JP4009400B2 - ワイパピボットおよびワイパ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワイパモータの動力によりワイパを払拭動させるワイパピボットおよびワイパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイパモータの動力によりワイパを払拭動させるワイパピボットしては、車体内装パネルにピボットホルダがねじ止めされ、このピボットホルダに形成されたシャフト孔にピボットシャフトが挿通され、ピボットシャフトの車体外装パネル上に突出した先端部分にワイパアームがナットによって固定され、ピボットシャフトの車体内装パネル下の基端部分にワイパリンクを構成するピボットアームが結合されているものが知られている。ピボットアームには、リンクコンロッドの一端部が回動可能に連結され、リンクコンロッドの他端部がワイパモータの出力軸に一端部が結合されたモータアームの先端部に回動可能に連結されているため、ワイパモータが作動すると、モータアームが回転され、その回転運動がリンクコンロッドによりピボットアームの往復回動に変換され、ピボットシャフトが往復回動されることにより、車体外装パネル上でワイパアームに装着されたワイパブレードで払拭面を拭う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来のワイパピボットでは、ピボットシャフトのワイパアーム固定側でピボットホルダから突出した先端部に、ピボットホルダのシャフト孔の内径寸法よりも大きい外径寸法をもつシー形ピン(Cピン)が嵌付けられているとともに、シー形ピンのピボットホルダ側に、同じくピボットホルダのシャフト孔の内径寸法よりも大きい外径寸法をもつワッシャが外挿されており、ピボットシャフトのピボットアーム固定側でピボットホルダから突出した基端部にピボットホルダが結合されていることにより、ピボットシャフトがピボットホルダに抜け止められていたため、ピボットシャフトはピボットホルダのシャフト孔の孔方向に移動不能な構造になっていた。このような構造においては、ピボットシャフトの軸方向に加えられた外部の衝撃に対するエネルギーの吸収が低くなっていた。
【0004】
【発明の目的】
この発明に係わるワイパピボットおよびワイパ装置は、外部から大きな衝撃が加えられた際に、その衝撃エネルギーを吸収することができるワイパピボットおよびワイパ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わるワイパピボットでは、車体パネル上に突出して配置されるシャフト本体の先端部にワイパアームが取付けられ、該シャフト本体の基端部にピボットアームが取付けられ、このピボットアームがワイパモータ側にリンク結合されて該ワイパモータからの動力により往復回動するピボットシャフトと、車体パネル下に配置され、上記ピボットシャフトを回動可能に支持するシャフト孔が形成されたピボットホルダと、ピボットシャフトのシャフト本体の基端部寄で該ピボットシャフトに一体的に形成された係止部と、係止部を回動可能に支持してピボットホルダのシャフト孔のピボットアーム寄りの端部に形成され、ピボットシャフトに大きな衝撃が与えられた際に、係止部より与えられた衝撃力により弾性変形して係止部をピボットホルダから脱落させるガイドと、ガイドに装着され、ガイドの弾性変形を規制するガイド規制部材を備え、係止部には、ピボットシャフトのシャフト本体の先端部側に第1の傾斜角度をもつピボットシャフト挿入用の第1の傾斜面が形成され、該ピボットシャフトのピボットアーム結合部側に該第1の傾斜面よりも大きいピボットシャフト抜止め用の第2の傾斜角度をもつ第2の傾斜面が形成されており、ガイドには、第1の傾斜面を支持可能な第1の支持面と、第2の傾斜面を支持可能な第2の支持面とがそれぞれ内側に形成されていて、係止部より与えられた衝撃力により第1、第2支持面が形成する内径寸法が大きくなるように弾性変形可能な舌片が少なくとも2個備えられている構成としたことを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項2に係わるワイパピボットでは、請求項1の構成に加え、舌片は、ピボットホルダの端部に形成された円環溝の内側に配置されており、円環溝内に、舌片の外側に装着されたガイド規制部材が収容されている構成としたことを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項3に係わるワイパピボットでは、請求項2の構成に加え、ガイド規制部材は、ピボットシャフトがピボットホルダに組付けられて係止部がガイドに係止された際に、ピボットアームに当接可能にして配置されている構成としたことを特徴としている。
【0009】
この発明の請求項4に係わるワイパ装置では、請求項1または2または3のワイパピボットの構成に加え、通電により回転する出力軸をもつワイパモータと、ワイパモータの出力軸に基端部が結合されたモータアームと、モータアームの先端部に一端部が回転可能に結合されているとともに、他端部がピボットアームの先端部に回動可能に結合されたリンクコンロッドと、先端部がリンクコンロッドの他端部に回動可能に結合されているとともに、基端部がワイパピボットのピボットシャフトの基端部に結合されたピボットアームと、ピボットシャフトの先端部に結合されたワイパアームと、ワイパアームに装着されたワイパブレードを備えている構成としたことを特徴としている。
【0010】
【発明の作用】
この発明の請求項1、2、3に係わるワイパピボットおよびこの発明の請求項4に係わるワイパ装置において、万が一に、ピボットシャフトに外部から大きな衝撃が与えられると、係止部がガイドから外れることによってピボットシャフトがピボットホルダから脱落して車体パネルの下方に変位される。それ故、大きな衝撃に対するエネルギーの吸収がなされる。
【0011】
【発明の実施の形態】
【0012】
【実施例】
図1ないし図9には、この発明に係わるワイパピボットおよびワイパ装置の一実施例が示されている。
【0013】
図示するワイパピボット1は、主として、ピボットホルダ2、ピボットシャフト3、ガイド規制部材4から構成されており、このワイパピボット1は、ワイパ装置30において、ワイパピボット1と同一の構成をもつ第1のワイパピボット1および第2のワイパピボット10が用いられる。ワイパ装置30は、ワイパモータ31、モータアーム32、第1のリンクコンロッド33、第1のピボットアーム34、第1のワイパピボット1、第1のワイパアーム35、第1のワイパブレード36、第2のリンクコンロッド37、第2のピボットアーム38、第2のワイパピボット10、第2のワイパアーム39、第2のワイパブレード40から構成されている。
【0014】
ピボットホルダ2は、若干の弾性をもつ樹脂によって成形されており、このピボットホルダ2には、略三角形の板形にされたホルダ本体2aにシャフト支持部2bが形成されている。
【0015】
シャフト支持部2bは、ホルダ本体2aのほぼ中央部に図3中の上下に貫通する円筒形にして形成されており、シャフト支持部2bの内側には、内径寸法d1のシャフト孔2b1が形成されている。
【0016】
ホルダ本体2a上には、3個の取付用ボルト5、5、5が突出して取付けられており、このホルダ本体2aは、車体の外装パネル(車体パネル)51の下側に配置されたダッシュアッパパネル等の内装パネル50の下面側から、その内装パネル50に形成された丸孔50aにピボットホルダ2のシャフト支持部2bが挿通されるとともに、同じく内装パネル50に形成されたねじ孔50b、50b、50bに取付用ボルト5、5、5がそれぞれ挿通されることによって内装パネル50の下面に当接され、内装パネル50の上面上に配置された取付用ボルト5、5、5にナット6、6、6がそれぞれねじ込まれることにより内装パネル50の下面に固定される。
【0017】
シャフト支持部2bの第1のピボットアーム34側の端部には、円環溝2c、ガイド2dがそれぞれ形成されている。
【0018】
円環溝2cは、ホルダ本体2aの外径寸法d2よりも小さく、シャフト孔2b1の内径寸法d1よりも大きい外径寸法d3をもってシャフト支持部2bの基端面2b2から深さ寸法L1で円環形の溝状に切除されている。
【0019】
ガイド2dは、円環溝2cの内周側に配置されており、図3に示されるように、円環溝2cの内壁を形成する4つの舌片2d1、2d1、2d1、2d1からなる。舌片2d1、2d1、2d1、2d1のそれぞれは、4つの切欠2d2、2d2、2d2、2d2を介し分離して形成されている。舌片2d1、2d1、2d1、2d1のそれぞれの内周部には、シャフト孔2bの端部に連続して配置された第1の支持面2d3、2d3、2d3、2d3がそれぞれ形成されているとともに、第1の支持面2d3、2d3、2d3、2d3に連続してシャフト支持部2bの基端面2b2側に第2の支持面2d4、2d4、2d4、2d4がそれぞれ形成されている。
【0020】
第1の支持面2d3、2d3、2d3、2d3は、シャフト孔2b1の孔方向(深さ方向)に対して傾斜角度θbにそれぞれされており、これに対し、第2の支持面2d4、2d4、2d4、2d4は、シャフト孔2b1の孔方向(深さ方向)に対して傾斜角度θbよりも大きい傾斜角度θaにそれぞれされている。
【0021】
舌片2d1、2d1、2d1、2d1のそれぞれは、第1の支持面2d3、2d3、2d3、2d3および第2の支持面2d4、2d4、2d4、2d4からなる内径寸法のそれぞれを大きくする側と小さくする側に弾性変形する。第1の支持面2d3、2d3、2d3、2d3は、ピボットシャフト3の係止部3cに形成された第1の傾斜面3c1にそれぞれ摺接され、第2の支持面2d4、2d4、2d4、2d4は、ピボットシャフト3の係止部3cに形成された第2の傾斜面3c2にそれぞれ摺接される。この場合、舌片2d1は、4つ設けられているが、円環溝2cの内壁を形成するものとして少なくとも2つ以上であればよい。
【0022】
円環溝2cには、シャフト支持部2bの基端面2b2側に規制部材取付け部2c1が形成されている。この規制部材取付け部2c1は、円環部2cの内径寸法d3よりもわずかに大きい内径寸法d4をもつ円環形にされており、この規制部材取付け部2c1にガイド規制部材4が嵌め付けられている。
【0023】
ガイド規制部材4は、ゴム製で輪形にされており、規制部材取付け部2c1に嵌め付けられることによって、ガイド2dの舌片2d1、2d1、2d1、2d1のそれぞれを内径寸法が小さくなるように弾性変形させて係止部3cがガイド2dから容易に抜けないようにする機能をもつ。ガイド規制部材4は、ピボットシャフト3に予め定められた値を越えた大きな衝撃力が与えられることによって、その衝撃力で係止部3cがピボットホルダ2のシャフト支持部2bの基端面2b2側に移動しようとするときにのみ、ガイド2dの舌片2d1、2d1、2d1、2d1が内径寸法を大きくするように押し拡げられるのを許容する。
【0024】
ピボットホルダ2のシャフト孔2b1には、ピボットシャフト3が挿入されている。ピボットシャフト3には、丸棒形のシャフト本体3aが備えられている。シャフト本体3aは、ピボットホルダ2のシャフト孔2b1の内径寸法d1よりもわずかに小さい外径寸法d5にされている。
【0025】
シャフト本体3aの先端部には、ワイパアーム結合部3bが形成されており、このワイパアーム結合部3bに、雄ねじ部3b1、セレーション形成部3b2がそれぞれ形成されている。
【0026】
ワイパアーム結合部3bは、ピボットホルダ2が内装パネル50に固定されることによりカウルパネルやフードパネル等の外装パネル51に形成されたピボット孔51aから車体の外側に突出して配置される。このワイパアーム結合部3bは、雄ねじ部3b1が第1のワイパアーム35に形成されたピボットシャフト取付孔35aに挿入されるとともに、セレーション形成部3b2が第1のワイパアーム35に形成されたセレーション受部35bに当接されたうえで、ナット41が雄ねじ部3b1にねじ込まれることによって、第1のワイパアーム35の基端部に結合されている。第1のワイパアーム35の先端部には第1のワイパブレード36が装着されている。
【0027】
ピボットシャフト3には、シャフト本体3aの基端部寄りに、係止部3cが形成されている。係止部3cは、シャフト本体3aの外径寸法d5よりも大きい外径寸法d6の球面形にして突出形成されており、そのシャフト本体3a側に第1の傾斜面3c1が形成され、シャフト本体3aとは反対側に第2の傾斜面3c2が形成されている。
【0028】
第1の傾斜面3c1は、シャフト本体3aの軸方向に対して第1の傾斜角度θ2にされており、第2の傾斜面3c2は、同じくシャフト本体3aの軸方向に対して第1の傾斜角度θ2よりも大きい第2の傾斜角度θ1にされている。係止部3cは、第1の傾斜面3c1の第1の傾斜角度θ2がガイド2dに形成された第1の支持面2d3の傾斜角度θbに一致し、第2の傾斜面3c2の第2の傾斜角度θ1がガイド2dに形成された第2の支持面2d4の傾斜角度θaに一致する。第1の傾斜面3c1は、ガイド2dの第1の支持面2d3に摺接支持され、第2の傾斜面3c2は、ガイド2dの第2の支持面2d4に摺接支持されている。
【0029】
第2の傾斜面3c2が第1の傾斜面3c1よりも大きい傾斜角度にされているのは、第1の傾斜面3c1は、ピボットシャフト3がピボットホルダ2に組付けられる際にガイド2dに衝突するときの応力をより小さくするようにするために設けられているのであり、これに反して、第2の傾斜面3c2は、ピボットホルダ2に組付けられたピボットシャフト3が小さい応力でピボットホルダ2から抜けないようにするために設けられているからである。
【0030】
ピボットシャフト3には、シャフト本体3aの基端部に、ピボットアーム結合部3dが形成されており、このピボットアーム結合部3dが第1のピボットアーム34の基端部に形成されたピボットシャフト結合部34aを加締固定している。
【0031】
ピボットシャフト3は、円環溝2cの規制部材取付け部2c1にガイド規制部材4が嵌め付けられたピボットホルダ2のガイド2d側から、ワイパアーム結合部3bを先にしてピボットホルダ2のシャフト孔2b1に挿入されていき、図4に示されるように、係止部3cの第1の傾斜面3c1がガイド2dの舌片2d1、2d1、2d1、2d1を押し拡げるとともに、ガイド規制部材4も弾性的に押し潰されることにより、図1に示されるように、係止部3cの第1の傾斜面3c1がそれぞれの舌片2d1の第1の支持面2d3に、係止部3cの第2の傾斜面3c2がそれぞれの舌片2d1の第2の支持面2d4に当接することによって、ピボットホルダ2に組付けられ、同時にガイド規制部材4は弾性的に復元される。このとき、ピボットシャフト3は、係止部3cの第1の傾斜面3c1がガイド2dのそれぞれの舌片2d1に小さい第1の傾斜角度θ1で衝突するため、小さい応力によりワンタッチで嵌入されてピボットホルダ2に抜止めされて組付けられる。それ故、ピボットシャフトにシー形ピンやワッシャを装着している従来のものと比べて、ピボットシャフト3とピボットホルダ2との組付けが簡単に行われる。
【0032】
そして、ピボットシャフト3は、ガイド規制部材4が当接している第1のピボットアーム34がピボットホルダ2のシャフト支持部2bの基端面2b2に当接していることにより第1のワイパアーム35側に抜止めされ、係止部3cの第2の傾斜面3c2がガイド2dのそれぞれの舌片2d1に形成された第2の支持面2d4に当接することにより第1のピボットアーム34側に抜止めされてピボットホルダ2に回動自在に支持されている。係止部3cは、第1の傾斜面3c1がガイド2dの第1の支持面2d3に、第2の傾斜面3c2がガイド2dの第2の支持面2d4にそれぞれ回動自在にして摺接支持されている。
【0033】
第2のワイパピボット10は、第1のワイパピボット1と同様にして、ピボットホルダ2、ピボットシャフト3、ガイド規制部材4から構成されており、第2のワイパピボット10に備えられたピボットシャフト3の基端部に第2のピボットアーム38の基端部が加締固定され、このピボットシャフト3の先端部に第2のワイパアーム39がナットで固定され、第2のワイパアーム39の先端部に第2のワイパブレード40が装着されている。
【0034】
ワイパモータ31は、通電により出力軸31aが回転する。
【0035】
モータアーム32は、その基端部がワイパモータ31の出力軸31aにナット41のねじ込みによって固定されており、その先端部に第1のボールピン42が取付けられている。
【0036】
第1のリンクコンロッド33は、その一端部に第1のボールリテーナ33aが設けられ、その他端部に第2のボールリテーナ33bが設けられている。第1のボールリテーナ33aは、モータアーム32の第1のボールピン42に球面対偶を介して結合されている。第2のボールリテーナ33bは、第2のピボットアーム38に取付けられている第2のボールピン43に球面対偶を介して結合されている。第2のピボットアーム38には、第2のボールピン43の反対側に第3のボールピン44が取付けられている。
【0037】
第2のピボットアーム38に取付けられている第3のボールピン44には、第2のリンクコンロッド37の一端部に設けられた第3のボールリテーナ37aが球面対偶を介して結合されている。
【0038】
第2のリンクコンロッド37は、その一端部に第3のボールリテーナ37aが配置され、その他端部に第4のボールリテーナ37bが設けられている。第4のボールリテーナ37bは、第1のピボットアーム34に取付けられている第4のボールピン45に球面対偶を介して結合されている。
【0039】
ワイパ装置30は、ワイパモータ31が内装パネル50にねじ固定され、第1、第2のワイパピボット1、10のそれぞれが内装パネル50の下面にねじ固定され、ワイパモータ31がワイパ制御回路に備えられた配線に電気的に接続され、外装パネル51から突出している第1、第2のワイパピボット1、10のピボットシャフト3、3に第1、第2のワイパアーム35、39がそれぞれ固定され、第1、第2のワイパアーム35、39に第1、第2のワイパブレード36、40がそれぞれ装着されて車体に搭載される。
【0040】
図示しないワイパ制御回路に備えられたワイパスイッチがオン切換えされると、ワイパモータ31の出力軸31aが正回転されるため、第1のリンクコンロッド33によりモータアーム32の回転が第2のピボットアーム38の往復回動に変換され、第2のリンクコンロッド37により第1のピボットアーム34が往復回動され、第1、第2のワイパピボット1、10のピボットシャフト3、3がそれぞれ往復回動することによって、第1、第2のワイパアーム35、39が図9に示される払拭面60上を往復で揺動され、第1、第2のワイパアーム35、39に内蔵された図示しないアームスプリングによって第1、第2のワイパブレード36、40が払拭面60に押圧されながら払拭面60を拭う。ワイパスイッチがオフ切換えされると、ワイパ制御回路に内蔵されたワイパ定位置停止回路が作動されるため、第1、第2のワイパブレード36、40が所定の停止位置に戻るまでワイパモータ31への通電がされ、第1、第2のワイパブレード36、40が所定の停止位置に到達したところでワイパモータ31への通電がカットされて、第1、第2のワイパブレード36、40が停止位置で停止する。
【0041】
ワイパモータ31が作動されて第1、第2のワイパブレード36、40により払拭面60を拭う通常時、ピボットシャフト3、3は、ガイド規制部材4がガイド2dの舌片2d1、2d1、2d1、2d1のそれぞれの内径寸法を小さくするように弾性変形させ、係止部3cの第2の傾斜面3c2がガイド2dのそれぞれの舌片2d1に形成された第2の支持面2d4により抜止めされているため、係止部3cがガイド2dから抜けることがない。
【0042】
そして、万が一に、ピボットシャフト3、3に外部から予め定められた値を越えた大きな衝撃力が加えられた際、その際の衝撃力が係止部3cに与えられることにより、図4に示されるように、係止部3cの第1の傾斜面3c1がガイド2dの舌片2d1、2d1、2d1、2d1を押し拡げるとともに、ガイド規制部材4も弾性的に押し潰されることにより、係止部3cがガイド2dのそれぞれの舌片2d1を押し拡げて、図5、図6に示されるように、係止部3cがガイド2dから外れ、ピボットシャフト3、3のそれぞれがピボットホルダ2、2に対する所定の位置からずれて外装パネル51の下方に変位されるため、外部から加えられた衝撃エネルギーの吸収がなされる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1、2、3に係わるワイパピボットおよびこの発明の請求項4に係わるワイパ装置によれば、万が一に、ピボットシャフトに外部から大きな衝撃が与えられると、該ピボットシャフトに一体的に形成された係止部がピボットホルダに形成されたガイドから外れることによってピボットシャフトがピボットホルダから脱落して車体パネルの下方に変位される。それ故、大きな衝撃に対するエネルギーの吸収がなされるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係わるワイパピボットの一実施例の縦断正面図である。
【図2】 図1に示したワイパピボットに用いられたピボットホルダの底面図である。
【図3】 図2に示したワイパホルダのA−A線断面図である。
【図4】 図1に示したワイパピボットにおいての衝撃を受けた際のピボットシャフトの動きを説明する縦断正面図である。
【図5】 図1に示したワイパピボットにおいての衝撃を受けた際のピボットシャフトの動きを説明する縦断正面図である。
【図6】 図1に示したワイパピボットにおいての衝撃を受けた際のピボットシャフトの動きを説明する縦断正面図である。
【図7】 図1に示したワイパピボットを用いたワイパ装置の正面図である。
【図8】 図4に示したワイパ装置の平面図である。
【図9】 図4に示したワイパ装置の車体搭載時の外観斜視図である。
【符号の説明】
1 ワイパピボット、第1のワイパピボット
2 ピボットホルダ
2b1 シャフト孔
2c 円環溝
2d ガイド
2d1 舌片
2d3 (支持面)第1の支持面
2d4 (支持面)第2の支持面
3 ピボットシャフト
3a シャフト本体
3b ワイパアーム結合部
3c 係止部
3c1 第1の傾斜面
3c2 第2の傾斜面
3d ピボットアーム結合部
4 ガイド規制部材
10 (ワイパピボット)第2のワイパピボット
30 ワイパ装置
31 ワイパモータ
31a 出力軸
32 モータアーム
33 (リンクコンロッド)第1のリンクコンロッド
34 (ピボットアーム)第1のピボットアーム
35 (ワイパアーム)第1のワイパアーム
36 (ワイパブレード)第1のワイパブレード
37 (リンクコンロッド)第2のリンクコンロッド
38 (ピボットアーム)第2のピボットアーム
39 (ワイパアーム)第2のワイパアーム
40 (ワイパブレード)第2のワイパブレード
51 (車体パネル)外装パネル
Claims (4)
- 車体パネル上に突出して配置されるシャフト本体の先端部にワイパアームが取付けられ、該シャフト本体の基端部にピボットアームが取付けられ、このピボットアームがワイパモータ側にリンク結合されて該ワイパモータからの動力により往復回動するピボットシャフトと、
上記車体パネル下に配置され、上記ピボットシャフトを回動可能に支持するシャフト孔が形成されたピボットホルダと、
上記ピボットシャフトの上記シャフト本体の基端部寄で該ピボットシャフトに一体的に形成された係止部と、
上記係止部を回動可能に支持して上記ピボットホルダのシャフト孔の上記ピボットアーム寄りの端部に形成され、上記ピボットシャフトに大きな衝撃が与えられた際に、該係止部より与えられた衝撃力により弾性変形して該係止部を該ピボットホルダから脱落させるガイドと、
上記ガイドに装着され、該ガイドの弾性変形を規制するガイド規制部材を備え、
上記係止部には、上記ピボットシャフトのシャフト本体の先端部側に第1の傾斜角度をもつピボットシャフト挿入用の第1の傾斜面が形成され、該ピボットシャフトの上記ピボットアーム結合部側に該第1の傾斜面よりも大きいピボットシャフト抜止め用の第2の傾斜角度をもつ第2の傾斜面が形成されており、上記ガイドには、上記第1の傾斜面を支持可能な第1の支持面と、上記第2の傾斜面を支持可能な第2の支持面とがそれぞれ内側に形成されていて、上記係止部より与えられた衝撃力により上記第1、第2支持面が形成する内径寸法が大きくなるように弾性変形可能な舌片が少なくとも2個備えられているこ
とを特徴とするワイパピボット。 - 舌片は、ピボットホルダの端部に形成された円環溝の内側に配置されており、該円環溝内に、舌片の外側に装着されたガイド規制部材が収容されていることを特徴とする請求項1に記載のワイパピボット。
- ガイド規制部材は、ピボットシャフトがピボットホルダに組付けられて係止部がガイドに係止された際に、ピボットアームに当接可能にして配置されていることを特徴とする請求項2に記載のワイパピボット。
- ワイパピボットと、
通電により回転する出力軸をもつワイパモータと、
上記ワイパモータの出力軸に基端部が結合されたモータアームと、
上記モータアームの先端部に一端部が回転可能に結合されているとともに、
他端部がピボットアームの先端部に回動可能に結合されたリンクコンロッドと、
先端部が上記リンクコンロッドの他端部に回動可能に結合されているとともに、基端部が
上記ワイパピボットのピボットシャフトの基端部に結合されたピボットアームと、
上記ピボットシャフトの先端部に結合されたワイパアームと、
上記ワイパアームに装着されたワイパブレードを備えていることを特徴とする請求項1、
2、3のいずれか一つの項に記載のワイパ装置。
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