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JP4030629B2 - 接着シート及び粘着積層物 - Google Patents

接着シート及び粘着積層物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被着体の粗面に接着シートを貼合する際に、空気の封入を防ぐことができ、かつ放射線硬化後は、耐熱性、耐湿性及び熱耐久性に優れた接着シート、及びその接着シートが被着体の粗面に貼合された粘着積層物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被着体の粗面に粘着シートを貼合すると、粗面の微細な凹部の奥まで粘着剤が入り込まず、空気が微細な凹部の奥に残されて封入され、被着体の性能を低下させることがあった。
例えば、プロジェクションテレビジョンのスクリーンは、スクリーンを構成するアクリル板などの基板の表面に、映像を映し出すレンチキュラーシートが貼合されている構造になっているが、そのレンチキュラーシートは、表面が細かな凹凸状の粗面になっており、そのレンチキュラーシートの粗面とスクリーン基板を貼り合わせるために従来の粘着シートを用いると、空気が微細な凹部の奥に残されて封入され、映像を鮮明に映し出すことができないという欠点があった。
また、粗面へのラミネート適性を向上させるため、分子量を下げた粘着剤を使用すると、十分な耐熱性が得られず、発泡、浮き、膨れなどを発生するという欠点があった。
一方、従来の粘着シートの代わりに感熱性接着剤のみから成るシートを用いて、レンチキュラーシートの粗面とスクリーン基板を貼り合わせると、耐熱性が劣るという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、被着体の粗面に貼合される際に、粗面の微細な凹部の奥まで接着剤を入り込ませて、空気の封入を防ぐことができ、放射線硬化後は、耐熱性、耐湿性及び熱耐久性にも優れる接着シート、及びその接着シートが被着体の粗面に貼合され、被着体の粗面に空気の封入がない粘着積層物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の感熱性接着剤の固形分100重量部に対し固形分比で5〜25重量部の特定の放射線硬化型樹脂を含有させた、特定の厚みを有する接着剤層から成り、その接着剤層の両面に剥離シートが被覆されている接着シートにより、上記課題を達成できることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン共重合体又はメタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン−アクリロニトリル共重合体からなる感熱性接着剤と、N−ビニルピロリドン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートから選ばれる反応性希釈剤及びその他の放射線硬化型樹脂からなる放射線硬化型樹脂を含有し、その放射線硬化型樹脂の含有割合が固形分比で感熱性接着剤100重量部に対し5〜25重量部である、厚みが30〜100μmの接着剤層から成り、その接着剤層の両面に剥離シートが被覆されていることを特徴とする接着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記接着シートにおける接着剤層の片面が剥離シートを除去された後に被着体の粗面に貼合され、該接着剤層の他面が剥離シートを除去された後に粘着剤層により被覆されていることを特徴とする粘着積層物を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、接着剤層は、感熱性接着剤と放射線硬化型樹脂を含有する。
感熱性接着剤は、加熱により接着性能が発揮さる接着剤であり、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン共重合体又はメタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン−アクリロニトリル共重合体からなる。
【0007】
放射線硬化型樹脂は、紫外線、レーザー光線、α線、β線、γ線、X線、電子線などの放射線を照射することにより硬化する樹脂であれば特に制限ないが、紫外線または電子線の照射により硬化する樹脂が好ましく、特に紫外線の照射により硬化する樹脂が好ましい。
このような放射線硬化型樹脂の具体例としては、放射線硬化性アクリル系モノマーまたはオリゴマーが好ましい。放射線硬化性アクリル系モノマー及びオリゴマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどが挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。
【0008】
さらに、上記放射線硬化性アクリル系モノマーまたはオリゴマーは、アクリロイル基を有する反応性モノマーまたはオリゴマーを含むものが好ましく、アクリロイル基を2以上有するものがより好ましい。アクリロイル基を2以上含むことにより、網目構造の形成が十分に行われ、接着剤の凝集性がさらに向上し、良好な接着剤層が得られる。
放射線硬化型樹脂として、上記放射線硬化型樹脂の他に反応性希釈剤を併用する反応性希釈剤としてはN−ビニルピロリドン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート挙げられ、好ましくは、N−ビニルピロリドンである。
【0009】
放射線硬化型樹脂の含有割合は、固形分比で感熱性接着剤100重量部に対し5〜25重量部であり、好ましくは8〜20重量部である。放射線硬化型樹脂の含有割合が5重量部未満であると、耐熱性、耐湿性、熱耐久性が劣る。一方、放射線硬化型樹脂の含有割合が25重量部を超えると、放射線硬化後の接着性が劣る。
【0010】
上記接着剤層には、放射線硬化が紫外線硬化である場合は、紫外線開始剤を含有させることが好ましい。
紫外線開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1,2−ヒドロキシ−2−メチルフェニル−プロパン−1−オンなどが挙げられる。紫外線開始剤の添加量は、紫外線硬化型樹脂100重量部に対し、通常0.1〜20重量部が好ましく、特に1〜15重量部が好ましい。
【0011】
上記接着剤層には、必要に応じて、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを配合することができる。充填剤としては、亜鉛華、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。酸化防止剤としては、アニリド系、フェノール系、ホスファイト系、チオエステル系などが挙げられる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などが挙げられる。
本発明の接着剤層の厚みは、接着シートを貼合する被着体の粗面の凹凸の深さの約1/2から2倍程度の厚みが好ましく、特に約1/2から1.5倍程度の厚みが好ましい。接着剤層の厚みは30〜100μmである
【0012】
本発明の接着シートは、そ両面を剥離シートで被覆されている
剥離シートは、少なくとも片面が剥離性を有する支持基材からなり、通常は支持基材に剥離処理を施したものである。
支持基材としては、例えば紙、合成紙、プラスチックフィルムなどが挙げられる。紙としては、例えばグラシン紙、ポリエチレンラミネート紙などが挙げられ、プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂などのプラスチックのフィルムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。剥離シートは、本発明の接着シートが被着体の粗面に貼合され、剥離シートの上から放射線を照射する場合は、放射線を透過するものであることが必要である。
【0013】
剥離シートに用いられる剥離処理剤としては、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
剥離シートの厚みは、特に制限されず、適宜選定すればよい。
本発明の接着シートの製造方法は、種々の方法により行うことができるが、好適な例としては、上記の接着剤と放射線硬化型樹脂、及び必要により各種添加剤の混合物を、さらに場合により適当な溶剤に混合して、剥離シート上に塗布する方法が挙げられる。
本発明の接着シートは、種々の粗面を有する被着体の粗面に貼合できる。被着体の粗面の凹凸の深さは、特に制限ないが、凹凸の深さが30μm以上であっても、本発明の接着シートを適用できる。
粗面を有する被着体の具体例としては、例えば、プロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の表面に貼合するレンチキュラーシート、エンボス加工されたシート、厚膜印刷されたシート、電子回路の施されたシートなどが挙げられる。
本発明の接着シートの被着体の粗面への貼合は、通常60〜120℃、好ましくは80〜120℃で行うことができる。また、貼合時には、加圧することが好ましく、加圧手段としては、例えば一対のロール間に接着シートを被着体に貼り合わせた積層物を通す方法などが挙げられる。
本発明の接着シートは、被着体の粗面へ貼合された後、放射線を照射されることにより十分な接着性、耐熱性、耐湿性、熱耐久性を持つことができる。放射線の照射量は、特に制限ないが、紫外線照射の場合、通常0.05〜5Jであればよいが、好ましくは 0.1〜2Jである。電子線照射の場合、通常0.01〜100KGyであればよいが、好ましくは0.1〜50KGyである。
【0014】
本発明の粘着積層物においては、接着剤層の片面が被着体の粗面に貼合され、該接着剤層の他面には粘着剤層が設けられている。
粘着剤層に含まれる粘着剤の具体例としては、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤、ポリビニルエーテル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤などが挙げられるが、被着体の材質と同様なものが好ましい。本発明の接着シートをプロジェクションテレビジョンのスクリーン用のレンチキュラーシートの粗面に適用する場合は、スクリーン基板の殆どがメチルメタクリレート樹脂で構成されているので、アクリル樹脂系粘着剤が好ましい。
アクリル樹脂系粘着剤の具体例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸エステルなどの粘着性能のある低Tg重合体を与えるモノマーの単独重合体若しくはこれらの2種以上の共重合体などが挙げられ、好ましくは上記モノマーの2種以上の共重合体である。
【0015】
また、上記アクリル樹脂系重合体には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニル基含有化合物の粘着性能や凝集力能のある高Tg重合体を与えるコモノマーの1種以上を共重合させることができる。コモノマーの含有割合は、40重量%以下が好ましく、特に30重量%以下が好ましい。
【0016】
さらに、上記アクリル樹脂系重合体には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコールなどのヒドロキシル基含有モノマー、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどの三級アミノ基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミドなどのN−置換アミド基含有モノマー、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含有モノマーなどの官能基含有モノマーの1種または2種以上を共重合させることができる。官能基含有モノマーの含有割合は、20重量%以下が好ましく、特に10重量%以下が好ましい。
【0017】
上記アクリル樹脂系粘着剤の特に好ましいものとしては、アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸及びアクリル酸−2−エチルへキシルの共重合体、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル及びアクリル酸の共重合体が挙げられる。
上記粘着剤層には、必要に応じて、粘着付与剤、充填剤、軟化剤、ワックス、酸化防止剤、紫外線吸収剤、架橋剤などを配合することができる。
上記粘着剤層の厚みは、特に制限ないが、通常10〜100μmが好ましい。
本発明の粘着積層物の粘着剤層の表面には、剥離シートを設けてもよい。剥離シートは前記と同様のものが挙げられる。
上記粘着剤層は、他の被着体に貼合するために必要とされる。
【0018】
本発明の接着シートは、プロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の表面に貼合するレンチキュラーシートの粗面に好適に使用できる。
本発明の接着シートをレンチキュラーシートの粗面に貼合する一具体例を図面に基づいて説明する。
本発明の接着シートは、例えば図1に示すような断面図を有するものが挙げられ、接着シートの両面には、剥離シート2が被覆されている。この剥離シート2のいずれか一方を取り除き、接着剤層1の表面をレンチキュラーシート3の粗面に積層し、一対の加熱ロールに順次送り込み貼合し、粗面の微細な凹部の奥まで接着剤組成物を入れ、空気を封入しないようにする。続いて、放射線を照射し接着剤層1を硬化させる。放射線の照射は、レンチキュラーシート3の表面側から行ってもよいし、剥離シート2の表面側から行ってもよい。放射線の照射を剥離シート2の表面側から行う場合には、剥離シート2を除去した後、放射線照射を行ってもよい。その後、剥離シート2が残っている場合はその剥離シート2を除去し、接着剤層1の表面に粘着剤層4を設け、図2に示す本発明の粘着積層物を得る。この粘着剤層4の表面は剥離シート2で被覆してもよい。
【0019】
次に、粘着積層物の粘着剤層の表面をプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の表面に貼合し、プロジェクションテレビジョンのスクリーンを完成する。
なお、放射線の照射は、接着剤層の表面をレンチキュラーシートの粗面に貼合し、その接着剤層の表面に粘着剤層を設けた後に、行ってもよいし、接着剤層の表面をレンチキュラーシートの粗面に貼合し、その接着剤層の表面に粘着剤層を設け、さらにその粘着剤層をプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板に貼合した後に、行ってもよい。粘着剤層のプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板への貼合は、常温で行うことができる。
【0020】
上記例は、粘着剤層によりプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の表面に貼合した例であるが、粘着剤層を設けないで、接着剤層の表面を直接プロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の表面に貼合してもよい。接着剤層とプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の貼合は、通常60〜120℃、好ましくは80〜120℃で行うことができる。この場合は、放射線照射は、接着剤層とプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板の貼合後に行う。
【0021】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
実施例に使用した接着剤及び放射線硬化型樹脂を以下に示す。
(1)アクリル系感熱性接着剤:
メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル/スチレン/アクリロニトリルで構成された共重合体(バナレジンMT−213−8H、新中村化学(株)製)
(2)放射線硬化型樹脂組成物:
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/ペンタエリスリトールトリアクリレート/N−ビニル−ピロリドンを重量比で40/30/15の組成割合で含む組成物に、紫外線開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を全組成物の15重量%になるように含有させたUV硬化型樹脂組成物
【0022】
実施例1
アクリル系感熱性接着剤100重量部(固形分)に対し、放射線硬化型樹脂組成物16.6重量部(固形分)を混合した接着剤組成物を、厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの剥離シートの剥離面に、接着剤層の厚みが70μmになるように塗布し、さらにその接着剤層の表面を厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの剥離シートで被覆して、接着シートを作成した。
次に、接着シートの片面の剥離シートを除去し、接着剤層の表面の上にレンチキュラーシートの粗面(微細凹凸部の深さ:50μm)を載せて、一対の加熱ロール間に送り込み、加圧して接着シートとレンチキュラーシートを線圧貼合し、さらに、接着シートの他面の剥離シートを除去し、接着剤層の表面の上にアクリル板(厚さ:3mm)を載せて、一対の加熱ロール間に送り込み、加圧して接着シートとアクリル板を貼合し、レンチキュラーシート、接着シート及びアクリル板の積層物を得た。なお、ロールは100℃の温度に保った。その後、その積層物のレンチキュラーシート側から1JのUV光を照射して、接着剤層を硬化した。
【0023】
実施例2
実施例1で作成した接着シートの片面の剥離シートを除去し、接着剤層の表面の上にレンチキュラーシートの粗面(微細凹凸部の深さ:50μm)を載せて、一対の加熱ロール間に送り込み、加圧して接着シートとレンチキュラーシートを貼合し、積層物を得た。なお、ロールは、接着シート側のロールのみを100℃に保った。その後、その積層物の剥離シート側から0.2JのUV光を照射して、接着剤層を硬化した。次に、接着シートの他面の剥離シートを除去し、接着剤層の表面に粘着剤(アクリル酸ブチル/アクリル酸イソブチル/アクリル酸が重量比で80/17/3の組成割合で構成される重量平均分子量3,500,000の粘着剤100重量部に対し、イソシアナート系架橋剤(トリメチロールプロパンアダクトトルイレンジイソシアナート)を3.5重量部添加し、架橋させた粘着剤)を塗布して厚み25μmの粘着剤層を形成した。そして、アクリル板(厚さ:3mm)の上に上記積層物の粘着剤層を貼り合わせ、レンチキュラーシート、接着シート及びアクリル板の積層物を得た。
【0024】
実施例3
アクリル系感熱性接着剤100重量部(固形分)に対し、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート/ペンタエリスリトールトリアクリレート/N−ビニルピロリドンが重量比で48/35/17の組成割合で構成される放射線硬化型組成物を15重量部(固形分)添加し、実施例1と同様に接着シートを作成し、実施例1と同様にレンチキュラーシート、接着シート及びアクリル板の積層物を得た。積層物のレンチキュラーシート側から電子線20KGyの照射を行い、接着剤層を硬化した。
【0025】
比較例1
実施例1において、放射線硬化型樹脂組成物を混合しなかった以外は、実施例1と同様にして、接着シートを作成し、さらに積層物を作成した。
【0026】
比較例2
実施例2で用いた粘着剤から成る粘着剤層(厚み:70μm)の両面を厚さ38μmの透明なポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの剥離シートで挟んだ粘着シートにより、粘着シートとレンチキュラーシートを貼合し、さらに、アクリル板を貼合し、レンチキュラーシート、粘着シート及びアクリル板の積層物を得た。
【0027】
比較例3
実施例1において、放射線硬化型樹脂組成物の混合量を3重量部(固形分)にした以外は、実施例1と同様にして、接着シートを作成し、さらに積層物を作成した。
【0028】
上記実施例及び比較例の積層物について、下記の試験を行い、その結果を表1に示した。
(1)粗面へのヒートラミネート適性:
貼合された接着シートとレンチキュラーシートの貼合状態を観察し、下記の基準に基づいて評価した。
○:空気の封入がなかった。
×:空気の封入があった。
【0029】
(2)耐熱性
積層物を60℃の恒温槽に1週間入れた後、取り出してその積層物の状態を観察し、下記の基準に基づいて評価した。
○:外観上、発泡、浮き、剥れ無し。
×:外観上、発泡、浮き、剥れ有り。
【0030】
(3)耐湿性:
積層物を60℃、90%Rhの恒温槽に1週間入れた後、取り出して目視で観察し、下記の基準に基づいて評価した。
○:外観上、発泡、浮き、剥れ無し。
×:外観上、発泡、浮き、剥れ有り。
【0031】
(4)ヒートサイクル:
積層物を−20℃で6時間保ち、続いて60℃で6時間保つヒートサイクルを10サイクル繰り返し、その後の積層物を目視で観察し、下記の基準に基づいて評価した。
○:外観上、発泡、浮き、剥れ無し。
×:外観上、発泡、浮き、剥れ有り。
【0032】
【表1】
Figure 0004030629
【0033】
【発明の効果】
本発明の接着シートは、被着体の粗面に貼合される際に、粗面の微細な凹部の奥まで接着剤を入り込ませて、空気の封入を防ぐことができ、放射線硬化後は、耐熱性、耐湿性及び熱耐久性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着シートの一実施例の断面図である。
【図2】本発明の接着シートの一実施例をレンチキュラーシートの粗面に貼合し、さらに接着剤層の他面に粘着剤層を設けた状態の断面図である。
【符号の説明】
1 接着剤層
2 剥離シート
3 レンチキュラーシート
4 粘着剤層

Claims (5)

  1. メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン共重合体又はメタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル−スチレン−アクリロニトリル共重合体からなる感熱性接着剤と、N−ビニルピロリドン、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートから選ばれる反応性希釈剤及びその他の放射線硬化型樹脂からなる放射線硬化型樹脂を含有し、その放射線硬化型樹脂の含有割合が固形分比で感熱性接着剤100重量部に対し5〜25重量部である、厚みが30〜100μmの接着剤層から成り、その接着剤層の両面に剥離シートが被覆されていることを特徴とする接着シート。
  2. その他の放射線硬化型樹脂が、放射線硬化性アクリル系モノマー又はオリゴマーである請求項1に記載の接着シート。
  3. 接着シートが、レンチキュラーシート、又はプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板に貼合されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の接着シート。
  4. 請求項1又は2の接着シートにおける接着剤層の片面が剥離シートを除去された後に被着体の粗面に貼合され、該接着剤層の他面が剥離シートを除去された後に粘着剤層により被覆されていることを特徴とする粘着積層物。
  5. 被着体がレンチキュラーシートであり、粘着剤層がプロジェクションテレビジョンのスクリーン基板に貼合されるものであることを特徴とする請求項4に記載の粘着積層物。
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