JP4023867B2 - レジスト用感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、レジスト用感光性樹脂組成物に関し、特に、ArFエキシマレーザを用いてLSI(大規模集積回路)を製造するのに適した、レジスト用感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI(大規模集積回路)の高速化、高集積化に伴い、LSI内の配線における最小パターン寸法は、およそ4年の間に、約30%という急激な割合で縮小されている。そのため、縮小投影露光装置における露光用の光として、より短波長のものを使用することにより、かかる高い高解像度の要求に対応してきた。すなわち、まず、超高圧水銀ランプより発光する輝線スペクトルであるg線(波長436nm)が使用された。それに続き、より短波長のi線(波長365nm)が使用された。そして、0.3μm以下の、サブミクロンオーダーの配線幅を有するVLSI(超大規模集積回路)を製造する場合には、KrFエキシマレーザ(波長248nm)が一部実用化されて、使用されている。そして、さらに、LSIの高速化、高集積化がすすみ、0.2μm以下の配線幅を有するVLSIを製造する場合には、ArFエキシマレーザ(波長193nm)の使用が、高解像度が得られる点で有力視されているのが現状である。
【0003】
ここで、LSIにおける微細な配線パターンを形成するためには、いわゆる写真蝕刻技術(フォトエッチング技術)の使用が必須である。すなわち、被処理基板上に、レジスト膜を積層し、選択露光を行った後に、アルカリ現像液で現像して、所定のレジストパターンを作る。そして、このレジストパターンをマスクとして、シリコンウエハをドライエッチングする。その後、このレジストパターンを露光し、アルカリ現像液を用いて、溶解除去することにより、微細な配線パターンを形成するものである。
【0004】
そして、このフォトエッチング技術に使用される、レジスト用感光性樹脂組成物として、従来、耐ドライエッチング性が良好な観点から、フェノール系樹脂をレジスト材料としたものが多用されてきた。
【0005】
また、アクリル酸エステル樹脂やメタクリル酸エステル樹脂を材料としたレジスト材料も、193nm付近の波長に光吸収が少ない観点から、その使用が提案されている。
【0006】
さらに、特開平8−6253号公報には、耐ドライエッチング性を向上するために、脂環式化合物であるノルボルネンやアダマンタンをアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルのエステル部分に導入したレジスト用材料が、開示されている。
【0007】
さらに、また、ナフタレン環のπ結合の電子遷移により、光吸収が長波長側にずれて193nm付近の光吸収が小さくなることを利用して、メタクリル酸エステルのエステル部分にナフタレン環を導入したレジスト材料も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレジスト用感光性樹脂組成物における、レジスト用材料としてのフェノール系樹脂は、芳香族環に由来したπ結合の電子遷移による強い光吸収が、波長193nm付近の波長にあり、ArFエキシマレーザを用いたエッチング用のレジスト用材料としては使用することが困難である。
【0009】
また、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)をはじめとする、アクリル系のレジスト材料は、光透過率(透明性)に優れているものの、芳香族環を有しないため、熱的、化学的安定性に欠け、したがって、耐ドライエッチング性に乏しいという問題があった。
【0010】
さらに、特開平8−6253号公報に開示された、脂環式化合物であるノルボルネンやアダマンタンが導入されたアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル樹脂は、芳香族環を分子内に有しないため193nm付近の波長の光吸収は小さいものの、耐ドライエッチング性が、いまだ不十分であるという問題があった。すなわち、かかるアクリル系のレジスト用材料は、分子内にπ結合を有する芳香族環を含んでおらず、このπ結合を有する芳香族環に起因した、複数の共鳴構造を取ることができない。
【0011】
したがって、このアクリル系のレジスト用材料は、化学的安定性や、熱的安定性に欠け、ドライエッチング中に、高エネルギのイオンや中性子にさらされると、炭素−炭素結合が崩壊しやすいという問題がみられた。
【0012】
さらに、また、メタクリル酸エステルのエステル部分の一部にナフタレン環を導入したレジスト用材料は、芳香族環を有しているものの、193nm付近の波長の光吸収の減少程度としては、いまだ不十分である。
【0013】
したがって、193nm付近の波長を有するArFエキシマレーザを用いて、高い解像度のレジストパターンが得られず、このArFエキシマレーザ用のレジスト用材料としては使用することが困難であった。
【0014】
例えば、プロシーディング オブ エスピーアイイー(Proc.SPIE)、vol.2438、pp.422(1995)に、メタクリル酸メチルのメチルエステル部分に、ナフタレン環を50mol%導入した、レジスト用材料が開示されている。
【0015】
しかしながら、そのレジスト用材料の193nmの波長の光の吸収係数は、4.5/μmという、大きな値であった。よって、1μmの膜厚のレジストにおいて、193nmの波長の光の透過率は、約1%と、極端に低く、レジスト用材料として実用化することは困難である。
【0016】
すなわち、193nm付近の波長の光吸収が小さく、光透過率にすぐれ、ArFエキシマレーザを用いて高い解像度のレジストパターンを得ることができ、しかも、耐ドライエッチング性にすぐれたレジスト用材料および、かかるレジスト用材料を用いたレジスト用感光性樹脂組成物の出現が望まれていた。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明のレジスト用感光性樹脂組成物によれば、レジスト用材料として、式(1)で表される、窒素含有のメタクリル酸エステルモノマを用いて構成されるメタクリル酸エステルポリマを含んでいる。すなわち、このメタクリル酸エステルポリマは、モノマ成分の一つとして、式(1)で表される、メタクリル酸エステルモノマのエステル部分に、少なくとも1個の窒素原子を含む芳香族環または縮合環を有するモノマであって、当該芳香族環または縮合環がキノリン環であるか、またはフェナジン環であるモノマ(以下、窒素含有モノマ)を用いて構成してあり、ArFエキシマレーザを用いて露光及びパターン形成ができる程度にArFエキシマレーザの波長の光吸収が小さいことを特徴とする。
【0018】
【化7】
【0019】
このように、少なくとも1個の窒素原子を芳香族環の一部に有すると、窒素含有モノマにおける、この芳香族環のπ結合に起因した193nm付近の波長の光吸収を、著しく低減することができる。一方、窒素含有モノマは、分子内にπ結合を有する芳香族環を含んでいるため、この芳香族環に起因した複数の共鳴構造を取ることができる。
【0020】
よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、193nm付近の光吸収が小さく、ArFエキシマレーザを用いて、高い解像度のレジストパターンを形成することができる。
【0021】
そして、しかも、共鳴構造により、すぐれた化学的、熱的安定性を示すことができ、よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、耐ドライエッチング性についてもすぐれた特性を示すことができる。
【0022】
なお、窒素原子を芳香族環の一部に導入することにより、芳香族環のπ結合に起因した193nm付近の波長の光吸収を低減することができる理由は、必ずしも明確ではないが、この芳香族環のπ結合に起因した光吸収の波長を長波長側に移動させることができるためと推定される。
【0023】
この点、図1を用いてさらに詳細に説明する。この図は、横軸に光波長(nm)を取ってあり、縦軸には、キノリン環をエステル部分に有するメタクリル酸エステルポリマについて、CNDO/S法で求めた光吸収強度(相対値)が取ってある。CNDO/S法は、分子軌道(MO)の一つの計算方法であり、この図においては、各波長における計算された光吸収強度のうち、強いものから60番目までのものが表示されている。
【0024】
この図から、明らかなように、193nm付近の光吸収強度はほとんど無い。したがって、窒素原子を芳香族環の一部に導入すると、この窒素原子が、193nm付近の芳香族環のπ結合に起因した光吸収を、200nm付近より長波長側に移動させているものと推定される。よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、ArFエキシマレーザを用いて露光した場合に、193nm付近の光吸収強度が小さいため、有効にArFエキシマレーザを使用することができる。すなわち、193nm付近の波長のArFエキシマレーザを用いても、レジスト用感光性樹脂組成物における、このレーザのエネルギ損失が少ない。したがって、ArFエキシマレーザを用いて、有効に酸発生剤を光分解することができる。そして、この酸を利用して、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、露光部分を解像度高くアルカリ可溶性のポリマとすることができるものと推定される。
【0025】
ここで、この発明の化学増幅型のレジスト用感光性樹脂組成物における、フォトエッチング機構について、具体的に説明する。化学増幅型のレジスト用感光性樹脂組成物は、主として、酸分解性基を有するモノマを含んで構成されるポリマ(第1の成分または、主ポリマとも言う。)と照射された光により分解して、酸を発生する酸発生剤(第2の成分)とからなる2成分系と、主として、非アルカリ可溶性のポリマ(これも、第1の成分、または主ポリマとも言う。)と、酸発生剤(第2の成分)と、さらに、溶解阻止剤(第3の成分)とからなる3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物があり、それぞれフォトエッチング機構が、異なるので、それぞれについて説明する。
【0026】
まず、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物が2成分系の場合には、この組成物に含まれる、式(1)で表される含窒素モノマを用いて、構成(重合)されたメタクリル酸エステルポリマ中に、例えば、酸分解可能な官能基を有するモノマを共重合しておく。好ましくは、このモノマは、酸分解可能な官能基をエステル部分に有するメタクリル酸エステルモノマである。そして、メタクリル酸エステルポリマと併存して、レジスト用感光性樹脂組成物に予め添加しておいた酸発生剤に、ArFエキシマレーザをパターンマスクを用いて、選択的に照射する。すると、この酸発生剤は、部分的に光分解し、露光された部分に酸を発生させる。
【0027】
そして、このArFエキシマレーザの照射の際、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物における、式(1)で表される含窒素モノマを含んで構成されたポリマは、193nm付近の波長の光吸収が小さいため、照射されたArFエキシマレーザの吸収が少ない。したがって、このArFエキシマレーザを有効に利用することができ、高い解像度でもって、酸発生剤を効率的に光分解することができる。
【0028】
そして、この発生した酸を触媒として用い、解像度高く、酸分解可能な官能基を有するモノマの官能基部分を、アルカリ可溶性のカルボキシル基と、酸分解可能な官能基に由来した化合物と、新たな酸に分解することができる。すなわち、式(1)で表される含窒素モノマを含んで構成されるメタクリル酸エステルポリマ中に、アルカリ可溶性のカルボン酸化合物から構成される部分を生じさせることができる。
【0029】
また、酸発生剤から発生した酸により、一部、メタクリル酸エステルポリマの主鎖の部分を分解し、このアルカリ可溶性のカルボキシル基を有するモノマまたはオリゴマと、含窒素モノマまたはオリゴマ等に分解するものと推定される。したがって、より容易に、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物に含まれるメタクリル酸エステルポリマが、アルカリ可溶性となる。
【0030】
なお、このように、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は化学増幅型であり、酸発生剤から直接発生した酸のほかに、新たな酸が、酸分解可能な官能基に起因して発生する。そのため、より感度良く、酸分解可能な官能基を有するモノマの官能基部分を、酸分解することができる。よって、以上のとおり、ArFエキシマレーザをパターンマスクを用いて選択的に照射した部分のみ、レジスト用感光性樹脂組成物をアルカリ溶液で現像することが可能となり、高い解像度で、所定のレジストパターンが形成される。
【0031】
そして、次に、このレジストパターンが表面に形成されたシリコンウエハに対して、例えば、CF4 ガスまたはCHF3 ガスを用いて反応性イオンエッチング(RIE、Reactive Ion Etching)を行った場合に、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、優れた耐ドライエッチング性を示すことができる。すなわち、このレジスト用感光性樹脂組成物は、式(1)で表される窒素含有モノマから重合されたメタクリル酸エステルポリマを含んでおり、そして、このポリマは窒素含有モノマに起因した、π結合を有する芳香族環を含んでいる。そのため、熱的、化学的に安定な共鳴構造を取ることができる。
【0032】
よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、エッチング用ガスプラズマに対して、優れた耐性、すなわち、優れた耐ドライエッチング性を示すことができる。また、かかる反応性イオンエッチング中に、周囲温度が100℃を超える場合もあるが、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、優れた耐熱性を示す。
【0033】
なお、この発明において、2成分系のレジスト用感光性樹脂組成物の変形例として、酸分解性の官能基を有するモノマから構成されるポリマ(第2のポリマ)と、酸分解性の官能基を有していない、その他のモノマ等から構成されるポリマ(第1のポリマ)を、別々に重合し、その後それぞれを混合して、第1の成分として構成することもできる。そして、この第1の成分に、第2の成分としての酸発生剤を添加してなるレジスト用感光性樹脂組成物を提案している。さらに、この変形例のさらに変形例として、既に説明した2成分系のレジスト用感光性樹脂組成物の第1の成分としての主ポリマに、これらの第1のポリマおよび第2のポリマ、あるいはいずれか一方のポリマを添加して構成したレジスト用感光性樹脂組成物も提案している。
【0034】
しかしながら、これらの変形例のフォトエッチング機構と、基本的には、既に説明した2成分系のレジスト用感光性樹脂組成物のフォトエッチング機構とは、同様であるため、ここでは変形例におけるフォトエッチング機構の説明については省略する。
【0035】
また、レジスト用感光性樹脂組成物が3成分系の場合には、この組成物に含まれる、式(1)で表される含窒素モノマを含んで構成(重合)されたメタクリル酸エステルポリマ中に、例えば、アルカリ可溶性となる官能基、具体的にカルボキシル基や、水酸基を有するメタクリル酸エステルモノマを共重合しておく。そして、そのポリマに、酸発生剤および溶解阻止剤を添加して3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物を構成することができる。
【0036】
したがって、この3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物にArFエキシマレーザを、パターンマスクを介して、選択的に照射すると、露光された酸発生剤は光分解して、酸を発生させることができる。そして、2成分系のレジスト用感光性樹脂と同様に、ArFエキシマレーザの照射の際、この発明の3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物においても、式(1)で表される含窒素モノマを用いて構成されたポリマは、193nm付近の波長の光吸収が小さい。そのため、照射されたArFエキシマレーザの吸収が小さく、有効に、このArFエキシマレーザを利用することができる。したがって、高い解像度でもって、酸発生剤を効率的に光分解することができる。
【0037】
そして、露光されて発生した酸は、露光された部分に存在する溶解阻止剤を酸分解して、この溶解阻止剤の溶解阻止性を消滅させる。溶解阻止剤が酸分解すると、その露光された部分のポリマに対する溶解阻止剤の溶解阻止性が失われる。したがって、後のフォトエッチング機構は、2成分系のレジスト用感光性樹脂組成物と同様であり、レジスト用感光性樹脂組成物にいて、ArFエキシマレーザをパターンマスクを介して選択的に照射した部分のみ、このレジスト用感光性樹脂組成物をアルカリ溶液で現像することが可能となる。よって、所定のレジストパターンが、高解像度で、シリコンウエハ上に形成される。
【0038】
そして、2成分系のレジスト用感光性樹脂組成物と同様に、この3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物のレジストパターンが形成されたシリコンウエハに対して、反応性イオンエッチングを行った場合に、このレジスト用感光性樹脂組成物は、優れた耐ドライエッチング性を示すことができる。すなわち、このレジスト用感光性樹脂組成物は、式(1)で表される窒素含有モノマから重合されたメタクリル酸エステルポリマを含んでおり、芳香族環を分子内に有するため、化学的、熱的に安定である。よって、この3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物は、優れた耐ドライエッチング性を示すことができる。
【0039】
ここで、この発明における、式(1)で表される窒素含有モノマ、すなわち、窒素含有のメタクリル酸エステルモノマについて詳細に説明する。この窒素含有モノマにおいて、モノマのエステル部分の官能基Rが、少なくとも1個の窒素原子を含む芳香族環であって、この窒素原子と炭素原子等とから構成される、複数のπ結合を含む6員環であれば良い。
【0040】
なお、官能基R、すなわちこれらの芳香族環は、すべてエーテル結合を介して、メタクリル酸エステルモノマのエステル部分のカルボニル炭素に連結している。よって、以下説明する官能基Rの例も、すべてカルボニル炭素との間にエーテル結合を含んでいるが、以下の説明では、芳香族環の種類のみを示してある。
【0041】
そして、例えば、具体的な官能基Rにおける芳香族環の種類としては、式(7)で表されるピリジン環、式(8)で表されるピラジン環(1,4−ジアザベンゼン環)、式(9)で表されるピリミジン環(1、3−ジアジン環)、式(10)で表されるピリダジン環、式(11)で表されるトリアジン環等がある。
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、好ましくは、官能基Rにおける少なくとも1個以上の窒素原子を含む芳香族環が、少なくとも1個以上の窒素原子を含む2個以上の芳香族環からなる縮合環であると良い。このように官能基Rにおける芳香族環を、複数の芳香族環から構成すると、より複数の共鳴構造が得られる。よって、レジスト材料の熱的、化学的安定性が向上し、耐ドライエッチング性が良好となる。
【0048】
また、1個以上の窒素原子を含む2個以上の芳香族環からなる縮合環は、π結合の電子遷移による193nm付近の光吸収の波長を、長波長側にずらすことができる。したがって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、より193nm付近の波長の光吸収をより小さくすることができる点で好ましい。
【0049】
ここで、上述した式(1)で表される窒素含有モノマの、官能基Rにおける、2以上の芳香族環からなる縮合環の具体的な種類としては、例えば、式(2)で表されるキノリン環、式(12)で表されるキノキサリン環、式(13)で表されるナフチリジン環(1,8−ナフチリジン環)、式(14)で表されるプテリジン環、式(15)で表されるキナゾリン環(1,3−ベンゾジアジン環)、式(16)で表されるシンノリン環(1,2−ベンゾジアジン環)、式(17)で表されるアクリジン環、式(3)で表されるフェナジン環、式(18)で表されるフェナントロリン環、式(19)で表されるフェナントリジン環(3,4−ベンゾキノリン環)等がある。
【0050】
【化13】
【0051】
【化14】
【0052】
【化15】
【0053】
【化16】
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】
【化19】
【0057】
【化20】
【0058】
【化21】
【0059】
【化22】
【0060】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物における、式(1)で表される含窒素モノマのエステル部分の官能基Rにおける芳香族環が、前述した好適例のうち、特に好ましくは、式(2)で表されるキノリン環または式(3)で表されるフェナジン環である。これらのキノリン環またはフェナジン環は、光透過率が高く、さらに、これらの材料は、一般的材料であり、均一な特性のものが、比較的安価で入手できる点で好ましい。
【0061】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物における、式(1)で表されるメタクリル酸エステルモノマの、エステル部分の官能基Rにおける芳香族環が、好ましくは、窒素原子を2個または3個有する窒素原子を含む芳香族環または縮合環であると良い。このように、窒素原子を複数個分子内に有すると、分子構造のバランスが良くなり、より優れた耐ドライエッチング性が得られる点で好適である。
【0062】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、メタクリル酸エステルポリマは、少なくとも一つの窒素原子を含む芳香族環を有するモノマ100重量部に対して、酸分解性官能基を有するモノマを、モノマ成分の一つとして、1〜200重量部添加して構成してあると良い。
【0063】
このような範囲で酸分解性官能基を有するモノマを、モノマ成分の一つとして添加すると、酸発生剤から発生した酸により、このモノマの酸分解性官能基が、照射された光に感度良く反応して分解する。その結果、露光されたレジスト用感光性樹脂組成物を、効率よくアルカリ可溶性とすることができる。
【0064】
また、酸発生剤は、少なからず193nmの付近の波長に光吸収があるため、このような範囲であれば、レジスト用感光性樹脂組成物の193nmの波長の光の透過率を損ねるおそれが少ない。
【0065】
よって、かかる光感度と耐ドライエッチング性のバランスがより良好な観点から、酸分解性官能基を有するモノマの添加量(共重合比率)は、より好ましくは、少なくとも一つの窒素原子を含む芳香族環を有するモノマ100重量部に対して、5〜100重量部、最適には、10〜50重量部の範囲内の値である。
【0066】
ここで、酸分解性官能基を有するモノマとは、このモノマが有する酸分解性官能基が、酸発生剤から発生した酸により酸分解して、アルカリ可溶な官能基になり得るような官能基を、分子末端、あるいは分子内に有するモノマと定義される。
【0067】
よって、かかる定義に該当するモノマであれば使用可能であるが、このモノマの例としては、例えば、式(4)で表されるメタクリル酸3級アルキルエステルモノマ(R1、R2、R3は、それぞれ炭素数1〜10のハロゲン置換または非置換のアルキル基であり、それぞれ同一または、異なるアルキル基であっても良い。)、式(20)で表されるメタクリル酸テトラヒドロピラニル(メタクリル酸エステルのテトラヒドロピラニルエステル)や、式(21)で表されるt−ブトキシ化ポリヒドロキシスチレン(PBOCST)等が、容易に酸分解して、アルカリ可溶性となる点で好ましい。
【0068】
【化23】
【0069】
【化24】
【0070】
【化25】
【0071】
そして、これらの酸分解性官能基を有するモノマとして、より好ましくは、式(4)で表されるメタクリル酸3級アルキルエステルモノマである。このモノマは、容易に酸分解して、アルカリ可溶性となりやすいばかりでなく、光透過率もより高い点で、この発明の酸分解性官能基を有するモノマとして、好ましい。
【0072】
そして、式(4)で表されるメタクリル酸3級アルキルエステルモノマのうちでも、特に、式(5)で表されるメタクリル酸t−ブチル(TMA)モノマが、なかでも容易に酸分解して、アルカリ可溶性となりやすい点で、最適である。
【0073】
【化26】
【0074】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、メタクリル酸エステルポリマは、窒素含有モノマ100重量部に対して、メタクリル酸メチル(MMA)モノマを、モノマ成分として、1〜200重量部添加して構成してあると良い。
【0075】
もちろん、メタクリル酸メチル(MMA)モノマ自身は、非アルカリ可溶性であるが、このような範囲でメタクリル酸メチル(MMA)モノマを添加すると、露光後のメタクリル酸エステルポリマのアルカリ可溶性を損なうこと無く、シリコンウエハに対する密着力が向上する。また、このような範囲でメタクリル酸メチル(MMA)モノマを添加しても、耐ドライエッチング性の著しい低下のおそれも少ない。
【0076】
よって、かかるシリコンウエハに対する密着力と耐ドライエッチング性のバランスがより良好な観点から、メタクリル酸メチル(MMA)モノマの、モノマ成分としての添加量(共重合比率)は、より好ましくは、窒素含有モノマ100重量部に対して、5〜100重量部、最適には、10〜50重量部の範囲内の値である。
【0077】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、好ましくは、メタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、酸発生剤を、0.01〜30重量部の範囲内で添加すると良い。
【0078】
このような範囲で酸発生剤を添加すると、ArFエキシマレーザを照射することにより、一定量の酸を光感度良く発生させることができる。また、この範囲の酸発生剤の添加であれば、193nmの波長における光の透過率を損ねるおそれが少ないためである。
【0079】
すなわち、かかる範囲の酸発生剤であれば、一定の光感度で、一定量の酸を発生させ、メタクリル酸エステルポリマのエステル結合の一部を酸分解して、アルカリ可溶な、カルボキシル基を有するメタクリル酸エステルポリマ、すなわち、メタクリル酸を分子内に有するメタクリル酸エステルポリマとすることができる。よって、パターンマスクを通して露光された部分のレジスト用感光性樹脂組成物が、発生した酸により、感度良くアルカリ可溶性となる。
【0080】
また、酸発生剤は、少なからず193nmの付近の波長に光吸収があるため、多量に添加すると、レジスト用感光性樹脂組成物の193nmの波長の光の透過率を損ねるおそれが生じるが、この範囲の酸発生剤の添加であれば、その問題も少ない。
【0081】
よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物においては、光の感度と光の透過率のバランスがより良好な観点から、酸発生剤の添加量を、メタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、より好ましくは、0.1〜10重量部の範囲内、最適には、0.5〜5重量部の範囲内の値とすると良い。
【0082】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、酸発生剤の種類は特に制限されるものでなく、従来から化学増幅型のレジスト用感光性樹脂組成物において使用されているものであれば使用可能である。好ましくは、例えば、式(22)で表されるトリフェニルスルフォニウム塩およびその誘導体、式(23)で表される種々のジフェニルヨードニウム塩およびその誘導体、式(24)〜式(26)で表される種々のスルホン酸化合物およびその誘導体、式(27)および式(28)で表される種々のハロゲン化合物およびその誘導体である。
【0083】
【化27】
【0084】
(但し、X- は、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、BF4 -、または、CF3 SO3 -を表す。)
【0085】
【化28】
【0086】
(但し、X- は、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、BF4 -、または、CF3 SO3 -を表す。)
【0087】
【化29】
【0088】
【化30】
【0089】
【化31】
【0090】
【化32】
【0091】
【化33】
【0092】
(但し、Xは、I、Cl、Br、または、Fを表す。)
そして、特に好ましくは、酸発生剤として、式(22)で表される種々のトリフェニルスルフォニウム塩のうち、XがCF3 SO3 -である、トリフェニルスルフォニウムトリフレート、または、式(23)で表される種々のジフェニルヨードニウム塩のうち、XがCF3 SO3 -である、ジフェニルヨードニウムトリフレートが良い。これらの酸発生剤は、光感度が良く、また、一般的に入手が容易なためである。
【0093】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、この組成物に含まれる式(1)で表されるメタクリル酸エステルポリマ(主ポリマ)の、重量平均分子量を、1〜50万の範囲内の値としてあることが良い。
【0094】
メタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量をこのような範囲内の値とすると、メタクリル酸エステルポリマの、酸分解後のアルカリ現像液による現像が容易となる。また、メタクリル酸エステルポリマの重合時の粘度が適当になったり、あるいは、他の添加成分との相溶性が良くなり、取り扱いやすくなる。さらに、重量平均分子量がこのような範囲であれば、耐ドライエッチング性の著しい低下のおそれも少ない点で良好である。
【0095】
よって、かかるメタクリル酸エステルポリマの取り扱い性と耐ドライエッチング性等のバランスがより良好な観点から、メタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量は、より好ましくは、5〜30万、最適には、7〜20万の範囲内の値である。
【0096】
なお、かかるメタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量は、ラジカル発生剤の添加量、重合用の溶剤の種類、メタクリル酸エステルモノマ濃度、重合温度等を適宜変えることにより調節することができる。そして、イオウ系やシリコン系の連鎖移動剤を、使用するメタクリル酸エステルモノマ100重量部に対して、好ましくは、0.1〜20重量部の範囲で、添加することによっても、容易に、メタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量を調節することができる。
【0097】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、少なくとも、式(1)で表される含窒素モノマをモノマ成分として含んで構成される第1のポリマと、酸分解性官能基を有するモノマをモノマ成分として含んで構成される第2のポリマと、酸発生剤とを含んで構成することが良い。
【0098】
このように含窒素モノマから構成される第1のポリマと、酸分解性官能基を有するモノマから構成される第2のポリマとを、別々のポリマとして構成することにより、種々の割合で混合することができる。
【0099】
よって、かかる第1のポリマと第2のポリマの混合比率を変えるだけで、光の感度や耐ドライエッチング性を調節することができる。また、第1のポリマと第2のポリマを別々に重合するため、それぞれのポリマの分子量分布の調整が容易となる。さらには、第1のポリマと第2のポリマを別々に予め重合しておいて、それぞれ別々に保管することができるため、これらのポリマ、特に、第1のポリマの使用前の保存安定性を向上させることもできる。
【0100】
なお、レジスト用感光性樹脂組成物において、第1のポリマと第2のポリマの混合比率は、適宜、光の感度や耐ドライエッチング性を考慮して定めることができるが、好ましくは、この第1のポリマ100重量部に対して、第2のポリマを、1〜100重量部の範囲で添加してあると良い。このような範囲で、第1のポリマと第2のポリマを混合すれば、適度な光の感度調整や耐ドライエッチング性が得られるためである。
【0101】
よって、かかる光の感度調整や耐ドライエッチング性のバランスがより良好な観点から、第1のポリマと第2のポリマの混合比率は、第1のポリマ100重量部に対して、第2のポリマを、より好ましくは、10〜80重量部の範囲、最適には、20〜70重量部の範囲内で添加すると良い。
【0102】
また、第1のポリマと第2のポリマを混合してレジスト用感光性樹脂組成物を構成する場合、酸発生剤は、第1のポリマに予め添加しておいても良いし、あるいは、第1のポリマと第2のポリマを混合後に添加しても良い。さらに、酸発生剤を第2のポリマに予め添加しておくと、酸発生剤を第2のポリマに、この酸発生剤を偏在させやすく、したがって、比較的少量の酸発生剤であっても集中的に第2のポリマを酸分解させることができる点で好ましい。
【0103】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、少なくとも、式(1)で表される含窒素モノマと、酸分解性官能基を有するモノマとを含んで構成されるメタクリル酸エステルポリマ(主ポリマ)に、第1のポリマとして、式(1)で表される含窒素モノマ、すなわち、メタクリル酸エステルモノマのエステル部分に少なくとも1個の窒素原子を含む芳香族環(2個以上の芳香族環からなる、縮合環を含む)を有するモノマを用いて構成してあるメタクリル酸エステルポリマを、所定量、好ましくは、主ポリマ100重量部に対して、1〜100重量部、より好ましくは、10〜50重量部の範囲で、混合することが良い。
【0104】
このように主ポリマと第1のポリマからレジスト用感光性樹脂組成物を構成すると、主ポリマの光透過率や耐ドライエッチング性が乏しい場合に、第1のポリマを適当量添加することにより、容易にこれらの特性を調整して、所望の値とすることができる。
【0105】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、少なくとも、式(1)で表される含窒素モノマと、酸分解性官能基を有するモノマとを含んで構成されるメタクリル酸エステルポリマ(主ポリマ)に、第2のポリマとして、酸分解性官能基を有するモノマを含んで構成してあるポリマを、所定量、好ましくは、主ポリマ100重量部に対して、1〜100重量部、より好ましくは、10〜50重量部の範囲で添加して混合することが良い。
【0106】
このように主ポリマと第2のポリマからレジスト用感光性樹脂組成物を構成すると、主ポリマの光感度や現像特性(例えば、現像処理に、室温で、10分以上の長時間を要する場合が該当する。)が乏しい場合に、第2のポリマを適当量添加することにより、容易に、これらの特性を調整することができる。
【0107】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、少なくとも、式(1)で表される含窒素モノマと、酸分解性官能基を有するモノマとを含んで構成されるメタクリル酸エステルポリマ(主ポリマ)に、第1のポリマとして、メタクリル酸エステルモノマのエステル部分に少なくとも1個の窒素原子を含む芳香族環(2個以上の芳香族環からなる、縮合環を含む)を有するモノマを含んで構成してあるメタクリル酸エステルポリマと、第2のポリマとして、酸分解性官能基を有するモノマを含んで構成してあるポリマとの、両方のポリマを添加することが良い。
【0108】
このようにすると、主ポリマに、含窒素モノマから構成される第1のポリマと、酸分解性官能基を有するモノマから構成される第2のポリマとを、それぞれ別々のポリマとして重合しておき、それぞれ、種々の割合で混合することができる。
【0109】
よって、主ポリマに対して、かかる第1のポリマと第2のポリマの混合比率を変えて添加するだけで、レジスト用感光性樹脂組成物の光感度や耐ドライエッチング性を容易に調整することができる。すなわち、レジスト用感光性樹脂組成物の光透過率が不足して、現像時のアルカリ可溶性に乏しい場合や、耐ドライエッチング性が乏しい場合には、第1のポリマを、第2のポリマよりも多く添加すれば良い。一方、レジスト用感光性樹脂組成物の光感度が不足して、現像時のアルカリ可溶性に乏しい場合には、第2のポリマを、第1のポリマよりも多く添加すれば良い。
【0110】
また、主ポリマに、別途、第1のポリマおよび第2のポリマ、あるいはいずれか一方を混合してレジスト用感光性樹脂組成物を構成する場合、これらの第1のポリマおよび第2のポリマの重量平均分子量は、それぞれ1〜50万の範囲内の値であると良い。第1のポリマおよび第2のポリマの重量平均分子量をこのような範囲内の値とすると、主ポリマとしての、メタクリル酸エステルポリマとの相溶性が良好であり、混合が容易となる。また、第1のポリマおよび第2のポリマの重量平均分子量がこのような範囲であれば、耐ドライエッチング性の著しい低下のおそれも少ない点で良好である。
【0111】
よって、かかるポリマの取り扱い性と耐ドライエッチング性等のバランスがより良好な観点から、第1のポリマおよび第2のポリマの重量平均分子量は、より好ましくは、5〜30万、最適には、7〜20万の範囲内の値である。そして、主ポリマとしての、メタクリル酸エステルポリマとの相溶性がより良好となるため、第1のポリマおよび第2のポリマの重量平均分子量は、主ポリマの重量平均分子量と同一または、近似していることが良い。
【0112】
さらに、主ポリマに、別途、第1のポリマおよび第2のポリマ、あるいはいずれか一方を混合してレジスト用感光性樹脂組成物を構成する場合に、既に説明した酸発生剤と同種の酸発生剤を使用することができる。そして、この酸発生剤の添加方法や添加量も、特に限定されるものではなく、例えば、酸発生剤を、主ポリマ100重量部に対して、既に説明したように、0.01〜30重量部の範囲で添加することもできる。
【0113】
また、この酸発生剤を、第1のポリマおよび第2のポリマ、あるいはいずれか一方のポリマに予め添加しておいても良い。そして、酸発生剤を第2のポリマに予め添加しておくと、この酸発生剤を第2のポリマに偏在させやすく、したがって、少量の酸発生剤でもって、集中的に第2のポリマを酸分解させることができる点で好ましい。
【0114】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、少なくとも一つの窒素原子を含む芳香族環を有するモノマ、すなわち、式(1)で表される含窒素モノマ等から構成されるメタクリル酸エステルポリマがアルカリ可溶性であって、このポリマに、さらに溶解阻止剤を添加してあることが良い。いわゆる、3成分系の化学増幅型レジストとして構成したものであり、既に説明した2成分系の化学増幅型レジストと比べて、酸分解性官能基を有するモノマを、モノマ成分として添加する必要が無いため、製造が容易な点で好ましい。
【0115】
そして、この3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物において、式(1)で表される含窒素モノマ等から構成されるメタクリル酸エステルポリマは、少なくとも一つの窒素原子を含む芳香族環を有するモノマ、すなわち窒素含有モノマ100重量部に対して、モノマ成分の一つとして、アルカリ可溶性モノマを、1〜200重量部添加して構成してあることが良い。
【0116】
このようにメタクリル酸エステルポリマを構成すると、優れたアルカリ液現像性が得られ、一方で、耐ドライエッチング性も低下するおそれが少ないためである。
【0117】
よって、かかる優れたアルカリ液現像性と耐ドライエッチング性のバランスがより良好な観点から、アルカリ可溶性モノマの添加量(共重合比率)は、より好ましくは、窒素含有モノマ100重量部に対して、5〜100重量部、最適には、10〜50重量部の範囲内の値である。
【0118】
なお、ここで、アルカリ可溶性モノマとは、ラジカル重合してポリマになった場合に、そのポリマがアルカリ可溶性である場合の、そのポリマ原料としてのモノマをいう。よって、モノマまたはオリゴマ状態でアルカリ可溶性であっても、ラジカル重合してポリマになった場合に、そのポリマがアルカリ可溶性で無い場合には、そのポリマ原料としてのモノマは、ここではアルカリ可溶性モノマとは言わない。
【0119】
また、この3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物において、アルカリ可溶性モノマが、メタクリル酸(MA)モノマであることが良い。このように、アルカリ可溶性モノマとして、メタクリル酸(MA)モノマを用いると、優れたアルカリ現像性が得られる一方で、光透過性やシリコンウエハへの密着力が向上し、さらには、耐ドライエッチング性も極端に低下するおそれも少ないためである。
【0120】
また、この3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物において、溶解阻止剤が、式(6)で表されるノルボルネオールのt−ブトキシ化カルボニル化合物であることが良い。
【0121】
【化34】
【0122】
もちろん、従来、溶解阻止剤として使用されてきた、ノルボルネオールのt−ブチル化カルボニル化合物やアセタール化カルボニル化合物、あるいは、アダマンチルアルコールのt−ブトキシ化カルボニル化合物やt−ブチル化カルボニル化合物、さらにはアダマンチルアルコールのアセタール化カルボニル化合物等も、単独または混合して使用可能である。
【0123】
しかしながら、ノルボルネオールのt−ブトキシ化カルボニル化合物は、特に、アルカリ現像液に対する溶解阻止性に優れている反面、光感度良く容易に酸分解する点で、この発明の3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物における溶解阻止剤として最適である。
【0124】
また、溶解阻止剤の添加量も、光感度やアルカリ現像液に対する溶解阻止性を考慮して定めることが好ましいが、例えば、式(1)で表される含窒素モノマ等から構成されるメタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、1〜100重量部の範囲内で添加することが好ましい。
【0125】
このような範囲で溶解阻止剤を添加すれば、一定のアルカリ現像液に対する溶解阻止性が得られるとともに、この溶解阻止性と、一般に相反する特性である光感度についても適当な特性が得られるためである。
【0126】
よって、かかる溶解阻止性と光感度のバランスがより良好な観点から、溶解阻止剤の添加量としては、式(1)で表される含窒素モノマ等から構成されるメタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、より好ましくは、5〜80重量部の範囲内、最適には、10〜50重量部の範囲内の値であると良い。
【0127】
また、3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物における、酸発生剤の種類、酸発生剤の添加量、式(1)で表される含窒素モノマ等から構成されるメタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量等は、既に説明した2成分系のレジスト用感光性樹脂組成物におけるものと、同一種類、同一範囲で使用可能である。
【0128】
例えば、酸発生剤の種類としては、既に説明したように、式(22)で表される種々のトリフェニルスルフォニウム塩のうち、XがCF3 SO3 -である、トリフェニルスルフォニウムトリフレート、または、式(23)で表される種々のジフェニルヨードニウム塩のうち、XがCF3 SO3 -である、ジフェニルヨードニウムトリフレートが良い。これらの酸発生剤は、特に、光感度が優れている点で好ましい。
【0129】
そして、酸発生剤の添加量は、一定の光感度および193nm付近の光吸収が少なくなることから、メタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、酸発生剤を、0.01〜30重量部の範囲内で添加することが好ましい。
【0130】
さらに、式(1)で表される含窒素モノマ等から構成されるメタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量も、耐ドライエッチング性が良好な観点から1〜50万の範囲内の値がであることが好ましい。
【0131】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、すなわち、2成分系および3成分系のいずれのレジスト用感光性樹脂組成物においても、193nm付近の波長を有する光の吸収が少ないことが良い。
【0132】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、好ましくは、有機溶剤が添加してあり、溶液状態であることが良い。このようにレジスト用感光性樹脂組成物が溶液状態であれば、シリコンウエハ上に、スピンコート法により簡便かつ精度良く塗布して、均一なレジスト薄膜を形成することができる。
【0133】
また、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物において、添加する有機溶剤として、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、エチレングリコール類等、単独または混合して使用可能であるが、より好ましくは、エチルセルソルブアセテート(ECA)である。エチルセルソルブアセテートは、特に、メタクリル酸エステルポリマ等の良溶媒であり、また、レジスト用感光性樹脂組成物から容易に飛散できる点で、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物に添加する有機溶剤として、最適である。
【0134】
そして、これらの有機溶剤を、メタクリル酸エステルポリマ(主ポリマ)100重量部に対して、100〜1000重量部の範囲で添加することが良い。かかる範囲の添加量でエチルセルソルブアセテート(ECA)等を用いれば、適度の粘度、具体的には、25℃において、1、000〜1、000、000cpsの粘度、より好ましくは、5、000〜500、000cpsの範囲の粘度を有する、溶液状態のレジスト用感光性樹脂組成物が得られるためである。
【0135】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物をより詳細に説明する。但し、以下に述べる使用材料の種類および、この使用材料の使用量、ラジカル重合温度、ラジカル重合時間、レジストの乾燥温度、レジストの乾燥時間、レジストの膜厚等の数値的条件は、この発明の範囲内の一例にすぎない。
【0136】
1.第1の実施例
(レジスト用感光性樹脂組成物の作製)
反応容器に、145g(分子量145.0g、1.0モル)の2−キノリルアルコールと120g(分子量120.0g、1.0モル)のメタクリル酸クロライドとを添加し、さらに、121g(分子量100.0g、1.2モル)のトリエチルアミンを添加した。
【0137】
そして、40℃の温度条件で、約1時間、スターラーを用いて反応溶液を攪拌しながら、2−キノリルアルコールの水酸基とメタクリル酸クロライドの塩素を反応させた。この反応、すなわち脱塩化水素反応により、キノリン環をエステル部分に有するメタクリル酸エステルモノマを作製し、この発明における、式(29)で表される第1の含窒素モノマとした。
【0138】
【化35】
【0139】
次に、別な反応容器に、窒素置換後、239g(分子量239.0g、1.0モル)の式(29)で表される第1の含窒素モノマと、20.0g(分子量100.0g、0.2モル)のメタクリル酸メチル(MMA)モノマと、113.6g(分子量142.0g、0.8モル)のメタクリル酸t−ブチル(TMA)モノマと、重合開始剤としての、7.45g(モノマ重量に対して、2.0重量%)のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)と、1492.0gのトルエン溶剤とを添加し、モノマ濃度約20重量%の反応溶液とした。
【0140】
この反応溶液を、窒素雰囲気中、ヒータを用いて40℃の温度条件に保ち、約5時間スターラを用いて攪拌しながら、ラジカル重合反応を行った。そして、式(30)で表わすメタクリル酸エステルポリマ(以下、主ポリマ)を溶液重合により得た。
【0141】
【化36】
【0142】
(式中、l、m、nは、それぞれ、第1の含窒素モノマ、メタクリル酸メチルモノマ、および、メタクリル酸t−ブチルモノマの、ポリマ中のモル比率を意味している。この場合、ポリマ中のモル比率は、モノマ仕込み比率とほぼ同様であり、l、m、nは、それぞれ、約50モル%、約10モル%、約40モル%である。)
その後、反応温度を低下させてラジカル重合反応を停止させ、エチルセルソルブアセテート(ECA)を用いて精製した後、主ポリマとして得た。そして、この主ポリマの重量平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定したところ、主ポリマの重量平均分子量は、約10万であった。
【0143】
次に、この主ポリマを、最終的に、この主ポリマ100重量部あたり、エチルセルソルブアセテートを567重量部添加し、溶液状態のポリマ溶液(濃度約15%)とした。そして、このポリマ溶液に、酸発生剤としてのトリフェニルスルフォニウムトリフレートを2重量部添加し、均一に分散させた。このようにして、この発明の溶液状態のレジスト用感光性樹脂組成物を作製し、以下の評価に供した。
【0144】
(レジスト用感光性樹脂組成物の評価)
シリコンウエハ上に、レジストの密着増強剤として、スピンコート法により、厚さ0.1μmのヘキサメチレンジシラザン(HMDS)を積層した。それから、このシリコンウエハ上のレジストの密着増強剤の被膜上に、この発明の溶液状態のレジスト用感光性樹脂組成物を、スピンコート法により、乾燥(プリベーク)後の厚さが0.4μmのレジスト膜となるように塗布した。そして、オーブンを用いて、温度150℃、2分間の条件で、レジスト膜をプリベークした。
【0145】
次に、このプリベークしたレジスト膜上に、0.5μmのラインアンドスペースパターンのフォトマスク(パターンマスクとも言う。)を重ねて配置し、そのフォトマスク側から、ArF露光機(ラムダフィジクス社製)を用いて、1mJ/cm2 の強度で、ArFエキシマレーザを、20パルス照射した。そして、この露光後、オーブンを用いて、温度130℃、2分間の条件で、レジスト膜に対して、さらに露光後ベーク(PEB)を施した。
【0146】
その後、現像液として、0.1規定(N)の濃度のテトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用い、室温(25℃)、30秒間の条件で現像を行い、それに続けて、純水を用いて、10回ほどリンスを行った。
【0147】
その結果、0.5μmの線幅(使用したフォトマスクの最小の線幅)のレジスト膜のポジパターンが、解像度良く形成されていることが確認された。すなわち、この得られたレジスト膜のポジパターンを、電子走査型顕微鏡(SEM)で観察したところ、ほぼ矩形の形状を呈していた。よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、193nmの波長を有するArFエキシマレーザを用いて、高い解像度のレジストパターンが得られることが確認された。
【0148】
次に、CF4 ガスを用いて、レジスト膜のポジパターンが表面に形成してあるシリコンウエハに対して、反応性イオンエッチング(RIE)を行った。このRIEは、CF4 ガスの圧力として、4Pa、高周波電源の出力として、100Wの条件で行った。
【0149】
その結果、レジスト材料に、一般に優れた耐ドライエッチング性を示す材料として知られているポリヒドロキシスチレン(PHS)を用い、その時のエッチレート(エッチング速度)を1.0(基準)とした場合に、この発明のレジスト膜のパターンのエッチレートとして、1.0(相対値)という、PHSと同等の値が得られた。
【0150】
なお、メチルメタクリレート単体のポリマ(分子量約10万)においては、エッチレートが、PHSと比較して、約1.5であることも知られており、このメチルメタクリレート単体のポリマに比較すれば、この発明のレジスト膜は、1.5倍優れた耐ドライエッチング性を示すことが確認された。
【0151】
また、RIE後のレジスト膜のポジパターンを、電子走査型顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、このポジパターンは、RIE前の形状と顕著な変化は無く、ほぼ矩形の形状を呈していた。よって、この発明の第1の実施例のレジスト用感光性樹脂組成物は、RIEにおいて、すぐれた耐ドライエッチング性を有していることが確認された。
【0152】
2.第2の実施例
(レジスト用感光性樹脂組成物の作製)
第1の実施例における主ポリマと同一のポリマ(区別するために、第1のポリマと言う)を、同一の手順で得た。
【0153】
まず、第1の実施例におけるキノリン環をエステル部分に有するメタクリル酸エステルモノマ、すなわち、第1の窒素含有モノマを同一条件で作製した。次に、別な反応容器で、この第1の窒素含有モノマと、メタクリル酸メチル(MMA)モノマと、メタクリル酸t−ブチル(TMA)モノマとから、第1の実施例と同一条件でラジカル重合反応を行い、第1のポリマとしての、メタクリル酸エステルポリマを得た。この第1のポリマの重量平均分子量は、第1の実施例の主ポリマと同じく、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定したところ、約10万であった。
【0154】
一方、別な反応容器に、窒素置換後、142.0g(分子量142.0g、1.0モル)のメタクリル酸t−ブチル(TMA)モノマと、重合開始剤としての、2.84g(TMAモノマ重量に対して、2.0重量%)のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)と、568.0gのトルエン溶剤とを添加し、モノマ濃度約20重量%の反応溶液とした。この反応溶液を、窒素雰囲気中、ヒータを用いて40℃の温度条件に保ち、約5時間スターラを用いて攪拌しながら、ラジカル重合反応を行った。
【0155】
そして、メタクリル酸t−ブチル(TMA)エステルポリマ(以下、第2のポリマ)を溶液重合により得た。その後、反応容器の温度を低下させてラジカル重合反応を停止させ、エチルセルソルブアセテート(ECA)を用いて精製した後、第2のポリマとして得た。そして、この第2のポリマの重量平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定したところ、重量平均分子量は、約10万であった。
【0156】
そして、第1のポリマ100重量部に対して、第2のポリマを、20重量部添加し、さらに、エチルセルソルブアセテートを680重量部添加し、溶液状態のポリマ溶液(濃度約15%)とした。
【0157】
そして、このポリマ溶液に、酸発生剤としてのトリフェニルスルフォニウムトリフレートを2.4重量部添加し、均一に分散させた。このようにして、この発明の第2の実施例の溶液状態のレジスト用感光性樹脂組成物を作製し、以下の評価に供した。なお、第2の実施例のレジスト用感光性樹脂組成物の評価は、第1の実施例のレジスト用感光性樹脂組成物の評価とほぼ同様に行ったため、第1の実施例と同様な点は、適宜省略して、説明する。
【0158】
(レジスト用感光性樹脂組成物の評価)
シリコンウエハ上に、第1の実施例と同様に、レジストの密着増強剤として、スピンコート法により、厚さ0.1μmのヘキサメチレンジシラザン(HMDS)を積層した。それから、このシリコンウエハ上の、レジストの密着増強剤の被膜上に、この発明の溶液状態のレジスト用感光性樹脂組成物を、スピンコート法により、乾燥(プリベーク)後の厚さが0.3μmのレジスト膜となるように塗布した。
【0159】
そして、オーブンを用いて、温度120℃、2分間の条件で、レジスト膜をプリベークした。このプリベーク後の、レジスト膜上に、0.2μmのラインアンドスペースパターンのフォトマスク(パターンマスクとも言う。)を重ねて配置し、そのフォトマスク側から、ArF露光機(ラムダフィジクス社製)を用いて、1mj/cm2 の強度で、ArFエキシマレーザを、10パルス照射した。そして、この露光後、オーブンを用いて、温度130℃、2分間の条件で、レジスト膜に対して、さらに露光後ベーク(PEB)を施した。
【0160】
その後、現像液として、0.1規定(N)の濃度のテトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用い、室温(25℃)、30秒間の条件で現像を行い、それに続けて、純水を用いて、10回ほどリンスを行った。
【0161】
その結果、0.2μmの線幅(使用したフォトマスクの最小の線幅)のレジスト膜のポジパターンが、解像度良く形成されていることが確認された。すなわち、この得られたレジスト膜のポジパターンを、電子走査型顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、ほぼ矩形の形状を呈していた。よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、193nmの波長を有するArFエキシマレーザを用いて、高い解像度のレジストパターンが得られることが確認された。
【0162】
次に、第1の実施例と同様に、CF4 ガスを用いて、表面にレジスト膜のポジパターンを有するシリコンウエハに対して、反応性イオンエッチング(RIE)を行った。このRIEの条件も第1の実施例と同様であり、CF4 ガスの圧力4Pa、高周波電源の出力100Wの条件で行った。
【0163】
その結果、レジスト材料としてのポリヒドロキシスチレン(PHS)のエッチレート(エッチング速度とも言う。基準として、1.0とする。)と比較して、1.0(相対値)という値が得られ、PHSと同等のエッチレートであることが確認された。
【0164】
3.第3の実施例
(レジスト用感光性樹脂組成物の作製)
反応容器に、186g(分子量186g、1.0モル)のフェナジンアルコールと、120g(分子量120g、1.0モル)のメタクリル酸クロライドとを添加し、さらに、121g(分子量100g、1.2モル)のトリエチルアミンを添加した。
【0165】
そして、40℃の温度条件で、約1時間、スターラーを用いて反応溶液を攪拌しながら、フェナジンアルコールの水酸基とメタクリル酸クロライドの塩素を反応させた。この反応、すなわち脱塩化水素反応により、式(31)で表されるフェナジン環をエステル部分に有するメタクリル酸エステルモノマを作製し、第2の含窒素モノマとした。
【0166】
【化37】
【0167】
次に、別な反応容器に、窒素置換後、271g(分子量271.0g、1.0モル)の第2の含窒素モノマと、60.0g(分子量100.0g、0.6モル)のメタクリル酸メチル(MMA)モノマと、34.4g(分子量86.0g、0.4モル)のメタクリル酸(MA)モノマと、重合開始剤としての、6.6g(モノマ全重量に対して、2.0重量%)のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)と、1324.0gのトルエン溶剤とを添加し、モノマ濃度20重量%の反応溶液とした。
【0168】
この反応溶液を、窒素雰囲気中、ヒータを用いて40℃の温度条件に保ち、約5時間スターラを用いて反応溶液を攪拌しながら、ラジカル重合反応を行った。そして、式(32)で表すメタクリル酸エステルポリマ(主ポリマ)を溶液重合により得た。
【0169】
【化38】
【0170】
(式中、l、m、nは、それぞれ、第2の含窒素モノマ、メタクリル酸メチルモノマ、および、メタクリル酸の、ポリマ中のモル比率を意味している。この場合、ポリマ中のモル比率は、モノマ仕込み比率とほぼ同様であり、l、m、nは、それぞれ、約50モル%、約30モル%、約20モル%である。)
その後、反応容器を周囲から冷却して、ラジカル重合反応を停止させ、得られたメタクリル酸エステルポリマを、エチルセルソルブアセテート(ECA)を用いて精製した。そして、精製後のメタクリル酸エステルポリマの重量平均分子量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した。その結果、主ポリマの重量平均分子量は、約10万であった。
【0171】
次に、別な容器に、得られたメタクリル酸エステルポリマを100重量部、酸発生剤としての、ジフェニルヨードニウムトリフレートを5重量部、溶解阻止剤としてのノルボルネオールのt−ブトキシ化カルボニル化合物(N−BOC)を30重量部、および、有機溶剤としてのエチルセルソルブアセテート(ECA)を566.7gを添加し、溶液状態ののレジスト用感光性樹脂組成物(濃度約15%)を作製し、以下の評価に供した。
【0172】
なお、第3の実施例のレジスト用感光性樹脂組成物の評価も、第1の実施例のレジスト用感光性樹脂組成物の評価とほぼ同様に行ったため、第1の実施例と同様な点は、適宜省略して、説明する。
【0173】
(レジスト用感光性樹脂組成物の評価)
シリコンウエハ上に、第1の実施例と同様に、レジストの密着増強剤として、スピンコート法により、厚さ0.1μmのヘキサメチレンジシラザン(HMDS)を積層した。それから、このシリコンウエハ上の、レジストの密着増強剤の被膜上に、この発明の溶液状態のレジスト用感光性樹脂組成物を、スピンコート法により、乾燥(プリベーク)後の厚さが0.4μmのレジスト膜となるように塗布した。
【0174】
そして、オーブンを用いて、温度80℃、2分間の条件で、レジスト膜をプリベークした。このレジスト膜上に、0.5μmのラインアンドスペースパターンのフォトマスク(パターンマスクとも言う。)を重ねて配置し、そのフォトマスク側から、ArF露光機(ラムダフィジクス社製)を用いて、1mj/cm2 の強度で、ArFエキシマレーザを30パルス照射した。そして、この露光後、オーブンを用いて、温度100℃、2分間の条件で、レジスト膜に対して、さらに露光後ベーク(PEB)を施した。
【0175】
その後、現像液として、0.2規定(N)の濃度のテトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用い、実施例1と同様に、室温(25℃)、30秒間の条件で現像を行い、それに続けて、純水を用いて、10回ほどリンスを行った。
【0176】
その結果、0.5μmの線幅(フォトマスクの最小の線幅)のレジスト膜のポジパターンが解像度良く形成されていることが確認された。すなわち、この得られたレジスト膜のポジパターンを、電子走査型顕微鏡(SEM)で観察したところ、ほぼ矩形の形状を呈していた。よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、193nmの波長のArFエキシマレーザを用いて、高い解像度のレジストパターンを提供できることが確認された。
【0177】
次に、第1の実施例と同様に、CF4 ガスを用いて、表面にレジスト膜のポジパターンを有するシリコンウエハに対して、反応性イオンエッチング(RIE)を行った。このRIEの条件も第1の実施例と同様であり、CF4 ガスの圧力4Pa、高周波電源の出力100Wの条件で行った。
【0178】
その結果、レジスト材料としてのポリヒドロキシスチレン(PHS)のエッチレート(エッチング速度とも言う。基準として1.0とする。)と比較して、1.0という同等のエッチレート(相対値)が得られた。
【0179】
4.第4の実施例
第3の実施例における溶解阻止剤としてのノルボルネオールのt−ブトキシ化カルボニル化合物(N−BOC)を、式(33)で表されるアダマンチルアルコールのt−ブトキシ化カルボニル化合物(A−BOC)に変えたほかは、第3の実施例と同様に、第4の実施例として、この発明の3成分系のレジスト用感光性樹脂組成物を作製し、評価した。
【0180】
【化39】
【0181】
その結果、0.5μmの線幅(使用したフォトマスクの最小の線幅)のレジスト膜のポジパターンが解像度良く形成されていることが確認された。
【0182】
また、第3の実施例と同様に、CF4 ガスを用いて、表面にレジスト膜のポジパターンを有するシリコンウエハに対して、反応性イオンエッチング(RIE)を行った。
【0183】
その結果、レジスト材料としてのポリヒドロキシスチレン(PHS)のエッチレート(基準1.0)と比較して、1.0という同等のエッチレート(相対値)が得られた。また、RIE後のレジスト膜のポジパターンを、電子走査型顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、RIE前の形状と顕著な変化は無く、ほぼ矩形の形状を呈していた。よって、この発明の第4の実施例のレジスト用感光性樹脂組成物も、RIEにおける、すぐれた耐ドライエッチング性を有していることが確認された。
【0184】
5.比較例1
(レジスト用感光性樹脂組成物の作製)
ポリヒドロキシスチレン(PHS)の水酸基をt−BOCで保護した材料(t−BOC化PHS)を用意した。
【0185】
次に、反応容器に、窒素置換後、t−BOC化PHSを、100gと、重合開始剤としての、2.0gのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)と、400gのトルエン溶剤とを添加し、モノマ濃度約20重量%の反応溶液とした。この反応溶液を、窒素雰囲気中、ヒータを用いて40℃の温度条件に保ち、約5時間スターラを用いて攪拌しながら、ラジカル重合反応を行った。そして、式(34)で表されるPHSポリマを溶液重合により得た。
【0186】
【化40】
【0187】
(式中、n/3は、t−BOC化PHSの重合度を意味する。)
その後、反応温度を低下させてラジカル重合反応を停止させ、エチルセルソルブアセテート(ECA)を用いて精製した後、このPHSポリマ100重量部あたり、エチルセルソルブアセテートを567重量部添加し、溶液状態のポリマ溶液(濃度約15%)とした。そして、このポリマ溶液に、酸発生剤としてのトリフェニルスルフォニウムトリフレートを2重量部添加し、均一に分散させた。このようにして、比較例としての、溶液状態のPHSポリマを用いたレジスト用感光性樹脂組成物を作製し、以下の評価に供した。
【0188】
(レジスト用感光性樹脂組成物の評価)
シリコンウエハ上に、第1の実施例等と同様に、レジストの密着増強剤として、スピンコート法により、厚さ0.1μmのヘキサメチレンジシラザン(HMDS)を積層した。それから、このシリコンウエハ上のレジストの密着増強剤の被膜上に、溶液状態の、PHSポリマを用いたレジスト用感光性樹脂組成物を、スピンコート法により、乾燥(プリベーク)後の厚さが0.4μmのレジスト膜となるように塗布した。そして、オーブンを用いて、温度150℃、2分間の条件で、レジスト膜をプリベークした。
【0189】
次に、このレジスト膜上に、0.5μmのラインアンドスペースパターンのフォトマスクを重ねて配置し、そのフォトマスク側から、ArF露光機(ラムダフィジクス社製)を用いて、1mj/cm2 の強度で、ArFエキシマレーザを、20パルス照射した。そして、この露光後、オーブンを用いて、温度130℃、2分間の条件で、レジスト膜に対して、さらに露光後ベーク(PEB)を施した。
【0190】
その後、現像液として、0.1規定(N)の濃度のテトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用い、室温(25℃)、30秒間の条件で現像を行い、それに続けて、純水を用い、10回ほど、リンスを行った。
【0191】
その結果、電子走査型顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、レジスト膜のポジパターンがほとんど形成されていないことが確認された。すなわち、PHSポリマを用いたレジスト用感光性樹脂組成物は、分子内に芳香族環を有しており、193nmの付近の波長に、強い光吸収域を有している。したがって、照射されたArFエキシマレーザを、吸収してしまい、有効に酸分解が行われないためと推定される。
【0192】
なお、比較例1における、PHSポリマを用いたレジスト用感光性樹脂組成物は、レジスト膜のポジパターンがほとんどシリコンウエハ上に形成されていないため、シリコンウエハに対して、反応性イオンエッチングは行わなかった。
【0193】
【発明の効果】
この発明のメタクリル酸エステルポリマを含むレジスト用感光性樹脂組成物において、メタクリル酸エステルポリマは、モノマ成分の一つとして、メタクリル酸エステルモノマのエステル部分に少なくとも1個の窒素原子を含む芳香族環(2個以上の芳香族環からなる縮合環を含む)を有するモノマを含んで構成してあり、193nm付近の光吸収が小さくて、ArFエキシマレーザを用いても高い解像度を得ることができる。
【0194】
そして、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物は、従来、最も耐ドライエッチング性に優れていると言われたポリヒドロキシスチレン(PHS)を用いたレジスト用感光性樹脂組成物のエッチレートと同等であり、したがって、反応性イオンエッチング(RIE)における、耐ドライエッチング性にもすぐれている。
【0195】
よって、この発明のレジスト用感光性樹脂組成物を用いて、ArFエキシマレーザに適した、レジスト用感光性樹脂組成物を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に用いる、キノリン環をエステル部分に有するメタクリル酸エステルモノマの、光波長とCNDO/S法で求めた光吸収強度との関係を示す図である。
Claims (20)
- 請求項1に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマは、前記芳香族環または縮合環を有するモノマ100重量部に対して、酸分解性官能基を有するモノマを、モノマ成分の一つとして、1〜200重量部含んで構成してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマは、モノマ成分の一つとして、前記芳香族環または縮合環を有するモノマ100重量部に対して、メタクリル酸メチル(MMA)モノマを、1〜200重量部含んで構成してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、酸発生剤を、0.01〜30重量部添加することを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項6に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記酸発生剤が、トリフェニルスルフォニウムトリフレートおよびジフェニルヨードニウムトリフレート、あるいは、いずれか一方であることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマの、重量平均分子量が、1〜50万であることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- メタクリル酸エステルポリマを含むレジスト用感光性樹脂組成物において、少なくとも、
第1のポリマとして、式(1);
第2のポリマとして、酸分解性官能基を有するモノマを含んで構成してあるポリマと、
および、酸発生剤とを含み、
ArFエキシマレーザを用いて露光及びパターン形成ができる程度にArFエキシマレーザの波長の光吸収が小さいことを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。 - 請求項9に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記第1のポリマ100重量部に対して、前記第2のポリマを、1〜100重量部添加してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマに、第2のポリマとして、酸分解性官能基を有するモノマを含んで構成してあるポリマを添加することを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項9〜11のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記第1のポリマおよび前記第2のポリマ、あるいはいずれか一方のポリマの重量平均分子量が、それぞれ1〜50万であることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマは、アルカリ可溶性であって、溶解阻止剤を添加して構成してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項13に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記メタクリル酸エステルポリマは、前記芳香族環または縮合環を有するモノマ100重量部に対して、モノマ成分の一つとして、アルカリ可溶性モノマを、1〜200重量部添加して構成してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項14に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記アルカリ可溶性モノマが、メタクリル酸(MA)モノマであることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項13〜16のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記溶解阻止剤を、前記メタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、1〜100重量部の範囲で添加して構成してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、193nm付近の波長における光吸収が少ないことを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜18のいずれか1項に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、有機溶剤が添加してあり、溶液状態であることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
- 請求項19に記載のレジスト用感光性樹脂組成物において、前記有機溶剤が、エチルセルソルブアセテート(ECA)であり、該有機溶剤を、前記メタクリル酸エステルポリマ100重量部に対して、100〜1000重量部添加して構成してあることを特徴とするレジスト用感光性樹脂組成物。
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