JP4008592B2 - 自動二輪車のメインスタンド構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車のメインスタンド構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車には、駐・停車する際に起立させて使用するメインスタンドを備えたものが多く、メインスタンド構造は、例えば、特開平2−74487号公報「鞍乗型車両」のものが知られている。
この従来の技術は、その公報の第2図及び第6図によれば、フレーム2(番号は公報に記載されたものを引用した。以下同じ。)の後下部に左右一対のスタンドブラケット43,43を取付け、これらのスタンドブラケット43,43に背面視略鳥居形のメインスタンド44を取付けるというものである。メインスタンド44は、スタンドブラケット43,43で上下スイング可能に支承する枢軸45と、枢軸45から下方へ延した左脚(番号なし)並びに右脚44aと、左・右脚間に掛け渡したクロスメンバとからなる。
【0003】
ところで、自動二輪車は、車体前部のエンジン27から延びた4本の排気管36…を集合管37でまとめて、車体後部の排気マフラ38に接続するようにした、エンジン排気系統を備える。
集合管37は、起立したメインスタンド44における、右脚44aの上部外方を通るものであるが、できるだけ、車体中心に通路を確保したい。そのために、上記図6に示されるとおり、右脚44aの上端を車体中心の近傍まで寄せ、この点から下方へ延し、その途中から右下方へ湾曲させつつ延し、更に途中から下方へ湾曲させつつ延した。右脚44aは、このように曲りが2箇所の二曲り部材である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術のように、右脚44aの上端を車体中心の近傍まで寄せただけでは、その形状からみて、車体中心の近くへ集合管37の通路を確保するのに限界がある。また、右脚44aの上端を車体中心の近くに寄せたので、メインスタンド44で車体重量を支えるときに、左脚と右脚44aとにアンバランス荷重が作用する。従って、車体重量を安定的に支えるための配慮が必要であり、しかも、右脚44aの剛性を高める必要がある。その結果、メインスタンド44の重量が増す。
さらには、右脚44aが二曲り部材からなる複雑な形状なので、曲げ加工が面倒であり、また、曲り箇所が多いので、必要な剛性を確保するのに重量が増す。
【0005】
そこで本発明の目的は、メインスタンドの位置で車体中心近傍に、エンジン用排気管(集合管を含む)の通路を容易に確保することができるとともに、メインスタンドの軽量化を図ることができる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、ピボット軸で車体フレーム若しくはエンジンに取付けるピボット管と、左・右脚とからなる自動二輪車のメインスタンド構造において、前記ピボット管の車体中心から所定の距離だけ離れた第1の点から前記左・右脚の一方を延し、この一方の脚の途中に前記左・右脚の他方の上端を接合し、この他方の脚を斜め外側下方に延し、この他方の脚の途中から斜め外側上方へ補強部材を延し、この補強部材の端を車体中心に対して前記第1の点にほぼ対称な第2の点にて前記ピボット管に接合することで、補強部材と他方の脚とで排気管を通すことのできるく字部を形成したことを特徴とする。
【0007】
(1)補強部材と左・右脚の他方とで排気管を通すことのできるく字部を形成したので、メインスタンドの起立位置で車体中心近傍に、エンジン用排気管の通路を容易に確保することができる。
(2)ほぼ左右対称な第1・第2の点によって、車体重量をバランス良く受けることができる。重量バランスが良いので、メインスタンドで車体重量を安定的に支えることができる。
(3)左脚と右脚とが互いに支え合う構造なので、メインスタンドの剛性は大きい。高剛性なので、その分だけ材料の径や厚みを小さくすることによって、軽量化を図ることができる。
【0008】
請求項2は、左・右脚を、共に曲りが1箇所の一曲り部材としたことを特徴とする。
【0009】
左・右脚の曲り箇所が少ないので、その曲げ加工は簡単である。しかも、曲り箇所が多い場合に比べて高剛性の脚であり、その分だけ材料の径や厚みを小さくすることによって、軽量になる。
請求項3は、前記ピボット軸はクランクケースに取付けた左右一対のスタンド取付ブラケットに支持されることを特徴とする。
クランクケースと左・右のスタンド取付ブラケットとの複合体によって、従来の一体構造体と同一の役割を果たす。
左・右のスタンド取付ブラケットは、クランクケースに組付けた複合体としての剛性を有するものであればよく、この結果、従来の一体構造体に比べて、剛性を下げることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る自動二輪車の側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム(車体)2と、車体フレーム2のヘッドパイプ3に取付けたフロントフォーク4と、フロントフォーク4に取付けた前輪5と、フロントフォーク4に連結したハンドル6と、車体フレーム2の上部前部に跨ぐように取付けた燃料タンク7と、車体フレーム2の上部後部に取付けたシート8と、車体フレーム2の下部前部に取付けたパワーユニット9(前部のエンジン11と後部の変速機12の組合せ構造)と、車体フレーム2の下部後部に取付けたスイングアーム(リヤフォーク)13と、スイングアーム13の途中を車体フレーム2に懸架したリヤサスペンション14と、スイングアーム13の後端部に取付けた後輪15とからなる。
【0011】
エンジン11の吸気系統21は、吸気ダクト22、エアクリーナ23並びにキャブレタ24等からなる。
エンジン11の排気系統26は、エンジン11の排気口に接続した4本の排気管27…(…は複数を示す。また、この図では1本のみを示す。以下同じ。)、各排気管27…の排気を集合する集合管28並びにマフラ29等からなる。
【0012】
また、上記自動二輪車1は、車体フレーム2の前部上部を覆うアッパカウル31と、アッパカウル31の上部に取付けるウインドスクリーン32と、車体フレーム2の側部を覆うサイドカウル33と、吸気ダクト22の側部後部を覆うダクトカバー34と、車体フレーム2の後部におけるシート8の下方を覆うシートカウル35と、前輪5の上部を覆うフロントフェンダ36と、後輪15の後部上部を覆うリヤフェンダ37とを備えた、フルカウリング形式の二輪車である。
図中、41はヘッドランプ、42はミラー、43はラジエータ、44,44はシートレール、45は運転者用ステップ、46は乗員用ステップ、49は駆動用チェーンである。
【0013】
図2は本発明に係る自動二輪車の要部側面図であり、車体フレーム2にパワーユニット9並びにスイングアーム13を取付ける、具体的な構造を示す。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ3から後下方へ左・右一対のメインフレーム51,51(この図では左のみ示す。以下同じ。)を延し、これら左・右のメインフレーム51,51の後端を下方へ延し、その下端に左・右のピボット支承部52,52を設け、また、メインフレーム51,51の長手中央間にクロスメンバ53を掛け渡し、さらに、ヘッドパイプ3の下部と各メインフレーム51,51の長手中央の下部との間に、側面視略逆「へ」の字状の左右のサブフレーム54,54を掛け渡した部材である。
【0014】
このような車体フレーム2は、ピボット支承部52並びに4つのハンガ部55〜58に、パワーユニット9を取付けたものである。
エンジン11は、前上方へ大きく傾斜した水冷式4気筒エンジンであり、このエンジン11は、下半部のクランクケース61並びに上半部のシリンダブロック62を、変速機用ケースと兼ねたものである。クランクケース61は後部に、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rを介して、メインスタンド80を取付けたものである。左・右のスタンド取付ブラケット70L,70R並びにメインスタンド80の詳細については、後述する。63はシリンダヘッド、64はヘッドカバーである。
【0015】
次に、スイングアーム13の懸架構造を具体的に説明する。
スイングアーム13の懸架構造は、左・右のピボット支承部52,52にスイングアーム13の前端部を上下スイング自在に取付け、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rに第1リンク17の一端部を連結し、第1リンク17の他端部とスイングアーム13の前部上部とリヤサスペンション14の後端部との3点を第2リンク18で連結し、リヤサスペンション14の前端部をクロスメンバ53に上下スイング自在に取付けた、いわゆる、プログレッシブ・サスペンション構造である。
【0016】
図3は本発明に係るメインスタンド取付構造の側面図であり、エンジン11にメインスタンド80を取付ける具体的な構造を示す。
エンジン11は、クランクケース61の後部にブラケット部61aを一体に形成し、このブラケット部61aに2本のボルト・ナット65,65で、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70R(この図では左のみ示す。以下同じ。)を取付けたものである。これら左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rは下部に、メインスタンド80を図示する起立位置と、不図示の跳ね上げ位置とに、上下スイング可能に取付けたものである。
左のスタンド取付ブラケット70Lは、想像線にて示すサイドスタンド用ブラケット97をボルト止めしたものである。サイドスタンド用ブラケット97は、図示せぬサイドスタンドを上下スイング可能に取付ける部材である。右のスタンド取付ブラケット70Rは、排気管ハンガ98をボルト止めするブラケット部77を備える。
【0017】
図4は図3の4−4線断面図であり、車体中心CLに配置したクランクケース61のブラケット部61aの両側面に、左右分離したスタンド取付ブラケット70L,70Rをボルト止めしたことを示す。
従来は、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rが一体構造体であった。この一体構造体で、(1)走行中には、上記図2に示すように第1・第2リンク17,18を介して、スイングアーム13からの荷重を支え、(2)駐・停車中には、車体重量を支えてメインスタンド80に伝えるものであった。このため、一体構造体は、単品での剛性を求められるので、高剛性にする必要があり、この結果、重量が増すことになる。しかも、一体品であるから、各関連部材を取付けるための取付座を内面に設けることになり、加工性が劣る。
【0018】
これに対して、本発明は、高剛性の構造体であるクランクケース61を利用し、これに左右分離タイプのスタンド取付ブラケット70L,70Rを組付けたことを特徴とする。クランクケース61と左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rとの複合体によって、従来の一体構造体と同一の役割を果たす。
左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rは、クランクケース61に組付けた複合体としての剛性を有するものであればよく、この結果、従来の一体構造体に比べて、剛性を下げることができる。従って、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rの軽量化を図ることで材料費を下げ、内面加工部分を減らすことで加工性を高めて加工費を下げることができる。
【0019】
また、この図は、メインスタンド80の具体的な取付構造を示す。
メインスタンド80の取付構造は、ピボット中心PLにおいて、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rの取付部71,71間に、メインスタンド80のピボット管81を、ピボット軸92で回転可能に取付けたものである。
ピボット軸92は、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rを貫通し、さらに、一体フランジ93を左のスタンド取付ブラケット70Lにボルト止めすることで、抜け止めしたパイプ軸である。
【0020】
ところで、ピボット軸92は左側を外方へ延し、その先端に盲板94を溶接し、この盲板94にサイドカウル33の後下端部をビス止めしたものである。
従来のサイドカウル33は、(1)車体フレームに直接ボルト止めしたり、(2)車体フレームや他の部材に専用ブラケットを介して取付けていた。直接ボルト止めする場合は、新たな取付部を設けることになり、また、専用ブラケットを設ける場合は、部品数が増し、いずれもコストアップになる。
これに対して、本発明は、メインスタンド80を取付けるためのピボット軸92を利用して、サイドカウル33の取付部を兼ねた。このため、サイドカウル33を取付る、新たな取付部や専用ブラケットは不要である。従って、部品数を低減し、生産性を高め、コストダウンを図ることができる。
【0021】
図5は本発明に係るメインスタンド取付構造の分解斜視図であり、クランクケース61と左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rと第1リンク17とメインスタンド80との関係を示す。また、この図はメインスタンド80の全体構成を示す。メインスタンド80の詳細については後述する。
図中、72,72,72はブラケット取付ボス、73はサイドスタンド用ブラケットの取付け部を兼ねたブラケット取付ボス、74はサイドスタンド用ブラケットの取付ボス、75,75は第1リンク連結ボス、76,76はブッシュ、95はピボット軸取付ボルト、96はロアカウル取付ビスである。
【0022】
図6は本発明に係るメインスタンドの背面図である。
メインスタンド80は、ピボット中心PL上に延びるピボット管81と、ピボット管81に左ガセットプレート82にて接合した左脚83と、左脚83の上部に接合した右脚84と、右脚84とピボット管81との間に右ガセットプレート85にて掛け渡した補強部材86と、高さ中央近傍で左・右脚83,84間に掛け渡したクロスメンバ87と、左脚83の下部に取付けた足掛け部88とからなる。
【0023】
詳しくは、左脚83は、ピボット管81の車体中心CLから、左へ所定の距離L1だけ離れた第1の点P1に、左ガセットプレート82で上端83aを接合し、この上端83aから左下方へ延し、さらに湾曲しつつ下方へ延し、その下端83bに接地プレート83cを設けた部材である。
右脚84は左脚83の途中、すなわち、ピボット管81の中心(ピボット中心PL)から高さHだけ下がった点Hpに上端84aを接合し、この上端84aから右下方へ延し、さらに湾曲しつつ下方へ延し、その下端84bに接地プレート84cを設けた部材である。
補強部材86は右脚84の途中、すなわち、車体中心CLの近傍に下端86aを接合し、この下端86aから右上方へ左脚83にほぼ平行に延し、その上端86bを車体中心CLに対して第1の点P1にほぼ対称な第2の点P2(車体中心CLから、右へ所定の距離L2だけ離れた点P2)にて、右ガセットプレート85でピボット管81に接合した部材である。
【0024】
上述のように、左・右脚83,84は、共に曲りが1箇所の一曲り部材である。車体中心CLから左脚83の下端までの距離L3と車体中心CLから右脚84の下端までの距離L4とは略同一である。左脚83と右脚84との組合せ形状は、背面視略「人」の字状を呈する。さらに、補強部材86と右脚84とで排気管27(以下、集合管28を含んで、排気管27と言う。)を通すことのできる、く字部91を形成したことになる。
ところで、左脚83の上端83aと補強部材86の上端86bとは、上記図5に示すように左右方向に並び、これらの各上端83a,86bは、ピボット管81の中心から前方へ距離L5だけ偏心している。このために、ピボット管81に左・右ガセットプレート82,85を介して、左・右脚83,84並びに補強部材86を接合した。
【0025】
クロスメンバ87は、スプリング掛け部89を備える。一旦、図4に戻って説明を続けると、スプリング掛け部89は、メインスタンド80を起立位置と跳ね上げ位置に保持するスプリング101を掛けるものである。詳しくは、ピボット軸取付ボルト95にスプリングフック102を掛け、このスプリングフック102とスプリング掛け部89とにスプリング101を掛ける。
【0026】
次に、上記構成のメインスタンド80の作用を、図6に基づき説明する。
(1)右脚84と補強部材86とで、背面視略「く」の字形状のく字部91を形成した。く字部91は、右脚84と補強部材86との接合部分(下端86aの接合部分)を車体中心CLの近くまで寄せることによって形成したものである。この結果、メインスタンド80の高さ中央付近に且つ右側に、比較的大きなスペースSを設け、このスペースSを排気管27の通路とすることができる。すなわち、メインスタンド80の起立位置で、車体中心CL近傍(車体中心CLから距離L6だけ離れた位置)に、排気管27の通路を容易に確保することができる。車体中心CL近傍に排気管27を通したので、想像線にて示すマフラ29を、線Bよりも内側に設定することは、容易である。この線Bは、運転者用ステップ45の先端下部に備えた接地突部45aと、後輪15の下部輪郭とを結ぶ線であり、自動二輪車のバンク角θを決定するものである。このように、車体を傾けるときに排気管27やマフラ29が邪魔にならないので、バンク角θを大きく設定することができる。
しかも、右脚84と補強部材86との接合構造によって、く字部91を形成するので、く字部91の大きさ、すなわち、スペースSを比較的自由に且つ容易に設定することができる。
【0027】
(2)ピボット管81の車体中心CLから所定の距離L1だけ離れた第1の点P1から左脚83を延し、また、補強部材86の端を車体中心CLに対して第1の点P1にほぼ対称な第2の点P2にてピボット管81に接合したので、左右対称な第1・第2の点P1,P2によって、車体重量をバランス良く受けることができる。従って、メインスタンド80で車体重量を安定的に支えることができる。
【0028】
(3)ピボット管81の車体中心CLから所定の距離L1だけ離れた、第1の点P1から左脚83を延し、この左脚83の途中に右脚84の上端を接合し、この右脚84の途中から左脚83にほぼ平行に補強部材86を延し、この補強部材86の端を車体中心CLに対して第1の点P1にほぼ対称な第2の点P2にてピボット管81に接合することで、ピボット管81と左・右脚83,84と補強部材86とが互いに支え合うことができ、この結果、メインスタンド80の剛性は高まる。高剛性なので、その分だけ材料の径や厚みを小さくすることによって、軽量化を図ることができる。
【0029】
(4)左・右脚83,84を、共に曲りが1箇所の一曲り部材にすることによって、比較的簡素な形状としたので、曲げ加工が簡単である。しかも、一曲り部材であるから、曲り箇所が多い場合に比べて剛性が高まり、その分だけ材料の径や厚みを小さくすることによって、軽量化を図ることができる。
【0030】
なお、上記実施の形態において、(1)メインスタンド80は、エンジン11に取付ける他に、車体フレーム2に取付ける構造であってもよい。さらには、メインスタンド80は、車体フレーム2やエンジン11に上下スイング可能に取付けるものであればよい。例えば、左・右のスタンド取付ブラケット70L,70Rを介さずに、直接に取付けてもよい。
(2)メインスタンド80は、ピボット管81の第1の点P1から左・右脚83,84の一方を延し、この一方の脚の途中に左・右脚83,84の他方の上端を接合し、この他方の脚の途中から斜め外側上方へ補強部材86を延し、この補強部材86の端を第2の点P2にてピボット管81に接合することで、補強部材86と他方の脚とで排気管27(集合管28を含む。)を通すことのできる、く字部を形成したものであればよい。例えば、第1の点P1から右脚84を延した場合には、左脚83と補強部材86とで、く字部を形成することになる。
(3)ピボット管81は、ピボット中心PL上で回転可能であればよく、左脚83の上端83aを接合した左側と、補強部材86の上端86bを接合した右側とに、分離した構造であってもよい。
(4)メインスタンド80において、左・右ガセットプレート82,85やクロスメンバ87の有無は任意である。
【0031】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、(1)補強部材と左・右脚の他方とで排気管を通すことのできるく字部を形成したので、メインスタンドの起立位置で車体中心近傍に、エンジン用排気管の通路を容易に確保することができる。車体中心近傍に排気管を通すことにより、車体を傾けるときに排気管やマフラが邪魔にならないので、バンク角を大きく設定することができる。
(2)ピボット管の車体中心から所定の距離だけ離れた第1の点から左・右脚の一方を延し、また、補強部材の端を車体中心に対して第1の点にほぼ対称な第2の点にてピボット管に接合したので、ほぼ左右対称な第1・第2の点によって、車体重量をバランス良く受けることができる。従って、メインスタンドで車体重量を安定的に支えることができる。
(3)ピボット管の車体中心から所定の距離だけ離れた第1の点から左・右脚の一方を延し、この一方の脚の途中に左・右脚の他方の上端を接合し、この他方の脚の途中から斜め外側上方へ補強部材を延し、この補強部材の端を車体中心に対して第1の点にほぼ対称な第2の点にてピボット管に接合することで、左脚と右脚とが互いに支え合うことができ、この結果、メインスタンドの剛性は高まる。高剛性なので、その分だけ材料の径や厚みを小さくすることによって、軽量化を図ることができる。
【0032】
請求項2は、左・右脚を、共に曲りが1箇所の一曲り部材にすることによって、比較的簡素な形状としたので、曲げ加工が簡単である。しかも、一曲り部材であるから、曲り箇所が多い場合に比べて剛性が高まり、その分だけ材料の径や厚みを小さくすることによって、軽量化を図ることができる。
請求項3は、クランクケースに取付けた左右一対のスタンド取付ブラケットにピボット軸が支持されている。クランクケースと左・右のスタンド取付ブラケットとの複合体によって、従来の一体構造体と同一の役割を果たす。
左・右のスタンド取付ブラケットは、クランクケースに組付けた複合体としての剛性を有するものであればよく、この結果、従来の一体構造体に比べて、剛性を下げることができる。
従って、左・右のスタンド取付ブラケットの軽量化を図ることで材料費を下げ、内面加工部分を減らすことで加工性を高めて加工費を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係る自動二輪車の要部側面図
【図3】本発明に係るメインスタンド取付構造の側面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】本発明に係るメインスタンド取付構造の分解斜視図
【図6】本発明に係るメインスタンドの背面図
【符号の説明】
1…自動二輪車、2…車体フレーム、11…エンジン、27…排気管、28…集合管、29…マフラ、61…クランクケース、61a…ブラケット部、70L…左スタンド取付ブラケット、70R…右スタンド取付ブラケット、80…メインスタンド、81…ピボット管、83…左脚、84…右脚、84a…右脚の上端、86…補強部材、91…く字部、92…ピボット軸、P1…第1の点、P2…第2の点、CL…車体中心、PL…ピボット中心。
Claims (3)
- ピボット軸で車体フレーム若しくはエンジンに取付けるピボット管と、左・右脚とからなる自動二輪車のメインスタンド構造において、
前記ピボット管の車体中心から所定の距離だけ離れた第1の点から前記左・右脚の一方を延し、
この一方の脚の途中に前記左・右脚の他方の上端を接合し、
この他方の脚を斜め外側下方に延し、
この他方の脚の途中から斜め外側上方へ補強部材を延し、
この補強部材の端を車体中心に対して前記第1の点にほぼ対称な第2の点にて前記ピボット管に接合することで、
補強部材と他方の脚とで排気管を通すことのできるく字部を形成したことを特徴とする自動二輪車のメインスタンド構造。 - 前記左・右脚は、共に曲りが1箇所の一曲り部材であることを特徴とした請求項1記載の自動二輪車のメインスタンド構造。
- 前記ピボット軸はクランクケースに取付けた左右一対のスタンド取付ブラケットに支持されたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車のメインスタンド構造。
Priority Applications (4)
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