JP4021657B2 - 紙おむつの止着部構造および紙おむつ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、止着部と、止着部が係止可能な被着部とにより構成される、紙おむつの止着部構造および紙おむつに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来紙おむつには、着用者に装着する為に、紙おむつの背側の左右両側から側方に張り出すように設けられたテープ等で形成される止着部と、止着部を止着させるように紙おむつの腹側に設けられた被着部とが備えられている。これらの止着部と被着部とには、例えば面ファスナー等のように、互いに止着して係止することが可能な止着部材と被着部材とが設けられる。
紙おむつを人体に装着させる際には、紙おむつの腹側部分と背側部分とを、着用者の腹部と背部とに当てた後、前記止着部を、着用者の左右両脇からそれぞれ腹側に回り込ませて腹側の被着部に係止させることにより、紙おむつを固定する。このような止着部構造で紙おむつを確実に固定することによって、装着者が動き回っても紙おむつが簡単に外れたり弛んだりしないようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、紙おむつの装着者が動き回った際に、紙おむつの止着部と被着部との係止位置付近で、装着者の脚周りにおむつ跡が付くことがある。これは、止着部と被着部とで紙おむつの腹側部分と背側部分とが強く固定されるために、装着者が動いた時に、当該係止位置付近で脚周りに負荷がかかり、圧迫されるためと考えられる。このような場合、紙おむつの装着者も動きにくく、またおむつ跡のつく箇所に擦れが発生することも考えられるので改善が必要である。
また、紙おむつは、装着中に外れることなく使用できることが好ましいが、一方で、装着者への着脱作業が容易であることが望ましい。紙おむつの着脱は、止着部の(被着部への)付け外しにより行われることから、止着部と被着部とは、十分な止着力を有するとともに、着脱が容易であることが求められる。
【0004】
本発明の課題は、紙おむつがズレたり外れたりすることなく、且つ紙おむつ装着者におむつ跡が付くことを防止でき、また紙おむつの着脱作業を容易に行うことができる、紙おむつの止着部構造および紙おむつを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
紙おむつによる装着者への跡つきを低減させるために、例えば止着部を小さくして紙おむつの固定度を緩和させると、今度は止着部の止着力が弱くなってしまい、紙おむつがズレたり外れたりしてしまう。
そこで本発明者等が検討を行った結果、止着部において、紙おむつの背側部分に固着させる箇所と、止着部材(例えば面ファスナー等)との間に所定の間隔を設け、またこの固定箇所と止着部材との間隔に対して、止着部の幅の大きさを所定の範囲にすれば、止着力が弱くなることなく、且つ紙おむつの跡つきを低減できる紙おむつの止着部の構造が実現できることが分かった。
【0006】
すなわち、前記課題を解決するための請求項1記載の発明は、例えば図1または2に示すように、
紙おむつ本体(2)の背側(背側部2b)両側縁部に、側方に突出するように備えられ、止着部材(ファスニングテープ31)が設けられた止着部(止着テープ3)と、
紙おむつ本体の腹側(腹側部2c)に備えられ、前記止着部材が着脱自在な被着部材(ファスニングテープ61)が設けられた被着部(被着テープ6)と、により構成される紙おむつ(1)の止着部構造において、
前記止着部は、前記紙おむつ本体の背側両側縁部に固定される固定部(3a)と、該固定部と前記止着部材との間のあそび部(3b)と、前記止着部材の該止着部先端側端部から該止着部先端までの先端部(3d)と、を有し、
前記あそび部は、基端部が前記背側側縁部の端部より内側に位置し、
前記固定部と前記止着部材との間の距離をD(mm)、前記止着部材の前記固定部側の端部の幅をW(mm)、とした時、D=15〜20、且つ、D<W<2D、であることを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、止着部には、固定部と、止着部材との間にあそび部が形成されているので、紙おむつが着用者に装着された状態で、止着部の固定箇所と被着部への止着箇所との間にあそびができる。従って、紙おむつの腹側部分と背側部分との固定度が緩和され、着用者の動きに追従して紙おむつが変形しやすくなるので、装着者の脚周りにかかる負荷が低減される。
また、固定部から止着部までの距離D(mm)を15〜20とし、さらに止着部材の固定部側の端部の幅W(mm)を、D<W<2Dとなるように大きさを設定することにより、止着部に十分な止着力を発揮させることができる。
従って、紙おむつが着用中に外れることを防止しながら、着用者が動き回ることによる紙おむつの跡つきを低減することができる。
【0008】
また紙おむつの止着部構造においては、止着部の先端に、請求項1記載の発明のように先端部を形成するとともに、止着部があそび部から先端部に向かって幅が狭くなるようテーパ状に形成すれば、止着部先端が指先で摘み易くなり、紙おむつの着脱作業が容易になる。しかし、このように形成しても、テーパ角度が大きすぎると、係止部材の面積が小さくなって止着力が低下し、また先端がつまみにくくなってしまう。
【0009】
さらに、請求項1記載の発明は、前記止着部は、該止着部のあそび部から先端部にかけて幅が狭くなるようテーパ状に形成され、該止着部のテーパ角度θは、0<θ<4であることを特徴とする。
【0010】
この止着部のテーパ角度θとは、図2(b)に示すように、テーパ状に形成された止着部側辺が、幅が一定に形成された場合の止着部側辺に対して傾斜する角度のことである。
請求項1記載の発明によれば、止着部のテーパ角度を0<θ<4度にすることによって、止着部材に十分な止着力を発揮させることができ、また止着部の先端部が指先で摘み易い形状になる。従って、止着部の着脱作業を容易にすることができ、また装着時に紙おむつが外れることも防止でき好適である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の止着部構造を備えた紙おむつである。
請求項2に記載の発明によれば、止着部と被着部とは十分な止着力で止着するとともに、紙おむつの腹側部分と背側部分との固定度が緩和される。従って、紙おむつが着用中に外れることを防止しながら、着用者の脚周りにかかる負荷を低減させて紙おむつの跡つきを抑えることができる。
また、止着部をあそび部から先端部にかけてテーパ状となるように形成し、該止着部のテーパ角度θを0<θ<4とすれば、止着部材に十分な止着力を発揮させることができ、また止着部の先端部が指先で摘み易い形状になる。従って、止着部の着脱作業が容易となり、装着時に紙おむつが外れることも防止されるので好適である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の紙おむつにおいて、当該紙おむつ本体の背側部には、弾性伸縮部材が備えられている。
請求項3に記載の発明によれば、紙おむつを着用者に装着させた状態において、着用者の胴周りでは紙おむつ本体に備えられた弾性伸縮部材が適度に伸張している。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明の止着部構造を備えた紙おむつ1の構成について説明する。
紙おむつ1は、図1および図2に示すように、紙おむつ本体2と、止着テープ3(止着部)と、排泄物の水様成分等を吸収するための吸収体4と、弾性伸縮部材5と、被着テープ6(被着部)とを備えている。尚、図2は、図1に示す紙おむつ1を展開した内面側(着用時の肌との当接面側)を示す図である。
【0013】
紙おむつ本体2は、内面側が不織布等からなる透液性シートで、また外面側がポリエチレンシート等からなる不透液性シートで構成されている。紙おむつ本体2の中央部は幅が小さくなるよう形成され、その左右側部は、紙おむつ1の着用時に脚の周りを囲む脚周り部2a,2aとなっている。また、紙おむつ本体2において、脚周り部2a,2aを挟んだ一方の端部は背側部2b、他方の端部は腹側部2cとなっている。この紙おむつ本体2の脚周り部2a,2aと、背側部2bと、腹側部2cとには、それぞれ紙おむつ本体2の側辺に沿うように、弾性伸縮部材5が設けられている。
吸収体4は、紙おむつ本体2において、内面側の透液性シートと、外面側の不透液性シートとの間に設置されている。
【0014】
紙おむつ本体2の背側部2b,2bの左右側方には、それぞれ側方に突出するように、不織布で形成された止着テープ3,3が設けられている。
図2(b)に示すように、止着テープ3の一方の端部には、紙おむつ本体2に固定するための固定部3aが形成され、また他方の端部には、紙おむつ1の着脱作業時に指先で摘むための先端部3dが形成されている。そして、固定部3aと、先端部3dとの間には、固定部3aから所定の間隔Dをおいて、面ファスナーの一方の係止要素であるファスニングテープ31(止着部材)が設けられている。止着テープ3においてファスニングテープ31が設けられた箇所を止着部材部3c、止着部材部3cと固定部3aとの間を、あそび部3bとする。
【0015】
止着テープ3のあそび部3bから先端部3dにかけては、次第に幅が狭くなるように形成されている。このあそび部3bから先端部3dの両側方を、テーパ部3e,3eとする。この止着テープ3における固定部3aと止着部材部3cとの間の距離Dと、ファスニングテープ31の固定部3a側の端部の幅(止着部材の固定部側の端部の幅)のの大きさW(図2(b)参照)、およびテーパ部3e,3eの傾斜角度については後述する。
止着テープ3,3は、あそび部3bから先端部3dまでの箇所が紙おむつ本体2から側方に突出するように、固定部3aが紙おむつ本体2の背側部2b側方に固着される。
【0016】
紙おむつ本体2の腹側部2c外側面には、面ファスナーの他方の係止要素であるファスニングテープ61(被着部材)が設けられた被着テープ6が備えられている。このファスニングテープ61と、止着テープ3のファスニングテープ31とは、互いに着脱自在な関係となっている。
【0017】
紙おむつ1を乳幼児等の人体に着用する際には、脚周り部2a,2aを着用者の脚の間に挟むようにして、背側部2bを着用者の背面に、腹側部2cを腹部に当てる。そして、止着テープ3,3を、着用者の左右両脇からそれぞれ腹側に回り込ませ、腹側部2cの被着テープ6に止着させる。この止着テープ3と被着テープ6とが、係止要素であるファスニングテープ31とファスニングテープ61との止着により係止することで、紙おむつ1は、着用者に固定される。
この止着テープ3と被着テープ6とにより構成される紙おむつ1固定のための構造を、止着部構造とする。
【0018】
止着部構造を構成する止着テープ3の形状について、さらに詳細に説明する。前述の、固定部3aと、止着部材部3cとの間に設けられた間隔をD(mm)とし、止着部材の固定部側の端部の幅の大きさをW(mm)とすると、D=15〜20、且つ、D<W<2Dになるように、大きさを設定する。
間隔Dが15mmより小さいと、紙おむつ1装着時において、止着テープ3の固定部3aと止着部材部3cとの間のあそびが小さくなり、紙おむつ本体2の背側部2bと腹側部2cとの固定度が強くなるため、着用者が動き回った際、脚周りに跡つきが発生し易くなる。
また間隔Dが20mmより大きいと、止着テープ3の固定部3aと止着部材部3cとの間のあそびが大きく、紙おむつ1装着時にズレやすくなり、また止着テープ3が外れやすくなる。
さらに、幅Wが間隔Dより小さいと止着力が弱くなり、装着時に外れやすくなるほか、止着テープ3の先端部3dの幅も狭くなり、着脱作業時に摘みにくくなる。また、幅Wが間隔Dの2倍より大きいと、紙おむつ本体2の背側部2bと腹側部2cとの固定度が高くなって、紙おむつ1装着時に着用者の動きに対して負荷がかかり易く、脚周りへの跡付きが発生しやすくなる。
【0019】
一方、止着テープ3のテーパ部3eの傾斜角度について、テーパ状に形成された止着テープ側辺が、幅が一定に形成された場合の止着テープ側辺に対してなす角度を、テーパ角度θとする。このテーパ角度θは、0<θ<4度とする。θが4度以上であると、止着部材部3cにおいてファスニングテープ31の面積が小さくなって止着力が低下してしまう。また先端部3d面積も小さくなり、つまみにくくなってしまう。尚、0<θとすると、止着テープ3を製造する際、止着テープ3の長さに相当する幅の基材テープ(止着テープの材料テープ)の中央部分を、蛇行する曲線状に裁断して、止着テープ3の形状を形成することができる。しかしθ=0とした場合、基材テープをコの字型の直線状に裁断して製造することになるため、裁断を滑らかに行うことができず、衝撃的な裁断となり、裁断刃が磨耗しやすくなる。
従って、テーパ角度θを0<θ<4度とすることは、止着テープ3の製造上好ましく、また、形成した止着テープ3に十分な止着力を発揮させることができ、さらに紙おむつ1の先端部3dを着脱作業時等に摘みやすい形状にすることができる。
【0020】
次に、紙おむつ1を着用者に装着させた状態について説明する。
紙おむつ1は、通常着用者が横臥した状態等で、着用者の胴周りおよび脚周りにおいて、ゆるみやきつさのない適度な状態となるように、止着テープ3の被着テープ6への止着位置が調節されて係止される。この状態において、胴周りおよび脚周りでは紙おむつ本体2に備えられた弾性伸縮部材5が適度に伸張している。
【0021】
紙おむつ1の着用者が動き回ると、胴周りや脚周りでは体勢が大きく変化する。この時、紙おむつ1では、止着部構造において、止着テープ3の固定部3aと止着部材部3cとの間にあそび部3bが前述のような間隔Dで設けられ、またテーパ部3eが、前述のような傾斜角度で形成されていることにより、止着テープ3を被着テープ6に十分な止着力で止着させた状態で、紙おむつ本体2の背側部2bと腹側部2cとの固定度が緩和される。そのため、紙おむつ1の形状が着用者の動きに追従して適度に変化する。
従って、装着者が動き回っても、脚周りに負荷がかかって圧迫され、おむつ跡が付くことを低減できる。また装着者も、紙おむつ本体2の背側部2bと腹側部2cとの固定が強いために動きにくくなることも低減できる。
また、止着テープ3は十分な止着力を発揮できるので、紙おむつ1が装着時にズレたりはずれたりすることも防止できる。
さらに止着テープ3に適度な傾斜角度のテーパ部3eが形成されるので、止着テープ3の先端部3dが摘み易く、紙おむつ1の着脱作業が容易となる。
【0022】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば止着テープおよび被着テープは、止着要素として糊状成分を備えたプラスチック製のテープ等で構成されてもよい。
また止着テープは、紙おむつ本体2の外面側に固定されるとしているが、内面側や、内面と外面とを構成する例えば透液性シートと不透液性シートとの間に固定されるようにしてもよい。さらに止着テープの先端部の形状は、図のように丸みを帯びた略三角形状のほか、略台形状等でもよく適宜変更可能である。
さらに、止着部構造を、止着テープ等のテープで形成するほか、紙おむつ本体のトップシートまたはバックシートの少なくともいずれか一方を、紙おむつ本体背側部から側方に延出させて形成するようにしてもよい。このような場合、シートの延出部分の基端部を止着部の固定部とし、この基端部から止着部材までの距離をD、止着部材の基端部側の幅をWとして、大きさを設定すればよい。
【0023】
【実施例】
本実施例においては、上記実施の形態における紙おむつ1の止着部構造において、止着テープ3の固定部3aと止着部材部3cとの間隔Dを17mm、止着部材の固定部側の端部の幅Wを25mm、テーパ部3eの傾斜角度を3.5度として形成した。この紙おむつ1に、人工尿210mlを吸収させた上で、ウォーキングダミー人形に装着した。そして、このダミー人形を1000歩歩行させ、紙おむつにおける止着テープの箇所が、ダミー人形に接触する頻度(回数/1000歩×100%)と、紙おむつ装着直後に対する歩行終了後の紙おむつのズレの大きさと、を測定した。
その結果、止着テープ箇所での紙おむつの接触頻度は0%、またズレの大きさは45mmであった。
【0024】
<比較例1>
本比較例においては、紙おむつの止着部構造において、止着テープ3を固定部3aと止着部材部3cとの間隔D10mm、止着部材の固定部側の端部の幅W35mm、テーパ部3eの傾斜角度を6.0度として形成した。そして前述の実施例と同様に、紙おむつに人工尿210mlを吸収させ、ウォーキングダミー人形に装着して1000歩歩行させ、実施例と同様に、止着テープ箇所の紙おむつの接触頻度と、装着直後と歩行後とにおける紙おむつのズレの大きさと、を測定した。
その結果、接触頻度は30%、ズレの大きさは30mmであった。
【0025】
<比較例2>
本比較例においては、紙おむつの止着部構造において、止着テープ3を固定部3aと止着部材部3cとの間隔D25mm、止着部材の固定部側の端部の幅W25mm、テーパ部3eの傾斜角度を6.0度として形成した。そして前述の実施例と同様に、紙おむつに人工尿210mlを吸収させ、ウォーキングダミー人形に装着して1000歩歩行させ、止着テープ箇所の紙おむつの接触頻度と、装着直後と歩行後とにおける紙おむつのズレの大きさと、を測定した。
その結果、接触頻度は5%、ズレの大きさは70mmであった。
【0026】
上記実施例と比較例とを比較すると、止着テープ3において、固定部3aと止着部材部3cとの間隔Dが10mmの場合、紙おむつのズレは小さいものの、止着テープ箇所での紙おむつの接触が起こりやすい。また、固定部3aと止着部材部3cとの間隔Dを25mmと広くした場合、止着テープ箇所での紙おむつの接触頻度は小さくなるが、装着者の歩行によるズレが大きくなるので不都合である。
本実施例は、本発明の止着部構造を適用した大きさに設定され、歩行による紙おむつのズレの程度は、装着に影響のない範囲であり、また止着テープ箇所での紙おむつの接触も発生していない。
従って、本発明の紙おむつの止着部構造は、装着者の動きによる脚周りへの紙おむつの跡付きを低減でき、また装着時の紙おむつのズレに対しても問題はなく、好適であることが分かる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、止着部には、固定部と、止着部材との間にあそび部が形成されているので、紙おむつが着用者に装着された状態で、止着部の固定箇所と被着部への止着箇所との間にあそびができる。従って、紙おむつの腹側部分と背側部分との固定度が緩和され、着用者の動きに追従して紙おむつが変形しやすくなるので、装着者の脚周りにかかる負荷が低減される。
また、固定部から止着部までの距離D(mm)を15〜20とし、さらに止着部材の固定部側の端部の幅W(mm)を、D<W<2Dとなるように大きさを設定することにより、止着部に十分な止着力を発揮させることができる。
従って、紙おむつが着用中に外れることを防止しながら、着用者が動き回ることによる紙おむつの跡つきを低減することができる。
【0028】
さらに、請求項1記載の発明によれば、止着部のテーパ角度を0<θ<4度にすることによって、止着部材に十分な止着力を発揮させることができ、また止着部の先端部が指先で摘み易い形状になる。従って、止着部の着脱作業を容易にすることができ、また装着時に紙おむつが外れることも防止でき好適である。
【0029】
請求項2に記載の発明によれば、止着部と被着部とは十分な止着力で止着するとともに、紙おむつの腹側部分と背側部分との固定度が緩和される。従って、紙おむつが着用中に外れることを防止しながら、着用者の脚周りにかかる負荷を低減させて紙おむつの跡つきを抑えることができる。
また、止着部のあそび部から先端部にかけてテーパ状に形成し、該止着部のテーパ角度θを0<θ<4とすれば、止着部材に十分な止着力を発揮させることができ、また止着部の先端部が指先で摘み易い形状になる。従って、止着部の着脱作業を容易にすることができ、また装着時に紙おむつが外れることも防止でき好適である。
請求項3に記載の発明によれば、紙おむつを着用者に装着させた状態において、着用者の胴周りでは紙おむつ本体に備えられた弾性伸縮部材が適度に伸張している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の止着部構造を適用した紙おむつの斜視図である。
【図2】(a)は図1の紙おむつを展開した内面側を示し、(b)は紙おむつ本体に取り付けられている止着テープを示す図である。
【符号の説明】
1 紙おむつ
2 紙おむつ本体
2b 背側部
2c 腹側部
3 止着テープ(止着部)
3a 固定部
3b あそび部
3c 止着部材部
3d 先端部
31 ファスニングテープ(止着部材)
6 被着テープ(被着部)
61 ファスニングテープ(被着部材)
D 固定部と止着部材との間の距離
W 止着部材の固定部側の端部の幅
θ テーパ角度
Claims (3)
- 紙おむつ本体の背側両側縁部に、側方に突出するように備えられ、止着部材が設けられた止着部と、
紙おむつ本体の腹側に備えられ、前記止着部材と着脱自在な被着部材が設けられた被着部と、により構成される紙おむつの止着部構造において、
前記止着部は、前記紙おむつ本体の背側両側縁部に固定される固定部と、該固定部と前記止着部材との間のあそび部と、前記止着部材の該止着部先端側端部から該止着部先端までの先端部と、を有し、
前記あそび部は、基端部が前記背側側縁部の端部より内側に位置し、
前記固定部と前記止着部材との間の距離をD(mm)、前記止着部材の前記固定部側の端部の幅をW(mm)、とした時、D=15〜20、且つ、D<W<2D、であり、
前記止着部は、該止着部のあそび部から先端部にかけて幅が狭くなるようテーパ状に形成され、該止着部のテーパ角度θは、0<θ<4度であることを特徴とする紙おむつの止着部構造。 - 請求項1に記載の止着部構造を備えた紙おむつ。
- 請求項2に記載の紙おむつにおいて、
当該紙おむつ本体の背側部には、弾性伸縮部材が備えられていることを特徴とする紙おむつ。
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