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JP4029375B2 - 混合粉末溶射方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は混合粉末溶射方法に関するもので、詳しくは、プラズマジェットを屈曲させて溶射する混合粉末溶射方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の摺動部品などには、その摺動面に耐摩耗性などを付与する方法として、溶射等の技術が広く用いられており、用途に応じて溶射する材料も単一材料から混合(あるいは複合)材料まで多岐に渡っている。なかでもシリンダブロックのボア内面などのように、内面プラズマ溶射する場合には内径用のプラズマ溶射ガンを使用するが、その内径溶射ガンの構造として、陽極と陰極との間に発生したプラズマジェットをガンの延長方向に対して屈曲させて溶射する方式(図11)と、陽極と陰極との配置によりガンの延長方向に対して垂直にプラズマジェットを発生させて溶射する方式(図12)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、プラズマジェットを屈曲させる方式の溶射ガン101に粉末材料を供給する方法としては、図11に示すように、粉末供給管106から供給された粉末108が銅合金製の陽極102内に設けられ粉末供給通路107(細孔)を通り、供給口107aからプラズマジェット104に供給するという、内部供給(溶射電極の内部で粉末を供給する方法)が行われていた。
図11の方式で粉末材料を供給した場合、プラズマジェット104で溶融された粒子が溶射フレーム105となって陽極102内を通過するため、その通過時に陽極内(特にプラズマジェット噴射口付近)に溶融粒子109が付着する。そのまま溶射を続けると、溶融粒子109の付着が拡大し、粉末供給口107aを塞ぐにまで至り、粉末が目詰まりする問題が発生する。また、長時間溶射すると粉末供給通路107が粉末の流動により磨耗し変形107bする。これにより、粉末供給通路107内で乱流が発生し、粉末の噴出速度が低下するため、さらに溶融粒子109が陽極に付着し易くなるという問題も発生する。
したがって、このような溶射方法では、溶融粒子の付着や目詰まりに対する溶射ガンのメンテナンスの頻度が多く、生産性が悪くなり、さらに粉末供給通路107の磨耗が進んだ場合には、陽極102が本来の寿命に達していなくても陽極102の交換を行わなくてはならないが、陽極102が特殊形状であるため、陽極が高価であり、製品コスト高につながっていた。
【0004】
一方、ガンの延長方向に対して垂直にプラズマジェットを発生させる方式の溶射ガン121に粉末材料を供給する方法としては、図12に示すように、発生したプラズマジェット124に粉末供給管126の出口である供給口126aから粉末を供給するという、外部供給(溶射電極の外部で粉末を供給する方法)が行なわれていた。
図12の方式は、図11の方式と比較して溶射距離が短いばかりでなく、被処理物に熱影響を与えないようにプラズマ出力を抑える必要があった。したがって、プラズマが低出力であり、かつ短い溶射距離で粉末材料を十分溶融し加速させるためには、非常に微細な粉末材料を使用する必要があり、粉末のコスト高,粉末管理が困難であるなどの問題があった。また、粉末は微細になるほど流動性が悪くなるため、粉末の安定供給が困難になることも懸念される。
【0005】
加えて、上記2種類の内径溶射ガンはいずれも粉末の供給口が1ケ所であり、特に2種類以上の成分からなる混合溶射皮膜を作製する場合は、▲1▼使用する複数の粉末を予め混合し供給する方法、▲2▼使用する複数の粉末を予め合金化あるいは複合化し(メカニカルアロイ等による複合化)供給する方法がなされていた。
▲1▼の方法では、混合した粉末を常に一定の混合割合の状態で供給し続けることは困難であり、さらに混合した粉末のうち融点の低い粉末の方が粉末供給口から出る前に溶融してしまい目詰まりを起こし易く、それを回避するためにプラズマ出力を低下させると、融点の高い粉末の方が十分に溶融されず溶射皮膜の品質が低下するなどの問題があった。
また、▲2▼の方法では、粉末コストが高くなるばかりでなく、材料の成分によっては粉塵爆発などの危険性から合金化あるいは複合化が困難であるなどの問題があった。
【0006】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、耐久性が高く、低価格の陽極が使用でき、溶射粉末の管理が容易で、しかも高品質な溶射皮膜が得られる混合粉末溶射方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1の混合粉末溶射方法は、内径溶射ガンを用いてプラズマジェットを屈曲させて溶射する混合粉末溶射方法であって、上記内径溶射ガンの溶射ガン本体の先端部には陽極が配設され、該陽極が軸芯部にプラズマジェット通路を有し、該プラズマジェット通路の奥に陰極が配置され、上記プラズマジェット通路における噴射口付近の先端通路が基端通路に対し屈曲され、これによって、上記プラズマジェットを屈曲させて溶射し、融点の異なる2種類の材料からなる混合溶射皮膜を内径溶射にて形成する場合、粉末供給口を材料別に設け、それぞれ制御して外部供給し、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の高い材料を溶射フレーム高温部側から外部供給し、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の低い材料を溶射フレーム低温部側から外部供給することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、陽極内を供給粉末やプラズマジェットにより溶融された粒子が通過しないため、従来技術で発生していた陽極への溶融粒子の付着やそれに伴う供給粉末の目詰まり、さらには陽極内の粉末供給通路摩耗の問題が解消される。よって、陽極のメンテナンスフリー化が可能になり、陽極の寿命も向上する。そして、陽極の構造も単純化されるため、陽極のコストダウンも可能となる。したがって、量産性,メンテナンス性に優れた溶射方法を低コストで提供できる。
さらに、粉末供給管が別体となるため、供給口の位置を材料によって自由に設定できるなど供給条件を別々に制御することにより、それぞれの材料に適した供給条件を設定することができ、溶射皮膜内の混合割合も常に一定に保つことができるため、溶射皮膜の品質が安定・向上する。また、仮に粉末供給管が目詰まりした場合でも供給管のみを容易に交換することができる。
【0009】
本発明に係る請求項1の混合粉末溶射方法では、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の高い材料を溶射フレーム高温部側から外部供給し、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の低い材料を溶射フレーム低温部側から外部供給することとしている。
プラズマ溶射において陽極と陰極の間に発生したプラズマジェットは、非常に高温な領域である。また、プラズマジェットにより粉末が溶融し、その溶融粒子が溶射フレームを形成する。溶射時において、供給した粉末を効率よく溶融させ、空隙などの欠陥の少ない良質な溶射皮膜を形成するためには、できるだけ多くの粉末をプラズマジェットに供給し、粉末に十分な熱を加えることが重要である。そのためには、粉末供給口をできるだけプラズマジェットに近づけて、粉末を供給する必要がある。仮に供給口をプラズマジェットより遠ざけた場合には、供給口から噴射された粉末は噴射直後より広がるため、プラズマジェットに到達しにくくなり、粉末が十分に加熱・溶融されない。その結果、形成された皮膜内に空隙,溶融不良,混合不良などの欠陥が生じたり、供給した粉末に対して皮膜に取り込まれる量が少なくなったりする粉末の歩留り(付着効率)低下などの問題が発生する。発明者等はプラズマジェットを屈曲させる内径プラズマ溶射方法において、屈曲された後のプラズマジェットおよび溶射フレームの状態は、プラズマジェットが偏った状態になっており、溶射フレームには高温部と低温部が存在することをつきとめた。ここで、溶射フレームの高温部側に位置する粉末供給口は高温になり易く、融点の低い材料を溶射フレームの高温部側からプラズマジェットに供給した場合は、加熱された供給口の温度で粉末が溶融し供給口付近を塞いでしまうため、目詰まりを起こしメンテナンスが必要となる。その対策として、供給口を溶射フレームより遠ざけると、前述したように良質な皮膜が得られなくなる。一方、本発明で示すように、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の高い材料を溶射フレームの高温部側の粉末供給管からプラズマジェットに供給することにより、粉末材料を十分溶融させることができる。また、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の低い材料を溶射フレームの低温部側の粉末供給管からプラズマジェットに供給することにより、粉末供給口内での目詰まりを防止しながら、粉末供給口をプラズマジェットに近づけることが可能であるため、量産時においても粉末の溶融状態および混合割合の安定した良質な溶射皮膜をメンテナンスフリーで作製することができる。
【0010】
本発明に係る請求項の混合粉末溶射方法では、請求項の溶射方法において、溶射フレーム高温部側からプラズマジェットに供給する粉末の噴射方向と溶射ガン本体の陽極のプラズマジェット噴射面とがなす角度をα1とし、溶射フレーム低温部側からプラズマジェットに供給する粉末の噴出方向と溶射ガン本体の陽極のプラズマジェット噴射面とがなす角度をα2 とすると、0°≦α1≦45° 、0°≦α2≦45° とし、 供給する粉末の噴射方向の延長上に、別の粉末供給口が存在しないことを特徴としている。
請求項2に係る発明では、0°≦α1および0°≦α2であることから、陽極のプラズマ噴射面あるいは噴射口に粒子が付着することはなく、陽極のメンテナンスフリーとなる。この時、供給された粉末を十分に溶融させるためには、プラズマジェット噴射口に近い方がよく、α1 ,α2 が大きくなるにつれてプラズマジェットに粉末が取り込まれ難くなるため、粉末の溶融が不十分となったり、歩留りが悪くなったりする。よって、安定して良質な皮膜を作製するためには、0°≦α1≦45°,0°≦α2≦45°であることがより好ましい。
【0011】
また、本発明に係る請求項2の混合粉末溶射方法では、供給する粉末の噴射方向の延長上に、別の粉末供給口が存在しないことを特徴としている。請求項2の発明によれば、粉末の噴出方向の延長上に別の粉末供給口が存在しないため、プラズマジェットおよびフレームを貫通した粒子が別の粉末供給口に付着することはなく、目詰まりは発生しないため、メンテナンスフリーで粉末の連続供給が可能である。
【0012】
本発明に混合粉末溶射方法では、その好適な実施の形態で、融点の高い材料をFe系材料、融点の低い材料をAl系材料とし、Fe系材料を溶射フレームの高温部側からプラズマジェットに外部供給、Al系材料を溶射フレーム低温部側からプラズマジェットに外部供給している。従来、Fe系材料とAl系材料の混合粉末を溶射する場合には、予め混合したり、複合化がなされてきたが、その際には従来技術で述べたような問題が起こっていた。特に、テルミット反応に象徴されるように、Fe系材料とAl系材料は反応し易く爆発の虞があるため、取扱いには細心の注意がなされていた。本発明の混合粉末溶射方法では、Fe系材料をプラズマ高温部に供給しているので、Fe系材料を十分に溶融させることができる。また、Al系材料をプラズマ低温部に供給しているので、粉末供給口内でAl系粉末が必要以上に溶融され目詰まりの発生が防止できる。よってFe系材料とAl系材料をそれぞれに適した供給条件で粉末を供給することができるため、それぞれの材料が十分に溶融し混ざり合った良質のFe系−Al系混合皮膜を作製することができる。また、粉末の状態で混合することがないため、工業的に特別な技術は必要なく、かつ低コストでの生産が可能になる。Fe系材料として具体的には、白鋳鉄,炭素鋼,Fe−Mo系合金,Fe−Cr系合金,Fe−Ni系合金等を挙げることができ、Al系材料として具体的には、Al−Si系合金,Al−Pb系合金,Al−ブロンズ系合金,Al−Cu系合金,純Al等を挙げることができる。
【0013】
なお、溶射皮膜作製に関する従来技術文献としては、特開平5−63549号公報,特開平8−167497号公報,特開平11−264061号公報などがある。
特開平5−63549号公報では、混合溶射皮膜を形成する方法に関して、溶射ガンの中心にある電極を対称にして粉末供給口を複数配置し粉末を供給することにより、供給したそれぞれの粉末材料がプラズマジェットを貫通することを防止し、均質な混合皮膜を形成することを提案しており、本発明とは本質的に異なる。また、内径溶射方法においてこの発明を採用することはスペース上の問題から非常に困難である。
特開平8−167497号公報では、溶射粉末を効率よく加熱するプラズマ溶射ガンの構造に関して、陽極,陰極,粉末供給口を同軸に配し、加速した粉末を陰極内部に通して供給する方法を提案しているが、内径溶射には応用が難しい。例えば、内面に処理するためにプラズマジェットを屈曲させた場合には、プラズマジェットおよび溶射フレームに偏りが生じ、内部供給であるために噴出口に溶融粒子の付着が生じ易いと考えられる。また、電極部の構造が複雑であるため、内径溶射に応用した場合にはメンテナンスが困難になることが懸念される。
また、本発明者らの発案に係る特開平11−264061号公報では、Al系材料とFe系材料の粉末材料を混合溶射する溶射方法に関して、それぞれを別の粉末供給装置を用いて溶射ガンに供給することを提案している。しかしながら、内径溶射ガンを用いた場合では2系統で供給された粉末は粉末供給口より手前でY字管により1系統になるため、陽極自身の構造は図11と同様になり、前述した点が未解決であった。
しかし従来では、内径プラズマ溶射方法により2種類以上の粉末材料からなる混合溶射皮膜を形成する場合において、それぞれの粉末を別々の粉末供給口からプラズマジェットに外部供給する方法について具体的に記載する文献は存在しない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の混合粉末溶射方法を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る混合粉末溶射方法を実施するための内径プラズマ溶射ガンの要部を示した概念的な断面図である。
【0015】
この内径プラズマ溶射ガンでは、溶射ガン本体1の先端部に陽極2が配設されている。この陽極2は軸芯部にプラズマジェット通路3を有し、該プラズマジェット通路3の奥には、陰極4が配置されている。またプラズマジェット通路3における噴射口5付近の先端通路3aは、基端通路3bに対して屈曲されており、該通路3aの軸芯が基端通路3bの軸芯に対してほぼ45°傾斜して形成されている。そして、プラズマジェット通路3には、陽極2と陰極4によってプラズマジェット6が形成される。
また、この内径プラズマ溶射ガンでは、溶射ガン本体1の周面に2本の粉末供給管7,8が添設されており、粉末供給管7の供給口7aは、噴射口5から噴射されるプラズマジェット6によって形成される溶射フレーム9の高温部9aに向けられ、粉末供給管8の供給口8aは溶射フレーム9の低温部9bに向けられている。そして、この内径プラズマ溶射ガンでは、供給口7aから溶射フレーム9の高温部9aに向けて供給する粉末の噴出方向と溶射ガン本体1の陽極2のプラズマジェット噴射面2aとのなす角度をα1 とし、供給口8aから溶射フレーム9の低温部9bに向けて供給する粉末の噴出方向と溶射ガン本体1の陽極2のプラズマジェット噴射面2aとのなす角度をα2 とすると、0°≦α1 ≦45°,0°≦α2 ≦45°としている。
【0016】
このように構成された内径溶射ガンでは、融点の異なる2種類の粉末、例えば融点の高いFe系材料粉末10と融点の低いAl系材料粉末11が、プラズマジェット6が噴射口5から出た位置で、粉末供給管7,8の粉末供給口7a,8aからプラズマジェット6にそれぞれ別々に制御されて供給される。すると、プラズマジェット6に供給された粉末は溶融され、溶融粒子による溶射フレーム9が形成される。
【0017】
この発明によれば、陽極2内を供給粉末やプラズマジェット6により溶融された粒子が通過しないため、陽極2への溶融粒子の付着やそれに伴う供給粉末の目詰まり、さらには従来みられた陽極内の粉末供給通路摩耗の問題が解消される。
【0018】
ところで、溶射時において、供給した粉末を効率よく溶融させ、空隙などの欠陥の少ない良質な溶射皮膜を形成するためには、できるだけ多くの粉末をプラズマジェット6に供給し、粉末に十分な熱を加えることが重要である。そのためには、粉末供給口7a,8aをできるだけプラズマジェット6に近づけて、粉末を供給する必要がある。仮に供給口7a,8aをプラズマジェット6より遠ざけた場合には、供給口7a,8aから噴射された粉末は噴射直後より広がるため、プラズマジェット6に到達しにくくなり、粉末が十分に加熱・溶融されない。その結果、形成された皮膜内に空隙,溶融不良,混合不良などの欠陥が生じたり、供給した粉末に対して皮膜に取り込まれる量が少なくなったりする粉末の歩留り(付着効率)低下などの問題が発生する。
発明者等は、プラズマジェットを屈曲させる内径プラズマ溶射方法において、屈曲された後のプラズマジェット6および溶射フレーム9の状態は、図2に拡大して示すようにプラズマジェット6が偏った状態になっており、溶射フレーム9には高温部9aと低温部9bが存在することをつきとめた。
ここで、溶射フレーム9の高温部9a側に位置する粉末供給口7aは高温になり易く、融点の低い材料を溶射フレーム9の低温部9b側から供給した場合では、加熱された供給口7aの温度で粉末が溶融し供給口7a付近を塞ぐため、目詰まりを起こしメンテナンスが必要となる。その対策として、供給口7aを溶射フレーム9より遠ざけると、前述したように良質な皮膜が得られなくなる。
一方、本発明で示すように(図2参照)、融点の高い材料を溶射フレーム9の高温部9a側の粉末供給管7から供給することにより、粉末材料を十分溶融させることができる。また、融点の低い材料を溶射フレーム9の低温部9b側の粉末供給管8から供給することにより、粉末供給口8a内での目詰まりを防止しながら、供給口8aをプラズマジェット6に近づけることが可能であるため、量産時においても粉末の溶融状態および混合割合の安定した良質な溶射皮膜をメンテナンスフリーで作製することができる。
【0019】
プラズマ溶射において、プラズマジェット6に粉末を供給すると、プラズマジェット6により溶融された粒子は通常プラズマジェット6の噴射方向に沿って飛行軌道を修正して溶射フレーム9を形成するが、軌道修正されずに粉末が噴出された方向のままプラズマジェット6および溶射フレーム9を貫通する粒子が一部存在する。この時、粉末の噴出方向の延長上に陽極2のプラズマジェット噴射面2aあるいは噴射口5が存在すると、噴射面2aあるいは噴射口5に溶融粒子が付着し、さらには目詰まりの原因となる。よって、陽極2のメンテナンスが必要になり、陽極の寿命を短くする一因ともなる。
本発明では、0°≦α1 および0°≦α2 であることから、陽極2のプラズマ噴射面2aあるいは噴射口5に粒子が付着することはなく、陽極のメンテナンスフリーとなる。この時、供給された粉末を十分に溶融させるためには、プラズマジェット噴射口5に近い方がよく、α1 ,α2 が大きくなるにつれてプラズマジェットに粉末が取り込まれ難くなるため、粉末の溶融が不十分となったり、歩留りが悪くなったりする。よって、安定して良質な皮膜を作製するためには、0°≦α1 ≦45°,0°≦α2 ≦45°がより好ましい。
【0020】
本発明では、粉末の噴出方向の延長上に別の粉末供給口が存在しないため、プラズマジェット6および溶射フレーム9を貫通した粒子が供給口7a,8aに付着することはなく、目詰まりが発生しないため、メンテナンスフリーで粉末の連続供給が可能である。
【0021】
従来、Fe系材料とAl系材料の混合粉末を溶射する場合には、予め混合したり、複合化がなされてきたが、その際には従来技術で述べたような問題が起こっていた。特に、テルミット反応に象徴されるように、Fe系材料とAl系材料は反応し易く爆発の虞があるため、取扱いには細心の注意がなされていた。
本発明では、Fe系材料を溶射フレーム9の高温部9a側から供給することにより、Fe系材料を十分に溶融させることができる。Al系材料を溶射フレーム9の低温部9b側からプラズマジェット6に供給することにより、粉末供給口8a内でAl系粉末が必要以上に溶融されて目詰まりが発生することを防止できる。よってFe系材料とAl系材料をそれぞれに適した供給条件で粉末を供給することができるため、それぞれの材料が十分に溶融し混ざり合った良質のFe系−Al系混合皮膜を作製することができる。また、粉末の状態で混合することがないため、工業的に特別な技術は必要なく、かつ低コストでの生産が可能になる。Fe系材料として具体的には、白鋳鉄,炭素鋼,Fe−Mo系合金,Fe−Cr系合金,Fe−Ni系合金等を挙げることができ、Al系材料として具体的には、Al−Si系合金,Al−Pb系合金,Al−ブロンズ系合金,Al−Cu系合金,純Al等を挙げることができる。
【0022】
【実施例】
以下の実施例、比較例において、連続溶射実験および試料の作製による品質の確認を行った。
【0023】
プラズマジェットを屈曲させる内径溶射方法において、以下の表1の条件で連続溶射実験を行なった。連続溶射実験とは、量産を想定してプラズマジェットおよび供給粉末を噴射し続け、溶射ガンの耐久性やトラブルの可能性を確認する実験である。この時、連続噴射時間を180分とした。
【表1】
Figure 0004029375
【0024】
また、表2の条件で、円筒形状のテストピース内面に混合溶射皮膜を作製し、皮膜品質を確認する試料とした。溶射材料には、Fe系材料として粒径10〜105μmの炭素鋼粉末を使用し、Al系材料として粒径10〜105μmのAl−Si系合金粉末を使用した。溶射条件を表1に示す。
【表2】
Figure 0004029375
【0025】
実施例1
本発明の2系統外部供給方式(図1)の内径溶射ガンを使用し、溶射フレーム9の高温部9a側から炭素鋼粉末、溶射フレーム9の低温部9b側からAl−Si系合金粉末を表3に示した条件で供給し(80wt%炭素鋼粉末(約60vol%)−20wt%Al−Si系合金粉末(約40vol%)の割合になるように供給)、連続溶射実験を行なった。この時、溶射フレーム9の高温部9a側の粉末供給口7aとプラズマジェット噴射口5との距離d1 、溶射フレーム9の低温部9b側の粉末供給口8aとプラズマジェット噴射口5との距離d2 をそれぞれd1 =2mm、d2 =2mmとした。また、同条件で試料1を作製した。
【表3】
Figure 0004029375
試料1の皮膜断面写真を図4に示す。この皮膜断面写真において、溶射皮膜31の黒色部分は炭素鋼32、白色部分はAl−Si系合金部分33から形成されている。なお、皮膜断面写真は、試料を研磨後ナイタールによりエッチングして撮影した。
【0026】
上記連続溶射実験では、連続溶射180分後においても陽極に溶融粒子の付着や目詰まりは見られなかった。また、図4に示した試料1の皮膜断面写真から、各材料の溶融状態および混合状態が良く、緻密な溶射皮膜が形成されていることが分かる。
【0027】
比較例1
従来の内部供給方式(図11)の内径溶射ガンを使用し、連続溶射実験を行なった。供給する粉末としては上記粉末を使用し、予め80wt%炭素鋼粉末(約60vol%)−20wt%Al−Si系合金粉末(約40vol%)となるように混合したものを使用した。この時の粉末供給条件を表4に示す。
【表4】
Figure 0004029375
この連続溶射実験では、連続溶射実験開始20分後、陽極内の溶融粒子付着に伴う供給通路内での粉末の目詰まりが発生したため、溶射を中断した。その後、陽極のメンテナンスをしながら、連続溶射実験を継続した。そして180分後には、約10分間隔で目詰まりが発生するようになった。180分使用後の陽極41の断面写真を図5に示す。
この連続溶射実験では、図5において、粉末供給通路42が摩耗により変形42bしているのが分かる。これにより、供給口42aから粉末がスムーズに噴出され難くなったため、溶融粒子が陽極内に付着し易くなり、粉末が目詰まりした。このように、粉末供給通路の摩耗が悪化すると、それ以降は目詰まりが発生し易い状態となるため、陽極の交換が必要である。
【0028】
比較例2
本発明の外部供給方式(図1)の内径溶射ガンを使用し、連続溶射実験を行なった。比較例2では、比較例1と同様の混合粉末を使用し、本発明の2系統外部供給方式のうち1系統を使用した。
比較例2−1として、混合粉末を溶射フレーム9の高温部9a側のみから表4の条件で供給し、連続溶射を行なった。先ず、d1 =2mmとした。連続溶射実験開始8分後、粉末供給管7の供給口7aで目詰まりが発生した。
これは、加熱された供給口7a内で粉末が溶融したためであり、その溶融物を分析した結果ほとんどが低融点であるAl−Si合金であった。
そこで、d1 を増加させていきd1 =5mmで連続溶射実験および試料2を作製した。試料2の皮膜断面写真を図6に示す。180分後においても目詰まりは発生しなかったが、溶射皮膜の膜厚はd1 =2mmの場合と比較して約半分となった。これは、プラズマジェットに取り込まれる溶融される粉末が少なく粉末の歩留り(付着効率)が悪化したためである。また、皮膜内に空隙や未溶融粒子35などの欠陥も多く見られた。
比較例2−2として、混合粉末を溶射フレーム9の低温部9b側のみから表4の条件で供給し、連続溶射実験および試料3を作製した。この時、d2 =2mmとした。試料3の皮膜断面写真を図7に示す。
この溶射実験では、180分後においても目詰まりは発生しなかったが、試料1と比較して皮膜内での炭素鋼の混合割合が少なかった。
これは、低温側から供給したため融点の高い炭素鋼粉末が十分に溶融されず、皮膜内に取り込まれる粒子が少なかったことによるものである。また、取り込まれていても球形の未溶融粒子35が多く見られた。一方、Al−Si合金の溶融状態は良好であった。
【0029】
比較例3
本発明の2系統外部供給方式(図1)の内径溶射ガンを使用し、溶射フレーム9の高温部9a側からAl−Si合金粉末、溶射フレーム9の低温部9b側から炭素鋼粉末を表3に示した条件で供給し、連続溶射実験を行なった。この時、d1 =2mm、d2 =2mmとした。
連続溶射実験開始7分後、比較例2−1と同様に溶射フレーム9の高温部9a側の粉末供給口7a内でAl−Si合金粉末が溶融し、目詰まりが発生した。また、炭素鋼の歩留りも悪かった。目詰まりの対策として、d1 を大きくすることが考えられるが、Al−Si合金の歩留りが悪くなるため、有効でない。
【0030】
実施例1および比較例1〜3より、プラズマジェットが屈曲された内径溶射ガンにより混合溶射する場合においては、それぞれの粉末を最適な供給条件で外部供給することが、皮膜品質および生産上有効であることが分かる。そして、この時、融点の高い粉末を溶射フレーム9の高温部9a側から、融点の低い粉末を溶射フレーム9の低温部9b側から供給することが、好ましいことが分かる。
【0031】
実施例2
本発明の2系統外部供給方式(図1)の内径溶射ガンを使用し、溶射フレーム9の高温部9a側から炭素鋼粉末、溶射フレーム9の低温部9b側からAl−Si系合金粉末を表3に示した条件で供給し、連続溶射実験を行なった。この時、d1 =2mm、d2 =2mmとした。
実施例2−1として、α1 =−10°、α2 =0°とした。ここでα1 =−10°とは、図3の溶射フレーム9の高温部9a側からの粉末噴出方向14と同様に、プラズマジェット噴射面2bに対してジェットの進行方向16とは逆の陽極側に、粉末供給口7aの噴射方向を向けたことを示す。
連続溶射実験開始40分後、溶射フレーム9の高温部9a側の粉末供給口7aの前方に陽極2に付着した炭素鋼溶融粒子の壁17ができ、粉末供給口7aが目詰まりした。溶射フレーム9の低温部9b側にその現象は見られず、陽極2への溶融粒子の付着を防止するためには、0°≦α1 および0°≦α2 とする必要があることが分かった。
【0032】
実施例2−2として、α2 を0°で固定し、α1 を0〜75°で変化させて、それぞれ試料4〜9を作製した。試料4〜9において、皮膜の膜厚測定結果を図8、皮膜成分中の炭素鋼比率を皮膜断面での炭素鋼(黒色部分)に占める面積率で測定した結果を図9に示す。
α1 の増加に伴い、膜厚および皮膜内での炭素鋼比率が大幅に減少した。これは、プラズマジェットに取り込まれ、溶融する炭素鋼粉末が減少したため、皮膜内での炭素鋼の占める割合が減少し、さらには全体の膜厚にも影響を及ぼしたことによるものである。よって、皮膜品質の安定性および粉末の歩留りを考慮すると、0°≦α1 ≦45°,0°≦α2 ≦45°が好ましい。
【0033】
比較例4
本発明の2系統外部供給方式(図1)の内径溶射ガンを使用し、溶射フレーム9の高温部9a側から炭素鋼粉末、溶射フレーム9の低温部9b側からAl−Si系合金粉末を表3に示した条件で供給し、連続溶射実験を行なった。この時、図10に示すようにd1 =2mm、d2 =2mmおよびα1 =0°、α2 =0°とした。
連続溶射開始90分後、両方の粉末供給口7a,8aが目詰まりした。これは、供給した粉末がプラズマジェット6を貫通し、同一線上に位置するもう一方の粉末供給口8a,7a付近に付着したことが原因であった。
【0034】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1の混合粉末溶射方法では、プラズマジェットを屈曲させる内径プラズマ溶射方法において、融点の異なる2種類の材料からなる混合溶射皮膜を内径溶射にて形成する場合、粉末供給口を材料別に設け、それぞれ制御して外部供給することを特徴としている。
この発明によれば、外部供給にすることで、陽極内を溶融粒子が通過しないため、陽極への溶融粒子の付着を防止できる。
また、陽極内に粉末通路がないため、粉末供給通路の磨耗の問題がなく、陽極の寿命が向上し、また電極形状が単純化されるため、陽極のコストダウンおよびメンテナンス性が向上する。
また、材料供給管および供給口が本体の外部にあるため、材料に応じて供給位置をそれぞれ自由に設定でき、それぞれの材料に適した投入条件を設定することができる。また、供給管および供給口のメンテナンスが容易である。
【0035】
本発明の請求項2の混合粉末溶射方法では、請求項1に記載の混合粉末溶射方法において、融点の高い材料を溶射フレームの高温部側から外部供給し、融点の低い材料を溶射フレームの低温部側から外部供給することを特徴としている。
この発明によれば、融点の高い材料を溶射フレームの高温部側から供給することにより、粉末材料を十分に溶融することができ、また、融点の低い材料を溶射フレームの低温部側から供給することにより、粉末供給口内で必要以上に溶融され目詰まりが発生することを防止できる。
【0036】
本発明の請求項3の混合粉末溶射方法では、請求項2に記載の混合粉末溶射方法において、溶射フレームの高温部側からプラズマジェットに供給する粉末の噴出方向と溶射ガンのプラズマジェット噴射面とがなす角度をα1 とし、溶射フレームの低温部側からプラズマジェットに供給する粉末の噴出方向と溶射ガンのプラズマジェット噴射面とがなす角度をα2 とすると、0°≦α1 、0°≦α2 としたことを特徴としている。
この発明によれば、陽極のプラズマジェット噴射面および噴射口に溶融粒子が付着することなく、陽極のメンテナンスフリーが可能になる。
【0037】
本発明の請求項4の混合粉末溶射方法では、請求項3に記載の混合粉末溶射方法において、供給する粉末の噴出方向の延長上に、別の粉末供給口が存在しないことを特徴としている。
この発明によれば、供給された粉末が、プラズマジェットを貫通し、別の粉末供給口に溶融粒子として付着することがないため、粉末の連続供給が可能になる。
【0038】
本発明の請求項5の混合粉末溶射方法では、請求項2に記載の混合粉末溶射方法において、融点の高い材料をFe系材料、融点の低い材料をAl系材料とし、Fe系材料をプラズマ高温側から外部供給、Al系材料をプラズマ低温側から外部供給することを特徴としている。
この発明によれば、Fe系材料を溶射フレームの高温部側から供給することにより、Fe系粉末を十分に溶融させることができ、Al系材料を溶射フレームの低温部側から供給することにより、粉末供給口内でAl系が必要以上に溶融され目詰まりが発生することを防止することができ、良質のFe系−Al系混合皮膜を低コストで作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る混合粉末溶射方法を実施するための内径溶射ガンの一実施の形態を示したもので、その要部を概念的に示した断面図である。
【図2】図1の内径溶射ガンを拡大して示した断面図である。
【図3】本発明に係る混合粉末溶射方法を実施するための内径溶射ガンと比較をするための内径溶射ガンを示したもので、粉末供給口が陽極側に向けて配置された比較例を示した概念的な断面図である。
【図4】本発明に係る混合粉末溶射方法を実施するための内径溶射ガンによって作製された溶射皮膜の断面を示した写真である。
【図5】本発明に係る混合粉末溶射方法との比較をするために、従来の内部供給方式の溶射ガンによって本発明と同一条件で実施した結果を示した溶射ガンの断面写真である。
【図6】本発明に係る混合粉末溶射方法を実施するための内径溶射ガンを使用し、2系統外部供給方式のうち混合粉末を溶射フレームの高温部側のみから供給した場合に得られた試料の溶射皮膜断面写真である。
【図7】本発明に係る混合粉末溶射方法を実施するための内径溶射ガンを使用し、2系統外部供給方式のうち混合粉末を溶射フレームの低温部側のみから供給した場合に得られた試料の溶射皮膜断面写真である。
【図8】粉末供給口の噴射方向と陽極のプラズマジェット噴射面とのなす角α1 の角度と溶射皮膜膜厚との関係を示したグラフである。
【図9】皮膜成分中の炭素鋼比率を溶射皮膜断面での炭素鋼の占める面積率で測定した結果を示したグラフである。
【図10】2系統外部供給方式の溶射ガンで粉末供給管の供給口を対向させた状態での溶射実験を行った結果を示した溶射ガンの概念的な断面図である。
【図11】従来の内部供給方式の内径溶射ガンを概念的に示した要部断面図である。
【図12】従来のガンの延長方向に対して垂直にプラズマジェットを発生させる方式の溶射ガンをを概念的に示した要部断面図である。
【符号の説明】
1 溶射ガン本体
2 陽極
2a 噴射面
3 プラズマジェット通路
3a 先端通路
3b 基端通路
4 陰極
5 噴射口
6 プラズマジェット
7,8 粉末供給管
7a,8a 供給口
9 溶射フレーム
9a 高温部
9b 低温部
10 Fe系粉末
11 Al系粉末
14,15 粉末噴射方向
16 ジェットの進行方向
17 壁
31 溶射皮膜
32 溶射皮膜内の炭素鋼成分
33 溶射皮膜内のAl−Si合金成分
34 テストピース
35 未溶融粒子
1 溶射フレーム高温部側の粉末供給口とプラズマジェット噴射口との距離
2 溶射フレーム低温部側の粉末供給口とプラズマジェット噴射口との距離
α1 溶射フレーム高温部側の粉末供給口とプラズマジェット噴射口との角度
α2 溶射フレーム低温部側の粉末供給口とプラズマジェット噴射口との角度
θ 溶射角度

Claims (2)

  1. 内径溶射ガンを用いてプラズマジェットを屈曲させて溶射する混合粉末溶射方法であって、上記内径溶射ガンの溶射ガン本体の先端部には陽極が配設され、該陽極が軸芯部にプラズマジェット通路を有し、該プラズマジェット通路の奥に陰極が配置され、上記プラズマジェット通路における噴射口付近の先端通路が基端通路に対し屈曲され、これによって、上記プラズマジェットを屈曲させて溶射し、融点の異なる2種類の材料からなる混合溶射皮膜を内径溶射にて形成する場合、粉末供給口を材料別に設け、それぞれ制御して外部供給し、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の高い材料を溶射フレーム高温部側から外部供給し、上記プラズマジェットが上記噴射口から出た位置で、融点の低い材料を溶射フレーム低温部側から外部供給することを特徴とする混合粉末溶射方法。
  2. 溶射フレーム高温部側からプラズマジェットに供給する粉末の噴射方向と溶射ガン本体の陽極のプラズマジェット噴射面とがなす角度をα1とし、溶射フレーム低温部側からプラズマジェットに供給する粉末の噴出方向と溶射ガン本体の陽極のプラズマジェット噴射面とがなす角度をα2 とすると、0°≦α1≦45° 、0°≦α2≦45° とし、 供給する粉末の噴射方向の延長上に、別の粉末供給口が存在しないことを特徴とする請求項に記載の混合粉末溶射方法。
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