JP4018449B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに無線通信を行う無線通信装置及び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノートブック型パーソナルコンピュータ(PC)等のポータブルコンピュータ、携帯情報端末及び携帯型プリンタ等の携帯機器が普及してきている。このような携帯機器は、小型かつ軽量であり、その可搬性を生かしたデータ通信を行うことができるという面がある。そのため、携帯機器の通信媒体としては、無線LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)が普及している。無線LANを利用することによって、有線の場合のようにケーブルを敷設する必要もなく、同一の無線エリア内であれば携帯可能な無線通信装置をどの場所に置いた場合であっても自動的にネットワークを構成することができ、即座に無線通信装置間の通信が可能になる。
【0003】
従来の無線LANは、伝送スピードがあまり高速ではなく、小容量のデータにしか適していなかった。しかし、最近では従来よりも無線LANの伝送スピードが向上してきており、従来の有線LANと遜色のない伝送スピードのある無線LANが出現している。そのため、画像データなどの大量データも、従来に比べ高速に無線伝送することが可能になりつつある。
【0004】
また、無線LANの通信エリアを拡大したり、従来の有線LANに接続された端末との間でも通信を可能にするために、無線LANと有線LANとの間にゲートウェイ装置を介在させる通信システムを構築することができる。このゲートウェイ装置をアクセスポイント(集中調停制御装置:以下、「AP」と称す。)と呼ぶ。しかし、このAPにおいては、有線LANと無線LANとの間で行われる通信をすべて処理するため、通信トラフィックが集中してしまう。
【0005】
そこで、AP自身の通信をAP以外の無線通信装置よりも優先的に通信を可能にする集中調停制御による通信方式を採用している。この集中調停制御機能を有しているAPは、通信権をコントロールし、AP自身の通信を優先的に行った後に、各無線通信装置を順次ポーリング(Polling)することによって各無線通信装置に対して任意の期間、通信権を譲渡する。
【0006】
通信権を譲渡された無線通信装置は、他の無線通信装置がその任意の期間通信しないため、他の無線通信装置から妨害されることなく通信することが可能であり、衝突による通信の無駄を排除することができる。
【0007】
ここで、通信権を譲渡された無線通信装置は、他の無線通信装置へデータを伝送することになるが、この場合、相手の無線通信装置に対して直接データを送信することができ、また、AP経由でデータを送信することもできる。通常、有線LANに接続されている無線通信装置や他のAPに接続されている無線通信装置に対してはAP経由でデータ伝送し、また、同一のAPに接続されている無線通信装置に対しては、直接その無線通信装置へデータを伝送するというように設定する。或いは、APが存在する場合は、AP経由でデータを伝送し、APが存在しない場合は、直接無線通信装置へデータを伝送するという設定が行われる。
【0008】
上述したような無線LANにおけるデータ通信においては、APを経由する場合には高いレベルの認証が可能であり、また、様々なアクセス制限機能を付与することができるので、セキュリティが十分強化されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無線通信装置間の直接通信の場合は、それぞれの無線通信装置が有している機能でセキュリティをかける必要があるが、それぞれの無線通信装置でセキュリティ方式が統一されておらず、セキュリティレベルの高いものから低いものまで存在するため、十分なセキュリティをかけることができないという問題がある。また、APを経由するデータ通信であれば、認証に必要な情報をネットワーク全体で参照することが可能であるが、直接無線通信装置間で通信する場合は、個々の無線通信装置自体に認証に必要な情報を有していなければならないので、認証そのものの能力に限界がある。従って、無線通信装置間で直接データ通信をする場合には、セキュリティが不十分になるという問題がある。
【0010】
また、無線通信装置間で直接無線通信が可能な範囲内でAPを経由するデータ通信を行う場合には、高いセキュリティレベルが得られる一方で、伝送効率が直接無線通信で行う場合よりも低下するという問題がある。さらに、無線通信が可能にもかかわらず、同範囲内でAPを経由させることによって、APに対しても無駄な負荷がかかってしまうという問題がある。
【0011】
本発明は、制御装置経由の通信が可能な状況であっても、伝送効率がよい直接無線通信を行うことができる無線通信装置及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、無線通信装置であって、他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断する判断手段と、他の無線通信装置に対して、前記他の無線通信装置の管理元である制御装置を介して直接通信の試行を通知する通知手段と、前記通知手段により前記試行を通知した前記他の無線通信装置に対して、前記制御装置を経由せずに直接試行データを送信する送信手段と、を備え、前記判断手段は、前記送信手段により送信した試行データに対する応答に基づいて、前記他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、無線通信装置であって、他の無線通信装置から、前記無線通信装置の管理元である制御装置を介して送信された直接通信の試行の通知を受信する試行通知受信手段と、前記試行の通知を送信した他の無線通信装置から、前記無線通信装置に対して前記制御装置を経由せずに直接送信された試行データを受信する試行データ受信手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、本発明は、無線通信装置の無線通信方法であって、他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断するための判断工程と、他の無線通信装置に対して、前記他の無線通信装置の管理元である制御装置を介して直接通信の試行を通知するための通知工程と、前記通知工程において前記試行を通知した前記他の無線通信装置に対して、前記制御装置を経由せずに直接試行データを送信するための送信工程と、を有し、前記判断工程では、前記送信工程において送信した試行データに対する応答に基づいて、該他の無線通信装置との直接無線通信が可能であるか否かが判断されることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、本発明は、無線通信装置の無線通信方法であって、他の無線通信装置から、前記無線通信装置の管理元である制御装置を介して送信された直接通信の試行の通知を検出するための第1の検出工程と、前記試行の通知を送信した他の無線通信装置から、前記無線通信装置に対して前記制御装置を経由せずに直接送信された試行データを検出するための第2の検出工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
さらにまた、本発明は、無線通信装置が実行可能なコンピュータプログラムであって、他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断するための判断手順と、他の無線通信装置に対して、前記他の無線通信装置の管理元である制御装置を介して直接通信の試行を通知するための通知手順と、前記通知手順により前記試行を通知した前記他の無線通信装置に対して、前記制御装置を経由せずに直接試行データを送信するための送信手順と、を有し、前記判断手順では、前記送信手順により送信した試行データに対する応答に基づいて、該他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かが判断されることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、本発明は、無線通信装置が実行可能なコンピュータプログラムであって、他の無線通信装置から、前記無線通信装置の管理元である制御装置を介して送信された直接通信の試行の通知を検出するための第1の検出手順と、前記試行の通知を送信した他の無線通信装置から、前記無線通信装置に対して前記制御装置を経由せずに直接送信された試行データを検出するための第2の検出手順と、を有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、本発明の概要について説明する。
【0021】
本発明は、AP経由の通信と直接通信の両方の通信動作モードを有する無線通信システムにおいて、APでオーセンティケーション(Authentication)とアソシエーション(Association)を行い、AP経由で無線通信装置をリンク接続する。そして、無線通信装置間の認証を確認した後に、それらの無線通信装置間において直接通信することができるかどうか確認する。その結果、直接通信が可能であれば、直接通信をするための認証を省いて直接通信することを可能にするものである。これにより、直接通信する場合であっても、APを経由する通信と同様の高いセキュリティレベルを有する無線通信装置間での無線直接通信が可能になる。
【0022】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態による無線通信装置及びそれらを構成要素とする無線通信システムについて図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明に係る無線通信装置は、アンテナ100、変調部102と復調部103とを有する無線送受信部101、送信制御部104、受信制御部105、データ処理部107とデータ記憶部108とデータ入出力部109と送信メッセージ表示部110と省電力制御部112と管理テーブル111と直接通信判定部116と省電力制御部112とを有する全体制御部106、I/O(Input/Output)部113、表示部114、操作部115、受信レベル検出部117と変調方式設定部118とを有する無線制御部118を備えている。尚、管理テーブル111は、装置情報管理テーブル112aと通信経路情報管理テーブル112bとを有する。
【0024】
上記構成において、無線送受信部101は、アンテナ100に接続されており、アンテナ100への送信と受信を実行する。無線送受信部101において、変調部102は、送信制御部104からの送信データを無線周波数領域内に帯域制限し、予め定められた変調方式に基づいて変調信号に変換する。また、復調部103は、アンテナ100から受信した変調信号を復調して受信データに変換する。
【0025】
さらに、送信制御部104は、全体制御部106からのデータを送信データのフレーム構成に組み立て、データチェックのためのCRC(Cyclic Redundancy Check)及びデータエラーを訂正する誤り訂正ビットを付加する。さらにまた、受信制御部105は、無線送受信部101の復調部103からの受信データの受信データフレームを分解し、フレームヘッダの解析、フレームからのデータ抽出、CRCチェック及びデータ誤りを訂正する誤り訂正等を行う。
【0026】
さらにまた、全体制御部106は、無線通信装置全体のコントロールを行うものであり、後述する図5に示されるフローチャートに示す送受信処理を実行する。全体制御部106において、データ処理部107は、データの加工、削除、編集、追加、演算等の処理を行う。また、データ記憶部108は、大容量のデータの書き込み、読み出し、メモリ管理等を行う。さらに、データ入出力部109は、音声データや画像データの入出力処理、無線通信装置外部のプリンタ等による印刷出力等の出力処理及び制御を行う。
【0027】
但し、全体制御部106において、データ入出力部109については、一部の機能に特化したり、全く装備しない無線通信装置である場合もある。例えば、各無線通信装置が共有して利用する共有無線通信装置(共有サーバ、共有プリンタ、AP等)として用いる場合に該当する。
【0028】
また、送信メッセージ表示部110は、表示部114に対する送信メッセージの表示を制御する。さらに、I/O部113は、無線通信装置の音声や映像を入出力する入出力部及びプリンタによる印刷等のデータを出力する出力部等として機能する。さらにまた、表示部114は、全体制御部106における送信メッセージ表示部110の制御に基づいて、送信メッセージを表示する。
【0029】
さらに、操作部115は、無線通信装置を操作するための各種キーを備えている。尚、操作部115のキー操作は全体制御部106へ入力される。さらにまた、無線制御部116は、無線送受信部101、送信制御部104及び受信制御部105の制御を実行する。無線制御部116において、受信レベル検出部117は、無線送受信部101からの信号に基づいて受信レベルを検出する。また、変調方式設定部118は、変調方式を設定する。さらに、チャネル設定部119は、チャネル制御部120からの指定されたチャネルに無線送受信部101の変調部102と復調部103を合わせる。
【0030】
本無線通信装置は、上記構成を有することにより、他の無線通信装置に対して把握している無線通信装置の通信状態を送信し、また通信状態に変化が生じた場合にも通知することが可能である。
【0031】
図2は、本無線通信装置における無線送受信部101の復調部103の細部構成を示すブロック図である。図2(a)は、スペクトラム拡散方式による無線通信を行う場合における復調部103の細部構成を示すブロック図、図2(b)は、通常の周波数帯域を極力狭めて無線通信する狭帯域方式による無線通信を行う場合における復調部103の細部構成を示すブロック図である。
【0032】
図2(a)に示す復調部103は、バンドパスフィルタ(BPF)201、拡散復調部202、拡散符号発生部203及び狭帯域復調部204を備えている。図2(b)に示す復調部103は、バンドパスフィルタ205及び狭帯域復調部206を備えている。
【0033】
上記復調部103の構成を詳述する。まず、図2(b)に示す復調部103においては、狭帯域に変調された信号をアンテナ100で受信し、バンドパスフィルタ205で必要帯域の周波数成分に帯域制限された変調信号を狭帯域復調部206で復調し、ディジタル信号に戻して受信制御部105へ転送する。
【0034】
尚、狭帯域変調としては、アナログ変調のAM変調(振幅変調)、FM変調(周波数変調)もあるが、ここでは、ディジタルデータに変調をかけるためディジタル変調であって、複数の周波数を切り替えることでディジタル情報を伝送するFSK変調(周波数シフトキーイング変調)、複数の位相を切り替えることでディジタル情報を伝送するPSK変調(位相シフトキーイング変調)、直交成分の信号点を2次元的に干渉しにくい位置に配置し誤りを抑えるQAM変調(直交振幅変調)等が利用される。ここで、受信レベルは、有効周波数帯域の狭帯域変調信号の電力成分を検出することで検出可能になる。
【0035】
また、図2(a)に示す復調部103においては、スペクトラム拡散変調された信号をアンテナ100で受信し、バンドパスフィルタ201で必要帯域の周波数成分に帯域制限されたスペクトラム拡散変調信号を、拡散復調部202で拡散符号発生部203の発生する拡散符号に基づき狭帯域変調信号に復調し、さらに、その信号を狭帯域復調部204で復調し、ディジタル信号に戻して受信制御部105へ転送する。
【0036】
ここで、スペクトラム拡散変調方式とは、狭帯域変調と異なり、できるだけ帯域を広げ少ない電力で無線通信が可能になる変調方式である。スペクトラム拡散変調方式としては、大別して次の2つの方式がある。一つは、DS方式(直接拡散方式)であり、狭帯域変調方式ではPSK変調方式を用い、拡散変調で広帯域の拡散符号である擬似ランダム系列による位相変調を用いている。もう一つの方式は、FH方式(周波数ホッピング方式)であり、狭帯域変調方式としてはFSK変調方式またはPSK変調方式を用い、拡散は搬送波周波数を擬似ランダム系列でホッピングさせて行うものである。
【0037】
スペクトラム拡散変調方式に関する上記2つの方式ともに、DS方式では拡散系列のパターンを相関の低い系列を選ぶことで、また、FH方式ではヒットする周波数の少ない系列を選ぶことで、周波数と時間が重なっても送れる複数チャネルの同時通信が可能になる。ここで、受信レベルは、有効周波数帯域におけるスペクトラム拡散変調信号の電力成分を検出するか、或いは拡散復調後の狭帯域変調信号の電力成分を検出することで検出可能になる。
【0038】
図3は、本発明に係る無線通信システムの構成例を示す図である。図3(a)は、インフラストラクチャ・モードによる無線通信システムを示す図であり、図3(b)は、アドホック・モードによる無線通信システムを示す図である。
【0039】
図3(a)に示すインフラストラクチャ・モードによる無線通信システムは、PC等の情報端末301、302、303、AP304、サーバ305及びプリンタ306を備えている。本実施形態では、情報端末301、302、303が図1に示す無線通信装置として機能する。
【0040】
また、符号307は、AP304が接続している有線LANを示す。ここで、AP304は、有線LAN307や公衆網等に接続され、無線通信機能とゲートウェイ機能を有するものとする。また、サーバ305は、ファイルやアプリケーション等を共有する機能やメール機能等を有するものとする。さらに、プリンタ306は、AP304を経由することによって他のネットワーク等に接続されている装置や、PC等の情報端末301〜303及びサーバ305等により共有で利用することが可能になっている。
【0041】
一方、図3(b)に示すアドホック・モードによる無線通信システムは、PC等の情報端末308、309、サーバ310及びプリンタ311を備えている。アドホック・モードでは、図3(a)におけるAP304に相当するAPが存在しない状態であっても、各装置同士で無線通信ネットワークを構成することができる。また、PC等の情報端末308、309間でも無線通信が可能であり、サーバ310やプリンタ311を共有することも可能である。
【0042】
ここで、上述した情報端末を含む無線通信ネットワークを構成する手順について説明する。
【0043】
まず、情報端末の電源をONにする。これによって、当該情報端末は、無線LANに参加するため、複数チャネルのうちの1チャネルを選択して、同期を確立するためにスキャンを開始する。同期の確立は、非競合期間の開始時期や周波数ホッピング方式のホップのタイミングを知るために必要である。
【0044】
ここで、スキャン動作には、パッシブスキャンとアクティブスキャンの2種類のスキャン方式がある。パッシブスキャンの場合には、情報端末は一定期間チャネルをモニタし、ビーコンを受信した場合には、そのビーコンによりビーコン発生間隔を知り同期を確立する。その後、一定周期からビーコンフレームを受信するまでの時間である情報端末のタイマTSF(Timing Synchronization Timer)と、ビーコン発生間隔で発生できなかったときの遅延時間であるビーコンのタイムスタンプ値とを比較し、時間調整して、同期の確立を維持する。尚、一定期間待ってもビーコンが受信できない場合は、別のチャネルに切り換えて上記の動作を繰り返す。
【0045】
一方、アクティブスキャンの場合には、情報端末はCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)制御により、プローブフレームを同報して、一定期間応答を待つ。このプローブフレームに応答する装置は、集中調停モードの場合はAP、分散調停モードの場合は最後にビーコンを同報した装置である。尚、その期間に、プローブ応答フレームを受信した場合には、ACK(確認応答)を返信して、そのフレームのタイムスタンプを使って、同期を確立する。また、一定期間経過してもビーコンが受信できない場合は、別のチャネルに切り換えて上記の動作を繰り返す。
【0046】
以上のスキャンの結果、すべてのチャネルで同期が確立できない場合には、新たなネットワークを起動するため、ビーコンフレームを同報する。上述したような手順によって、まず、無線ネットワークの同期の確立が行われる。
【0047】
次に、情報端末がネットワークを利用するためには、オーセンティケーションという情報端末の認証サービスを行う必要がある。IEEE802.11では、オープンシステムを用いた認証方式(Open System Authentication)とWEP(Wired Equivalent Privacy)アルゴリズムを用いた共通(秘密)鍵認証方式(Shared Key Authentication)とが規定されている。
【0048】
APは、無線アクセスと有線網とのインターフェース機能や無線信号の送受信機能を有し、さらに無線信号制御等のファームウェアやMAC(Media Access Control)アドレス認証機能も搭載されている。
【0049】
WEPアルゴリズムを用いた暗号化認証は、データリンク層の副層のMACで行われる。尚、MACは、複数の装置からのデータ送信要求が共通の伝送路上で競合したときのアクセス権制御や、装置と伝送路の物理的接続点の識別、フレーム形成、伝送路上の誤り制御などを第1層の物理層(PHY;Physical Layer)と一体化して行う。
【0050】
手順としては、まず、情報端末からAPに対して認証要求が送信される。ここで、PDUフォーマット内には、共通鍵による認証要求であることを示すビットが用意されている。そして、認証要求を受けたAPから情報端末にチャレンジテキストが送出される。
【0051】
チャレンジテキストを受けた情報端末は、WEPアルゴリズムに基づいて自分の共通鍵とIV(イニシャライゼイション ベクター;Initialization Vector)により暗号化し、その暗号文とIVをAPに送信する。APは、受信した暗号文とIVと自分の共通鍵により暗号文を復号化し、送信したチャレンジテキストと受信したチャレンジテキストとを比較して一致/不一致を判定する。
【0052】
その結果、判定結果が一致していた場合、APは、全体の認証が完了したとして認証完了通知としてサクセスフル・コード(Successful Code)を情報端末に送信する。また、認証完了通知を受けたAPは、情報端末とアソシエーションの動作に移行する。オープンシステム認証方式は、情報端末からAPに認証要求を送出すると、特段の確認手順を持たずに、APから情報端末に対して認証結果が送出されるという簡単な手順である。
【0053】
上記認証では、APと情報端末間の通信について述べたが、情報端末間でも認証することは可能である。しかし、上述したようなセキュリティの高いサービスは難しい。また、APでは、上記以外に、セキュリティ強化のために、SSIDの設定を行ったり、MACアドレスによりアクセス制限をかけるなど、さらに高いセキュリティを提供することができる。
【0054】
次に、ローミング等を行うことができるように、APと情報端末でアソシエーションが行われる。ここで、アソシエーションとは、APが情報端末のマッピングを確立して、分配システムサービスの情報端末を起動するサービスのことである。
【0055】
まず、情報端末より、アソシエーション要求フレームがAPへ送信される。そのフレームを受信したAPは、その情報端末にSID(Station ID)を割り当て、アソシエーション応答フレームとして返信する。情報端末はその応答フレームを受信するとACKを返信して、APの属性等の必要な情報を記憶する。また、APは、ACKを受信すると、情報端末がアソシエーションの設定を完了したとして、他のAPへ通知される。
【0056】
これにより、ローミングや、他のアクセスポイントに接続している情報端末や有線LANに接続されている端末への通信が可能になる。ここで、SIDは、アソシエーションの時に、APから情報端末へ割り当てられる2オクテット(Octet)のIDであって、アソシエーションレスポンスにも含まれている。このSIDは、PS−PollフレームのDuration IDとして使用される。
【0057】
ここで、上述した2つのネットワークを別々のチャネルで利用する場合、例えば、図3(a)のネットワークに接続している情報端末と、図3(b)のネットワークに接続している情報端末とは通信することはできなかったが、本発明に係る情報通信装置を用いることによって通信することが可能になる。
【0058】
次に、上述したような構成を有する本無線通信装置における送受信処理動作について図4に示す管理テーブル及び図5に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0059】
図4は、本実施形態において使用される管理テーブル(通信経路情報管理テーブルと装置情報管理テーブル)を説明するための図である。ここで、通信経路情報管理テーブルについて説明する。通信経路としては、集中調停では、APを介して通信する経路と、ポーリングされたときに相手先の無線通信装置へ直接通信する経路と、分散調停では、CSMA/CA制御で通信権を獲得して相手装置へ直接通信する経路とがある。そこで、通信経路情報管理テーブルとは、それぞれの通信経路について、各無線通信装置がどの経路を利用することが可能であるかを示す管理テーブルである。
【0060】
図4(a)において、無線通信装置Dについては、AP経由での通信が不可「×」であるためセキュリティを確保することができない。従って、直接通信や分散調停では、セキュリティがなくても通信可能、或いは、アドホック・モードでのセキュリティであれば可能という条件付きでの通信可能になる。従って、図4(a)では、条件付通信可であるとして、「△」になっている。
【0061】
次に、図4(b)に示される装置情報管理テーブルは、その無線通信装置の属性や、どのネットワークに接続されているかということで、インフラストラクチャ・モードであるかアドホック・モードであるかが示された管理テーブルである。
【0062】
図5A〜Dは、本発明の一実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。本処理では、無線通信装置の全体制御部106の制御により実行される。
【0063】
まず、操作者が自無線通信装置の電源を投入する電源ON操作を行う(ステップS601)。そして、全体制御部106は、ネットワークに接続するか否かを調べる(ステップS602)。その結果、ネットワークに接続しない場合(NO)、ステップS603に遷移する。ステップS603では、電源をOFFにするか否かについて調べ、電源をOFFにしない場合(NO)、再びステップS602に戻る。また、電源をOFFにする場合(YES)、電源をOFFにし(ステップS604)、終了する。一方、ステップS602において、ネットワークに接続すると判定された場合(YES)、チャネルを設定し(ステップS606)、チャネルの帯域をスキャンする(ステップS607)。
【0064】
次に、ネットワークの同期を確立するために、その同期タイミングを発生するビーコンを受信したか否かを調べる(ステップS608)。その結果、ビーコンを受信していない場合(NO)、ステップS609に遷移する。一方、ビーコンを受信した場合(YES)、ビーコンに含まれているビーコン発生間隔を設定し同期を確立する(ステップS614)。
【0065】
ステップS609では、チャネルをスキャンしてからの時間を計測し、タイムアウトが発生したか否かを調べる。その結果、タイムアウトが発生していない場合(NO)、ステップS607へ遷移する。一方、タイムアウトが発生した場合(YES)、そのチャネルにはビーコンが存在しないと判断して未スキャンのチャネルがあるか否かを調べる(ステップS610)。その結果、未スキャンのチャネルがある場合(YES)、未スキャンのチャネルへ変更する(ステップS611)。そして、ステップS606へ遷移する。一方、未スキャンのチャネルがない場合(NO)、アドホック・モードの新ネットワークを起動する(ステップS613)。そして、ステップS616へ遷移する。
【0066】
次に、ステップS614で同期確立した後、そのチャネルの動作モードが、インフラストラクチャ・モードであるか否かを調べる(ステップS615)。その結果、動作モードがアドホック・モードの場合(NO)、ステップS616へ遷移する。一方、動作モードがインフラストラクチャ・モードの場合(YES)、インフラストラクチャ・モードのネットワークに参加するために、APとオーセンティケーションを実行する(ステップS621)。そして、オーセンティケーションの実行した結果がOKか否かを調べる(ステップS622)。そして、その結果がNGの場合(NO)、このネットワークへの参加はできないため、ステップS612へ遷移する。一方、もしOKの場合(YES)、APとアソシエーションを実行する(ステップS623)。
【0067】
そして、アソシエーションの実行した結果がOKか否かを調べる(ステップS624)。その結果、もしNGの場合(NO)、エラー処理に入り(ステップS625)、ステップS610へ遷移する。一方、アソシエーションの実行した結果がOKの場合(YES)、そのAPの情報を登録してAPとのリンクを完了する(ステップS618)。 これにより、AP経由によるデータ伝送が可能になる。
【0068】
次に、ステップS615で、アドホック・モードであると判定された場合には、アドホック・モードを利用して、そのネットワークに参加している無線通信装置との通信を開始する(ステップS616)。そして、チャネルの変更があるか否かを調べる(ステップS619)。その結果、チャネルの変更がある場合(YES)、チャネル変更し(ステップS620)、ステップS606へ遷移する。一方、チャネル変更しない場合(NO)、電源OFFをするか否かを調査する(ステップS621)。そして、電源をOFFにする場合(YES)、ステップS604へ遷移する。
【0069】
また、電源をOFFにしない場合(NO)、ネットワークとの接続を切断するか否か調査する(ステップS622)。その結果、ネットワークとの接続を切断しない場合(NO)、ステップS616へ遷移する。一方、接続をする場合(YES)、ステップS602へ遷移する。
【0070】
ステップS618でAPとのリンクを完了した無線通信装置では、次に、通信を開始するか否かが調べられる(ステップS701)。その結果、通信を開始しない場合(NO)、ステップS901へ遷移する。一方、通信を開始する場合(YES)、送信先の装置へAP経由でデータを送信しコネクトを要求する(ステップS702)。
【0071】
次に、このコネクトの要求に対する応答があるか否かが調べられる(ステップS703)。その結果、応答がない場合(NO)、コネクト要求を送信してからの計測時間がタイムアウトになってるか否かを調べる(ステップS704)。そして、タイムアウトでない場合(NO)、ステップS703へ遷移する。一方、タイムアウトになっている場合(YES)、応答がなかったことによりコネクトが完了できないため、エラー処理を行い(ステップS705)、ステップS801へ遷移する。
【0072】
また、ステップS703においてコネクト要求に対する応答があった場合(YES)、応答内容でコネクト完了か否かを調べる(ステップS706)。その結果、もしコネクトができなかった場合(NO)、ステップS701へ遷移する。一方、コネクト完了の場合(YES)、宛先の無線通信装置とコネクト完了する(ステップS707)。さらに、その無線通信装置の情報を登録する(ステップS708)。さらに、その無線通信装置に直接通信を許可する(ステップS709)。
【0073】
そして、その無線通信装置に対して直接通信を試行するか否かを調べる(ステップS710)。その結果、直接通信を試行しない場合(NO)、AP経由でのデータ通信に経路登録し(ステップS714)、ステップS801へ遷移する。一方、直接通信を試行する場合(YES)、宛先の通信端末装置へAP経由で試行を通知する(ステップS711)。さらに、試行データをその無線通信装置へ直接送信する(ステップS712)。
【0074】
そして、その試行データに対するACKを直接受信したか否かを調べる(ステップS713)。その結果、ACKを受信していない場合(NO)、直接通信ができなかったと判断されステップS714へ遷移する。一方、ACKを受信した場合(YES)、直接通信が可能であると判断して直接通信でのデータ通信に経路を登録する(ステップS715)。このようにして、可能な通信経路が確定するため、この後のデータ通信には、通信可能な通信経路の中で最適な経路を選択して通信することになる。
【0075】
ステップS715で直接通信でのデータ通信に経路を登録した後、データ通信をするか否かを調べる(ステップS801)。その結果、データ通信をしない場合(NO)、ステップS808へ遷移する。一方、データ通信をする場合(YES)、直接通信であるか否かを調べる(ステップS802)。その結果、直接通信ができない場合(NO)、AP経由で宛先の無線装置へデータ通信し(ステップS809)、ステップS820へ遷移する。一方、直接通信が可能な場合(YES)、非競合期間であるか否かを調べる(ステップS803)。
【0076】
その結果、非競合期間でない場合(NO)、ステップS805へ遷移する。一方、非競合期間の場合(YES)、CF−Pollを受信したときに、宛先の無線通信装置へ直接データ通信する(ステップS804)。その後、競合期間であるか否かが調べられる(ステップS805)。
【0077】
その結果、競合期間でない場合(NO)、ステップS820へ遷移する。一方、競合期間である場合(YES)、競合した結果、送信が可能になっていれば宛先の無線通信装置へ直接データ通信し(ステップS806)、ステップS820へ遷移する。
【0078】
一方、ステップS808においてデータを受信したか否かを調べ、受信しない場合(NO)、ステップS820へ遷移する。また、データを受信した場合(YES)、そのデータがコネクト要求か否かを調べる(ステップS809)。そして、受信データがコネクト要求でない場合(NO)、ステップS814へ遷移する。一方、受信データがコネクト要求である場合(YES)、コネクトが完了したかどうかを調べる(ステップS810)。
【0079】
その結果、コネクトが完了した場合(YES)、コネクト完了を応答し(ステップS811)、送信元の無線通信装置の直接通信を許可し(ステップS813)、ステップS820へ遷移する。一方、コネクトが完了せずNGである場合(NO)、コネクト不可を応答し(ステップS812)、ステップS820へ遷移する。
【0080】
ここで、ステップS814では、受信したデータが直接通信の試行の通知か否かを調べる。その結果、当該通知でない場合(NO)、ステップS901へ遷移する。また、当該通知である場合(YES)、その後に試行データを受信したか否かを調べる(ステップS815)。そして、試行データを受信していない場合(NO)、タイムアウトであるか否かを調べる(ステップS811)。その結果、タイムアウトでなければ(NO)、ステップS815へ遷移し、タイムアウトであれば(YES)、直接通信の試行を通知してきた無線通信装置の通信経路としてAP経由の経路を登録し(ステップS818)、ステップS820へ遷移する。
【0081】
一方、ステップS815において試行データを受信した場合(YES)、ACKを送信し(ステップS816)、直接通信の試行の通知をしてきた無線通信装置の通信経路として直接通信を登録し(ステップS819)、ステップS820へ遷移する。
【0082】
ステップS820では、通信終了か否かを調べる。その結果、通信が終了している場合(YES)、ステップS701へ遷移する。一方、通信が終了していない場合(NO)、電源をOFFにするか否かを調べる(ステップS821)。そして、電源をOFFにする場合(YES)、ステップS604へ遷移する。一方、電源をOFFにしない場合(NO)、ネットワークへの接続を切断するか否かを調べる(ステップS822)。そして、接続を切断する場合(YES)、ステップS823で切断し、ステップS602へ遷移する。一方、接続を切断しない場合(NO)、ステップS801へ遷移する。
【0083】
次に、ステップS901では、データ受信があるか否かが調べられる。その結果、データ受信がない場合(NO)、エラー処理して(ステップS904)、ステップS820へ遷移する。一方、データ受信する場合(YES)、直接通信を許可した無線通信装置からのデータであるか否かを調べる(ステップS902)。そして、許可した無線通信装置からのデータでない場合(NO)、エラー処理をして(ステップS905)、ステップS820へ遷移する。一方、許可した無線通信装置からのデータである場合(YES)、そのデータを受信して処理を行い(ステップS903)、ステップS820へ遷移する。
【0084】
すなわち、本発明に係る無線通信装置は、他の無線通信装置に対してアクセスポイントを経由してデータ通信を行うものであって、アクセスポイントを経由して他の無線通信装置に対してリンク接続し、リンク接続された他の無線通信装置に対して直接無線通信が可能であるか否かを確認し、他の無線通信装置との間で、直接無線通信によって所定の通信データを通信することを特徴とする。
【0085】
また、本発明に係る無線通信装置は、所定のチャネルを設定し、設定されたチャネルを用いて同期を確立することによって所定のネットワークに接続し、ネットワーク上のアクセスポイントとの間でオーセンティケーションを行い、アクセスポイントとの間でアソシエーションを行うことによってリンク接続することを特徴とする。
【0086】
さらに、本発明は、他の無線通信装置に対してアクセスポイントを経由してコネクト要求し、他の無線通信装置からの応答に基づいて、他の無線通信装置とのコネクト完了を判定し、アクセスポイントを介して、他の無線通信装置に対して直接無線通信の可否を問い合わせ、他の無線通信装置から直接無線通信についての確認応答を受信することを特徴とする。
【0087】
以上述べたように、本発明によれば、AP経由と同等のセキュリティで直接無線通信が可能になるため、ネットワーク全体のセキュリティが向上する。また、AP経由と同等のセキュリティで、伝送効率がよい直接通信が可能なのでセキュリティを維持しつつ、データの伝送効率を向上させることができる。
【0088】
<その他の実施形態>
上述した第1の実施形態では、無線通信装置として情報端末を例に挙げたが、表示部と操作部を有する無線通信装置にも適用することが可能である。また、上記実施形態では、図3に示すような無線通信システムを例に挙げたが、情報端末、サーバ、プリンタの設置台数は任意台数とすることが可能である。
【0089】
尚、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0090】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
【0091】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0092】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、無線通信装置は、直接通信可能か否かを判断するための試行データを相手無線通信装置へ送信するのに先立って、制御装置経由で試行の通知を行うことにより、試行の開始を確実に相手に通知することができる。また、相手無線通信装置も、試行データが送信されてくることを予め認識することができる。従って、例えば、上記相手無線通信装置は、試行の通知を受信してから一定時間経過しても試行データが受信できない場合は、直接通信が不可能であると判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本無線通信装置における無線送受信部101の復調部103の細部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
【図4】本実施形態において使用される管理テーブル(通信経路情報管理テーブルと装置情報管理テーブル)を説明するための図である。
【図5A】本発明の一実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図5B】本発明の一実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図5C】本発明の一実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【図5D】本発明の一実施形態に係る無線通信装置の送受信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 無線送受信部
102 変調部
103 復調部
104 送信制御部
105 受信制御部
106 全体制御部
107 データ処理部
108 データ記憶部
109 データ入出力部
110 送信メッセージ表示部
111 管理テーブル
112 省電力制御部
112a 装置情報管理テーブル
112b 通信経路情報管理テーブル
113 I/O部
114 表示部
115操作部
116 直接通信判定部
117 受信レベル検出部
118 変調方式設定部
301、302、303、308、309 情報端末
304 AP
305、310 サーバ
306、311 プリンタ
307 LAN
Claims (18)
- 無線通信装置であって、
他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断する判断手段と、
他の無線通信装置に対して、前記他の無線通信装置の管理元である制御装置を介して直接通信の試行を通知する通知手段と、
前記通知手段により前記試行を通知した前記他の無線通信装置に対して、前記制御装置を経由せずに直接試行データを送信する送信手段と、を備え、
前記判断手段は、前記送信手段により送信した試行データに対する応答に基づいて、前記他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断することを特徴とする無線通信装置。 - 前記判断手段による判断結果に基づいて、前記他の無線通信装置との通信経路を切り替える切替手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
- 前記判断手段による判断結果に基づいて、前記他の無線通信装置と通信可能な通信経路を登録する登録手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
- 前記通信経路が、前記制御装置を経由する通信経路又は前記制御装置を経由しない無線通信装置間の直接通信経路であることを特徴とする請求項2又は3に記載の無線通信装置。
- 前記制御装置からの通信権の譲渡状況に応じて、前記他の無線通信装置と直接通信する通信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
- 競合による通信権の獲得状況に応じて、前記他の無線通信装置と直接通信する通信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の無線通信装置。
- 前記制御装置と認証を行う認証手段をさらに備え、
前記通知手段が、前記認証手段により認証を行った制御装置を介して前記他の無線通信装置に対して前記直接通信の試行を通知することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記制御装置とアソシエーション処理を実行するアソシエーション手段をさらに備え、
前記通知手段は、前記アソシエーション手段によってアソシエーション処理を実行した前記制御装置を介して前記他の無線通信装置に対して前記直接通信の試行を通知することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の無線通信装置。 - 前記制御装置による制御に応じて他の無線通信装置と無線通信する第1のモードと、前記制御装置による制御によらず前記他の無線通信装置と無線通信する第2のモードとを有し、前記直接通信は該第1のモードにおいて実行されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の無線通信装置。
- 無線通信装置であって、
他の無線通信装置から、前記無線通信装置の管理元である制御装置を介して送信された直接通信の試行の通知を受信する試行通知受信手段と、
前記試行の通知を送信した他の無線通信装置から、前記無線通信装置に対して前記制御装置を経由せずに直接送信された試行データを受信する試行データ受信手段と、
を備えることを特徴とする無線通信装置。 - 前記試行データ受信手段による受信結果に基づいて、前記他の無線通信装置との通信経路を切り替える切替手段をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の無線通信装置。
- 前記試行データ受信手段による受信結果に基づいて、前記他の無線通信装置と通信可能な通信経路を登録する登録手段をさらに備えることを特徴とする請求項10記載の無線通信装置。
- 前記通信経路が、前記制御装置を経由する通信経路又は無線通信装置間の直接通信経路であることを特徴とする請求項11又は12に記載の無線通信装置。
- 前記試行データ受信手段による受信結果に基づいて、前記他の無線通信装置に対して応答する応答手段をさらに備えることを特徴とする請求項10から13までのいずれか1項に記載の無線通信装置。
- 無線通信装置の無線通信方法であって、
他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断するための判断工程と、
他の無線通信装置に対して、前記他の無線通信装置の管理元である制御装置を介して直接通信の試行を通知するための通知工程と、
前記通知工程において前記試行を通知した前記他の無線通信装置に対して、前記制御装置を経由せずに直接試行データを送信するための送信工程と、を有し、
前記判断工程では、前記送信工程において送信した試行データに対する応答に基づいて、該他の無線通信装置との直接無線通信が可能であるか否かが判断されることを特徴とする無線通信方法。 - 無線通信装置の無線通信方法であって、
他の無線通信装置から、前記無線通信装置の管理元である制御装置を介して送信された直接通信の試行の通知を検出するための第1の検出工程と、
前記試行の通知を送信した他の無線通信装置から、前記無線通信装置に対して前記制御装置を経由せずに直接送信された試行データを検出するための第2の検出工程と、
を有することを特徴とする無線通信方法。 - 無線通信装置が実行可能なコンピュータプログラムであって、
他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かを判断するための判断手順と、
他の無線通信装置に対して、前記他の無線通信装置の管理元である制御装置を介して直接通信の試行を通知するための通知手順と、
前記通知手順により前記試行を通知した前記他の無線通信装置に対して、前記制御装置を経由せずに直接試行データを送信するための送信手順と、を有し、
前記判断手順では、前記送信手順により送信した試行データに対する応答に基づいて、該他の無線通信装置との直接通信が可能であるか否かが判断されることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 無線通信装置が実行可能なコンピュータプログラムであって、
他の無線通信装置から、前記無線通信装置の管理元である制御装置を介して送信された直接通信の試行の通知を検出するための第1の検出手順と、
前記試行の通知を送信した他の無線通信装置から、前記無線通信装置に対して前記制御装置を経由せずに直接送信された試行データを検出するための第2の検出手順と、
を有することを特徴とするコンピュータプログラム。
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