JP4028616B2 - 自動金銭受け払い機用ディスプレイ・パネル・システム - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ・パネルの背面照明に関し、特に自動金銭受け払い機（ＡＴＭ）のディスプレイ・パネルを背面照明するための太陽の反射光線の利用に関する。
【０００２】
【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】
視覚的ディスプレイ画面を持つ、多くのタイプのディスプレイ・パネルが、開発され一般に使用されている。液晶ディスプレ−（ＬＣＤ）パネルのようなある種のディスプレイ・パネルの場合には、ディスプレイ・パネルのディスプレイ画面を見ている人が、その上に表示されている情報を見るためには、ディスプレイ・パネルを背面から照明する必要がある。通常、オン／オフすることができる白熱電球のような光源は、ＬＣＤパネルの背後に置かれ、電球をオンすると、ＬＣＤパネルのディスプレイ画面上に表示されている情報を見ることがでる。
【０００３】
明るい太陽光線で照らされている環境で、ＬＣＤパネルを使用する場合、ディスプレイ画面上の情報をよく読めない場合がある。何故なら、ＬＣＤパネルの背後に置かれている光源が太陽光線の輝度の中で、情報を浮かび上がらせるのに十分な明るさを持っていないからである。しかし、輝度の高い光源を使用するのは好ましくない。何故なら、そのような光源の発する熱の量およびその消費電力も増大するからである。過度の熱が発生すると、過熱状態になる恐れがある。
【０００４】
本発明の一つの目的は、太陽光線で照らされている状況の中で、ディスプレイ画面上の情報をハッキリ読み取ることができるようなディスプレイ・パネルの背面照明方法を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、自動金銭受け払い機に設置されるティスプレイ・パネル・システムであって、ＬＣＤパネルと、前記ＬＣＤパネルの周囲に設置され、前記ＬＣＤパネルの表面側から照射される太陽光を内側に取り込むための窓手段と、前記ＬＣＤパネルの背後にあって、前記窓手段から入射した太陽光を前記ＬＣＤパネルの背面側にその焦点を結ばせるパラボラ型の反射手段と、前記反射手段からの反射光を屈折させ、前記ＬＣＤパネルを裏面側から照射するレンズ手段と、を有することを特徴とする自動金銭受け払い機用ディスプレイ・パネル・システムを提供するものである。
【０００６】
好適な実施形態の場合、太陽の反射光線は、ディスプレイ・パネルの裏面に焦点を結ぶ。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図１について説明すると、自動金銭受け払い機（ＡＴＭ）１０は、フロント・パネル１２の形をしたユーザ・インターフェースを含む。フロント・パネル１２は、各カード・リーダー１４、キー・パッド１６、現金支払機１８、ディスプレイ画面２１を持つ液晶ディスプレ−（ＬＣＤ）パネル２０、およびレシート・プリンタ２２を含む。カード・リーダー１４、現金支払機１８およびレシート・プリンタ２２は、それぞれ、ＡＴＭのフロント・パネル１２上に設置されているスロットを持ち、顧客２４は、銀行取引を始めるときに、このスロットにユーザ識別カードを挿入し、銀行取引終了時にこのスロットから現金およびレシートを受け取ることができる。
【０００９】
顧客２４が、カード・リーダー１４のスロットに、ユーザ識別カード２６を挿入すると、カードに記憶されているデータが読み取られる。その後、顧客２４は、ＬＣＤパネル２０のディスプレイ画面２１上の表示に従って、キー・パッド１６を通して個人識別番号（ＰＩＮ）を入力するように要求される。正しいＰＩＮが入力されると、ディスプレイ画面２１上にメニューが表示され、顧客２４は必要な銀行取引を行うことができる。銀行取引が終了すると、現金支払機１８から現金が支払われ、レシート・プリンタ２２が銀行取引のレシートを印刷し、レシート・プリンタ２２のスロットを通して、顧客２４にレシートが渡される。
【００１０】
図１および図２について説明すると、ＡＴＭ１０は、さらにフロントパネル１２の各装置と通信する制御ユニット３０を含む。制御ユニット３０は、プロセッサ・ユニット３２、バス・ライン３６を通してプロセッサ・ユニット３２に接続しているメモリ・ユニット３４、およびレジスタ・ユニット３８を含む。プロセッサ３２は、ライン４２、４４を通して、カード・リーダー１４およびキー・パッド１６からそれぞれ入力信号を受信し、ライン４６、４８、５０を通して、出力信号を現金支払機１８、ＬＣＤパネル２０およびレシート・プリンタ２２にそれぞれ供給し、現金支払機１８によって支払われる現金、ＬＣＤパネル２０のディスプレイ画面２１上に表示されている情報、およびレシート・プリンタ２２により印刷される情報を制御する。プロセッサ・ユニット３２は、マイクロプロセッサを含むことができ、メモリ・ユニット３４としては、非揮発性ＲＡＭを使用することができる。適当なマイクロコンピュータおよびメモリは、簡単に入手することができる。これら装置の構造や動作は周知であるので、ここでは説明しない。
【００１１】
図１および図３に示すように、透明で光を反射しない窓６０が、ＬＣＤパネル２０の外部の周囲を取り囲んでいる。レンズ・システム６４が、ＬＣＤパネル２０の背後に設置されていて、パラボラ形の鏡面６６が、レンズ・システム６４の後ろの設置されている。
【００１２】
図３に示すように、白熱電球のような光源６８が、レンズ・システム６４と鏡面６６との間に設置されている。光源６８をオンにすると、（図３の矢印６２で示す）光源６８の光線がレンズ・システム６４の方向に送られ、レンズ・システム６４は上記光線に焦点を結ばせ、焦点の結んだ光線をＬＣＤパネル２０の背面に向け、ＬＣＤパネル２０を背面から照明する。
【００１３】
本発明の場合、（図３の矢印７２で示す）外からの太陽光線は、ＬＣＤパネル２０を取り囲んでいる透明で光を反射しない窓６０を通して送られる。ＬＣＤパネル２０の背後の鏡面６６は、（図３の矢印７４で示す）窓６０を通して送られる太陽光線が鏡面６６に当たり、そこから反射されるような大きさを持ち、またそのような反射が行うことができる位置に設置される。（図３の矢印７６で示す）太陽の反射光線は、レンズ・システム６４の方向に送られ、このレンズ・システムは、反射した太陽光線７６に焦点を結ばせ、（図３の矢印７８で示す）焦点を結んだ光線はＬＣＤパネル２０の裏面へと送られる。ＬＣＤパネル２０の裏面に向けられた焦点を結んだ光７８は、光源６８からの光と、外からの太陽光線７２からの光が組み合わされたものであることは明らかであろう。外からの太陽光線７２からの焦点を結んだ光は、光源６８からの光と一緒になって、ＬＣＤパネル２０の背面照明を強め、その結果、ディスプレイ・パネルの前面上の表示をもっとハッキリ見ることができるようになる。
【００１４】
ＬＣＤパネル２０に対する背面照明の強度を増大するために、外からの太陽光線７２を使用すると、多くの利点が得られる。例えば、太陽光線で照らされている場合でも、強度の高い光源６８を使用しなくてもすむという利点がある。何故なら、外からの太陽光線７２からの光線が、光源６８からの光線の強度を増大するために使用されるからである。それ故、輝度の高い光源６８を作動させると、電力消費が増大したり、発熱量が増大したりするうという問題を解決することができる。
【００１５】
光源６８を、ＬＣＤパネル２０の背面照明に使用するシステムについて説明してきたが、光源６８をいつもオンにしておかなくても、外からの太陽光線７２からの光で、ＬＣＤパネル２０を背面から十分明るく照明するという方法も考案することができる。
【００１６】
ディスプレイ・パネルの特定の構造および使用方法は、種々に変えることができることも理解されたい。
【図面の簡単な説明】
添付の図面を参照しながら、本発明の例示としての一実施形態を説明する。
【図１】 本発明によるディスプレイ・パネル・システムを使用している自動金銭受け払い機（ＡＴＭ）の斜視図である。
【図２】 図１のＡＴＭのブロック図である。
【図３】 図１の３−３線にほぼ沿って切断した断面図の略図である。

Claims (2)

1. 自動金銭受け払い機に設置されるティスプレイ・パネル・システムであって、
   ＬＣＤパネル（２０）と、
   前記ＬＣＤパネルの周囲に設置され、前記ＬＣＤパネルの表面側から照射される太陽光を内側に取り込むための窓手段（６０）と、
   前記ＬＣＤパネルの背後にあって、前記窓手段から入射した太陽光を前記ＬＣＤパネルの背面側にその焦点を結ばせるパラボラ型の反射手段（６６）と、
   前記反射手段からの反射光を屈折させ、前記ＬＣＤパネルを裏面側から照射するレンズ手段（６４）と、
   を有することを特徴とする自動金銭受け払い機用ディスプレイ・パネル・システム。
2. 前記反射手段（６６）と前記レンズ手段（６４）の間には、前記ＬＣＤパネルの背面照射用光源（６８）を有する請求項１に記載の自動金銭受け払い機用ディスプレイ・パネル・システム。

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