JP4016107B2 - シートスライド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シートを前後方向にスライド可能に支持するシートスライド装置、特に、ロングレールに適応可能なランナ駆動手段を有した構成のシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、シートの配置変更(シートアレンジ)や荷物室(ラゲージスペース)の拡大化等の要求されるミニバンや1ボックス車等のリヤシートに装備されるシートスライド装置においては、フロントシートに装備される一般的なものよりも長い、いわゆるロングレールが、ランナ(アッパレールとも称する)の移動路となるガイドレール(ロアレールとも称する)として採用される傾向にある。
【0003】
しかしながら、ロングレールの採用によりそのスライド距離が長くなると、一般的に知られている人力スライド方式のシートスライド装置ではそのスライド作業が乗員の負担となりやすい。そこで、モータの駆動制御によってシートを前後双方向にスライドさせる、いわゆるパワー式の構成を、ロングレールタイプのシートスライド装置に採用することが考えられる。
【0004】
このような、パワー式のシートスライド装置をロングレールに採用した一例として、たとえば特開平11−11186号公報に開示の構成がある。
【0005】
この構成においては、ガイドレールのほぼ全長に亘って固定的に内設されたリードスクリューと、ランナに配設された、モータにより回転駆動されるナット(回転駆動ナット)との組み合わせが、モータの駆動力をランナの駆動力に変換し伝達する、いわゆる駆動伝達手段として用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車等の車体(ボディ)は、一般的に種々のパネルの組み合わせとして形成されており、その各パネル間の連結、固定は、通常、スポット溶接等によって行われている。しかし、このスポット溶接等は、各種パネルに歪み、捩れ等を生じさせることもあり、それは床体においても例外ではない。つまり、車両の床体が、その組立工程において若干の歪み、捩れ等を持つことも多く、この床体に固定される部材がこの床体の歪み、捩れ等の影響を受けることも、自動車等においては多分に起こり得ることである。
【0007】
たとえば、自動車のフロントシート等に設けられる一般的な長さのガイドレール(ここではショートレールと称する)であれば、このガイドレール自身が高い剛性を持つことから、床体の歪み、捩れ等の影響をさほど受けることのない配設が十分に可能となる。しかしながら、自身の剛性の低下しやすいロングレールであると、床体に固定されたガイドレールがその歪み、捩れ等の影響を受けやいため、前出の特開平11−11186号公報に開示された構成の駆動伝達手段であると、その歪み等は、ガイドレールに固定的に内設されたリードスクリューにも及ぶ虞が多分にある。
【0008】
このような車体の歪み、捩れ等の影響をリードスクリューが受けると、それに伴うリードスクリューの捩れ、あるいは歪曲等により、このリードスクリューに対する回転駆動ナットの螺進、螺退性能の低下が多分に起こり得る。従って、この公知の駆動伝達手段を有するパワー式のシートスライド装置が、ロングレールへの適応性に劣ることは否定できない。
【0009】
また、ランナには、通常、シートベルトからの引張荷重が作用し、この引張荷重はランナ、そしてリードスクリューへと伝達される。しかし、ロングレールに内設されたリードスクリューはロングレール同様の長尺であり、それ自身の剛性も低いことから、衝突等の緊急時における引張方向への過大な荷重がランナからリードスクリューに作用されると、場合によっては、リードスクリューがその変形等を生じることもあり、駆動伝達手段としての、その後の継続使用に支障をきたすことも多分に考えられる。
【0010】
従って、リードスクリューと回転駆動ナットとの組み合わせを駆動伝達手段とするパワー式のシートスライド装置は、この点においてもロングレールへの適応性に劣ることは否定できない。
【0011】
なお、この種のリードスクリューと回転駆動ナットとの組み合わせ以外にも、ラックとピニオンとの組み合わせがパワー式のシートスライド装置における駆動伝達手段として知られている。しかし、この種の構成においても、長尺のラックがロングレールに対して固定的に配される構成であることから、このラックがガイドレールの歪み等の影響を受けることに変わりはない。
【0012】
ここで、リードスクリューと回転駆動ナットとの組み合わせやラックとピニオンとの組み合わせ等を利用しない駆動伝達手段の例として、たとえば特開平9−277856号公報に開示の構成が挙げられる。
【0013】
ここでは、引張強度のある可撓性部材、たとえばテープ等が駆動伝達手段として具体化されており、モータの駆動に伴うこのテープ等の送りのもとでランナを対応方向に牽引するものとして、そのパワー式のシートスライド装置は構成されている。
【0014】
しかしながら、この前出の特開平9−277856号公報に開示の構成は、前方スライドのみをパワー化するためのものであるため、これを前後双方向での駆動に適用することは、構成の複雑化や作動手順の煩雑化等を伴うことを考えればきわめて困難であるといわざるを得ない。
【0015】
また、この公知の構成においては、ランナに一端の固定されたテープ等を、モータの駆動のもとで特定方向に送ることにより、そのランナを対応方向に牽引可能とするものであるため、ランナの牽引時においては、そのスライド長に応じた長さのテープ等が、余剰分としてモータとの接触部分から延出されることになる。つまり、この公知の構成をロングレールに採用した場合においては、相当長のテープがモータとの接触部分から延出されることになるため、その延出部分の処理の煩雑化が、この公知の構成においては当然のことながら予想できる。
【0016】
従って、この公知の構成が前後双方向に駆動されるロングレールタイプのシートスライド装置に容易に適用できるとは、これらの点から到底いい難い。
【0017】
ところで、この前出の特開平9−277856号公報においては、モータを有するパワー式のシートスライド装置に、横方向からロックオンされる、いわゆる横ラッチ式のロック手段が併設されている。
【0018】
このようなラッチ式のロック手段によれば、このロック手段による強固なロックが得られることから、シートスライド装置としての機能性、および安全性が十分に高く確保可能となる。
【0019】
ここで、この前出の公報においては、ラッチ式のロック手段のロックオフ/ロックオン操作にモータの駆動制御を適宜連動させる趣旨の記載が見受けられるが、それに対する詳細な記載は見当たらない。しかし、モータとロック手段とは、ランナを駆動させるもの、およびランナの駆動を規制するものという、相反する作用を目的として設けられるものであるため、これらの単純な併設のもとでは、その双方がお互いの作動に悪影響を与え合う虞もあり、その実用化にあたっては、これらの円滑な作動制御が要求される。
【0020】
従って、この前出の特開平9−277856号公報に開示の構成は、その実用性に劣るとも考えられる。
【0021】
この発明は、前後双方向へのランナの駆動を可能とする、ロングレールに適応可能なパワー式のシートスライド装置の提供を目的としている。
【0022】
また、モータとロック手段との併設にも拘らず、その円滑な作動性を確保可能としたシートスライド装置の提供を、この発明の別の目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、この発明の請求項1に係るシートスライド装置によれば、シートに固定される左右一対のランナを、床体に固定された左右のガイドレールに対してスライド自在にそれぞれ組み付けるとともに、少なくとも左右いずれかに配したラッチ式ロック手段による、そのガイドレールに対するランナのスライド規制を、床体に対するシートのスライド規制として行う構成のシートスライド装置において、シートと一体的な所定のシート側部材に固定的に配されたモータの駆動力を、シートのスライド推進力に変換し伝達する駆動伝達手段が、モータの駆動に連動して進退移動する長尺の可撓性主動牽引部材としてなり、ガイドレールはシート本体より長尺のロングレールであり、可撓性主動牽引部材は、モータの正転により引き込まれる正転側延出端部と、モータの逆転により引き込まれる逆転側延出端部とに分離され、正転側延出端部、逆転側延出端部の端末が、ランナに設けられた前後の従動プーリの部分的な巻装を介してガイドレール内に案内されてガイドレール内を相反する方向に延ばされ、前方に延ばされた延出端部の端末はガイドレールの前端部位置で、後方に延ばされた延出端部の端末はガイドレールの後端部位置で床体に対してそれぞれ係止、連結されて、ガイドレール端部方向へのシートのスライドを確保可能としたことを特徴としている。
【0024】
この発明の請求項2に係るシートスライド装置によれば、ガイドレール内で前方に延ばされてそのガイドレールの前端部位置で床体に対して係止、連結される延出端部の端末が、正転側延出端部の端末であり、逆転側延出端部の端末は後方に延ばされてそのガイドレールの後端部位置で床体に対して係止、連結される延出端部の端末の端部が、逆転側延出端部の端末となっている。
【0025】
また、この発明の請求項3においては、可撓性主動牽引部材が、モータの駆動により直接的に進退移動されるインナケーブルと;このインナケーブルを内部移動可能に部分的に被装したアウタチューブと;の組み合わせによりなる可撓のワイヤケーブルであり、ランナの従動プーリへの部分的な巻装を経て、そのインナケーブルがガイドレールの前後端部位置に係止、連結されるとともに、この従動プーリへのインナケーブルの圧接を適切に確保可能とする位置に、アウタチューブの対応端部が固定的に支持されている。
【0026】
さらに、この発明の請求項4においては、シートスライド装置はロック手段をロックオフするロックオフ手段を有している。
【0027】
そして、ロックオフ手段を、電気的な作動制御の可能なスイッチ作動式アクチュエータとして具体化している。
【0028】
さらに、モータの正転、逆転の選択的起動を可能とする切換え2位置を有した起動スイッチを、その操作部材として兼用化することにより、モータの選択的起動制御に連動したロック手段のロックオフ始動を確保可能とするものとして、その構成を具体化している。
【0029】
また、この発明の請求項5においては、ロック手段のロックオフ/ロックオンを、所定のロック判別手段により検出、判別し、また、所定の遅延制御手段により、起動スイッチの操作解除から所定時間だけ、モータの停止を遅延させるものとしている。そして、起動スイッチによる、切り換え2位置いずれかへの選択的駆動操作に伴ったアクチュエータの起動により、ロック手段をロックオフ始動させ、このロック手段のロックオフをロック判別手段が判別した後、起動スイッチの切換え方向に準じてモータを起動させるとともに、起動スイッチの操作解除に連動したアクチュエータの作動停止に伴うロック手段のロックオン始動後、この起動スイッチの操作解除から所定時間だけ経過した後、遅延制御手段の切換え動作のもとでモータを停止させるものとして、その構成が具体化されている。
【0030】
この発明の請求項6においては、ロック判別手段が、そのスライド操作片をラッチとの係合位置に配した自動復帰型のスライド切換えスイッチとして具体化されている。
【0031】
さらに、この発明の請求項7においては、起動スイッチの切換え操作に伴ったモータの起動、およびその操作解除に伴うモータの停止を、所定の遅延制御手段により所定時間だけ遅延可能としている。
【0032】
また、起動スイッチによる選択的駆動操作に伴ったアクチュエータの起動により、ロック手段をロックオフ始動させ、この起動スイッチの操作から所定時間だけ経過した後、遅延制御手段の切換え動作のもとで、モータを起動スイッチの切換え方向に準じて起動させている。
【0033】
そして、起動スイッチの操作解除に連動したアクチュエータの作動停止に伴うロック手段のロックオン始動後、この起動スイッチの操作解除から所定時間だけ経過した後、遅延制御手段の切換え動作のもとでモータを停止させている。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0035】
図1、および図2に示すように、この発明に係るシートスライド装置10においては、モータ14の駆動に連動して進退移動する長尺の可撓性主動牽引部材が、このモータの駆動力をシートのスライド推進力に変換し伝達する駆動伝達手段16として用いられている。そして、このシートスライド装置10においては、ラッチ式のロック手段22(L,R)によって、ガイドレール20(L,R)に対するランナ18(L,R)のスライド規制がはかられるとともに、このロック手段をロックオフ/ロックオンするためのロックオフ手段21と、モータ14の正転、逆転の選択的起動を行う起動スイッチ23との連動化をはかることによって、モータの正転、逆転の選択的起動に伴ったロック手段のロックオフ/ロックオン動作を確保可能としている。
【0036】
このシートスライド装置10は、シートに対して固定される左右一対のランナ18(L,R)を、床体12に固定された左右のガイドレール20(L,R)に対し、転動子、たとえばその前後の離反位置に配した左右一対の車輪状ローラ24を介してスライド自在にそれぞれ組み付けることにより、シートを、その前後方向にスライド可能に支持するものとして形成されている(図3参照)。
【0037】
なお、図1、図2に示すように、この実施の形態においては、左右のランナ18(L,R)が、シートの載置、固定される台座としての機能を有した、いわゆるシートライザ26の左右位置に、それぞれ一体的に固定されている。
【0038】
図2を見るとわかるように、このシートスライド装置10に設けられるロック手段22(L,R)は、前出のようにラッチ式として構成されている。そして、この実施の形態においては、ランナ18(L,R)に設けられた、垂直昇降可能なラッチプレート28による垂直ラッチ式として、このロック手段22(L,R)が具体化されている。
【0039】
なお、この図2においては、図1中の上方に位置する、シート右側のランナ18(R)に設けられたロック手段22(R)を図示しているが、シート左側(図1中の下方)のランナ18(L)に設けられるロック手段22(L)も、その構成に変わりはないため、ここでは、このシート右側のロック手段22(R)を例として、その構成を以下に説明する。
【0040】
図2に示すように、たとえば、一連のロック孔30が、ガイドレール20(L,R)の底壁20aに等間隔毎に形成されるとともに、このロック孔に挿入、係合可能なロック爪28aをその下端に有したラッチプレート28が、ランナ18(L,R)の切欠き状の配置スペース32内に、その垂直昇降を可能に配設されている。
【0041】
そして、このラッチプレート28は、ロックばね36、たとえばねじりばねからの付勢力のもとで、ロック孔30に対するロック爪28aの挿入、係合方向、つまりそのロックオン方向となる下方に付勢されている。
【0042】
このロック手段22(L,R)によれば、ロック孔30に対するロック爪28aの挿入、係合、つまりそのロックオン、言い換えればラッチプレート28のロックオンによって、ガイドレール20(L,R)に対するランナ18(L,R)のスライド、すなわちシートのスライドが規制される。そして、後述する、このロック手段22(L,R)に対する所定のロックオフ操作のもとでのロック孔30からのロック爪28aの離脱、離反、つまりはロック手段のロックオフ(ラッチプレート28のロックオフ)によって、ガイドレール20(L,R)に対するランナ18(L,R)のスライド規制(シートのスライド規制)は解除可能となる。
【0043】
なお、この種のラッチ式ロック手段の基本構成は、たとえば特開平11−301315号公報等にもあるように公知であり、また、その基本構成自体はこの発明の趣旨でないため、このラッチ式ロック手段に対する上記以外の説明は、ここでは省略するものとする。
【0044】
そして、図1、図2に示すように、この発明においては、シートに前後方向へのスライド推進力を付与するためのモータ14が、このラッチ式のロック手段22(L,R)と共に、シートスライド装置10に併設されている。
【0045】
モータ14は、シート側部材、たとえばシートライザ26に対して固定的に配される。そして、この発明においては、このモータ14の駆動力をシートのスライド推進力に変換し伝達する駆動伝達手段16として、モータの駆動に連動した進退移動の可能な、長尺の可撓性主動牽引部材が用いられている。
【0046】
図1、および図2を見るとわかるように、この可撓性主動牽引部材(駆動伝達手段)16としては、たとえば、インナケーブル16aをアウタチューブ16bによって内部移動可能に部分的に被装してなる、いわゆるワイヤケーブルが例示でき、このワイヤケーブルは、モータ14の正転により引き込まれる正転側延出端部16−1と、モータの逆転により引き込まれる逆転側延出端部16−2とに分離規定されている。
【0047】
この可撓性主動牽引部材(ワイヤケーブル)16においては、インナケーブル16aにモータ14の駆動力を付与することで、モータの駆動に伴う、アウタチューブ16bに対するインナケーブルの進退移動が確保される。そして、モータ14に対するインナケーブル16aの進退移動として、たとえば、モータ14の駆動に伴った、その出力部である順巻きリール、逆巻きリール(いずれも図示しない)の一体回転による、一方の延出端部(インナケーブル)の巻取り、およびその他方の延出端部(インナケーブル)の送り出しのもとでの相対的同期進退移動が例示できる。
【0048】
なお、このようなインナケーブルの相対的同期進退移動を確保する構成自体は、市販のギヤードモータによって得られる一般的なものであり、特にこの発明の主要な構成要素となるものでもないため、このモータの詳細な構成に関する説明はここでは省略する。
【0049】
このような構成によりなる、可撓性主動牽引部材16となるワイヤケーブルは、シート前後の相対方向にそれぞれ延出、係止されている。そして、この発明においては、このワイヤケーブルの正転側延出端部16−1の端末を、ガイドレール20(L,R)の前後端部、たとえば前端部との同列位置に係止、連結するとともに、その他方の逆転側延出端部16−2の端末を、ガイドレール後端部との同列位置に連結することで、モータの正転、逆転に連動した各延出端部の相対的同期進退移動による、ガイドレールに対するランナ18(L,R)の一体自走を可能としている。
【0050】
図1ないし図3を見るとわかるように、この実施の形態においては、前後一対の従動プーリ38f,38rが、ランナ18(L,R)にそれぞれ設けられている。そして、図1を見るとわかるように、この実施の形態においては、正転側延出端部16−1が、右方のランナ18(R)に向けて延ばされ、図2、および図3に示すように、その前側従動プーリ38fへの部分的な巻装を経たこの正転側延出端部のインナケーブル16a−1の端末が、ガイドレール20(R)の前部位置に配された、たとえばレッグ43の前部係止片44に係止、連結されるとともに、図1に示すように、この他方の逆転側延出端部16−2が、相反する方向、つまり左方のランナ18(L)に向けて延ばされ、その後側従動プーリ38rへの部分的な巻装を経たそのインナケーブル16a−2の端末が、ガイドレール20(L)の後部位置に配された、たとえばレッグ45の前部係止片46に係止、連結されている。
【0051】
ここで、図2に示すように、正転側延出端部16−1のアウタチューブ16b−1の対応端部は、従動プーリ38fへのインナケーブル16a−1の適切な圧接を可能に、その近傍位置に固定された係止片40に固定的に支持されている。そして、この実施の形態においては、正転側延出端部16−1のインナケーブル16a−1が、たとえば前部のローラ24の支軸48に設けられたガイドローラ49への部分的な巻装を経て、その前方に延出されている。
【0052】
このような、ガイドローラ49への部分的な巻装を経る構成であれば、ランナ18(R)とその前方の前部係止片44との間のインナケーブル16a−1の角度、および高さが、その距離に拘らずほぼ一定に維持できるため、その係止の安定化、および外観の安定化等が十分に可能となる。
【0053】
なお、ここでは、図2を参照して、右側のランナ18(R)における構成、つまり正転側延出端部16−1の配設上の構成を具体的に説明したが、左側のランナ18(L)における逆転側延出端部16−2であっても、その基本構成は変わらず、その延びる方向が前方であるか後方であるかの違いだけであるため、部材の参照符号がその前後に起因して若干相違するものの、左側のランナ18(L)における逆転側延出端部16−2の配設上の構成に対する説明は、ここでは省略するものとする。
【0054】
この構成においては、モータ14が正転すると、ガイドレール前端部にその端末の係止された正転側延出端部16−1のインナケーブル16a−1が引き込まれるため、ガイドレール前端部を固定基部とした牽引により、モータ、つまりシートライザ26、およびシートが、ガイドレール20(L,R)に対する左右のランナ18(L,R)の走行のもとで、その前方(図1、図2中の左方)に移動(スライド)される。また、これとは逆に、モータ14が逆転すると、ガイドレール後端部にその端末の係止された逆転側延出端部16−2のインナケーブル16a−2が引き込まれるため、ガイドレール後端部を固定基部とした牽引により、シートライザ26、およびシートはその後方(図1での右方)に移動(スライド)される。
【0055】
なお、上述したように、この左右のランナ18(L,R)は、いずれもシートライザ26に固定されたものであるため、このシートライザは、左右のランナを含む一つの剛体として、モータ14と共にその前後方向に移動(スライド)される。
【0056】
また、この正転側延出端部、および逆転側延出端部をなすワイヤケーブルのインナケーブル16a−1,16a−2は、相対的同期進退移動を行う構成、つまり一方が引き込まれればその他方が同量だけ送り出される構成であるため、各インナケーブルいずれか一方の引き込みによるシートライザ26のスライドが、その他方のインナケーブルによって妨げられることはない。
【0057】
ここで、図1を見るとわかるように、この発明の実施の形態においては、この可撓性主動牽引部材(ワイヤケーブル)16に加えて、モータ14での駆動の生じない可撓性従動牽引部材52によっても、左右のランナ18(L,R)間が連動可能に連結されている。
【0058】
この可撓性従動牽引部材52としては、可撓性主動牽引部材16と同様のワイヤケーブルが利用できる。そして、図1ないし図3に示すように、この可撓性従動牽引部材52となるワイヤケーブルのインナケーブル52aの一端が、たとえば右方のランナ18(R)の、可撓性主動牽引部材の配置のない後側従動プーリ38r、およびローラ支軸のガイドローラ49への部分的な巻装を経て、ガイドレール20(L)の後部位置に配されたレッグ45の後部係止片46に係止、連結されるとともに、図1に示すように、この可撓性従動牽引部材のインナケーブルの他端が、左方のランナ18(L)の、可撓性主動牽引部材の配置のない前側従動プーリ38fへの部分的な巻装を経て、ガイドレール前部位置の前部係止片)44に係止、連結される。
【0059】
なお、この可撓性従動牽引部材52となるワイヤケーブルのアウタチューブ52bの各端部は、可撓性主動牽引部材16における場合と同様に、従動プーリ38f,38rに対するインナケーブル52aの適切な圧接を確保可能に、係止片40に対してそれぞれ固定的に支持される(図2参照)。
【0060】
ところで、このシートスライド装置10は、モータ14とロック手段22(L,R)との併設された構成であるため、ロック解除を伴ったモータの駆動操作が、この構成においては要求される。そこで、前出のように、この発明においては、このロック手段22(L,R)のロックオフ/ロックオンを行うロックオフ手段21と、モータ14の正転、逆転の選択的起動を行う起動スイッチ23との連動化をはかることによって、モータの正転、逆転の選択的起動に伴ったロック手段のロックオフ操作を主に可能としている。
【0061】
ここで、モータ14の駆動制御を行う起動スイッチ23に対しては、起動/停止の切換えのほかにその正転、逆転をも切換え可能とする、切換え2位置を有した構成が要求されることから、この起動スイッチとしては、たとえば、図2に示すような、ニュートラル位置からの切換え2方向への切換え操作の可能な自動復帰型のレバー式切換えスイッチが例示できる。そして、この発明の実施の形態においては、ラッチプレート28をその牽引のもとで上昇可能とするアクチュエータが、ロック手段22(L,R)をロックオフさせるためのロックオフ手段21として具体化されるとともに、このアクチュエータの電気的操作を起動スイッチ23によって行うことにより、モータ14の駆動制御を行うこの起動スイッチを、ラッチプレートのロックオフ/ロックオン制御のための操作部材として兼用化するものとしている。
【0062】
この構成において使用される起動スイッチ23は、通常は、乗員の操作可能な位置、たとえばシート側面等に配設される。
【0063】
この起動スイッチ23は、シートライザ上のモータ14と共に、たとえばコントローラ56に対して電気的に接続される。そして、この起動スイッチ23からの信号に応じてモータ14を駆動制御、つまり正転、逆転、およびその起動、停止を制御するものとして、このコントローラ56は構成されている。
【0064】
さらに、図2に示すように、このコントローラ56に対して、アクチュエータ21が電気的に接続され、起動スイッチ23の切換え操作のもとでこのアクチュエータを始動させるものとして、このコントローラは構成されている。
【0065】
このアクチュエータ21としては、電気的なスイッチ操作のもとでそのオン、オフの切換えられる、いわゆるスイッチ作動式のものが例示できる。そして、このアクチュエータ21の構成自体は公知であるため、その詳細に対する説明はここでは省略するが、このアクチュエータは、回動可能な作動片58を電流の供給のもとで特定方向に特定量だけ回動させるものとして構成されており、電流の遮断後、この作動片はリターンばね60の付勢力のもとで、その初期位置に復帰、保持されるものとなっている。
【0066】
なお、このアクチュエータ21は、通常、モータ14と共にシートライザ26に固定的に配設される。
【0067】
ラッチプレート28は、このアクチュエータの作動片58に対し、可撓の接続部材62を介して連動可能に連結されている。この可撓の接続部材62としては、前出の可撓性主動牽引部材16等と同様のワイヤケーブルが例示でき、このワイヤケーブルのインナケーブル62aによって、ラッチプレート28と作動片58とが連結されている。
【0068】
なお、このワイヤケーブル(接続部材)のアウタチューブ62bの各端部は、ラッチプレート28、およびアクチュエータ21の近傍位置に設けられた係止片64,66に対してそれぞれ固定的に保持される。
【0069】
また、このアクチュエータ21は、左右のロック手段22(L,R)に対する一括作動をはかることから、この実施の形態においては、接続部材62として、たとえば二股のワイヤケーブルを用い、その他方のワイヤケーブルを介して、他方のロック手段22(L)と作動片58との連動化も確保している。
【0070】
ここで、操作レバー23によるロックオフ操作/起動操作において、たとえばロック手段22(L,R)のロックオフ始動、つまりラッチプレート28のロックオフ始動に先行してモータ14が起動すると、ロック孔30周縁に対するロック爪28aの圧接等に起因したラッチプレートの作動不具合を生じる虞がある。そこで、この発明においては、ラッチプレート28のロックオフをロック判別手段68によって検出、判別し、そのロックオフを判別した後、起動スイッチ23の切換え方向に準じた方向でのモータ14の起動を行うものとしている。
【0071】
図2、および図3に示すように、このロック判別手段68としては、スライド操作片68aを有した自動復帰型のスライドスイッチが例示でき、このスライドスイッチは、そのロックオフ移動のもとでラッチプレート28の肩部をスライド操作片に係合可能とする位置で、たとえばシートライザ26に固定されている。
【0072】
なお、このロック判別手段68は、起動スイッチ23等と同様にコントローラ56に電気的に接続され、このロック判別手段からの入力信号のもとでの、モータ14の駆動制御が可能となっている。そして、この発明においては、このロック判別手段68がオンとなっているとき、つまりラッチプレート28がロックオフされているときだけ、モータ14を駆動するものとして構成されている。
【0073】
このような構成においては、起動スイッチ23がニュートラル位置から前方操作されても、ロック判別手段68によって検出、判別されるラッチプレート28のロックオフまで、モータ14の駆動は生じない。そして、ラッチプレート28によるロック判別手段68のオン切り換えのもとで、ラッチプレートのロックオフが検出、判別された後、モータ14は、起動スイッチ23の操作方向に準じて正転され、この正転に伴う可撓性主動牽引部材16の進退移動のもとで、シートライザ26は、ランナ18(L,R)を伴って前方にスライドされる(図1参照)。
【0074】
以下、この発明のシートスライド装置10における動作を説明する。
【0075】
なお、この実施の形態においては、起動スイッチ23を、図2に示すような、その前後を切換え操作方向とする向きに配設するものとし、その前方への切換え操作のもとでモータ14を正転させ、また、その後方への切換え操作のもとでモータを逆転させるものとして、以下説明する。
【0076】
たとえば、図2に示すニュートラル位置から、起動スイッチ23のレバー片23aを前方(図中左方)に切換えると、コントローラ56に、対応信号が入力される。
【0077】
このとき、コントローラ56からは、アクチュエータ21、およびモータ14それぞれに電流が供給されるが、このシートスライド装置10にはラッチプレート28のロックオフを検出し判別するロック判別手段58が設けられ、このロック判別手段によるロックオフの判別時のみ、モータの起動を保障する構成となっているため、この構成においては、まず、アクチュエータのみが先行して始動されることになる。
【0078】
このアクチュエータ21の先行始動のもとで、ラッチプレート28がロックオフ位置まで引き上げられ、このラッチプレートのロックオフをロック判別手段68がこのロックオフを検出し判別すると、次に、起動スイッチ23の切換え方向に準じた方向でのモータ14の起動、つまりは正転のもとで、可撓性主動牽引部材16はその進退移動を開始し、これに伴う牽引のもとで、シートライザ26は前方にスライドされる。
【0079】
この前方操作位置で起動スイッチのレバー片23aを維持すれば、アクチュエータ21の作動状態での維持、およびモータ14の継続駆動のもとで、シートライザ26の前方スライドは継続される。そして、シートライザ26、つまりはシートの所望のスライド位置でレバー片23aに対する操作力を解除すれば、その自動復帰に伴う起動スイッチ23からのオフ信号が、コントローラ56に発信、入力される。
【0080】
ここで、この発明においては、この起動スイッチ23からのオフ信号の入力の際におけるモータ14の停止を、このオフ信号の入力から所定時間だけ遅延させるものとして構成されている。
【0081】
このモータ14の停止を遅延させる、いわゆる遅延制御手段70として、たとえば、電流の遮断からの遅延した接点切換えの可能な遅延型リレーが例示できる。なお、図2を見るとわかるように、この遅延型リレー(遅延制御手段)70は、コントローラ56とモータ14との間の電気的接続に介在されるものであり、通常は、コントローラの一部として構成される。
【0082】
ここでは、この遅延制御手段(遅延型リレー)70を、起動スイッチ21からのオフ信号の入力時のみ、その接点切換えを遅延させる構成として具体化している。つまり、起動スイッチ21からのオン信号の入力時においては、信号入力から遅延することのない接点切換え、つまりはモータ14の起動を可能とする構成とし、この遅延制御手段70は形成されている。
【0083】
このような構成においては、起動スイッチ23を操作解除しても、モータ14が直ちに停止することなく、アクチュエータ21の作動停止が、このモータの停止に先行することになる。つまり、この構成においても、ロックオフ操作解除後におけるモータ14の継続駆動が得られるため、ロック手段22(L,R)のアンロック状態からのロックオンが円滑に確保可能となる。
【0084】
そして、遅延制御手段70における遅延時間が経過すれば、その接点の切換えのもとでモータ14が停止される。
【0085】
この、遅延制御手段70における遅延時間は、ロック孔30に対するロック爪28aの非整列によるアンロック状態を防止するためのものであるため、この遅延時間としては、たとえば、ランナ18(L,R)のスライドのもとでロック爪がロック孔の1ピッチ分、つまり1ロックピッチ分を移動するのに必要な時間が設定される。
【0086】
なお、この構成においては、ロック判別手段68が設けられているため、遅延制御手段70における遅延時間の経過前であっても、ロック判別手段によるラッチプレート28のロックオン判別のもとで、モータ14は停止される。
【0087】
また、図2に示すニュートラル位置から、起動スイッチのレバー片23aを後方(図中右方)に切換えれば、同様な作動順位による、それに伴うモータ14の逆転のもとで、ランナ18(L,R)、つまりシートライザ26はその後方に移動される(図1参照)。
【0088】
このように、アクチュエータ21によってラッチプレート28の作動制御、つまりロックオフ/ロックオン制御を行う構成であれば、ロック手段22(L,R)、およびモータ14の作動順位の明確化が十分に可能となる。
【0089】
上記のように、この発明のシートスライド装置10においては、モータ14の駆動力をシートのスライド推進力に変換し伝達する駆動伝達手段16として、ワイヤケーブルを一例とする可撓性主動牽引部材を用いている。
【0090】
リードスクリューと回転駆動ナットとの組み合わせ等のような、その形状の歪みがその動作に影響する構成とは違い、この可撓性主動牽引部材16であれば、この部材の形状的なひずみがその動作に影響することはないため、この可撓性主動牽引部材を駆動伝達手段として用いることにより、ガイドレール20(L,R)の歪み、捩れ等の影響を受け難い動力伝達が容易、かつ十分に可能となる。
【0091】
このように、可撓性主動牽引部材を駆動伝達手段16として用いるこの発明によれば、たとえガイドレール20(L,R)が自動車等の車体(ボディ)の歪み等の影響を受けて歪んだとしても、この歪み等の影響を受けることのない動力伝達が十分に可能であるため、ボディの歪み等の影響を受けやすいロングレールとしてなるガイドレールへの適応性が確実に向上される。
【0092】
そして、シートベルトからの過大な引張荷重をこの駆動伝達手段(可撓性主動牽引部材)16が受けたとしても、もとが可撓性部材であるがゆえに、この引張荷重の影響による形状歪み、特にその作動に悪影響を与えるような形状歪みはこの駆動伝達手段(可撓性主動牽引部材)にはほぼ発生しないため、衝突等の発生後における、このシートスライド装置の継続使用は十分に可能となる。従って、衝突等の発生後における高いスライド性能が、この発明によれば十分に確保可能となる。
【0093】
また、左右のランナ18(L,R)を一体的に有するシート側部材を、可撓性主動牽引部材16を介してその前後の対応方向に牽引することにより、モータ14による、前後双方向へのシートのスライドを得ているため、可撓性主動牽引部材を駆動伝達手段16として用いた場合におけるランナの前後双方向駆動が容易、かつ適切に確保可能となる。さらに、この発明における、可撓性主動牽引部材16の各端末の位置は不変であるため、ランナの前後位置に応じた、この可撓性主動牽引部材の処理作業等は全く不要となる。
【0094】
従って、この点においても、この発明のシートスライド装置10がロングレールに対する適応性に優れたものであるということができる。
【0095】
そして、この発明においては、単一の操作部材、つまり起動スイッチ23による単一の操作のもとで、モータ14の駆動制御、およびロック手段22(L,R)のロックオフ/ロックオン制御を行うため、操作の複雑化が確実に防止される。
【0096】
そして、起動スイッチ23に対する操作のみによって、ランナ18(L,R)の前後スライドが得られるため、その操作性の向上が容易にはかられる。
【0097】
また、この発明においては、単一の部材操作、つまり起動スイッチ23によるモータ14の駆動制御、およびラッチプレート28のロックオフ/ロックオン制御であっても、その作動順位を、ラッチプレートの作動を先行させるものとして明確に規定しているため、ラッチプレートの作動不具合やアンロック等のロック不良が確実に防止される。
【0098】
つまり、この発明のシートスライド装置10によれば、単一の操作部材での操作であるとはいえ、その作動制御がロックオフ/ロックオン時におけるロック手段22(L,R)の作動性、およびモータ14の駆動によるランナ18(L,R)の作動性等を考慮したものとなっているため、その円滑な遂行が容易に確保可能となり、その実用性が確実に向上される。
【0099】
なお、上述したこの発明の実施の形態においては、ロック手段22(L,R)が、垂直昇降の可能なロックプレート28を有した、いわゆる垂直ラッチ式として具体化されているが、ロック孔に対するロック爪の挿入、係合のもとでガイドレールに対するランナのスライドを規制可能とするラッチ式のロック手段であれば足りるため、ロック手段はこの垂直ラッチ式に限定されず、たとえば、回動等のもとで横方向からロックオンされる、いわゆる横ラッチ式に、このロック手段を構成してもよい。
【0100】
しかしながら、この実施の形態において具体化した垂直ラッチ式のロック手段22(L,R)であれば、ランナ18(L,R)の前後方向での剛性維持に優れているため、ガイドレール20(L,R)に対するランナのスライド規制が、高い安全性能のもとで容易に確保可能となる。
【0101】
また、上述した実施の形態においては、ロック判別手段68が、スライド操作片68aを有した自動復帰型のスライドスイッチとして具体化されているが、ロック手段22(L,R)のロックオフ、あるいはロックオンを検出可能であれば足りるため、これに限定されず、他の構成によってこのロック手段のロック状態、つまりはラッチプレート28のロック状態を検出し判別する構成としてもよい。
【0102】
しかしながら、この実施の形態のように、自動復帰型のスライドスイッチをロック判別手段68として使用すれば、スライド操作片68aに対するラッチプレート28の係合のもとで、そのロックオフを適切に検出、判別することが可能となるとともに、その配置も容易となるため、その構成の煩雑化等が確実に防止可能となる。
【0103】
また、この実施の形態においては、ロック手段22(L,R)が、左右のランナ18(L,R)とガイドレール20(L,R)との組み合わせに対してそれぞれ設けられている。しかし、左右のランナ18(L,R)がシートライザ26を介して一体的に同期スライドする剛体の一部であることを考えれば、左右のロック手段22(L,R)のいずれか一方のみを設ける構成としても、ガイドレール20(L,R)に対するランナのスライド規制、つまりシートのスライド規制は十分に確保可能となる。
【0104】
しかし、前出のように、このシートスライド装置10の装備の主な対象が横長のリヤシートであることを考慮すれば、左右のランナ18(L,R)とガイドレール20(L,R)との組み合わせの双方にロック手段22(L,R)を設けることで、そのロックの片利きに起因するロックオン時の不安定感を確実に防止することが可能となる。
【0105】
また、この発明の実施の形態においては、可撓性主動牽引部材16として二重構造のワイヤケーブルを例示しているが、モータ14の駆動に連動した進退移動の可能な可撓性部材であれば足りるため、ワイヤケーブルに限定されず、他の部材、たとえばチェーン、テープ、ベルト、あるいはロープ等を使用してもよい。
【0106】
しかしながら、この実施の形態において例示したような二重構造のワイヤケーブルであれば、可撓性主動牽引部材に、牽引に要求されるテンションを掛けておく必要がないため、歪み等の影響排除が確実にはかられる。そして、この二重構造のワイヤケーブルであれば、前後の従動プーリ38f,38rと、その対応する前後部係止片44,46との間以外の部分において、この可撓性主動牽引部材16に弛みを持たせることも可能であるため、その配設の容易化が十分にはかられる。
【0107】
さらに、この実施の形態においては、ロックオフ操作に伴うモータ14の起動遅延を、ロック判別手段68により行うものとして具体化している。しかし、これに限定されず、たとえば、ラッチプレート28のロックオンに伴うモータ14の停止遅延と同様に、遅延制御手段(遅延型リレー)70によって、モータの起動遅延を行う構成としてもよい。
【0108】
この場合における、ロックオフ操作時のモータ14の起動遅延時間は、アクチュエータ21の作動によるラッチプレート28のロックオフ所要時間を最短限度として設定される。
【0109】
この変形例においても、ロック手段22(L,R)、およびモータ14の作動順位の明確化は十分に可能となる。そして、この構成によれば、ロック判別手段68の省略も可能となることから、その部品点数の削減に伴う構成の簡素化が十分にはかられる。
【0110】
なお、遅延制御手段70として、ここでは遅延型リレーを例示しているが、モータ14の停止、あるいはモータの起動/停止の双方を遅延制御すれば足りるため、これに限定されず、たとえばタイマー等を利用して、このモータの遅延制御を行ってもよい。しかしながら、遅延型リレーを遅延制御手段70として利用すれば、構成の複雑化等を伴うことなくその適切な遅延制御が行えるため、その構成の簡素化が十分にはかられる。
【0111】
また、図2を見るとわかるように、上述したこの発明の実施の形態においては、たとえば、前側プーリ38fへの部分的な巻装を経た正転側延出端部のインナケーブル16a−1を、その前方の前部係止片44に連結、係止させるものとして、その全体的な配設構成を説明したが、これに限定されず、たとえば、図4に示すように、後側プーリ38rへの部分的な巻装を経た正転側延出端部のインナケーブル16a−1を、前部係止片44に連結、係止させるものとしてもよい。
【0112】
なお、正転側延出端部16−1、および逆転側延出端部16−2は、相対方向に延出されるものであるため、正転側延出端部16−1が後側プーリ38rへの部分的な巻装を経てその前方に延びるこの構成においては、逆転側延出端部16−2が、前側プーリ38fへの部分的な巻装を経た後に、その後方の後部係止片46に連結、係止されることになる。
【0113】
このような構成においても、モータ14の正転に伴う正転側延出端部16−1のインナケーブル16a−1の引き込みにより、シートライザ26、およびシートが、ガイドレール20(L,R)に対する左右のランナ18(L,R)の走行のもとで、その前方に移動(スライド)される。また、これとは逆に、モータ14が逆転すると、逆転側延出端部16−2のインナケーブル16a−2の引き込みにより、シートライザ26、およびシートはその後方に移動(スライド)される。つまり、この構成においても、上述の実施の形態と同様の動作が十分に確保可能となる。
【0114】
なお、この実施の形態においては、可撓性主動牽引部材の正転側延出端部16−1を前部係止片44に、また逆転側延出端部16−2を後部係止片46に、それぞれ係止、連結することで、モータ14の正転によるシートの前進、およびその逆転によるシートの後退をそれぞれ得るものとして具体化しているが、これとは逆に、正転側延出端部を後部係止片に、また逆転側延出端部を前部係止片に、それぞれ係止、連結することで、モータの逆転によるシートの前進、およびその正転によるシートの後退をそれぞれ得るものとしてもよい。
【0115】
また、この実施の形態においては、可撓性主動牽引部材16のほかに、可撓性従動牽引部材52を設けているが、これに限定されず、この可撓性従動牽引部材を省略する構成としても、可撓性主動牽引部材によるシートの前後スライドは同様に確保できる。
【0116】
しかしながら、このような可撓性従動牽引部材52を設けることにより、左右のランナ18(L,R)に均質の駆動力を付与することが可能となる。よって、この構成であれば、横長のシートが主となるリヤシートへの適応性が一層向上される。
【0117】
なお、図1を見るとわかるように、この発明の実施の形態においては、可撓性主動牽引部材の正転側延出端部16−1、および逆転側延出端部16−2を、左右のランナ18(L,R)の相反する側にそれぞれ個別に配設しているが、これに限定されず、たとえば、左右のランナのいずれか一方に正転側延出端部、および逆転側延出端部の双方を配設する構成としてもよい。
【0118】
さらに、この実施の形態においては、ランナ18(L,R)に設けた前後の従動プーリ38f,38rへの部分的な巻装を経て、可撓性主動牽引部材16をその前後方向に延出させているが、ランナの従動プーリを経由することはこの発明の絶対条件ではないため、たとえば図5に示すように、可撓性主動牽引部材を、ガイドレール前後端部との同列位置に配した前後の係止片44,46に直接的に係止させる構成としてもよい。
【0119】
しかしながら、図1に示すような、ランナ18(L,R)の前後の従動プーリ38f,38rへの部分的な巻装を経て、可撓性主動牽引部材16をその前後方向に延出させれば、シート下部スペースが、部材の配置のない、いわゆる空き空間として利用できるため、そのスペースの有効利用が十分にはかられる。
【0120】
上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0121】
【発明の効果】
上記のように、この発明のシートスライド装置によれば、モータの駆動力をシートのスライド推進力に変換し伝達する駆動伝達手段として、可撓性主動牽引部材を用いているため、床体の歪み等の影響をガイドレールが受けたとしても、その歪み等の影響を受け難い動力伝達が容易、かつ十分に可能となる。従って、ボディの歪み等の影響を受けやすいロングレールとしてなるガイドレールへの適応性が、この発明によれば確実に向上される。
【0122】
そして、シートベルトからの過大な引張荷重を、この可撓性主動牽引部材としてなる駆動伝達手段が受けたとしても、もとが可撓性部材であるがゆえに、この引張荷重の影響による形状歪み、特にその作動に悪影響を与えるような形状歪みはこの駆動伝達手段(可撓性主動牽引部材)にはほぼ発生しない。つまり、衝突等の発生後における、このシートスライド装置の継続使用が十分に可能となることから、衝突等の発生後における高いスライド性能が、この発明によれば十分に確保可能となる。
【0123】
また、シート自体を、可撓性主動牽引部材を介してその前後の対応方向に牽引しているにすぎないため、可撓性主動牽引部材を駆動伝達手段として用いた場合におけるシートの前後双方向駆動が容易、かつ適切に確保可能となる。さらに、可撓性主動牽引部材は、進退移動するにすぎず、その全体の延出量は、シートの前後位置に拘らずほぼ一定であるため、シートの前後位置に応じた、この可撓性主動牽引部材の処理作業等は全く不要となる。
【0124】
従って、この点においても、この発明のシートスライド装置がロングレールに対する適応性に優れたものであるということができる。
【0125】
モータがシート側部材に配置され、その駆動伝達手段が、長尺の可撓性主動牽引部材であるため、設計上の配置、配列が容易でモータの駆動に連動して進退移動できます。
【0126】
また、ガイド部材を介してガイドレール内に案内されモータの回転により引き込まれるランナからの可撓性主動牽引部材の延出端部の端末をガイドレール端部に係止、連結しているため、ガイドレール端部方向へのシートのスライドが確保されます。
【0127】
さらに、可撓性主動牽引部材がガイド部材を介してガイドレール内に案内されているため、ランナとガイドレール端部の係止部との間で、可撓性主動牽引部材の角度、および高さがその距離に拘らずほぼ一定に維持でき、その係止の安定化や外観の安定化等が十分に可能となります。可撓性主動牽引部材がガイド部材を介してガイドレール内に案内された構成では、シート下部スペースが部材配置のない、いわゆる空き空間として利用でき、スペースが有効利用できます。
【0128】
駆動伝達手段が可撓性主動牽引部材であるため、ボディの歪み等の影響を受けやすいシート本体よりも長尺のレールであるロングレールにも十分に適応でき、ガイドレールをシート本体より長尺のロングレールとすることができる。
【0129】
ガイドレール内で前方に延ばされてそのガイドレールの前端部位置で床体に対して係止、連結される延出端部の端末が、正転側延出端部の端末であり、逆転側延出端部の端末は後方に延ばされてそのガイドレールの後端部位置で床体に対して係止、連結される延出端部の端末の端部が、逆転側延出端部の端末である請求項2記載の構成によれば、シート下部スペースが、部材の配置のない、いわゆる空き空間として利用できるため、そのスペースの有効利用が十分にはかられる。
【0130】
また、請求項3のように、可撓性主動牽引部材を可撓のワイヤケーブルとし、従動プーリへの部分的な巻装を経て、そのインナケーブルを対応方向に延出させる構成であれば、モータの駆動に伴ったインナケーブルの進退移動が円滑に行えるため、ランナの円滑なスライドが十分に確保可能となる。
【0131】
さらに、ロックオフ手段を、電気的な作動制御の可能なスイッチ作動式アクチュエータとし、モータの正転、逆転の選択的起動を可能とする切換え2位置を有した起動スイッチを、その操作部材として兼用化する請求項4の構成であれば、構成の複雑化を伴うことのない、その連動化が容易にはかられる。そして、アクチュエータを用いたロックオフ/ロックオン制御のもとで、その操作労力が確実に低減されるため、起動スイッチをロックオフ手段の操作部材として兼用化することにより、その操作性の向上が一層はかられる。
【0132】
また、ロック手段のロックオフ/ロックオンを、ロック判別手段により検出、判別するとともに、遅延制御手段により、起動スイッチの操作解除から所定時間だけ、モータの停止を遅延させるこの発明の請求項5の構成によれば、この発明に適したロック手段、およびモータの作動順位の明確化が十分にはかられる。
【0133】
そして、ロック判別手段を自動復帰型のスライド切換えスイッチとする、この発明の請求項6の構成によれば、構成の複雑化等を伴うことなく、ロック手段のロックオフ/ロックオンを適切に検出し判別することが容易に可能となる。
【0134】
また、遅延制御手段により、起動スイッチの切換え操作に伴ったモータの起動、およびその操作解除に伴うモータの停止を所定時間だけ遅延させるこの発明の請求項7の構成においても、この発明に適したロック手段、およびモータの作動順位の明確化が十分にはかられる。そして、この構成によれば、ロック判別手段の省略も可能となることから、その部品点数の削減に伴う構成の簡素化が十分にはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートスライド装置の概略平面図である。
【図2】この発明の実施の一形態における、概略のブロック図を含む、シートスライド装置の一部破断の概略側面図である。
【図3】ランナ、およびガイドレールを主とした、シートスライド装置の一部破断の概略部分平面図である。
【図4】一変形例を示す、シートスライド装置の概略平面図である。
【図5】別の変形例を示す、シートスライド装置の一部破断の概略側面図である。
【符号の説明】
10 シートスライド装置
12 床体
14 モータ
16 駆動伝達手段(可撓性主動牽引部材)
18(L,R) ランナ
20(L,R) ガイドレール
21 ロックオフ手段(アクチュエータ)
22(L,R) ロック手段
23 起動スイッチ
26 シートライザ(シート側部材)
28 ラッチプレート
38f,38r 従動プーリ
58,158 ロックオフ手段
52 可撓性従動牽引部材
68 ロック判別手段
70 遅延制御手段
Claims (7)
- シートに固定される左右一対のランナを、床体に固定された左右のガイドレールに対してスライド自在にそれぞれ組み付けるとともに、少なくとも左右いずれかに配したラッチ式ロック手段による、そのガイドレールに対するランナのスライド規制を、床体に対するシートのスライド規制として行う構成のシートスライド装置において、
シートと一体的な所定のシート側部材に固定的に配されたモータの駆動力を、シートのスライド推進力に変換し伝達する駆動伝達手段が、モータの駆動に連動して進退移動する長尺の可撓性主動牽引部材としてなり、
ガイドレールはシート本体より長尺のロングレールであり、
可撓性主動牽引部材は、モータの正転により引き込まれる正転側延出端部と、モータの逆転により引き込まれる逆転側延出端部とに分離され、
正転側延出端部、逆転側延出端部の端末が、ランナに設けられた前後の従動プーリの部分的な巻装を介してガイドレール内に案内されてガイドレール内を相反する方向に延ばされ、
前方に延ばされた延出端部の端末はガイドレールの前端部位置で、後方に延ばされた延出端部の端末はガイドレールの後端部位置で床体に対してそれぞれ係止、連結されて、ガイドレール端部方向へのシートのスライドを確保可能としたことを特徴とするシートスライド装置。 - ガイドレール内で前方に延ばされてそのガイドレールの前端部位置で床体に対して係止、連結される延出端部の端末が、正転側延出端部の端末であり、逆転側延出端部の端末は後方に延ばされてそのガイドレールの後端部位置で床体に対して係止、連結される延出端部の端末の端部が、逆転側延出端部の端末である請求項1記載のシートスライド装置。
- 可撓性主動牽引部材が、モータの駆動により直接的に進退移動されるインナケーブルと;このインナケーブルを内部移動可能に部分的に被装したアウタチューブと;の組み合わせによりなる可撓のワイヤケーブルであり、
ランナの従動プーリへの部分的な巻装を経て、そのインナケーブルがガイドレールの前後端部位置に係止、連結されるとともに、この従動プーリへのインナケーブルの圧接を適切に確保可能とする位置に、アウタチューブの対応端部が固定的に支持された請求項1または2記載のシートスライド装置。 - ロック手段をロックオフするロックオフ手段を有し、
ロックオフ手段が、電気的な作動制御の可能なスイッチ作動式アクチュエータとしてなり、モータの正転、逆転の選択的起動を可能とする切換え2位置を有した起動スイッチを、その操作部材として兼用化することにより、モータの選択的起動制御に連動したロック手段のロックオフ始動を確保可能とした請求項1〜3のいずれか記載のシートスライド装置。 - ロック手段のロックオフ/ロックオンを、所定のロック判別手段により検出、判別し、また、所定の遅延制御手段により、起動スイッチの操作解除から所定時間だけ、モータの停止を遅延させるものとし、
起動スイッチによる、切り換え2位置いずれかへの選択的駆動操作に伴ったアクチュエータの起動により、ロック手段をロックオフ始動させ、このロック手段のロックオフをロック判別手段が判別した後、起動スイッチの切換え方向に準じてモータを起動させるとともに、
起動スイッチの操作解除に連動したアクチュエータの作動停止に伴うロック手段のロックオン始動後、この起動スイッチの操作解除から所定時間だけ経過した後、遅延制御手段の切換え動作のもとでモータを停止させる請求項4記載のシートスライド装置。 - ロック判別手段が、そのスライド操作片をラッチとの係合位置に配した自動復帰型のスライド切換えスイッチである請求項5記載のシートスライド装置。
- 起動スイッチの切換え操作に伴ったモータの起動、およびその操作解除に伴うモータの停止を、所定の遅延制御手段により所定時間だけ遅延可能とし、
起動スイッチによる選択的駆動操作に伴ったアクチュエータの起動により、ロック手段をロックオフ始動させ、この起動スイッチの操作から所定時間だけ経過した後、遅延制御手段の切換え動作のもとで、モータを起動スイッチの切換え方向に準じて起動させるとともに、
起動スイッチの操作解除に連動したアクチュエータの作動停止に伴うロック手段のロックオン始動後、この起動スイッチの操作解除から所定時間だけ経過した後、遅延制御手段の切換え動作のもとでモータを停止させる請求項4記載のシートスライド装置。
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