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JP4029626B2 - 鋳型構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鋳造品を鋳造するキャビティに湯口を介して押し湯部が設けられたような鋳型構造に関し、詳しくは、その押し湯部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳造品の一例として鋳鉄製のシリンダライナを鋳ぐるんだアルミニウム合金製のシリンダブロックを鋳型にて鋳造する場合には、図10に示す如き構造が採用されている。
【0003】
すなわち、図10(但し、同図では溶湯が凝固した状態で図示している)に示すように、シリンダブロック本体を形成するキャビティ91の上部に湯口92(鋳造品に対する湯口)を介して押し湯部93を設け、この押し湯部93には湯道94,94を介して溶湯の湯口を連通接続するように砂鋳型95を形成すると共に、中子96にて鋳鉄製のシリンダライナ97を支持し、アルミニウム合金の溶湯を、溶湯の湯口、湯道94、押し湯部93、製品に対する湯口92を介してキャビティ91に注湯して、シリンダライナ97が鋳ぐるまれたアルミニウム合金製のシリンダブロック98を鋳造するものである。
【0004】
ここで、上述のシリンダブロック98が4気筒の場合、押し湯部93は引け巣欠陥を対策するために第1気筒および第2気筒用の部分と、第3気筒および第4気筒用の部分とに2分割されており、また上述の湯口92は第2気筒と第3気筒とのシリンダボア間を除く、シリンダボア側部に気筒列方向と略直交するように複数形成されている。
【0005】
このような従来構造の砂鋳型95を用いてシリンダブロック98を鋳造した場合には次のような問題点が発生する。
つまり、アルミニウム合金の溶湯を注湯した後に、母材としてのアルミニウム合金はキャビティ91および押し湯部93ともに凝固収縮して常温に至るが、これと同時に母材に鋳ぐるまれた鋳鉄製のシリンダライナ97も冷却により収縮する。この場合、アルミニウム合金と鋳鉄とには収縮差(アルミニウム合金の方が鋳鉄よりも収縮率が大きい)が存在し、このためシリンダブロック98の鋳造後において両者の冷却収縮の差により図11に矢印aで示す方向に内部応力が発生し、この応力が集中する母材の肉厚が最も小さいシリンダボア99,99間にクラック等の欠陥が発生する問題点があった。
【0006】
このような問題点の発生は、冷却収縮率の差に加えて、押し湯部93で鋳造品の冷却収縮が抑制、拘束されていることによるものと推考される。
ところで、特開平10−29037号公報には、押し湯構造により、キャビティ部の溶湯が凝固する際の温度冷却勾配を緩和させると共に、該キャビティ部の溶湯の凝固収縮による溶湯不足を補足するように成した一般的な押し湯構造が開示されているが、押し湯部により鋳造品の冷却収縮が拘束されていることに起因する内部応力を解決するようなものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、押し湯部に該押し湯部を鋳造品の鋳造後の冷却収縮による応力の方向に対して分割する方向に所定深さのノッチ部(切り込み部)を設けることで、押し湯部により抑制、拘束されていた鋳造品の冷却収縮が、押し湯部に上記ノッチ部を設けることにより許容されて、冷却収縮拘束に起因する内部応力が開放されて、クラック等の欠陥が発生するのを防止することができ、しかも、ノッチ部を押し湯部の下部一部を残す深さに設定して、鋳造品の適度の塑性変形が促進され、内部応力を適切に開放することができる鋳型構造の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明による鋳型構造は、鋳造品を鋳造するキャビティに湯口を介して押し湯部が設けられた鋳型構造であって、上記押し湯部には該押し湯部を鋳造品の鋳造後の冷却収縮による応力の方向に対して分割する方向に所定深さのノッチ部が設けられ、上記ノッチ部は、押し湯部の下部一部を残す深さに設定されたものである。
【0009】
上記構成の鋳型は、砂鋳型(いわゆる砂型)に設定してもよい。
上記構成によれば、鋳造品の鋳造後の冷却収縮による応力の方向に対して押し湯部を分割する方向に、該押し湯部に所定深さのノッチ部を設けたので、押し湯部により抑制、拘束されていた鋳造品の冷却収縮が許容、促進され、この結果、冷却収縮拘束に起因する内部応力が開放されて、クラック等の欠陥が発生するのを防止することができる。
ここで、上述の内部応力の開放は鋳造品を熱処理する前段階で行なわれることが望ましい。
【0010】
しかも、ノッチ部を押し湯部の下部一部を残す深さに設定したので、鋳造品の適度の塑性変形が促進され、内部応力を適切に開放することができる。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記鋳造品は母材と鋳ぐるみ部材とを有し、上記母材に対して冷却収縮率が小さい鋳ぐるみ部材が鋳ぐるまれ、上記母材は、アルミニウム合金製のシリンダブロック本体に設定され、上記鋳ぐるみ部材は、鉄製のシリンダライナに設定され、上記湯口は、シリンダボア間においてシリンダブロックの幅方向に延びるように設定されたものである。
【0012】
上記構成によれば、母材と鋳ぐるみ部材との冷却収縮率の差異により、内部応力が発生しやすくなるが、上記ノッチ部により斯る内部応力を開放することができる。
【0013】
また、母材に対して鋳ぐるみ部材の冷却収縮率が小さく、内部応力が発生しやすくなるが、上述の押し湯部のノッチ部にて、この内部応力を開放することができる。
【0014】
さらに、上記母材はアルミニウム合金製のシリンダブロック本体に設定され、上記鋳ぐるみ部材は鉄製のシリンダライナに設定されたものであって、アルミニウム合金製のシリンダブロック本体に対して、鉄製のシリンダライナの冷却収縮率が小さく、鋳造後の内部応力が発生しやすくなるが、上述の押し湯部のノッチ部にて、この内部応力を開放することができるので、シリンダブロックのシリンダボア間にクラック等の欠陥が発生するのを防止することができる。
【0015】
しかも、上記湯口はシリンダボア間においてシリンダブロックの幅方向に延びるように設定されたものであって、シリンダボア間は肉厚が薄く、応力が集中してクラック等の欠陥が発生しやすいが、このシリンダボア間においてシリンダブロックの幅方向(気筒列方向と直交する方向)に延びるように湯口を設けたので、この湯口を介して上記ノッチ部にて応力が開放され、クラック等の欠陥発生を防止することができ、さらに鋳造性つまり湯廻り性も良好となる。
【0016】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は鋳型構造を示し、この実施例では鋳鉄のシリンダライナを鋳ぐるんだシリンダブロックを鋳造する場合に用いる砂鋳型を例示している。
【0017】
図1、図2において、この砂鋳型11は、シリンダブロック本体21(図5参照)を形成するキャビティ部12の上部に湯口13(鋳造品に対する湯口)を介して押し湯部14を設け、この押し湯部14には湯道15,15を介して溶湯の湯口16を連通接続するように構成すると共に、砂鋳型11を形成する鋳砂と同一の鋳砂にて形成された中子17により鋳鉄製のシリンダライナ18を支持させている。
【0018】
この実施例では直列4気筒構造のシリンダブロック22(図5参照)を鋳造するので、キャビティ部12と押し湯部14とを連通接続する上述の湯口13は図2に示すように第2気筒と第3気筒とのシリンダボア間(つまり中央部)を除くシリンダボア側部にシリンダブロックの幅方向(気筒列方向と直交する方向)に延びるように複数形成されている。
【0019】
また押し湯部14は図2に示すように引け巣欠陥を対策する目的で、第1気筒および第2気筒用の部分と、第3気筒および第4気筒用の部分とに予め2分割されているが、この押し湯部14にはさらに、該押し湯部14を鋳造品の鋳造後に冷却収縮による応力の方向(図11の矢印a方向参照)に対して分割する方向(すなわち長手方向としての気筒列方向)に所定深さのノッチ部(切り込み部)19を設けて、平面から見て押し湯部14が4分割されたような構造に形成している。
さらに上述の湯道15は単一の溶湯の湯口16(いわゆるゲート)から2つに分岐形成されて4分割態様の各押し湯部14に連通すべく構成されている。
【0020】
ここで、上述のノッチ部19幅は所定の幅L1に設定され、ノッチ部19の深さは押し湯部14の下部に所定高H1(例えば約15mm)の一部のみを残す深さに設定されている。この押し湯部14の下部一部に残存する部分は、割れが発生しない程度に、アルミニウム合金母材の伸びを許容する値(例えば約15mm)に設定されたものである。
また、上述の鋳造には鋳鉄シリンダライナ18に対して冷却収縮率が大なるアルミニウム合金の溶湯が用いられる。
【0021】
このように構成した砂鋳型11を用いてシリンダブロック22(図5参照)を鋳造する場合、図1の状態から図3に示すようにキャビティ部12が上部に、押し湯部14が下部に位置するように砂鋳型11の上下を一旦に逆向きにし、溶湯の湯口16から湯道15,15、押し湯部14、製品に対する複数の湯口13を介してキャビティ部12にアルミニウム合金の溶湯20を、乱流を起こさないように注湯する。
【0022】
図3の状態におけるキャビティ部12に溶湯20が完全に注入されると、湯口16(いわゆるゲート)を軸として砂鋳型11の全体を図4に示す如く反転処理し、押し湯部14内の溶湯20により下方へ重力にて圧力を付勢して、該押し湯部14に実質的な押し湯機能を発揮させる。
【0023】
図4に示すアルミニウム合金の溶湯20が凝固すると、図5に示すように上述のキャビティ部12の形状に対応してシリンダブロック本体21が鋳造されると共に、この母材としてのアルミニウム合金製のシリンダブロック本体21で鋳ぐるみ部材としての鋳鉄のシリンダライナ18が鋳ぐるまれたシリンダブロック22が鋳造される。この鋳造後で、かつ後工程において熱処理が施される前段階のアルミニウム合金の硬度が相対的に低い段階において、押し湯部14により抑制、拘束されていたシリンダブロック22の冷却収縮が上記所定深さのノッチ部19にて許容、促進されて母材が割れない程度に塑性変形するので、冷却収縮拘束に起因する内部応力が適度に開放されることになる。
【0024】
この図5に示す実施例の砂鋳型(押し湯構造)を用いて鋳造されたシリンダブロック22と、比較例として上述のノッチ部19を押し湯部14の全高にわたって形成した所謂フルノッチの押し湯構造の砂鋳型11(図6参照)にて鋳造されたシリンダブロック23と、従来のノッチ部を一切有さない押し湯構造の砂鋳型95(図10参照)にて鋳造されたシリンダブロック98との三者の不良率および歪み量を実測した結果を図7に示す。
【0025】
この場合、押し湯付きの状態から図8に示すようにシリンダボア24〜27のうちの第2気筒のシリンダボア25における鋳鉄シリンダライナ18の内面の測定個所1,2と、第3気筒のシリンダボア26における鋳鉄シリンダライナ18の内面の測定個所3,4とに予め歪みゲージを取付け、その後、気筒列方向に沿って湯口13,92を切断すると共に、気筒列方向と直交する方向の複数の切断ラインC…に沿ってシリンダブロック22,23,98をそれぞれ同様に切断し、シリンダライナ18または97が完全に開放される時点までの歪み量(残留応力)を測定した結果を図7に棒グラフで示す。なお、各棒グラフ中の符号1,2,3,4は上述の測定個所を示す。また不良率については図7に折れ線グラフで示している。
【0026】
図7からも明らかなように、ノッチ部19の深さを押し湯部14の下部一部を残す深さに設定したこの実施例のものでは不良率が0%であるのに対して、ノッチ部を一切有さない従来例のものでは不良率が約5%、押し湯部14の全高にわたってノッチ部19を形成した所謂フルノッチ構造の比較例のものでは不良率が約67%であった。
【0027】
このフルノッチ構造のものではアルミニウム合金製の母材がフルノッチより過度に塑性変形し、割れが発生するために不良率が過大になるものと推考される。
一方、歪み量(歪み戻り量)については、この実施例のものでは1138.0×10−6〜1242.0×10−6であるのに対して、従来例のものでは1582.0×10−6〜2202.0×10−6と大きく、また比較例のものでは757.0×10−6〜865.0×10−6と小さいが、この比較例のものは不良率が約67%と過大になる。
【0028】
つまり、比較例のフルノッチ構造のものでは、ノッチ形状を深く形成することで、切断時のシリンダライナ18の歪み戻り量(残留応力)については低下するものの、ノッチ部19が深すぎることにより過度の塑性変形が生じ、これによりクラックが発生して、不良率が増大するものである。
【0029】
したがって、押し湯部14に該押し湯部14を鋳造品(シリンダブロック22)の鋳造後の冷却収縮による応力の方向(気筒列と直交する方向)に対して分割する方向(気筒列方向)に所定深さのノッチ部19を設けた本実施例のものが、不良率および歪み量の双方から考慮して最も優れていることが明白である。
【0030】
なお、図9に他の実施例を示すように押し湯部14に設けるノッチ部19の幅L2を若干大きく設定(L2>L1)すると共に、ノッチ部19の深さを、押し湯部14の下部に若干高い所定の高さH2(但しH2>H1)の一部のみを残す深さに設定しても、図1〜図5で示した実施例のものと略同様の作用、効果を奏するものと推考されるので、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0031】
このように上記実施例の鋳型構造は、鋳造品(シリンダブロック22参照)を鋳造するキャビティ部12に湯口13を介して押し湯部14が設けられた鋳型構造であって、上記押し湯部14には該押し湯部14を鋳造品(シリンダブロック22参照)の鋳造後の冷却収縮による応力の方向(気筒列と直交する方向)に対して分割する方向(気筒列方向)に所定深さのノッチ部19が設けられたものである。
【0032】
この構成によれば、鋳造品の鋳造後の冷却収縮による応力の方向に対して押し湯部14を分割する方向に、該押し湯部14に所定深さのノッチ部19を設けたので、押し湯部14により抑制、拘束されていた鋳造品の冷却収縮が許容、促進され、この結果、冷却収縮拘束に起因する内部応力が開放されて、クラック等の欠陥が発生するのを防止することができる。
【0033】
また、上記ノッチ部19は押し湯部14の下部一部を残す深さに設定されたものである。
この構成によれば、ノッチ部19を押し湯部14の下部一部を残す深さに設定したので、鋳造品の適度の塑性変形が促進されると共に、過度の塑性変形が下部一部の残部に抑止されるので、内部応力を適切に開放することができる。
【0034】
さらに、上記鋳造品(シリンダブロック22参照)は母材(シリンダブロック本体21参照)と鋳ぐるみ部材(シリンダライナ18参照)とを有し、母材に対して冷却収縮率の異なる鋳ぐるみ部材が鋳ぐるまれたものである。
この構成によれば、母材と鋳ぐるみ部材との冷却収縮率の差異により、内部応力が発生しやすくなるが、上記ノッチ部19により斯る内部応力を開放することができる。
【0035】
しかも、上記母材と比較して冷却収縮率が小さい鋳ぐるみ部材が鋳ぐるまれたものである。
この構成によれば、母材に対して鋳ぐるみ部材の冷却収縮率が小さく、内部応力が発生しやすくなるが、上述の押し湯部14のノッチ部19にて、この内部応力を開放することができる。
【0036】
また、上記母材はアルミニウム合金製のシリンダブロック本体21に設定され、上記鋳ぐるみ部材は鋳鉄製のシリンダライナ18に設定されたものである。
この構成によれば、アルミニウム合金製のシリンダブロック本体21に対して、鋳鉄製のシリンダライナ18の冷却収縮率が小さく、鋳造後の内部応力が発生しやすくなるが、上述の押し湯部14のノッチ部19にて、この内部応力を開放することができるので、シリンダブロック22のシリンダボア24,25間、25,26間、26,27間(図8参照)にクラック等の欠陥が発生するのを防止することができる。
【0037】
さらには、上記湯口13は図2で示したように、シリンダボア間においてシリンダブロック22の幅方向(気筒列と直交する方向つまり応力が作用する方向と同方向)に延びるように設定されたものである。
この構成によれば、シリンダボア間は肉厚が薄く、応力が集中してクラック等の欠陥が発生しやすいが、このシリンダボア間においてシリンダブロック22の幅方向(気筒列方向と直交する方向)に延びるように湯口13を設けたので、この湯口13を介して上記ノッチ部19にて応力が開放され、クラック等の欠陥発生を防止することができ、さらに鋳造性つまり注湯時の湯廻り性も良好となる。
【0038】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の鋳造品は、実施例のシリンダブロック22に対応し、
以下同様に、
鋳型は、砂鋳型11に対応し、
キャビティはキャビティ部12に対応し、
鋳造後の冷却収縮による応力の方向は、気筒列方向と直交する方向(幅方向)に対応し、
分割する方向は、気筒列方向(長手方向)に対応し、
母材は、アルミニウム合金製のシリンダブロック本体21に対応し、
鋳ぐるみ部材は、鋳鉄のシリンダライナ18に対応し、
シリンダブロック幅方向は、気筒列方向と直交する方向に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0039】
例えば、本発明は母材と鋳ぐるみ部材との収縮率の異なるシリンダブロック以外の鋳造品の鋳型構造または押し湯構造に適用してもよいことは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
この発明によれば、押し湯部に該押し湯部を鋳造品の鋳造後の冷却収縮による応力の方向に対して分割する方向に所定深さのノッチ部(切り込み部)を設け、上記ノッチ部は、押し湯部の下部一部を残す深さに設定されたものであるから、押し湯部により抑制、拘束されていた鋳造品の冷却収縮が、押し湯部に上記ノッチ部を設けることにより許容されて、冷却収縮拘束に起因する内部応力が開放されて、クラック等の欠陥が発生するのを防止することができ、しかも、ノッチ部を押し湯部の下部一部を残す深さに設定したので、鋳造品の適度の塑性変形が促進され、内部応力を適切に開放することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の鋳型構造を示す断面図。
【図2】 図1のA−A線矢視断面図。
【図3】 注湯時の説明図。
【図4】 押し湯時の説明図。
【図5】 溶湯凝固時の説明図。
【図6】 比較例を示す断面図。
【図7】 不良率および歪み量を示す特性図。
【図8】 測定ポイントを示す平面図。
【図9】 鋳型構造の他の実施例を示す断面図。
【図10】 従来の鋳型構造を示す断面図。
【図11】 冷却収縮による応力の発生方向を示す平面図。
【符号の説明】
11…砂鋳型(鋳型)
12…キャビティ部
13…湯口
14…押し湯部
18…シリンダライナ(鋳ぐるみ部材)
19…ノッチ部
21…シリンダブロック本体(母材)
22…シリンダブロック(鋳造品)
24〜27…シリンダボア

Claims (2)

  1. 鋳造品を鋳造するキャビティに湯口を介して押し湯部が設けられた鋳型構造であって、
    上記押し湯部には該押し湯部を鋳造品の鋳造後の冷却収縮による応力の方向に対して分割する方向に所定深さのノッチ部が設けられ
    上記ノッチ部は、押し湯部の下部一部を残す深さに設定された
    鋳型構造。
  2. 上記鋳造品は母材と鋳ぐるみ部材とを有し、
    上記母材に対して冷却収縮率が小さい鋳ぐるみ部材が鋳ぐるまれ、
    上記母材は、アルミニウム合金製のシリンダブロック本体に設定され、
    上記鋳ぐるみ部材は、鉄製のシリンダライナに設定され、
    上記湯口は、シリンダボア間においてシリンダブロックの幅方向に延びるように設定された
    請求項1記載の鋳型構造。
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