列腕および並列腕の各弾性表面波共振子が、複数の電極指を持った電極の対を有している。
【0008】
本発明の目的は、1.5GHz帯のような高い周波数帯において耐電力性の高い弾性表面波デバイスを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、入力端子に最も近い並列腕として配置された第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有している。
【0010】
本発明によれば、弾性表面波デバイスの入力端子に最も近い並列腕は、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、入力端子と基準電位との間の電力が複数の一端子対弾性表面波共振子に分散され、弾性表面波デバイスは、入力端子と基準電位との間に印加される電力に対する耐性が高い。
【0011】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、前記各直列腕として配置された、少なくとも1つの第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有している。
【0012】
本発明によれば、弾性表面波デバイスの直列腕は、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子と出力端子との間に印加される電力に対する耐性が高い。
【0013】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、入力端子に最も近い並列腕と、前記各直列腕として配置された、少なくとも2つの第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有している。
【0014】
本発明によれば、弾性表面波デバイスの直列腕と入力端子に最も近い並列腕とは、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子と基準電位との間に印加される電力、または入力端子と出力端子との間に印加される電力に対する耐性が高い。
【0015】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスにおいて、
前記直列腕および前記並列腕の全てが、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、弾性表面波デバイスの全ての直列腕および並列腕は、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子から印加される電力に対する耐性が高い。
【0017】
なお、前記第1の腕は、2つの一端子弾性表面波共振子が並列に接続された共振子群が2つ並列に接続された構成であってもよい。
【0018】
また、前記第1の腕を構成する4つの一端子弾性表面波共振子は同一特性であってもよい。
【0019】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が少なくとも1つ並列に接続された構成であり、入力端子に最も近い並列腕として配置された第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有している。
【0020】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が少なくとも1つ並列に接続された構成であり、前記各直列腕として配置された、少なくとも1つの第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有している。
【0021】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が少なくとも1つ並列に接続された構成であり、入力端子に最も近い並列腕と、前記各直列腕として配置された、少なくとも2つの第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有している。
【0022】
本発明の他の弾性表面波デバイスは、直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスにおいて、
前記直列腕および前記並列腕の全てが、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が少なくとも1つ並列に接続された構成であることを特徴としている。
【0023】
なお、前記並列腕の反共振周波数と前記直列腕の共振周波数とが一致していてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
図1は、本実施形態の移動体通信端末のRF部の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、移動体通信端末10は、アンテナ11、弾性表面波分波器12、受信部13、送信部14、発振器15および分配部16を有している。
【0026】
弾性表面波分波器12は、周波数により信号を分離する機能を有し、本発明に特徴的な弾性表面波デバイスである。弾性表面波分波器12の内部には受信フィルタ17と送信フィルタ18の2つのフィルタがある。弾性表面波分波器12は、アンテナ11からの受信信号を受信フィルタ17を介して受信部13に送り、送信部14からの送信信号を送信フィルタ18を介してアンテナ11に送る。
【0027】
一般に、無線通信装置のRF部では、受信信号よりも送信信号の方が電力が大きいので、受信フィルタ17および送信フィルタ18は、いずれも送信信号に対する耐電力性が要求される。
【0028】
受信部13は、低雑音増幅器(LNA)、弾性表面波フィルタ(SAW)、乗算器(MIX)、IF弾性表面波フィルタ(IF−SAW)などを含み、アンテナ11により受信されて弾性表面波分波器12により分離された受信信号をIF帯の信号に変換する。
【0029】
送信部14は、乗算器、弾性表面波フィルタ、パワーアンプ(PA)などを含み、IF帯の送信信号をRF帯に変換して弾性表面波分波器12に送る。
【0030】
発振器15は、RF周波数で発振する。分配器16は、発振器15からの発振信号を受信部13および送信部14に分配する。
【0031】
図2は、本実施形態の弾性表面波分波器12に用いられている一端子対弾性表面波共振子の構造例を示す図である。図2を参照すると、一端子対弾性表面波共振子(一端子対SAW共振子)20は、励振電極21、22および反射器23、24を有している。
【0032】
励振電極21、22はそれぞれ複数の電極指25を有するくし型形状である。励振電極21と励振電極22は、電極指25を互いに入り組ませるようにして対向している。反射器23、24は励振電極21、22の両側に配置されている。
【0033】
図3は、図2の一端子対SAW共振子20の等価回路である。図4は、図2の一端子対SAW共振子20の記号を示す図である。
【0034】
図5は、本実施形態の受信フィルタ17の構成を示す図である。図5を参照すると、受信フィルタ17は、直列腕S51、S52および並列腕P51、P52、P53を有している。
【0035】
直列腕S51、S52は、入力端子と出力端子の間に、その順序で直列に配置されている。並列腕P51は、入力端子と基準電位の間に配置されている。並列腕P52は、直列腕S51および直列腕S52の接続点と基準電位との間の配置されている。並列腕P53は、出力端子と基準電位との間に配置されている。
【0036】
直列腕S51、S52および並列腕P52、P53は、それぞれが単独の一端子対SAW共振子である。並列腕P51は、2つの一端子対SAW共振子が直列に接続され、さらにそれが2つ並列に接続された構成である。
【0037】
本実施形態の受信フィルタ17は、図19(a)に示された従来のラダー型弾性表面波フィルタの並列腕Pa1を並列腕P51に置き換えたものである。本実施形態では、一例として、並列腕P51を構成する各一端子対SAW共振子は、従来の並列腕Pa1と同じものである。したがって、本実施形態の並列腕P51の特性は、従来の並列腕Pa1の特性とほぼ一致している。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、所望の特性を有する並列腕P51を構成できる範囲で、各一端子対SAW共振子の構造および特性は自由に選択できる。
【0038】
図6は、本実施形態の送信フィルタ18の構成を示す図である。図6を参照すると、送信フィルタ18は、直列腕S61、S62、S63および並列腕P61、P62を有している。
【0039】
直列腕S61、S62、S63は、入力端子と出力端子の間にその順序で直列に配置されている。並列腕P61は、直列腕S61および直列腕S62の接続点と基準電位との間に配置されている。並列腕P62は、直列腕S62および直列腕S63の接続点と基準電位との間に配置されている。
【0040】
並列腕P61、P62はそれぞれが単独の一端子対SAW共振子である。直列腕S61、S62、S63は、2つの一端子対SAW共振子が直列に接続され、さらにそれが2つ並列に接続された構成である。
【0041】
本実施形態の送信フィルタ18は、図19(b)に示された従来のラダー型弾性表面波フィルタの直列腕Sb1、Sb2、Sb3を、直列腕S61、S62、S63に置き換えたものである。本実施形態では、一例として、直列腕S61を構成する各一端子対SAW共振子は、従来の直列腕Sb1と同じものである。また、直列腕S62を構成する各一端子対SAW共振子は、従来の直列腕Sb2と同じものである。直列腕S63を構成する各一端子対SAW共振子は、従来の直列腕Sb3と同じものである。したがって、本実施形態の直列腕S61、S62、S63の特性は、それぞれ従来の直列腕Sb1、Sb2、Sb3の特性とほぼ一致している。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、所望の特性を有する各直列腕を構成できる範囲で、各一端子対SAW共振子の構造および特性は自由に選択できる。
【0042】
図7は、本実施形態の受信フィルタ17および送信フィルタ18の通過特性を示したグラフである。
【0043】
本実施形態の弾性表面波分波器12の受信フィルタ17の動作について説明する。受信フィルタ17は、アンテナ11からの受信信号のみをフィルタリングし、その受信信号を受信部13に送るものである。しかし、送信部14から送信フィルタ18を介してアンテナ11に送られる送信信号の漏れが受信フィルタ17へ回り込んでくることが考えられる。そのため、受信フィルタ17には、送信波に対する耐電力性が必要とされる。
【0044】
受信フィルタ17に送信信号が入力されると、図7に示された通過特性より、送信信号は、入力端子から出力端子へはほとんど流れず、そのほとんどが並列腕P51に印加される。
【0045】
一般に、分波器において、受信フィルタのインピーダンス特性は送信周波数においてほとんどオープンとなるように設計されている。図8は、本実施形態の受信フィルタ17のインピーダンス特性を示すスミスチャートである。図8において、送信帯域での特性はマーカー1からマーカー2までに示されている。図8から、送信帯域における受信フィルタ17のインピーダンスはほとんどオープンとなっていることが分かる。そのため、受信フィルタ17に送信信号が入力されると、並列腕P51は、電流がほとんど流れず、電圧のみが印加された状態となる。
【0046】
図9は、本実施形態における、並列腕P51の各一端子対SAW共振子に電圧が印加される様子を示す図である。図9(a)は、図19(a)に示された従来の受信フィルタの並列腕Pa1に電圧が印加される様子を示し、図9(b)は、本実施形態の受信フィルタの並列腕P51に電圧が印加される様子を示している。
【0047】
図9を参照すると、本実施形態の受信フィルタ17は、従来の受信フィルタと比べて、約2倍の電圧を印加されることができることが分かる。したがって、耐電力性が約3dBm改善されていることになる。
【0048】
本実施形態の弾性表面波分波器12の送信フィルタ18の動作について説明する。送信フィルタ18は、送信部14からの送信信号をフィルタリングし、その送信信号をアンテナ11に送るものである。したがって、送信フィルタ18には、送信波に対する耐電力性が要求される。
【0049】
送信フィルタ18に送信信号が入力されると、図7に示された通過特性より、送信信号はほとんどが入力端子から出力端子へ流れる。また、一般に、分波器の送信フィルタは、インピーダンス特性が、送信周波数において、ほぼ50Ωとなるように設計されている。図10は、本実施形態の送信フィルタ18のインピーダンス特性を示すスミスチャートである。図10において、送信帯域での特性はマーカー1からマーカー2までに示されている。図10から、送信帯域における送信フィルタ18のインピーダンスはほぼ50Ω(図中では「1」)となっていることが分かる。そのため、送信フィルタ18に送信信号が入力されると、電流および電圧はほとんどが直列腕S61、S62、S63に印加される。
【0050】
図11は、本実施形態における、直列腕S61の各一端子対SAW共振子に電圧が印加される様子を示す図である。図11(a)は、図19(b)に示された従来の送信フィルタの直列腕Sb1に送信信号が流れる様子を示し、図11(b)は、本実施形態の送信フィルタの直列腕S61に送信信号が流れる様子を示している。
【0051】
図11を参照すると、本実施形態の送信フィルタ18は、従来の送信フィルタと比べて、約2倍の電流および約2倍の電圧を印加されることができるため、約4倍の電力を印加されることができることが分かる。したがって、耐電力性が約6dBm改善されていることになる。
【0052】
以上説明したように、本実施形態の弾性表面波分波器12は、受信フィルタ17および送信フィルタ18の双方において、送信信号が印加される部分の共振子の耐電力性が向上しているので、1.5GHz帯のような高い周波数帯においても故障が起こり難く、それを用いた高い周波数帯の移動体通信端末は、小型化され、かつ故障が起こりにくい。
【0053】
図12は、図5に示された本実施形態の受信フィルタ、および図19に示された従来の受信フィルタに、送信帯域の信号を印加したときのデバイスの寿命を測定した結果を示す図である。図12から、図5の受信フィルタ17は、図19のものと比べて、耐電力性が約2dBm向上しており、また、同じ使用条件では寿命が長いことが分かる。
【0054】
なお、本実施形態において、弾性表面波分波器12の受信フィルタ17は、一例として図5に示されたように、入力端子および出力端子に直列腕および並列腕が接続されている構成としたが、図13のような構成であってもよい。
【0055】
また、本実施形態において、弾性表面波分波器12の送信フィルタ18は、一例として、図6に示されたように、入力端子および出力端子に直列腕のみが接続されている構成としたが、図14のような構成であってもよい。
【0056】
また、ラダー型弾性表面波フィルタにおいて、図15および図16に示すように、全ての直列腕と、入力端に最も近い並列腕を、2つの一端子対SAW共振子が直列接続され、さらにそれが2つ並列に接続された構成としてもよい。
【0057】
また、本発明のラダー型弾性表面波フィルタにおいて、図17および図18に示すように、全ての直列腕および並列腕を、2つの一端子対SAW共振子が直列接続され、さらにそれが2つ並列に接続された構成としてもよい。
【0058】
また、本発明のラダー型弾性表面波フィルタは、並列腕の反共振周波数と、直列腕の共振周波数を略一致させ、通過帯域における挿入損失を低減してもよい。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、弾性表面波デバイスの入力端子に最も近い並列腕は、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子と基準電位との間に印加される電力に対する耐性が高く、高周波数のため電極指が微細であっても故障しにくい。
【0060】
また、弾性表面波デバイスの直列腕は、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子と出力端子との間に印加される電力に対する耐性が高く、高周波数のため電極指が微細であっても故障しにくい。
【0061】
また、弾性表面波デバイスの直列腕と入力端子に最も近い並列腕とは、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子と基準電位との間に印加される電力、または入力端子と出力端子との間に印加される電力に対する耐性が高く、高周波数のため電極指が微細であっても故障しにくい。
【0062】
また、弾性表面波デバイスの全ての直列腕および並列腕は、一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に複数接続された構成なので、弾性表面波デバイスは、入力端子から印加される電力に対する耐性が高く、高周波数のため電極指が微細であっても故障しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の移動体通信端末のRF部の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の弾性表面波分波器に用いられている一端子対弾性表面波共振子の構造例を示す図である。
【図3】図2の一端子対SAW共振子の等価回路である。
【図4】図2の一端子対SAW共振子の記号を示す図である。
【図5】本実施形態の受信フィルタ17の構成を示す図である。
【図6】本実施形態の送信フィルタの構成を示す図である。
【図7】本実施形態の受信フィルタおよび送信フィルタの通過特性を示したグラフである。
【図8】本実施形態の受信フィルタのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。
【図9】本実施形態における、並列腕の各一端子対SAW共振子に電圧が印加される様子を示す図である。
【図10】本実施形態の送信フィルタのインピーダンス特性を示すスミスチャートである。
【図11】本実施形態における、直列腕の各一端子対SAW共振子に電圧が印加される様子を示す図である。
【図12】図5に示された本実施形態の受信フィルタ、および図19に示された従来の受信フィルタに、送信帯域の信号を印加したときのデバイスの寿命を測定した結果を示す図である。
【図13】入力端子および出力端子に直列腕のみが接続されている受信フィルタの構成例を示す図である。
【図14】入力端子および出力端子に直列腕および並列腕が接続されている送信フィルタの構成例を示す図である。
【図15】入力端子および出力端子に直列腕および並列腕が接続されており、直列腕および最初の並列腕が、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に接続された構成のラダー型弾性表面波フィルタの構成例を示す図である。
【図16】入力端子および出力端子に直列腕のみが接続されており、直列腕および最初の並列腕が、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に接続された構成のラダー型弾性表面波フィルタの構成例を示す図である。
【図17】入力端子および出力端子に直列腕および並列腕が接続されており、全ての直列腕および並列腕が、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に接続された構成のラダー型弾性表面波フィルタの構成例を示す図である。
【図18】入力端子および出力端子に直列腕のみが接続されており、全ての直列腕および並列腕が、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列、並列に接続された構成のラダー型弾性表面波フィルタの構成例を示す図である。
【図19】従来のラダー型表面弾性波フィルタの構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
10 移動体通信端末
11 アンテナ
12 弾性表面波分波器
13 受信部
14 送信部
15 発振器
16 分配部
17 受信フィルタ
18 送信フィルタ
20 一端子対弾性表面波共振
21、22 励振電極
23、24 反射器
25 電極指
S51、S52、S61、S62、S63、S131、S132、S133、S141、S142 直列腕
P51、P52、P53、P61、P62、P131、P132、P141、P142、P143 並列腕
Claims (4)
- 直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、入力端子に最も近い並列腕として配置された第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有し、
前記第1の腕は、2つの一端子弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が2つ並列に接続された構成であり、
前記第1の腕を構成する4つの一端子弾性表面波共振子は同一特性である、弾性表面波デバイス。 - 直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、前記各直列腕として配置された、少なくとも1つの第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有し、
前記第1の腕は、2つの一端子弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が2つ並列に接続された構成であり、
前記第1の腕を構成する4つの一端子弾性表面波共振子は同一特性である、弾性表面波デバイス。 - 直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスであって、
複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、入力端子に最も近い並列腕と、前記各直列腕として配置された、少なくとも2つの第1の腕と、
単一の一端子対弾性表面波共振子からなり、前記第1の腕により構成されている以外の直列腕および並列腕としてそれぞれ配置された第2の腕とを有し、
前記第1の腕は、2つの一端子弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が2つ並列に接続された構成であり、
前記第1の腕を構成する4つの一端子弾性表面波共振子は同一特性である、弾性表面波デバイス。 - 直列腕および並列腕からなるラダー型の弾性表面波デバイスにおいて、
前記直列腕および前記並列腕の全てが、複数の一端子対弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が複数個並列に接続された構成であり、
前記直列腕および前記並列腕は、2つの一端子弾性表面波共振子が直列に接続された共振子群が2つ並列に接続された構成であり、
前記直列腕および前記並列腕を構成する4つの一端子弾性表面波共振子は同一特性である、弾性表面波デバイス。
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